JP2760103B2 - 高強度セメントの製造方法 - Google Patents
高強度セメントの製造方法Info
- Publication number
- JP2760103B2 JP2760103B2 JP1307608A JP30760889A JP2760103B2 JP 2760103 B2 JP2760103 B2 JP 2760103B2 JP 1307608 A JP1307608 A JP 1307608A JP 30760889 A JP30760889 A JP 30760889A JP 2760103 B2 JP2760103 B2 JP 2760103B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gypsum
- cement
- mill
- supplied
- clinker
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B7/00—Hydraulic cements
- C04B7/02—Portland cement
- C04B7/04—Portland cement using raw materials containing gypsum, i.e. processes of the Mueller-Kuehne type
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高強度セメントの製造方法に関し、特にセメ
ント用クリンカの粉砕に際し二水石膏の供給方法を改良
した方法である。
ント用クリンカの粉砕に際し二水石膏の供給方法を改良
した方法である。
セメント用クリンカ(以下クリンカと記す)からセメ
ントを製造するには、一般に多室式チューブミル(多く
は2室)とこのミルからセメントを分級して分離するセ
パレータを用い、クリンカと共に石膏も前記ミルの供給
口に供給し閉回路粉砕を行っており、石膏としては排脱
石膏等の副産石膏が多く用いられており、これ等の石膏
は主として二水石膏である。
ントを製造するには、一般に多室式チューブミル(多く
は2室)とこのミルからセメントを分級して分離するセ
パレータを用い、クリンカと共に石膏も前記ミルの供給
口に供給し閉回路粉砕を行っており、石膏としては排脱
石膏等の副産石膏が多く用いられており、これ等の石膏
は主として二水石膏である。
セメント中に溶解速度の大きい石膏(例えば半水石
膏)と溶解速度の小さい石膏(例えば二水石膏)とが共
存すると、高強度コンクリートの作業性(流動性)が向
上し強度の発現性も良好となる。
膏)と溶解速度の小さい石膏(例えば二水石膏)とが共
存すると、高強度コンクリートの作業性(流動性)が向
上し強度の発現性も良好となる。
しかし、二水石膏をクリンカと共にミルの供給口に供
給すると従来の方法によると、二水石膏はミル内の粉砕
媒体の硬質ボールによる衝撃や高温度の影響で、供給さ
れた二水石膏の大部分は微粉砕されると共に半水石膏も
しくは半水石膏に類似した、すなわち溶解速度の大きな
構造となり、偽凝結性の発生、作業性の低下など品質の
悪影響が大きく現われることがある。
給すると従来の方法によると、二水石膏はミル内の粉砕
媒体の硬質ボールによる衝撃や高温度の影響で、供給さ
れた二水石膏の大部分は微粉砕されると共に半水石膏も
しくは半水石膏に類似した、すなわち溶解速度の大きな
構造となり、偽凝結性の発生、作業性の低下など品質の
悪影響が大きく現われることがある。
クリンカの粉砕に際して上記欠点のある二水石膏を使
用しないセメントの製造方法として、例えば特開昭57−
205346号公報には不溶性無水石膏又は亜硫酸石灰を用い
る方法が開示されているが、入手が困難で一般的な二水
石膏に比べて特殊なものであるという欠点を有してい
る。
用しないセメントの製造方法として、例えば特開昭57−
205346号公報には不溶性無水石膏又は亜硫酸石灰を用い
る方法が開示されているが、入手が困難で一般的な二水
石膏に比べて特殊なものであるという欠点を有してい
る。
本発明は上記従来技術の欠点を解決し、二水石膏を用
いながら、高強度コンクリートの作業性を向上し強度の
発現性を良好となし得る高強度セメントの製造方法を提
供しようとするものである。
いながら、高強度コンクリートの作業性を向上し強度の
発現性を良好となし得る高強度セメントの製造方法を提
供しようとするものである。
本発明は上記課題を解決するために、セメント用クリ
ンカを多室チューブミルとセパレータとを用いて閉回路
粉砕してセメントを製造するに際し、前記閉回路内に供
給される二水石膏の全量又は一部を、前記ミルの排出側
粉砕室に供給することを特徴とする高強度セメントの製
造方法を提供するものである。
ンカを多室チューブミルとセパレータとを用いて閉回路
粉砕してセメントを製造するに際し、前記閉回路内に供
給される二水石膏の全量又は一部を、前記ミルの排出側
粉砕室に供給することを特徴とする高強度セメントの製
造方法を提供するものである。
本発明においては、クリンカの粉砕に際して供給され
る二水石膏の全量又は一部(望ましくは全量に対する50
重量%以上)を、ミルの排出側粉砕室に供給する。二水
石膏の一部を前記の如く供給した場合には、残部の二水
石膏はクリンカと共にミルの供給口に供給する。
る二水石膏の全量又は一部(望ましくは全量に対する50
重量%以上)を、ミルの排出側粉砕室に供給する。二水
石膏の一部を前記の如く供給した場合には、残部の二水
石膏はクリンカと共にミルの供給口に供給する。
二水石膏をミルの排出側粉砕室に供給することによ
り、従来の方法に比し、二水石膏が受ける前述の作用が
軽減されて二水石膏としても残留し、製造されたセメン
トに溶解速度の大きい石膏と溶解速度の小さい石膏を共
存させることができる。
り、従来の方法に比し、二水石膏が受ける前述の作用が
軽減されて二水石膏としても残留し、製造されたセメン
トに溶解速度の大きい石膏と溶解速度の小さい石膏を共
存させることができる。
クリンカを粉砕する場合、ミル排出口における粉砕産
物の温度は一般に100〜140℃に達しているので、二水石
膏をミルの排出口から製造されたセメントの冷却器も兼
ねているセパレータ入口の間に供給すると、二水石膏は
粉砕産物の保有する熱によりその一部が変化し、ミルの
排出側粉砕室に供給した場合と同様の効果を得ることが
できる。
物の温度は一般に100〜140℃に達しているので、二水石
膏をミルの排出口から製造されたセメントの冷却器も兼
ねているセパレータ入口の間に供給すると、二水石膏は
粉砕産物の保有する熱によりその一部が変化し、ミルの
排出側粉砕室に供給した場合と同様の効果を得ることが
できる。
排出側粉砕室への二水石膏の供給量を添加する二水石
膏の全量とするか一部とするかは、用いるクリンカの温
度、製造されるセメントの粉末度、ミルの粉砕産物の温
度、用いる二水石膏の付着水分、粗細などにより適宜決
定される。
膏の全量とするか一部とするかは、用いるクリンカの温
度、製造されるセメントの粉末度、ミルの粉砕産物の温
度、用いる二水石膏の付着水分、粗細などにより適宜決
定される。
なお、本発明により製造されるセメント中の石膏の形
態、例えば二水石膏、半水石膏、及び存在量の大小は、
X線回折、望ましくはセメントのサリチル線メタノール
処理残渣についての回折により観察することができる。
態、例えば二水石膏、半水石膏、及び存在量の大小は、
X線回折、望ましくはセメントのサリチル線メタノール
処理残渣についての回折により観察することができる。
また、二水石膏に替えてII型無水石膏を用いても二水
石膏と同様の作用・効果を挙げることができる。
石膏と同様の作用・効果を挙げることができる。
実施例1 2室からなる多室チューブミルとミルの粉砕産物を分
級するセパレータとからなる閉回路粉砕装置を用い、ミ
ルの供給側粉砕室にクリンカを供給し、ミルの排出側粉
砕室に二水石膏として排脱副産石膏を圧縮空気で吹込ん
で供給してセメントを製造した。セメントのSO3含有量
は2.0重量%、粉末度はブレーン値で3400cm2/gを目標と
した。
級するセパレータとからなる閉回路粉砕装置を用い、ミ
ルの供給側粉砕室にクリンカを供給し、ミルの排出側粉
砕室に二水石膏として排脱副産石膏を圧縮空気で吹込ん
で供給してセメントを製造した。セメントのSO3含有量
は2.0重量%、粉末度はブレーン値で3400cm2/gを目標と
した。
製造されたセメントを用い、粗骨材として両神産5号
砕石(比重2.67、粗粒率6.92)と両神産6号砕石(比重
2.69、粗粒率6.21)を同重量混合して使用し、細骨材と
して木更津山砂(比重2.61、粗粒率2.96)を使用し、単
位セメント量を450kg/m3とし、高性能減水剤「マイテイ
150」(花王社製)の添加率をセメントに対して1.2重量
%とし、スランプ目標値を10cmとしてコンクリートを混
練・成形した。
砕石(比重2.67、粗粒率6.92)と両神産6号砕石(比重
2.69、粗粒率6.21)を同重量混合して使用し、細骨材と
して木更津山砂(比重2.61、粗粒率2.96)を使用し、単
位セメント量を450kg/m3とし、高性能減水剤「マイテイ
150」(花王社製)の添加率をセメントに対して1.2重量
%とし、スランプ目標値を10cmとしてコンクリートを混
練・成形した。
成形体は、蒸気養生(70℃、3時間)及び標準水中養
生(28日間)を行ってから圧縮強度を測定した。
生(28日間)を行ってから圧縮強度を測定した。
比較例1として、二水石膏の全量をミルの供給側粉砕
室に供給したほかは実施例1と同様に試験した。
室に供給したほかは実施例1と同様に試験した。
実施例1によるセメントは、X線回折では小さな半水
石膏のピークと明瞭な二水石膏のピークが検出されたの
に対し、比較例1では半水石膏のピークのみが検出され
た。
石膏のピークと明瞭な二水石膏のピークが検出されたの
に対し、比較例1では半水石膏のピークのみが検出され
た。
コンクリート試験の結果を第1表に示した。
なお、同一水セメント比とすると、実施例1によるセ
メントは比較例1によるセメントよりスランプの発現性
が良好であった。
メントは比較例1によるセメントよりスランプの発現性
が良好であった。
〔発明の効果〕 本発明により、セメント中に溶解速度の速い例えば半
水石膏と、溶解速度の遅い例えば二水石膏とを共存させ
ることができ、これにより高強度のセメントを製造する
ことができた。
水石膏と、溶解速度の遅い例えば二水石膏とを共存させ
ることができ、これにより高強度のセメントを製造する
ことができた。
フロントページの続き (72)発明者 中村 利幸 埼玉県大宮市北袋町1丁目292番地 三 菱鉱業セメント株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭54−6012(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 7/52
Claims (1)
- 【請求項1】セメント用クリンカを多室チューブミルと
セパレータとを用いて閉回路粉砕してセメントを製造す
るに際し、前記閉回路内に供給される二水石膏の全量又
は一部を、前記ミルの排出側粉砕室に供給することを特
徴とする高強度セメントの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1307608A JP2760103B2 (ja) | 1989-11-29 | 1989-11-29 | 高強度セメントの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1307608A JP2760103B2 (ja) | 1989-11-29 | 1989-11-29 | 高強度セメントの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03170353A JPH03170353A (ja) | 1991-07-23 |
JP2760103B2 true JP2760103B2 (ja) | 1998-05-28 |
Family
ID=17971087
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1307608A Expired - Lifetime JP2760103B2 (ja) | 1989-11-29 | 1989-11-29 | 高強度セメントの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2760103B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS546012A (en) * | 1977-06-17 | 1979-01-17 | Chichibu Cement Kk | Production of cement |
-
1989
- 1989-11-29 JP JP1307608A patent/JP2760103B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03170353A (ja) | 1991-07-23 |
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