JP2748216B2 - 塩化物除去機能を備えた流動層ごみ焼却炉 - Google Patents
塩化物除去機能を備えた流動層ごみ焼却炉Info
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- JP2748216B2 JP2748216B2 JP5185442A JP18544293A JP2748216B2 JP 2748216 B2 JP2748216 B2 JP 2748216B2 JP 5185442 A JP5185442 A JP 5185442A JP 18544293 A JP18544293 A JP 18544293A JP 2748216 B2 JP2748216 B2 JP 2748216B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、流動層ごみ焼却炉にお
いて、ごみ中の塩素系化合物の燃焼に起因する塩化水素
を層内脱塩した際に生じる塩化物を効率よく分離・除去
する、塩化物除去機能を備えた流動層ごみ焼却炉に関す
る。
いて、ごみ中の塩素系化合物の燃焼に起因する塩化水素
を層内脱塩した際に生じる塩化物を効率よく分離・除去
する、塩化物除去機能を備えた流動層ごみ焼却炉に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】近年、ごみ中に占めるプラスチック類の
割合が増加しており、このため、ストーカ炉等に比べ
て、プラスチック類の燃焼に適する流動層ごみ焼却炉が
注目を集めている。従来の流動層ごみ焼却炉において、
ごみ中に含まれる塩素系プラスチックの燃焼に起因する
塩化水素を除去するため、燃焼させた後の排ガス中に生
石灰（ＣａＯ）や消石灰（Ｃａ（ＯＨ）２）を噴霧し塩
化カルシウム（ＣａＣｌ２）にして、このＣａＣｌ２を
フィルターで捕集する方法が一般に知られている（例え
ば、特公昭６０−２５１７９号公報参照）。また、脱塩
剤として石灰石（ＣａＣＯ３）を用いることもよく知ら
れている。なお、Ｃａ（ＯＨ）２、ＣａＣＯ３は炉内に
投入されると、熱分解してＣａＯになる。
割合が増加しており、このため、ストーカ炉等に比べ
て、プラスチック類の燃焼に適する流動層ごみ焼却炉が
注目を集めている。従来の流動層ごみ焼却炉において、
ごみ中に含まれる塩素系プラスチックの燃焼に起因する
塩化水素を除去するため、燃焼させた後の排ガス中に生
石灰（ＣａＯ）や消石灰（Ｃａ（ＯＨ）２）を噴霧し塩
化カルシウム（ＣａＣｌ２）にして、このＣａＣｌ２を
フィルターで捕集する方法が一般に知られている（例え
ば、特公昭６０−２５１７９号公報参照）。また、脱塩
剤として石灰石（ＣａＣＯ３）を用いることもよく知ら
れている。なお、Ｃａ（ＯＨ）２、ＣａＣＯ３は炉内に
投入されると、熱分解してＣａＯになる。
【０００３】図５は、従来の流動層ごみ焼却炉の一例を
示している。この流動層ごみ焼却炉１０は、流動層１２
に脱塩剤供給口２２から粒状のアルカリ金属酸化物（例
えばＣａＯ、ＭｇＯ）等の脱塩剤を投入し、流動媒体の
一部又は全部として、流動層１２内で発生する塩化水素
と反応させて金属塩化物として流動層１２から抜き出す
ものである。１４は空気分散板、１６は流動媒体、灰、
塩化物、不燃物を抜き出すための排出管、１８はフリー
ボード、２０はごみ投入口、２１はごみ、２４は蒸発
管、２６は過熱器である。
示している。この流動層ごみ焼却炉１０は、流動層１２
に脱塩剤供給口２２から粒状のアルカリ金属酸化物（例
えばＣａＯ、ＭｇＯ）等の脱塩剤を投入し、流動媒体の
一部又は全部として、流動層１２内で発生する塩化水素
と反応させて金属塩化物として流動層１２から抜き出す
ものである。１４は空気分散板、１６は流動媒体、灰、
塩化物、不燃物を抜き出すための排出管、１８はフリー
ボード、２０はごみ投入口、２１はごみ、２４は蒸発
管、２６は過熱器である。
【０００４】通常、脱塩剤は流動媒体の一部として用い
られ、流動媒体（例えば砂）、灰、塩化物、不燃物は排
出管１６により抜き出された後、振動篩等の分級機で不
燃物等が分離されて、流動媒体（砂）等が流動層１２内
に循環されている。
られ、流動媒体（例えば砂）、灰、塩化物、不燃物は排
出管１６により抜き出された後、振動篩等の分級機で不
燃物等が分離されて、流動媒体（砂）等が流動層１２内
に循環されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような層内脱塩を行う場合、塩化水素（ＨＣｌ）との反
応によって生じる塩化物（例えば、カルシウム系の脱塩
剤を用いる場合はＣａＣｌ２）が効率よく流動媒体と分
離しないので、流動媒体中の塩化物濃度が高くなり、こ
の塩化物の分解によりＨＣｌが再発生し、脱塩効率を低
下させている。
ような層内脱塩を行う場合、塩化水素（ＨＣｌ）との反
応によって生じる塩化物（例えば、カルシウム系の脱塩
剤を用いる場合はＣａＣｌ２）が効率よく流動媒体と分
離しないので、流動媒体中の塩化物濃度が高くなり、こ
の塩化物の分解によりＨＣｌが再発生し、脱塩効率を低
下させている。
【０００６】また、排ガスに同伴して流動層１２を飛び
出した塩化物を含む粉塵は、フリーボード１８、熱交換
部（例えば、蒸発管２４及び過熱器２６）を通り抜け、
ガス冷却室（図示略）の下流に設置された集塵機（図示
略）（例えば、電気集塵機又はバグフィルタ等）によっ
て捕集される。この場合も、排ガスに同伴された塩化物
が、熱、その他の作用により分解して、再びＨＣｌに戻
り、熱交換部を腐食させたり、塩化物が熱交換部の伝熱
管に付着・堆積してスケールを生成する等の問題点があ
る。
出した塩化物を含む粉塵は、フリーボード１８、熱交換
部（例えば、蒸発管２４及び過熱器２６）を通り抜け、
ガス冷却室（図示略）の下流に設置された集塵機（図示
略）（例えば、電気集塵機又はバグフィルタ等）によっ
て捕集される。この場合も、排ガスに同伴された塩化物
が、熱、その他の作用により分解して、再びＨＣｌに戻
り、熱交換部を腐食させたり、塩化物が熱交換部の伝熱
管に付着・堆積してスケールを生成する等の問題点があ
る。
【０００７】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、流動層内の塩化物濃度を低く保つ
ことにより、塩化物の分解によるＨＣｌの再発生を抑制
する流動層ごみ焼却炉を提供することにある。
で、本発明の目的は、流動層内の塩化物濃度を低く保つ
ことにより、塩化物の分解によるＨＣｌの再発生を抑制
する流動層ごみ焼却炉を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】図１及び図２に示す塩化
物除去機能を備えた流動層ごみ焼却炉は、本出願人がす
でに開発しているもので、この流動層ごみ焼却炉は、流
動層ごみ焼却炉１０の流動層１２内で、脱塩剤（Ｃａ
Ｏ、ＭｇＯ等のアルカリ金属酸化物笠）とごみ中の塩素
系化合物の燃焼に起因する塩化水素とを反応させて塩化
物とする層内脱塩流動層ごみ焼却炉において、流動層１
２の下部に接続された排出管１６に、上段に不燃物を分
離するための目の粗い篩網４０（以下、単に「篩４０」
という）を有し、下段に流動媒体を分離するための目の
細かい篩網４２（以下、単に「篩４２」という）を有す
る二段分級装置４４を設け、上段の目の粗い篩４０の上
側に不燃物抜出管４６を接続し、下段の目の細かい篩４
２の上側に流動媒体循環導管３０を接続し、この流動媒
体循環導管３０を流動層ごみ焼却炉１０に直接、接続し
たものである。
物除去機能を備えた流動層ごみ焼却炉は、本出願人がす
でに開発しているもので、この流動層ごみ焼却炉は、流
動層ごみ焼却炉１０の流動層１２内で、脱塩剤（Ｃａ
Ｏ、ＭｇＯ等のアルカリ金属酸化物笠）とごみ中の塩素
系化合物の燃焼に起因する塩化水素とを反応させて塩化
物とする層内脱塩流動層ごみ焼却炉において、流動層１
２の下部に接続された排出管１６に、上段に不燃物を分
離するための目の粗い篩網４０（以下、単に「篩４０」
という）を有し、下段に流動媒体を分離するための目の
細かい篩網４２（以下、単に「篩４２」という）を有す
る二段分級装置４４を設け、上段の目の粗い篩４０の上
側に不燃物抜出管４６を接続し、下段の目の細かい篩４
２の上側に流動媒体循環導管３０を接続し、この流動媒
体循環導管３０を流動層ごみ焼却炉１０に直接、接続し
たものである。
【０００９】上記の目的を達成するために、本発明の塩
化物除去機能を備えた流動層ごみ焼却炉は、図３に示す
ように、流動層ごみ焼却炉１０の流動層１２内で、脱塩
剤（ＣａＯ、ＭｇＯ等のアルカリ金属酸化物等）とごみ
中の塩素系化合物の燃焼に起因する塩化水素とを反応さ
せて塩化物とする層内脱塩流動層ごみ焼却炉において、
流動層１２の下部に接続された排出管１６に分級装置５
０を設け、この分級装置５０の篩網の上側に不燃物抜出
管５２を接続し、この分級装置５０の篩網の下側に流動
媒体循環導管３０を接続し、この流動媒体循環導管３０
の途中に、流動媒体中に存在する塩化物微粉及び灰を洗
浄・除去するための水を添加する水供給手段５４を接続
して洗浄部５６を形成し、この洗浄部５６の下側に灰を
含む塩化物水溶液を抜き出す液抜出部５８を設けたこと
を特徴としている。
化物除去機能を備えた流動層ごみ焼却炉は、図３に示す
ように、流動層ごみ焼却炉１０の流動層１２内で、脱塩
剤（ＣａＯ、ＭｇＯ等のアルカリ金属酸化物等）とごみ
中の塩素系化合物の燃焼に起因する塩化水素とを反応さ
せて塩化物とする層内脱塩流動層ごみ焼却炉において、
流動層１２の下部に接続された排出管１６に分級装置５
０を設け、この分級装置５０の篩網の上側に不燃物抜出
管５２を接続し、この分級装置５０の篩網の下側に流動
媒体循環導管３０を接続し、この流動媒体循環導管３０
の途中に、流動媒体中に存在する塩化物微粉及び灰を洗
浄・除去するための水を添加する水供給手段５４を接続
して洗浄部５６を形成し、この洗浄部５６の下側に灰を
含む塩化物水溶液を抜き出す液抜出部５８を設けたこと
を特徴としている。
【００１０】また、図４に示す流動層ごみ焼却炉は、本
出願人がすでに開発しているもので、この流動層ごみ焼
却炉は、流動層ごみ焼却炉１０の流動層１２内で、脱塩
剤（ＣａＯ、ＭｇＯ等のアルカリ金属酸化物等）とごみ
中の塩素系化合物の燃焼に起因する塩化水素とを反応さ
せて塩化物とする層内脱塩流動層ごみ焼却炉において、
流動層１２とフリーボード１８との間に、塩化物を含む
粉塵を分離・除去してフリーボード１８への塩化物の流
入を防止するための集塵装置６０を設けたものである。
なお、集塵装置６０としては、サイクロン、電気集塵
機、バグフィルタ等が用いられる。
出願人がすでに開発しているもので、この流動層ごみ焼
却炉は、流動層ごみ焼却炉１０の流動層１２内で、脱塩
剤（ＣａＯ、ＭｇＯ等のアルカリ金属酸化物等）とごみ
中の塩素系化合物の燃焼に起因する塩化水素とを反応さ
せて塩化物とする層内脱塩流動層ごみ焼却炉において、
流動層１２とフリーボード１８との間に、塩化物を含む
粉塵を分離・除去してフリーボード１８への塩化物の流
入を防止するための集塵装置６０を設けたものである。
なお、集塵装置６０としては、サイクロン、電気集塵
機、バグフィルタ等が用いられる。
【００１１】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の好適な実施例
を詳細に説明する。ただし、この実施例に記載されてい
る構成部材の形状、その相対配置などは、とくに特定的
な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定
する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎない。 図
１は、本出願人がすでに開発している流動層ごみ焼却炉
の一例を示し、図２は、図１における二段分級装置まわ
りの詳細を示している。１０は流動層ごみ焼却炉で、底
部に流動層１２を備えている。１４は空気分散板、１５
は風箱、１６は排出管、１７は一次空気供給管、１８は
フリーボード、２０はごみ投入口、２１はごみ、２２は
脱塩剤供給口、２４は蒸発管、２６は過熱器である。脱
塩剤としては、Ｃａ、Ｍｇ等のアルカリ金属系のものが
用いられるが、本例ではＣａＯを用いる場合について説
明する。
を詳細に説明する。ただし、この実施例に記載されてい
る構成部材の形状、その相対配置などは、とくに特定的
な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定
する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎない。 図
１は、本出願人がすでに開発している流動層ごみ焼却炉
の一例を示し、図２は、図１における二段分級装置まわ
りの詳細を示している。１０は流動層ごみ焼却炉で、底
部に流動層１２を備えている。１４は空気分散板、１５
は風箱、１６は排出管、１７は一次空気供給管、１８は
フリーボード、２０はごみ投入口、２１はごみ、２２は
脱塩剤供給口、２４は蒸発管、２６は過熱器である。脱
塩剤としては、Ｃａ、Ｍｇ等のアルカリ金属系のものが
用いられるが、本例ではＣａＯを用いる場合について説
明する。
【００１２】上記のように構成された流動層ごみ焼却炉
１０において、排出管１６に、排出コンベヤ４１を介し
て、上段に目の粗い篩４０を有し、下段に目の細かい篩
４２を有する二段振動篩等の二段分級装置４４が接続さ
れる。そして、上段の目の粗い篩４０の上側に不燃物抜
出管４６が接続され、下段の目の細かい篩４２の上側に
流動媒体循環導管３０が接続される。二段分級装置４４
の下部には、塩化物を含む灰を抜き出す排出口４８が設
けられている。４９はエキスパンションジョイントであ
る。
１０において、排出管１６に、排出コンベヤ４１を介し
て、上段に目の粗い篩４０を有し、下段に目の細かい篩
４２を有する二段振動篩等の二段分級装置４４が接続さ
れる。そして、上段の目の粗い篩４０の上側に不燃物抜
出管４６が接続され、下段の目の細かい篩４２の上側に
流動媒体循環導管３０が接続される。二段分級装置４４
の下部には、塩化物を含む灰を抜き出す排出口４８が設
けられている。４９はエキスパンションジョイントであ
る。
【００１３】つぎに、図１における作用について説明す
る。流動層１２内から排出管１６及び排出コンベヤ４１
を経由して抜き出された灰、不燃物、塩化物、流動媒体
（例えば砂）は、二段分級装置４４へ導入され、上段の
目の粗い篩４０で不燃物が分離され、次に下段の目の細
かい篩４２でアンダーカットされて、下段の篩４２上に
流動媒体が分離される。塩化物は流動媒体に比べて軟ら
かいので、流動中に流動媒体等による摩擦や、反応その
ものによって粉化している。このため、下段の目の細か
い篩４２の下側に落下し、底部の排出口４８から塩化物
を含む灰が抜き出される。
る。流動層１２内から排出管１６及び排出コンベヤ４１
を経由して抜き出された灰、不燃物、塩化物、流動媒体
（例えば砂）は、二段分級装置４４へ導入され、上段の
目の粗い篩４０で不燃物が分離され、次に下段の目の細
かい篩４２でアンダーカットされて、下段の篩４２上に
流動媒体が分離される。塩化物は流動媒体に比べて軟ら
かいので、流動中に流動媒体等による摩擦や、反応その
ものによって粉化している。このため、下段の目の細か
い篩４２の下側に落下し、底部の排出口４８から塩化物
を含む灰が抜き出される。
【００１４】不燃物は不燃物抜出管４６を経由して系外
へ抜き出され、流動媒体は流動媒体循環導管３０を経由
して流動層１２へ循環される。なお、脱塩剤としてＣａ
Ｏを用いる場合は、次の反応により脱塩が行われる。 ＣａＯ＋２ＨＣｌ→ＣａＣｌ２＋Ｈ２Ｏ
へ抜き出され、流動媒体は流動媒体循環導管３０を経由
して流動層１２へ循環される。なお、脱塩剤としてＣａ
Ｏを用いる場合は、次の反応により脱塩が行われる。 ＣａＯ＋２ＨＣｌ→ＣａＣｌ２＋Ｈ２Ｏ
【００１５】実施例１ 本実施例は、図３に示すように、排出管１６に振動篩等
の分級装置５０を接続し、この分級装置５０の篩網の上
側に不燃物抜出管５２を接続し、この分級装置５０の篩
網の下側に流動媒体循環導管３０を接続し、この導管３
０の途中に、水供給手段５４を接続して洗浄部５６を形
成し、この洗浄部５６の下側に液抜出部５８を設けたも
のである。なお、分級装置５０の上流側に、図２の場合
と同様に排出コンベヤが設けられるが、図示を省略して
いる。
の分級装置５０を接続し、この分級装置５０の篩網の上
側に不燃物抜出管５２を接続し、この分級装置５０の篩
網の下側に流動媒体循環導管３０を接続し、この導管３
０の途中に、水供給手段５４を接続して洗浄部５６を形
成し、この洗浄部５６の下側に液抜出部５８を設けたも
のである。なお、分級装置５０の上流側に、図２の場合
と同様に排出コンベヤが設けられるが、図示を省略して
いる。
【００１６】流動層１２内から排出管１６を経由して抜
き出された灰、不燃物、塩化物、流動媒体（例えば砂）
は、振動篩等の分級装置５０へ導入され、篩網上の不燃
物と、篩網下の流動媒体、灰、塩化物とに分離される。
流動媒体、灰、塩化物は流動媒体循環導管３０の途中の
洗浄部５６で水により洗浄され、水に対する溶解度の高
い塩化物は水に溶解して塩化物水溶液として液抜出部
（例えば、スリット部）５８から系外に抜き出される。
なお、塩化物水溶液には灰も含まれている。塩化物及び
灰が分離された流動媒体は、流動層１２へ循環される。
他の構成及び作用等は図１の場合と同様である。
き出された灰、不燃物、塩化物、流動媒体（例えば砂）
は、振動篩等の分級装置５０へ導入され、篩網上の不燃
物と、篩網下の流動媒体、灰、塩化物とに分離される。
流動媒体、灰、塩化物は流動媒体循環導管３０の途中の
洗浄部５６で水により洗浄され、水に対する溶解度の高
い塩化物は水に溶解して塩化物水溶液として液抜出部
（例えば、スリット部）５８から系外に抜き出される。
なお、塩化物水溶液には灰も含まれている。塩化物及び
灰が分離された流動媒体は、流動層１２へ循環される。
他の構成及び作用等は図１の場合と同様である。
【００１７】図４に示す本出願人がすでに開発している
流動層ごみ焼却炉は、流動層１２とフリーボード１８と
の間に、集塵装置としてサイクロン６０を設けたもので
ある。すなわち、流動層１２の上側の排ガス出口６４に
排ガス導管６６を接続し、この排ガス導管６６にサイク
ロン６０を接続する。そして、サイクロン６０の排ガス
出口管６８にフリーボード１８を含む部分を接続する。
ごみ燃焼によって発生したＨＣｌとＣａＯとが反応して
生成した塩化物のうち、粉化したものは他の細かい粉塵
とともに排ガスに同伴されてサイクロン６０に入る。サ
イクロン６０において、塩化物を含む粉塵は排ガスと分
離され、粉塵は下部の排出口６２から系外に排出され、
排ガスはフリーボード１８で２次空気により完全燃焼す
る。この結果、塩化物はフリーボード１８へ入ることは
なく、塩化物の分解によるＨＣｌの再発生が抑制され
る。他の構成は、図１の場合と同様である。
流動層ごみ焼却炉は、流動層１２とフリーボード１８と
の間に、集塵装置としてサイクロン６０を設けたもので
ある。すなわち、流動層１２の上側の排ガス出口６４に
排ガス導管６６を接続し、この排ガス導管６６にサイク
ロン６０を接続する。そして、サイクロン６０の排ガス
出口管６８にフリーボード１８を含む部分を接続する。
ごみ燃焼によって発生したＨＣｌとＣａＯとが反応して
生成した塩化物のうち、粉化したものは他の細かい粉塵
とともに排ガスに同伴されてサイクロン６０に入る。サ
イクロン６０において、塩化物を含む粉塵は排ガスと分
離され、粉塵は下部の排出口６２から系外に排出され、
排ガスはフリーボード１８で２次空気により完全燃焼す
る。この結果、塩化物はフリーボード１８へ入ることは
なく、塩化物の分解によるＨＣｌの再発生が抑制され
る。他の構成は、図１の場合と同様である。
【００１８】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 （１） 流動層からの排出管に分級装置と水洗浄部とを
設けることにより、塩化物及び灰を含まない流動媒体を
流動層へ循環するので、流動層内の塩化物濃度を低く保
つことができ、塩化物の分解による塩化水素の再発生を
抑制することができる。
で、つぎのような効果を奏する。 （１） 流動層からの排出管に分級装置と水洗浄部とを
設けることにより、塩化物及び灰を含まない流動媒体を
流動層へ循環するので、流動層内の塩化物濃度を低く保
つことができ、塩化物の分解による塩化水素の再発生を
抑制することができる。
【図１】本出願人がすでに開発している塩化物除去機能
を備えた流動層ごみ焼却炉の一例を示す立面説明図であ
る。
を備えた流動層ごみ焼却炉の一例を示す立面説明図であ
る。
【図２】図１における二段分級装置まわりの詳細を示す
断面説明図である。
断面説明図である。
【図３】本発明の塩化物除去機能を備えた流動層ごみ焼
却炉の一実施例を示す立面説明図である。
却炉の一実施例を示す立面説明図である。
【図４】本出願人がすでに開発している流動層ごみ焼却
炉の他の例を示す立面説明図である。
炉の他の例を示す立面説明図である。
【図５】従来の流動層ごみ焼却炉の一例を示す立面説明
図である。
図である。
１０ 流動層ごみ焼却炉 １２ 流動層 １６ 排出管 ３０ 流動媒体（砂）循環導管 ４０ 目の粗い篩（網） ４２ 目の細かい篩（網） ４４ 二段分級装置（二段振動篩） ４６ 不燃物抜出管 ５０ 分級装置（篩） ５２ 不燃物抜出管 ５４ 水供給手段 ５６ 洗浄部 ５８ 液抜出部 ６０ 集塵装置（サイクロン）
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村岡 利紀 兵庫県明石市川崎町１番１号 川崎重工 業株式会社 明石工場内 (56)参考文献 特開 昭57−41517（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−309103（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−11511（ＪＰ，Ａ) 特開 昭53−74762（ＪＰ，Ａ) 特公 昭63−45852（ＪＰ，Ｂ２)
Claims (1)
- 【請求項１】 流動層ごみ焼却炉（１０）の流動層（１
２）内で、脱塩剤とごみ中の塩素系化合物の燃焼に起因
する塩化水素とを反応させて塩化物とする層内脱塩流動
層ごみ焼却炉において、 流動層（１２）の下部に接続された排出管（１６）に分
級装置（５０）を設け、この分級装置（５０）の篩網の
上側に不燃物抜出管（５２）を接続し、この分級装置
（５０）の篩網の下側に流動媒体循環導管（３０）を接
続し、この流動媒体循環導管（３０）の途中に、流動媒
体中に存在する塩化物微粉及び灰を洗浄・除去するため
の水を添加する水供給手段（５４）を接続して洗浄部
（５６）を形成し、この洗浄部（５６）の下側に灰を含
む塩化物水溶液を抜き出す液抜出部（５８）を設けたこ
とを特徴とする塩化物除去機能を備えた流動層ごみ焼却
炉。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5185442A JP2748216B2 (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | 塩化物除去機能を備えた流動層ごみ焼却炉 |
| US08/149,280 US5379705A (en) | 1992-11-11 | 1993-11-09 | Fluidized-bed incinerator |
| DE69316835T DE69316835T2 (de) | 1992-11-11 | 1993-11-10 | Wirbelschicht-Müllverbrennungsanlage |
| EP93118214A EP0597458B1 (en) | 1992-11-11 | 1993-11-10 | Fluidized-bed incinerator |
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