JP2747834B2 - 歯科鋳造用高温埋没材 - Google Patents

歯科鋳造用高温埋没材

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JP2747834B2
JP2747834B2 JP1026755A JP2675589A JP2747834B2 JP 2747834 B2 JP2747834 B2 JP 2747834B2 JP 1026755 A JP1026755 A JP 1026755A JP 2675589 A JP2675589 A JP 2675589A JP 2747834 B2 JP2747834 B2 JP 2747834B2
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dental casting
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茂栄 高木
隆司 奥
啓二郎 茂
喜文 久保田
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Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、クラウン、インレー、アンレーなどの歯科
補綴物を精密鋳造によって作成する際に用いる歯科鋳造
用高温埋没材に関するものである。
(従来の技術) 従来より、クラウン、インレー、アンレーなどの歯科
補綴物としては金属、プラスチック、陶石が使用されて
おり、これらを精密鋳造するために、ロストワックス法
と模型ごと埋没法の2つの方法が採用されている。これ
らに用いられる鋳造用埋没材は、結合材、耐熱材、膨張
材の混合物から成り、比較的溶融点の低い金、銀、パラ
ジウムから成る合金に用いられる石こう系埋没材と、陶
材、Ni−Cr系合金などの比較的溶融点の高い鋳造物の場
合に用いられるリン酸塩系埋没材に大別される。しか
し、これらの埋没材には次の様な問題点があった。
すなわち、ロストワックス法において従来の埋没材
は、凝結膨張と熱膨張の組み合わせで原型の形状を補償
しているが、凝結膨張の際に部分的に不均一な膨張を示
し、鋳造物の変形を生じる原因となっている。また、裏
面状態の再現性を良くするため、粒子を細かくしたり、
混練り水を少なくしたりしているが、その結果、埋没材
のスラリー状態の流動性が低下したり、埋没材の通気性
が悪くなり鋳込み不良などの原因となっている。また、
加熱膨張を得るために石英、クリストバライトが多く配
合されており、石英は500〜600℃、クリストバライトは
200〜300℃において相変化に起因する熱膨張を示すが、
鋳型加熱速度が速いとこの相変態温度域で急激な熱膨張
を起こし、鋳型に亀裂が生じやすい欠点を有していた。
さらに、リン酸塩系埋没材は、金属酸化物とリン酸塩の
反応を利用した結合材が用いられているが、鋳型の強さ
が大きく、鋳造後鋳造物から鋳型を取り出す労力が大き
く、鋳造物を変形させる原因になっていた。
(発明が解決しようとする課題) そこで、歯科精密鋳造物を得るために埋没材として望
まれる条件として、 1)原型の形状、表面状態を精細に再現できること 2)鋳造物の鋳造時収縮を補うための膨張性を有してお
り、また、耐熱性にすぐれること 3)通気性にすぐれ、型離れがよいこと 4)高温安定性にすぐれること などがあげられる。しかし、従来の埋没材においては、
上記条件をすべて満足する材料は未だない。
本発明は、このように上記条件をすべて満足できる歯
科鋳造用高温埋没材を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) そこで、本発明者らは、上記課題を解決するために鋭
意研究を行なった結果、本発明を達成した。
すなわち本発明は、カルシウムとリンのモル比が1.5
〜2.0であるリン酸カルシウム化合物を、1200℃以上で
高温熱分解させて得られるα型リン酸三カルシウムとリ
ン酸四カルシウムを結合材として用いることを特徴とす
る歯科鋳造用高温埋没材である。
上記結合材としては、平均粒径10〜30μm、最大粒径
88μmに粉砕、粒調したものが好ましい。また、結合材
としてのα型リン酸三カルシウムとリン酸四カルシウム
の混合物は水、酸および塩を含む水溶液の少なくとも1
種で混練りすると常温で硬化し、しかも1300℃の高温ま
で分解、崩壊することなく硬化体形状を保持することが
できる。混練りの量比は、結合材100重量部に対し混練
り液10〜50重量部が適当である。また、このα型リン酸
三カルシウムとリン酸四カルシウム混合物に膨張賦与剤
としてシリカ、マグネシア、アルミナおよびこれらを含
む化合物の少なくとも1種を加えて膨張性を賦与するこ
とができる。
α型リン酸三カルシウムとリン酸四カルシウムの混合
材は、カルシウムとリンのモル比が1.5〜2.0であるリン
酸カルシウム化合物を1200℃以上で高温熱分解して得る
ことができる。カルシウムとリンのモル比が1.5〜2.0で
あるのは硬化した時にハイドロキシアバタイトを生成し
高温で安定であるからである。
膨張賦与剤としてシリカ、マグネシア、アルミナなど
を添加するのは、歯科鋳造用埋没材として凝結膨張と熱
膨張とを得るのに有効な材料であるからである。
また、結合材の平均粒径が10〜30μm、最大粒径が88
μmの範囲内であると硬化した埋没材の表面状態を精細
に再現できる。さらに、この範囲内で硬化時間の調節と
硬化体強度の保持に有効である。
また、α型リン酸三カルシウムとリン酸四カルシウム
の混合物である結合材100重量部に、混練り液として
水、酸および塩を含む水溶液の少なくとも1種を10〜50
重量部加える必要がある。
(実施例) 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
る。
実施例1 湿式合成法によるカルシウムとリンのモル比が1.60で
あるハイドロキシアバタイトを乾燥後、1500℃で10時間
電気炉で熱処理した。熱処理後の試料の1部を粉砕しX
線回析法にて固定したところα型リン酸三カルシウムと
リン酸四カルシウムに分解していることを確認した。残
りの試料をポットミルにて粉砕し、88μmふるいにて粒
度調整し88μm以下の粉砕物(結合材)を得た。
この結合材35%とクリスバライト60%、アルミナ5%
を混合してミキサーで均一に混合した。
この様にして得られた歯科用埋没材原料に、2%リン
酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム混
合溶液を混練り液として30%添加し、常法により試験の
結果、硬化時間8分、練和時3時間後の圧縮強度22MP
a、700℃焼成後の圧縮強度18MPa、硬化膨張0.6%、加熱
膨張1.4%であった。
(発明の効果) 本発明の歯科鋳造用埋没材によれば、インレー、アン
レー等を鋳造する場合に原型の形状、表面状態を精細に
表現でき、高温安定性にすぐれた埋没材を提供すること
ができる。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルシウムとリンのモル比が1.5〜2.0であ
    るリン酸カルシウム化合物を、1200℃以上で高温熱分解
    させて得られるα型リン酸三カルシウムとリン酸四カル
    シウムを結合材として用いることを特徴とする歯科鋳造
    用高温埋没材。
  2. 【請求項2】結合材に、シリカ、マグネシマ、アルミナ
    およびこれらを含む化合物の少くとも1種を膨張賦与剤
    として添加した特許請求の範囲第1項記載の歯科鋳造用
    高温埋没材。
  3. 【請求項3】結合材100重量部に対して、混練り液とし
    て水、酸および塩を含む水溶液の少なくとも1種を10〜
    50重量部加えた特許請求範囲第1項記載の歯科鋳造用高
    温埋没材。
  4. 【請求項4】結合材の平均粒径が10〜30μm、最大粒径
    が88μmである特許請求の範囲第1項記載の歯科鋳造用
    高温埋没材。
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