JP2746753B2 - 水で希釈可能な被覆剤を製造するための塗料成分のキット - Google Patents

水で希釈可能な被覆剤を製造するための塗料成分のキット

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明の対象は、異なる基本塗料からなり、正確に決
められた色調を有する水で希釈可能な被覆剤を製造する
ための塗料成分のキットである。
更に本発明は、異なる基本塗料を別々に貯蔵し、塗装
する直前に所望の色調に混合し、被覆剤を生じることに
より、正確に決められた色調を有するこの被覆剤を製造
する方法に関する。
更に本発明は、なお自動車車体および/またはプラス
チック部品を被覆する水性下塗り塗料を製造するための
および修復塗装のための水性被覆剤を製造するための前
記塗料成分のキットの使用に関する。
場合により多層の塗膜の損傷箇所を修復する一般的な
方法には、損傷箇所の入念な洗浄および研磨、場合によ
りナイフ塗布および充填が含まれる。その後損傷箇所を
場合により更に前処理した後で、隣接する領域を効果塗
料、たとえばメタリック下塗り塗料で一般的に隠蔽しか
つ流展しまたは単色塗料を吹き付ける。このようにして
製造した塗膜を乾燥後、塗膜および隣接する部分を透明
塗料で上塗りし、場合により必要な排気時間後、透明塗
料塗膜を予め塗布した層といっしょに有利には50〜100
℃の温度で乾燥する。
損傷箇所を修復するための効果塗料および/または二
層法で塗布した単色塗料としては一般に、結合剤の他に
着色顔料および/または効果顔料および高い割合の有機
溶剤混合物を含有する固体の少ない塗料を使用する。
この塗料は塗料製造者により所望の色調で製造するか
または塗装する前に色調をいくつかの基本塗料のキット
から製造する。塗料成分のキットからなるこの製造は、
それぞれの色調を単独に製造し、かつ貯蔵しなくてよ
く、従って、製造、分配および保存経費を低下すること
ができるという利点を有する。両方の場合に、製造され
る塗料が十分な保存安定性(最低12月)を有することが
必要である。更にキットのために基本塗料の色調の精度
がきわめて重要である。
連続塗装の分野において水で希釈可能な下塗り塗料が
ますます使用されているのに対して、自動車修復塗装の
分野においてはなお従来の、すなわち溶剤を含有する下
塗り塗料が使用されている。この従来修復塗装に使用さ
れる固体の少ない下塗り塗料は、従来連続塗装に使用さ
れる水で希釈可能な下塗り塗料とは明らかに異なる組成
を有する。従って、たとえば従来の系におけるレオロジ
ー制御は、大部分有機溶剤の蒸発速度(塗装装置と塗装
すべき物体の間の固体の増加)を介して行われるが、こ
れに対して水性系においてはレオロジー制御は外部の粘
稠剤によりまたは結合剤の相当する変性により行われ
る。従って、従来の系から水で希釈可能な系に移行する
ためには、使用される結合剤と水で希釈可能な結合剤と
の単なる交換では不十分である。連続塗装の分野におい
て使用される水で希釈可能な系を修復塗装の分野に使用
することは、両方の分野の系の異なる要求にもとづき目
下のところ不可能である。すなわち、連続塗装(自動車
の一次塗装)に使用される水で希釈可能なメタリック下
塗り塗料は修復塗装の分野で十分な保存安定性を有しな
い、それというのもこの水で希釈可能な塗料においては
ガス発生安定性(水とアルミニウムブロンズの反応によ
るH2形成)および/または効果安定性において問題を生
じるからである。両方共生じる被覆物の色調または外観
の明るさを不利に損なう。従って、この系は修復塗装に
使用されない。
しかしながら、効果顔料のみを有する水で希釈可能な
塗料は、保存安定性に関しては問題を生じない。着色顔
料はたとえばアルカリ媒体中で比較的長い水の作用によ
り損なわれることがある。市販の顔料を選択する際の多
くの制限を排除するために、保存安定性の基本塗料とこ
の着色顔料との製剤化の要求が存在する。
経済的な理由から、塗膜を乾燥する際の作業安全性
(燃焼保護)を改良するためにおよび環境汚染を減少す
るために、修復塗装の分野において被覆剤中の有機溶剤
をできるだけ減少する努力が行われた。しかしながら公
知の水で希釈可能な下塗り塗料の不足する保存安定性
は、従来はこのような水で希釈可能な下塗り塗料からな
る前記の混合系の形成を妨げていた。
欧州特許公開第320552号明細書から、充填剤を施した
基体にまず水性の、有利にはメタリック顔料を有する被
覆組成物を塗布し、乾燥し、その後常用の水性下塗り塗
料および引き続き透明塗料を塗布することにより、多層
塗膜を製造する方法が公知である。ベースコート/クリ
アコート被覆の前に水性の被覆組成物を塗装することに
よりメタリック効果、特に外観の明るさの向上が達成さ
れるべきである。
この欧州特許公開第320552号明細書に記載の方法は、
主に一次塗装を製造するために適しているが、上記明細
書においてはこの方法を修復塗装の分野に使用する可能
性も指摘している。
欧州特許公開第320552号明細書に記載の方法に使用さ
れる水性の被覆組成物は、水性混合塗料にアルミニウム
顔料ペーストを混入することにより製造する。この場合
に、使用されるアルミニウムペーストは有機溶剤および
乳化剤中のアルミニウムブロンズの混練物である。しか
しながらこのアルミニウムペーストは数時間以内にすで
に沈殿し、従って沈殿物を生じる。しかしながら、この
ことは再び規則的に色調の違いを生じる。この沈殿した
ペーストは適当な撹拌装置で条件つきでのみ撹拌可能で
ある。更に塗装者は一般にこのような撹拌装置を使用し
ない。従ってこのようなアルミニウムペーストは修復塗
装のための混合系の構成には適していない。
水性混合塗料にアルミニウムペーストを混入後に得ら
れる水性被覆組成物は不十分な保存安定性を有し、これ
は塗装者の要求を満足しない。
更に欧州特許公開第195931号明細書および欧州特許公
開第297576号明細書から、連続塗装の分野で多層塗膜を
製造するための水性被覆剤が公知である。この水性被覆
剤の製造は、水性結合剤分散液に顔料ペーストを混入す
ることにより行われる。この場合に顔料ペーストは相当
する顔料をできるだけ少ない量の磨砕樹脂および場合に
より有機溶剤および場合により水とともに磨砕すること
により製造する。しかしながら、修復塗装の分野のため
の混合系の構成およびこのために必要な手段、たとえば
個々の成分の別々の配置は、欧州特許公開第195931号明
細書および欧州特許公開第297576号明細書に記載されて
いない。この場合に着色した水性被覆剤自体は不十分な
保存安定性にもとづき修復塗装の分野には適していな
い。
欧州特許公告第38127号明細書から、連続塗装の分野
で多層塗膜を製造するための水性被覆剤が公知である。
水性被覆剤の製造は、再び水性結合剤分散液に顔料ペー
ストを混入することにより行われる。この場合に顔料ペ
ーストは顔料をメラミン樹脂および有機溶剤とともに磨
砕することにより製造する。しかしながら、修復塗装の
分野のための混合系の構成およびこのために必要な手段
は再び記載されていない。欧州特許公告第38127号明細
書に記載のこの着色した水性被覆剤は不十分な保存安定
性にもとづき修復塗装の分野には適していない。
欧州特許公開第368499号明細書には、改良された保存
安定性を有する水で希釈可能な、特にメタリック顔料を
有する被覆材料が記載されている。ポリエーテルポリオ
ールまたはポリエステルポリオール25〜95重量%、アミ
ノプラスト樹脂2.5〜50重量%および有機溶剤0〜50重
量%からなる水を含有しない結合剤溶液をまず製造し、
これに顔料を混入することにより、保存安定性を達成す
る。この結合剤溶液は塗装する直前に水でそれぞれの所
望の粘度に調整する。
欧州特許公開第368499号明細書には、混合系に水を含
有しない結合剤溶液を使用することは記載されていな
い。更に修復条件下での欧州特許公開第368499号明細書
に記載の被覆材料の使用は不可能である、それというの
も高いポリエーテル/ポリエステル割合により十分な耐
水性の塗膜を生じないからである。更に達成されるメタ
リック効果は自動車の一次塗装または修復塗装にはきわ
めて不十分である。
最後に、Hauska und Racz in Farbe und Lack,93.Jah
rgang,Heft2,1987,103〜105頁の雑誌論文から、水性塗
料分散液を製造するために、たとえばアルミニウム顔料
のほかにアルミニウム顔料と混合可能であり、使用する
前に水で希釈可能である結合剤を有するアルミニウムペ
ーストを使用することにより、水性顔料分散液の保存安
定性を改良することが公知である。しかしながら、この
雑誌論文においてアルミニウムペーストを製造するため
に記載された結合剤は自動車の修復塗装の分野の水性被
覆剤に使用するには適していない。相当して、この雑誌
論文において、この方法は工業的意義を有しないとすで
に言明されている。更にこの雑誌論文には混合系の構成
およびこのために必要な手段が記載されていない。
未公開のドイツ特許出願番号P4110520.6から、異なる
基本塗料からなり、決められた色調を有する水で希釈可
能な被覆剤を製造するための塗料成分のキットが公知で
あり、この場合に上記キットは、水で希釈可能なまたは
水で分散可能な結合剤、有利にはポリウレタン樹脂およ
びアミノプラスト樹脂、および水を含有し、顔料を含有
しない成分をベースとする十分に水を含有しない基本塗
料を有する。
従って、本発明の課題は、異なる基本塗料からなり、
正確に決められた色調を有する水で希釈可能な被覆剤の
製造を可能にする塗料成分のキットを提供することであ
った。この塗料成分のキットから製造される被覆剤は特
に高い隠蔽力を有するべきである。特にこの塗料成分の
キットは、特に自動車車体の損傷箇所の修復塗装に適し
た水性被覆剤の製造を可能にすべきである。その際、費
用のかかる手段を使用せずに塗装者が所望の色調をでき
るだけ正確にかつ再現可能に調整することができるため
に、基本塗料の色調の高い精度が保証されるべきであ
る。
これはまた、この塗料成分のキットの構成に使用され
る基本塗料がきわめて良好な保存安定性(12月未満)を
有しなければならないことである。最後にこの塗料成分
のキットを使用して製造される水性被覆剤は、効果塗料
の場合におよび単色の色調の場合に良好な機械的特性を
有する被覆物を生じるべきである。
その際、この塗料成分のキットは、一般的に製造され
る被覆剤と比較して減少した割合の有機溶剤においてこ
の高い品質水準を保証する被覆剤の製剤化を保証すべき
である。
前記課題は、意想外にも、異なる基本塗料からなり、
正確に決められた色調を有する水で希釈可能な被覆剤を
製造するための、成分AおよびBからなる塗料成分のキ
ットにより解決され、このキットは、 A)水5重量%未満、少なくとも1種の着色顔料および
/または効果顔料、有機溶剤、場合により助剤および添
加剤、および少なくとも1種の水で希釈可能なまたは水
で分散可能なアクリル化されたポリウレタン樹脂(A1)
および/または少なくとも1種の水で希釈可能なまたは
水で分散可能なポリアクリレート樹脂(A2)を含有する
異なる基本塗料Aおよび B)顔料を含有せず、水を含有する少なくとも1種の成
分B を含有し、その際、前記のアクリル化されたポリウレタ
ン樹脂(A1)は、有機溶剤または有機溶剤の混合物中
で、 エチレン系不飽和モノマーまたはエチレン系不飽和モノ
マーの混合物(Ai)を、数平均分子量200〜30000、有利
には1000〜5000および分子当たり統計的平均で0.05〜1.
1、有利には0.2〜0.9、特に有利には0.3〜0.7の重合可
能な二重結合を有するポリウレタン樹脂(Ai) の存在下で重合させることにより得られ、および 前記のポリアクリレート樹脂(A2)は、 (I)第1段階の反応において、 下記の(a2)、(a3)、(b1)および(b2)と共重合
可能な、主にカルボキシル基を含有しない(メタ)アク
リル酸エステルまたはこの(メタ)アクリル酸エステル
からなる混合物(a1)、および場合により、 分子当たり少なくとも1個のヒドロキシル基を含有
し、主にカルボキシル基を含有しない、前記の(a1)、
下記の(a3)、(b1)および(b2)と共重合可能なエチ
レン系不飽和モノマーまたはこのモノマーからなる混合
物(a2)、および場合により、 主にカルボキシル基を含有せず、前記の(a1)、(a
2)、下記の(b1)および(b2)と共重合可能なエチレ
ン系不飽和モノマーまたはこのモノマーからなる混合物
(a3) からなる混合物を、有機溶剤または溶剤混合物に添加
し、少なくとも1種の重合開始剤の存在下で重合させ、
かつ (II)第2段階の反応において、 第1段階の反応生成物に対して少なくとも80重量%
の、前記の(a1)または(a1)と(a2)の混合物または
(a1)、(a2)および(a3)の混合物を添加した後で、 分子当たり少なくとも1個のカルボキシル基を含有
し、前記の(a1)、(a2)および(a3)と共重合可能な
エチレン系不飽和モノマーまたはこのモノマーからなる
混合物(b1)60〜100重量%を、 カルボキシル基を含有せず、前記の(a1)、(a2)、
(a3)および(b1)と共重合可能なエチレン系不飽和モ
ノマーまたはこのモノマーからなる混合物(b2)0〜40
重量% と一緒に添加し、この場合に(b1)および(b2)の添加
量の重量%の合計は常に100重量%であり、かつ(a
1)、(a2)、(a3)、(b1)および(b2)の種類およ
び量を、ポリアクリレート樹脂(A2)がヒドロキシル価
0〜40未満、有利には5〜35、酸価20〜100、有利には2
5〜50およびガラス転移温度(TG)−40℃〜+60℃、有
利には−20℃〜+40℃を有するように選択し、更に重合
させることにより得られる。
更に本発明の対象は、本発明による塗料成分のキット
を使用することを特徴とする、キットの異なる基本塗料
を別々に製造し、かつ貯蔵し、被覆剤を塗装する直前に
混合することにより、正確に決められた色調を有する水
で希釈可能な被覆剤を製造する方法である。
最後に本発明は、修復塗装のための水性被覆剤を製造
するための、特に自動車車体の修復塗装のための水性下
塗り塗料を製造するための前記塗料成分のキットの使用
に関する。
本発明の塗料成分のキットにより、正確かつ再現可能
な所望の色調の調整により際立っており、このために費
用のかかる手段を必要としない水性被覆材料の製造が可
能になることは意想外であり、予想できないことであっ
た。これは、下塗り塗料の高い色調の正確性および相当
する良好な保存安定性により保証される。もう1つの利
点は、本発明により製造される下塗り塗料が凍結/解凍
に強いことである。更にこのようにして製造される水性
被覆材料は、良好な機械的特性を有する被覆物を生じる
という利点を有する。
更に、本発明による塗料成分のキットにより、修復塗
装の分野においても修復塗装の特性に関する高い要求を
考慮し、そのために溶剤として圧倒的に水を含有し、有
機溶剤をなおごくわずかの量で含有する被覆剤を提供す
ることが有利である。経済的な利点と並んでこの減少し
た溶剤割合は、塗膜を乾燥する際の作業安全性(燃焼保
護)を改良し、かつ環境汚染を減少する。これは特に自
動車車体の修復塗装の分野で重要である。それというの
もこの分野で使用される効果塗料は良好なメタリック効
果を保証するために、一般に90%までのきわめて高い溶
剤割合を有するからである。
主に水を含有しない、有利には完全に水を含有しない
基本塗料の本発明による使用は、更にこの基本塗料を保
存するために、(たとえば相当する内部塗装による)水
による腐食に対して保護されていなくてよい容器を使用
することができるという利点を有する。更に所定の前提
下で基本塗料を製剤化するために水に弱い顔料も使用す
ることができ、それにより使用する顔料の選択がかなり
拡大する。
以下に本発明による塗料成分のキットの個々の成分を
詳細に説明する。
塗料成分のキットの成分Aは、短い時間(成分Aおよ
びBを一緒に撹拌しかつ塗料を塗装する間の時間)内で
水と反応せず、かつ水に溶けないという前提で、すべて
の塗料で一般的な顔料を有することができる。この場合
に成分Aは無機または有機ベースの効果顔料および/ま
たは着色顔料を有することができる。できるだけ広い使
用の幅を保証し、できるだけ多くの色調を実現できるた
めに、着色顔料のみを有する成分Aおよび効果顔料のみ
を有する成分Aをベースとする混合系を形成するのが有
利である。
成分Aを製造するために、水性被覆剤を製剤化する場
合に一般的に使用されるすべての効果顔料を使用するこ
とができる。適当な効果顔料の例は、市販のアルミニウ
ムブロンズ、ドイツ特許出願公開第3636183号明細書に
よりクロム酸処理したアルミニウムブロンズ、市販の特
殊鋼ブロンズおよびその他の常用の金属板片および金属
フレーク顔料である。成分Aを製造するために非金属の
効果顔料、たとえば真珠光沢または干渉顔料も適当であ
る。
無機ベースの適当な着色顔料の例は、二酸化チタン、
酸化鉄、カーボンブラック等であり、有機ベースの適当
な着色顔料の例は、インダンスレンブルー、クロモフタ
ルレッド、イルガジンオレンジ、シコトランスエロー、
ヘリオゲングリーン等である。
成分Aに使用される結合剤としては、すでに述べた水
で希釈可能なまたは水で分散可能なアクリル化したポリ
ウレタンおよびポリアクリレートが適当であり、これら
は一般に水性被覆剤に使用され、有機溶液の形で存在す
ることもできる。この場合に樹脂の水希釈可能性または
水分散可能性は補助溶剤または溶剤として適当な溶解媒
介剤を使用することにより調整することができる。一方
では有機溶液中の良好な保存安定性、特に顔料の沈殿を
避ける能力、他方では成分Bへの基本塗料の問題のない
混入可能性または基本塗料への成分Bの問題のない混入
可能性が結合剤の選択に決定的である。成分Bへの基本
塗料の混入可能性または反対の混入可能性は確かに分散
添加剤、たとえばイオン性または非イオン性の界面活性
剤を使用することにより制御することができる。しかし
ながら、生じる被覆物の耐水性を低下させないために、
このような添加剤はできるだけ少ない量で使用すべきで
ある。
結合剤として基本塗料に使用されるアクリル化したポ
リウレタン樹脂(A1)は原則的に公知である。
このように本発明による塗料成分のキットの成分Aに
結合剤として使用されるアクリル化したポリウレタン
(A1)およびその製造はドイツ特許出願公開第4010176
号明細書に記載されている。
このアクリル化したポリウレタン(A1)を製造するた
めに第1工程で周知のポリウレタン化学の方法によりポ
リウレタン樹脂を製造する。ポリウレタン樹脂は以下の
成分から製造する。
(Aiia)数平均分子量400〜5000を有するポリエステル
および/またはポリエーテルポリオールまたはこのポリ
エステルおよび/またはポリエーテルからなる混合物、 (Aiib)ポリイソシアネートまたはポリイソシアネート
からなる混合物、 (Aiic)場合により、重合可能な二重結合のほかに少な
くともなお1つの、NCO基に対して反応性の基を有する
化合物またはこの化合物の混合物、 (Aiid)場合により、少なくとも1つの、イソシアネー
ト基に対して反応性の基および少なくとも1つのアニオ
ン形成可能な基を分子中に有する化合物またはこの化合
物の混合物、 (Aiie)場合により、少なくとも1つの、NCO基に対し
て反応性の基および少なくとも1つのポリ(オキシアル
キレン)基を分子中に有する化合物またはこの化合物か
らなる混合物、および場合により (Aiif)分子量60〜600を有し、ヒドロキシル基および
/またはアミノ基を有する有機化合物またはこの化合物
の混合物。
ポリウレタン樹脂(Aii)は数平均分子量200〜3000
0、有利には1000〜5000および分子当たり統計的平均で
0.05〜1.1、有利には0.2〜0.9、特に有利には0.3〜0.7
の重合可能な二重結合を有するべきである。ポリウレタ
ン樹脂(Aii)が酸価0〜90mgKOH/gを有するのが有利で
ある。
ポリウレタン樹脂の分子量は、当業者に周知であるよ
うに、特に使用される出発化合物(Aiia)〜(Aiif)の
量の割合および官能価により制御することができる。
ポリウレタン樹脂は物質中でおよび有機溶剤中で製造
することができる。
ポリウレタン樹脂はすべての出発化合物を同時に反応
させることにより製造することができる。しかしなが
ら、多くの場合には、ポリウレタン樹脂を段階的に製造
するのが有利である。従って、たとえば、成分(Aiia)
および(Aiib)からイソシアネート基を有するプレポリ
マーを製造することが可能であり、引き続きこれを成分
(Aiic)と更に反応させる。更に、成分(Aiia)、(Ai
ib)、(Aiic)および場合により(Aiid)および(Aii
e)からイソシアネート基を有するプレポリマーを製造
することが可能であり、引き続きこれを成分(Aiif)と
反応させ、高分子のポリウレタンを製造することができ
る。成分(Aiic)としてイソシアネート基に対して反応
性のただ1つの基を有する化合物を使用する場合は、第
1工程で(Aiib)および(Aiic)からイソシアネート基
を有する前生成物を製造することができ、引き続きこれ
をほかの成分と更に反応させることができる。
成分(Aiia)〜(Aiif)の反応は、有利には触媒、た
とえばジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエー
ト、第三アミン等の存在下で実施する。
成分(Aiia)、(Aiib)、(Aiic)、(Aiid)、(Ai
ie)および(Aiif)の使用すべき量は、求めるべき数平
均分子量および求めるべき酸価から得られる。重合可能
な二重結合は、重合可能な二重結合を有する(Aiia)成
分および/または成分(Aiia)を使用することによりポ
リウレタン分子に導入することができる。重合可能な二
重結合を成分(Aiic)を介して導入するのが有利であ
る。
成分(Aiia)として、飽和および不飽和のポリエステ
ルおよび/またはポリエーテルポリオール、特に数平均
分子量400〜5000を有するポリエステルおよび/または
ポリエーテルジオールを使用することができる。適当な
ポリエーテルジオールはたとえば一般式:H(−O−(CH
R1−)mOHのポリエーテルジオールであり、式中のR
1は水素原子または低級の、場合により置換されたアル
キル基であり、nは2〜6、有利には3〜4であり、か
つmは2〜100、有利には5〜50である。例として、線
状のまたは分枝鎖状のポリエーテルジオール、たとえば
ポリ(オキシエチレン)グリコール、ポリ(オキシプロ
ピレン)グリコールおよびポリ(オキシブチレン)グリ
コールが挙げられる。
選択されるポリエーテルジオールは過剰の量のエーテ
ル基を導入してはいけない、それというのはそうでなけ
れば形成されるポリマーが水中で膨張するからである。
有利なポリエーテルジオールは400〜3000の分子量範囲M
nのポリ(オキシプロピレン)グリコールである。
ポリエステルジオールは有機ジカルボン酸またはその
無水物を有機ジオールでエステル化することにより製造
するかまたはヒドロキシカルボン酸またはラクトンから
誘導する。分枝鎖状のポリエステルポリオールを製造す
るために、わずかの量で比較的高い原子価を有するポリ
オールまたはポリカルボン酸を使用することができる。
ジカルボン酸およびジオールは線状または分枝鎖状の脂
肪族、脂環式または芳香族のジカルボン酸またはジオー
ルであってもよい。
ポリエステルを製造するために使用されるジオール
は、たとえばアルキレングリコール、たとえばエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ブタンジオール−1,4、ヘキサンジオール−1,6、ネ
オペンチルグリコールおよびほかのジオール、たとえば
ジメチロールシクロヘキサンからなる。しかしながら少
量のポリオール、たとえばトリメチロールプロパン、グ
リセリン、ペンタエリトリットを添加することもでき
る。ポリエステルの酸成分はまず分子中に2〜44個、有
利には4〜36個の炭素原子を有する低分子のジカルボン
酸またはその無水物からなる。適当な酸はたとえばo−
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ
フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、琥珀酸、アジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、グルタール酸、ヘキサクロロヘプタンジカルボン
酸、テトラクロロフタル酸および/または二量体化した
脂肪酸である。これらの酸のほかにその無水物を、それ
が存在する限り使用することができる。ポリエステルポ
リオールを形成する場合に、比較的少ない量の、3個以
上のカルボキシル基を有するカルボン酸、たとえばトリ
メリット酸無水物または無水マレイン酸と不飽和脂肪酸
のアダクトが存在してもよい。
ラクトンとジオールの反応により得られるポリエステ
ルジオールを使用することもできる。これは末端のヒド
ロキシル基および式: (−CO−(CHR2−CH2−O) で表される繰返しのポリエステル成分の存在により特徴
付けられる。この場合にnは有利には4〜6の数を表
し、置換基R2は水素原子、アルキル基、シクロアルキル
基またはアルコキシ基である。置換基は12個より多くの
炭素原子を有しない。置換基中の全部の炭素原子の数は
ラクトン環当たり12をこえない。このための例はヒドロ
キシカプロン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシデカン酸
および/またはヒドロキシステアリン酸である。
ポリエステルジオールを製造するために、nが4の値
を有し、すべてのR2置換基が水素原子である非置換のε
−カプロラクトンが有利である。ラクトンとの反応は低
分子のポリオール、例えばエチレングリコール、1,3−
プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ジメチロー
ルシクロヘキサンにより開始する。しかしながら、ほか
の反応成分、たとえばエチレンジアミン、アルキルジア
ルカノールアミンまたは尿素をカプロラクトンと反応さ
せることもできる。高分子ジオールとしては、たとえば
ε−カプロラクタムを低分子のジオールと反応すること
により製造されるポリラクタムジオールが適当である。
成分(Aiia)を介して重合可能な二重結合をポリウレ
タン分子に導入すべきである場合は、重合可能な二重結
合を有する(Aiia)成分を使用しなければならない。こ
の(Aiia)成分の例としては、重合可能な二重結合を有
するポリオールおよび/またはポリカルボン酸を使用し
て製造されるポリエステルポリオール、有利にはポリエ
ステルジオールが挙げられる。重合可能な二重結合を有
するポリオールの例としては以下のものが挙げられる。
トリメチロールプロパンモノアリルエーテル、グリセリ
ンモノアリルエーテル、ペンタエリトリットモノーおよ
びペンタエリトリットジアリルエーテル。重合可能な二
重結合を有するポリカルボン酸の例としてはアルケンジ
カルボン酸、マレイン酸および不飽和の二量体化した脂
肪酸が挙げられる。
成分(Aiib)として脂肪族および/または脂環式およ
び/または芳香族のポリイソシアネートを使用すること
ができる。芳香族のポリイソシアネートの例としては、
フェニレンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネ
ート、キシリレンジイソシアネート、ビフェニレンジイ
ソシアネート、ナフチレンジイソシアネートおよびジフ
ェニルメタンジイソシアネートが挙げられる。
紫外線に対する良好な安定性により、少ない黄変傾向
を有する脂環式または脂肪族のポリイソシアネート生成
物が得られる。脂環式のポリイソシアネートの例は、イ
ソホロンジイソシアネート、シクロペンチレンジイソシ
アネートおよび芳香族のジイソシアネートの水素化生成
物、たとえばシクロヘキシレンジイソシアネート、メチ
ルシクロヘキシレンジイソシアネートおよびジシクロヘ
キシルメタンジイソシアネートである。脂肪族のジイソ
シアネートは、 式:OCN−(CR3 2−NCO で表される化合物であり、式中のrは2〜20、特に6〜
8の整数であり、R3は同じかまたは異なっていてもよ
く、水素原子または1〜8個のC原子、有利には1〜2
個のC原子を有する低級アルキル基を表す。このための
例は、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレン
ジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシ
アネート、エチルエチレンジイソシアネート、ジメチル
エチルジイソシアネート、メチルトリメチレンジイソシ
アネートおよびトリメチルヘキサンジイソシアネートで
ある。脂肪族ジイソシアネートのほかの例としてはテト
ラメチルキシロールジイソシアネートが挙げられる。ジ
イソシアネートとしてイソホロンジイソシアネートおよ
びジシクロヘキシルメタンジイソシアネートが特に有利
である。
成分(Aiib)はポリイソシアネートの官能価に関して
架橋したポリウレタン樹脂が全く得られないように形成
しなければならない。成分(Aiib)はジイソシアネート
のほかに2以上の官能価を有するポリイソシアネート成
分、たとえばトリイソシアネートを有することができ
る。
トリイソシアネートとしてはジイソシアネートの三量
体化またはオリゴマー化により、またはジイソシアネー
トと多官能性のOH基またはNH基を有する化合物との反応
により得られる生成物が有利であることが示された。こ
れには、たとえばヘキサメチレンジイソシアネートおよ
び水のビウレット、ヘキサメチレンジイソシアネートの
イソシアヌレートまたはイソホロンジイソシアネートと
トリメチロールプロパンのアダクトが属する。平均官能
価は場合によりモノイソシアネートを添加することによ
り低下することができる。この鎖を中断するモノイソシ
アネートの例は、フェニルイソシアネート、シクロヘキ
シルイソシアネートおよびステアリルイソシアネートで
ある。
成分(Aiic)は重合可能な二重結合をポリウレタン樹
脂に導入するために用いられる。成分(Aiic)としてNC
O基に対して反応性の少なくとも2個の基および1個の
重合可能な二重結合を有する化合物を使用するのが有利
である。成分(Aiic)として重合可能な二重結合のほか
になおNCO基に対して反応性の2個の基を有する化合物
を使用するのが特に有利である。NCO基に対して反応性
の基の例としては−OH,−SH,>NHおよび−NH2基が挙げ
られ、この場合に−OH,>NHおよび−NH2基が有利であ
る。成分(Aiic)として使用することができる化合物の
例としては以下のものが挙げられる。ヒドロキシ(メ
タ)アクリレート、特にヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレート、たとえばヒドロキシエチル−、ヒドロキシ
プロピル−、ヒドロキシブチル−またはヒドロキシヘキ
シル(メタ)アクリレートおよび2,3−ジヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロ
ピルモノアリルエーテル、2,3−ジヒドロキシプロパン
酸アリルエステル、グリセリンモノ(メタ)アクリレー
ト、グリセリンモノアリルエーテル、ペンタエリトリッ
トモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリットジ
(メタ)アクリレート、ペンタエリトリットモノアリル
エーテル、ペンタエリトリットジアリルエーテル、トリ
メチロールプロパンモノアリルエーテル、トリメチロー
ルプロパンモノ(メタ)アクリレートおよびトリメチロ
ールプロパンジアリルエーテル。成分(Aiic)として、
有利にはトリメチロールプロパンモノアリルエーテル、
グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリ
ットジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリットジア
リルエーテル、グリセリンモノアリルエーテルおよびト
リメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレートを使用
する。成分(Aiic)として、特に有利にはトリメチロー
ルプロパンモノアリルエーテルおよびグリセリンモノア
リルエーテルを使用する。NCO基に対して反応性の少な
くとも2個の基を有する(Aiic)成分を鎖に結合して
(末端にない)ポリウレタン分子に導入することが有利
である。
アニオン形成可能な基のポリウレタン分子への導入
は、少なくとも1個の、イソシアネート基に対して反応
性のかつアニオン形成可能な基を分子中に有する、ポリ
ウレタン分子への化合物(Aiid)の組み込みを介して行
う。
使用すべき成分(Aiid)の量は、求める酸価から計算
することができる。
成分(Aiid)として、有利にはイソシアネート基に対
して反応性の2つの基を分子中に有する化合物を使用す
る。イソシアネート基に対して反応性の適当な基は、特
にヒドロキシル基および第一および/または第二アミノ
基である。適当なアニオン形成可能な基はカルボキシル
基、ホスホン酸基および/またはホスホン酸基であり、
この場合にカルボキシル基が有利である。成分(Aiid)
として、たとえばα位の炭素原子に接触した2個の置換
基を有するアルカン酸を使用することができる。置換基
はヒドロキシル基、アルキル基または有利にはアルキロ
ール基であってもよい。このアルカン酸は少なくとも1
個の、一般に1〜3個のカルボキシル基を分子中に有す
る。このアルカン酸は2〜約25個の、有利には3〜10個
の炭素原子を有する。成分(Aiid)の例はジヒドロキシ
プロピオン酸、ジヒドロキシ琥珀酸およびジヒドロキシ
安息香酸である。アルカン酸の特に有利な基は、一般
式: R4−C(CH2OH)2COOH で表されるα、α−ジメチロールアルカン酸であり、式
中のR4は水素原子または約20個までの炭素原子を有する
アルキル基を表す。
この化合物の例は、2,2−ジメチロール酢酸、2,2−ジ
メチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸およ
び2,2−ジメチロールペンタン酸である。有利なジヒド
ロキシアルカン酸は2,2−ジメチロールプロピオン酸で
ある。アミノ酸を有する化合物は、たとえばα、δ−ジ
アミノ吉草酸、3,4−ジアミノ安息香酸、2,4−ジアミノ
トルエンスルホン酸および2,4−ジアミノ−ジフェニル
エーテルスルホン酸である。
成分(Aiie)を用いて、非イオン性の安定基としてポ
リ(オキシアルキレン)基をポリウレタン分子に導入す
ることができる。成分(Aiie)として、たとえば 式:R′O−(−CH2−CHR″−O−)nH で表されるアルコキシポリ(オキシアルキレン)アルコ
ールを使用することができ、式中のR′は1〜6個の炭
素原子を有するアルキル基を表し、R″は水素原子また
は1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を表し、nは
20〜75の数を表す。
成分(Aiif)の使用はポリウレタン樹脂の分子量の増
加を生じる。成分(Aiif)として、たとえば分子当たり
36個までの炭素原子を有するポリオール、たとえばエチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジ
オール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブチレングリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパ
ン、ヒマシ油または水素化したヒマシ油、ジトリメチロ
ールプロパンエーテル、ペンタエリトリット、1,2−シ
クロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ネオペン
チルグリコール、ヒドロキシピバリン酸−ネオペンチル
グリコールエステル、ヒドロキシエチル化したまたはヒ
ドロキシプロピル化したビスフェノールA、水素化した
ビスフェノールAおよびこれらの混合物を使用すること
ができる。ポリオールは使用される成分(Aiia)および
(Aiif)の量に対して、一般に30重量%まで、有利には
2〜20重量%の量で使用する。
成分(Aiif)として、第一および/または第二アミノ
基を有するジアミンおよび/またはポリアミンを使用す
ることができる。ポリアミンは主に1〜40個の炭素原
子、有利には約2〜15個の炭素原子を有するアルキレン
ポリアミンである。このポリアミンはイソシアネート基
と反応可能の水素原子を有しない置換基を有することが
できる。この例は線状または分枝鎖状の脂肪族、脂環式
または芳香族の構造を有し、かつ少なくとも2個の第一
アミノ基を有するポリアミンである。ジアミンとして
は、ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミ
ン、1,4−ブチレンジアミン、ピペラジン、1,4−シクロ
ヘキシルジメチルアミン、ヘキサメチレンジアミン−1,
6、トリメチルヘキサメチレンジアミン、メンタンジア
ミン、イソホロンジアミン、4,4′−ジアミノジシクロ
ヘキシルアミンおよびアミノエチルエタノールアミンが
挙げられる。有利なジアミンはヒドラジン、アルキルま
たはシクロアルキルジアミン、たとえばプロピレンジア
ミンおよび1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−ト
リメチルシクロヘキサンである。成分(Aiif)としては
2個以上のアミノ基を分子中に有するポリアミンを使用
することができる。しかしながらこの場合に、たとえば
モノアミンの併用により、架橋したポリウレタン樹脂が
得られないことに注意すべきである。このような使用可
能のポリアミンは、ジエチレントリアミン、トリエチレ
ンテトラミン、ジプロピレンジアミンおよびジブチレン
トリアミンである。モノアミンの例としてはエチルヘキ
シルアミンが挙げられる。
アクリル化したポリウレタン樹脂は、有機溶剤または
有機溶剤混合物中のポリウレタン樹脂(Aii)の溶液を
製造し、この溶液中でエチレン系不飽和モノマーまたは
エチレン系不飽和モノマー混合物をラジカル重合により
重合し、こうして得られた反応生成物を水性分散液に移
行することにより製造する。水と混和可能の有機溶剤を
使用するのが有利である。使用可能の溶剤の例として
は、ブチルグリコール、2−メトキシプロパノール、n
−ブタノール、メトキシブタノール、n−プロパノー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジ
エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノブチルエーテルおよび3−メチル−3−メト
キシブタノールまたはこれらの溶剤からなる混合物が挙
げられる。
ケトン、たとえばアセトン、メチルエチルケトン、ジ
エチルケトンおよびメチルイソブチルケトンが有利であ
る。
ラジカル重合は80〜160℃、有利には120〜160℃の温
度で前記有機溶剤または溶剤混合物中で実施する。
使用可能な重合開始剤の例としては、遊離基を形成す
る開始剤、たとえばベンゾイルペルオキシド、アゾビス
イソブチロニトリルおよびt−ブチルペルベンゾエート
が挙げられる。
重合においてはポリウレタン樹脂(Aii)と成分(A
i)のグラフト反応を生じる。成分(Ai)および(Aii)
は1:10〜10:1、有利には1:2〜2:1、特に有利には1:1の
重量比で使用する。
エチレン系不飽和モノマーとしては、実際にすべての
ラジカル重合可能のモノマーを使用することができる
が、この場合にアルフレイ=プライスによるQおよびe
式によりまたは共重合パラメータにより決められている
共重合に関する一般的な制限が適用される(たとえば、
Brandrup und Immergut,Polymer Handbook,2nd ed.John
Wiley+Sons,New York(1975)参照)。
エチレン系不飽和モノマーとしては以下のものを使用
することができる。
(i)脂肪族または脂環式のアクリル酸またはメタクリ
ル酸のエステルまたはこのエステルの混合物、および (ii)少なくとも1個のヒドロキシル基を分子中に有す
るエチレン系不飽和モノマーまたはこのモノマーの混合
物、および (iii)少なくとも1個のカルボキシル基を分子中に有
するエチレン系不飽和モノマーまたはこのモノマーの混
合物、および (iv)ほかの(i)、(ii)および(iii)と異なるエ
チレン系不飽和モノマーまたはこのモノマーの混合物、
および (v)ポリ不飽和モノマー、特にエチレン系ポリ不飽和
モノマー。
前記モノマーは有利には混合物として使用し、この場
合に、成分(i)は40〜100重量%、有利には60〜90重
量%の量で、成分(ii)は0〜20重量%、有利には3〜
12重量%の量で、成分(iii)は0〜30重量%、有利に
は5〜15重量%の量で、成分(iv)は0〜30重量%、有
利には0〜10重量%の量で、および成分(v)は0〜5
重量%、有利には0重量%の量で使用し、その際
(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)の重量
割合の合計は常に100重量%である。
成分(i)としては、たとえば以下のものを使用する
ことができる。
アルキル基に20個までの炭素原子を有するシクロヘキ
シルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ア
ルキルアクリレートおよびアルキルメタクリレート、た
とえばメチル−、エチル−、プロピル−、ブチル−、ヘ
キシル−、エチルヘキシル−、ステアリル−、およびラ
ウリルアクリレートおよびメタクリレート、またはこれ
らのモノマーの混合物。
成分(ii)としては、たとえば以下のものを使用する
ことができる。
アクリル酸、メタクリル酸またはほかのα,β−エチ
レン系不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステ
ル。このエステルは酸とエステル化されるアルキレング
リコールから誘導することができるかまたは酸をアルキ
レンオキシドと反応することにより得られる。成分(i
i)としては有利にはヒドロキシアルキル基が4個まで
の炭素原子を有するアクリル酸およびメタクリル酸のヒ
ドロキシアルキルエステルまたはこれらのヒドロキシア
ルキルエステルの混合物を使用する。このようなヒドロ
キシアルキルエステルの例としては2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒド
ロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピル
メタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、3−ヒドロキシブチルアクリレートまたは4−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレートが挙げられる。ほか
の不飽和酸、たとえばエタクリル酸、クロトン酸および
分子当たり約6個までの炭素原子を有する類似の酸の相
当するエステルも使用することができる。
成分(iii)としては有利にはアクリル酸および/ま
たはメタクリル酸を使用する。しかしながら分子中に6
個までの炭素原子を有するほかのエチレン系不飽和酸を
使用することもできる。この酸の例としてはエタクリル
酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸およびイタコン
酸が挙げられる。
成分(iv)としてはたとえば以下のものを使用するこ
とができる。
ビニル芳香族の炭化水素、たとえばスチレン、α−ア
ルキルスチレンおよびビニルトルエン、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル、またはこれらのモノマーの混合物。
成分(v)としては、少なくとも2個のラジカル重合
可能な二重結合を分子中に有する化合物を使用すること
ができる。例としては以下のものが挙げられる。ジビニ
ルベンゼン、p−メチルジビニルベンゼン、o−ノニル
ジビニルベンゼン、エタンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリトリットジ(メタ)アクリレート、アリルメタクリ
レート、ジアリルフタレート、ブタンジオールジビニル
エーテル、ジビニルエチレン尿素、ジビニルプロピレン
尿素、マレイン酸ジアリルエステル等。
二官能性の不飽和モノマー、たとえばブタンジオール
ジアクリレートまたはヘキサンジオールジアクリレート
の使用が有利である。グリシジルメタクリレートおよび
メタクリル酸を使用する場合には重合の際に相当するグ
リセリンジメタクリレートが自動的に生じる。ポリ不飽
和モノマーの種類および量は、ゲル化を生じないため
に、反応条件(触媒、反応温度、溶剤)と入念に一致し
なければならない。ポリ不飽和モノマーの添加されるべ
き量はゲルを形成しないで平均分子量を高めるために用
いられる。しかしながらポリ不飽和モノマーを添加しな
いのが有利である。
本発明により使用される、(Ai)および(Aii)から
製造されるポリマーは、ポリマーを有機溶剤または溶剤
混合物から水に移行する前または間に中和され、安定の
水性分散液の形成を可能にする、アニオン形成可能の基
を有しなければならない。当該のポリマーは、アニオン
形成可能の基のほかになお非イオン性の安定基、たとえ
ばポリ(オキシアルキレン)基、特にポリ(オキシエチ
レン)基および/またはポリ(オキシプロピレン)基お
よび/またはポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレ
ン)基を有することができる。
本発明により使用される、(Ai)および(Aii)から
製造されるポリマー中に含まれるアニオン形成可能の基
の量は、ポリマーが酸価5〜200、有利には10〜40、特
に有利には15〜30を有するように高くなければならな
い。アニオン形成可能の基の当該ポリマーへの導入はた
とえば成分(Aiid)および(iii)を介して行うことが
できる。アニオン形成可能の基は成分(Ai)だけにまた
は成分(Aii)だけにまたは成分(Ai)および成分(Ai
i)に含まれていてもよい。成分(Ai)にアニオン形成
可能の基が50〜100%、有利には70〜100%、特に有利に
は100%含まれているのが有利である。
ポリマーへのポリ(オキシアルキレン)基の導入は成
分(Aiie)を介してまたは少なくとも1個のポリ(オキ
シアルキレン)基を有するエチレン系不飽和モノマー
(たとえばポリ(オキシエチレン)(メタ)アクリレー
ト)を介して行うことができる。ポリマーは過剰の量の
ポリ(オキシアルキレン)基を有するべきでない、それ
というのもそうでなければ塗膜の湿分安定性が低下する
ことがあるからである。ポリ(オキシアルキレン)基の
含量は(Ai)および(Aii)から製造されるポリマーの
重量に対して1〜10重量%、有利には1〜5重量%であ
ってもよい。本発明により使用される、(Ai)および
(Aii)から製造されるポリマーは有利には非イオン性
の安定基を有するべきでない。
(Ai)および(Aii)から製造されるポリマーは、有
利にはヒドロキシル価0〜100、特に20〜80を有すべき
である。ポリマーの数平均分子量は有利には2000〜2000
0、特に有利には5000〜12000であるべきである。
特に有利なポリマーは、多分子性指数Q5〜90、有利に
は10〜30を有する(Ai)および(Aii)から製造される
ポリマーである。多分子性指数はMwとMnとの商であり、
この場合にMwは重量平均分子量およびMnは数平均分子量
を表す。
本発明による塗料成分のキットの基本塗料Aの水溶性
または水で分散可能な結合剤成分としては、 (I)第1段階の反応において、 下記の(a2)、(a3)、(b1)および(b2)と共重合
可能な、主にカルボキシル基を含有しない(メタ)アク
リル酸エステルまたはこの(メタ)アクリル酸エステル
からなる混合物(a1)、および場合により、 分子当たり少なくとも1個のヒドロキシル基を含有
し、主にカルボキシル基を含有しない、前記の(a1)、
下記の(a3)、(b1)および(b2)と共重合可能なエチ
レン系不飽和モノマーまたはこのモノマーからなる混合
物(a2)、および場合により、 主にカルボキシル基を含有せず、前記の(a1)、(a
2)、下記の(b1)および(b2)と共重合可能なエチレ
ン系不飽和モノマーまたはこのモノマーからなる混合物
(a3) からなる混合物を、有機溶剤または溶剤混合物に添加
し、少なくとも1種の重合開始剤の存在下で重合させ、
かつ (II)第2段階の反応において、 第1段階の反応生成物に対して少なくとも80重量%
の、前記の(a1)または(a1)と(a2)の混合物または
(a1)、(a2)および(a3)の混合物を添加した後で、 分子当たり少なくとも1個のカルボキシル基を含有
し、前記の(a1)、(a2)および(a3)と共重合可能な
エチレン系不飽和モノマーまたはこのモノマーからなる
混合物(b1)60〜100重量%を、 カルボキシル基を含有せず、前記の(a1)、(a2)、
(a3)および(b1)と共重合可能なエチレン系不飽和モ
ノマーまたはこのモノマーからなる混合物(b2)0〜40
重量% と一緒に添加し、この場合に(b1)および(b2)の添
加量の重量%の合計は常に100重量%であり、かつ(a
1)、(a2)、(a3)、(b1)および(b2)の種類およ
び量を、ポリアクリレート樹脂(A2)がヒドロキシル価
0〜40未満、有利には5〜35、酸価20〜100、有利には2
5〜50およびガラス転移温度(TG)−40℃〜+60℃、有
利には−20℃〜+40℃を有するように選択し、更に重合
させることにより得られた、水で希釈可能なまたは水で
分散可能なポリアクリレート樹脂が適当である。
“主にカルボキシル基を含有しない”という表現は、
成分(a1)、(a2)および(a3)が少ないカルボキシル
基含量(多くても、成分(a1)、(a2)および(a3)か
ら製造されるポリアクリレート樹脂が酸価多くても10を
有するほどである)を有することができることを表す。
しかしながら、成分(a1)、(a2)および(a3)のカル
ボキシル基含量を可能な限り低く維持するのが有利であ
る。カルボキシル基を含有しない(a1)、(a2)および
(a3)成分を使用するのが特に有利である。
本発明により使用すべきポリアクリレート樹脂(A2)
を製造するために、成分(a1)として、(a2)、(a
3)、(b1)および(b2)と共重合可能な、すべての主
にカルボキシル基を含有しない(メタ)アクリル酸のエ
ステルまたはこの(メタ)アクリル酸エステルの混合物
を使用することができる。例としては、アルキル基に20
個までの炭素原子を有するアルキルアクリレートおよび
アルキルメタクリレート、たとえばメチル−、エチル
−、プロピル−、ブチル−、ヘキシル−、エチルヘキシ
ル−、ステアリル−およびラウリルアクリレートおよび
メタクリレートおよび脂環式の(メタ)アクリル酸エス
テル、たとえばシクロヘキシル(メタ)アクリレートが
挙げられる。成分(a1)として、有利には少なくとも25
重量%までのn−ブチルおよび/またはt−ブチルアク
リレートおよび/またはn−ブチルおよび/またはt−
ブチルメタクリレートからなる、アルキルアクリレート
および/またはアルキルメタクリレートからなる混合物
を使用する。
成分(a2)としては、分子当たり少なくとも1個のヒ
ドロキシル基を有し、かつ主にカルボキシル基を含有し
ない、(a1)、(a3)、(b1)および(b2)と共重合可
能なすべてのエチレン系不飽和モノマーまたはこのモノ
マーの混合物を使用することができる。例としては、ア
クリル酸、メタクリル酸またはほかのα,β−エチレン
系不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステルが挙
げられる。このエステルは酸とエステル化されるアルキ
レングリコールから誘導することができ、または酸とア
ルキレンオキシドとの反応により得られる。成分(a2)
として、有利にはヒドロキシアルキル基が4個までの炭
素原子を有するアクリル酸およびメタクリル酸のヒドロ
キシアルキルエステル、環式エステル、たとえばε−カ
プロラクトンおよびこれらのヒドロキシアルキルエステ
ルからの反応生成物、またはこれらのヒドロキシアルキ
ルエステルまたはε−カプロラクトン変性ヒドロキシア
ルキルエステルからなる混合物を使用する。このような
ヒドロキシアルキルエステルの例としては、2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアク
リレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−
ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブ
チルアクリレートおよび4−ヒドロキシブチルメタリレ
ートを使用する。ほかの不飽和酸、たとえばエタクリル
酸、クロトン酸および分子当たり約6個までの炭素原子
を有する類似の酸の相当するエステルを使用することも
できる。
成分(a3)として、(a1)、(a2)、(b1)および
(b2)と共重合可能なすべての主にカルボキシル基を含
有しないエチレン系不飽和モノマーまたはこのモノマー
の混合物を使用することができる。成分(a3)として、
有利にはビニル芳香族炭化水素、たとえばスチレン、α
−アルキルスチレンおよびビニルトルエンを使用する。
成分(a1)、場合により(a2)および場合により(a
3)を場合により適当な有機溶剤中で混合し、有機溶剤
または有機溶剤混合物に供給し、ここで少なくとも1種
の重合開始剤の存在下で重合する。有機溶剤および重合
開始剤としてポリアクリレート樹脂の製造に常用のおよ
び水性分散液の製造に適当な溶剤および重合開始剤を使
用する。使用可能な溶剤の例としては、ブチルグリコー
ル、2−メトキシプロパノール、n−ブタノール、メト
キシブタノール、n−プロパノール、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテルおよび3−メチ
ル−3−メトキシブタノールが挙げられる。使用可能な
重合開始剤の例としては、遊離基を形成する開始剤、た
とえばベンジルペルオキシド、アゾビスイソブチロニト
リルおよびt−ブチルペルベンゾエートが挙げられる。
重合は80〜160℃、有利には120〜160℃の温度で実施す
る。(a1)、場合により(a2)および場合により(a3)
からなる混合物を2〜8時間以内で、有利には3〜6時
間以内で有機溶剤または有機溶剤混合物に添加し、ここ
で少なくとも1種の遊離基を形成する開始剤の存在下で
重合する。
(II)第2段階の反応において、 第1段階の反応生成物に対して少なくとも80重量%、
有利には100重量%の、(a1)または(a1)と(a2)の
混合物または(a1)、(a2)および(a3)の混合物を添
加した後で、 分子当たり少なくとも1個のカルボキシル基を含有
し、前記の(a1)、(a2)および(a3)と共重合可能な
エチレン系不飽和モノマーまたはこのモノマーからなる
混合物(b1)60〜100重量%を、 カルボキシル基を含有せず、前記の(a1)、(a2)、
(a3)および(b1)と共重合可能なエチレン系不飽和モ
ノマーまたはこのモノマーからなる混合物(b2)0〜40
重量% と一緒に添加し、(I)第1段階および(II)第2段
階で添加されるモノマーがほぼ完全に反応するまで更に
重合する。
工程(II)において成分(b1)100重量%を使用する
のが有利である。
成分(a1)としては、分子当たり少なくとも1個のカ
ルボキシル基を有し、(a1)、(a2)および(a3)と共
重合可能なすべてのエチレン系不飽和モノマーまたはこ
のモノマーの混合物を使用することができる。成分(b
1)として有利にはアクリル酸および/またはメタクリ
ル酸を使用する。分子中に6個までの炭素原子を有する
ほかのエチレン系不飽和酸を使用することもできる。こ
れらの酸の例としてはエタクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸、フマル酸およびイタコン酸が挙げられる。
成分(b1)としては、マレイン酸モノ(メタ)アクリ
ロイルオキシエチルエステル、琥珀酸モノ(メタ)アク
リロイルオキシエチルエステルおよびフタル酸モノ(メ
タ)アクリロイルオキシエチルエステルを使用すること
ができる。
成分(b2)として、(a1)、(a2)、(a3)および
(b1)と共重合可能なすべてのエチレン系不飽和モノマ
ーまたはこのモノマーの混合物を使用することができ
る。成分(b2)として、成分(a1)、(a2)および(a
3)の記載に挙げられたすべてのモノマーを使用するこ
とができる。
成分(b1)および場合により、(b2)は有利には10〜
60分以内、特に有利には15〜45分以内に添加する。
モノマー(b1)および場合により(b2)の添加が終了
した後で、使用されるすべてのモノマーがほぼ完全に反
応するまで更に重合する。
成分(a1)、(a2)、(a3)、(b1)および(b2)の
種類および量は、反応生成物がヒドロキシル価0〜40未
満、有利には5〜35、酸価20〜100、有利には25〜50お
よびガラス転移温度(Tg)−40℃〜+60℃、有利には−
20℃〜+40℃を有するように選択する。
開始剤の量および添加速度は、有利には数平均分子量
2500〜20000を有するポリアクリレート樹脂が得られる
ように選択する。開始剤の添加を、成分(a1)、(a2)
および場合により(a3)からなる混合物の添加と同じ時
間に開始し、成分(b1)および場合により(b2)の添加
が終了して約30分後に終了するのが有利である。開始剤
は、有利には単位時間当たり一定の量で添加する。開始
剤の添加終了後使用されるすべてのモノマーがほぼ完全
に反応するまで反応混合物をなお重合温度に(一般に約
1.5時間)維持する。“ほぼ完全に反応する”とは、有
利には使用されるモノマー100重量%が反応することで
あるが、反応混合物の重量に対して多くても約0.5重量
%までの少ない残留モノマー含量が未反応で残留するこ
とも可能である。
ポリアクリレート樹脂(A2)は、成分(a1)40〜87.5
重量%、有利には55〜80重量%、成分(a2)0〜45重量
%、有利には12〜35重量%、成分(a3)0〜25重量%、
有利には8〜18重量%、成分(b1)2.5〜15重量%、有
利には3〜7重量%および成分(b2)0〜6重量%を使
用することにより製造し、その際(a1)、(a2)、(a
3)、(b1)および(b2)の重量割合の合計は常に100重
量%である。
結合剤として基本塗料Aにもちろん前記結合剤(A1)
および(A2)の混合物および更にほかの水で希釈可能な
または水で分散可能な結合剤を使用することができる。
基本塗料Aが主に水を含有せず、有利には完全に水を
含有しないことが本発明に特徴的なことである。基本塗
料の含水量は基本塗料の全部の重量に対して5重量%未
満であるべきである。
溶剤として基本塗料は1種以上の有機溶剤を含有す
る。適当な溶剤の例は特に水溶性のまたは水で希釈可能
の溶剤、たとえばアルコール、エステル、ケトン、ケト
エステル、グリコールエーテルエステル等である。有利
にはアルコールおよびグリコールエーテル、特に有利に
はブチルグリコールおよびブタノールを使用する。
この場合に、結合剤の製造の際にすでに溶剤を使用す
る可能性が存在し、これが後で溶剤として基本塗料に残
留する。しかしながら結合剤を製造するためにほかの溶
剤を頻繁に使用し、これを結合剤を製造した後で真空蒸
留または薄層蒸発により入念に留去し、かつ結合剤溶液
中に残留する溶剤と交換し、更にこの溶液を基本塗料に
使用する。塗膜形成中にポリマー粒子の合流を容易にす
るために、高沸点の溶剤は水溶性であるべきであり、か
つ基本塗料に使用するポリウレタン樹脂溶液に残留すべ
きである。
こうして、たとえばアクリル化されたポリウレタン樹
脂溶液の製造をケトン、たとえばメチルエチルケトンま
たはアセトン中で実施する。ブチルグリコールの添加
後、引き続きケトン(メチルエチルケトン、アセトン)
を蒸留により除去することにより溶剤の交換を実施す
る。ポリウレタン樹脂を製造するための溶剤として、メ
トキシプロピルアセテート、エトキシエチルアセテート
およびN−メチルピロリドンが特に有利であり、これら
は交換する必要がなく(活性水素を有しない)、成分A
に残留することができる。場合によりこれらの溶剤はポ
リウレタン樹脂を製造するためにケトンとの混合物で使
用することもでき、この場合にケトンは基本塗料に残留
せず、ポリウレタン樹脂の製造後に交換する。
成分Aは更になお常用の助剤および添加剤を含有する
ことができる。このような添加剤の例は消泡剤、分散助
剤、乳化剤、流展剤等である。
成分Aの製造は当業者に周知の方法により個々の成分
を混合または分散することにより行う。たとえば一般に
それぞれの顔料を、有利には溶液の形で有機溶剤に使用
される1種以上の前記結合剤とともに磨砕(分散)する
ことにより着色顔料の混入を行う。場合により磨砕のた
めになおほかの有機溶剤を添加することができる。これ
らの顔料の磨砕は一般的な装置、たとえばパールミルお
よびサンドミルを用いて行う。
効果顔料の混入は一般には効果顔料と1種以上の有機
溶剤を均質に混合することにより行う。更にこの混合物
を1種以上の前記結合剤の混合物に、場合によりほかの
有機溶剤を添加して撹拌機または溶解機を用いて撹拌し
て入れる。結合剤は有利には溶液の形で有機溶剤に使用
する。
この場合に顔料、結合剤および溶剤のそれぞれの量割
合は、当業者に周知のように顔料ペーストの流動特性に
より決められ、従ってそれぞれ使用される顔料に依存す
る。
もう1つの本発明に特徴的な塗料成分のキットの成分
は水を含有する成分Bである。脱イオン水のみを有し、
従って基本塗料の処理粘度または処理固体の調整にのみ
用いられる成分Bの使用が可能である。しかしながら成
分(B)は有利には少なくとも1種のレオロジーを制御
する添加剤を有する。場合により成分Bはなおほかの助
剤および添加剤、1種以上の水で希釈可能なまたは水で
分散可能な結合剤および有機溶剤を有することができ
る。
レオロジーを制御する添加剤としては、たとえば欧州
特許公開第38127号明細書に記載されているような架橋
したポリマーのミクロ粒子および/またはほかの常用の
レオロジー添加剤を使用する。従って、粘稠剤としてた
とえば無機の層状珪酸塩、たとえばアルミニウム−マグ
ネシウム珪酸塩、ナトリウム−マグネシウム層状珪酸塩
およびモンモリロナイトタイプのナトリウム−マグネシ
ウム−フッ素−リチウム層状珪酸塩およびイオンおよび
/または会合作用する基を有する合成ポリマー、たとえ
ばポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリルアミ
ド、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリビニルピロリドン、
スチレン−無水マレイン酸またはエチレン−無水マレイ
ン酸のコポリマーおよびその誘導体または疎水性の変性
されたエトキシル化したウレタンまたはポリアクリレー
トが作用する。有利には粘稠剤として無機の層状珪酸塩
を使用する。酸価60〜780mgKOH/g、有利には200〜500mg
KOH/gを有し、カルボキシル基を有するポリアクリレー
トコポリマーおよびナトリウム−マグネシウム層状珪酸
塩からなる組合せが特に有利である。
有利には水性ペーストの形のナトリウム−マグネシウ
ム層状珪酸塩を使用する。特に有利なペーストは層状珪
酸塩3重量%およびポリプロピレングリコール3重量
%、または層状珪酸塩2重量%およびプロピレングリコ
ール0.6重量%、または層状珪酸塩2重量%およびほか
の市販の界面活性剤2重量%を含有し、その際すべての
%表示はペーストの全重量に関する。これらの粘稠剤の
水性ペーストは成分Bにのみ添加すべきであり、成分A
に添加すべきでない。
成分Bに使用するために、すでに成分Aの記載に挙げ
られた水で希釈可能なまたは水で分散可能なポリアクリ
レート樹脂およびアクリル化されたポリウレタン樹脂、
およびそのほかの水で希釈可能なまたは水で分散可能な
ほかのポリウレタン樹脂、ほかのポリアクリレート樹
脂、ポリエステル樹脂およびアミノプラスト樹脂が適当
である。これらの結合剤は成分Bに使用する場合に有機
溶液としてだけでなく有利には水を含んだ形で使用する
ことができる。樹脂の水相へのこの移行は、たとえば、
場合により樹脂を製造する際に使用される有機溶剤を予
め部分的に除去して、(アニオンまたはカチオン形成可
能な基、たとえばカルボキシル基のために)担体基を中
和し、引き続き水で希釈することにより、または水の存
在下で樹脂を直接形成することにより行う。更に詳しく
は文献に示されており、ここで樹脂の製造が記載されて
いる(ドイツ特許出願公開第3210051号明細書、ドイツ
特許出願公開第2624442号明細書、ドイツ特許出願公開
第3739332号明細書、米国特許第4719132号明細書、欧州
特許公開第89497号明細書、米国特許第4558090号明細
書、米国特許第4489135号明細書、欧州特許公開第38127
号明細書、ドイツ特許出願公開第3628124号明細書、欧
州特許公開第158099号明細書、ドイツ特許出願公開第29
26584号明細書、欧州特許公開第195931号明細書およ
び、ドイツ特許出願公開第3321180号明細書記載)。
更に成分Bの結合剤として、有機溶液の形で存在でき
ない、水で希釈可能なまたは水で分散可能なポリウレタ
ン樹脂が適当である。これは、特にNCO基を有するプレ
ポリマーを変性剤としてポリアミンと反応させたポリウ
レタン樹脂である。
これらのポリウレタン樹脂の製造は、一般にNCOプレ
ポリマーをまず水で希釈可能にまたは水で分散可能にす
るようにして行う。このためにたとえばNCOプレポリマ
ーのアニオン基を第三アミンで少なくとも部分的に中和
する。
これにより生じる水中の分散可能性の増加は無限の希
釈可能性に十分である。これは中和したポリウレタンを
安定に分散するために十分である。なお存在するイソシ
アネート基を変性剤と反応させる。この反応はほかの結
合および分子量の増加を生じる。変性剤としては水溶性
化合物が有利である、それというのもこれは水中のポリ
マーの最終生成物の分散可能性を高めるからである。有
機ジアミンが適当である、それというのもこれは一般に
樹脂がゲル化せずに、最も高い分子量を形成するからで
ある。しかしながらこのための前提は、プレポリマーが
鎖を延長する前に水に分散するかまたはほかに十分に希
釈して存在することである。変性剤の量はその官能価に
よりおよびプレポリマーのNCO含量により決定する。
特に第一アミノ基の形の過剰の活性水素の存在は好ま
しくない低分子量のポリマーを生じることがある。鎖の
延長は、少なくとも一部分、反応可能な水素を有する少
なくとも3個のアミノ基を有するポリアミンを用いて実
施することができる。このポリアミンタイプはポリマー
の延長後1〜2個の反応可能な水素原子を有する未反応
のアミン窒素原子が存在しないような量で使用すること
ができる。この使用可能なポリアミンはジエチレントリ
アミン、トリエチレンテトラミン、ジプロピレントリア
ミンおよびジブチレントリアミンである。有利なポリア
ミンはアルキルまたはシクロアルキルトリアミン、たと
えばジエチレントリアミンである。鎖延長の際にゲル化
を阻止するために、少量のモノアミン、たとえばエチル
ヘキシルアミンを添加することができる。
更に、成分Bのための水で希釈可能なまたは水で分散
可能な結合剤としては、ドイツ特許出願公開第3841540
号明細書に記載の水で希釈可能なエマルジョンポリマー
が適当である。これらのエマルジョンポリマーは、 a)第一工程で、エチレン系不飽和モノマーまたはエチ
レン系不飽和モノマーからなる混合物10〜90重量部を水
相で1種以上の乳化剤および1種以上のラジカル形成開
始剤の存在下で重合し、その際エチレン系不飽和モノマ
ーまたはエチレン系不飽和モノマーからなる混合物を第
一工程でガラス転移温度(TG1)+30℃〜+110℃を有す
るポリマーが得られるように選択し、かつ b)第一工程で使用されたエチレン系不飽和モノマーま
たはモノマー混合物少なくとも80重量%を反応させた後
で、第二工程でエチレン系不飽和モノマーまたはエチレ
ン系不飽和モノマーからなる混合物90〜10重量部を第一
工程で得られたポリマーの存在下で重合し、その際第二
工程で使用されるモノマーまたは第二工程で使用される
エチレン系不飽和モノマーからなる混合物を、第二工程
で使用されるモノマーまたは第二工程で使用されるエチ
レン系不飽和モノマーからなる混合物の単独重合により
ガラス転移温度(TG2)−60℃〜+20℃を有するポリマ
ーが得られるように選択し、その際反応条件を得られた
エマルジョンポリマーが数平均分子量200000〜2000000
を有するように選択し、その際第一工程で使用されるエ
チレン系不飽和モノマーまたはモノマー混合物および第
二工程で使用されるエチレン系不飽和モノマーまたはモ
ノマー混合物の種類および量を、得られたエマルジョン
ポリマーがヒドロキシル価2〜100mgKOH/g、有利には10
〜50mgKOH/gを有し、かつTG1−TG2の差が10〜170℃、有
利には80〜150℃であるように選択することにより得ら
れる。
使用される水で希釈可能なエマルジョンポリマーは水
性媒体中で公知の装置内で公知の方法による二工程の乳
化重合により製造可能である。
更に詳しくはドイツ特許出願公開第3841540号明細書
に記載されている。
成分Bは、更に場合によりなお1種以上の有機溶剤お
よび場合によりなおほかの常用の助剤および添加剤を有
することができる。適当な有機溶剤の例は成分Aの記載
の際にすでに挙げられた溶剤である。有機溶剤の含量は
成分Bの全重量に対して一般に0〜3重量%である。適
当な助剤および添加剤の例は同様に成分Aの記載の際に
挙げられた添加剤である。これらの添加剤の使用量は成
分Bの全重量に対して一般に0〜10重量%である。
成分Bが結合剤を含有する場合は、結合剤として有利
には水で希釈可能なまたは水に分散可能なポリウレタン
樹脂および/またはアミノプラスト樹脂またはポリアク
リレート樹脂を使用する。
正確に決められた色調を有する水性被覆剤を製造する
ための本発明による塗料成分のキットは異なる顔料を有
する基本塗料(成分A)および少なくとも1種の水を含
有する成分Bからなる。この場合に、水性被覆剤の所望
の色調に応じて、水性被覆剤を製造するために、塗料成
分のキットの1種以上の基本塗料を少なくとも1種の水
を含有する成分Bと水性被覆剤を塗装する前に直接混合
する。典型的な塗料成分のキットは15〜60種、有利には
20〜40種の異なる基本塗料および1〜5種、有利には1
〜3種の異なる成分Bからなる。
基本塗料および混合物を貯蔵し、保存するための一般
的な混合機の記載に関しては、文献にのみ、たとえばGl
asurit−Handbuch,11.Auflage,Kurt R.,Vincentz−Verl
ag,Hannover 1984,544〜547頁に記載されている。
有利な本発明による塗料成分のキットは、成分Aとし
て、 Aa)少なくとも1種の効果顔料および/または少なくと
も1種の着色顔料0.5〜70重量%、 Ab)少なくとも1種の水で希釈可能なまたは水で分散可
能な結合剤10〜80重量%および Ac)少なくとも1種の有機溶剤 を含有する基本塗料を使用し、その際成分Aa〜Acの重量
割合の合計がそれぞれ100重量%である場合に得られ
る。
更に基本塗料はなお常用の助剤および添加剤を成分A
の全重量に対して0〜10重量%含有することができる。
特に有利には塗料成分のキットは、効果顔料のみを有す
る基本塗料および着色顔料のみを有する基本塗料から構
成される。
特に有利な効果顔料をベースとする基本塗料(成分
A)は Aa)少なくとも1種の効果顔料0.5〜50重量%、 Ab)少なくとも1種の水で希釈可能なまたは水で分散可
能な結合剤20〜80重量%、および Ac)少なくとも1種の有機溶剤 を含有し、その際成分Aa〜Acの重量割合の合計がそれぞ
れ100重量%である。
特に有利な無機の着色顔料をベースとする基本塗料
(成分A)は Aa)少なくとも1種の無機の着色顔料1〜70重量%、 Ab)少なくとも1種の水で希釈可能なまたは水で分散可
能な結合剤10〜80重量%、および Ac)少なくとも1種の有機溶剤 を含有し、その際成分Aa〜Acの重量割合の合計はそれぞ
れ100重量%である。
特に有利な有機着色顔料をベースとする基本塗料(成
分A)は Aa)少なくとも1種の有機着色顔料1〜30重量%、 Ab)少なくとも1種の水で希釈可能なまたは水で分散可
能な結合剤10〜80重量%、および Ac)少なくとも1種の有機溶剤 を含有し、その際成分Aa〜Acの重量割合の合計がそれぞ
れ100重量%である。
もちろん基本塗料は、少なくとも1種の有機着色顔料
および少なくとも1種の無機着色顔料からなる組合せを
有する成分Aとして使用することができる。
成分Bとして、有利には Ba)水60〜100重量%、有利には80〜97重量%、 Bb)少なくとも1種のレオロジーを制御する添加剤0〜
10重量%、有利には2〜5重量%、その際この量は溶剤
部分を含まない純粋の添加剤の重量に関する、および Bc)場合により少なくとも1種の水で希釈可能なまたは
水で分散可能な結合剤 を有する混合物を使用し、その際成分Ba〜Bcの重量割合
の合計はそれぞれ100重量%である。
異なる基本塗料Aは水性被覆剤を製造するために所望
の色調が得られるような割合で混合する。成分Aと異な
る成分Bとの混合割合は、得られる被覆剤が色調に依存
して所望の粘度、所望の固体含量および所望の有機溶剤
含量等を有するという要求により決定する。
固体含量(使用される固体の結合剤の量と使用される
顔料の量)および有機溶剤含量等は水性被覆剤の使用目
的により変動する。自動車の修復塗料の分野において
は、それぞれ水性被覆剤の全重量に対して、メタリック
塗料のための固体含量は有利には7〜25重量%であり、
単色塗料のための固体含量は10〜45重量%である。
本発明による混合系の有利な実施態様は、すべての基
本塗料が1種類の結合剤を含有するかまたは2種以上の
結合剤を含有し、2種以上の混合物を使用する場合は、
混合割合がそれぞれ同じである塗料成分のキットであ
る。特に有利には塗料成分のキットのすべての基本塗料
は同じ割合の、使用される固体の結合剤(すなわち溶剤
を含まない)の量と使用される有機溶剤の量を有する。
これは、所望の色調に依存せずに、従って異なる基本塗
料の混合割合に依存せずに、異なる基本塗料の得られた
混合物が常に同じ結合剤/溶剤割合を有し、従って色調
に依存せずにほぼ同じ蒸発特性(乾燥)および類似のレ
オロジーを示すことを保証する。更に、すべての基本塗
料におけるこの一定の結合剤/溶剤割合は、成分Bが結
合剤を有する限り、場合により製造される水性塗料中の
結合剤(溶解した)/結合剤(分散した)割合が一定で
あることを保証する。
それぞれ同じ結合剤/溶剤割合で異なる基本塗料を使
用することはそれぞれ所望の色調に依存せずに一定の塗
膜特性を達成するという実際の利点を有する。
基本塗料にそれぞれ異なる結合剤の混合物を使用する
場合は、成分Bと混合後に再び色調に依存しない、結合
剤に関する一定の混合割合を達成するために、異なる結
合剤の混合割合が互いに個々の基本塗料中で有利にはそ
れぞれ一定であるべきである。成分Aに使用する結合剤
の混合物を成分Bに使用する場合は、有利には成分B中
の異なる結合剤の混合割合は成分A中のこの結合剤の混
合割合と同じであるべきである。成分Bが結合剤として
ポリウレタン樹脂分散液を有する場合に特に有利な塗料
成分のキットが得られる。
本発明による塗料成分のキットを使用して製造される
水性被覆剤は種々の基体、たとえば金属、木材、プラス
チックまたは紙材に被覆することができる。本発明によ
る混合系を使用して製造される水性被覆剤をプラスチッ
クに被覆すべき場合は、基本塗料Aおよび基本塗料Bが
アミノプラスト樹脂を有しないのが有利である。
本発明による塗料成分のキットを用いて製造される水
性被覆剤はたとえば自動車の連続塗装に適している。
特に本発明による塗料成分のキットを用いて製造され
る水性被覆剤は損傷箇所の修復塗装、特に自動車修復塗
装に適している。この場合にはこの被覆剤を成分Aおよ
びBを混合することにより製造した後で直接相当する予
め処理された損傷箇所に(たとえばナイフ塗布および充
填により)一般的な方法で、特に吹き付けにより被覆す
る。有利には本発明による塗料成分のキットを使用して
製造される水性被覆剤は下塗り層を製造するために使用
する。
こうして製造された下塗り層を室温でまたは強化した
乾燥(たとえば60℃、80℃またはIR乾燥で10分)により
乾燥した後で適当な透明の上塗り組成物を被覆する。上
塗り塗料としては有機の可溶性のおよび水性の一成分ま
たは二成分の透明塗料および粉末塗料が適当である。ヒ
ドロキシル基を有するアクリレートコポリマーおよびポ
リイソシアネートをベースとする二成分透明塗料が頻繁
に使用される。このような透明塗料はたとえばドイツ特
許第3412534号明細書、ドイツ特許第3609519号明細書、
ドイツ特許第3731652号明細書およびドイツ特許第38230
05号明細書に記載されている。たとえばヒドロキシル基
を有する結合剤およびアミノ樹脂硬化剤をベースとする
適当な一成分透明塗料は同様に公知であり、たとえば、
Kittel,Lehrbuch der Lacke und Beschichtungen,Band
IV,Verlag W.A.Colomb in der H.Heeremann GmbH,Berli
n−Oberschwandorf 1976に記載されている。しかしなが
ら、ここで記載しなかったほかのすべての透明塗料もも
ちろん適している。
場合により必要な約5分の排気時間の後で、引き続き
下塗り層を上塗り層といっしょに乾燥する。二成分透明
塗料を使用する場合は一般に100℃未満、有利には80℃
未満の温度で乾燥を実施する。下塗り層の乾燥塗膜層の
厚さは一般に5〜25μmであり、上塗り層の乾燥塗膜層
の厚さは一般に30〜70μmである。
一成分透明塗料を使用する場合は下塗り層を上塗り層
といっしょに高められた温度、たとえば約120℃で乾燥
する。この場合に上塗り層の乾燥塗膜層の厚さは一般に
30〜50μmである。
以下に本発明を実施例により詳細に説明する。その際
%および部はほかにことわりのない限りすべて重量%お
よび重量部を表す。
成分Aのためのポリアクリレート樹脂溶液IおよびIIの
製造 重合のための容器にソルベノン(Solvenon)PM471.5g
を予め入れ、110℃に加熱した。同時に開始して4時間
以内で、それぞれ以下に記載のモノマー混合物1および
2 1424.5gおよび4.5時間以内で、t−ブチルペルオキ
シエチルヘキサノエート90gおよびソルベノンPM210gか
らなる混合物を反応温度110℃で添加した。供給時間3.5
時間後にモノマー混合物1および2 142.5gおよびアク
リル酸75gからなる混合物の第3の供給物を添加した。
供給終了後に反応混合物をなお110℃で1時間老化し
た。
モノマー混合物1 n−ブチルメタクリレート300g メチルメタクリレート300g スチレン225g ラウリルメタクリレート150g t−ブチルアクリレート337g ヒドロキシエチルメタクリレート112.5g モノマー混合物2 n−ブチルメタクリレート300g メチルメタクリレート300g スチレン225g ラウリルメタクリレート150g t−ブチルアクリレート450g ポリアクリレート溶液 I II OH価 32 0 固体 69.1% 68.3% 成分Aのためのポリウレタン樹脂分散液IIIの製造(比
較) 撹拌機、温度計および充填カラムを装備した容器内
で、二量体の工業的C18脂肪酸(Unichema社のPripol 1
01)819.9g、1,6−ヘキサンジオール269.3g、イソフタ
ル酸331.5g、ネオペンチルグリコール236.6gおよびキシ
レン58.6gを溶融した。引き続き撹拌下および窒素下で
カラム頭部温度が140℃を上回らないように温度を上昇
させた。反応混合物の最高温度220℃で酸価5を達成す
るまで更に凝縮した。温度を160℃に低下し、100ミリバ
ールの真空で0.5時間保存した。酸価3〜4を達成し
た。80℃に冷却後得られたポリエステルをメチルエチル
ケトンで固体73%に希釈した。還流冷却機、温度計およ
び撹拌機を有するポリウレタン反応に適当なスチール容
器内で、m−テトラメチルキシロールジイソシアネート
(商標名TMDX,American Cyanamid社)283.0g、メチルエ
チルケトン264.0g、ジメチロールプロピオン酸56.1g、
ネオペンチルグリコール9.2gおよび前記のポリエステル
溶液882.8gをいっしょに計量して供給し、82℃に加熱し
た。溶液のNCO値1.1を達成すると、トリメチロールプロ
パン52.0gを供給した。NCO値0.1未満になるまで反応を
実施した。その後ブチルグリコール637gを添加し、ブチ
ルグリコール/メチルエチルケトン混合物を、移行する
混合物が屈折率1.4175を有するまで真空下で蒸留した。
その後82℃でN,N−ジメチルエタノールアミン34.4gを供
給し、更に30分撹拌した。最後にブチルグリコールで固
体60%に調整した。
成分Bのためのポリウレタン樹脂分散液B1の製造 撹拌機、還流冷却機および供給容器を有する適当な反
応容器内で、保護ガス下で、市販の不飽和の二量体脂肪
酸をベースとする数平均分子量1400を有するポリエステ
ル(ヨウ素価10mgJ2/g、モノマー含量最大0.1%、三量
体含量最大2%、酸価195〜200mgKOH/gおよび鹸価197〜
202mgKOH/gを有する)686.3g、イソフタル酸およびヘキ
サンジオールを予め入れ、ヘキサンジオール10.8g、ジ
メチロールプロピオン酸55.9g、メチルエチルケトン34
4.9gおよび4,4′−ジ−(イソシアネートシクロヘキシ
ル)メタン303.6gを順次加えた。この混合物を還流下で
イソシアネート含量が1.0に低下するまで放置した。引
き続きこの混合物をトリメチロールプロパン26.7gを添
加し、粘度が12dPas(樹脂溶液/N−メチルピロリドン1:
1の溶解度において)になるまで還流下で放置した。ブ
チルグリコール47.7gを添加することにより同様に存在
する過剰のイソシアネートがなくなった。引き続きこの
反応混合物にジメチルエタノールアミン32.7g、脱イオ
ン水2688.3gおよびブチルグリコール193.0gを激しく撹
拌して添加した。真空蒸留によりメチルエチルケトンを
除去した後で固体約27%を有する分散液が得られた。
2.異なる基本塗料の製造 基本塗料A1の製造 クロモフタルレッド10部、Dowanol PnB 38部および
ジメチルエタノールアミンで中和したポリアクリレート
樹脂溶液I 51部(I 49部、ジメチルエタノールアミン2
部)を撹拌下で混合し、実験用パールミル内で分散させ
た。
基本塗料A2の製造 クロモフタルレッド10部、Dowanol PnB 38.4部およ
び中和したポリアクリレート樹脂溶液II 51.6部(II 4
9.6部、ジメチルエタノールアミン2.0部)を撹拌下で混
合し、実験用パールミル内で分散させた。
比較のための基本塗料V1の製造 クロモフタルレッド10部、Dowanol PnB 33.5部およ
び中和したポリウレタン樹脂分散液III 56.5部を撹拌下
で混合し、実験用パールミル内で分散させた。
顔料不含の成分Bの製造 ポリウレタン樹脂分散液B1 44部に、無機のナトリウ
ム−マグネシウム珪酸塩層粘稠剤3重量%および数平均
分子量900を有するポリプロピレングリコール3重量%
を有する(%はペーストの全重量に関する)予め膨張し
た水性ペースト43部、脱イオン水9部、市販の消泡剤0.
5部および市販の水中のポリアクリレート粘稠剤3.5%溶
液3.5部を添加した。
例1および2および比較例V1 基本塗料A1およびA2(例1および2)および基本塗料
V1(例V1)および顔料不含の成分Bから、それぞれ基本
塗料を製造後直接成分Bに撹拌して入れることにより例
1および2および比較例V1の水性被覆組成物を製造し
た。基本塗料と成分Bの混合割合はそれぞれ1:4であっ
た。
得られた下塗り塗料は良好な相容性を示した(班点の
ない、凝固しない)。
例1および2および比較例V1の下塗り塗料の特性を以
下の表に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−132641(JP,A) 特開 昭57−111365(JP,A) 特開 昭58−168664(JP,A) 特開 平5−501124(JP,A)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】異なる基本塗料からなり、正確に決められ
    た色調を有する、水で希釈可能な被覆剤を製造するため
    の、基本塗料A)および成分B)からなる、塗料成分の
    キットにおいて、 異なる基本塗料A)が、水5重量%未満、少なくとも1
    種の着色顔料および/または効果顔料、有機溶剤および
    水で希釈可能なまたは水で分散可能な、少なくとも1種
    のアクリル化されたポリウレタン樹脂(A1)および/ま
    たは水で希釈可能なまたは水で分散可能な、少なくとも
    1種のポリアクリレート樹脂(A2)を含有し、 成分B)が顔料を含有しないが、水および少なくとも1
    種のレオロジーを制御する添加剤を含有し、 この場合に 前記のアクリル化されたポリウレタン樹脂(A1)は、有
    機溶剤または有機溶剤の混合物中で、エチレン系不飽和
    モノマーまたはエチレン系不飽和モノマーの混合物(A
    i)を、数平均分子量200〜30000および分子当たり統計
    的平均で0.05〜1.1の重合可能な二重結合を有するポリ
    ウレタン樹脂(Aii)の存在下で重合させることにより
    得られ、 前記のポリアクリレート樹脂(A2)は、 (I)第1段階の反応において、 カルボキシル基を含有しないかまたは製造されるポリア
    クリレート樹脂の酸価が10以下であるカルボキシル基を
    含有し、下記の(b1)および下記の(b2)と共重合可能
    な(メタ)アクリル酸エステルまたはこの(メタ)アク
    リル酸エステルからなる混合物(a1)を、有機溶剤また
    は溶剤混合物に供給し、少なくとも1種の重合開始剤の
    存在下で重合させ、かつ (II)第2段階の反応において、 第1段階の反応生成物に対して少なくとも80重量%の前
    記の(a1)を添加した後で、 分子当たり少なくとも1個のカルボキシル基を含有し、
    前記の(a1)と共重合可能なエチレン系不飽和モノマー
    またはこのモノマーからなる混合物(b1)60〜100重量
    %を、 カルボキシル基を含有せず、前記の(a1)および前記の
    (b1)と共重合可能なエチレン系不飽和モノマーまたは
    このモノマーからなる混合物(b2)0〜40重量% と一緒に添加し、この場合に(b1)および(b2)の添加
    量の重量%の合計は常に100重量%であり、かつ(a
    1)、(b1)および(b2)の種類および量を、ポリアク
    リレート樹脂(A2)がヒドロキシル価0〜40未満、酸価
    20〜100およびガラス転移温度(Tg)−40℃〜+60℃を
    有するように選択し、更に重合させることにより得られ
    ることを特徴とする、水で希釈可能な被覆剤を製造する
    ための、基本塗料A)および成分B)からなる、塗料成
    分のキット。
  2. 【請求項2】ポリアクリレート樹脂(A2)を製造するた
    めに、(a1)に対して更に分子当たり少なくとも1個の
    ヒドロキシル基を含有する、(a1)、下記の(a3)、
    (b1)および(b2)と共重合可能なエチレン系不飽和モ
    ノマーまたはこのモノマーからなる混合物(a2)および (a1)、(a2)、(b1)および(b2)と共重合可能なエ
    チレン系不飽和モノマーまたはこのモノマーからなる混
    合物(a3) のいずれか一方または両方の成分を添加し、この場合に
    (a2)および(a3)はカルボキシル基を含有しないかま
    たは使用される成分(a1)、(a2)および(a3)から製
    造されるポリアクリレート樹脂の酸価が10以下であるカ
    ルボキシル基を含有する、請求の範囲1記載の塗料成分
    のキット。
  3. 【請求項3】基本塗料A)が付加的に助剤および添加剤
    を含有し、成分B)が付加的に助剤および添加剤を含有
    する、請求の範囲1または2記載の塗料成分のキット。
  4. 【請求項4】ポリウレタン樹脂(Aii)が数平均分子量1
    000〜5000を有し、分子当たり統計的平均で0.2〜0.9の
    重合可能な二重結合を有する、請求の範囲1から3まで
    のいずれか1項記載の塗料成分のキット。
  5. 【請求項5】ポリウレタン樹脂(Aii)が分子当たり統
    計的平均で0.3〜0.7の重合可能な二重結合を有する請求
    の範囲4記載の塗料成分のキット。
  6. 【請求項6】基本塗料A)が水を含有しない請求の範囲
    1から5までのいずれか1項記載の塗料成分のキット。
  7. 【請求項7】成分Bが付加的に結合剤として少なくとも
    1種のポリウレタン樹脂および/またはアミノプラスト
    樹脂および/またはポリアクリレート樹脂を含有する請
    求の範囲1から6までのいずれか1項記載の塗料成分の
    キット。
  8. 【請求項8】基本塗料A)がそれぞれ Aa)少なくとも1種の着色顔料および/または効果顔料
    0.5〜70重量%、 Ab)水で希釈可能なまたは水で分散可能な、少なくとも
    1種の結合剤10〜80重量%、および Ac)少なくとも1種の有機溶剤 を含有し、この場合に成分Aa)〜Ac)の重量%の合計が
    それぞれ100重量%である請求の範囲1から7までのい
    ずれか1項記載の塗料成分のキット。
  9. 【請求項9】A1)少なくとも1種の効果顔料を含有する
    基本塗料 A2)少なくとも1種の無機着色顔料を含有する基本塗料
    および/または A3)少なくとも1種の有機着色顔料を含有する基本塗料 を含有する請求の範囲1から8までのいずれか1項記載
    の塗料成分のキット。
  10. 【請求項10】基本塗料Aが1種類の結合剤を含有する
    かまたは2種以上の結合剤を含有し、2種以上の混合物
    を使用する場合は混合割合がそれぞれ同じである請求の
    範囲1から9までのいずれか1項記載の塗料成分のキッ
    ト。
  11. 【請求項11】基本塗料Aが固体の結合剤と有機溶剤を
    同じ割合で含有するかまたは製造された水性被覆剤にお
    ける固体の結合剤と溶剤の割合が一定である請求の範囲
    1から10までのいずれか1項記載の塗料成分のキット。
  12. 【請求項12】塗料成分のキットの基本塗料を別々に製
    造し、貯蔵し、被覆剤を塗装する直前に混合することに
    より、正確に決められた色調を有する、水で希釈可能な
    被覆剤を製造する方法において、請求の範囲1から11ま
    でのいずれか1項記載の塗料成分のキットを使用し、前
    記キットの少なくとも1種の基本塗料Aおよび少なくと
    も1種の成分Bを混合することにより、水で希釈可能な
    被覆剤を製造することを特徴とする、水で希釈可能な被
    覆剤を製造する方法。
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