JP2747476B2 - マイクロ波コロナ放電式内燃機関点火装置 - Google Patents
マイクロ波コロナ放電式内燃機関点火装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はマイクロ波コロナ放電式内燃機関点火装置に
係り、より詳細には、可燃性ガスをエンジン燃焼室で燃
焼させるためにマイクロ波コロナ放電を利用したマイク
ロ波コロナ放電式内燃機関点火装置に関するものであ
る。
係り、より詳細には、可燃性ガスをエンジン燃焼室で燃
焼させるためにマイクロ波コロナ放電を利用したマイク
ロ波コロナ放電式内燃機関点火装置に関するものであ
る。
一般にガソリンエンジンでは、点火プラグによって高
圧火花放電を起こさせることで点火を行っているが、こ
の点火方式では、イグニッションコイルで生成された高
電圧のインパルスをハイテンションケーブルを介して微
少間隙を有する点火プラグ電極間に印加して放電し、そ
のときのアーク熱により燃料ガスに点火している。
圧火花放電を起こさせることで点火を行っているが、こ
の点火方式では、イグニッションコイルで生成された高
電圧のインパルスをハイテンションケーブルを介して微
少間隙を有する点火プラグ電極間に印加して放電し、そ
のときのアーク熱により燃料ガスに点火している。
このため、(1)不完全燃料或いは点火不良により生
じた遊離炭素や未燃焼燃料が電極間の絶縁抵抗を著しく
低下させ、このため電極間に印加されるインパルス電圧
が下がり、アークのエネルギが低下して点火不良が継続
したり、点火不能に陥る。(2)希薄燃料ガスの点火に
はエネルギの大きなアーク放電が有利であるので、イン
パルス発生用イグニッションコイルの改良を必要とす
る。(3)ハイテンションケーブルからの電磁ノイズが
大きく、カーエレクトロニクス化の進展にとって大きな
妨げとなる。(4)放電時のアース電位の変動が電子機
器の誤動作を招く恐れがある。などの問題があった。
じた遊離炭素や未燃焼燃料が電極間の絶縁抵抗を著しく
低下させ、このため電極間に印加されるインパルス電圧
が下がり、アークのエネルギが低下して点火不良が継続
したり、点火不能に陥る。(2)希薄燃料ガスの点火に
はエネルギの大きなアーク放電が有利であるので、イン
パルス発生用イグニッションコイルの改良を必要とす
る。(3)ハイテンションケーブルからの電磁ノイズが
大きく、カーエレクトロニクス化の進展にとって大きな
妨げとなる。(4)放電時のアース電位の変動が電子機
器の誤動作を招く恐れがある。などの問題があった。
そこで従来、例えば特開昭57−186067号公報に示され
るように、内燃機関の燃焼室において、マイクロ波によ
るコロナ放電を生じさせて燃料ガスに点火するようにし
たマイクロ波コロナ放電式内燃機関点火装置が提案され
ている。
るように、内燃機関の燃焼室において、マイクロ波によ
るコロナ放電を生じさせて燃料ガスに点火するようにし
たマイクロ波コロナ放電式内燃機関点火装置が提案され
ている。
該提案の点火装置では、第5図に示すように、シリン
ダ1とピストン2とにより構成された燃焼室3を構成
し、シリンダ1の内壁上部に混合ガスを吸入する吸入孔
1a及び燃焼後のガスを排出する排出孔1bと、吸入孔開閉
弁1c及び排出孔開閉弁1dとが設けられている。ピストン
2はクランク軸4に連結されており、クランク軸4には
クランク角センサ5が取付けられている。また、燃焼室
3の中央上部には、所定周波数で共振する同軸型共振器
6がネジその他の手段により固定されている。この同軸
型共振器6の中心導体6aの一端は共振器6の壁に直接固
定されており、他端は絶縁リング7で支持されている。
この中心導体6aの先端は耐熱材料を用いてやや細くし、
マイクロ波アンテナ8として燃焼室3の中に突出して設
けられている。
ダ1とピストン2とにより構成された燃焼室3を構成
し、シリンダ1の内壁上部に混合ガスを吸入する吸入孔
1a及び燃焼後のガスを排出する排出孔1bと、吸入孔開閉
弁1c及び排出孔開閉弁1dとが設けられている。ピストン
2はクランク軸4に連結されており、クランク軸4には
クランク角センサ5が取付けられている。また、燃焼室
3の中央上部には、所定周波数で共振する同軸型共振器
6がネジその他の手段により固定されている。この同軸
型共振器6の中心導体6aの一端は共振器6の壁に直接固
定されており、他端は絶縁リング7で支持されている。
この中心導体6aの先端は耐熱材料を用いてやや細くし、
マイクロ波アンテナ8として燃焼室3の中に突出して設
けられている。
また、同軸型共振器6には同軸回路9が接続されてい
る。この同軸回路9内には同軸芯線9aが設けられてお
り、この同軸芯線9aは同軸型共振器6の中心導体6aに適
当な結合条件で接続され、マイクロ波発振装置10からの
出力のほとんどが同軸回路9を介して同軸型共振器6に
供給されるようになっている。マイクロ波発振装置10
は、上記クランク角センサ5からの出力をタイミング信
号とするタイミング回路11の出力で動作される。なお、
12は電源である。
る。この同軸回路9内には同軸芯線9aが設けられてお
り、この同軸芯線9aは同軸型共振器6の中心導体6aに適
当な結合条件で接続され、マイクロ波発振装置10からの
出力のほとんどが同軸回路9を介して同軸型共振器6に
供給されるようになっている。マイクロ波発振装置10
は、上記クランク角センサ5からの出力をタイミング信
号とするタイミング回路11の出力で動作される。なお、
12は電源である。
以上の構成において、マイクロ波発振装置10の出力を
同軸回路9を介して同軸型共振器6に供給することによ
り同軸共振器6の中心導体6aの先端のマイクロ波アンテ
ナ8部分に生じる強力な電界分布によって高周波アーク
放電を発生させ、この高周波アークにより燃焼室3内の
燃料ガスを点火する。このことにより、アークのエネル
ギ低下による点火不良や点火不能の問題を解消すると共
に、小さな供給エネルギでのアーク放電を可能にして電
磁ノイズの発生などの問題も解消している。
同軸回路9を介して同軸型共振器6に供給することによ
り同軸共振器6の中心導体6aの先端のマイクロ波アンテ
ナ8部分に生じる強力な電界分布によって高周波アーク
放電を発生させ、この高周波アークにより燃焼室3内の
燃料ガスを点火する。このことにより、アークのエネル
ギ低下による点火不良や点火不能の問題を解消すると共
に、小さな供給エネルギでのアーク放電を可能にして電
磁ノイズの発生などの問題も解消している。
しかし、上述した従来の点火装置では、マイクロ波ア
ンテナが燃焼室3内に臨まされているだけであるため、
圧縮され高圧力状態にある燃料ガス内で放電現象を起こ
し確実に点火を行うには、マイクロ波アンテナに伝送す
るマイクロ波電力を増大してやる必要がある。このた
め、それだけマイクロ波発生装置に大出力のものが必要
になり、マイクロ発生装置及びその電源の大型化やコス
トアップを招くという問題がある。
ンテナが燃焼室3内に臨まされているだけであるため、
圧縮され高圧力状態にある燃料ガス内で放電現象を起こ
し確実に点火を行うには、マイクロ波アンテナに伝送す
るマイクロ波電力を増大してやる必要がある。このた
め、それだけマイクロ波発生装置に大出力のものが必要
になり、マイクロ発生装置及びその電源の大型化やコス
トアップを招くという問題がある。
よって本発明は、上述した従来の問題点に鑑み、小さ
なマイクロ波電力で確実に点火を行えるようにしたマイ
クロ波コロナ放電式内燃機関点火装置を提供することを
課題としている。
なマイクロ波電力で確実に点火を行えるようにしたマイ
クロ波コロナ放電式内燃機関点火装置を提供することを
課題としている。
上記課題を解決するため本発明により成されたマイク
ロ波コロナ放電式内燃機関点火装置は、燃焼室にマイク
ロ波パルスを伝送し、該マイクロ波パルスによりマイク
ロ波コロナ放電を生じさせ、該コロナ放電によりピスト
ンによって圧縮されたシリンダ内の可燃ガスに点火し爆
発させ、該爆発力によってピストンを押下げるようにし
たマイクロ波コロナ放電式内燃機関点火装置において、
前記燃焼室に前記マイクロ波パルスを伝送する導波管を
連結し、該導波管内に圧縮位置にあるピストンから前記
マイクロ波の1/4波長離れた位置に放電電極を形成した
ことを、又は前記燃焼室に内部導体の端部がピストンの
端面に対向するように前記マイクロ波を伝送する導軸導
波管を連結し、前記内部導体の端部が対向する前記ピス
トンの端面に、内部導体の端部と協動してマイクロ波コ
ロナ放電を行う電極を形成したことを特徴としている。
ロ波コロナ放電式内燃機関点火装置は、燃焼室にマイク
ロ波パルスを伝送し、該マイクロ波パルスによりマイク
ロ波コロナ放電を生じさせ、該コロナ放電によりピスト
ンによって圧縮されたシリンダ内の可燃ガスに点火し爆
発させ、該爆発力によってピストンを押下げるようにし
たマイクロ波コロナ放電式内燃機関点火装置において、
前記燃焼室に前記マイクロ波パルスを伝送する導波管を
連結し、該導波管内に圧縮位置にあるピストンから前記
マイクロ波の1/4波長離れた位置に放電電極を形成した
ことを、又は前記燃焼室に内部導体の端部がピストンの
端面に対向するように前記マイクロ波を伝送する導軸導
波管を連結し、前記内部導体の端部が対向する前記ピス
トンの端面に、内部導体の端部と協動してマイクロ波コ
ロナ放電を行う電極を形成したことを特徴としている。
以上の構成において、燃焼室に連結され燃焼室にマイ
クロ波パルスを伝送する導波管内に、圧縮位置にあるピ
ストンからマイクロ波の1/4波長離れた位置に放電電極
を形成しているため、電極部分に定在波の電界が最大の
部分がくるようになり、放電電極において小さなマイク
ロ波電力によって容易にコロナ放電を生じさせて確実に
燃料ガスに点火することができる。
クロ波パルスを伝送する導波管内に、圧縮位置にあるピ
ストンからマイクロ波の1/4波長離れた位置に放電電極
を形成しているため、電極部分に定在波の電界が最大の
部分がくるようになり、放電電極において小さなマイク
ロ波電力によって容易にコロナ放電を生じさせて確実に
燃料ガスに点火することができる。
また、燃焼室に連結した同軸導波管の内部導体の端部
と対向するようにピストンの端面に、内部導体の端部と
協動してマイクロ波コロナ放電を行う電極を形成してい
るため、電極間にマイクロ波電気力線が集中して強力な
電界が生じて絶縁破壊によるコロナ放電が容易に発生す
る。
と対向するようにピストンの端面に、内部導体の端部と
協動してマイクロ波コロナ放電を行う電極を形成してい
るため、電極間にマイクロ波電気力線が集中して強力な
電界が生じて絶縁破壊によるコロナ放電が容易に発生す
る。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明によるマイクロ波コロナ放電式内燃機
関点火装置の一実施例を示す概略図であり、同図におい
て、20はディストリビュータ、21はインパルス電圧発生
装置、22はマイクロ波発生装置、22は給電線、24はアイ
ソレータ、25は燃焼室である。
関点火装置の一実施例を示す概略図であり、同図におい
て、20はディストリビュータ、21はインパルス電圧発生
装置、22はマイクロ波発生装置、22は給電線、24はアイ
ソレータ、25は燃焼室である。
インパルス電圧発生装置21はディストリビュータ20の
出力に基づいて燃焼室25での燃料点火の時期に同期して
パルス幅0.1〜0.5msecのインパルス電圧を発生し、これ
をマイクロ波発生装置22に印加する。マイクロ波発生装
置22は、マグネトロンにより構成されることができ、上
記インパルス電圧発生装置21からのインパルス電圧がマ
グネトロンの陰陽極間に印加されることにより、300〜5
00Wのマイクロ波パルスを発生する。
出力に基づいて燃焼室25での燃料点火の時期に同期して
パルス幅0.1〜0.5msecのインパルス電圧を発生し、これ
をマイクロ波発生装置22に印加する。マイクロ波発生装
置22は、マグネトロンにより構成されることができ、上
記インパルス電圧発生装置21からのインパルス電圧がマ
グネトロンの陰陽極間に印加されることにより、300〜5
00Wのマイクロ波パルスを発生する。
マイクロ波発生装置22が発生するマイクロ波パルス
は、一方向への電力伝送を無損失で行い、逆方向への伝
送を行わないように内部の抵抗で吸収するアイソレータ
24を介して給電線23に伝送される。給電線23は、端部が
燃焼室25のシリンダ25aに連結された矩形又は円形導波
管や同軸導波管などにより構成され、マイクロ波パルス
は給電線23を介して燃焼室25に伝送される。給電線23を
介してのマイクロ波の伝送は基本モードで行うのが最も
よい。
は、一方向への電力伝送を無損失で行い、逆方向への伝
送を行わないように内部の抵抗で吸収するアイソレータ
24を介して給電線23に伝送される。給電線23は、端部が
燃焼室25のシリンダ25aに連結された矩形又は円形導波
管や同軸導波管などにより構成され、マイクロ波パルス
は給電線23を介して燃焼室25に伝送される。給電線23を
介してのマイクロ波の伝送は基本モードで行うのが最も
よい。
燃焼室25へのマイクロ波パルスの供給は、上記ディス
トリビュータ20により燃焼室25のピストン25bに同期が
とられ、ピストン25bの端部と給電線23の端部が〜2mmの
最適な間隔になったときに行われるので、燃焼室25内に
強いマイクロ波電界が生じてマイクロ波コロナ放電が形
成され、燃料ガスへの点火が実現する。
トリビュータ20により燃焼室25のピストン25bに同期が
とられ、ピストン25bの端部と給電線23の端部が〜2mmの
最適な間隔になったときに行われるので、燃焼室25内に
強いマイクロ波電界が生じてマイクロ波コロナ放電が形
成され、燃料ガスへの点火が実現する。
上記インパルス電圧発生装置21が発生するインパルス
電圧は、使用するマグネトロンの種類に応じて定められ
る。例えば、最も普及している電子レンジ用のマグネト
ロンの場合、インパルス電圧は2〜3kV、発振周波数は
2.45GHz、最大出力は1.5kWである。
電圧は、使用するマグネトロンの種類に応じて定められ
る。例えば、最も普及している電子レンジ用のマグネト
ロンの場合、インパルス電圧は2〜3kV、発振周波数は
2.45GHz、最大出力は1.5kWである。
第2図乃至第4図は第1図における給電線23と燃焼室
25との連結構造の種々の実施例を示す断面図であり、第
2図の例では、給電線23は矩形又は円形の導波管23aに
より構成され、該導波管23aの端部は気密状態を保持し
て燃焼室25のシリンダ25aの中央上部に連結されてい
る。導波管23aの相対向する管内壁部分には、先端が尖
った電極23b及び23bが、導波管23aの終端部から略λg/4
(λg;導波管を伝送されるマイクロ波の波長)の位置に
1〜2mmの間隔で対置して設けられている。なお、燃焼
室25と大気とを分離するため、導波管23aにはその内周
壁にセラミック板からなる隔離板23cが気密状態を保っ
て嵌合されている。
25との連結構造の種々の実施例を示す断面図であり、第
2図の例では、給電線23は矩形又は円形の導波管23aに
より構成され、該導波管23aの端部は気密状態を保持し
て燃焼室25のシリンダ25aの中央上部に連結されてい
る。導波管23aの相対向する管内壁部分には、先端が尖
った電極23b及び23bが、導波管23aの終端部から略λg/4
(λg;導波管を伝送されるマイクロ波の波長)の位置に
1〜2mmの間隔で対置して設けられている。なお、燃焼
室25と大気とを分離するため、導波管23aにはその内周
壁にセラミック板からなる隔離板23cが気密状態を保っ
て嵌合されている。
この構成において、ピストン25bが導波管23aの端部に
接触する程に近づくとき、すなわち燃料ガスが圧縮状態
にあるときに合わせて300〜500Wのマイクロ波パルスを
伝送すると、ピストン25bが短絡板として働き、電極23b
及び23bの位置に定在波の電界の最大値がくるようにな
り、電極23b及び23b間にマイクロ波コロナ放電が生じ、
燃料ガスへの点火が実現する。
接触する程に近づくとき、すなわち燃料ガスが圧縮状態
にあるときに合わせて300〜500Wのマイクロ波パルスを
伝送すると、ピストン25bが短絡板として働き、電極23b
及び23bの位置に定在波の電界の最大値がくるようにな
り、電極23b及び23b間にマイクロ波コロナ放電が生じ、
燃料ガスへの点火が実現する。
第3図は燃焼室25と給電線23との他の連結構成を示
し、本例では、給電線23が外部導体23d−1と内部導体2
3d−2とからなる同軸導波管23dから構成され、該同軸
導波管23dのの外部導体23d−1の端部は気密状態を保持
して燃焼室25のシリンダ25aの中央上部に連結されてい
る。同軸導波管23dの外部導体23d−1と内部導体23d−
2の相対向する部分には、先端が尖った電極23e及び23e
が、同軸導波管23dの終端部から略λg/4(λg;導波管を
伝送されるマイクロ波の波長)の位置に1〜2mmの間隔
で対置して設けられている。なお、燃焼室25と大気とを
分離するため、同軸導波管23dにはその外部導体23d−1
と内部導体23d−2との間の隙間にセラミック板からな
る隔離板23fが気密状態を保って嵌合されている。
し、本例では、給電線23が外部導体23d−1と内部導体2
3d−2とからなる同軸導波管23dから構成され、該同軸
導波管23dのの外部導体23d−1の端部は気密状態を保持
して燃焼室25のシリンダ25aの中央上部に連結されてい
る。同軸導波管23dの外部導体23d−1と内部導体23d−
2の相対向する部分には、先端が尖った電極23e及び23e
が、同軸導波管23dの終端部から略λg/4(λg;導波管を
伝送されるマイクロ波の波長)の位置に1〜2mmの間隔
で対置して設けられている。なお、燃焼室25と大気とを
分離するため、同軸導波管23dにはその外部導体23d−1
と内部導体23d−2との間の隙間にセラミック板からな
る隔離板23fが気密状態を保って嵌合されている。
以上の構成により、第2図の例と同様にピストン25b
が短絡板として働き、ピストン25bが導波管端部に接触
する程に近づいたとき、このタイミングで同軸導波管23
dに伝送されているマイクロ波パルスにより、電極23e及
び23e間にコロナ放電が生じて燃焼室25において燃料ガ
スの点火が行われる。
が短絡板として働き、ピストン25bが導波管端部に接触
する程に近づいたとき、このタイミングで同軸導波管23
dに伝送されているマイクロ波パルスにより、電極23e及
び23e間にコロナ放電が生じて燃焼室25において燃料ガ
スの点火が行われる。
第4図は第3図の変形例を示す図であり、同軸導波管
23dの内部導体23d−2を外部導体23d−1の端部から適
当な距離dのところで止めてその先端を尖らせると共
に、短絡板として働くピストン25bの上記内部導体23d−
2の先端部と対向する部位に先端が尖った電極25cを固
着している。上記内部導体23d−2の先端と上記電極25c
とは協動して放電電極を構成し、ピストン25bが同軸導
波管23dの端部に接触する程接近したとき放電電極間の
間隔が2〜3mm程度となるようにしておく。なお、23gは
燃焼室25と大気を分離する隔離部材である。
23dの内部導体23d−2を外部導体23d−1の端部から適
当な距離dのところで止めてその先端を尖らせると共
に、短絡板として働くピストン25bの上記内部導体23d−
2の先端部と対向する部位に先端が尖った電極25cを固
着している。上記内部導体23d−2の先端と上記電極25c
とは協動して放電電極を構成し、ピストン25bが同軸導
波管23dの端部に接触する程接近したとき放電電極間の
間隔が2〜3mm程度となるようにしておく。なお、23gは
燃焼室25と大気を分離する隔離部材である。
以上の構成によって、ピストン25bが同軸導波管23dの
端部に接触する程に接近した状態において、同軸導波管
23dにマイクロ波パルスを伝送すると、マイクロ波電気
力線が放電電極間に集中し、強力な電界が生じて絶縁破
壊が起こり、コロナ放電が発生する。
端部に接触する程に接近した状態において、同軸導波管
23dにマイクロ波パルスを伝送すると、マイクロ波電気
力線が放電電極間に集中し、強力な電界が生じて絶縁破
壊が起こり、コロナ放電が発生する。
この第4図の構成は、波長に対して所定の位置関係に
位置されなければならない短絡板を必要としないので、
発振周波数の低い普及型のマグネトロンを使用しても導
波管形状を大きくしなくてよいので好ましく実施でき
る。
位置されなければならない短絡板を必要としないので、
発振周波数の低い普及型のマグネトロンを使用しても導
波管形状を大きくしなくてよいので好ましく実施でき
る。
また、第2図の構成であっても、10GHz帯のマグネト
ロンを使用すれば、導波管の寸法を1/4程度に小さくす
ることができる。
ロンを使用すれば、導波管の寸法を1/4程度に小さくす
ることができる。
第3図及び第4図の構成では、給電線が同軸導波管で
あるので、その内部及び外部導体の径には制約となる条
件が無く、好みの寸法とすることができる。
あるので、その内部及び外部導体の径には制約となる条
件が無く、好みの寸法とすることができる。
更に、先端が尖った電極は低いパワーのマイクロ波パ
ルスで放電を行わせることができるが、その反面放電に
よる消耗が大きいので、電極及び電極となる内部導体の
端部はタングステンやモリブデンなどの耐熱性の材料に
より好ましく形成される。
ルスで放電を行わせることができるが、その反面放電に
よる消耗が大きいので、電極及び電極となる内部導体の
端部はタングステンやモリブデンなどの耐熱性の材料に
より好ましく形成される。
上述した実施例において、電極間にはマイクロ波が供
給されているのでその極性が問題にならない他、電極間
の電界が激しく変化して電子やイオンが電極に捕捉され
ず、電極の汚れの問題が生じなくなると共に、放電で生
じるプラズマ密度が高くなってエネルギ密度の大きな放
電が可能となっている。また、導波管を使用していて給
電線は閉鎖型となっているので、外部に電磁界が漏れて
電磁ノイズの問題を生じることもない。
給されているのでその極性が問題にならない他、電極間
の電界が激しく変化して電子やイオンが電極に捕捉され
ず、電極の汚れの問題が生じなくなると共に、放電で生
じるプラズマ密度が高くなってエネルギ密度の大きな放
電が可能となっている。また、導波管を使用していて給
電線は閉鎖型となっているので、外部に電磁界が漏れて
電磁ノイズの問題を生じることもない。
以上説明したように本発明によれば、放電電極におい
て小さなマイクロ波電力によって容易にコロナ放電を生
じさせて確実に燃料ガスに点火することができるので、
マクロ波発生装置に大出力のものを使用しなくてもよく
なり、その分その小型化やコストダウンが図れるなどの
効果が得られる。
て小さなマイクロ波電力によって容易にコロナ放電を生
じさせて確実に燃料ガスに点火することができるので、
マクロ波発生装置に大出力のものを使用しなくてもよく
なり、その分その小型化やコストダウンが図れるなどの
効果が得られる。
第1図は本発明によるマイクロ波コロナ放電式内燃機関
点火装置の一実施例を示す概略図、 第2図は第1図中の一部分の一実施例を示す断面図、 第3図は第1図中の一部分の他の実施例を示す断面図、 第4図は第3図中の一部分の変形例を示す断面図、 第5図は従来の装置例を示す図である。 23a……導波管、23b……電極、23d……同軸導波管、23d
−1……外部導体、23d−2……内部導体、23eは電極、
25……燃焼室、25a……シリンダ、25b……ピストン、25
c……電極。
点火装置の一実施例を示す概略図、 第2図は第1図中の一部分の一実施例を示す断面図、 第3図は第1図中の一部分の他の実施例を示す断面図、 第4図は第3図中の一部分の変形例を示す断面図、 第5図は従来の装置例を示す図である。 23a……導波管、23b……電極、23d……同軸導波管、23d
−1……外部導体、23d−2……内部導体、23eは電極、
25……燃焼室、25a……シリンダ、25b……ピストン、25
c……電極。
Claims (2)
- 【請求項1】燃焼室にマイクロ波パルスを伝送し、該マ
イクロ波パルスによりマイクロ波コロナ放電を生じさ
せ、該コロナ放電によりピストンによって圧縮されたシ
リンダ内の可燃ガスに点火し爆発させ、該爆発力によっ
てピストンを押下げるようにしたマイクロ波コロナ放電
式内燃機関点火装置において、 前記燃焼室に前記マイクロ波パルスを伝送する導波管を
連結し、該導波管内に、圧縮位置にあるピストンから前
記マイクロ波の1/4波長離れた位置に放電電極を形成し
た、 ことを特徴とするマイクロ波コロナ放電式内燃機関点火
装置。 - 【請求項2】燃焼室にマイクロ波を伝送し、該マイクロ
波によりマイクロ波コロナ放電を生じさせ、該コロナ放
電によりピストンによって圧縮されたシリンダ内の可燃
ガスに点火し爆発させ、該爆発力によってピストンを押
下げるようにしたマイクロ波コロナ放電式内燃機関点火
装置において、 前記燃焼室に内部導体の端部がピストンの端面に対向す
るように前記マイクロ波を伝送する同軸導波管を連結
し、前記内部導体の端部が対向する前記ピストンの端面
に、内部導体の端部と協動してマイクロ波コロナ放電を
行う電極を形成した、 ことを特徴とするマイクロ波コロナ放電式内燃機関点火
装置。
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---|---|---|---|
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16345789A JP2747476B2 (ja) | 1989-06-26 | 1989-06-26 | マイクロ波コロナ放電式内燃機関点火装置 |
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ID=15774248
Family Applications (1)
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1989
- 1989-06-26 JP JP16345789A patent/JP2747476B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0331579A (ja) | 1991-02-12 |
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