JP2757653B2 - 水硬性配合物の混練方法 - Google Patents
水硬性配合物の混練方法Info
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- JP2757653B2 JP2757653B2 JP2807192A JP2807192A JP2757653B2 JP 2757653 B2 JP2757653 B2 JP 2757653B2 JP 2807192 A JP2807192 A JP 2807192A JP 2807192 A JP2807192 A JP 2807192A JP 2757653 B2 JP2757653 B2 JP 2757653B2
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- cement
- water reducing
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
- C04B28/02—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
- C04B28/04—Portland cements
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- Materials Engineering (AREA)
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- Organic Chemistry (AREA)
- Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に使用されている
強制練りミキサ及び市場流通性の高い市販品の材料を使
用して、水結合材比15%以下の水硬性配合物を容易に
且つ低コストで製造することができる水硬性配合物の混
練方法に関する。
強制練りミキサ及び市場流通性の高い市販品の材料を使
用して、水結合材比15%以下の水硬性配合物を容易に
且つ低コストで製造することができる水硬性配合物の混
練方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従前より、高強度のセメント配合物を得
るためには、例えば、ポゾラン活性または潜在水硬性を
有する微粉体及びセメント(結合材)と水との重量比
(水結合材比)を低下させることが必須条件であること
が知られている。
るためには、例えば、ポゾラン活性または潜在水硬性を
有する微粉体及びセメント(結合材)と水との重量比
(水結合材比)を低下させることが必須条件であること
が知られている。
【0003】そしてさらに、一般的な知見では、水結合
材比の低下に伴い、高性能減水剤の使用量を増やす必要
があり、この増量によってコストアップを招いたり、ま
た高性能減水剤の過剰添加を引き起こして著しい凝結遅
延を招くおそれがある。また、水結合材比を低下させる
に従い混練抵抗が増加し、通常の強制練りミキサでは混
練作業が困難となる。この点をさらに詳しく説明する
と、通常、高性能減水剤は液体状態で使用されている。
これは、高性能減水剤の使用量がセメントその他の材料
と比較してきわめて少ないため、計量誤差等を防止する
目的で、一般的に濃度にして25〜50重量%の希釈液
状態として混練水中に混合して使用している。このよう
な液体状態の高性能減水剤を低水結合材比の水硬性配合
物の混練に使用すると、絶対的な水量が少ないため、混
練に際して高性能減水剤は混練対象物である各材料中に
均一に分布せず、図3に示すように分布に偏りを生ず
る。このとき、高性能減水剤が存在する部分のセメント
等の結合材は液状化するが、その周辺の高性能減水剤が
ほとんど存在しない大半の部分は、粉体状態を維持する
ため、液状化部分を核とした粉体の凝集球体が生成され
ることとなる。この凝集球体の結合力は相当大きく、こ
れを崩壊させない限り高性能減水剤による結合材の分散
効果を得ることはできず、従って全体を液状化させるこ
とはできない。ところが、このような状態となった混練
物全体を液状化させるためには、凝集球体の結合力がき
わめて大きいことから、従来使用されているミキサより
もさらに大きな剪断力を発生する強力なミキサが必要と
なったり、高性能減水剤を追加して添加する必要があ
る。
材比の低下に伴い、高性能減水剤の使用量を増やす必要
があり、この増量によってコストアップを招いたり、ま
た高性能減水剤の過剰添加を引き起こして著しい凝結遅
延を招くおそれがある。また、水結合材比を低下させる
に従い混練抵抗が増加し、通常の強制練りミキサでは混
練作業が困難となる。この点をさらに詳しく説明する
と、通常、高性能減水剤は液体状態で使用されている。
これは、高性能減水剤の使用量がセメントその他の材料
と比較してきわめて少ないため、計量誤差等を防止する
目的で、一般的に濃度にして25〜50重量%の希釈液
状態として混練水中に混合して使用している。このよう
な液体状態の高性能減水剤を低水結合材比の水硬性配合
物の混練に使用すると、絶対的な水量が少ないため、混
練に際して高性能減水剤は混練対象物である各材料中に
均一に分布せず、図3に示すように分布に偏りを生ず
る。このとき、高性能減水剤が存在する部分のセメント
等の結合材は液状化するが、その周辺の高性能減水剤が
ほとんど存在しない大半の部分は、粉体状態を維持する
ため、液状化部分を核とした粉体の凝集球体が生成され
ることとなる。この凝集球体の結合力は相当大きく、こ
れを崩壊させない限り高性能減水剤による結合材の分散
効果を得ることはできず、従って全体を液状化させるこ
とはできない。ところが、このような状態となった混練
物全体を液状化させるためには、凝集球体の結合力がき
わめて大きいことから、従来使用されているミキサより
もさらに大きな剪断力を発生する強力なミキサが必要と
なったり、高性能減水剤を追加して添加する必要があ
る。
【0004】以上のことから、水結合材比の限界値が決
まっていた。具体的には、従来の強制練りミキサで混練
することができるセメント配合物の水結合材比は、20
%前後が限界値となっていた。
まっていた。具体的には、従来の強制練りミキサで混練
することができるセメント配合物の水結合材比は、20
%前後が限界値となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したような状況に
鑑みて、20%以下の水結合材比のセメント配合物を得
るために、改良型のミキサとして高剪断ペーストミキサ
が開発されていると共に、セメント自体についても球状
化セメントや粒度調整セメントが開発され、これらの使
用で水結合材比15%のセメント配合物の製造も可能と
なってはいる。
鑑みて、20%以下の水結合材比のセメント配合物を得
るために、改良型のミキサとして高剪断ペーストミキサ
が開発されていると共に、セメント自体についても球状
化セメントや粒度調整セメントが開発され、これらの使
用で水結合材比15%のセメント配合物の製造も可能と
なってはいる。
【0006】しかしながら、これら方法では特殊なミキ
サや特殊なセメントの使用が前提であるため、コストア
ップを招き、いまだ普及の段階には至っていないのが現
状である。
サや特殊なセメントの使用が前提であるため、コストア
ップを招き、いまだ普及の段階には至っていないのが現
状である。
【0007】本発明は、上述したような従来の課題に鑑
みて創案されたものであり、その目的は、一般に使用さ
れている強制練りミキサ及び市場流通性の高い市販品の
材料を使用することで、水結合材比15%以下の水硬性
配合物を容易に且つ低コストで製造することができる水
硬性配合物の混練方法を提供することにある。
みて創案されたものであり、その目的は、一般に使用さ
れている強制練りミキサ及び市場流通性の高い市販品の
材料を使用することで、水結合材比15%以下の水硬性
配合物を容易に且つ低コストで製造することができる水
硬性配合物の混練方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルミン酸三
カルシウムの含有量が5%以下のポルトランドセメン
ト、ポゾラン活性または潜在水硬性を有する微粉体であ
る混和材、骨材及び粉体状の高性能減水剤を空練りし、
その後上記ポルトランドセメントに対して、10〜15
重量%未満の水を加えて本練りを行なうことを特徴とす
る。
カルシウムの含有量が5%以下のポルトランドセメン
ト、ポゾラン活性または潜在水硬性を有する微粉体であ
る混和材、骨材及び粉体状の高性能減水剤を空練りし、
その後上記ポルトランドセメントに対して、10〜15
重量%未満の水を加えて本練りを行なうことを特徴とす
る。
【0009】
【作用】まず本発明の特徴は、アルミン酸三カルシウム
(以下、C3 Aと称する)の含有量が5%以下のセメン
トを使用することにある。C3 Aは、混練過程のごく初
期に水和反応する物質であり、その水和過程で高性能減
水剤を多量に消費する性質を備えている。従って、C3
Aの含有量が少ないセメントを使用することにより、セ
メントに対する高性能減水剤の消費量を小さくすること
ができる。このように高性能減水剤の消費量を小さくで
きることにより、C3 Aが比較的多量に含有されている
他のセメントと比較して、次のような3つの効果が発揮
される。第1には、水結合材比を同一とし、且つコンシ
ステンシーを同一とした場合、高性能減水剤の添加量を
少なくすることができる。第2に、水結合材比のみを同
一とした場合には、コンシステンシーを増加させること
ができる。第3に、高性能減水剤の添加量とコンシステ
ンシーとを同一とした場合には、水結合材比を小さくす
ることができる、という効果がある。そして本発明で
は、最後に挙げた効果を利用している。すなわち、C3
Aの含有量が少ないセメントを使用することで、通常使
用されている普通ポルトランドセメントと比較して、同
一コンシステンシーを得るための水結合材比を低下させ
たことにある。ここで、各ポルトランドセメントのC3
Aの含有量及び同一水結合材比のモルタルのフロー値の
例を表1に示す。
(以下、C3 Aと称する)の含有量が5%以下のセメン
トを使用することにある。C3 Aは、混練過程のごく初
期に水和反応する物質であり、その水和過程で高性能減
水剤を多量に消費する性質を備えている。従って、C3
Aの含有量が少ないセメントを使用することにより、セ
メントに対する高性能減水剤の消費量を小さくすること
ができる。このように高性能減水剤の消費量を小さくで
きることにより、C3 Aが比較的多量に含有されている
他のセメントと比較して、次のような3つの効果が発揮
される。第1には、水結合材比を同一とし、且つコンシ
ステンシーを同一とした場合、高性能減水剤の添加量を
少なくすることができる。第2に、水結合材比のみを同
一とした場合には、コンシステンシーを増加させること
ができる。第3に、高性能減水剤の添加量とコンシステ
ンシーとを同一とした場合には、水結合材比を小さくす
ることができる、という効果がある。そして本発明で
は、最後に挙げた効果を利用している。すなわち、C3
Aの含有量が少ないセメントを使用することで、通常使
用されている普通ポルトランドセメントと比較して、同
一コンシステンシーを得るための水結合材比を低下させ
たことにある。ここで、各ポルトランドセメントのC3
Aの含有量及び同一水結合材比のモルタルのフロー値の
例を表1に示す。
【0010】
【表1】 この表1から明らかなように、C3 Aの含有量が5%以
下であるものは、中庸熱ポルトランドセメント及び耐硫
酸塩ポルトランドセメントであり、このうちでも、C3
Aの含有量が最も少ない耐硫酸塩ポルトランドセメント
の使用が、フロー値からしても望ましい。
下であるものは、中庸熱ポルトランドセメント及び耐硫
酸塩ポルトランドセメントであり、このうちでも、C3
Aの含有量が最も少ない耐硫酸塩ポルトランドセメント
の使用が、フロー値からしても望ましい。
【0011】次に本発明の特徴は、粉体状の高性能減水
剤を使用することにある。すなわち、本発明にあっては
粉体状の高性能減水剤をそのまま使用することとして、
液体状態の高性能減水剤では混練が困難な低水結合材比
の水硬性配合物の混練を、通常の強制練りミキサを使用
して行なうことができる。具体的には、まずアルミン酸
三カルシウムの含有量が5%以下のポルトランドセメン
ト、ポゾラン活性または潜在水硬性を有する微粉体であ
る混和材、骨材及び粉体状の高性能減水剤を空練りし、
その後ポルトランドセメントに対して、10〜15重量
%未満の水を加えて本練りを行なうこととすれば、粉体
状の高性能減水剤を予め粉体状の結合材中に均一に分散
させることができるため、水を添加した際にも、液体状
の高性能減水剤を使用した場合と異なり、強固な凝集力
を有する凝集球体が生じることはない。すなわち、高性
能減水剤が均一に分散して存在している混練物中に水を
投入すると、水を核とする極めて小さな粉体の凝集が生
じ、この凝集物には分散された高性能減水剤が存在する
ためこれが溶出し、液状化を促進する。この液状化した
部分にさらに周囲の粉体が付着していくが、その際の必
要混練エネルギとしては、従来の強制練りミキサ程度の
エネルギで十分であり、この混練エネルギにより、周囲
の粉体にも分散している高性能減水剤が溶出してさらに
液状化が促進される。このように次々に混練物における
液状化が進展されることで速かに水硬性配合物の最終製
品を得ることができる。
剤を使用することにある。すなわち、本発明にあっては
粉体状の高性能減水剤をそのまま使用することとして、
液体状態の高性能減水剤では混練が困難な低水結合材比
の水硬性配合物の混練を、通常の強制練りミキサを使用
して行なうことができる。具体的には、まずアルミン酸
三カルシウムの含有量が5%以下のポルトランドセメン
ト、ポゾラン活性または潜在水硬性を有する微粉体であ
る混和材、骨材及び粉体状の高性能減水剤を空練りし、
その後ポルトランドセメントに対して、10〜15重量
%未満の水を加えて本練りを行なうこととすれば、粉体
状の高性能減水剤を予め粉体状の結合材中に均一に分散
させることができるため、水を添加した際にも、液体状
の高性能減水剤を使用した場合と異なり、強固な凝集力
を有する凝集球体が生じることはない。すなわち、高性
能減水剤が均一に分散して存在している混練物中に水を
投入すると、水を核とする極めて小さな粉体の凝集が生
じ、この凝集物には分散された高性能減水剤が存在する
ためこれが溶出し、液状化を促進する。この液状化した
部分にさらに周囲の粉体が付着していくが、その際の必
要混練エネルギとしては、従来の強制練りミキサ程度の
エネルギで十分であり、この混練エネルギにより、周囲
の粉体にも分散している高性能減水剤が溶出してさらに
液状化が促進される。このように次々に混練物における
液状化が進展されることで速かに水硬性配合物の最終製
品を得ることができる。
【0012】
【実施例】以下に、本発明に係る水硬性配合物の混練方
法を、添付図面に従って詳細に説明する。図1には、本
発明に係る混練方法の手順が順に示されていると共に、
図2には、水添加後の液状化過程が順に示されている。
法を、添付図面に従って詳細に説明する。図1には、本
発明に係る混練方法の手順が順に示されていると共に、
図2には、水添加後の液状化過程が順に示されている。
【0013】混練手順は図1に示すように、予め、アル
ミン酸三カルシウムの含有量が5%以下の、例えば耐硫
酸塩ポルトランドセメント、ポゾラン活性または潜在水
硬性を有する微粉体である、例えばシリカフューム等の
混和材、骨材及び粉体状の高性能減水剤をミキサ内に一
括して投入し、これらを空練りする。これにより、各材
料がミキサ内で攪拌されて、材料を全体に均一に分散さ
せることができる。この際、粉体状の高性能減水剤も混
練材料中に均一に分散させることができる。これによ
り、後で水を添加した際にも、液体状の高性能減水剤を
使用した場合と異なり、強固な凝集力を有する凝集球体
が生じることを防止することができる。
ミン酸三カルシウムの含有量が5%以下の、例えば耐硫
酸塩ポルトランドセメント、ポゾラン活性または潜在水
硬性を有する微粉体である、例えばシリカフューム等の
混和材、骨材及び粉体状の高性能減水剤をミキサ内に一
括して投入し、これらを空練りする。これにより、各材
料がミキサ内で攪拌されて、材料を全体に均一に分散さ
せることができる。この際、粉体状の高性能減水剤も混
練材料中に均一に分散させることができる。これによ
り、後で水を添加した際にも、液体状の高性能減水剤を
使用した場合と異なり、強固な凝集力を有する凝集球体
が生じることを防止することができる。
【0014】次いで、この空練り後、ポルトランドセメ
ントに対して、10〜15重量%未満の水を加えて本練
りを行なう。この本練りにあたっては、高性能減水剤が
混練物中に均一に分散して存在しているので、水を投入
すると図2に示すように、水を核とする極めて小さな凝
集が生じ、この凝集物には分散された高性能減水剤が存
在するためこれが溶出し、液状化を促進する。この液状
化した部分にさらに周囲の粉体が付着していくが、その
際の必要混練エネルギとしては、従来の強制練りミキサ
程度のエネルギで十分であり、この混練エネルギによ
り、周囲の混練物にも分散している高性能減水剤が溶出
してさらに液状化が促進される。このように次々に混練
物における液状化が進展されることで速かに水硬性配合
物の最終製品を得ることができる。この際、本実施例で
は、C3 Aの含有量が少ないセメントを使用しているの
で、セメントによる高性能減水剤の消費量を小さくする
ことができ、通常使用されている普通ポルトランドセメ
ントと比較して、同一コンシステンシーを得るための水
結合材比を低下させる効果も確保することができる。
ントに対して、10〜15重量%未満の水を加えて本練
りを行なう。この本練りにあたっては、高性能減水剤が
混練物中に均一に分散して存在しているので、水を投入
すると図2に示すように、水を核とする極めて小さな凝
集が生じ、この凝集物には分散された高性能減水剤が存
在するためこれが溶出し、液状化を促進する。この液状
化した部分にさらに周囲の粉体が付着していくが、その
際の必要混練エネルギとしては、従来の強制練りミキサ
程度のエネルギで十分であり、この混練エネルギによ
り、周囲の混練物にも分散している高性能減水剤が溶出
してさらに液状化が促進される。このように次々に混練
物における液状化が進展されることで速かに水硬性配合
物の最終製品を得ることができる。この際、本実施例で
は、C3 Aの含有量が少ないセメントを使用しているの
で、セメントによる高性能減水剤の消費量を小さくする
ことができ、通常使用されている普通ポルトランドセメ
ントと比較して、同一コンシステンシーを得るための水
結合材比を低下させる効果も確保することができる。
【0015】上記表1に示したように、セメントの種類
がコンシステンシーに与える影響は大きく、施工可能な
コンシステンシーを確保することを前提条件とすると、
粉体状の高性能減水剤を使用するだけでは、例えば普通
ポルトランドセメントの場合その水結合材比の限界値は
砂セメント比が2の場合20%以上となってしまう。こ
れに対して、セメントの種類を選定し、耐硫酸塩ポルト
ランドセメントを使用すれば、水結合材比の限界値を1
6%にまで低く確保することができる。このときのフロ
ー値は190mmあり、良好なコンシステンシーを確保
して高い施工性を得ることができる。さらに、砂セメン
ト比を低下させれば、さらに水結合材比を低下させるこ
とができ、砂セメント比1の場合は13%程度の水結合
材比でフロー値180mmを確保することもできる。
がコンシステンシーに与える影響は大きく、施工可能な
コンシステンシーを確保することを前提条件とすると、
粉体状の高性能減水剤を使用するだけでは、例えば普通
ポルトランドセメントの場合その水結合材比の限界値は
砂セメント比が2の場合20%以上となってしまう。こ
れに対して、セメントの種類を選定し、耐硫酸塩ポルト
ランドセメントを使用すれば、水結合材比の限界値を1
6%にまで低く確保することができる。このときのフロ
ー値は190mmあり、良好なコンシステンシーを確保
して高い施工性を得ることができる。さらに、砂セメン
ト比を低下させれば、さらに水結合材比を低下させるこ
とができ、砂セメント比1の場合は13%程度の水結合
材比でフロー値180mmを確保することもできる。
【0016】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、アルミン
酸三カルシウムの含有量が5%以下のポルトランドセメ
ント、ポゾラン活性または潜在水硬性を有する微粉体で
ある混和材、骨材及び粉体状の高性能減水剤を空練り
し、その後上記ポルトランドセメントに対して、10〜
15重量%未満の水を加えて本練りを行なうようにした
ので、混練作業前段の空練りにより、高性能減水剤の混
練物中における均一な分散状態を確保して、水の投入に
あたってこの水を核とする極めて小さな粉体の凝集物を
生成でき、従来の強制練りミキサ程度のエネルギで十分
に混練物の液状化を促進できると共に、C3 Aの含有量
が少ないセメントの使用により、セメントによる高性能
減水剤の消費量を小さくして、普通ポルトランドセメン
トと比較して、同一コンシステンシーを得るための水結
合材比を低下させることができ、水結合材比15%以下
の低水結合材比の水硬性配合物を、一般に使用されてい
る強制練りミキサ及び市場流通性の高い市販品の材料を
使用して、容易に且つ低コストで製造することができ
る。
酸三カルシウムの含有量が5%以下のポルトランドセメ
ント、ポゾラン活性または潜在水硬性を有する微粉体で
ある混和材、骨材及び粉体状の高性能減水剤を空練り
し、その後上記ポルトランドセメントに対して、10〜
15重量%未満の水を加えて本練りを行なうようにした
ので、混練作業前段の空練りにより、高性能減水剤の混
練物中における均一な分散状態を確保して、水の投入に
あたってこの水を核とする極めて小さな粉体の凝集物を
生成でき、従来の強制練りミキサ程度のエネルギで十分
に混練物の液状化を促進できると共に、C3 Aの含有量
が少ないセメントの使用により、セメントによる高性能
減水剤の消費量を小さくして、普通ポルトランドセメン
トと比較して、同一コンシステンシーを得るための水結
合材比を低下させることができ、水結合材比15%以下
の低水結合材比の水硬性配合物を、一般に使用されてい
る強制練りミキサ及び市場流通性の高い市販品の材料を
使用して、容易に且つ低コストで製造することができ
る。
【図1】本発明に係る混練方法の手順を順に示す説明図
である。
である。
【図2】本発明における水添加後の液状化過程を順に示
す説明図である。
す説明図である。
【図3】従来の混練方法における高性能減水剤添加後の
状況を示す説明図である。
状況を示す説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 アルミン酸三カルシウムの含有量が5%
以下のポルトランドセメント、ポゾラン活性または潜在
水硬性を有する微粉体である混和材、骨材及び粉体状の
高性能減水剤を空練りし、その後上記ポルトランドセメ
ントに対して、10〜15重量%未満の水を加えて本練
りを行なうことを特徴とする水硬性配合物の混練方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2807192A JP2757653B2 (ja) | 1992-02-14 | 1992-02-14 | 水硬性配合物の混練方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2807192A JP2757653B2 (ja) | 1992-02-14 | 1992-02-14 | 水硬性配合物の混練方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05220730A JPH05220730A (ja) | 1993-08-31 |
JP2757653B2 true JP2757653B2 (ja) | 1998-05-25 |
Family
ID=12238541
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2807192A Expired - Lifetime JP2757653B2 (ja) | 1992-02-14 | 1992-02-14 | 水硬性配合物の混練方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2757653B2 (ja) |
-
1992
- 1992-02-14 JP JP2807192A patent/JP2757653B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05220730A (ja) | 1993-08-31 |
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