JP2750910B2 - 合金型温度ヒューズ - Google Patents
合金型温度ヒューズInfo
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- JP2750910B2 JP2750910B2 JP1193234A JP19323489A JP2750910B2 JP 2750910 B2 JP2750910 B2 JP 2750910B2 JP 1193234 A JP1193234 A JP 1193234A JP 19323489 A JP19323489 A JP 19323489A JP 2750910 B2 JP2750910 B2 JP 2750910B2
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- fuse
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は作動時に発生するアークを速く消滅させ得る
合金型温度ヒューズを提供することにある。
合金型温度ヒューズを提供することにある。
<従来の技術> ヒューズエレメントに低融点合金片を用いた合金型温
度ヒューズにおいては、リード導体間に低融点合金片を
橋設し、該低融点合金片上にフラックスを塗布し、絶縁
筒を低融点合金片上に挿通し、絶縁筒各端と各リード導
体との間を封止剤で封止してある。
度ヒューズにおいては、リード導体間に低融点合金片を
橋設し、該低融点合金片上にフラックスを塗布し、絶縁
筒を低融点合金片上に挿通し、絶縁筒各端と各リード導
体との間を封止剤で封止してある。
この合金型温度ヒューズの作動メカニズムは、電流ヒ
ューズとは著しく異なる。すなわち、保護すべき電気機
器が過電流により発熱すると、その発生熱によってヒュ
ーズエレメントが溶融し、この溶融ヒューズエレメント
がリード導体の材質(銅)に基づく親和力によりリード
導体に向け引張られて分断され、分断と同時にアークが
発生し、分断溶融ヒューズエレメントが表面張力により
球状化して分断間距離が増大していき、この距離が所定
のギャップ間隔に達すると機器への通電が実質上遮断さ
れる。この場合、上記アークの持続時間が過大である
と、フラックス並びに溶融ヒューズエレメントの蒸気圧
力が過大となって激しい爆裂を惹起することがある。
ューズとは著しく異なる。すなわち、保護すべき電気機
器が過電流により発熱すると、その発生熱によってヒュ
ーズエレメントが溶融し、この溶融ヒューズエレメント
がリード導体の材質(銅)に基づく親和力によりリード
導体に向け引張られて分断され、分断と同時にアークが
発生し、分断溶融ヒューズエレメントが表面張力により
球状化して分断間距離が増大していき、この距離が所定
のギャップ間隔に達すると機器への通電が実質上遮断さ
れる。この場合、上記アークの持続時間が過大である
と、フラックス並びに溶融ヒューズエレメントの蒸気圧
力が過大となって激しい爆裂を惹起することがある。
上記合金型温度ヒューズの作動メカニズムに対し、電
流ヒューズの作動メカニズムは、ヒューズエレメントに
過電流が流れると、ヒューズエレメントがジュール熱に
より溶融し、このヒューズエレメントの溶融液化のため
に電気抵抗が増大してジュール熱の発生割合がより大き
くなり溶融ヒューズエレメントが気化し、この金属蒸気
においては熱電離が極めて僅かであって、ほぼ絶縁性で
あるので、電流が実質上遮断される。この場合、回路に
含まれるインダクタンスのために生じる逆起電力に基づ
く電圧が大であれば、金属蒸気の絶縁性が破壊されて、
いわゆる再点孤による、アークの発生が避けられない。
流ヒューズの作動メカニズムは、ヒューズエレメントに
過電流が流れると、ヒューズエレメントがジュール熱に
より溶融し、このヒューズエレメントの溶融液化のため
に電気抵抗が増大してジュール熱の発生割合がより大き
くなり溶融ヒューズエレメントが気化し、この金属蒸気
においては熱電離が極めて僅かであって、ほぼ絶縁性で
あるので、電流が実質上遮断される。この場合、回路に
含まれるインダクタンスのために生じる逆起電力に基づ
く電圧が大であれば、金属蒸気の絶縁性が破壊されて、
いわゆる再点孤による、アークの発生が避けられない。
<解決しようとする課題> このように合金型温度ヒューズと電流ヒューズとでは
作動メカニズムが大きく異なっている。電流ヒューズに
おいては、上記アークの消孤のために種々の対策手段が
提案されているが、これらの手段を単に合金型温度ヒュ
ーズに転用しても、上記作動メカニズムの相違のために
その有効性は殆ど期待できない。
作動メカニズムが大きく異なっている。電流ヒューズに
おいては、上記アークの消孤のために種々の対策手段が
提案されているが、これらの手段を単に合金型温度ヒュ
ーズに転用しても、上記作動メカニズムの相違のために
その有効性は殆ど期待できない。
本発明の目的は、アーク持続時間を充分に短縮し得る
合金型温度ヒューズを提供することにある。
合金型温度ヒューズを提供することにある。
<課題を解決するための手段> 本発明に係る合金型温度ヒューズは、粒子状消孤剤を
内蔵し、かつ外側にフラックスを配置した低融点金属片
をヒューズエレメントとしたことを特徴とする構成であ
る。
内蔵し、かつ外側にフラックスを配置した低融点金属片
をヒューズエレメントとしたことを特徴とする構成であ
る。
上記粒子状消孤剤には熱容量、熱伝導率がともに大で
あり、融点がヒューズエレメントの融点よりも高いもの
を使用し、例えば、石英、大理石粒、珪砂等を使用でき
る。
あり、融点がヒューズエレメントの融点よりも高いもの
を使用し、例えば、石英、大理石粒、珪砂等を使用でき
る。
これらの消孤剤を電流ヒューズのヒューズエレメント
に混入すると、過電流時でのジュール熱が放散されるの
で、ヒューズエレメントが蒸気化し難くなり、従って、
絶縁性化され難くなるので、過電流の遮断が困難とな
る、すなわち、ヒューズとして作動させ難くなる。しか
し本発明は対象が合金型温度ヒューズであり、かかる不
合理なしに、アーク持続時間を減縮できるのである。
に混入すると、過電流時でのジュール熱が放散されるの
で、ヒューズエレメントが蒸気化し難くなり、従って、
絶縁性化され難くなるので、過電流の遮断が困難とな
る、すなわち、ヒューズとして作動させ難くなる。しか
し本発明は対象が合金型温度ヒューズであり、かかる不
合理なしに、アーク持続時間を減縮できるのである。
<実施例の説明> 以下、本発明の実施例を図面により説明する。
第1図は本発明の一実施例を示す縦断面図である。第
1図において、1・1は一対のリード導体である。2は
リード導体間に溶接により橋設したヒューズエレメント
であり、粒子状消孤剤(例えば、石英、大理石あるいは
珪砂)3・…を混合した低融点合金(例えば、Sn、Pbを
主成分とし、Cd、Bi等の添加により融点を所定値に設定
したもの)を使用している。4はヒューズエレメント上
に塗布したフラックスであり、ロジン(例えば、天然ロ
ジン、精製ロジン、重合ロジン、変成ロジン、水添ロジ
ン、不均化ロジン)を主成分とし、必要に応じて活性剤
(例えば、ジエチルアミンの塩酸塩、臭酸塩)を添加し
たものを使用できる。5はヒューズエレメント上に挿通
した絶縁筒であり、セラミック筒、ガラス筒を使用でき
る。6・6は絶縁筒各端と各リード導体との間を封止せ
る常温硬化性の接着剤、例えば、エポキシ樹脂である。
1図において、1・1は一対のリード導体である。2は
リード導体間に溶接により橋設したヒューズエレメント
であり、粒子状消孤剤(例えば、石英、大理石あるいは
珪砂)3・…を混合した低融点合金(例えば、Sn、Pbを
主成分とし、Cd、Bi等の添加により融点を所定値に設定
したもの)を使用している。4はヒューズエレメント上
に塗布したフラックスであり、ロジン(例えば、天然ロ
ジン、精製ロジン、重合ロジン、変成ロジン、水添ロジ
ン、不均化ロジン)を主成分とし、必要に応じて活性剤
(例えば、ジエチルアミンの塩酸塩、臭酸塩)を添加し
たものを使用できる。5はヒューズエレメント上に挿通
した絶縁筒であり、セラミック筒、ガラス筒を使用でき
る。6・6は絶縁筒各端と各リード導体との間を封止せ
る常温硬化性の接着剤、例えば、エポキシ樹脂である。
上記温度ヒューズは保護すべき電気機器に取付けて使
用する。而して、機器が過電流により発熱すると、ヒュ
ーズエレメントが溶融し、該溶融ヒューズエレメントが
リード導体の親和力によって引張られて分断し、この分
断と同時にアークが発生する。而るに、このアークは分
断した溶融ヒューズエレメントから出ており、この溶融
ヒューズエレメントには粒子状消孤剤が混入されてい
て、その消孤剤の大なる熱容量と高度の熱伝導性のため
にアークの根元が良好な熱放散により冷やされるから、
アークが持続し難く、分断ヒューズエレメントの球状化
に伴い速く消滅する。これに対し、フラックス中または
フラックス表面に消孤剤を設けた場合は、フラックスの
融点がヒューズエレメントよりも低く、ヒューズエレメ
ントの溶融以前にフラックスが溶融してしまい、フラッ
クス層の相当量がヒューズエレメントより脱離するおそ
れがあるから、分断ヒューズエレメント間のアークを消
孤剤に接触させ難く、アークの速い消滅を期待し難い。
用する。而して、機器が過電流により発熱すると、ヒュ
ーズエレメントが溶融し、該溶融ヒューズエレメントが
リード導体の親和力によって引張られて分断し、この分
断と同時にアークが発生する。而るに、このアークは分
断した溶融ヒューズエレメントから出ており、この溶融
ヒューズエレメントには粒子状消孤剤が混入されてい
て、その消孤剤の大なる熱容量と高度の熱伝導性のため
にアークの根元が良好な熱放散により冷やされるから、
アークが持続し難く、分断ヒューズエレメントの球状化
に伴い速く消滅する。これに対し、フラックス中または
フラックス表面に消孤剤を設けた場合は、フラックスの
融点がヒューズエレメントよりも低く、ヒューズエレメ
ントの溶融以前にフラックスが溶融してしまい、フラッ
クス層の相当量がヒューズエレメントより脱離するおそ
れがあるから、分断ヒューズエレメント間のアークを消
孤剤に接触させ難く、アークの速い消滅を期待し難い。
第2図は本発明の別実施例を示し、ヒューズエレメン
ト2を中空にし、その中空部に粒子状消孤剤3・…を充
填してあり、第1図と同一符号の部分は第1図と同一の
構成要素を示している。この別実施例においても、溶融
下の分断ヒューズエレメントに消孤剤が混在されること
になり、アークの根元を消孤剤に接触させることができ
るから、アークを速く消滅させ得る。
ト2を中空にし、その中空部に粒子状消孤剤3・…を充
填してあり、第1図と同一符号の部分は第1図と同一の
構成要素を示している。この別実施例においても、溶融
下の分断ヒューズエレメントに消孤剤が混在されること
になり、アークの根元を消孤剤に接触させることができ
るから、アークを速く消滅させ得る。
<発明の効果> 上述した通り本発明に係る合金型温度ヒューズにおい
ては、溶融したヒューズエレメントの分断時に発生する
アークを速く消滅させ得る。従って、フラックス・ヒュ
ーズエレメントのアーク熱による気化のために発生する
圧力をそれだけ低くでき、温度ヒューズの爆裂飛散を軽
減でき安全である。
ては、溶融したヒューズエレメントの分断時に発生する
アークを速く消滅させ得る。従って、フラックス・ヒュ
ーズエレメントのアーク熱による気化のために発生する
圧力をそれだけ低くでき、温度ヒューズの爆裂飛散を軽
減でき安全である。
第1図並びに第2図はそれぞれ本発明の実施例を示す説
明図である。 1……リード導体、2……低融点合金 3……消孤剤、4……フラックス 5……絶縁筒、6……封止部
明図である。 1……リード導体、2……低融点合金 3……消孤剤、4……フラックス 5……絶縁筒、6……封止部
Claims (1)
- 【請求項1】粒子状消孤剤を内蔵し、かつ外側にフラッ
クスを配置した低融点金属片をヒューズエレメントとし
たことを特徴とする合金型温度ヒューズ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1193234A JP2750910B2 (ja) | 1989-07-25 | 1989-07-25 | 合金型温度ヒューズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1193234A JP2750910B2 (ja) | 1989-07-25 | 1989-07-25 | 合金型温度ヒューズ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0357122A JPH0357122A (ja) | 1991-03-12 |
JP2750910B2 true JP2750910B2 (ja) | 1998-05-18 |
Family
ID=16304560
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1193234A Expired - Fee Related JP2750910B2 (ja) | 1989-07-25 | 1989-07-25 | 合金型温度ヒューズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2750910B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5807969B2 (ja) * | 2012-11-07 | 2015-11-10 | エヌイーシー ショット コンポーネンツ株式会社 | 保護素子用フラックス組成物およびそれを利用した回路保護素子 |
JP6219874B2 (ja) * | 2015-03-31 | 2017-10-25 | エヌイーシー ショット コンポーネンツ株式会社 | 保護素子用フラックス組成物 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE2928822A1 (de) * | 1979-07-17 | 1981-02-05 | Siemens Ag | Hochspannungs-hochleistungssicherung |
-
1989
- 1989-07-25 JP JP1193234A patent/JP2750910B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0357122A (ja) | 1991-03-12 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |