JP2747735B2 - レジスト材料 - Google Patents

レジスト材料

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JP2747735B2 JP2019616A JP1961690A JP2747735B2 JP 2747735 B2 JP2747735 B2 JP 2747735B2 JP 2019616 A JP2019616 A JP 2019616A JP 1961690 A JP1961690 A JP 1961690A JP 2747735 B2 JP2747735 B2 JP 2747735B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は半導体素子等の製造に於て用いられるレジス
ト材料に関する。詳しくは露光エネルギー源として400n
m以下の光源、例えば365nmのi線光、300nm以下の遠紫
外光、例えば248.4nmのKrFエキシマレーザー光等を用い
てポジ型のパターンを形成する際のレジスト材料に関す
る。
[従来の技術] 近年、半導体デバイスの高密度集積化に伴い、微細加
工、中でもフォトリソグラフィに用いられる露光装置の
光源は益々、短波長化し、今ではKrFエキシマレーザ(2
48.4nm)光が検討されるまでになつてきている。しかし
ながらこの波長に適したレジスト材料は未だ適当なもの
が見出されていない。
例えば、KrFエキシマレーザ光に対してかなり感光性
が高く、光透過率も良いと言われているMP2400(シプレ
イ社製)を用いた場合、ベースポリマーのノボラック樹
脂自身の露光光に対する大きな表面吸収や感光剤のナフ
トキノンジアジド系化合物の光反応性が良くない為、現
像後のパターン形状は非常に悪く使用出来ない。また、
KrFエキシマレーザ光や遠紫外光を光源とするレジスト
材料として248.4nm付近の光に対する透過性が高い樹脂
と分子内に 基を有する感光性化合物より成るレジスト材料が開発さ
れている。(例えば、特開昭64−80944号公報;特開平
1−154048号公報;特開平1−155339号公報等)。
さらに分子内に 基と−SO2Cl基を有する感光性化合物と248.4nm付近で高
い光透過性を有する樹脂より成るパターン形成材料も開
発されている。(例えば、特開平1−188852号公報;Y.T
aniら、SPIE's 1989 Sympo.,1086−03等)。第4図を用
いて、このレジスト材料によるパターン形成方法を示
す。半導体基板1上にレジスト材料5を回転塗布し、1.
0μmのレジスト材料膜を得る(第4図(a))。な
お、基板1上には酸化膜、導電膜、絶縁膜が形成されて
いる場合が多い。次に248.4nmのKrFエキシマレーザ光3
でマスク4を介し選択的に露光する(第4図(b))。
そして最後に通常のアルカリ現像液(0.24%テトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシド水溶液)を用いて現像を行
うことによりレジスト材料5の露光部を溶解除去しパタ
ーン5aを得る(第4図(c))。このレジスト材料膜
(1μm)の露光前後の紫外線分光曲線を第5図に示
す。使用樹脂が1μm厚で70%であるのに対し、このレ
ジスト材料の露光後の透過率は40%と低く、十分な光褪
色性が得られていないことがわかる。また、パターン形
成実験の結果、パターンのアスペクト比は約70度と十分
なパターン形状は得られていない。更にこのレジスト材
料膜(1μm)のγ特性を第6図に示すが、このレジス
ト材料の感度は約140〜150mJ/cm2であった。
基を有する感光性化合物を含むレジスト材料を使用する
場合、一般的にその感度は100〜300mJ/cm2程度であり、
高出力の割にエネルギー効率が良くないKrFエキシマレ
ーザ光(248.4nm)を用いての実用化は困難な状況にあ
る。また、近年、露光エネルギー量を低減させる手段と
して露光により発生した酸を媒体とする化学増幅型のレ
ジスト材料が提案され[H.Itoら、Polym.Eng.Sci.,23
巻,1012頁(1983年)]、これに関して種々の報告がな
されている。(例えば、W.R.Brunsvoldら,SPIE's 1989
Sympo.,1086−40;T.Neenanら,SPIE's 1989 Sympo.,1086
−01)。しかしながら、これ等化学増幅型レジスト材料
に使用される樹脂は比較的、芳香環を多く有することに
起因して248.4nm付近の光透過性が不十分であったり、
樹脂の耐熱性が乏しい等の問題がある。
また、感光性化合物に関しては、例えばトリフェニル
スルホニウムテトラフルオロボレイトのようなオニウム
塩の場合は溶液安定性が乏しくレジスト材料を調製した
直後ではその本来の性能を発揮するが半導体製造ライン
に於て実用化することは困難であると言われているし、
2,6−ジニトロベンジルのスルホン酸エステルの場合は
化合物としての安定性は認められるが露光により生成す
る2−ニトロ−6−ニトロソベンズアルデヒドが一般に
使われている現像液(テトラメチルアンモニウムヒドロ
キシド水溶液)に溶解しないため、現像処理後、露光部
にスカムが残存したり、パターン形状が悪くなる等の問
題が生ずる。また、トリス(メタンスルホニルオキシ)
ベンゼンは前記感光性化合物と比べて感度が低いため化
学増幅型レジストの感光性化合物としては適さない。
[発明が解決しようとする問題点] このように 基を有する感光性化合物を含むレジスト材料の場合に
は、感光性化合物の光褪色性が悪いことと 基を光反応させなければならないことから、良好なパタ
ーン形状が得られ難く、且つ露光エネルギー量を多く必
要とする。また、化学増幅型レジスト材料については樹
脂の248.4nm付近の光透過性を改善するか、樹脂の耐熱
性を向上させない限り使用に供し得ないし、また同時に
感光性化合物に関してはより低い露光エネルギー量で酸
を発生し、且つ溶液安定性があり、しかも光反応により
発生した酸が高い透過性を有することが求められてい
る。
[発明の目的] 本発明は上記した如き状況に鑑みなされたもので、i
線光や、遠紫外光、例えばKrFエキシマレーザ光等によ
る露光後に高い透過性を有し、且つ耐熱性を有する樹脂
と、高感度(低露光エネルギー量)で効率良く酸を発生
し、且つ溶液中で安定で、しかも光反応により発生した
酸が高い透過性を有する感光性化合物を含んで成るレジ
スト材料を提供することを目的とする。
[発明の構成] 上記目的を達成するため、本発明は下記の構成より成
る。
「酸雰囲気下で加熱により化学変化を受けてアルカリ
可溶性となる官能基を有する成分と樹脂に耐熱性を付与
する成分とから構成される耐熱性樹脂と、露光により酸
を発生する下記一般式[I]で示される感光性化合物
と、この両者を溶解可能な溶剤とを含んで成ることを特
徴とするレジスト材料。
[式中、▲R0 1、▲R0 2、▲R0 3、▲R0 4は夫々独立して水
素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の直鎖状,分枝状
又は環状のアルキル基、炭素数1〜10のハロアルキル
基、炭素数1〜10の直鎖状又は分枝状のアルコキシ基、
炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数7〜10のアラルキ
ル基、フェニル基、置換フェニル基(置換基は、ハロゲ
ン原子、炭素数1〜10の直鎖状,分枝状又は環状のアル
キル基、炭素数1〜10のハロアルキル基、炭素数1〜10
の直鎖状又は分枝状のアルコキシ基、ニトロ基、ニトリ
ル基又はアミド基。)を表わす。また、▲R0 1▼と▲R0 2
▼、▲R0 2▼と▲R0 3▼及び▲R0 3▼と▲R0 4▼は夫々独立
して、互いに結合して脂環、ヘテロ脂環、芳香環又はヘ
テロ芳香環を成していても良い。]」 本発明のレジスト材料は露光エネルギー量を出来るだ
け低減させるため、化学増幅を利用したものである。即
ち、本発明のレジスト材料は露光により酸発生剤から発
生した酸の雰囲気下、加熱により化学変化を受けてアル
カリ可溶性となる官能基を有する成分と、樹脂に耐熱性
を付与する成分即ち加熱に対し樹脂全体が軟化すること
を抑止する機能を有する成分とから構成される耐熱性樹
脂(以下、「本発明に係る樹脂」と略記する。)と新規
な感光性化合物とを併せ用いる点に特徴を有する新規な
レジスト材料である。本発明に係る酸雰囲気下、加熱に
よりアルカリ可溶性となる官能基を有する成分(以下、
「特定の官能基を有する成分」と略記する。)として例
えば酸で脱離する保護基を有するp−ヒドロキシスチレ
ン誘導体やp−ヒドロキシ−α−メチルスチレン誘導体
等のモノマーが挙げられる。具体例としては例えばp−
メトキシスチレン、p−イソプロポキシスチレン、p−
tert−ブトキシスチレン、p−メトキシメトキシスチレ
ン、p−イソプロポキシメトキシスチレン、p−テトラ
ヒドロピラニルオキシスチレン、p−テトラヒドロフラ
ニルオキシスチレン、p−トリメチルシリルオキシスチ
レン、p−tert−ブトキシカルボニルオキシスチレン、
p−イソプロポキシカルボニルオキシスチレン、或はこ
れ等p−ヒドロキシスチレン誘導体と同様の保護基を有
するp−ヒドロキシ−α−メチルスチレン誘導体等が挙
げられるが、勿論これらに限定されるものではない。ま
た、樹脂に耐熱性を付与する成分としてはこの成分の使
用により樹脂全体が100℃以上の加熱、より好ましくは1
40℃以上の加熱でも軟化することを抑止出来るものであ
ればいずれにても良いが、例えばp−ヒドロキシスチレ
ン、p−クロルスチレン、スチレン、α−メチルスチレ
ン、フマロニトリル、マレイン酸モノイソプロピル、マ
レイン酸モノtert−ブチル、マレイン酸ジtert−ブチ
ル、マレイン酸モノシクロヘキシル、無水マレイン酸、
N−フェニルマレイミド、N−置換フェニルマレイミ
ド、N−メチルマレイミド、N−n−ブチルマレイミド
等のモノマーがより一般的なものとして挙げられる。
本発明に係る樹脂は例えば下記一般式[II]又は[II
I]であらわすことが出来る。
[式中、R1はメチル基、イソプロピル基、tert−ブチル
基、メトキシメチル基、イソプロポキシメチル基、テト
ラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリメ
チルシリル基、tert−ブトキシカルボニル基又はイソプ
ロポキシカルボニル基を表わし、R2は水素原子、ハロゲ
ン原子又はメチル基を表わし、R3は水素原子、p−ヒド
ロキシフェニル基、p−クロルフェニル基、フェニル
基、シアノ基又は−COOR7(但し、R7は炭素数3〜10の
分岐状又は環状のアルキル基、又は水素原子を表わ
す。)を表わし、R4及びR6は夫々独立して水素原子、メ
チル基又はハロゲン原子を表わし、R5は水素原子、シア
ノ基又は−COOR8(但し、R8は炭素数3〜10の分岐状又
は環状のアルキル基、又は水素原子を表わす。)を表わ
し、R9は水素原子又は−COOR10(但し、R10は炭素数3
〜10の分岐状又は環状のアルキル基、又は水素原子を表
わす。)を表わし、k及びlは夫々独立して自然数を表
わす。] [式中、Xは酸素原子又はN−(CH2)q−R11(但
し、R11は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のア
ルキル基又は置換基を有していても良いフェニル基を表
わし、qは0又は自然数を表わす。)を表わし、l′及
びpは夫々独立して0又は自然数を表わし、R1,R2,R3,R
4,R5,R6,R9及びkは前記と同じ。] これら一般式[II]又は[III]で表わされる化合物
は、本発明に係る樹脂の代表的なものであるが、本発明
に係る樹脂は勿論これらの化合物に限定されるものでは
ない。
本発明に係る樹脂の具体例としては例えば、p−イソ
プロポキシスチレンとα−メチルスチレン共重合体、p
−テトラヒドロピラニルオキシスチレンとp−ヒドロキ
シスチレン共重合体、p−tert−ブトキシスチレンとp
−ヒドロキシスチレン共重合体、p−tert−ブトキシカ
ルボニルオキシスチレンとマレイン酸モノシクロヘキシ
ルエステル共重合体、p−tert−ブトキシカルボニルオ
キシスチレンとα−メチルスチレン共重合体、p−tert
−ブトキシスチレンとフマロニトリル共重合体、p−メ
トキシメトキシスチレンとp−クロルスチレン共重合
体、p−メトキシメトキシスチレンとマレイン酸モノシ
クロヘキシルエステル及び無水マレイン酸との共重合
体、p−テトラヒドロフラニルオキシスチレンとN−メ
チルマレイミド共重合体、p−tert−ブトキシカルボニ
ルオキシスチレンとp−ヒドロキシスチレン及び無水マ
レイン酸との共重合体、p−テトラヒドロピラニルオキ
シスチレンとp−ヒドロキシスチレン及びフマロニトリ
ルとの共重合体、p−tert−ブトキシカルボニルオキシ
スチレンとp−ヒドロキシスチレン及びN−ブチルマレ
イミドとの共重合体、p−テトラヒドロピラニルオキシ
スチレンとp−ヒドロキシスチレン及びN−フェニルマ
レイミドとの共重合体等が挙げられるが、これ等に限定
されるものではない。
本発明に係る樹脂は、上記特定の官能基を有する成分
(モノマー)1種又は2種以上と樹脂に耐熱性を付与す
る成分(モノマー)1種又は2種以上とを共重合体製造
法の常法に従つて共重合させることにより容易に得るこ
とができる。即ち、上記特定の官能基を有する成分(モ
ノマー)1種又は2種以上と樹脂に耐熱性を付与する成
分(モノマー)1種又は2種以上とを例えばベンゼン、
トルエン等の有機溶媒中、ラジカル重合開始剤[例えば
アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−
ジメチルワレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メ
チルプロピオン酸メチル)等のアゾ系重合開始剤や過酸
化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の過酸化物系重合開
始剤等]の存在下、窒素気流中50〜100℃で1〜10時間
重合反応させればよく、反応後は高分子化合物取得法の
常法に従つて後処理を行ないこれを単離すればよい。
本発明に係る樹脂は、また、市販のポリ(p−ビニル
フェノール)のような重合体に前記特定の官能基を化学
反応により適宜導入する方法によつても容易に得ること
ができることは言うまでもない。
本発明に係る樹脂の重量平均分子量(▲▼)は通
常1,000〜40,000程度、好ましくは3,000〜20,000程度で
ある。
本発明で用いられる一般式[I]で示される感光性化
合物に於て、R0 1,R0 2,R0 3,R0 4で示されるハロゲン原子
及びハロアルキル基のハロゲンとしては、塩素,臭素,
弗素,沃素が挙げられ、直鎖状,分枝状又は環状のアル
キル基のアルキル基、ハロアルキル基のアルキル基及び
直鎖状又は分枝状のアルコキシ基のアルキル基として
は、例えばメチル基,エチル基,プロピル基,ブチル
基,アミル基,ヘキシル基,オクチル基,デシル基等炭
素数1〜10のアルキル基が挙げられ、アルケニル基とし
ては、例えばビニル基,1−プロペニル基,2−プロペニル
基(アリル基),2−ブテニル基,イソプロペニル基,1,3
−ブタジエニル基,2−ペンテニル基,1−ヘキセニル基等
炭素数2〜10のアルケニル基が挙げられ、アラルキル基
としては、例えばベンジル基,フェネチル基,フェニル
プロピル基,フェニルブチル基等炭素数7〜10のアラル
キル基が挙げられる。また、置換フェニル基の置換基で
あるハロゲン原子及びハロアルキル基のハロゲンとして
は、塩素,臭素,弗素,沃素が挙げられ、直鎖状,分枝
状又は環状のアルキル基のアルキル基、ハロアルキル基
のアルキル基及び直鎖状又は分枝状のアルコキシ基のア
ルキル基としては、例えばメチル基,エチル基,プロピ
ル基,ブチル基,アミル基,ヘキシル基,オクチル基,
デシル基等炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。
本発明者らは露光により酸を発生する感光性化合物に
ついて鋭意研究の途上、露光によりブリーチする感光性
化合物、即ち上記一般式[I]で示される感光性化合物
を用いた場合には、その内部セル効果により、従来の感
光性化合物を用いた場合よりも露光後の透過性が著しく
改善され、解像度が大幅に向上することを見出し、本発
明を完成するに至った。
本発明で用いられる溶剤としては、樹脂と感光性化合
物の両者を溶解可能なものであれば何れにても良いが、
通常は365nm及び248.4nm付近に吸収を有しないものがよ
り好ましく用いられる。より具体的にはエチルセロソル
ブアセテート、メチルセロソルブアセテート、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル、乳酸エチル、乳酸メチ
ル、ジオキサン又はエチレングリコールモノイソプロピ
ルエーテル等が挙げられるが勿論これ等に限定されるも
のではない。
本発明に係る樹脂は300nm以上の波長領域で光の吸収
がなく、365nmのi線光には極めて高い光透過性を有し
ている。また、酸発生剤についてもi線光でも酸が発生
する事が確認されており、化学増幅作用が利用出来る。
従って、本発明のレジスト材料は化学増幅方法を利用し
て低露光量のKrFエキシマレーザ光(248.4nm)やi線光
(365nm)を用いてパターン形成可能なレジスト材料で
ある。
[作用] 本発明の作用について説明すると、先ず、KrFエキシ
マレーザ光、i線光等で露光された部位は例えば下記
(A)で示される光反応に従つて酸が発生する。
露光工程に続いて加熱処理すると下記(B)の反応式
に従って樹脂の官能基が酸により化学変化を受け、アル
カリ可溶性となり、現像の際、現像液に溶出してくる。
他方、未露光部は酸が発生しない為、加熱処理しても
化学変化は起らず、アルカリ可溶性基の発現はない。ま
た、樹脂自身の耐熱性が高い為、加熱処理時、樹脂の軟
化は認められない。このように本発明のレジスト材料を
用いてパターン形成を行つた場合には露光部と未露光部
との間でアルカリ現像液に対して大きな溶解度差を生
じ、しかも、未露光部の樹脂が加熱処理時、軟化しない
のでその結果、良好なコントラストを有したポジ型のパ
ターンが形成される。また、前記反応式(B)で示され
るように露光で発生した酸は触媒的に作用する為、露光
は必要な酸を発生させるだけでよく、露光エネルギー量
の低減が可能となる。
[実施例] 以下に実施例、参考例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれ等により何ら制約を受けるもの
ではない。
参考例 1. p−tert−ブトキシスチレン88g及びフマロニトリル3
9gを2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチ
ル)の存在下、トルエン溶媒中、窒素気流下、90℃で2
時間重合反応させた。反応後、反応液をメタノール中に
注入して晶析させ、析出晶を濾取、乾燥してp−tert−
ブトキシスチレン−フマロニトリル共重合体(▲▼
約10,000) 120gを得た。
実施例 1. 下記の組成から成るレジスト材料を調製した。
p−tert−ブトキシスチレン−フマロニトリル共重合
体(参考例1で得られた化合物) ジエチレングリコールジメチルエーテル15.0g 第1図を用いて上記レジスト材料を使用したパターン
形成方法を説明する。半導体等の基板1上に上記レジス
ト材料2を回転塗布し、90℃、90秒間ホットプレートで
ソフトベーク後、1.0μmの膜厚のレジスト材料膜を得
た(第1図(a))。次に248.4nmのKrFエキシマレーザ
光3をマスク4を介して選択的に露光した(第1図
(b))。そして130℃、90秒間ホットプレートでベー
ク後、アルカリ現像液(2.38%テトラメチルアンモニウ
ムヒドロキシド水溶液)で60秒間現像することにより、
レジスト材料2の露光部のみを溶解除去し、ポジ型パタ
ーン2aを得た(第1図(c))。このレジスト材料膜
(1μm)の露光前後の紫外線分光曲線を第2図に示
す。露光前は約65%の透過率が、露光後は約80%と高い
透過性を示している。また、この時のポジ型パターンの
アスペクト比は約88度の好形状の0.25μmラインアンド
スペースパターンであった。更にこのレジスト材料膜
(1μm)のγ特性を第3図に示す。この材料は最小露
光量約20mJ/cm2という高感度であった。
実施例 2. 実施例1に於て樹脂を下記に示すスチレン系樹脂に変
更し、それ以外は実施例1と同様にしてレジスト材料を
調製し、実施例1と同様の実験を行った。
p−tert−ブトキシスチレン−p−ヒドロキシスチレ
ン共重合体(▲▼約13,000) その結果、実施例1と同様の良好な結果が得られた。
このレジスト材料を用いて得たポジ型パターンは約25mJ
/cm2の露光エネルギー量でパターン形成が可能であっ
た。
実施例 3. 実施例1に於て感光性化合物を下記に示す化合物に変
更し、それ以外は実施例1と同様にしてレジスト材料を
調製し、実施例1と同様の実験を行った。
その結果、実施例1と同様の良好な結果が得られた。
このレジスト材料を用いて得たポジ型パターンは約18mJ
/cm2の露光エネルギー量でパターン形成が可能であっ
た。
実施例 4. 実施例2に於て感光性化合物を下記に示す化合物に変
更し、それ以外は実施例2と同様にしてレジスト材料を
調製し、実施例2の同様の実験を行った。
その結果、実施例2と同様の良好な結果が得られた。
このレジスト材料を用いて得たポジ型パターンは約12mJ
/cm2の露光エネルギー量でパターン形成が可能であっ
た。
実施例 5. p−メトキシメトキシスチレン−マレイン酸系共重合
体(▲▼約15,000) ジエチレングリコールジメチルエーテル15.0g 上記の組成で調製されたレジスト材料を用いて実施例
1と同様の実験を行った。
その結果、実施例1と同様の良好な結果が得られた。
このレジスト材料を用いて得たポジ型パターンは約22mJ
/cm2の露光エネルギー量でパターン形成が可能であっ
た。
[発明の効果] 本発明に係るレジスト材料を400nm以下の光源例えば3
65nmのi線光、300nm以下の遠紫外光(Deep UV)、例
えばKrFエキシマレーザ光(248.4nm)等の露光用レジス
ト材料として用いた場合には、サブミクロンオーダーの
形状の良い微細なパターンが容易に得られる。従って本
発明は、半導体産業等に於ける超微細パターンの形成に
とって大きな価値を有するものである。
尚、本レジスト材料はi線光や遠紫外光、KrFエキシ
マレーザ光で特に効果を発揮するが、電子線やX線でも
充分使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は実施例1で得られた結果を示し、第1
図は本発明のレジスト材料を用いたパターン形成方法の
工程断面図、第2図は本発明のレジスト材料の紫外線分
光曲線図(但し、実線は露光前、破線は露光後)、第3
図は本発明のレジスト材料のγ特性図を夫々示す。また
第4図は従来のレジスト材料を用いたパターン形成方法
の工程断面図、第5図は従来のレジスト材料の紫外線分
光曲線図(但し、実線は露光前、破線は露光後)、第6
図は従来のレジスト材料のγ特性図である。 1……基板、2……本発明のレジスト材料膜、3……Kr
Fエキシマレーザ光、4……マスク、5……従来のレジ
スト材料膜、2a……樹脂パターン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 桂二 埼玉県川越市大字的場1633番地 和光純 薬工業株式会社東京研究本部内

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸雰囲気下で加熱により化学変化を受けて
    アルカリ可溶性となる官能基を有する成分と樹脂に耐熱
    性を付与する成分とから構成される耐熱性樹脂と、露光
    により酸を発生する下記一般式[I]で示される感光性
    化合物と、この両者を溶解可能な溶剤とを含んで成るこ
    とを特徴とするレジスト材料。 [式中、▲R0 1▼、▲R0 2▼、▲R0 3▼、▲R0 4▼は夫々独
    立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の直鎖
    状,分枝状又は環状のアルキル基、炭素数1〜10のハロ
    アルキル基、炭素数1〜10の直鎖状又は分枝状のアルコ
    キシ基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数7〜10の
    アラルキル基、フェニル基、置換フェニル基(置換基
    は、ハロゲン原子、炭素数1〜10の直鎖状,分枝状又は
    環状のアルキル基、炭素数1〜10のハロアルキル基、炭
    素数1〜10の直鎖状又は分枝状のアルコキシ基、ニトロ
    基、ニトリル基又はアミド基。)を表わす。また、▲R0
    1▼と▲R0 2▼、▲R0 2▼と▲R0 3▼及び▲R0 3▼と▲R0 4
    は夫々独立して、互いに結合して脂環、ヘテロ脂環、芳
    香環又はヘテロ芳香環を成していても良い。]
  2. 【請求項2】酸雰囲気下で加熱により化学変化を受けて
    アルカリ可溶性となる官能基を有する成分と樹脂に耐熱
    性を付与する成分とから構成される耐熱性樹脂が下記一
    般式[II] [式中、R1はメチル基、イソプロピル基、tert−ブチル
    基、メトキシメチル基、イソプロポキシメチル基、テト
    ラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリメ
    チルシリル基、tert−ブトキシカルボニル基又はイソプ
    ロポキシカルボニル基を表わし、R2は水素原子、ハロゲ
    ン原子又はメチル基を表わし、R3は水素原子、p−ヒド
    ロキシフェニル基、p−クロルフェニル基、フェニル
    基、シアノ基又は−COOR7(但し、R7は炭素数3〜10の
    分岐状又は環状のアルキル基、又は水素原子を表わ
    す。)を表わし、R4及びR6は夫々独立して水素原子、メ
    チル基又はハロゲン原子を表わし、R5は水素原子、シア
    ノ基又は−COOR8(但し、R8は炭素数3〜10の分岐状又
    は環状のアルキル基、又は水素原子を表わす。)を表わ
    し、R9は水素原子又は−COOR10(但し、R10は炭素数3
    〜10の分岐状又は環状のアルキル基、又は水素原子を表
    わす。)を表わし、k及びlは夫々独立して自然数を表
    わす。]で示される樹脂である請求項(1)に記載のレ
    ジスト材料。
  3. 【請求項3】酸雰囲気下で加熱により化学変化を受けて
    アルカリ可溶性となる官能基を有する成分と樹脂に耐熱
    性を付与する成分とから構成される耐熱性樹脂が下記一
    般式[III] [式中、Xは酸素原子又はN−(CH2)q−R11(但
    し、R11は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のア
    ルキル基又は置換基を有していても良いフェニル基を表
    わし、qは0又は自然数を表わす。)を表わし、l′及
    びpは夫々独立して0又は自然数を表わし、R1,R2,R3,R
    4,R5,R6,R9及びkは前記と同じ。]で示される樹脂であ
    る請求項(1)に記載のレジスト材料。
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