JPH0594381U - 脱臭装置付簡易水洗便器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 使用中及び使用直後のトイレ特有の悪臭を除
去し、快適にトイレを使用することができる脱臭装置付
簡易水洗便器を提供することを目的とするものである。 【構成】 簡易水洗便器の上縁部５の全周に空洞部６を
設け、該空洞部の少なくとも一箇所に便器本体内部に通
ずる臭気抜き口１２を開口し、便器後方の空洞部外方適
所には排気ダクト接続口８が設けてあり、該排気ダクト
接続口に排気ダクト７の一端部を接続すると共に、該排
気ダクトの他端は外気に開口して設置された排気ファン
９に接続しており、且つ該排気ファンは熱式人感センサ
１１により作動する構造を有するシロッコファン１０よ
りなる構造の脱臭装置付簡易水洗便器となしている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、脱臭装置付簡易水洗便器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、トイレにはトイレ特有の悪臭が用便後いつまでも残らないように換気窓 や換気扇が設置されているが、トイレ使用時には悪臭が発散し不快感があった。 そこで出願人等は実開平２−１０６０６７号の脱臭装置付便器を開発し出願した が、この考案は便器本体内底部に開口された排便口を有し、該排便口に設けられ た浅皿状の便受皿を開閉自在になした簡易水洗便器には構造上使用できなかった 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

したがって、簡易水洗便器では悪臭の除去ができず、特にトイレを使用中およ び使用直後の臭いは強く、他人が使用した直後にトイレに入って不愉快な思いを することがしばしばある。

【０００４】 このため簡易水洗便器ではないタイプの便器においては、便器に排気ダクトを 接続し、この排気ダクトを通じて便鉢内の汚物の臭いをトイレ室内に充満する前 に速やかに屋外に排気する方法が考案されている。（実開昭６３−１５６２６７ 号）更に、人感センサを設置することにより排気ダクトに接続せられる排気ファ ンの操作を自動化したものも考案されている。（実開昭６２−６０６６８号）し かし、従来のものは、いずれも構造が極めて複雑であったり、排気能力等の点で 不充分な点が多く未だ完璧なものは無かった。

【０００５】 そこで出願人等は先に実開平２−１０６０６７号の脱臭装置付便器を開発した が、この考案では便器本体内部に開口せられた排便口を有し、該排便口に浅皿状 の便受皿を開閉自在に設けた簡易水洗便器には便器の構造上使用できなかった。 この考案は、このような事情に鑑みて提案されたもので、構造が極めて簡単で、 且つ排気能力等の性能が極めて高く、使用中及び使用直後のトイレ特有の悪臭を 除去し、快適にトイレを使用することができる脱臭装置付簡易水洗便器を提供す ることを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案は、簡易水洗便器の上縁部の全周に空洞 部を設け、該空洞部の少なくとも一箇所に便器本体内部に通ずる臭気抜き口を開 口し、便器後方の空洞部外方適所には排気ダクト接続口が設けてあり、該排気ダ クト接続口に排気ダクトの一端部を接続すると共に、該排気ダクトの他端は外気 に開口して設置された排気ファンに接続しており、且つ該排気ファンは熱式人感 センサにより作動する構造を有するシロッコファンよりなる構成となして、前記 の目的を達成しようとするものである。

【０００７】

【作用】

したがって、人感センサの感知によって、排気ファンが回転し、臭気が臭気抜 き口より吸引され、便器の空洞部、排気ダクトを経由して屋外に排出されること となる。

【０００８】

【実施例】

以下に本考案の一実施例を図面と共に説明する。

【０００９】 図１は横断面図、図２は外観斜視図、図３は部分拡大断面図であって、水槽２ 、便座３、便座カバー４を備えた便器本体２０の内底部に開口された排便口１３ を有し、該排便口１３に浅皿状の便受皿１４を適宜の蝶番１４Ａにて開閉自在に 設けてなる簡易水洗便器１に於いて、便器本体２０の通称リムと呼ばれる上縁部 ５の全周に空洞部６を設け、該空洞部６の少なくとも一箇所に便器本体２０の内 部に通ずる臭気抜き口１２を開口したものであり、本実施例では便器本体後方に 載置せられて内部に適宜のフロート弁機構等を有する周知の水槽２に連結せられ た導水パイプ１５を介して、便器本体内部後方に設けられ稍傾斜した略平坦部１ ７に洗浄水を流水させるための流水口１６、１６の洗浄水が入らないだけの適宜 寸法上方に図３の様に臭気抜き口１２を開口しており、便器後方の空洞部６外方 適所には排気ダクト接続口８が設けてあり、該排気ダクト接続口８に排気ダクト ７の一端部を接続すると共に、該排気ダクト７の他端は壁９０を貫通して外気９ １に開口して設置された排気ファン９に接続しており、且つ該排気ファン９は熱 式人感センサ１１により作動する構造を有するシロッコファン１０よりなること を特徴とする脱臭装置付簡易水洗便器１となしたものである。

【００１０】 また、臭気抜き口１２は１箇所のみではなく数箇所設けても良く、また形状も 円形、縦長孔としても良い。

【００１１】 また、排気ダクト７を接続するための排気ダクト接続口８は左右に２箇所形成 しておき、便器の設置される向きに応じて左右いずれかの排気ダクト接続口８を 選択的に利用するようにし、使用しない側の排気ダクト接続口にはキャップなど で蓋をしておくものとなすこともできる。

【００１２】 また、排気ファン９はトイレの壁９０を貫通して排気孔２２が設けられている ものであり、該排気ファン９のファンとしては圧力の高いシロッコファン１０が 使用されており、モータは低消費電力化が可能なコンデンサモータが利用され実 験では３．９Ｗ／５０Ｈｚ，４．１Ｗ／６０Ｈｚのモータで充分な排気能力を発 揮した。また、排気ファン９の室内側は前記シロッコファン１０のベルマウス１ ８を有する化粧カバー１９で覆われ、その略中央に排気ダクト接続部２３が形成 せられ、シロッコファン１０によって排気ダクト接続部２３よりベルマウス１８ を介して吸引せられた臭気はたとえば渦巻き状のケーシング２４を介して排気孔 ２２より屋外に排出されるようになっており、排気ファンの適所には周知の熱式 人感センサ１１が設けられており、感知エリアとしてのトイレ内に人が入ったこ とによる温度変化を感知することにより排気ファン９を自動的に作動させる構造 になっており、人がトイレ内に入る時間はもとより、人が居なくなってからも所 定時間たとえば１０分間程度作動し続けるように遅延タイマ回路を設けており、 たとえこの間に他の人がトイレに入ってもそのまま作動し続け更にその人がトイ レから出てから所定時間作動しつづけるものであることは言うまでもない。

【００１３】 したがって、使用中及び使用直後、便器本体の内部すなわち便鉢内は負圧とな って、悪臭が室内に充満することはなく、極めて快適となる。尚、排気ファン９ の吸込風量が多すぎると使用中、風を感じて冬などの寒い時期に不快感を抱くた めファンの吸込風量は０．１〜０．３立方ｍ／分程度に設定せられているが、風 量を自在に可変できる構造とすることもできる等、要旨を逸脱しない範囲で変形 して実施することもできる。

【００１４】 また、図４に示す様に排気ダクト接続口に活性炭などよりなる脱臭剤２１Ａと排 気ファン２１Ｂを内蔵した簡易脱臭器２１を接続することもでき、かかる実施例 のごとくなせばＲＣ建物のように壁に孔を開けにくい場合にてきしたものとなる 。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は以上説明の如く構成されているので、使用中及び使用直後の悪臭がト イレ内に充満する前に速やかに排気されるものとなり、使用中快適であると共に 、他人が使用した直後でも不快な臭いが無く、快適にトイレを使用することがで きるものとなる。また、排気ファンとしてシロッコファンを使用しているため、 排気圧力が高く、密閉したトイレ室内にても確実に便器本体内部を負圧状態にし て悪臭を排気することができるものとなる。また、人感センサには超音波センサ ではなく熱センサが使用されている為、誤動作が少ないものとなり、排気ファン を設けることによって悪臭がトイレに残らないので風呂や洗面台と一緒に設置す ることもでき、ユニットバスとして適したものとなる。また、臭気抜き口が流出 口から流出せられる洗浄水の流れる平坦部より上方に位置しているため洗浄水が 空洞部に入って脱臭の支障をきたすことが無く、便器本体の内部後方のスペース を有効に利用して洗浄水の流れにも支障のない位置に臭気抜き口を形成すること ができるものとなる。更に、構造が簡単で安価に設置できる為、新築の建物に限 らず、既存の建物にも簡単に設置することができるものとなる。

【００１６】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一部切り欠き横断面図である。

【図２】本考案の外観斜視図である。

【図３】本考案の部分拡大断面図である。

【図４】本考案の別の実施例の一部切り欠き横断面図で
ある。

【符号の説明】

１ 簡易水洗便器 ２ 水槽 ３ 便座 ４ 便座カバー ５ 上縁部 ６ 空洞部 ７ 排気ダクト ８ 排気ダクト接続口 ９ 排気ファン １０ シロッコファン １１ 熱式人感センサ １２ 臭気抜き口 １３ 排便口 １４ 便受皿 １５ 導水パイプ １６ 流水口 １７ 平坦部 １８ ベルマウス １９ 化粧カバー ２０ 便器本体 ２１ 簡易脱臭器 ２２ 排気孔 ２３ 排気ダクト接続部 ２４ ケーシング ９０ 壁 ９１ 外気

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 後方に水槽の載置せられた便器本体の上
   端開口部に便座及び便座カバーを有すると共に、便器本
   体内底部には排便口を有し、該排便口に浅皿状の便受皿
   を開閉自在に設けてなる簡易水洗便器に於いて、便器の
   上縁部の全周に空洞部を設け、該空洞部の少なくとも一
   箇所に便器本体内部に通ずる臭気抜き口を開口し、便器
   後方の空洞部外方適所には排気ダクト接続口が設けてあ
   り、該排気ダクト接続口に排気ダクトの一端部を接続す
   ると共に、該排気ダクトの他端は外気に開口して設置さ
   れた排気ファンに接続しており、且つ該排気ファンは熱
   式人感センサにより作動する構造を有するシロッコファ
   ンよりなることを特徴とする脱臭装置付簡易水洗便器。
2. 【請求項２】 臭気抜き口は、便器本体内部後方に位置
   し水槽から流出せられる洗浄水を流出する流水口の側方
   に形成せられた略平坦部より適宜寸法上方に開口せられ
   てなることを特徴とする請求項１に記載の脱臭装置付簡
   易水洗便器。