JP2758452B2 - ロボット制御装置 - Google Patents

ロボット制御装置

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JP2758452B2 JP22193789A JP22193789A JP2758452B2 JP 2758452 B2 JP2758452 B2 JP 2758452B2 JP 22193789 A JP22193789 A JP 22193789A JP 22193789 A JP22193789 A JP 22193789A JP 2758452 B2 JP2758452 B2 JP 2758452B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はロボット制御装置に関し、特にグラインダが
けの作業ロボット等の如く力制御を行うロボットにおい
て、ロボット機構系の環境剛性を考慮して制御ゲインを
決定し最適な力制御を行えるようにしたロボット制御装
置に関する。
[従来の技術] 第5図に基づいて典型的な従来の作業ロボット及びロ
ボット制御装置の構成例を説明する。
まず作業ロボットについて説明する。第5図におい
て、1はロボットで、このロボット1は、ロボット機構
部2と、駆動部であるモータ3と、モータ3に付設され
モータ駆動軸の移動量を検出するエンコーダ4とから構
成される。この図示例では、ロボット機構部2はワーク
の台座となるxyテーブル5と作業用ツールを取り付ける
ためのzテーブル6とを有する。xyテーブル5ではワー
クがx軸及びy軸の少なくともいずれか一方に沿ってxy
平面内を移動し、zテーブル6では作業用ツールがz軸
に沿って移動する。これらの移動は前記モータ3の駆動
動作によって行われる。各軸についての移動動作はそれ
ぞれ独立に行われるため、モータ3は各軸ごとに設けら
れている。従って、エンコーダ4も各軸のモータに対応
して軸ごとに備えられる。しかし図示例では、説明の便
宜上それぞれ1つのブロックで複数のモータ及びエンコ
ーダを示している。x,y,zの3軸に関し所定のモータ3
を動作させると、対応する駆動対象に力 が与えられ、駆動対象は移動する。駆動対象の移動量は
位置情報として対応するエンコーダ4によって得ること
ができる。zテーブル6はアーム7を備え、そのリスト
部に力センサ8が備えられ、更にこの力センサ8の先に
グラインダ等の作業用ツール9が取り付けられる。
以上の構成によれば、ワークをxyテーブル5の上に固
定して配置し、モータ3を介してxyテーブル5上のワー
ク及びzテーブル6上の作業用ツール9の位置を適宜に
変更し作業用ツール9をワークに押付けながら当接させ
ることにより、ワークの表面にグラインダがけ等の作業
を行うことができる。この作業において、力センサ8に
対しては作業用ツール9とワークとの接触によって生じ
る力及びモーメントが作用し、力センサ8を介して作業
用ツール9に反力として生じる力等を検出することがで
きる。
次にロボット制御装置について説明する。第5図にお
いてロボット1以外の部分10がロボット制御装置の主要
部を構成する。前述したエンコーダ4及び力センサ8も
検出部としてロボット制御装置に含まれる。11は力目標
値設定部、12は位置目標値設定部である。力目標値設定
部11にはx,y,zの各軸について力又はモーメントの目標
(各軸の目標値を要素とするベクトルとして表示され
る)が予め設定され、力目標値設定部11は設定された目
標値 を減算器13に対し出力する。力目標値の設定には例えば
教示データが使用される。位置目標値設定部12には各軸
について位置の目標値 (各軸の目標値を要素とするベクトルとして表示され
る)が予め設定され、位置目標値設定部12は設定された
目標値 を減算器14に対し出力する。位置目標値の設定には例え
ば教示データを補間した値が使用される。
前記力センサ8で検出された力は力演算部15に送給さ
れ、力演算部15で力演算を行うことによりワークと作業
用ツール9との接触点での力 を算出する。力演算部15で得られた力 は減算器13に出力される。一方、エンコーダ4で検出さ
れた各テーブルにおける各軸方向の移動量に係る位置デ
ータは位置演算部16に送給され、この位置演算部16で位
置演算を行うことにより作業用ツール9での作業点(ワ
ークとの接触点)の位置 を算出する。位置演算部16で得られた位置 は減算器14に出力される。
減算器13では、 とが比較され、その偏差 が出力される。減算器14では、 が比較され、その偏差 が出力される。上記の各偏差 は位置・力制御演算部17に入力される。
位置・力制御演算部17は仮想コンプライアンス制御系
として構成され、不感帯幅を調整できる不感帯演算部18
と、バネ定数行列(コンプライアンス行列)kが設定さ
れたバネ定数乗算部19と、減算器20と、コントローラゲ
イン(制御ゲイン)Kcが設定された特性補償演算部21と
から構成される。この構成によって、不感帯演算部18を
通過した とバネ定数乗算部19を通過した は減算器20で減算が行われ、その後、特性補償演算部21
でコントローラゲインkcが乗じられることにより目標速
を表す指令信号が出力される。位置・力制御演算部17の
出力信号はモータ速度演算部22に与えられ、ここでモー
タ速度操作信号を発生し、サーボアンプ23を経てモータ
3に供給する。モータ3は操作信号により目標速度にな
るように制御される。
前記においてバネ定数行列kやコントローラゲインkc
はx軸、y軸、z軸の各軸に対応する値を対角成分に有
する対角行列であり、また不感帯演算部18は各軸に対応
して設けられる。このように、x,y,zの各軸はそれぞれ
独立した特性(力制御特性又は位置制御特性、あるいは
両特性が混合された特性)を有するように設定すること
が可能である。前述のロボット制御装置10では、ロボッ
ト1の構造に対応して、バネ定数乗算部19でバネ定数行
列kのz軸成分を0にしてz軸方向は力制御とし、不感
帯演算部18でx軸とy軸の不感帯を大きくしてx軸方向
とy軸方向は位置制御としている。
[発明が解決しようとする課題] 前記の構成を有するロボット制御装置10の問題点を第
6図及び第7図を参照して説明する。
第6図は力制御が行われるz軸に関する制御系を示し
たものである。従って、第6図で示される力目標値設定
部11、不感帯演算部18、特性補償演算部21、モータ速度
演算部22、サーボアンプ23、モータ3、エンコーダ4、
ロボット機構2、力センサ8、力演算部15はそれぞれz
軸成分に関係する部分を意味する。これらの回路要素の
作用は前述した通りである。図中必要に応じて文字zを
添字として示す。またz軸について位置制御は行われな
いので、第6図において位置制御に関係する構成部分は
省略される。第6図において、破線で示された30は、作
業用ツール9とワークの接触点で生じる実際の物理的現
象を、制御系ループにおける制御対象の要素として示し
たものである。この物理的現象を第7図に示される具体
的作業例に基づいて説明する。
第7図ではロボット1が行う作業としてグラインダが
けが想定されている。力センサ8の先部には作業用ツー
ル9としてグラインダ31及び円盤状の砥石32が取り付け
られている。この砥石32を図中下方向(z軸方向)に移
動させ、xyテーブル5上のワーク33の所要の箇所に押し
付けてワーク33を研磨する。砥石32のz軸方向の移動
は、zテーブル6にボールネジ機構34を介してアーム7
が取り付けられ、このボールネジ機構34に付設されたz
軸用モータ3が操作信号で作動されることにより実行さ
れる。砥石32がワーク33に押し付けられると、ロボット
機構2や砥石32は実際上完全な剛体ではないので撓みが
生じる。すなわち、ロボット機構2や砥石32を完全な剛
体と考えたときに理論計算上得られる砥石32とワーク33
との接触点位置xzと、実際の作業において生じる接触点
位置xezとが異なり、その偏差xz−xezが撓みとして実際
に生じる。この撓みは、制御系における要素として無視
することはできない。言い換えれば、第6図の制御系ル
ープでは、符号30で示されるように、ロボット機構、作
業用ツール、ワーク等の各剛性を合成することによって
決まるロボット機構系の剛性35(以下、環境剛性とい
う)を考慮しなければならず、このような環境剛性35の
値をkezと想定すれば、力センサ8によって検出される
対象(力fs)は、接触点で実際に生じる撓みxz−xez
対し環境剛性kezを掛けたものとなる。そのため、従
来、z軸に関する力制御のループでは特性補償演算部21
に設定された固定値のコントローラゲインkczだけで制
御系の安定性を図っていたが、実際にはロボット機構系
の環境剛性を制御要素として考慮しなければ最適な制御
を達成できない。
また、研磨作業では、荒仕上げ、中仕上げ、精仕上げ
と順次仕上げ精度を高めていくので、これに応じて砥石
が交換される。砥石の剛性は砥石ごとに異なるので環境
剛性も砥石を交換する度に変化する。同様にワークの材
質に応じてワークの剛性も異なるので、ワークが変更さ
れた場合にも環境剛性の変化を考慮しなければならな
い。
本発明の目的は、力制御を含むロボット制御におい
て、力制御の制御ループでロボット機構系の環境剛性を
制御系要素として考慮することにより環境剛性が変って
も常に最適な制御を行うことができ、制御安定性の高
い、かつ応答特性が良好なロボット制御装置を提供する
ことにある。
[課題を解決するための手段] 第1の本発明に係るロボット制御装置は、作業用ツー
ルと、この作業用ツールを支持するロボット機構部と、
作業用ツールを任意の位置に移動してワークに押付ける
ための駆動手段とからなるロボットを制御するためのロ
ボット制御装置であり、かつ作業用ツールに加わる力を
検出する力検出手段と、作業用ツールの位置を検出する
位置検出手段と、作業用ツールに必要な押付け力を設定
する力目標値設定手段と、力検出手段の出力値を力目標
値設定手段の出力値と比較して得た偏差に対しコントロ
ーラゲインを適用して力制御を行うための操作指令値を
出力する力制御演算手段とを含む構成を有するロボット
制御装置であることを前提とし、更に、力検出手段の出
力信号と位置検出手段の出力信号を入力すると共に力目
標値設定手段と力制御演算手段に対しそれぞれ力目標値
と制御ゲインを変更するための信号を出力し、前記力目
標値を変更して少なくとも2種類の力制御を行い、この
間に力検出手段と位置検出手段の出力値を用いてロボッ
ト機構系の環境剛性を計測し、この環境剛性に基づき最
適な制御ゲイン値を算出し、力制御演算部の制御ゲイン
を前記最適値に変更するためのゲイン調整演算手段と、
このゲイン調整演算手段の演算動作を開始させる起動信
号を出力する起動信号発生手段とを有するように構成さ
れる。
また前記構成を有するロボット制御装置において、例
えば前記の起動信号発生手段は作業用ツールとワークの
うち少なくとも一方が交換される度にゲイン調整演算開
始のための起動信号を発生するように構成される。
第2の本発明に係るロボット制御装置は、作業用ツー
ルと、この作業用ツールを支持するロボット機構部と、
作業用ツールを任意の位置に移動してワークに押付ける
ための駆動手段とからなるロボットを制御するためのロ
ボット制御装置であり、かつ前記作業用ツールに加わる
力を検出する力検出手段と、作業用ツールの作業点位置
を検出する位置検出手段と、作業用ツールに必要な押付
け力を設定する力目標値設定手段と、力検出手段の出力
値を力目標値設定手段の出力値と比較して得た偏差に対
し制御ゲインを適用して力制御を行うための操作指令値
を出力する力制御演算手段とを含むロボット制御装置で
あることを前提とし、力検出手段の出力信号と位置検出
手段の出力信号を入力すると共に力制御演算手段に対し
制御ゲインを変更するための信号を出力し、力制御を行
う間に力検出手段と位置検出手段の出力値を用いてロボ
ット機構系の環境剛性を計測し、この環境剛性に基づき
最適な制御ゲイン値を算出し、力制御演算部の制御ゲイ
ンを最適値に変更するためのゲイン調整演算手段と、こ
のゲイン調整演算手段の演算動作を開始させる起動信号
を出力する起動信号発生手段とを有するように構成され
る。
[作用] 前記第1の本発明の構成によれば、力制御において制
御系の安定性を決定するコントローラゲインを変更でき
る構成を採用し、コントローラゲインを設定するにあた
り、ロボット機構系の環境剛性を実際に計測することに
よりこの環境剛性を考慮してコントローラゲインが最適
な値に調整され設定される。また、コントローラゲイン
の調整演算は起動信号発生部から与えられる起動信号に
よって開始され、特に、起動信号は、作業用ツールの交
換等のように環境剛性が変化する適切な時期に作業者に
よる手動によって又は自動的に発生される 前記第2の本発明の構成によれば、作業中に力制御を
利用してリアルタイムで環境剛性を計測し、これにより
コントローラゲインを最適に調整し、環境剛性を考慮し
た力制御を行うことができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第1図は本発明に係るロボット制御装置の第1実施例
の構成を示す。この実施例によるロボット制御装置100
は、第5図で説明した従来のロボット制御装置10の構成
を基本とし、その制御対象は第5図で説明したロボット
1である。ロボット1は、第5図に示された外観を有
し、既に説明したように、ワークを載置するxyテーブル
5、作業用ツール9及び力センサ8等を備えるzテーブ
ル6を含むロボット機構2と、モータ3及びエンコーダ
4とから構成される。かかる装置構成を有するロボット
1を制御系ループで示すと第1図のようなブロック構成
となる。このロボット1のブロック構成は基本的に第6
図に示された構成と同じであるが、各回路要素はz軸成
分に関するものに限定されない。従って、符号30の破線
ブロック内に示された理論計算上の作業用ツールの位置
x及び実際の作業用ツールの位置ze、環境剛性keはそれ
ぞれx軸、y軸、z軸の各要素を含んでなるものであ
る。
ロボット制御装置100に関し、第5図で説明した要素
と同一のものには同一の符号を付している。ロボット制
御装置100において、12は位置目標値設定部、13及び14
は減算器、15は力演算部、16は位置演算部、17は位置・
力制御演算部、18は不感帯演算部、19はバネ定数乗算
部、20は減算器、22はモータ速度演算部、23はサーボア
ンプである。これらの制御系要素の接続構成及び作用は
従来技術の箇所で既に説明したので、ここでは詳細な説
明を省略する。
ロボット制御装置100では、上記構成に対し更に、ゲ
イン調整演算部51と、起動信号発生部52と、力目標値設
定部53と、特性補償演算部54とが付加される。力目標値
設定部53及び特性補償演算部54はそれぞれ基本的に前記
力目標値設定部11及び特性補償演算部21と同一である
が、力目標値設定部53に設定される力目標値 と特性補償演算部54に設定されるコントローラゲインkc
をゲイン調整演算部51の指令出力で変化し調整できるよ
うに構成したため、他の符号53,54を付している。な
お、力目標値設定部53と特性補償演算部54の接続位置は
力目標値設定部11と特性補償演算部21のそれぞれと同じ
である。ゲイン調整演算部51は、力演算部15で算出され
た力 と位置演算部16で算出された位置 とが入力されるように構成され、後述するように、力目
標値設定部53の目標値等を所定条件を満たす値に設定
し、この条件下で力に関し追値制御を行って位置データ
を発生させ、これらの位置データ等を利用して環境剛性
を考慮した最適なコントローラゲインを算出し、これに
より特性補償演算部54のコントローラゲインkcを調整す
る。起動信号発生部52は、ゲイン調整演算部51に対しゲ
イン調整演算の開始を指示するための起動信号を与える
回路である。
ゲイン調整演算部51で実行されるゲイン調整演算のプ
ロセスを第2図に示す。この図示例では説明の便宜を図
ってz軸に関するコントローラゲインkczのみを調整す
るプロセスを示す。x軸やy軸についても力制御を行う
場合には同様な処理プロセスが実行される。
ゲイン調整プロセスを説明する前に、第1図に基づき
本実施例のロボット制御装置100による制御の考え方を
述べる。制御系の安定性を決定するコントローラゲイン
kcを、従来のように環境剛性を考慮せず一定値に設定し
たとすると、実際上環境剛性は第1図の符号35に示され
るように制御系の要素keとして含まれ、制御系ループに
影響を及ぼすので、仮にコントローラゲインkcが或る環
境剛性の下で制御系の安定性を達成することができたと
しても他の環境剛性の下では制御系を安定にすることが
できない。環境剛性keは砥石やワーク等が変化するとそ
の値が変化するという特徴を有し、かつ制御系ループの
図示例で明らかなように、環境剛性ke35はコントローラ
ゲインkcに対し直列的な要素として含まれる。そこで、
系全体のゲインはkcに環境剛性keを乗じたkc・keとして
考察される必要がある。すなわち、実際の系の安定性を
達成するためにはゲインkc・keが最適な値になるように
設定される必要がある。この実施例では、系全体のゲイ
ンkc・keが最適な一定値となるようにコントローラゲイ
ンkcを調整する。そのため、環境剛性keを実際に計測
し、更に環境剛性keの計測値によってコントローラゲイ
ンkcを算出し、このようにして得たコントローラゲイン
kcを特性補償演算部54に設定するように構成される。
次に第1図及び第2図に基づきゲイン調整プロセスを
具体的に説明する。
ゲイン調整演算部51はマイクロコンピュータ等の制御
手段で実現され、制御部、演算部、記憶部を内蔵する。
第2図のフローチャートで示された演算処理は予めゲイ
ン調整演算部51の記憶部に調整処理プログラムとしてス
トアされている。調整処理プログラムにおいて、まず最
初に起動信号が起動信号発生部52から入力されたか否か
が判定される(ステップ61)。起動信号が与えられない
間はこの判定が所定の周期で繰り返される。起動信号が
ゲイン調整演算部51に与えられると、ゲイン調整演算部
51から力目標値設定部53と特性補償演算部54に設定指令
信号が与えられる。これにより、特性補償演算部54では
安定領域に属する適当な値のコントローラゲインk′cz
がセットされ、力目標値設定部53ではfrzに第1の力f0
がセットされる(ステップ62)。このような条件の下で
作業用ツールを押付け力f0でワークに接触させるように
し、z軸について追値制御による力制御を行う。その間
ゲイン調整演算部51は力演算部15の出力を入力してfz
監視し(ステップ63)、fzが力目標値frzに等しくなっ
た否かを判定する(ステップ64)。fz=frzとなったと
きに、位置演算部16から与えられる位置データを読込
み、そのときの作業用ツールとワークの接触点の位置x
0zを記憶部に記憶する(ステップ65)。次に、ゲイン調
整演算部51は力目標値設定部53に指示を出し、力目標値
設定部53に第2の力f0+f1をセットする(ステップ6
6)。コントローラゲインはそのままである。この制御
条件の下で作業用ツールを押付け力f0+f1でワークに接
触させるようにし、力制御を継続する。ゲイン調整演算
部51は力演算部15の出力を入力しfzを監視し(ステップ
67)、fzが力目標値frzと等しくなった否かを判定する
(ステップ68)。fz=frzとなったときに、位置演算部1
6から与えられる位置データを読込み、そのときの作業
用ツールとワークの接触点の位置x1zを記憶部に記憶す
る(ステップ69)。以上の処理が終了したら、次に力の
増分量f1について、 f1/|x1z−x0z| を計算し、この値を変数kezに記憶する(ステップ7
0)。kezは環境剛性を意味する。こうしてその調整演算
時の環境剛性が数値的に求められる。制御系のループに
おいて応答が安定するコントローラゲインkczは環境剛
性kezと関数Fで結びつけられているので、この関数F
によってコントローラゲインkczを算出することができ
る(ステップ71)。関数Fは予めゲイン調整演算部51の
記憶部にストアされる。
上記関数Fは予め望ましい応答に応じて選択されるも
のである。関数Fの一例として直線的な関数F1を第3図
に示す。この関数F1は、制御系のゲインkc・keが或る一
定値をとるとき、その値を境に安定領域と不安定領域に
分かれるという特性を利用して得た直線である。実際に
使用する時は、安定領域に存在する良好な応答性を有す
る直線F2を関数Fとして使用することが望ましい。ただ
し、関数Fはこのような線形特性を有する関数に限定さ
れるものではなく、系の特性に応じより最適かつ精密な
制御を実行する目的で任意の関数が選択される。
ステップ71で環境剛性を考慮した最適なコントローラ
ゲインkczが算出された後は、ゲイン調整演算部51は特
性補償演算部54に対し最適なコントローラゲインをセッ
トする。その後は、このコントローラゲインを用いて力
制御を含む通常のグラインダがけ作業に移行する。
ゲイン調整演算部51による前記のゲイン調整演算は、
グラインダがけ作業においては通常、例えば砥石やワー
クを交換して環境剛性keが変化した時に、系の安定性を
図るために必要とされる。従って、グラインダがけ作業
が作業者の監督の下で行われる場合には、起動信号発生
部52は作業者の指令操作によって起動信号を発生するマ
ニュアル式に構成される。このような構成では、起動信
号発生部52は操作パネルに配設される。こうして砥石等
を交換したときにゲイン調整演算部51によるゲイン調整
演算を一度実行して特性補償演算部54のコントローラゲ
インKcを最適なものに調整すれば、環境剛性を考慮にい
れた、かつ環境剛性の変化に対応した安定な特性を制御
系に設定することができる。
また起動信号発生部52の起動信号を発生するタイミン
グを自動化し、一定の周期又は所要のタイミングで自動
的に環境剛性をチェックしてコントローラゲインを最適
なものに調整するよう構成することもできる。例えば砥
石やワーク等の交換を自動的に確認できる手段を備える
ようにすれば、自動確認手段の出力信号によって起動信
号を発生させ、ゲイン調整演算を実行するように構成す
ることもできる。また、コントローラゲインを調整・演
算する制御と本来の作業のための制御とを同時に行い、
グラインダがけ等の作業の最中に、リアルタイムで、環
境剛性を計測しコントローラゲインを最適値に調整する
ことも可能である。
ここで、第4図のフローチャートに基づいて、リアル
タイムで作業の適切な段階で環境剛性を計測しコントロ
ーラゲインを最適値に調整する本発明の第2実施例を具
体的に説明する。
ワークをグラインダで力制御により研磨するときは、
グラインダが空中状態からワーク接触状態に移行する過
程が存在する。また接触過程においては、グラインダの
目標押付け力をfgzとすれば、0からfgzまでの押付け力
の遷移状態が存在する。そこで、この押付け力の遷移状
態中の任意の2点の力の値と位置の値とを読取り、これ
により環境剛性kezを算出して望ましいコントローラゲ
インkczを算出し、力制御のゲインとして使用する。コ
ントローラゲインkczが設定された後グラインダは所定
の速度で倣い動作を行い、望ましい応答でグラインダが
けを行うことができる。
以上のリアルタイムのコントローラゲインの調整の場
合には、前記実施例の場合とは異なり、第1図に示され
た構成において調整の最中にゲイン調整演算部51が力目
標値を変更するための信号S1を力目標値設定部53に与え
る必要はなく、単に力と位置の変化を観測し、任意の2
点の力データと位置データを使用して環境剛性を求めれ
ば良い。
第4図は前述したリアルタイムで環境剛性kezを求め
コントローラゲインkczを調整する手順のフローチャー
トを示している。このフローチャートの動作内容が実行
される前の段階で、コントローラゲインkczと力目標値f
rzはそれぞれk′czとfgzに設定されている。ステップ8
1の判定では実数nを適当に与えて第1の点を設定し、
その第1点における位置データx0zと力データf0zを取込
む(ステップ82)。ステップ83では実数m(n>m≧
1)を適当に与えて第2の点を設定し、その第2点にお
ける位置データx1zと力データf1zを取込む(ステップ8
4)。以上のようにして得られた任意の2点の位置デー
タと力データ用いてステップ85に示されるような計算が
実行され環境剛性kezが算出され、更にステップ86で所
定の関数関係に基づき環境剛性を考慮した最適なコント
ローラゲインkczが算出される。
前記実施例では仮想コンプライアンス制御に適用した
例について説明したが、本発明はハイブリッド制御やそ
の他の方式の制御にも適用できるのは勿論である。
更に前記実施例ではゲイン調整演算で使用される位置
データをモータ3に付設されたエンコーダ4及び位置演
算部16を介して取り出すように構成されていたが、アー
ムや作業用ツールの位置に関するデータを直接検出する
ための他の位置センサを配設することにより位置データ
を取り出すように構成することも可能である。
[発明の効果] 以上の説明で明らかなように、本発明によれば、制御
系の安定性を決定するコントローラゲインを環境剛性の
変化に応じて最適に調整・変更できるように構成したた
め、力制御を含むロボットにおいて常に安定でかつ応答
性の良好な制御を行うことができ、またコントローラゲ
インの調整及び設定を自動的に行うように構成したた
め、人手による直接的なゲイン設定作業が不要となり、
作業用ツール交換後において再稼働するまでの時間を大
幅に短縮することができ、更にゲイン設定ミスに起因す
る機械の発振トラブルを防止することができる。リアル
タイムで環境剛性を計測し、コントローラゲインを調整
できるように構成されたものは、作業の過程を利用して
より精密に応答性の良い力制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るロボット制御装置の基本的装置構
成を示すブロック構成図、第2図はゲイン調整演算部に
おいて実行されるゲイン調整演算のプロセスの第1実施
例を示すフローチャート、第3図は環境剛性とコントロ
ーラゲインを関係づける関数Fの一例を示す図、第4図
はゲイン調整演算部において実行されるゲイン調整演算
のプロセスの第2実施例を示すフローチャート、第5図
は従来の作業ロボットとロボット制御装置の構成を示す
ブロック構成図、第6図は従来のロボット制御装置の問
題点を説明するための要部ブロック構成図、第7図は実
際の作業例を示す説明図である。 [符号の説明] 1………ロボット 2………ロボット機構部 3………モータ 4………エンコーダ 8………力センサ 9………作業用ツール 10,100………ロボット制御装置 11,53………力目標値設定部 12………位置目標値設定部 15………力演算部 16………位置演算部 17………位置・力制御演算部 21,54………特性補償演算部 22………モータ速度演算部 51………ゲイン調整演算部 52………起動信号発生部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 一徳 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社土浦工場内 (56)参考文献 特開 昭63−47058(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】作業用ツールと、この作業用ツールを支持
    するロボット機構部と、前記作業用ツールを任意の位置
    に移動してワークに押付けるための駆動手段とからなる
    ロボットを制御するためのロボット制御装置であり、か
    つ前記作業用ツールに加わる力を検出する力検出手段
    と、前記作業用ツールの作業点位置を検出する位置検出
    手段と、前記作業用ツールに必要な押付け力を設定する
    力目標値設定手段と、前記力検出手段の出力値を前記力
    目標値設定手段の出力値と比較して得た偏差に対し制御
    ゲインを適用して力制御を行うための操作指令値を出力
    する力制御演算手段とを含むロボット制御装置におい
    て、 前記力検出手段の出力信号と前記位置検出手段の出力信
    号を入力すると共に前記力目標値設定手段と前記力制御
    演算手段に対しそれぞれ力目標値と制御ゲインを変更す
    るための信号を出力し、前記力目標値を変更して少なく
    とも2種類の力制御を行い、この間に前記力検出手段と
    前記位置検出手段の出力値を用いてロボット機構系の環
    境剛性を計測し、この環境剛性に基づき最適な制御ゲイ
    ン値を算出し、前記力制御演算部の前記制御ゲインを最
    適値に変更するためのゲイン調整演算手段と、このゲイ
    ン調整演算手段の演算動作を開始させる起動信号を出力
    する起動信号発生手段とを有することを特徴とするロボ
    ット制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記起動信号発生手段
    は前記作業用ツール及び前記ワークのうち少なくとも一
    方が交換される度に起動信号を発生することを特徴とす
    るロボット制御装置。
  3. 【請求項3】作業用ツールと、この作業用ツールを支持
    するロボット機構部と、前記作業用ツールを任意の位置
    に移動してワークに押付けるための駆動手段とからなる
    ロボットを制御するためのロボット制御装置であり、か
    つ前記作業用ツールに加わる力を検出する力検出手段
    と、前記作業用ツールの作業点位置を検出する位置検出
    手段と、前記作業用ツールに必要な押付け力を設定する
    力目標値設定手段と、前記力検出手段の出力値を前記力
    目標値設定手段の出力値と比較して得た偏差に対し制御
    ゲインを適用して力制御を行うための操作指令値を出力
    する力制御演算手段とを含むロボット制御装置におい
    て、 前記力検出手段の出力信号と前記位置検出手段の出力信
    号を入力すると共に前記力制御演算手段に対し制御ゲイ
    ンを変更するための信号を出力し、力制御を行う間に前
    記力検出手段と前記位置検出手段の出力値を用いてロボ
    ット機構系の環境剛性を計測し、この環境剛性に基づき
    最適な制御ゲイン値を算出し、前記力制御演算部の前記
    制御ゲインを最適値に変更するためのゲイン調整演算手
    段と、このゲイン調整演算手段の演算動作を開始させる
    起動信号を出力する起動信号発生手段とを有することを
    特徴するロボット制御装置。
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