JP2747216B2 - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents
薄膜磁気ヘッドInfo
- Publication number
- JP2747216B2 JP2747216B2 JP6028743A JP2874394A JP2747216B2 JP 2747216 B2 JP2747216 B2 JP 2747216B2 JP 6028743 A JP6028743 A JP 6028743A JP 2874394 A JP2874394 A JP 2874394A JP 2747216 B2 JP2747216 B2 JP 2747216B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- magnetic
- magnetic head
- magnetic film
- thin film
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク装置に使
用する薄膜磁気ヘッドに関する。
用する薄膜磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置に使用する薄膜磁気ヘ
ッドは、基板の一つの面上に下部磁性膜および層間絶縁
層を有するコイルおよび上部磁性膜および保護膜を、半
導体製造技術を応用して順次に積層した構成を有してい
る(特開昭55−84020号公報参照)。このような
構成を有する従来の薄膜磁気ヘッドは、物理的な大きさ
を極めて小さいものとすることが可能なため、インダク
タンスを小さくすることができ、従って高周波特性が良
好であり、高速のデータ転送および高密度記録に対して
有利な磁気記録素子として広く利用されている。
ッドは、基板の一つの面上に下部磁性膜および層間絶縁
層を有するコイルおよび上部磁性膜および保護膜を、半
導体製造技術を応用して順次に積層した構成を有してい
る(特開昭55−84020号公報参照)。このような
構成を有する従来の薄膜磁気ヘッドは、物理的な大きさ
を極めて小さいものとすることが可能なため、インダク
タンスを小さくすることができ、従って高周波特性が良
好であり、高速のデータ転送および高密度記録に対して
有利な磁気記録素子として広く利用されている。
【0003】しかしながら、薄膜磁気ヘッドに特有な問
題として、その読出し信号の波形の中に、ウィグルと呼
ばれる異常波形が発生することが知られている。この問
題を解決するための一つの手段として、上部磁性膜内の
組成の成分勾配を零にするという手段が提案されている
(特開昭57−10191号公報参照)。
題として、その読出し信号の波形の中に、ウィグルと呼
ばれる異常波形が発生することが知られている。この問
題を解決するための一つの手段として、上部磁性膜内の
組成の成分勾配を零にするという手段が提案されている
(特開昭57−10191号公報参照)。
【0004】また、他の手段として、上部磁性膜のヨー
ク領域とポール領域の立上がり部分を、空気ベアリング
面から2μm〜12μm の距離の位置とすることによ
ってウィグルを抑制する手段が提案されている(特開平
3−97110号公報参照)。
ク領域とポール領域の立上がり部分を、空気ベアリング
面から2μm〜12μm の距離の位置とすることによ
ってウィグルを抑制する手段が提案されている(特開平
3−97110号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したような薄膜磁
気ヘッドの従来のウィグル抑制手段は、上部磁性膜内の
組成の成分勾配を零にする前者の場合は、実験的には可
能であるが、量産に適用したとき、上部磁性膜の生成工
程であるめっき工程の管理が極めて困難であり、しかも
製造コストが高くなるという問題点を有している。
気ヘッドの従来のウィグル抑制手段は、上部磁性膜内の
組成の成分勾配を零にする前者の場合は、実験的には可
能であるが、量産に適用したとき、上部磁性膜の生成工
程であるめっき工程の管理が極めて困難であり、しかも
製造コストが高くなるという問題点を有している。
【0006】一方、上部磁性膜のヨーク領域とポール領
域の立上がり部分を空気ベアリング面から2μm〜12
μmの距離の位置とする後者の場合は、簡便な手段であ
って製造コスト的にも魅力がある手段ではあるが、ウィ
グルの許容範囲が2.4%であるため、著しく進歩した
現在の技術の実状に合わないものである。
域の立上がり部分を空気ベアリング面から2μm〜12
μmの距離の位置とする後者の場合は、簡便な手段であ
って製造コスト的にも魅力がある手段ではあるが、ウィ
グルの許容範囲が2.4%であるため、著しく進歩した
現在の技術の実状に合わないものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜磁気ヘッド
は、基板の一つの面上に下部磁性膜およびギャップ膜お
よび層間絶縁層を有するコイルおよび上部磁性膜を順次
に積層した薄膜磁気ヘッドにおいて、上記上部磁性膜の
上に第三の磁性層を設け、前記基板の側面の空気ベアリ
ング面から前記第三の磁性層の端部までの距離Dを 1
0μm<D≦18μm、または、12μm≦D≦16μ
m としたものである。
は、基板の一つの面上に下部磁性膜およびギャップ膜お
よび層間絶縁層を有するコイルおよび上部磁性膜を順次
に積層した薄膜磁気ヘッドにおいて、上記上部磁性膜の
上に第三の磁性層を設け、前記基板の側面の空気ベアリ
ング面から前記第三の磁性層の端部までの距離Dを 1
0μm<D≦18μm、または、12μm≦D≦16μ
m としたものである。
【0008】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0009】図1は本発明の一実施例を示す斜視図、図
2は図1の実施例の平面図、図3は図1の実施例のA−
A線断面図、図4は図1の実施例の距離Dとウィグルの
発生割合との関係を示す特性図である。
2は図1の実施例の平面図、図3は図1の実施例のA−
A線断面図、図4は図1の実施例の距離Dとウィグルの
発生割合との関係を示す特性図である。
【0010】図1〜図3において、基板1は、アルティ
ック(Al2 O3 −Ti C)等のセラミックで形成され
ており、その上に絶縁膜2が形成されている。絶縁膜2
は、アルミナ(Al2 O3 )を用い、スパッタ法によっ
て形成されている。
ック(Al2 O3 −Ti C)等のセラミックで形成され
ており、その上に絶縁膜2が形成されている。絶縁膜2
は、アルミナ(Al2 O3 )を用い、スパッタ法によっ
て形成されている。
【0011】絶縁膜2の上には、パーマロイ(Ni F
e)を用いてメッキ法によって形成した下部磁性膜3が
形成されており、さらにその上に、アルミナ(Al2 O
3 )を用いてスパッタ法によって成膜したギャップ膜4
が形成されている。
e)を用いてメッキ法によって形成した下部磁性膜3が
形成されており、さらにその上に、アルミナ(Al2 O
3 )を用いてスパッタ法によって成膜したギャップ膜4
が形成されている。
【0012】ギャップ膜4の上には、銅(Cu)を用い
てめっき法で形成したコイル5が形成されており、コイ
ル5の層間を絶縁するための層間絶縁膜(コイル絶縁
膜)6は、フォトレジストに熱硬化処理を施して形成し
てある。
てめっき法で形成したコイル5が形成されており、コイ
ル5の層間を絶縁するための層間絶縁膜(コイル絶縁
膜)6は、フォトレジストに熱硬化処理を施して形成し
てある。
【0013】層間絶縁膜6の上の上部磁性膜7は、下部
磁性膜3と同様に、 パーマロイ(Ni Fe)を用いて
メッキ法によって形成されており、更にその上に、第三
の磁性層である磁性膜8が形成されている。
磁性膜3と同様に、 パーマロイ(Ni Fe)を用いて
メッキ法によって形成されており、更にその上に、第三
の磁性層である磁性膜8が形成されている。
【0014】磁性膜8の材質は、飽和磁束密度(Bs)
の高い材料であれば何でもよいが、本実施例では、製造
上の簡便さから、上部磁性膜7と同じパーマロイ(Ni
Fe)を用いている。
の高い材料であれば何でもよいが、本実施例では、製造
上の簡便さから、上部磁性膜7と同じパーマロイ(Ni
Fe)を用いている。
【0015】更にコイル5との間で信号を送受するため
の端子(図示省略)と、リード10とを形成し、これら
の全体を保護膜9で覆って薄膜磁気ヘッドとしている。
の端子(図示省略)と、リード10とを形成し、これら
の全体を保護膜9で覆って薄膜磁気ヘッドとしている。
【0016】下部磁性膜3と上部磁性膜7とは、コイル
5の後方(図3参照)では直接結合しているが、基板1
の端面の空気ベアリング面11側では、それらの間にギ
ャップ膜4が介在している。
5の後方(図3参照)では直接結合しているが、基板1
の端面の空気ベアリング面11側では、それらの間にギ
ャップ膜4が介在している。
【0017】これらの下部磁性膜3と上部磁性膜7との
間を、渦巻状に形成されたコイル5が通過して磁気回路
を構成している。
間を、渦巻状に形成されたコイル5が通過して磁気回路
を構成している。
【0018】上部磁性膜7の上には磁性膜8が形成され
ていて、見掛け上の上部磁性膜7の厚さを厚くしている
が、その先端の位置は、空気ベアリング面11から距離
Dの位置となっている。
ていて、見掛け上の上部磁性膜7の厚さを厚くしている
が、その先端の位置は、空気ベアリング面11から距離
Dの位置となっている。
【0019】磁性膜8を形成した目的は、上部磁性膜7
の断面積を増大させることにより、コイル5に電流を流
したときに発生する磁束の磁気飽和を回避し、電磁変換
効率を向上させるためである。
の断面積を増大させることにより、コイル5に電流を流
したときに発生する磁束の磁気飽和を回避し、電磁変換
効率を向上させるためである。
【0020】このように、上部磁性膜7の上に磁性膜8
を形成し、その先端の空気ベアリング面11から距離D
を 12μm≦D≦16μmとすると、ウィグルの発生
を抑制することが可能となる。
を形成し、その先端の空気ベアリング面11から距離D
を 12μm≦D≦16μmとすると、ウィグルの発生
を抑制することが可能となる。
【0021】即ち、距離Dを10μmおよび13μmお
よび16μmおよび19μmとし、書込み読出し動作を
50回行って読出し電圧の平均値をX、その標準偏差を
δとし、(δ/X)×100%として算出したウィグル
の発生割合は、図4の曲線21に示すように、D=13
μmの近傍で極小値となる。従って、製造上の歩留りを
考慮して12μm≦D≦16μmに設定すると、ウィグ
ルの発生割合を1.05%以下にすることができる。ウ
ィグルの発生割合が1.10%程度以下でもよい場合
は、10μm≦D≦18μmに設定することができる。
よび16μmおよび19μmとし、書込み読出し動作を
50回行って読出し電圧の平均値をX、その標準偏差を
δとし、(δ/X)×100%として算出したウィグル
の発生割合は、図4の曲線21に示すように、D=13
μmの近傍で極小値となる。従って、製造上の歩留りを
考慮して12μm≦D≦16μmに設定すると、ウィグ
ルの発生割合を1.05%以下にすることができる。ウ
ィグルの発生割合が1.10%程度以下でもよい場合
は、10μm≦D≦18μmに設定することができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の薄膜磁気
ヘッドは、上部磁性膜の上に第三の磁性層を形成し、そ
の先端の基板の端面の空気ベアリング面からの距離Dを
所定の寸法の範囲内(例えば、12μm≦D≦16μ
m)とすることにより、ウィグルの発生割合を所望の値
以下に抑制することが可能になるという効果がある。
ヘッドは、上部磁性膜の上に第三の磁性層を形成し、そ
の先端の基板の端面の空気ベアリング面からの距離Dを
所定の寸法の範囲内(例えば、12μm≦D≦16μ
m)とすることにより、ウィグルの発生割合を所望の値
以下に抑制することが可能になるという効果がある。
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の実施例の平面図である。
【図3】図1の実施例のA−A線断面図である。
【図4】図1の実施例の距離Dとウィグルの発生割合と
の関係を示す特性図である。
の関係を示す特性図である。
1 基板 2 絶縁膜 3 下部磁性膜 4 ギャップ膜 5 コイル 6 層間絶縁膜 7 上部磁性膜 8 磁性膜 9 保護膜 10 リード 11 空気ベアリング面 21 曲線
Claims (2)
- 【請求項1】 基板の一つの面上に下部磁性膜およびギ
ャップ膜および層間絶縁層を有するコイルおよび上部磁
性膜を順次に積層した薄膜磁気ヘッドにおいて、上記上
部磁性膜の上に第三の磁性層を設け、前記基板の側面の
空気ベアリング面から前記第三の磁性層の端部までの距
離Dを 10μm<D≦18μm としたことを特徴と
する薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項2】 基板の一つの面上に下部磁性膜およびギ
ャップ膜および層間絶縁層を有するコイルおよび上部磁
性膜を順次に積層した薄膜磁気ヘッドにおいて、上記上
部磁性膜の上に第三の磁性層を設け、前記基板の側面の
空気ベアリング面から前記第三の磁性層の端部までの距
離Dを 12μm≦D≦16μm としたことを特徴と
する薄膜磁気ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6028743A JP2747216B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 薄膜磁気ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6028743A JP2747216B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 薄膜磁気ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07240008A JPH07240008A (ja) | 1995-09-12 |
JP2747216B2 true JP2747216B2 (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=12256908
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6028743A Expired - Lifetime JP2747216B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 薄膜磁気ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2747216B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0371408A (ja) * | 1989-08-09 | 1991-03-27 | Nec Corp | 薄膜ヘッド |
JPH04143912A (ja) * | 1990-10-04 | 1992-05-18 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 薄膜磁気ヘッドの製造方法 |
JPH0536027A (ja) * | 1991-07-31 | 1993-02-12 | Sony Corp | 薄膜ヘツド |
-
1994
- 1994-02-28 JP JP6028743A patent/JP2747216B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07240008A (ja) | 1995-09-12 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980113 |