JP2745958B2 - 楽音波形信号形成装置 - Google Patents

楽音波形信号形成装置

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JP2745958B2 JP4121268A JP12126892A JP2745958B2 JP 2745958 B2 JP2745958 B2 JP 2745958B2 JP 4121268 A JP4121268 A JP 4121268A JP 12126892 A JP12126892 A JP 12126892A JP 2745958 B2 JP2745958 B2 JP 2745958B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子楽器などに用い
られる楽音波形信号形成装置に関し、特にディジタル波
形信号を循環させて所望の楽音波形信号を形成する循環
信号路を有する楽音波形信号形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、楽音波形の合成方式として、
遅延回路およびフィルタを閉ループ状に接続して循環信
号路を構成し、初期楽音波形信号をこの循環信号路に注
入して循環させ、適当な位置から出力楽音信号を取出す
技術が知られている。例えば、特公昭58−58679
号には、波形メモリから所定周期分の楽音波形信号を読
出し、その後は遅延回路およびフィルタからなるループ
回路を循環させて、自然楽器の楽音に近似した楽音信号
を形成できるようにした電子楽器が開示されている。
【0003】また同様のものとして、自然楽器のシミュ
レートに適した物理モデルを用いて楽音波形信号を形成
する装置が知られている。このような装置としては、例
えばバイオリンやビオラなどの擦弦楽器をシミュレート
したものやサキソフォンなどの管楽器をシミュレートし
たものがある。このような楽音波形信号形成装置も波形
信号を循環させる循環信号路を有する。その循環信号路
中には、遅延回路とフィルタが設けられる。遅延回路
は、擦弦楽器の弦の長さまたは管楽器の共鳴管の長さを
シュミレ−トし、フィルタは、擦弦楽器の弦の振動特性
あるいは管楽器の共鳴管の特性をシミュレートするもの
である。
【0004】通常このような循環信号路上の動作は所定
のクロックにしたがって行なわれる。すなわち、循環信
号路上を伝播する波形信号のサンプリング周波数と、循
環信号路内に設けられた遅延回路およびフィルタの動作
周波数はすべて同じにして動作させていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、循環信号路
中に設けられるフィルタは例えば図1に示すようなもの
である。この図のフィルタは、演算量が少なく、Qやカ
ットオフ周波数などが独立した1つの係数で制御され、
またカットオフ周波数と係数が直線的に比例するといっ
た特徴を有する。また、ハイパス、ローパスおよびバン
ドパスフィルタが、1つの構成で得られる。
【0006】図3〜図5は、図1のフィルタをサンプリ
ング周波数48kHzで動作させたときのフィルタの周
波数特性を示す。図3は、カットオフ周波数を120H
zとし、共振の鋭さを表すQを10,5,2,1,0.
5に設定したときの特性を示す。図4は、カットオフ周
波数を1200Hzとし、Qを同じく10,5,2,
1,0.5に設定したときの特性を示す。図5は、カッ
トオフ周波数を12000Hzとし、Qを10,5に設
定したときの特性を示す。
【0007】図3および図4では、それぞれカットオフ
周波数にてピークが出ており、良好な特性を示してい
る。しかし、図5では、カットオフ周波数が高いため、
Q=10のグラフに比べてQ=5のグラフはピークが高
い周波数にずれている。さらに、図5のカットオフ周波
数を12000Hzとした例でQ=2以下とするとフィ
ルタが発振を起しノイズを出力する。
【0008】図6は、カットオフ周波数を12000H
zとしQ=10とした図1のフィルタのインパルス応答
波形を示す。図7は、カットオフ周波数を12000H
zとしQ=5とした図1のフィルタのインパルス応答波
形を示す。図6および図7より正常なインパルス応答波
形となっていることが分かる。図8および図9は、カッ
トオフ周波数を12000Hzとし、Qをそれぞれ
「2」または「1」としたときのインパルス応答波形を
示す。Q=2とした図8ではインパルス応答波形が発散
しており、Q=1とした図9ではインパルス応答波形が
ノイズになっている。
【0009】このように従来のフィルタでは、サンプリ
ング周波数(動作周波数)に比べてカットオフ周波数を
高くすると種々の不正常が発生する。そのため、上述し
た循環信号路を有する楽音波形信号形成装置に適用する
と悪影響があった。
【0010】一方、フィルタのサンプリング周波数をよ
り高くすれば、より高いカットオフ周波数で良好な特性
のフィルタを得ることができる。しかし、この場合は楽
音波形信号形成装置の循環信号路に設ける遅延回路(通
常、RAMやシフトレジスタで構成される)の容量が多
く必要となり不合理であった。
【0011】この発明は、上述の従来例における問題点
に鑑み、波形信号を循環させて所望の楽音波形信号を形
成する循環信号路を有する楽音波形信号形成装置におい
て、循環信号路中に設けられた遅延回路の容量を増加さ
せることなく、かつ循環信号路中に設けられたフィルタ
をより良好な特性で動作させることができるようにする
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明は、ディジタル波形信号を循環させる循環
信号路を有する楽音波形信号形成装置において、前記循
環信号路中に、第1の動作周波数で動作する信号遅延手
段と、前記第1の動作周波数よりも高い第2の動作周波
数で動作するフィルタリング手段と、前記信号遅延手段
から出力されるディジタル波形信号のサンプリング周波
数を前記第1の動作周波数から前記第2の動作周波数へ
とオーバーサンプリングし、前記フィルタリング手段へ
と入力させるオーバーサンプリング手段と、前記フィル
タリング手段から出力されるディジタル波形信号のサン
プリング周波数を前記第2の動作周波数から前記第1の
動作周波数へとダウンサンプリングし、前記信号遅延手
段へと入力させるダウンサンプリング手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0013】前記フィルタリング手段としては、例えば
所定のカットオフ周波数を有し高い周波数成分を遮断
(あるいは減衰)するローパスフィルタを用いるとよ
い。ローパスフィルタを用いた場合は、そのローパスフ
ィルタで前記フィルタリング手段とオーバーサンプリン
グ手段とを兼用することもできる。すなわち、ローパス
フィルタのみを高い動作周波数で動作させ、入力は何度
も同じデータを取りにいくというようにしてもよい。
【0014】オーバーサンプリング手段およびダウンサ
ンプリング手段に、例えばFIRフィルタ(Finit
e Impulse Responseフィルタ)など
を用いれば、折り返しなどの影響を防ぐことができる。
【0015】
【作用】循環信号路中に設けられている信号遅延手段は
第1の動作周波数で動作し、フィルタリング手段はその
第1の動作周波数よりも高い第2の動作周波数で動作す
る。したがって、信号遅延手段の容量はより少なく、フ
ィルタリング手段の周波数特性はより良好にできる。
【0016】信号遅延手段から出力される第1の動作周
波数をサンプリング周波数とする波形信号は、第1の動
作周波数から第2の動作周波数へとオーバーサンプリン
グされてフィルタリング手段へと入力される。また、フ
ィルタリング手段から出力される第2の動作周波数をサ
ンプリング周波数とする波形信号は、第2の動作周波数
から前記第1の動作周波数へとダウンサンプリングされ
て信号遅延手段へと入力される。
【0017】
【実施例】以下、図面を用いてこの発明の実施例を説明
する。
【0018】図2は、この発明の一実施例に係る楽音波
形信号形成装置のブロック構成を示す。この実施例は、
自然楽器のシミュレートに適した物理モデル音源にこの
発明を適用したものである。この実施例の楽音波形信号
形成装置は、非線形部1、ジャンクション部2、オーバ
ーサンプリングフィルタ3、フィルタ4、ダウンサンプ
リングフィルタ5、および遅延回路6を備えている。フ
ィルタ4は、図1に示したものを用いている。
【0019】ジャンクション部2は、加算器21,22
を有する。ジャンクション部2の加算器21、オーバー
サンプリングフィルタ3、フィルタ4、ダウンサンプリ
ングフィルタ5、および遅延回路6により、循環信号路
10が形成されている。循環信号路10全体は、48k
Hzの動作周波数で動作する。すなわち、非線形部1、
加算器21,22、および遅延回路6は48kHzの動
作周波数で動作する。フィルタ4は、その2倍の96k
Hz(または4倍の192kHz)で動作する。
【0020】非線形部1は、循環信号路10に注入する
楽音波形信号を発生する。非線形部1は、例えば擦弦楽
器における弓と弦との接触部、あるいは管楽器における
マウスピース部をシミュレートするものである。非線形
部1は楽音波形信号の往路L1と復路L2とを有する。
非線形部1の往路L1から出力された楽音波形信号は加
算器21に入力する。この加算器21は、遅延回路6か
らの出力信号と非線形部1からの波形信号を加算する。
加算結果は、オーバーサンプリングフィルタ3および加
算器22に入力する。加算器22は、加算器21からの
波形信号と遅延回路6からの出力信号とを加算して、非
線形部1の復路L2に出力する。
【0021】オーバーサンプリングフィルタ3は、入力
した波形信号のサンプリング周波数を48kHzから9
6kHz(または192kHz)にオーバーサンプリン
グする。オーバーサンプリングフィルタ3からのサンプ
リング周波数96kHz(または192kHz)の波形
信号は、フィルタ4に入力し、所定の特性でフィルタリ
ングされる。このときフィルタ4の動作周波数は96k
Hz(または192kHz)であり、図1のフィルタの
周波数の係数は1/2(または1/4)にしているの
で、高い周波数まで良好な特性が得られる。
【0022】フィルタ4の出力である波形信号は、ダウ
ンサンプリングフィルタ5に入力する。ダウンサンプリ
ングフィルタ5は、入力した波形信号のサンプリング周
波数を96kHz(または192kHz)から48kH
zにダウンサンプリングする。ダウンサンプリングフィ
ルタ5からのサンプリング周波数48kHzの波形信号
は、遅延回路6に入力する。遅延回路6は所定の容量の
シフトレジスタからなる。遅延回路6は、入力した波形
信号を所定の遅延時間ののち出力する。この遅延時間に
より楽音の音高が定められる。
【0023】遅延回路6からの出力は、加算器21,2
2に入力する。以上のようにして、楽音波形信号が循環
信号路10を循環し、波形信号を出力する。最終的な楽
音波形信号の出力は、循環信号路10のどの位置から取
ってもよい。
【0024】上記実施例によれば、遅延回路6は動作周
波数48kHzで動作し、フィルタ4は動作周波数96
kHz(または192kHz)で動作している。したが
って、フィルタ4の特性はより良好に、遅延回路6の容
量はより少なくすることができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、波形信号を循環させて所望の楽音波形信号を形成す
る循環信号路を有する楽音波形信号形成装置において、
循環信号路中に設けられている信号遅延手段は第1の動
作周波数で動作し、フィルタリング手段はその第1の動
作周波数よりも高い第2の動作周波数で動作するように
しているので、循環信号路中に設けられた遅延回路の容
量を増加させることなく、かつ循環信号路中に設けられ
たフィルタをより良好な特性で動作させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来から用いられているフィルタの回路例
【図2】 この発明の一実施例に係る楽音波形信号形成
装置のブロック構成図
【図3】 フィルタの周波数特性を示すグラフ(その
1)
【図4】 フィルタの周波数特性を示すグラフ(その
2)
【図5】 フィルタの周波数特性を示すグラフ(その
3)
【図6】 フィルタのインパルス応答波形を示す波形図
(その1)
【図7】 フィルタのインパルス応答波形を示す波形図
(その2)
【図8】 フィルタのインパルス応答波形を示す波形図
(その3)
【図9】 フィルタのインパルス応答波形を示す波形図
(その4)
【符号の説明】
1…非線形部、2…ジャンクション部、3…オーバーサ
ンプリングフィルタ、4…フィルタ、5…ダウンサンプ
リングフィルタ、6…遅延回路、10…循環信号路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル波形信号を循環させる循環信
    号路を有する楽音波形信号形成装置において、前記循環
    信号路中に、 第1の動作周波数で動作する信号遅延手段と、 前記第1の動作周波数よりも高い第2の動作周波数で動
    作するフィルタリング手段と、 前記信号遅延手段から出力されるディジタル波形信号の
    サンプリング周波数を前記第1の動作周波数から前記第
    2の動作周波数へとオーバーサンプリングし、前記フィ
    ルタリング手段へと入力させるオーバーサンプリング手
    段と、 前記フィルタリング手段から出力されるディジタル波形
    信号のサンプリング周波数を前記第2の動作周波数から
    前記第1の動作周波数へとダウンサンプリングし、前記
    信号遅延手段へと入力させるダウンサンプリング手段と
    を備えたことを特徴とする楽音波形信号形成装置。
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