JP2753734B2 - 冷凍サイクルにおける管材の接続方法 - Google Patents

冷凍サイクルにおける管材の接続方法

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JP2753734B2 JP1163706A JP16370689A JP2753734B2 JP 2753734 B2 JP2753734 B2 JP 2753734B2 JP 1163706 A JP1163706 A JP 1163706A JP 16370689 A JP16370689 A JP 16370689A JP 2753734 B2 JP2753734 B2 JP 2753734B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、冷蔵庫、自動車用空調器、一般建築物用空
調器、店舗のショーケースなどの熱交換器の冷凍サイク
ルにおける管材の接続方法に関するものである。
〈従来の技術〉 従来より、熱交換器の冷媒流路は、多数の屈曲部を有
する金属製の管材より構成され、特にアルミニウム製の
管材が用られる場合が多い。
また、管材の内部に封入して流す冷媒には、その用途
によって種々のものが使用され、揮発性の高い媒質が使
用されたりする場合もあり、管材自体は勿論、管材の接
合部においても高い気密性、液密性や物理的強度が必要
とされている。
そこで、従来より、冷凍サイクルにおける管材の接続
は、管材の融点より高い金属で成形したスリーブを、2
本の管材の端部内に挿着した状態で溶接する方法が採ら
れている。
上記した方法において、スリーブは、溶接時にビード
により溶融させた管材の端縁の金属が、管材内部にもれ
ないようにし、且つ接続部を補強するために設けられる
ものである。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、上記したような方法では、両管材の隙間が大
きいと、溶融させる金属の量が多く必要であるため、接
続部の厚みが薄くなるので接合強度が著しく弱くなった
り、溶接切れが発生して内部を流れる流体が漏れること
がある。
また、管材とスリーブとの隙間が大きいと、溶融金属
が管材内部に垂れ流れる場合がある。
さらに、溶融したアルミニウムとステンレスとは、基
本的には高い接合強度を有するものでなく、しかも接合
面積が小さいので、スリーブが接続部を補強することが
できず、極めて液密性、気密性において信頼性が低いも
のである。
〈課題を解決するための手段〉 本発明は、上記に鑑み提案されたもので、2本の金属
製の管材の端部内に金属製のスリーブを挿着して接合
し、この接合部分を溶接するようにした冷凍サイクルに
おける管材の接続方法において、上記したスリーブは管
材の融点より高い金属で成形するとともに外面に管材と
同一金属製の被覆層を形成し、接合部分の溶接時に管材
の端部とスリーブの被覆層とを溶接ビードにより溶解さ
せて一体化させるようにしたことを特徴とする管材の接
続方法に関するものである。
〈作用〉 上記した本発明によると、溶接時に発生しやすい溶接
切れを防止し、高い接合強度を有する溶接を行うことが
でき、また高い液密性、気密性を有する接続部分を形成
することができる。
〈実施例〉 本発明の実施例を図面に基いて説明する。
第1図に示したように、本発明は、2本の管材1の端
部内に、スリーブ2を挿着して接合した状態において溶
接するものである。
上記した管材1がアルミニウムで成形するならば、ス
リーブ2はステンレス鋼のようにアルミニウムよりも融
点の高い金属からなり、長手方向の略中央部にリブ部3
を突出状に形成し、さらに、スリーブ2の外周面に管材
1と同一の金属製であるアルミニウムの薄い被覆層4を
形成する。
また、上記した被覆層4は、特に形成方法を限定する
ものではないが、例えば蒸着または溶着等によりスリー
ブ2の外周面の全面または一部に形成したり、あるいは
スリーブ2の外面にアルミニウム箔を巻成して形成して
もよい。
そして、上記したように構成したスリーブ2の左右か
ら管材1を挿着し、リブ部3を介して両管材1を突き合
せ、この突き合せ部分に溶接ビードを盛り、左右の管材
1とスリーブ2とを一体化して溶接する。
この溶接方法としては、従来知られているアーク溶
接、アルゴン溶接などを利用することができる。
本発明における上記した溶接時においては、加熱溶融
している溶接ビードが管材の端面を溶解し、しかもスリ
ーブ2のリブ部3表面のアルミニウムの被覆層4も溶解
し、これらの部分が冷却すると溶接ビードを介して一体
化されるので、確実に管材1端部間の隙間及び両管材1
とスリーブ2との隙間を埋めることができるし、両管材
が強固に接続される。
また、スリーブ2は管材の融点より高く、溶接ビード
の熱によって溶解しないので、接続部分の強度を十分に
保持するものである。
以上本発明の実施例を説明したが、本発明は上記した
実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記
載の構成を変更しない限りどのようにでも実施すること
ができる。
〈発明の効果〉 以上要するに本発明によれば、管材の融点より高い金
属で成形するとともに外面に管材と同一金属製の被覆層
を形成したスリーブを管材の接合部分の内部に挿着し、
接合部分の溶接時に管材の端部とスリーブの被覆層とを
溶接ビードにより溶解させて一体化させるようにしたの
で、接続時において被覆層までもが溶解する。したがっ
て、ビードが管材の端部が溶解して管材1とスリーブ2
との隙間から管内部にまで流れようとしても、溶解して
いる被覆層が管材の内部に溶解金属が流入するのを防止
することができ、溶接切れの発生を防止することができ
るばかりでなく、溶接の信頼性が著しく向上する。
また、本発明により接続された管材は、その気密性に
おいても信頼性が高く、種々の工業製品に適用すること
ができる。
さらに、本発明は、スリーブを左右一対の管材の端部
内に挿着した後に溶接するので、溶接の自動且が可能
で、安定した溶接を短時間で大量に処理することができ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は溶接時の
管材の接続状態を示す縦断面図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2本の金属製の管材の端部内に金属製のス
    リーブを挿着して接合し、この接合部分を溶接するよう
    にした冷凍サイクルにおける管材の接続方法において、
    上記したスリーブは管材の融点より高い金属で成形する
    とともに外面に管材と同一金属製の被覆層を形成し、接
    合部分の溶接時に管材の端部とスリーブの被覆層とを溶
    接ビードにより溶解させて一体化させるようにしたこと
    を特徴とする管材の接続方法。
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