JP2748002B2 - 移動体の誘導走行装置 - Google Patents

移動体の誘導走行装置

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JP2748002B2
JP2748002B2 JP63049208A JP4920888A JP2748002B2 JP 2748002 B2 JP2748002 B2 JP 2748002B2 JP 63049208 A JP63049208 A JP 63049208A JP 4920888 A JP4920888 A JP 4920888A JP 2748002 B2 JP2748002 B2 JP 2748002B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、無人もしくは遠隔操作によって誘導走行さ
れる車両およびロボット等の移動体、とりわけ所望の走
行ルートに沿って走行することが必要な移動体の走行制
御に採用して好適な誘導走行装置に関する。
〔従来の技術〕
車両の位置および姿勢角を制約条件として車両の現在
位置と目標点との間の走行経路を求め、この経路に沿っ
て車両を誘導走行させる方法が特開昭59−111508号公報
に記載されている。
この方法では、現在位置および姿勢角を測定可能な車
両の出発地点と目的地点との間に目標点列を設定すると
ともに、これら各目標点においてその位置およびそこを
通過する車両の姿勢角を設定する。そして、車両が測定
された姿勢角で現在位置を通過し、かつ設定された姿勢
角で目標点を通過するように現在位置から目標点までの
走行経路を演算によって求める。つぎにこの走行経路に
沿って車両が走行するための舵角を演算によって求め
る。つぎにこの舵角指令を車両に与え、該車両を単位時
間走行される。そして、車両の到着地点を新たな現在位
置とし、かつ現在位置が目標点に近づいた場合には目標
点をつぎの目標点に順次更新しつつ、上記演算処理およ
び単位時間の走行を繰り返し行ない、車両を目的地点ま
で誘導走行させるようにしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記方法では、車両の位置および姿勢角のみを基にし
て走行経路が求められる。したがって走行経路を繰り返
し求めた際、前回求められた走行経路の到着点における
車両の舵角と、この到着点を新たな現在位置とする走行
経路に基づいて車両に指令される舵角とが一致していな
いことが多々ある。このように現時点における車両の実
際の舵角と、指令舵角とが一致していない場合には、該
指令を車両に与えた際この指令に対して舵角制御がすぐ
には追従できずに車両が走行経路に沿って走行できない
ことがある。
また、上記指令に対して舵角の制御が迅速に行なわれ
る場合を想定しても、急激な舵角の変化によって車輪の
スリップ等を招き、このため走行経路に沿って走行でき
ないことは勿論のこと、乗り心地が悪くなったり、搬送
物が傾く等、の不都合が生じることとなる。
このように従来においてはある時点における実際の舵
角とその時点において要求される舵角とのずれが生じる
ため現在位置と目標点との間の走行経路に沿って走行で
きないのは勿論のこと車両が移動するのに伴って随時の
現在位置と目標点との間を結ぶ走行経路を求め直す必要
があった。
本発明は、これら実情に鑑みてなされたもので、その
目的とするところは、移動体の舵角の制御をスムーズに
行なうようにして移動体が現在位置と目標点との間の走
行経路に沿って走行することのできる誘導走行装置を提
供するところにある。
〔課題を解決するための手段〕
そこでこの発明では、移動体の目標地点の位置および
該地点における上記移動体の姿勢角および舵角に関する
パラメータをそれぞれ設定し、これらを記憶する記憶手
段と、上記移動体の位置、姿勢角および舵角に関するパ
ラメータをそれぞれ検出する検出手段と、上記記憶手段
の内容および上記検出手段の出力に基づいて、上記移動
体が現在位置において現在の姿勢角および舵角で通過し
かつ上記移動体が上記目標地点において上記設定記憶し
た姿勢角および舵角で通過するように上記移動体の現在
位置から上記目標地点の位置までの走行経路を演算する
演算手段と、上記検出手段によって検出される上記移動
体の随時の位置において、上記演算手段によって演算さ
れた走行経路に応じた舵角指令信号を発生する舵角指令
信号発生手段と、上記舵角指令信号発生手段の出力に基
づき上記移動体の舵角を制御する手段とを具えるように
する。
〔作用〕
かかる構成によれば、演算手段によって移動体の位
置、姿勢角のみならず舵角を考慮した走行経路が求めら
れる。したがってこの走行経路に応じた舵角指令を出力
し、この出力に基づき移動体の舵角を制御することで移
動体が上記求めた走行経路に沿って走行することができ
る。
〔実施例〕
まず本発明に適用される原理について説明する。
現在位置における移動体の現在位置および現在の姿勢
角がそれぞれP0(x0,y0)およびθであり、つぎの目
標点の位置および目標点における姿勢角がそれぞれP
1(x1,y1)およびθとして与えられる場合、現在位
置を座標の原点0にとり、かつ現在の姿勢角がx軸と平
行となるように座標変換処理を行なう。一方、目標点P1
の位置座標(x1,y1)および姿勢角θも上記と同じ座
標変換処理を行なう。この座標変換処理を行なった結
果、現在位置P0および現在の姿勢角θがそれぞれP0
(0,0),Oとなり、目標点P1および目標点P1における姿
勢角θがそれぞれP1′(p,q),θになったものとす
る。これを第8図に示す。
このように移動体に関する位置と姿勢角の情報が与え
られた場合には、現在位置P0′と目標点P1′との間をな
めらかに接続する走行経路を表わす関数y=f(x)と
しては同図から明らかなように次の4つの条件を満たす
必要がある。
(i)原点(0,0)を通過する。
(ii)原点(0,0)においてx軸に接する。
(iii)点(p,q)を通過する。
(iv)点(p,q)において傾きtanθとなる。
以上(i)〜(iv)の4つの条件を満た関数y=f
(x)は4つのパラメータを含む3次関数によって必ず
特定できる。
そこで上記関数y=f(x)を3次関数として、y=
f(x)=ax3+bx2+cx+d (1) と表すとすると、この関数の1階微分は下記(2)式の
ごとく得られる。
y′=f′(x)=3ax2+2bx+c (2) したがって、上記(i)〜(iv)の条件は、 (i)′f(0)=0ゆえにd=0 (3) (ii)′f′(0)=0ゆえにc=0 (4) (iii)′f(p)=qゆえにap3+bp2+cp+d=q
(5) (iv)′f′(p)=tanθゆえに3ap2+2bp+c=tan
θ (6) となる。
上記(3)〜(6)式を解いて、y=f(x)を求め
ると、 となる。
しかし、上記(7)式のごとく求められた走行経路を
表わす曲線は、移動体の位置および姿勢角に関する情報
のみに基づき得られたものであるから、移動体の位置お
よび姿勢角に関する連続性つまり移動体が現時点におけ
る位置および姿勢角を初期状態として、目標点における
位置および姿勢角に至るまでこれら位置および姿勢角が
連続してかつ滑らかに変化することは確かに保証される
ものの、移動体の舵角に関する情報としては上記曲線に
何ら反映されていないため、舵角の連続性については保
証されない。
そこで、この実施例では舵角の連続性が保証される移
動体の走行経路を表わす関数を以下のように求める。
いま、前記(i)〜(iv)の4つの条件に加えて移動
体の舵角に関する情報として以下の(v),(vi)の2
つの条件を設定する。
(v)移動体の原点(0,0)における走行経路の2階微
分値をξとする。
(vi)移動体の原点(p,q)における走行経路の2階微
分値をηとする。
ここで、走行経路を表わす関数y=g(x)のある点
における2階微分値はその点における移動体の姿勢角の
変化率を表わすことから、その点における移動体の舵角
を間接的に表わす。
つまり、上記(v),(vi)の条件は、 (v)′ g″(0)=ξ (8) (vi)′ g″(p)=η (9) となる。ここで前記(i)〜(iv)の条件および上記
(v)′,(vi)′の条件の6つの条件を満たす関数y
=g(x)は6つのパラメータを含む5次関数によって
必ず特定できる。
いま、上記関数y=g(x)を5次関数 で表わすとすると、この関数の1階微分は、 となり、2階微分は、 となる。
上記(i)〜(iv)および(v)′,(vi)の条件を
上記5次関数に適用すると (i)″ g(0)=0ゆえにF=0 (13) (ii)″ g′(0)=0ゆえにE=0 (14) (iii)″ g(p)=qゆえにA+B+C+D+E=q (15) (iv)″ g′(p)=tanθゆえに5A+4B+3C+2D+E
=ptanθ (16) (v)″ g″(0)=ξゆえに2D=p2ξ (17) (vi)″ g″(p)=ηゆえに20A+12B+6C+2D=p2η (18) となる。
上記(13)〜(18)式を解いて、関数y=g(x)が のごとく求められる。
以上説明したように移動体が現在位置P0′,(0.0)
を姿勢角0(x軸と平行)および2階微分値ξで通過
し、かつ目標点P1′(p,q)を姿勢角θおよび2階微分
値ηで通過する現在位置から目標位置までの走行経路を
表わす関数は(19)式のように求めることができる。
そこで、走行経路の2階微分値を移動体の舵角に対応
させるためには、以下のようにする。
まず第一に、移動体がある走行経路を追従して走行し
ている場合、移動体の旋回半径と、走行経路の曲率半径
とは一致する。走行経路を表わす関数y=g(x)の曲
率半径Rは、1階微分値g′(x)、2階微分値g″
(x)を用いて、 と表わすことができる。
次に舵角γと曲率半径Rは等価2輪車のホイールベー
スをlとして と表わすことができる。
(20)、(21)より または が得られる。
すなわち、(22)式により2階微分値g″(x)を舵
角γに変換することができ、マタ(23)式により舵角γ
を2階微分値g″(x)に変換することができる。この
ようにして走行経路の2階微分値g″(x)を移動体の
舵角データとして使用することができる。
以下、上記した原理に基づく本発明に係る誘導走行装
置の実施例について説明する。
第1図は本発明に係る誘導走行装置の一実施例を概念
的に示すブロック図であり、同装置は移動体1に搭載さ
れる。一方、第2図は、移動体1を概念的に示した平面
図である。なお、移動体1としては、工場等において使
用される無人搬送車、工場内監視(案内)車両等、所望
の走行ルートに沿って誘導走行させることが必要な移動
体である。
第1図に示すメモリ2には、移動体1の走行ルートの
出発地点P0から目的地点Pn(第3図参照)までの各位置
データP0(0,0),P1(1,0),P2(2,0),P3(3,1),
P4(4,1)…,Pn(10,1)と各位置における姿勢角デー
タθ=0,θ=0,θ=0,θ=0,θ=0,…,θ
=0および同各位置における舵角データ(2階微分値)
α=0,α=0,α=0,α=0,…,α=0が予め
入力、格納されている。なお、これら各データは、移動
体1の所望の走行ルートに応じて予設定される。同図に
おいて区間P2→P3はレーンチェンジに相当する。
方向検出部3はたとえば方向の変化分(角速度)を検
出し、これを積分して移動体1の走行方向つまり姿勢角
φを求めるレートジャイロで構成され、該検出した姿勢
角φを後述するCPU5に入力する。
走行長検出部4では、移動体1の左右の駆動輪1L,1R
に取付けられたパルスエンコーダによって上記駆動輪1
L,1Rの回転数を検出し、同エンコーダから出力されるパ
ルスをカウンタによりカウントすることにより移動体1
の左右の駆動輪1L,1Rの走行長LL・RRを検出して、これ
らを上記CPU5に入力している。
CPU5は、上記方向検出部3および走行長検出部4から
時々刻々入力される姿勢角データおよび走行長データに
基づき移動体の随時の現在の座標位置(x,y)を演算す
る。この場合、CPU5は、移動体1の中心位置(x,y)の
走行距離を得るべく上記走行長LL・RRの平均値を距離デ
ータとして用いる。
さらに、舵角検出部6は、移動体1のステアリグの舵
角を検出する回転型ポテンショメータ等で構成され、移
動体1が直進時にある場合を基準値零とする舵角βをCP
U5に入力する。
また、ステアリングモータ駆動部7では、CPU5の出力
に基づき上記ステアリングを駆動するステアリングモー
タに対して駆動指令を与えて、同モータを駆動させて、
上記ステアリングに所定の舵角を与えることが行なわれ
る。
さらにまた、走行モータ駆動部8では、CPU5の出力に
基づき、移動体1の駆動輪1L,1Rを駆動する走行モータ
に対して駆動指令を与えて、上記移動体1を走行させる
ことが行なわれる。
いま、移動体1が第3図に示す点P2に存在し、その地
点における移動体1の姿勢角φが零および舵角βが零で
ある場合を想定し、上記CPU5で行なわれる処理について
第4図を参照して説明する。
まず、前述したように上記方向検出部3および走行長
検出部4の出力に基づき、移動体1の現在の座標位置P
(x,y)が演算される(ステップ101)。
そして、この現在位置P(つまり点P2)と次の目標点
であるP3との間の走行経路を示す関数を前記原理で説明
した舵角を考慮した関数として求める。すなわち第5図
に示すように現在位置P(x,y)を座標の原点PA′(0,
0)にとり、かつ方向検出部3から出力される移動体1
の現在の姿勢角φ=0がx軸と平行となるように座標変
換処理を行なう。一方、目標点P3の位置データ(1,1)
および姿勢角データφ=0をメモリ2から読み出し、
これら各データに対しても上記と同じ座標変換処理を行
なう。
この座標変換処理を行なった結果、目標点P3の座標位
置はP3′(1,1)、姿勢角φは0になる(第5図参
照)。
さらに舵角検出部6から現在のステアリングの舵角β
=0が出力され、メモリ2から目標点P3における舵角デ
ータα=0が読み出される。
これらを第(19)式に代入すると、同式においてp=
1,q=1,tan θ=tan 0=0,ξ=0,η=0となることか
ら、走行経路を示す曲線は、 y=6x5−15x4+10x3 (19)′ のごとく求められる(第5図S参照)(ステップ10
2)。
上記(19)′式の2階微分は、 y″=60×(2x−1)(x−1) (24) となる。
ステアリングモータ駆動部7に対しては、舵角γが
(22)式で求まる値(ただし同式においてg″(x)を
上記走行経路の2階微分値y″、g′(x)を同経路の
一階微分値y′とする)となるための舵角指令信号が与
えられる。このときの2階微分値((24)式)の変化の
様子を第6図のTにて示す。
以下、第5図、第6図を参照して移動体1の走行態様
を説明する。
まず、初期状態において移動体1は、第5図に示す原
点PA′(0,0)に存在している。このときステアリング
に要求される舵角γとしては(22),(24)式から0に
なる。
つまり、初期状態においてステアリングモータ駆動部
7には、ステアリングの舵角γが0となるための舵角指
令信号が出力される。これと同時に走行モータ駆動部8
に対しても移動体1を所要の速度で一定時間走行させる
ための走行指令信号が出力される。移動体1が上記一定
時間走行すると、再びステップ101と同様に移動体1の
現在の座標位置P(x,y)が演算される。そして、この
座標位置P(x,y)に対して前述したように座標変換処
理を行ない、この処理を行なった座標位置P′(x′,
y′)のx座標を上記(24)式に代入して2階微分値
y″を求め、さらにこの2階微分値y″を(22)式に代
入(ちなみに1階微分値も同様に求め、同式に代入す
る)してステアリングに要求される舵角γを求める。
そして、ステアリングモータ駆動部7に対して、ステ
アリングの舵角が上記求めた舵角γとなるように舵角指
令信号を出力する。これと同時に走行モータ駆動部8に
対して上記と同様に走行指令信号を出力する。
以後、同様な手順が繰り返し実行されて、移動体1の
ステアリングに対して第6図に矢印Eで示す2階微分値
に基づく舵角指令値が順次与えられて、移動体1として
は、第5図の矢印Dで示すごとく上記求めた走行経路S
に沿って走行する(ステップ103,104)。
ステップ105では、上記ステップ103および104の処理
が繰り返されるごとに上記ステップ102で求められた走
行経路Sと移動体1の現在位置P′(x′,y′)との距
離d1を求め、この距離d1が、次式 d1≦ε (25) を満たしているか否かが判断される。
ここにおいて、εは走行経路と移動体1との距離が
許容範囲に収まっているか否かを判断するためのしきい
値であり、上記(25)式が満たされている場合には、移
動体1としては走行経路に沿って走行している(許容範
囲内)と判断し、同式が満たされない場合には、移動体
1としては走行経路に沿って走行していない(許容範囲
外)と判断する。
すなわちたとえば移動体1が第5図に一点鎖線で示す
ように走行経路に沿って走行している場合には、上記距
離d1の値は、許容値ε以下である。この場合はステッ
プ105の判断結果はYESとなり、手順はステップ106に移
行する。
一方、移動体1が同図に二点鎖線Gで示すごとく移動
体1の現在位置を演算する際の計算誤差、車輪のスリッ
プ、舵角指令に対する舵角制御の遅れ等の影響により走
行経路を大きく外れて走行することがある。そして、地
点PB′において移動体1と走行経路との距離dBが上記許
容値εよりも大きくなったとする。この場合は、ステ
ップ105の判断結果はNOとなり、手順は再びステップ102
に移行され、この地点PB′と目標点P3′との間の走行経
路を新たに求める処理が実行される。
ステップ106では、目標点P3′と移動体1の現在位置
P′(x′,y′)との距離d2を求め、この距離d2が、次
式 d2≦ε (26) を満たしているか否かが判断される。
ここにおいてεは移動体1が目標点P3′にほぼ到達
したか否かを判断するためのしきい値である。
ステップ106の判断結果がNOの場合、つまり移動体1
がいまだ目標点P3′に到達していない場合には、手順は
再びステップ103に移行し、以下ステップ103〜106ない
しステップ102の処理が繰り返し実行される。
一方、ステップ106の判断結果がYESの場合、すなわち
たとえば第5図に示すように移動体1が目標点P3′にほ
ぼ到達し、その地点PC′と目標点P3′との距離dCが上記
(26)式を満たす場合には、手順はステップ107に移行
する。
つぎに、ステップ107では、上記ステップ106において
移動体1がほぼ到達したと判断された目標点が目的地点
(最終目標点)Pnであるか否かが判断される。
ステップ107の判断結果がNOの場合、つまり目標点が
目的地点Pnでないと判断された場合には、手順はステッ
プ102に移行し、目標点を次の目標点に更新し、この目
標点とステップ104で演算された移動体1の現在位置と
の間の走行経路を示す関数を新たに演算する処理が実行
される。
いま、目標点として点P3を想定して説明してきたが、
この場合は、目標点を次の目標点P4に更新し、この目標
点P4と、目標点P3にほぼ等しい現在の位置との間の走行
経路がステップ102において演算されることになる。
以後ステップ107においてNOの判断結果がされるごと
にステップ102では目標点を順次更新し、新たな走行経
路を示す関数を演算する処理が行なわれ、ステップ102
〜107の処理が繰り返し実行されるが、ステップ107の判
断結果がYESの場合、つまり移動体1が目的地点Pnにほ
ぼ到達した場合には、処理は全て終了する。
以上説明したようにこの実施例では、移動体1の現在
位置およびこの位置における移動体1の姿勢角および舵
角をそれぞれ検出し、この検出結果と、目標点における
移動体の位置、姿勢角および舵角に基づき、現在位置と
目標点との間の走行経路を示す関数が演算される。そし
て、この走行経路を示す関数に応じた舵角指令が随時与
えられるので、移動体1を求めた走行経路に沿って誘導
走行させることができる。
すなわち前記したごとく第6図の曲線Tは、第5図の
走行経路Sに対応する舵角指令値(2階微分値)の変化
の様子を示すものである。
このように一たびある区間の走行経路が求められる
と、上記経路に応じた連続かつ滑らかな舵角指令が移動
体1に与えられるので、移動体1は、求めた走行経路に
沿って追従走行できる。
そして、移動体1が車輪のスリップ等の影響によって
上記求めた走行経路を大きく外れてしまった場合のみ、
再び現在位置と目標点とを結ぶ走行経路を求め、この走
行経路に沿って移動体1を走行させるようにしている。
さらにこの実施例では従来との比較においてつぎのよ
うな効果が得られる。
いま、第3図の区間P2→P3の走行経路を示す関数を前
記原理に説明した舵角を考慮していない3次関数で求め
ることとする。
すなわち、p=1,q=1,tan θ=tan 0=0を第(7)
式に代入すると、走行経路を示す関数は、 y=−2x3+3x2 (7)′ と求められる。
上記(7)′式の2階微分は、 y″=−6(2x−1) (27) となる。
そして、前記実施例と同様に(27)式で得られる2階
微分値を(22)式に代入して、その舵角γが得られるよ
うにステアリングモード駆動部に舵角指令を与える。こ
の舵角指令値(2階微分値)の変化の様子を第7図のL
に示す。
いま移動体のステアリングモータ駆動部に対して同図
に矢印Rで示すごとく、順次舵角指令を与えていき、移
動体1が目標点P3(1,1)に到達したものとし、かつこ
の時点における姿勢角φが零になったものとする。
この場合走行経路Lの最終到達点Nにおいてステアリ
ングモータ駆動部に対しては、舵角指令値γを与える
必要がある。
一方、区間P3→P4における走行経路を同様にして求め
ると、現在の位置はP3(1,1)、姿勢角φ=0で、目標
点P4の位置は(1,1)、目標点P4における姿勢角φ
0であることから、(7)式より、y=0を得る。2階
微分はy″=0であることから、(22)式よりγ=0を
得る。この舵角γを得るための舵角指令値の変化の様子
を同図Hに示す。
同図から明らかなように区間P3→P4のN′において最
初に与える舵角指令値としては零であり、これは点Nに
おける舵角指令値γに対して不連続な値である。
ちなみに区間P1→P2に対応する舵角指令値の変化の様
子は同図の1のごとく得られ、区間P1→P2の最終到達点
M′における舵角指令値としては零となる。この場合
も、この舵角指令値零は区間P2→P3の始点Mにおいて最
初に与える舵角指令値γに対して不連続な値である。
このように従来においては、舵角を考慮せずに走行経
路を求めているので、その経路に応じた舵角指令値を与
えたとしても異なる走行経路間の接続点、つまりM′→
MおよびN→N′において舵角指令値が不連続な値を取
ることがわかる。このため上記接続地点におけるステア
リングの舵角制御が要求値に追従できず、移動体を異な
る走行経路に滑らかに接続して、その経路に沿って誘導
走行させることが困難であることがわかる。
また、たとえ不連続にステアリングの舵角を変化させ
ることができたと仮定しても急激な姿勢の変化により車
輪のスリップ等を生じ、求めた経路に沿って走行できな
いのは勿論のこと、乗り心地もしくは搬送物の安定に悪
影響をおよぼすことは避けられない。
一方、実施例において移動体1が今の条件と同様に第
5図に示す走行経路Sの最終目標点P3′(1,1)に到達
して、この地点における姿勢角φが零になったものと仮
定する。
ところが、実施例の区間P2→P3の相行経路を示す関数
は舵角を考慮して決定されたものである。したがって、
この走行経路の最終到達点P3′においては、この地点に
おける予設定舵角α=0となるような舵角指令値が与
えられる。
この結果、地点P3′における移動体1の実際の舵角と
してはβ=0となり、これと移動体1の現在位置P3(1,
1)と現在位置における姿勢角φ=0と、次の目標点P4
の位置(1,1)、目標点P4における姿勢角θ=0、舵
角α=0とから区間P3→P4における走行経路を求める
と、(19)式からy=0を得る。この2階微分はy″=
0であることから、(22)式よりγ=0を得る(第6図
H′参照)。
したがって異なる走行経路の接続点Kにおいて舵角指
令値が連続(舵角指令値0)となる。
また、区間P1→P2に対応する舵角指令値の変化の様子
も同図のI′のごとく得られ、この区間P1→P2の走行経
路の最終到達点における舵角指令値は0となり、区間P2
→P3の走行経路の最初に与えられる舵角指令値0に対し
て連続(第5図j参照)となっている。
このようにこの実施例では、舵角を考慮して走行経路
を求めているので、第6図に示す走行経路経路の接続点
J,Kにおいて舵角指令値が連続となり、きわめて安定し
た舵角の制御が行なわれる。このため、移動体1を新た
に求めた走行経路に滑らかに接続させることができるの
で、新たに求められた経路に沿って誘導走行させること
が困難でなくなる。したがって、前記説明した急激な舵
角指令に起因する悪影響も解消するという利点が得られ
る。
なお、実施例では、舵角の制御をオープンループ制御
にて行なうようにしているが、随時の舵角に関するパラ
メータを検出し、この検出値(フィードバック量)と求
められた走行経路に応じた随時の舵角(目標値)との偏
差を舵角指令値として与えるフィードバック制御を行な
うようにしても勿論よい。
また、こうした舵角のフィードバック制御を行なう場
合には、移動体が走行経路から外れた際に行なう走行経
路を求め直す処理(ステップ105)を必要に応じて削除
するような実施も当然可能である。
なおまた、実施例では移動体の出発点と目的地点との
間に多数の目標点を設定するようにしたが、本発明とし
てはこれに限定されることなく、1の目標点までの走行
制御に適用しても勿論よい。この場合も、上記1の目標
点までの所望の走行経路が演算されて、該経路に沿って
移動体を誘導走行させることができる。
さらに、実施例では本発明の適用対象をステアリング
車としたが、両輪独立駆動車(左右輪に各別の駆動指令
を与えることによって操舵される車両)においても、本
発明の方法は容易に適用できる。
〔発明の効果〕 以上説明したように本発明によれば、移動体の位置、
姿勢角および舵角に関するパラメータに基づき、現在位
置と目標点との間の走行経路を求めるようにして、この
走行経路に応じた舵角指令を移動体に与えるようにした
ので、移動体は上記走行経路に沿って走行することがで
きる。
また、走行経路を新たに求めた場合であっても、その
接続点における舵角指令値が連続して与えられるので、
移動体は新たに求めた走行経路に滑らかに接続し、この
走行経路に沿って走行することができる。
したがって、移動体の急激な姿勢変化もなくなり、乗
り心地、搬送物の安定に与える悪影響が解消するという
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る誘導走行装置の一実施例を概念
的に示すブロック図、第2図は、実施例における移動体
を概念的に示す平面図、第3図は、実施例における移動
体の出発点から目的地点までの走行経路を示す図、第4
図は、第1図に示すCPUで実行される処理手順を示すフ
ローチャート、第5図は、第1図に示すCPUで演算され
る走行経路を示すグラフで移動体の走行態様を説明する
ために用いるグラフ、第6図は、実施例において移動体
に与えられる舵角指令(2階微分値)を例示したグラ
フ、第7図は、従来の原理を適用した場合に移動体に与
えられる舵角指令(2階微分値)を例示したグラフ、第
8図は、実施例における原理を説明するために用いるグ
ラフである。 1…移動体、2…メモリ、3…方向検出部、4…走行長
検出部、5…CPU、6…舵角検出部、7…ステアリング
モータ駆動部、8…走行モータ駆動部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動体の目標地点の位置および該地点にお
    ける上記移動体の姿勢角および舵角に関するパラメータ
    をそれぞれ設定し、これらを記憶する記憶手段と、 上記移動体の位置、姿勢角および舵角に関するパラメー
    タをそれぞれ検出する検出手段と、 上記記憶手段の内容および上記検出手段の出力に基づい
    て、上記移動体が現在位置において現在の姿勢角および
    舵角で通過しかつ上記移動体が上記目標地点において上
    記設定記憶した姿勢角および舵角で通過するように上記
    移動体の現在位置から上記目標地点の位置までの走行経
    路を演算する演算手段と、 上記検出手段によって検出される上記移動体の随時の位
    置において、 上記演算手段によって演算された走行経路に応じた舵角
    指令信号を発生する舵角指令信号発生手段と、 上記舵角指令信号発生手段の出力に基づき上記移動体の
    舵角を制御する手段と を具えたことを特徴とする移動体の誘導走行装置。
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