JP2751574B2 - 印刷機の排紙装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、複写機、プリンタ等の印刷機における排紙
装置に関するものである。

〔発明の背景〕

従来より、複写機、プリンタ等の印刷機によって印刷
された用紙は、排紙ローラによって印刷機の外へ排出さ
れ、固定された排紙トレイ上に積載される。前記排紙ト
レイの用紙積載面と、前記排紙ローラのニップ部との段
差が、ある一定値以上であると、前記排紙ローラより排
出された用紙が、墜落、反転するなどして正常に積載で
きなくなるため、前記排紙トレイの取り付け高さは制限
を受ける。従って、前記排紙トレイ上に積載可能な用紙
枚数にも制限があり、一般的には500枚程度が限度であ
る。

近年、情報量の増大に伴い、複写機、プリンタ等の印
刷機においては、一度に大量の印刷を行なうことがあ
り、この様な場合、前述した固定式の排紙トレイでは積
載可能な用紙の枚数が少な過ぎることにより、その改善
が望まれていた。その改善策の第１として、排紙トレイ
を昇降可能な構造とし、排紙トレイの昇降機構を設け、
用紙の積載量に応じて排紙トレイの高さを変化させる方
式が一般的に用いられている。この方式によれば、排紙
トレイ上に用紙が積載されるに従い、排紙トレイが徐々
に下降するので、排紙トレイ上に大量の用紙を積載させ
ることが可能となる。しかしながら、この様な構造の排
紙装置においては、用紙は、裸の状態で排紙トレイ上に
積載されるので、風などの影響で積載状態が乱れたり、
また大量の用紙を積載した場合、用紙を取り出しづら
い、取り出し時に積載状態が乱れてしまう、等種々の問
題がある。一方、改善策の第２として、昇降可能な用紙
積載台を内蔵した箱状の用紙収容器を用い、該用紙収容
器内に、印刷機より排出された用紙を積載収容する方法
がある。この方法によれば、用紙の積載状態が乱れるこ
ともなく、また、大量に用紙を積載した場合でも、用紙
収容器ごと用紙を取り出せるので、取り出し易い。しか
しながら、この方法においては、用紙は前記用紙収容器
内のみにしか積載収容できないので用紙を取り出すため
には、前記用紙収容器を排紙装置から取り外すことが必
要であり、少量の印刷を頻繁に行なう場合、すなわち、
頻繁に用紙を取り外す場合には、かえって使いづらいと
いう問題がある。

以上の様に、大量の用紙を積載可能にするため、従来
の装置においては上述した第１もしくは第２の何れかの
方法を用いているが、どちらの方法においても上述した
様な問題点があり、その改善が望まれていた。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、上述した従来の問題点を解決した排
紙装置を提供し、印刷機を使用するオペレータにとって
の使い易さを大幅に向上させることである。

〔発明の概要〕

本発明は、上述した問題点を解決するためには、排出
された用紙の排紙トレイ上に積載させる排紙モードと、
用紙収容箱内に積載収容させるモードの両方が可能であ
ればよい、という点に着目し、排紙トレイ上に用紙収容
箱を載置可能とする様、工夫をしたものである。

〔発明の実施例〕

本発明の一実施例を図面を用いて説明する。第１図、
第３図は本発明による排紙装置の断面図を示す。

図面において、図示しない印刷部にて印刷された用紙
４は、案内板２により案内され排紙ローラ３により印刷
機１の外部へ排出される。印刷機１の外部には、トレイ
昇降機構７に固定され上下に移動可能な排紙トレイ５が
具備されている。第２図は、本発明による用紙収容器６
の外観を示すものである。

第１図は、排紙トレイ５上に用紙収容器６を載置した
状態で、排紙ローラ３により排出される用紙４が順次積
載収容される様子を示している。用紙収容器６は第２図
に示す如く上面及び他の一側面が開口した箱型の形状を
しており、底部の凸部6bを排紙トレイの凹部5aに合わせ
ることにより位置決めがなされる。又、用紙収容器６に
は取手6aが２ヶ所に具備されており、大量の用紙４を用
紙収容器６内に積載収容した後、容易に用紙収容器６を
取り外すことが可能となる。一方、第３図は用紙収容器
６を取り外した状態、すなわち従来の方式によって排紙
トレイ５上に用紙４が積載される様子を示している。第
１図及び第３図の何れの場合においても、用紙上面検出
センサ８により用紙４の上面を検出し、それによって排
紙トレイ５がトレイ昇降機構７により上下方向に移動す
るので、用紙４の上面は常に略同じ高さに保たれ、用紙
４はスムーズに積載される。

〔発明の効果〕

本発明によれば、印刷機から排出された用紙を排紙ト
レイ上に積載する排紙モードと、排紙トレイ上に載置さ
れた用紙収容器内に積載収容するモードの２つの排紙モ
ードが選択可能となるので、印刷機を使用するオペレー
タにとっての使い易さが大幅に向上する。すなわち、一
度に大量の印刷を行なう場合には、前記用紙収容器を用
いることにより、用紙の取り出しづらさ、積載状態の乱
れ等従来の問題を解決することが可能となり、少量印刷
の場合には、前記用紙収容器はかえって邪魔になるケー
スもあり、この様な場合には前記用紙収容器を取り外し
て排紙トレイ上に用紙を積載させることにより用紙の取
り出しが容易となる。

何れにせよ本発明は、印刷機を使用するオペレータ
が、印刷の形態に合わせて２つの排紙モードを自由に選
択できるという点が、大きな効果である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による排紙トレイ上に用紙収容器を載
置した排紙装置の縦断面図、第２図は本発明による用紙
収容器の外観図、第３図は排紙トレイから用紙収容器を
取り除いた本発明排紙装置の縦断面図である。 図において、１は印刷機、２は案内板、３は排紙ロー
ラ、４は用紙、５は排紙トレイ、６は用紙収容器、７は
トレイ昇降機構、８は用紙上面検出センサである。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】印刷された用紙を印刷機の外に排出する排
   出ローラと、排出された該用紙を積載し、該用紙の積載
   量に応じて高さが変化する排紙トレイとを有する印刷機
   の排紙装置において、 上面および該上面と隣合う少なくとも１つの側面が開口
   された箱状の用紙収容器を、前記排紙トレイに対し着脱
   自在に設け、前記排出ローラより排紙された用紙を前記
   排紙トレイ上に積載させるモードと、前記排出ローラよ
   り排紙された用紙を前記用紙収容器内に積載収容するモ
   ードとを選択自在にしたことを特徴とする印刷機の排紙
   装置。