JP2622579B2 - 移動体の誘導方法 - Google Patents

移動体の誘導方法

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JP2622579B2 JP63110122A JP11012288A JP2622579B2 JP 2622579 B2 JP2622579 B2 JP 2622579B2 JP 63110122 A JP63110122 A JP 63110122A JP 11012288 A JP11012288 A JP 11012288A JP 2622579 B2 JP2622579 B2 JP 2622579B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、無人搬送車および移動ロボット等の移動体
の誘導方法および装置に関し、とりわけ移動体の予定走
行経路が曲線部分を含み、かつ移動体を狭所において走
行させる必要がある場合に、その走行制御に採用して好
適な誘導方法に関する。
〔従来の技術〕
従来において、移動体の予定走行経路を点列として教
示して、これら点列として教示された各地点のうち、現
在の目標地点と移動体の現在位置との距離を逐次算出
し、移動体の移動にともないその距離が一定距離以下と
なったとき、もしくは今回算出された距離が前回算出さ
れた距離よりも長くなったとき、現在の目標地点に代え
て前記点列の次の地点を新たな目標地点とし、この目標
地点と移動体の現在位置とから再び移動体の誘導制御を
行なうようにしたものが、本出願人より出願されている
(特願昭60−120275号)。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記する従来の発明では、正確に目標地点に到達しな
くても、目標地点が確実に更新されるという利点がある
半面、正確に目標地点に到達しないで目標地点が更新さ
れるので、これに起因して予定走行経路の曲線部分にお
いては移動体は、経路に追従することなくその内側を走
行するという現象が顕われる。
すなわち、第6図に示すように予定走行経路が曲線を
示す点列P1,P2,P3,P4,…として与えられ、これら各点ご
とに目標地点に到達したものとみなす目標地点の範囲が
一定距離Rとしてそれぞれ与えられたものとする。する
と、移動体が始めの位置T0から出発して、P1→P2→P3
P4→…方向に移動した場合は、移動体は、まず位置T1
おいて正確に目標地点P1に到達せずとも、目標地点P1
到達したものとみなされ、目標地点はP2に更新される。
この時点より移動体としては、その進路が角度γだけ
内側に変更されて、予定走行経路L(細線にて示す)で
はなくて、予定走行経路Lよりも内側の走行経路L′
(太線にて示す)を走行することになる。以下T2,T3,
T4,…においてそれぞれ目標地点P2,P3,P4,…に到達した
ものとみなされ、その進路がそれぞれ角度γ234,
…だけ内側に変更されて、結局移動体としては、同図に
ハッチングで示す分だけ内側の走行経路(L′)を辿る
ことになる。
実験によれば、車長4mの無人実験車を時速1m/secでア
スファルト舗装道路上を自動走行させたところ、直角カ
ーブの交差点において約30cm程度カーブの内側に入り込
んで走行する現象が観測される。この程度の誤差は、移
動体を屋外の道路において走行する限りにおいては、何
ら支障はないものの、工場内、オフィス等々狭所におい
て走行させる場合には、移動体がカーブの内側に入り込
むことにより、壁等の設備ならびに他の移動体と衝突す
る虞れが招来する。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたもので、移
動体が曲線部分の内側に入り込まないように走行経路を
補正することができる誘導方法および装置を提供すると
ともに、移動体の走行条件に応じて曲線部分の走行経路
を補正することのできる誘導方法を提供することを目的
とする。
〔課題を解決するための手段および作用〕
本発明では、第1に、 予定走行経路の曲線部分に各教示地点に対応して、新
たな地点を曲線部分の外側に設定するようにして、移動
体をこれら新たな各地点を教示地点に替えて目標地点と
して走行させるようにする。
これにより、移動体の走行経路は、教示地点を目標地
点とした場合の走行経路よりも外側に補正され、移動体
は教示地点より近く走行できる。
第2に、 予定走行経路の曲線部分の各教示地点に対応して、新
たな地点を、手前の隣接する教示地点同志を結ぶ線分の
移動体の進行方向側の延長線上に設ける。これととも
に、所定距離を延長距離に等しく設定する。
そして、新たな地点を各教示地点に替えて移動体を走
行させる。
この場合、所定距離が上記延長距離と等しく設定され
るので、目標地点の更新が教示地点上で行なわれる。し
かも、新たな地点に向かう移動体の進路は、上記線分と
一致しているから、移動体の走行経路は、予定走行経路
と正確に一致するように補正される。
第3に、 所定距離を延長距離よりも大きく設定するようにすれ
ば、目標地点の更新が前記線分上で行なわれ、移動体の
進行は、より内側を指向する。これにより、従来と同様
に移動体が予定走行経路よりも内側を走行するようにな
るが、移動体が高速走行している条件下で、こうした設
定を行なえば、移動体が予定走行経路の外側にはらむこ
とを防止することができる。
第4に、 所定距離を延長距離よりも小さく設定するようにすれ
ば、目標地点の更新が延長線上で行なわれる。
すなわち目標地点の更新が予定走行経路の外側で行な
われるので、移動体は、予定走行経路の外側を走行する
ようになる。これにより、移動体の内輪差によって移動
体の一部が経路の内側に入ってしまうことを防止するこ
とができる。
〔実施例〕
以下図面を参照して本発明の実施例について説明す
る。
第8図は、本発明に係る誘導装置の一実施例を概念的
に示すブロック図であり、同装置は、図示していない移
動体に搭載される。なお、この移動体としては、無人搬
送車および移動体ロボット等である。
同図に示すジャイロコンパス10、パルスエンコーダ20
は移動体の走行方向、つまり姿勢角φt、および移動体
の単位時間あたりの移動体の走行長Δlをそれぞれ随時
検出するものであり、これら検出した姿勢角φtおよび
走行長Δlを後述するCPU30に入力する。
上記姿勢角φtおよび走行長Δlに基づき、移動体の
現在位置は、走行領域をx,y座標系で表現すると、移動
体の初期位置を(x0,y0)として、次式、 により求めることができる。
ここに、姿勢角φtは、基準となるx軸方向となす角
度とする(第9図参照)。
なお、移動体の姿勢角φtを得る手段としては、上記
ジャイロコンパス10の他に、下記第1表に示す各センサ
を用いてもよく、それぞれの各センサの出力から上記φ
tが得られる。
また、車両の現在位置(xt,yt)は、公知の電波測量
法などで直接計測することももちろん可能である。
一方、メモリ40には、移動体の予定走行経路を示す各
地点が位置データP1(x1,y1),P2(x2,y2),P3(x3,
y3),…として教示され、これらデーが記憶、格納され
ている。
CPU30、ジャイロコンパス10、パルスエンコーダ20の
出力およびメモリ40の記憶内容に基づいて、上記予定走
行経路の各地点の位置座標を補正した新たな各地点を演
算し、これら各地点のうち、現在の移動体の目標地点
に、移動体が追従するための舵角指令信号θをステアリ
ング制御部50に加える。
CPU30では、基本的に、次のような方法にしたがって
処理が実行される。
なお、この説明では、目標地点をP(xp,yp)で代表
する。
目標地点に所定の範囲を与えて、この範囲内に移動体
が入ると、この目標地点に到達したものとみなし、次の
地点を目標地点に更新する。具体的には、第10図に示す
ように目標地点Pを中心に半径Rの円内を目標地点の範
囲とし、目標地点Pと移動体の現在位置Tとの距離aを
計算し、この距離aが半径Rよりも小さいならば目標地
点に到達したものとみなす。
移動体が上記目標地点に到達したものとみなす範囲に
到達できずに通過してしまう場合には、その目標地点通
過時点から次の時点を目標地点に更新する。ここで、目
標地点通過時点の判断は次のようにする。
第11図に示すように移動体の現在位置Tt、単位時間前
の位置をT t−1として移動体の各位置ごとにおける目
標地点Pまでの距離をa t,a t−1を計算し、次式の条
件、 a t>a t−1 …(2) の成立時点を目標地点を通過した時点として判断する。
こうした上記,の方法を用いて次々と目標地点を
決定することにより、たとえば路面の凹凸によりハンド
ルが取られたり、障害物のために所定経路を迂回して走
行した後も、予定走行経路にすぐさま復帰することが可
能である。
さらにCPU30は、 上記するように次々と更新される目標地点に向けて移
動体が、移動するための舵角指令θを演算出力する処理
を行なう。
ここで、移動体を等価二輪車で代表して、上記舵角指
令について説明する。
すなわち、第9図に示すように移動体の操舵輪の座標
をT(xt,yt)、現在の目標地点の座標をP(xp,yp)と
すると、x軸と線分▲▼とのなす角度αは、次式、 のごとく得られる。
したがって、上記舵角指令θは、上記角度αと上記姿
勢角φtとから、 と表わされる。
こうして移動体の現在位置(xt,yt)と姿勢角φtを
観測し、上記第(4)式によって目標地点P(xp,yp)
に追従するに必要な舵角指令θを求めることができる。
以下、CPU30の処理手順を第8図のブロック図を参照
して概観する。
現在位置演算部31では、ジャイロコンパス10、パルス
エンコーダ20の各出力に基づいて随時の現在位置(xt,y
t)を前記1(1)式にしたがい演算し、この演算結果
を操舵各演算部32に加える。
操舵角演算部32は、現在位置演算部31から上記現在位
置(xt,yt)が入力されると、上記,の方法にした
がい、目標地点の更新の判定を行なう。
更新するものと判定された場合は、目標地点の更新を
行なうための切換信号が出力されて、該信号が地点デー
タ切換部33に加えられる。
地点データ切換部33に、上記切換信号が入力される
と、同切換部33は、メモリ40の所望のアドレスから所要
の前記位置データを読み出して、この位置データを目標
地点演算部34に加えるようにする。
目標地点演算部34は、メモリ40から入力された位置デ
ータの位置座標に基づいて、後述する方法にしたがい、
目標地点の位置座標P′iを算出する処理を行なうとと
もに、該目標地点P′iに対応する所定距離R′iを算
出して、これら算出したデータを操舵角演算部32に順次
与える処理を行なう。
しかして、操舵角演算部32では、新たに入力される目
標地点に対して、上記,の方法にしたがい再び目標
地点の更新の判定処理を行なうとともに、この現在の目
標地点に向けて移動体を追従走行させるべく、の処
理、つまり(4)式に基づく舵角指令θの演算処理を行
ない、この舵角指令θをステアリング制御部50に加える
ようにする。
ステアリング制御部50は、CPU30(操舵角演算部32)
から出力される指令信号(θ)に基づき、移動体の前輪
のステアリングを駆動するアクチュエータに対して駆動
指令を与えて前輪の向きがθ(移動体が直進時にある場
合を基準値零とする)となるようにステアリングを駆動
制御する。
さらにまた、図示していないが、移動体には、移動体
の走行を制御する制御系も搭載されていて、該制御系よ
り、移動体の駆動輪を駆動するアクチュエータに対して
駆動指令を与えて、移動体を走行させることが行なわれ
る。
以上のようにして、移動体は、順次目標地点に向けて
追従走行が行なわれるがここで、目標地点演算部34の処
理内容、つまり目標地点となる位置データP′i,R′i
を設定する方法について以下詳述する。
いま、第1図(a)に示すように移動体の予定走行経
路が曲線部分の点列P1(x1,y1),P2(x2,y2),P3(x3,y
3),P4(x4,y4)…として与えられた場合を想定する。
そこで、この曲線部分の外側に移動体が目標地点とし
て追従すべき点列(P′1,P2),P′3,P′…を新たに
設定するようにする。
具体的には、この点列の新たな地点をその符号が同一
の教示地点の1つ手前の教示地点と2つ手前の教示地点
とを結ぶ線分を移動体の進行方向に延長した線分上に設
けるようにする。
たとえば教示地点P4に対応する新たな地点P′は、
教示地点P4の手前の隣接する各教示地点P2,P3を結ぶ線
分上に設定するようにする。
すると、同図に示すように新たな地点P4の位置座標
(x′4,y′)は、相似性から、k>0として、 と表わされ、同式を変形すると、地点P′の位置座標
(x′4,y′)は、 と表わされる。ここに一般性を考慮して、新たな地点
P′i(x′i,y′i)(i=3,4,…)の位置座標は、
教示地点P i−1(x i−1,y i−1),P i−2(x i−2,
y i−2)を用いて、次式、 で表わされる。
ここに、P′1,P′については、対応する教示地点P
1,P2に関して、手前の隣接する教示地点が2点存在しな
いので、新たな地点P′(x′i,y′i)(i=1,2)
は、教示地点と同じ位置座標として、次式、 で表わすものとする。
つぎに、上記(7)式によって定まる新たな地点P′
iを移動体の目標地点とした場合、移動体がこの目標地
点に到達したものとみなす所定距離R′iを上記線分の
延長距離 と等しく設定する(第1図(b)参照)。
以下、新たな地点P′iが上記(7),(7)′のご
とく、演算、設定され、各地点P′(i=3,4,…)ごと
に所定距離R′iが延長距離 と等しく設定されたものとして、第1図(b)を用い
て、移動体の走行態様を説明する。
いま、移動体が点Tに存在したものとし、この点Tに
おいて目標地点がP2(P′)からP′に更新された
場合を想定する。
すると、移動体は、目標進路T→P′上を走行する
ことになるが、この進路の一部は、教示された予定走行
経路(T→P2)である。ここに、従来のように移動体が
P3を指向するのであれば、移動体の走行ラインは、同図
に一点鎖線で示すごとく予定走行経路の内側(T→P3
となるのであるが、このようなことはなく、太線で示す
予定走行経路(T→P2)上を移動体は走行することにな
る。
やがて、移動体が地点P2に到達すると、所定距離R′
以下となるので、目標地点P′に到達したものとみ
なされ、目標地点がP′に更新される。
今度も、移動体は、予定走行経路である進路P2→P3
を走行し、やがて目標地点の更新が教示地点P3上におい
て行なわれる。
以降同様にして、移動体は進路P3→P4,P4→P5,…上を
走行し、それぞれ目標地点の更新が教示地点P4,P5,…上
において行なわれるようになされる。
このように、移動体は、予定走行経路の外側の目標地
点P′iを指向しながらも、その進路の一部は予定走行
経路上の進路Pi−2→Pi−1であるので移動体は予定走
行経路上を走行することになり、しかも目標地点の更新
が教示地点Pi−1上において行なわれるので、結局移動
体としては、予定走行経路と同一の走行経路P1→P2→P3
→P4→…を辿ることがわかる。
以上のようにして、予定走行経路に沿った追従が正確
に行なわれるのであるが、上記(7)式において、kの
値を無闇に大きく、つまりは所定距離R′iを無闇に大
きく設定することは実用上好ましいことではない。
そこで、望ましい太陽の一例としては、所定距離R′
iが予定走行経路の2つの教示地点間を結ぶ線分の長さ と等しくなるように、つまりk=1となるように新たな
地点P′iを設定することが考えられる。
この場合、予定走行経路の教示地点が等間隔Sで与え
られているものとすると、新たな地点P′i(i=3,4,
…)の位置座標は、k=1として、第(7)式から、順
次演算され、一方、新たな地点Piの所定距離R′iは、
一定値、 R′i=S(i=3,4,…) …(8) となる(第2図参照)。
また、予定走行経路の教示地点が等間隔で与えられて
いない場合には、同様に新たな地点P2(i=3,4,…)の
位置座標はk=1として第(7)式から順次演算され、
所定距離R′iは、線分 と等しくなるように、次式 のようにして順次演算を行なうようにすればよい(第3
図参照)。
以上のような方法によって、新たな地点P′iの設定
(R′iの設定)を行なうことにより、移動体の走行ラ
インを予定走行経路と正確に一致するようにできるので
あるが、当の移動体が高速で走行している場合には、遠
心力やステアリングの応答遅れのために予定走行経路か
ら外れてその外側にはらんでしまい、必ずしも予定走行
経路上を正確に走行できない場合がある。
こうした条件下で移動体を予定走行経路に沿って走行
させるためには、移動体の走行ラインが予定走行経路の
内側になるように、新たな地点P′iを設定しておけば
よい。
すなわち、第4図に示すように、教示地点P i−2,P i
−1を結ぶ線分の延長線上に新たな地点P′iを設定す
るのは、前記と同様であるが、所定距離R′iが延長距
よりも大きくなるようにする。
したがって、移動体が地点T i−1において目標地点
P′iに向けて進行している場合には、教示地点P i−
1の手前(地点T i−1)で、目標地点の更新が行なわ
れ、区間T i−1→P i−1を走行することなく、同図に
ハッチングで示す分だけ予定走行経路の内側、走行ライ
ンT i−1→P′i+1上を走行することが、高速走行
をしていない場合に期待される。
具体的には、新たな地点P′iを前記と同様に(7)
式においてk=1として演算した場合には、予定走行経
路の教示地点が等間隔Sで設定されているものとする
と、所定距離R′iは、次式、 R′i>S(i=3,4,…) …(8)′ が満たされるように求めればよい。また、教示地点が等
間隔で与えられていない場合には、同様に新たな地点
P′iを(7)式においてk=1として求め、所定距離
R′iを、線分 よりも大きくなるように、次式、 が満たされるようにして順次演算すればよい。
このように、移動体の走行ラインが予定走行経路より
も内側になるように新たな地点P′iの設定をしておく
ことで、実際の走行においては高速走行条件のファクタ
が加味されて、移動体は待機通り予定走行経路上を走行
することになる。
ところで、移動体を工場内の狭い通路など余裕のない
場所で走行させた場合、コーナー通過のとき、内輪差の
ために巻き込み事故を起こす虞れがある。こうした巻き
込み事故を防止すべく、移動体の走行ラインが予定走行
経路よりも外側になるようにする新たな地点P′iを設
定する実施も可能である。
すなわち、第5図に示すように、教示地点P i−2,P i
−1を結ぶ線分の延長線上に新たな地点P′iを設定す
るのは、前記と同様であるが、前記高速走行の条件下と
は逆の設定で、所定距離R′iが延長距離 よりも小さくなるようにする。
こうした設定が行なわれたものとすると、移動体が目
標地点P′iに向けて走行している場合には、教示地点
P i−1を過ぎてもなお、延長ラインP i−1→P′i上
を走行することになり、予定走行経路の外側に位置する
地点 Ti−1において目標地点の更新が行なわれ、同図
にハッチングで示す分だけ予定走行経路の外側の走行ラ
イTi −1→P′i+1を走行することになる。
具体的には、新たな地点Piをk=1として(7)式に
基づいて演算、設定する。そして、予定走行経路の教示
地点が等間隔Sで設定されているものとすると、所定距
離R′iを次式 R′i<S(i=3,4,…) …(8)″ が満たされるように設定する。また教示地点が等間隔で
与えられていない場合には、所定距離R′iが、線分 よりもちいさくなるように、次式、 が満たされるように演算すればよい。
このように、移動体の走行ラインが予定走行経路より
も外側になるように新たな地点P′iの設定(所定距離
R′iの設定)を行なうことで、移動体は予定走行経路
の外側を走行するので、内輪差による巻き込み事故の防
止が期待される。
そこで、以上説明したいずれかの方法に基づき新たな
地点P′iならびに所定距離R′iが目標地点演算部34
で演算されるものとし、CPU30で行われる処理手順を第
7図を参照して以下説明する。
まず、移動体の現在位置Tt(xt,yt)が上記(1)式
に基づき演算され(ステップ101)、この演算した現在
位置Ttの現在の目標地点P′iとの距離atを計算する
(ステップ102)。
つぎにより、上記算出した距離a tが所定距離R′
iよりも小さいか否かを判定する(ステップ103)。a t
<R′iのときには目標地点P′iに到達したものとみ
なしてステップ104に移行する。
また、ステップ103においてa t≧Rと判定された場合
には、目標地点Piに到達しているものとして、手順はつ
ぎのステップ105に移行する。
ステップ105では、a tが単位時間前のa t−1よりも
大きいか否か判断される。判断結果がYESの場合、つま
りat>at−1のときには、移動体が目標地点Piから遠ざ
かっている場合なので、この時点を目標地点Piを通過し
た時点として判断して、手順は、前記ステップ104に移
行される。
一方、ステップ105の判断結果がNOの場合、つまりa t
≦a t−1のときには、移動体は目標地点Piに近づきつ
つある場合なので、つぎのステップ106に移行する。
なお、目標地点が更新された後、最初に距離a tを計
算したときには、単位時間前のa t−1が存在しないの
で、このステップ105は飛ばすようにする。
ステップ106では、前記(4)式に基づいて舵角指定
θを計算し、この計算した角指令θがステアリング制御
部50の出力される。しかして移動体は目標地点P′iに
向けて進行する(ステップ107)。
そして、a t をat−1に書き換え(ステップ108)、
単位時間Δtの経過後、再び手順はステップ101に移行
され、以下同様の手順ステップ101〜108の処理が繰り返
し実行され、移動体は、予定走行経路P1→P2→P3→…に
沿って(あるいは、巻き込み防止のためこれより外側
に)誘導走行される。
以上説明したように実施例によれば、 1)隣接する教示地点を結ぶ延長線上(移動体の進行方
向側)に順次新たな地点を設定して、目標地点の更新が
教示地点上で行なわれるように所定距離を設定するよう
にしたので、移動体は予定走行経路の内側を走行するこ
となく、正確に予定走行経路上を走行することができる
ようになった。
2)また、隣接する教示地点を結ぶ延長線上(移動体の
進行方向側)に順次新たな地点を設定して、目標地点の
更新が予定走行経路の線分上で行なわれるようにしたの
で、移動体が予定走行経路の内側を指向するようにな
り、高速走行時におけるコースアウトを防止することが
できるようになった。
3)さらに、また隣接する教示地点の延長線上(移動体
の進行方向側)に順次新たな地点を設定して、目標地点
の更新がこの延長線上(予定走行経路の外側)で行なわ
れるようにしたので、移動体を予定走行経路の外側で走
行させることができ、内輪差による事故の防止が図られ
る。
なお、実施例では、予定走行経路が曲線経路であるも
のとして説明したが、予定走行経路が部分的に曲線経路
を含むものであれば、実施にあたり、その部分に関して
のみ、上記の方法を適用すればよい。
なお、また予定走行経路が複数のコーナーを有するも
のであれば、各コーナーごとに1),2),3)のいずれか
の方法を選択的に適用することも可能である。
さらにまた、1つのコーナーにおいても1),2),3)
方法を組み合わせ適用して、よりきめの細かい走行制御
を実現することも可能である。
また、実施例では、新たな地点を隣接する教示地点を
結ぶ線分の移動体の進行方向側の延長線上に設けるよう
にしているが、これとは逆方向の延長線上に新たな地点
を順次設定するようにしてもよい。この場合も、曲線経
路(教示地点)の外側に新たな地点を設けることがで
き、新たな地点P′i(x′i,y′i)は、対応する教
示地点Piの1つ後および2つ後の教示地点P i+1(x i
+1,y i+1),P i+2(x i+2,y i+2)を用いて、 のような演算によって順次求めることができる。
また新たな地点は必ずしも隣接する教示地点同士を結
ぶ線分上に設ける必要はなく、たとえば、教示地点の隣
接する2点の中心の垂直線上(予定走行経路の外側)に
新たな地点を設ける実施も可能である。
また、実施例の装置では、1),2),3)のいずれかの
場合で走行されるかが予め設定されているものとして説
明したが、1),2),3)のいずれかによって走行させる
かを手動または自動的に選択するように装置を構成する
ことを可能である。また、P′i,R′iを予め演算設定
し、これもメモリに記憶させておくような実施も当然可
能である。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、予定走行経路
の曲線部分において移動体が内側を走行しないように走
行ラインを補正することができるので、工場、オフィス
等、コース設定に余裕がない環境下であっても、他の設
備の干渉がなく良好に走行制御を行なうことができる。
また、予定走行経路の曲線部分において、移動体の走
行条件に応じた走行制御が実現される。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は、予定走行経路の曲線部分の外側に新た
な地点が設定される態様を例示した図、第1図(b)
は、第1図(a)に示す新たな地点を目標地点とした場
合の移動体の走行態様の説明図、第2図、第3図は、予
定走行経路に正確に移動体を走行させるための条件を説
明するために用いた図、第4図は、移動体が高速走行す
る条件下における新たな地点の設定条件を説明するため
に用いた図、第5図は、内輪差による事故を防止するた
めの新たな地点の設定条件を説明するために用いた図、
第6図は、教示地点を目標地点とした場合に、移動体が
走行する態様を例示した図、第7図は、第8図のCPUで
行なわれる処理手順の一例を示すフローチャート、第8
図は、本発明に係る誘導装置の構成の一例を概念的に示
すブロック図、第9図は、実施例装置における舵角指令
の求め方を説明するために用いた図、第10図、第11図
は、本発明に係る方法の基本となる方法を説明するため
に用いた図である。 10……ジャイロコンパス、 20……パルスエンコーダ、 30……CPU、40……メモリ、 50……ステアリング制御部。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動体の予定走行経路を示す各地点を点列
    として教示する行程と、前記移動体の現在位置を逐次計
    測する行程と、前記点列として教示された各地点のうち
    現在の目標地点と前記移動体の現在位置との距離を逐次
    算出する行程と、前記移動体の移動にともない、前記距
    離が所定距離以下になったとき、もしくは今回算出され
    た距離が前回算出された距離よりも長くなったとき、前
    記点列として教示された次の地点を目標地点に更新する
    行程とを有し、前記移動体が前記教示された各地点を順
    次追従するように前記移動体を誘導する移動体の誘導方
    法において、 前記予定走行経路が曲線部分を有している場合に使用さ
    れる方法であって、 前記曲線部分に相当する各教示地点ごとに対応した新た
    な地点を前記曲線部分の外側にそれぞれ設定して、 前記移動体が前記曲線部分を移動する際、 前記曲線部分に相当する各教示地点に替えて、前記新た
    な地点を順次前記移動体の目標地点にして前記移動体の
    走行経路を補正するようにした移動体の誘導方法。
  2. 【請求項2】前記新たな地点は、対応する教示地点の1
    つ手前の教示地点と2つ手前の教示地点とを結ぶ線分の
    延長線上であって、前記移動体の移動方向側の延長線上
    に設けられた地点である請求項(1)記載の移動体の誘
    導方法。
  3. 【請求項3】前記新たな地点は、対応する教示地点の1
    つ後の教示地点と2つ後の教示地点とを結ぶ線分の延長
    線上であって、前記移動体の移動方向とは逆方向の延長
    線上に設けられた地点である請求項(1)記載の移動体
    の誘導方法。
  4. 【請求項4】移動体の予定走行経路を示す各地点を点列
    として教示する行程と、前記移動体の現在位置を逐次計
    測する行程と、前記点列として教示された各地点のうち
    現在の目標地点と前記移動体の現在位置との距離を逐次
    算出する行程と、前記移動体の移動にともない、前記距
    離が所定距離以下になったとき、もしくは今回算出され
    た距離が前回算出された距離よりも長くなったとき、前
    記点列として教示された次の地点を目標地点に更新する
    行程とを有し、前記移動体が前記教示された各地点を順
    次追従するように前記移動体を誘導する移動体の誘導方
    法において、 前記予定走行経路が曲線部分を有している場合に使用さ
    れる方法であって、 前記曲線部分に相当する各教示地点に対応し、該対応す
    る教示地点の1つ手前の教示地点と2つ手前の教示地点
    とを結ぶ線分の延長線上であって、前記移動体の移動方
    向側の延長線上に新たな地点をそれぞれ設けるととも
    に、前記所定距離を前記1つ手前の教示地点と前記新た
    な地点の延長距離に等しく設定して、 前記移動体が前記曲線部分を移動する際、 前記曲線部分に相当する各教示地点に替えて、前記新た
    な地点を順次前記移動体の目標地点にして、目標地点の
    更新が教示地点上において行なわれるように前記移動体
    の走行経路を補正するようにした移動体の誘導方法。
  5. 【請求項5】移動体の予定走行経路を示す各地点を点列
    として教示する行程と、前記移動体の現在位置を逐次計
    測する行程と、前記点列として教示された各地点のうち
    現在の目標地点と前記移動体の現在位置との距離を逐次
    算出する行程と、前記移動体の移動にともない、前記距
    離が所定距離以下になったとき、もしくは今回算出され
    た距離が前回算出された距離よりも長くなったとき、前
    記点列として教示された次の地点を前記目標地点に更新
    する行程とを有し、前記移動体が前記教示された各地点
    を順次追従するように前記移動体を誘導する移動体の誘
    導方法において、 前記予定走行経路が曲線部分を有している場合であっ
    て、前記移動体が前記予定走行経路から外れて外側には
    らんでしまうほど高速で走行している場合に使用される
    方法であって、 前記曲線部分に相当する各教示地点に対応して、該対応
    する教示地点との1つ手前の教示地点と2つ手前の教示
    地点とを結ぶ線分の延長線上であって、前記移動体の移
    動方向側の延長線上に新たな地点をそれぞれ設けるとと
    もに、前記所定距離を前記1つ手前の教示地点と前記新
    たな地点の延長距離よりも大きく設定して、 前記移動体が前記曲線部分を移動する際、 前記曲線部分に相当する各教示地点に替えて、前記新た
    な地点を順次前記移動体の目標地点にして、目標地点の
    更新が前記線分上において行なわれるように前記移動体
    の走行経路を補正する移動体の誘導方法。
  6. 【請求項6】移動体の予定走行経路を示す各地点を点列
    として教示する行程と、前記移動体の現在位置を逐次計
    測する行程と、前記点列として教示された各地点のうち
    現在の目標地点と前記移動体の現在位置との距離を逐次
    算出する行程と、前記移動体の移動にともない、前記距
    離が所定距離以下になったとき、もしくは今回算出され
    た距離が前回算出された距離よりも長くなったとき、前
    記点列として教示された次の地点を前記目標地点に更新
    する行程とを有し、前記移動体が前記教示された各地点
    を順次追従するように前記移動体を誘導する移動体の誘
    導方法において、 前記予定走行経路が曲線部分を有している場合に使用さ
    れる方法であって、 前記曲線部分に相当する各教示地点に対応して、該対応
    する教示地点の1つ手前の教示地点と2つ手前の教示地
    点とを結ぶ線分の延長線上であって、前記移動体の移動
    方向側の延長線上に新たな地点をそれぞれ設けるととも
    に、前記所定距離を前記1つ手前の教示地点と前記新た
    な地点の延長距離よりも小さく設定して、 前記移動体が前記曲線部分を移動する際、 前記曲線部分に相当する教示地点に替えて、前記新たな
    地点を順次前記移動体の目標地点にして、目標地点の更
    新が前記延長線上において行なわれるように前記移動体
    の走行経路を補正する移動体の誘導方法。
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