JP2758757B2 - ダイアフラムポンプ - Google Patents

ダイアフラムポンプ

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JP2758757B2
JP2758757B2 JP3342938A JP34293891A JP2758757B2 JP 2758757 B2 JP2758757 B2 JP 2758757B2 JP 3342938 A JP3342938 A JP 3342938A JP 34293891 A JP34293891 A JP 34293891A JP 2758757 B2 JP2758757 B2 JP 2758757B2
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秀和 堀
克己 小牧
敏昭 高橋
義昭 牛尾
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清文 宮崎
勝 上野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧縮空気を動力源として
作動するダイアフラムポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダイアフラムポンプとして、従来より図
2に示す形態のものが提供されている。これは左右一対
のポンプ室11,12に夫々配されているダイアフラム
21,22をセンターロッド3で連結し、またセンター
ロッド3の中央部にセンターロッド3の軸方向に対して
所定範囲内でスライド自在となったスプール4を取り付
けたもので、このスプール4はその図中左右方向の移動
により、3つのポート51,53,52のうちの隣り合
う2つのポートを選択的に連通させる切換弁5を動かす
ものとなっている。なお、ポート51はポンプ室11
に、ポート52はポンプ室12に、ポート53は排気口
に連なっている。また、上記スプール4は反転ばね6に
連結されている。この反転ばね6によるスプール4の付
勢方向は、スプール4の移動範囲の中間点で反転する。
【0003】今、図3(a)に示すように、スプール4が
左方にあって切換弁5がポート51,53間を連通させ
ている時、ポンプ室11側の空気はポート51,53を
通じて外部に排出され、空気供給口50からスプール4
の収納室に送り込まれた空気は、ポート52を通じてポ
ンプ室12側のダイアフラム22を駆動する。このため
に、材料供給口10を通じてポンプ室11内に材料が吸
い込まれるとともに、ポンプ室12内にある材料が吐出
口13を通じて吐出される。図2中の14,15は逆止
弁である。
【0004】ダイアフラム22が駆動されると、センタ
ーロッド3は図3(b)に示すように、図中右方へと移動
するものであり、センターロッド3に押されてスプール
4も右方へと移動する。そしてセンターロッド3が停止
した後も、スプール4は慣性と反転ばね6による付勢と
右方へと移動し、この移動により切換弁5が駆動され
て、図3(c)に示すように、ポート53,52間を連通
させる。この結果、ポンプ室空気供給口50から送り込
まれた空気は、ポート51を通じてポンプ室11側のダ
イアフラム21を駆動する。このために、材料供給口1
0を通じてポンプ室12内に材料が吸い込まれるととも
に、ポンプ室11内にある材料が吐出口13を通じて吐
出される。
【0005】ダイアフラム21の駆動でセンターロッド
3が図中左方に動くと、スプール4及び切換弁5は上記
と逆の動作を行って、ダイアフラム22を駆動する状態
に切り換えるものであり、スプール4及び切換弁5によ
って駆動側が切り換えられるダイアフラム21,22
が、センターロッド3を介してスプール4及び切換弁5
を駆動してダイアフラム21,22に供給する空気を切
り換えるという動作が繰り返されることで、このダイア
フラムポンプは材料を連続的に吐出する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここにおいて、このダ
イアフラムポンプが異常停止してしまう事態が頻発して
いる。そして異常停止時におけるスプール4と切換弁5
との状態を分解にて確認すると、第3図(d)に示すよう
に、スプール4が移動途中の状態のセンターロッド3に
当たることでクッション40に当たる位置まで移動せ
ず、この結果、切換弁5が中途半端に切り換えられた状
態となっていた。この原因は不明であるが、センターロ
ッド3に押されて移動するスプール4が、反転ばね
抗してセンターロッド3よりも早く動いて中間点を過
ぎ、そこからは反転ばねによる付勢を受けて更に急速
に移動することで、センターロッド3の一方向への移動
(ダイアフラム21,22の一方向への動き)が完了す
るよりも前にスプール4が移動してしまうことによるも
のと推察される。
【0007】いずれにしても、このダイアフラムポンプ
を塗装ラインにおける塗料の吐出用として用いている時
は、このようなダイアフラムポンプの異常停止はライン
の停止を引き起こしてしまうものであり、その影響はき
わめて大きい。本発明はこのような点に鑑み為されたも
のであり、その目的とするところは異常停止を招いてし
まうことがないダイアフラムポンプを提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】しかして本発明は、一対
のポンプ室に夫々配されたダイアフラムを連結している
センターロッドと、このセンターロッドの外周に配され
センターロッドに対して所定範囲内でスライド自在に
係合しているスプールと、スプールを付勢するとともに
付勢方向の反転位置がスプールの移動範囲の中間点とさ
れている反転ばねと、スプールの移動で両ダイアフラム
駆動用の流体の流れを切り換える切換弁とを備えたダイ
アフラムポンプにおいて、スプールのセンターロッドに
対する上記所定範囲内のスライド移動のストローク量
を、移動範囲の中間点に位置するセンターロッドに対し
て切換弁の切換可能な値としていることに特徴を有して
いる。
【0009】センターロッドに対するスプールの移動範
囲の増加により、切換弁が中途半端な位置で停止してし
まうことがないようにしたものである。
【0010】
【実施例】以下本発明を図示の実施例に基づいて詳述す
ると、基本構成は上記従来例と同じであるが、ここでは
スプール4として、その両端にセンターロッド3の大径
部が嵌まる大きさの凹所41,41を備えたものを用い
て、センターロッド3に対するスプール4のスライド移
動のストローク量を従来のものよりも大きくしている。
なお、ダイアフラム21,22やセンターロッド3、切
換弁5等は従来例と同じものを用いることができる。
【0011】凹所41,41が形成されたスプール4
は、それ自体の移動範囲(ストローク)は従来のものと
同じであるが、凹所41にセンターロッド3が嵌まるこ
とができるようになった分だけ、センターロッド3に対
する移動範囲が増加している。この結果、センターロッ
ド3がその移動範囲の中間点にある時も、センターロッ
ド3に対するスプール4の移動によって切換弁5を切り
換えることができるようになっている。なお、センター
ロッド3に対するスプール4の移動範囲を大きくしたた
めに、センターロッド3がスプール4を押すことができ
る距離が減少し、センターロッド3が最も一方に寄った
時にも、スプール4は反転ばねによる付勢方向が反転す
るところまで達せず、従って反転ばねによる逆方向の付
勢を受けている状態にあるが、スプール4はそれまでの
移動の慣性によって反転ばねによる付勢を受けられると
ころまで進むために、従来のものと同じ動作を得ること
ができる。
【0012】そしてセンターロッド3で押されて移動を
始めたスプール4がセンターロッド3よりも早く移動し
て、従来であれば異常停止を招く状態になったとして
も、図1(d)に示すように、凹所41にセンターロッド
3が嵌まるために、スプール4はクッション40に当接
するところまで移動を行って、切換弁5を確実に切り換
える。従って異常停止を招くこともないものである。
【0013】なお、ここではスプール4側に凹所41を
設けることで、センターロッド3に対するスプール4の
移動範囲を大きくしているが、凹所41をスプール4側
に設 けることに代えて、センターロッド3におけるスプ
ール4に嵌まっている小径部の全長を図1(d)に鎖線で
示すように長くしてもよい。
【0014】
【発明の効果】以上のように本発明においては、センタ
ーロッドに対するスプールの移動範囲の増加により、切
換弁が中途半端な位置で停止してしまうことをなくした
ものであり、この結果、異常停止を生じることがなく、
また、このようにセンターロッドに対するスプールの
動範囲を大きくすると、センターロッドでスプールを押
すことができる距離が短くなり、反転ばねを設けたもの
では動作不安定となるおそれがあるが、実際上はスプー
ルの慣性のためにスプールは押された方向への移動を完
了するために、動作上、まったく問題ないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)(c)及び(d)は本発明一実施例における動
作説明図である。
【図2】(a)はダイアフラムポンプの全体構造を示す断
面図、(b)は反転ばねを示す部分水平断面図である。
【図3】(a)(b)(c)及び(d)は従来例における動作説明図
である。
【符号の説明】
3 センターロッド 4 スプール 5 切換弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 敏昭 兵庫県尼崎市杭瀬南新町3丁目2番1号 大同鋼板株式会社内 (72)発明者 牛尾 義昭 兵庫県尼崎市杭瀬南新町3丁目2番1号 大同鋼板株式会社内 (72)発明者 林元 耕一 兵庫県尼崎市杭瀬南新町3丁目2番1号 大同鋼板株式会社内 (72)発明者 宮崎 清文 兵庫県尼崎市杭瀬南新町3丁目2番1号 大同鋼板株式会社内 (72)発明者 上野 勝 兵庫県尼崎市杭瀬南新町3丁目2番1号 大同鋼板株式会社内 (56)参考文献 実開 昭64−3088(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04B 43/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のポンプ室に夫々配されたダイアフ
    ラムを連結しているセンターロッドと、このセンターロ
    ッドの外周に配されてセンターロッドに対して所定範囲
    内でスライド自在に係合しているスプールと、スプール
    を付勢するとともに付勢方向の反転位置がスプールの移
    動範囲の中間点とされている反転ばねと、スプールの移
    動で両ダイアフラム駆動用の流体の流れを切り換える切
    換弁とを備えたダイアフラムポンプにおいて、スプール
    のセンターロッドに対する上記所定範囲内のスライド移
    動のストローク量を、移動範囲の中間点に位置するセン
    ターロッドに対して切換弁の切換可能な値としている
    とを特徴とするダイアフラムポンプ。
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