JP2758602B2 - 磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒
体およびその製造方法に関するものである。 〔従来の技術〕 磁気記録技術において、現在実用化されている長手磁
気記録方式を越える高密度記録技術として垂直磁気記録
方式が提案され、精力的に研究開発が進められている。 この垂直磁気記録を実現するには、磁気記録媒体は磁
性膜面に対して垂直方向に磁化容易軸を有することが必
要である。現在、その様な磁気特性を持つ磁性膜として
主にスパッタ法により作製されるCoCr膜が用いられてい
る。 〔発明が解決しようとする問題点〕 このCoCr膜は、垂直異方性磁界Hkが最大6kOeのものが
得られるが、膜厚が0.6μm以下の薄い方では低下す
る。例えば膜厚が0.2μmではHkは4kOe程度である(第
9回日本応用磁気学会学術講演概要集,P10,26aA−10,19
85)。このHkが低下する主な原因は、膜の形成時におけ
る基板の表面付近の初期層(約200Å)の結晶配向の乱
れによることがわかってきている。そこで、基板と記録
層であるCoCr膜との中間にGe下地層(第9回日本応用磁
気学会学術講演概要集,P17,26pA−5,1985)、Ti下地層
(第7回日本応用磁気学会学術講演概要集,P8,7aA−8,1
983)、Cr濃度の多いCoCr下地層(第10回日本応用磁気
学会学術講演概要集,P19,4pA−9,1986)などを設けCoCr
膜の結晶配向を上げていた。そのためGe下地層などの中
間層の形成に要する工程の増加及び媒体コスト増となっ
ていた。また、基板上にNiFe膜の高透磁率層を設け、そ
の上に記録層としてCoCrTa等の膜を設けたものについて
は特開昭60−101710号に開示されているが、この場合も
中間層を設けている。 本発明の目的は、従来より磁性薄膜の結晶粒径を大き
くすることにより中間層を設けることなく結晶配向及び
Hkの改善を計った磁気記録媒体を提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明の磁気記録媒体は、基板上に金属からなる磁性
薄膜を磁気記録層として有するものにおいて、該磁性薄
膜がCoCr膜にTaを1.5at%以上添加した膜であり、かつ
その結晶粒径が600Å以上(膜厚0.2μm程度において)
で構成されることを特徴とする。 本発明の磁気記録媒体の製造方法は基板上にCoCr膜に
Taを添加した磁性薄膜を作製する際に、上記基板に負の
直流電圧を印加しながらスパッタすることを特徴とす
る。 〔作 用〕 本発明は、磁性薄膜がCoCr膜にTaを添加した膜であ
り、かつ従来より磁性薄膜の結晶粒径を大きくすること
により結晶の配向を改善し、良好な磁気特性を有する磁
気記録媒体を提供することにある。 本発明は、基板上にCoCr膜にTaを添加した磁性薄膜を
作製する際に上記基板に負の直流電圧を印加し基板に付
着している残留ガス不純物を除去することにより、磁性
薄膜の結晶配向を改善しかつ垂直磁気異方性が改善され
た磁気記録媒体の製造方法を提供することにある。 〔実 施 例〕 次に、本発明について図面を参照して説明する。 第5図は本実施例に使用した連続成膜用スパッタ装置
の概略図である。同図において、1は真空チャンバー、
2は巻取りリール、3は基板(ベースフィルム)、矢印
4は基板の走行方向、5は中間ロール、6は巻出しリー
ル、7はマスク、8はターゲット、9は中間ロールを介
して基板に印加する直流電源、10はRF電源をそれぞれ示
している。 成膜法は次の通りである。ターゲット8は直径8イン
チのCoCr(Cr18wt%)合金ターゲット上にTaチップを配
置したものである。ベースフィルム3はポリイミドフィ
ルムを用い真空チャンバー1にセット後、到達真空度1
×10-4Pa以下まで排気した。次に中間ロール5の温度を
約100℃に設定し、また直流電源9に−90Vを印加し、巻
取りリール2及び巻出しリール6を用いベースフィルム
を1往復巻き戻しを行い、フィルムに吸着している残留
ガス(H2Oなど)のガス出しを行った。その後、再び1
×10-4Pa以下の真空度において、Arガスを導入し投入電
力1kW、Arガス圧力1mTorrのスパッタ条件で中間ロール
5を回転させフィルムを矢印4の方向に走行させながら
連続的に膜厚約0.2μm成膜した。なお、成膜中の中間
ロール5の温度は約100℃と一定にし直流電源9も−90V
と一定にした。また、添加するTa量はCoCrターゲット上
に置くTaチップの個数を変え制御した。 以上のようにして作製した種々のCoCrTa膜について透
過型電子顕微鏡(TEM)により膜の結晶構造及び微細構
造を調べた。第1図に制限視野回折像から求めた回折パ
ターン及びTEM写真から求めた結晶粒径を示す。なお、C
oCrTa膜の組成はX線マイクロアナライザー法(XMA)に
より決定した。 回折パターンは主にhcp構造の(100)、(110)、(2
00)、(211)、(300)面であった。しかし、Taを0〜
1at%際加したCoCrTa膜には上記以外の回折面の他、(0
02)、(101)面の回折パターンが見られた。ここで、
観察した回折面は膜の成長方向に平行な面(膜面に垂直
な面)であるから、C軸に関係する(002)、(101)面
が見られることはC軸の膜面の垂直方向への配向(以下
C軸の配向度と表す)が乱れていることに相当する。さ
らに回折パターンはTa0〜1at%ではライン状でありTa1.
5at%以上ではTa量の増加に従いよりスポット状になっ
ていった。これからもTa量の増加に従いより配向性が見
られることがわかる。また、同第1図で添加したTa量の
増加に従い結晶粒径が大きくなることもわかる。 以上に示したようにTaの添加量により容易に任意の結
晶粒径のCoCrTa膜が作製されることがわかった。次に、
このCoCrTa膜について振動試料型磁力計(VSM)により
室温において磁気特性を調べた。第2図にVSMにより求
めた垂直異方性磁界HkとTa添加量との関係を示す。さら
に、第3図に保磁力の垂直成分Hc⊥はTa無添加では、1,
0000eであったものが、Ta添加量により増加し2.5at%で
最大値1,5000eとなりそれ以上では減少した。また、Hc
はTa添加量に関係なく約3000eと一定であった。 以上のようにTa添加量1.5at%以上で結晶粒径が600Å
以上となりHkが5kOe以上の高いものが得られた。更に、
Ta添加量によりHc⊥も1,5000eから4000eまで容易に制御
することが可能となった。 次に、基板に印加する負の直流電圧の効果を調べた。
Ta1at%添加CoCr膜について、垂直異方性磁界Hkと成膜
中に直流電源9により、基板に印加した負の直流電圧と
の関係を第4図に示す。これから基板に負の直流電圧を
数V印加することによりさらにHkが改善されることがわ
かった。尚、上記実施例では基板に印加する直流電源9
は−90Vと設定したが他の負の直流電圧でもよい。 上記の実施例において、ターゲット8はCoCr合金ター
ゲット上にTaチップを配置した複合ターゲットを用いた
が、CoCrTa合金ターゲット等いずれのターゲットでもよ
く、Cr組成も18wt%以外のものでもよい。ベースフィル
ム3はポリイミドフィルムを用いたが、ポリアミドフィ
ルム、ポリエステルフィルム等他の有機フィルムでもよ
い。また、スパッタ中において、投入電力及びArガス圧
はそれぞれ1.0kW、1mTorrとしたが他の値でもよく、中
間ロール5の温度も約100℃と設定したが他の温度でも
よい。さらに、CoCrTa膜の膜厚は本実施例では約0.2μ
mであるが、0.2μmでの結晶粒径が600Å以上あれば大
小いずれの膜厚でもよい。さらにまた、本実施例で連続
成膜方式で媒体を作製したが、バッチ方式でもよくその
時、基板3は上記有機フィルムの他ガラス基板、プラス
チック基板、金属基板等でもよい。 さらに本実施例において、CoCrTa膜の作製にはRFマグ
ネトロンスパッタ法を用いたが、RFスパッタ法、DCスパ
ッタ法、イオンビームスパッタ法、電子ビーム蒸着法、
抵抗加熱蒸着法、MBE法、CVD法、メッキ法など従来周知
の何れの薄膜形成技術も使用可能である。 〔発明の効果〕 本発明により、金属かなる磁性薄膜を磁気記録層とし
て有するものにおいて、本実施例に示したようにCoCr膜
にTaを添加しかつ結晶粒径が600Å以上である(膜厚0.2
μm程度において)磁性薄膜からなる磁気記録媒体及び
その製造方法により以下に示す効果があった。 (a) 従来に比べ垂直磁気異方性がより改善され、0.
2μm程度の薄い膜でも中間層を必要とせず、その工程
及び媒体コストの低減となった。
【図面の簡単な説明】 第1図は、CoCrTa膜についてTEMによる制限視野回折像
から求めた回折パターン及びTEM写真から求めた結晶粒
径を示した図、第2図は垂直異方性磁界HkとTa添加量と
の関係を示した図、第3図は保磁力の垂直成分Hc⊥並び
に面内成分HcとTa添加量との関係を示した図、第4図
は垂直異方性磁界Hkと基板に印加した直流電圧との関係
を示した図、第5図は、本実施例で使用した連続成膜用
スパッタ装置の概略図である。 1……真空チャンバー、2……巻取りリール、3……ベ
ースフィルム、5……中間ロール、6……巻出しリー
ル、7……マスク、8……ターゲット、9……直流電
源、10……RF電源。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.基板上に金属からなる磁性薄膜を磁気記録層として
    有する磁気記録媒体において、該磁性薄膜がCoCr膜にTa
    を1.5at%以上添加した膜であり、かつその結晶粒径が6
    00Å以上であることを特徴とする磁気記録媒体。 2.基板上にCoCr膜にTaを1.5at%以上添加した磁性薄
    膜を作製する際に、上記基板に負の直流電圧を印加しな
    がらスパッタすることを特徴とする磁気記録媒体の製造
    方法。
JP62336037A 1987-12-29 1987-12-29 磁気記録媒体およびその製造方法 Expired - Lifetime JP2758602B2 (ja)

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