JP2749672B2 - 簡易水洗便器における脱臭調整装置 - Google Patents

簡易水洗便器における脱臭調整装置

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JP2749672B2
JP2749672B2 JP30613989A JP30613989A JP2749672B2 JP 2749672 B2 JP2749672 B2 JP 2749672B2 JP 30613989 A JP30613989 A JP 30613989A JP 30613989 A JP30613989 A JP 30613989A JP 2749672 B2 JP2749672 B2 JP 2749672B2
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智六 福田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は1回に500cc以下の水で便器洗浄を行なう簡
易水洗便器における脱臭調整装置に関する。
(従来の技術) 簡易水洗便器は便器排出口下側に同開口部を水密遮蔽
する遮蔽板を設けるなどして臭気の上昇を遮断し、又、
大小便および少量の洗浄水は同開口部から排便管を経て
便槽に収容するものである。
この簡易水洗便器において、出願人は数多く提案して
おり、たとえば特願昭63−317653号では、 a用便中は勿論、常時便器内の空気を外部に排出するた
め、トイレ内の臭気が全くない。
b排出された空気は脱臭の上、側溝等に出るため外部の
人に臭気を感じさせない。
c臭突等建物の美観を損うものが全くない。
利点を有する簡易水洗便器脱臭装置を、そして、実願
平1−80355号では、 d便槽内で発生し続ける発酵ガス相当量の臭気を、便器
不使用時の間、排便管内からその発生量相当を定常的に
吸引し続けて脱臭・排気して、使用時における脱臭・排
気する臭気量を、発酵ガス相当量の臭気量を除く、排便
臭気量と屎尿および洗浄水と入れ換わりに上昇する臭気
量とに減量することができ、排気扇および脱臭剤を小形
の能力のものにできる。
e便器における空気の流れがソフトで、肌寒さを感じる
ことなく快適に使用できる。
f臭気遮蔽体を境とする上流側と下流側の圧力差がな
く、臭気遮蔽体は正確に開き動作して不都合が生じな
い。
g前記a〜cの効果がある。
利点を有する簡易水洗便器脱臭装置(第8図)を提案
している。
特に、後者のものでは、前記の通り便槽内における屎
尿から発生する発酵ガスに起因する次の種々の問題が解
決されているが、用便中の臭気や便器ボウル面から発生
する臭気は排除出来なかった。
(発明が解決しようとする問題点) 用便中の臭気を排除し、又、便器ボウル面に付着した
わずかな屎尿の臭気を排除するために発明者は前記特願
63−317653を提案したが、この方法では常時一定の空気
量を屋外に排出するため、北海道等の寒冷地では冬期に
室内の温められた空気を屋外に排出し過ぎトイレ室内を
寒くする恐れがあった。又、暖地にあっても、夏は比較
的多量の排気を行って寒くないが、冬は排気量を少くし
て便座付近の通風を弱め、暖く使用したいという要望も
あった。
これ等の要望に答えて、寒冷地でも暖地共通の装置で
通気量を調節可能にした簡易水洗便器に於ける脱臭調整
装置を提供するものである。
又、この脱臭調整装置の臭気遮蔽体により遮断されて
いる便槽側に通じる便器の密閉構造部の吸気口に近い部
分に小孔を穿けることを必要に応じて行えば、発明者が
実願平1−80355で提案した排便管内のガスを常時少量
ずつ引抜き臭気遮蔽体を堺とする上流側と下流側の圧力
差をなくすことも可能である。
(問題点を解決するための手段) 本発明の簡易水洗便器における脱臭調整装置では、簡
易水洗便器ボウル面の排水口とその下方にある臭気遮蔽
板の中間部に吸気口を設け、この吸気口より便器外に排
気管を接続し、排気管の途中に脱臭剤と排気扇を内蔵し
た吸着箱を設け、この吸着脱臭箱から外部に排気先を延
ばした簡易水洗便器における脱臭調整装置であって、前
記吸着箱の上流側に設置され、円筒状弁筐側面部の入気
口に前記排気管を、同弁筐下端部の該入気口と弁筐内の
通気路を通じて連通状の排気口を吸着脱臭箱側に夫々接
続すると共に弁筐内にその閉塞状の上面部から下端が前
記入気口よりも下位まで達する長さ状で且つ外径が前記
通気路径よりも若干小径状の横断面半円弧状弁体を同軸
線上を回転自在に垂設し、この弁体に弁筐上面部上の摘
みを一体回転自在に接続してなる構成としたことを特長
とする。
(作 用) 排気扇は定常回転して一定の吸込み量を上流の弁筐側
に負荷している。その弁筐側では横断面半円弧状の弁体
がつまみに操作されて、弁体の凸曲面側が入気口と対面
して同入気口縁との間に若干の隙間からなる通路を形成
している小開状態から、入気口に対して凹曲面側が対面
して同入気口との間にほぼ弁筐内横断面積と同等の通路
空間を形成した大開状態までの間を回転して、吸込み量
を無段階に増減自在に働いている。
それにより、摘みを回転操作して、ソフトな流れの吸
込み状態からハードな流れの吸込み状態まで自由に選択
可能である。
そして、便器ボウル面の空気はいつも吸引されてい
て、便器不使用時でもトイレ内の空気は無臭に保たれ
る。
又、脱臭剤に流れ込む臭気は、そのほとんどはトイレ
室内の脱臭の必要もない無臭の空気であり、そして、使
用時においても、屎尿および洗浄水と入れ換わりの相当
量の臭気と排便にともなう相当量の臭気との和だけで、
排気扇および脱臭剤は能力の小さい小形化のもので良く
なる。
吸着脱臭箱に送り込まれた臭気は、脱臭されて外部に
ダイレクトに排気されるか、或いはオーバーフロー配水
管を経由して排気される。この後者の場合、便器洗浄用
水タンクからのオーバーフロー管は吸着脱臭箱の下部に
設けられた配管口に接続され、その先は、屋外排水路に
開口している。このオーバーフロー管は、洗浄用水タン
クの給水用ボールタップが故障した時にのみ水が流れる
ので、平常時には水は流れず、排気扇によって送気され
る便器からの排気通路として十分使用出来る。又オーバ
ーフロー水が流れた時でも床下から側溝に至るオーバー
フロー排水管の口径を床上のオーバーフロー管の口径よ
り大きくとっておけば排気に支障はきたさない。
又、洗浄用水タンク内ではオーバーフロー管は水封構
造がとれるようにしたものを用い、排気扇で送られた臭
気がトイレ室内に拡散されるようなことはない。
オーバーフロー排水管の末端は、下水管,側溝に開口
しているので外見上も又排気口と場所としても好適であ
る。
(実施例) 以下図面を参照して本発明の実施の一例を詳細に説明
する。
第1図は発酵ガス(臭気)のガス抜き孔を有する簡易
水洗便器(A)に本発明の脱臭調整装置(B)を備えた
一使用例を示しており、(1)は簡易水洗便器で便器ボ
ウル面の下側に少量の水を湛える皿状の臭気遮蔽体
(2)があり、便器排水口を水封している。便器排水口
から臭気遮蔽体(2)に至る汚物誘導通路(3)の途中
に吸気口(4)を設け、この吸気口(4)から排気管
(5)を便器外に出して脱臭調整装置(B)次いで吸着
脱臭箱(6)に接続する。又、汚物誘導通路(3)の途
中にガス抜き孔(7)を設けて同通路(3)と排便管
(8)を連通すると共に同通路(3)を経て吸気口
(4)さらに排気管(5)そして脱臭調整装置(B)か
ら吸着脱臭箱(6)に通じるようにする。吸気口(4)
およびガス抜き孔(7)は便器ボウル面の下側に設け誘
導通路内の汚物汚水が入り込まないよう配慮して形成す
る。
又、ガス抜き孔(7)はたとえばオリフィス状である
のが好ましく、又、吸気口(4)に接近しているのが望
ましく、ガス抜きが良好に行なわれる。
吸着脱臭箱(6)は箱内に吸着性の脱臭剤活性炭,プ
ロテイン等の脱臭剤(9)を通気に支障のない構造で封
入すると共に排気扇(10)を設ける。この排気扇(10)
は常時作動させており、便器不使用時には便器ボウル面
に付着する汚物のわずかな臭気を吸気口(4)より吸引
排気すると共に排便管(8)内の発酵ガス相当量の臭気
をガス抜き孔(7)から吸気口(4)を経て吸引排気
し、用便中には排便臭気と、屎尿および洗浄水の落下に
ともなう便皿の開放により便槽から入れ換わりに上る相
当量の臭気を吸引排出する。そして、吸着脱臭箱(6)
の下部に配管口(11)を設け、同口(11)に便器洗浄水
タンク(12)より発するオーバフロー管(13)を接続す
ると共に該箱の下端の出口(14)を床下に配管されたオ
ーバーフロー排水管(15)に接続し、オーバーフロー排
水管(15)の末端は側溝(16)や下水管に接続して、排
気が外部の人に影響することのないようにし、且つボー
ルタップの故障等による溢水が排気扇(10)に影響を与
えることなく側溝(16)に排水されるようにしている。
又、タンク(12)内のオーバーフロー管(13)部分には
トラップ(13a)を形成して、排気がタンク(12)内に
逆入しないようにしている。
脱臭調整装置(B)は円筒状弁筐(17)側面部の入気
口(18)に前記排気管(5)を、同弁筐(17)下端部の
該入気口(18)と弁筐内の通気路(19)を通じて連通状
の排気口(20)を吸着脱臭箱(6)側に夫々接続してい
る。そして、弁筐(17)内にはその閉塞状の上面部(17
a)から下端が前記入気口(18)よりも下位まで達する
長さ状で且つ外径が前記通気路(19)径よりも若干小径
状の横断面半円弧状弁体(21)を同軸線上を回転自在に
垂設し、この弁体(21)に弁筐上面部(17a)上のつま
み(22)を一体回転自在に接続している。
弁体(21)とつまみ(22)との接続関係は、弁体上面
部(21a)における同心状の軸部(23)を上面部(17a)
の同心状の孔(24)に貫通して、この軸部(23)に同軸
部の突部(25)と適合する凹部(26)を孔(27)面に設
けた摘み(22)を嵌合してビス(26)により止着し、弁
筐(17)に対して弁体(21)がつまみ(22)とともに同
軸線上を一体回転自在にしている。
そして、弁筐上面部(17a)には突起状のストッパー
(29)をつまみ(22)の回転角度を180度に規制可能に
設けていて、弁体(21)が入気口(18)に対して、弁体
の凸曲面側がその入気口(18)口縁との間に僅かの隙間
を残して対面して通気路(19)が最も狭ばめられた小開
状態(第6図)と、弁体の凹曲面側が入気口(18)に対
面して通気路(19)が全開した大開状態(第5図)との
間に規制されて回転可能にしている。
又、上面部(17a)には弁体(21)の小開状態すなわ
ち風量を示す表示「少」(30)およびその大開状態すな
わち風量を示す表示「多」(31)を夫々設けて、両表示
にしたがいつまみ(22)を回転してソフトな流れの吸込
み状態からハードな流れの吸込み状態まで自由に調整し
やすくしている。
又、本発明の脱臭調整装置(B)の対象となり得る他
の簡易水洗便器(A)としては、たとえば臭気遮蔽体が
強制開閉式であるもの、ガス抜き孔がないもの等が挙げ
られ、又これらに制限されない。
(発明の効果) したがって本発明によれば次の利点がある。
摘みを回し操作して、流れがソフトで肌寒さを感じな
いですむ吸込み状態から流れがハードで涼しさを感じる
吸込み状態まで調整して選択することができ、寒冷地,
温暖地そして四季の温度状態に応じて、夏は涼しく冬は
寒くなく快適に使用できる。
構造簡単で製作上および経済的に有利であり、しかも
前記したa〜gの利点をそのまま生かせて完成度をさら
に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の脱臭調整装置を備えた簡易水洗便器の
一実施例を示す縦断面図。第2図は同装置の拡大縦断面
図。第3図は平面図、第4図はIV−IV線に沿える横断面
図、第5図は弁体が大開状態の同横断面図、第6図は弁
体が小開状態の同横断図、第7図は分解斜組図。第8図
は従来の簡易水洗便器脱臭装置を示す縦断面図である。 図中 (1)は便器 (2)は臭気遮蔽体 (4)は吸気口 (5)は排気管 (6)は吸着脱臭箱 (7)はガス抜き孔 (8)は排便管 (9)は脱臭剤 (10)は排気扇 (17)は弁筐 (17a)は上面部 (18)は入気口 (19)は通気路 (20)は排気口 (21)は弁体 (22)はつまみ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】簡易水洗便器ボウル面の排水口とその下方
    にある臭気遮蔽板の中間部に吸気口を設け、この吸気口
    より便器外に排気管を接続し、排気管の途中に脱臭剤と
    排気扇を内蔵した吸着脱臭箱を設け、この吸着脱臭箱か
    ら外部に排気先を延ばした簡易水洗便器における脱臭調
    整装置であって、前記吸着脱臭箱の上流側に設置され、
    円筒状弁筐側面部の入気口に前記排気管を、同弁筐下端
    部の該入気口と弁筐内の通気路を通じて連通状の排気口
    を吸着脱臭箱側に夫々接続すると共に弁筐内にその閉塞
    状の上面部から下端が前記入気口よりも下位まで達する
    長さ状で且つ外径が前記通気路径よりも若干小径状の横
    断面半円弧状弁体を同軸線上を回転自在に垂設し、この
    弁体に弁筐上面部上の摘みを一体回転自在に接続してな
    る簡易水洗便器における脱臭調整装置。
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