JP2756403B2 - 抵抗溶接機の溶接電流制御方法および装置 - Google Patents

抵抗溶接機の溶接電流制御方法および装置

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JP2756403B2 JP24318893A JP24318893A JP2756403B2 JP 2756403 B2 JP2756403 B2 JP 2756403B2 JP 24318893 A JP24318893 A JP 24318893A JP 24318893 A JP24318893 A JP 24318893A JP 2756403 B2 JP2756403 B2 JP 2756403B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抵抗溶接機の溶接電流制
御方法および装置に関し、一層詳細には、溶接電流の通
電条件が異なる複数の溶接点を有する同一形状の複数の
ワークを連続的に溶接する抵抗溶接機の溶接電流制御方
法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の車体等のワークに対して
設定された複数の溶接点を抵抗溶接機で順次連続的に溶
接している。この場合、溶接されるワークの重ね枚数、
ワークの端部若しくは中央部等の溶接点の部位、溶接点
間のピッチ、溶接されるワークの厚さおよび溶接される
ワークの材質等、溶接点毎に条件が異なる場合は、溶接
点毎に溶接電流波形が設定され、この設定された電流波
形に通電電流を追従させる方法が用いられている。
【0003】一方、散り発生限界電流値近傍の溶接電流
を通電することにより、高い溶接強度が得られることが
知られており、さらに、高電流値と低電流値とからなる
波形の溶接電流を通電することにより、散りの発生を抑
止し、高品質のナゲットを得られることが知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術における溶接点毎に設定された波形の溶接電流に
よって溶接する方法では、電極チップの摩耗を検出する
ことができないため、溶接電流の通電条件が異なる複数
の溶接点を有する同一形状のワークを連続して溶接する
場合、夫々の溶接点毎に溶接電流波形の制御を充分に行
うことができず、高い溶接強度を安定して得ることがで
きないという問題がある。
【0005】本発明はこのような従来の問題を解決する
ためになされたものであって、溶接電流の通電条件が異
なる夫々の溶接点において、最適な形状のナゲットを得
ることができる抵抗溶接機の溶接電流制御方法および装
置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明は、複数の溶接点を有する同一形状の
ワークを、ワーク毎に順次溶接する抵抗溶接機の溶接電
流制御方法において、予め記憶された波形の溶接電流を
前記ワークの所定の溶接点に供給して、溶接時における
散り発生の有無を検出し、当該散り発生の有無に基づい
て前記溶接電流の波形を修正する第1のステップと、前
記修正された波形に基づいて散り発生限界電流値を求め
る第2のステップと、前記散り発生限界電流値に基づい
て、前記散り発生限界電流値より大なる高電流値と前記
散り発生限界電流値より小なる低電流値からなる新たな
溶接電流波形を生成する第3のステップと、前記新たな
溶接電流波形の溶接電流を前記ワークの所定の溶接点と
同一部位の他のワークの溶接点に供給し、溶接時におけ
る散り発生の有無を検出する第4のステップと、前記第
4のステップで検出された散り発生の有無に基づいて前
記新たな溶接電流波形の前記高電流値を修正して、この
修正された波形に基づいて生成された溶接電流を同一形
状のワークの同一部位の溶接点に供給する第5のステッ
プと、からなることを特徴とする。
【0007】さらに、第2の発明は、複数の溶接点を有
する同一形状のワークを、ワーク毎に順次溶接する抵抗
溶接機の溶接電流制御装置において、予め記憶された波
形の溶接電流が前記ワークの所定の溶接点に供給され、
溶接時に検出された散り発生の有無によって修正された
前記波形に基づいて散り発生限界電流値を求める散り発
生限界電流値演算手段と、前記散り発生限界電流値に基
づいて、前記散り発生限界電流値より大なる高電流値と
前記散り発生限界電流値より小なる低電流値とからなる
新たな溶接電流波形を生成する溶接電流波形生成手段
と、前記新たな溶接電流波形に基づいた溶接電流を前記
ワークの所定の溶接点と同一部位の他のワークの溶接点
に供給する溶接電流供給手段と、前記溶接電流供給手段
によってワークに供給された溶接電流による散り発生の
有無を検出する散り発生検出手段と、前記検出された散
り発生の有無に基づいて前記新たな溶接電流波形の前記
高電流値を修正する波形修正手段と、を備え、前記修正
された新たな溶接電流波形に基づいて生成された溶接電
流を同一形状のワークの同一部位の溶接点に供給するこ
とを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明に係る抵抗溶接機の溶接電流制御方法お
よび装置では、予め記憶された波形の溶接電流をワーク
の所定の溶接点に供給して、溶接時における散り発生の
有無に基づいて前記波形を修正し、当該修正された波形
に基づいて散り発生限界溶接電流値演算手段が散り発生
限界溶接電流値を求める。
【0009】次いで、前記散り発生限界電流値に基づい
て前記散り発生限界電流値より大なる高電流値と前記散
り発生限界電流値より小なる低電流値とからなる新たな
溶接電流波形を溶接電流波形生成手段が生成し、この新
たな溶接電流波形に基づいた溶接電流を溶接電流供給手
段が前記ワークの所定の溶接点と同一部位の他のワーク
の溶接点に供給し、散り発生検出手段が溶接電流の通電
時における散り発生の有無を検出する。
【0010】前記検出された散り発生の有無に基づいて
波形修正手段が前記新たな溶接電流波形の前記高電流値
を修正し、前記修正された波形に基づいて生成された溶
接電流を同一形状のワークの同一部位の溶接点に供給す
る。
【0011】従って、夫々の溶接点は同一部位毎に高電
流値が修正された波形の溶接電流で溶接される。
【0012】
【実施例】次に、本発明に係る抵抗溶接機の溶接電流制
御方法について、それを実施する装置との関係におい
て、好適な実施例を挙げ、添付の図面を参照しながら以
下詳細に説明する。
【0013】図1は本発明を実施する抵抗溶接機20の
全体構成を示すブロック図である。
【0014】抵抗溶接機20は交流電源21から出力さ
れる交流を直流に変換するコンバータ回路22と、この
直流を高周波交流に変換するインバータ回路24と、前
記高周波交流を変成し、且つ整流する溶接トランス回路
26と、ワークWを挟持する溶接ガン部28と、ワーク
Wに通電される溶接電流を制御する溶接コントローラ3
0とを備える。
【0015】さらに、抵抗溶接機20は、溶接トランス
回路26の1次側の電流(以下、1次電流という)I1
を検出する1次電流検出器32と、溶接トランス回路2
6の2次側の電流(以下、2次電流という)I2 を検出
する2次電流検出器34と、溶接コントローラ30に溶
接条件等を入力するためのキーボード36と、この溶接
条件を表示するディスプレイ装置38と、外部記憶手段
であるフロッピデスクに対してデータを書き込む/読み
込むFDD39とを備える。
【0016】前記溶接ガン部28はワークWを挟持する
可動ガンアーム40および41と、この可動ガンアーム
40、41に固着される電極チップ42および43と、
前記可動ガンアーム40、41を開閉自在に駆動するシ
リンダ44とからなり、該シリンダ44には電磁切替弁
46を介して空気圧源48が接続される。前記電磁切替
弁46の切替動作は前記溶接コントローラ30によって
制御される。
【0017】図2は溶接コントローラ30の構成を示す
ブロック図である。
【0018】溶接コントローラ30は前記1次電流検出
器32に検出された1次電流I1 をデジタル値に変換す
るアナログ/デジタル(以下、A/Dという)変換回路
50と、2次電流検出器34に検出された2次電流I2
をデジタル値に変換するA/D変換回路52と、前記A
/D変換回路50から出力される1次電流I1 、または
前記A/D変換回路52から出力される2次電流I2
いずれか一方を選択する検出電流選択回路54と、検出
電流選択回路54によって選択された1次電流I1 また
は2次電流I2 から散り発生の有無を検出する散り検出
回路55と、後述する基準方形状波形の尖頭値IN を修
正する際の修正電流値ΔIN 、前記方形状波形の溶接電
流の適否を判定するための散りの連続発生数m1 、散り
の連続未発生数m2 および基準散り発生限界電流値ISS
が記憶される溶接条件記憶回路56とを備える。
【0019】溶接コントローラ30は、中央処理装置
(以下、CPUという)58と、このCPU58から出
力される溶接電流の指令値Icmd をアナログ値に変換す
るデジタル/アナログ(以下、D/Aという)変換回路
60と、該D/A変換回路60から出力される信号に基
づいてパルスを生成するパルス幅変調(以下、PWMと
いう)回路62とを備え、PWM回路62に生成された
パルスは前記インバータ回路24に対して出力される。
【0020】さらに、溶接コントローラ30は抵抗溶接
機20を制御するための制御プログラムが記憶される読
み出し専用メモリ(以下、ROMという)64と、前記
CPU58が演算中に演算結果を一時的に記憶する読み
書き可能なメモリ(以下、RAMという)66と、溶接
電流の高電流値IH を生成するためのパラメータ、この
高電流値IH を通電する高電流通電時間tH 、前記高電
流値IH を修正する場合の修正電流値ΔIH 、溶接電流
の低電流値IL を生成するためのパラーメータ、この低
電流値IL を通電する低電流通電時間tL 、溶接トラン
ス回路26が供給可能な溶接電流の最大値IMAX とから
なる新溶接電流波形を生成するための波形生成パラメー
タを記憶する波形生成パラメータ記憶回路68と、散り
発生限界電流値を演算する散り発生限界電流値演算回路
70と、キーボード36、ディスプレイ装置38、FD
D39および電磁切替弁46とのインタフェース(以
下、I/Fという)回路72とを備える。
【0021】さらにまた、溶接コントローラ30は、通
電時間tと尖頭値IN とのデータからなる基準となる方
形状の溶接電流波形、すなわち、基準方形状波形が記憶
される溶接電流波形記憶回路74と、この溶接電流波形
記憶回路74に記憶された基準溶接電流波形等を散りの
発生状態によって修正する波形修正回路76とを備え
る。
【0022】以上のように構成される抵抗溶接機20に
おいて、複数の溶接点を有する同一形状の複数のワーク
Wを連続的に溶接する動作について、図3および図4の
フローチャートを参照して説明する。
【0023】ワークWに発生する散りを、例えば、2次
電流I2 によって検出することを示すデータがオペレー
タによってキーボード36から入力されると、このデー
タはI/F回路72を経由してCPU58に入力され、
CPU58は2次電流I2 を検出する選択信号を検出電
流選択回路54に対して出力する。
【0024】この場合、図5に示すワークW1 の夫々の
溶接点P11・P12…P1nが溶接され、次にワークW2
夫々の溶接点P21〜P2n、…ワークWn の夫々の溶接点
n1〜Pnnと順次溶接されるが、この溶接動作の中、本
実施例では夫々のワークW1〜Wn における同一部位の
溶接点、例えば、溶接点P11、P21、…Pn1の溶接動作
のみを例示して説明する。
【0025】ROM64から読み出されたプログラムに
基づいてCPU58から電磁切替弁46の駆動信号が出
力されると、この駆動信号はI/F回路72を介して電
磁切替弁46に対して出力される。この駆動信号によっ
て電磁切替弁46が開弁され、空気圧源48からシリン
ダ44に対して圧力空気が送給される。前記圧力空気に
よるシリンダ44の動作によりガンアーム40、41が
閉動し、このガンアーム40、41に取着された電極チ
ップ42、43によってワークW1 の溶接点P 11が挟持
される。
【0026】次いで、溶接電流波形記憶回路74に記憶
された方形状の基準溶接電流波形のデータがCPU58
に読み出されて、この方形状波形の溶接電流の指令値I
cmdがD/A変換回路60に対して出力される。
【0027】前記溶接電流の指令値Icmd はD/A変換
回路60でアナログ指令値If に変換されてPWM回路
62に対して出力され、さらに、PWM回路62でパル
ス幅変調されて所定の周波数とデューティサイクルのパ
ルスとなり、インバータ回路24に対して出力される。
インバータ回路24は前記パルスに基づいて高周波交流
を生成し、この高周波交流は溶接トランス回路26に対
して出力される。高周波交流は溶接トランス回路26で
変成、且つ整流されて溶接ガン部28を介してワークW
1 の溶接点P11に対して通電される(図6参照)(ス
テップS1)。
【0028】この通電により、2次電流検出器34に検
出された2次電流I2 はA/D変換回路52および検出
電流選択回路54を介して散り検出回路55に入力さ
れ、散り検出回路55で散りが発生したか否かが判定さ
れる(ステップS2)。散りが発生したと判定されたと
き、CPU58によって散りの連続発生数N1 が設定値
1 に達したか否かが判定される(ステップS3)。
【0029】前記判定の結果、散りの連続発生数N1
設定値m1 に達したとき、方形状波形の尖頭値IN が基
準散り発生限界電流値ISSよりも高いとCPU58に判
定され、波形修正回路76によって方形状波形の尖頭値
N から修正電流値ΔIN が減算される(IN ←IN
ΔIN )(ステップS4)。
【0030】この修正によって得られた尖頭値IN はス
テップS1において、次に溶接されるワーク、例えば、
ワークWi の溶接点Pi1を溶接する際の方形状波形の尖
頭値IN として用いられる(図6参照)。
【0031】一方、前記ステップS2において、散りが
発生しないと判定されたとき、CPU58は散りの連続
未発生数N2 が設定値m2 に達したか否かを判定し(ス
テップS5)、設定値m2 に達したとき、尖頭値IN
散り発生限界電流値IS より著しく低いと判定する。こ
の判定に基づいて波形修正回路76によって溶接電流の
尖頭値IN に修正電流値ΔIN が加算される(IN ←I
N +ΔIN )(ステップS6)。
【0032】この修正によって得られた尖頭値IN はス
テップS1において、次に溶接されるワークWi1の溶接
点Pi1を溶接する際の方形状波形の尖頭値IN として、
用いられる(図6参照)。
【0033】以上説明したステップS1〜S6が繰り返
し実行されることにより方形状波形の尖頭値IN が修正
される。そして、前記ステップS3における判定の結
果、散りの連続発生数N1 が設定値m1 に達していない
とき、若しくは、ステップS5における判定の結果、散
りの連続未発生数N2 が設定値m2 に達していないと
き、散りが散発的に発生する最適な値の尖頭値IN によ
って溶接が行われているとCPU58に判定され、この
ときの尖頭値IN と通電時間tとに基づいて散り発生限
界電流値IS が散り発生限界電流値演算回路70によっ
て求められる(ステップS7)。
【0034】次いで、波形生成パラメータ記憶回路68
から溶接電流波形を生成するための波形生成パラメータ
がCPU58によって読み出され、この波形生成パラメ
ータと、前記演算によって求められた散り発生限界電流
値IS とに基づいて高電流値IH と、この高電流値IH
に対して低い値の低電流値IL とからなる新たな新溶接
電流波形が決定される(ステップS8)。
【0035】波形生成パラメータに基づいて決定された
低電流値IL は、ステップS7における演算によって求
められた散り発生限界電流値IS より設定値C1 だけ低
い値であり、一方、新溶接電流波形の平均値IA が前記
散り発生限界電流値IS より設定値C2 だけ高い値とな
るように高電流値IH が決定される(図7参照)。
【0036】このようにして、決定された新溶接電流波
形の溶接電流が前記ステップS1と同様の作用でワーク
(i+1) の溶接点P(i+1)1に通電され(ステップS
9)、2次電流検出器34によって検出された2次電流
2 により散りが発生したか否かがCPU58に判定さ
れる(ステップS10)。
【0037】散りが発生しないと判定されたとき、波形
修正回路76によって波形生成パラメータ記憶回路68
から読み出された修正電流値ΔIH が溶接電流の高電流
値I H に加算され(IH ←IH +ΔIH )(ステップS
11)、この加算によって得られた高電流値IH が、溶
接トランス回路26の供給可能な最大値IMAX 以下か否
かがCPU58によって判定される(ステップS1
2)。
【0038】前記判定の結果、IH ≦IMAX であれば、
加算によって得られた高電流値IHを溶接トランス回路
26が供給し得ると判定され、この新溶接電流波形がス
テップS9において次に溶接されるワークW(i+2) の溶
接点P(i+2)1を溶接する際の新溶接電流波形として用い
られる。
【0039】前記ステップS12の判定の結果、IH
MAX ではないとき、CPU58は電極チップ42、4
3が劣化してワークWとの接触抵抗が増加して、加算に
よって得られた高電流値IH が、溶接トランス回路26
が供給し得る最大値IMAX を越えたと判定し、電極チッ
プ42、43の研削(チップドレス)指示の信号をディ
スプレイ装置38に対して出力して(ステップS1
3)、このフローチャートの実行を終了する。
【0040】一方、ステップS10の判定で散りが発生
したとき、溶接電流の高電流値IHが高いとCPU58
に判定され、波形修正回路76によって溶接電流の高電
流値IH から修正電流値ΔIH が減算される(IH ←I
H −ΔIH )(ステップS14)。
【0041】次いで、CPU58は前記減算によって得
られた高電流値IH 、高電流通電時間tH 、低電流値I
L および通電時間t1 に基づいて平均値IA を演算し、
この平均値IA が前記ステップS7で得られた散り発生
限界電流値IS より大であるか否かを判定する(ステッ
プS15)。
【0042】この判定の結果、IA ≧IS であれば、前
記減算によって得られた高電流値I H を含む新溶接電流
波形に基づいた溶接電流の通電で良質なナゲットを成長
させることができるとCPU58に判定され、この波形
が、ステップS9において次に溶接されるワークW
(i+3) の溶接点P(i+3)1を溶接する際の新溶接電流波形
として用いられる。
【0043】前記ステップS15において、IA ≧IS
ではないとき、ナゲットを充分に成長させることができ
ない、すなわち、充分な剪断引っ張り強さが得られない
とCPU58に判定され、高電流値IH の通電開始時刻
が所定時刻t1 シフトされた波形が波形修正回路76に
よって生成される(ステップS16)。
【0044】次いで、高電流値IH の通電開始時刻がシ
フト可能な限界に達したか否かが判定され(ステップS
17)、限界に達しない場合はステップS9において前
記シフトされた波形に基づいた溶接電流がワークWに供
給され、一方、通電開始時刻がシフト可能な限界に達し
た場合は、ステップS1に戻り、再び、溶接電流波形記
憶回路74に記憶された基準方形状波形に基づいた電流
の通電が実行され、ステップS7の実行によって新たな
散り発生限界電流値IS が求められる。
【0045】このように、ステップS8〜S17が繰り
返し実行され、高電流値IH と低電流値IL とからなる
新溶接電流波形に基づいて生成された溶接電流がワーク
Wに供給され、散り発生が抑止され、且つ高品質のナゲ
ットが得られる。
【0046】以上説明したように、本実施例ではワーク
1 の夫々の溶接点P11〜P1Nが順次溶接され、次にワ
ークW2 の夫々の溶接点P21〜P2n、…ワークWn の夫
々の溶接点Pn1〜Pnnと順次溶接されるとき、夫々のワ
ークW1 、ワークW2 、…ワークWn における同一部位
の溶接点、例えば、溶接点P11、P21、…Pn1に通電さ
れる溶接電流の波形は、同一部位の溶接点を溶接した際
に修正された波形に基づいて通電される。
【0047】従って、ワークWにおける夫々の溶接点
が、ワークWの重ね枚数、端部若しくは中央部等のワー
クWにおける溶接点の部位、溶接点間のピッチ、溶接さ
れるワークWの厚さ、および溶接されるワークWの材質
等、溶接点毎に溶接電流の通電条件が異なる場合であっ
ても、夫々の溶接点は通電条件が同一である他のワーク
Wの同一部位を溶接した際に修正された夫々の新溶接電
流波形に基づいた溶接電流の通電によって溶接すること
ができる。
【0048】なお、本実施例では散り発生の有無を2次
電流I2 によって検出したが、1次電流I1 によっても
2次電流I2 と同様に散り発生の有無を検出することが
できる。
【0049】
【発明の効果】本発明に係る抵抗溶接機の溶接電流制御
方法および装置では、複数の溶接点を有する同一形状の
ワークをワーク毎に順次溶接するとき、夫々の溶接点
は、他のワークの同一部位の溶接によって高電流値が修
正された波形の溶接電流で溶接されるため、溶接点毎に
溶接電流の通電条件が異なる場合であっても夫々の溶接
点には最適な溶接電流が供給され、安定した形状のナゲ
ットを生成することができる。
【0050】さらに、高電流値と低電流値とを有する波
形の高電流値を散り発生状態に基づいて修正することに
より、高い溶接強度を安定して得ることができるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する抵抗溶接機の全体構成を示す
ブロック図である。
【図2】図1の抵抗溶接機における溶接コントローラの
構成を示すブロック図である。
【図3】図1の抵抗溶接機において、同一形状のワーク
の同一部位の溶接点を溶接する方法を説明するフローチ
ャトである。
【図4】図1の抵抗溶接機において、同一形状のワーク
の同一部位の溶接点を溶接する方法を説明するフローチ
ャトである。
【図5】図1の抵抗溶接機において、連続的に搬送され
る同一形状の夫々のワークを説明する図である。
【図6】図1の抵抗溶接機において、ワークに通電され
る方形状波形の溶接電流を説明する図である。
【図7】図1の抵抗溶接機において、ワークに通電され
る高電流値と低電流値とからなる波形の溶接電流を説明
する図である。
【符号の説明】
20…抵抗溶接機 24…インバー
タ回路 26…溶接トランス回路 28…溶接ガン
部 30…溶接コントローラ 34…2次電流
検出器 40、41…可動ガンアーム 42、43…電
極チップ 50、52…A/D変換回路 54…検出電流
選択回路 55…散り検出回路 56…溶接条件
記憶回路 58…CPU 64…ROM 66…RAM 68…波形生成
パラメータ記憶回路 70…散り発生限界電流値演算回路 74…溶接電流
波形記憶回路 76…波形修正回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の溶接点を有する同一形状のワーク
    を、ワーク毎に順次溶接する抵抗溶接機の溶接電流制御
    方法において、 予め記憶された波形の溶接電流を前記ワークの所定の溶
    接点に供給して、溶接時における散り発生の有無を検出
    し、当該散り発生の有無に基づいて前記溶接電流の波形
    を修正する第1のステップと、 前記修正された波形に基づいて散り発生限界電流値を求
    める第2のステップと、 前記散り発生限界電流値に基づいて、前記散り発生限界
    電流値より大なる高電流値と前記散り発生限界電流値よ
    り小なる低電流値からなる新たな溶接電流波形を生成す
    る第3のステップと、 前記新たな溶接電流波形の溶接電流を前記ワークの所定
    の溶接点と同一部位の他のワークの溶接点に供給し、溶
    接時における散り発生の有無を検出する第4のステップ
    と、 前記第4のステップで検出された散り発生の有無に基づ
    いて前記新たな溶接電流波形の前記高電流値を修正し
    て、この修正された波形に基づいて生成された溶接電流
    を同一形状のワークの同一部位の溶接点に供給する第5
    のステップと、 からなることを特徴とする抵抗溶接機の溶接電流制御方
    法。
  2. 【請求項2】複数の溶接点を有する同一形状のワーク
    を、ワーク毎に順次溶接する抵抗溶接機の溶接電流制御
    装置において、 予め記憶された波形の溶接電流が前記ワークの所定の溶
    接点に供給され、溶接時に検出された散り発生の有無に
    よって修正された前記波形に基づいて散り発生限界電流
    値を求める散り発生限界電流値演算手段と、 前記散り発生限界電流値に基づいて、前記散り発生限界
    電流値より大なる高電流値と前記散り発生限界電流値よ
    り小なる低電流値とからなる新たな溶接電流波形を生成
    する溶接電流波形生成手段と、 前記新たな溶接電流波形に基づいた溶接電流を前記ワー
    クの所定の溶接点と同一部位の他のワークの溶接点に供
    給する溶接電流供給手段と、 前記溶接電流供給手段によってワークに供給された溶接
    電流による散り発生の有無を検出する散り発生検出手段
    と、 前記検出された散り発生の有無に基づいて前記新たな溶
    接電流波形の前記高電流値を修正する波形修正手段と、 を備え、前記修正された新たな溶接電流波形に基づいて
    生成された溶接電流を同一形状のワークの同一部位の溶
    接点に供給することを特徴とする抵抗溶接機の溶接電流
    制御装置。
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