JP2744914B2 - 間伐丸太を使用する壁等に適した建築材 - Google Patents

間伐丸太を使用する壁等に適した建築材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、間伐丸太を使用した、
壁や間仕切りに適した建築材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】杉、檜、松等の植林では、当初は苗木を
密植するが、10年程もたつと繁殖して育成が阻害され
るので間引きを行っている。間引き伐採した樹木を、適
宜の長さに切断したものが間伐丸太である。山林から伐
裁切断した樹木を丸太と称し、根元になる太いほうの切
り口を元口といい、幹の先になる細いほうの切り口を末
口というが、丸太は末口の直径によって区別される。即
ち、末口の直径が14cm未満のものを小丸太、14〜
30cmのものを中丸太、30cm以上のものを大丸太
と称している。間伐丸太は小丸太及び細い中丸太に相当
する。木材は末口の直径で角材にするか、板材にするか
を決定しているが、小径丸太は細いので角材や板材には
ならない。
【0003】従来は、皮を剥いだ小径間伐丸太は主に建
築足場用の丸太や、杭又は稲掛け用丸太として、丸太の
まま使用されていたが、これらの用途には鉄パイプが代
わって用いられるようになり、稲の乾燥には自動乾燥機
が使用されるので、小径間伐丸太は殆ど用途がなくな
り、わづかに杭等に使用されるに過ぎない。そのため、
小径間伐丸太は植林地内に放置されているのが実情であ
る。
【0004】そこで、近年のログハウス指向の影響もあ
って、ログハウス類似の外観をもつ建築材として、間伐
丸太を利用した種々の提案がなされている。例えば実開
昭60−179717号公報に記載の考案は、丸太の両
側面を平坦に切除して得た木材を多数本並べ、各切断面
に薄い継ぎ手材を嵌め込んで連結し、パネル状としたも
のであり、特開昭58−156651号公報記載の発明
は、周辺を削って8角形にした棒状体を多数並べ、継ぎ
手材を嵌め込んで連結しパネル状としたものである。ま
た、実開平01−48204号公報記載の考案は、上記
同様の8角形の棒状体を接着剤によって連結した集成材
である。更に、実開昭61−43006号公報記載の考
案は、間伐丸太を製材して板とし、これを多数並べてベ
ニヤ板に接着した板材であり、実開平03−45103
号公報記載の考案は、間伐丸太を小4角柱に製材し、こ
れを多数縦横に配列接着してなるパネルである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の間伐丸太を使用
したパネル状の建築材は、側面を切削して一定の太さに
したものであり、特に実開平01−48204号公報記
載の考案は、外観は削った8角形の面のみが見えるもの
であって、丸太そのままの自然な形状ではないから、ロ
グハウス的な自然美の全くないものである。実開昭60
−179717号公報に記載の考案は、丸太の両側面を
削ったものであるから、表面の円みは残っているが、連
結するために全体を同じ太さにする必要があり、末口と
同じ幅で元口へ向けて両側面が削られているため、丸太
そのものの形ではないから、人工的な感触は免れない。
その他の発明考案にあっては、板又は角材に製材したも
のを使用するので、外観は平面的であって、ログハウス
的な興趣にはほど遠いものである。またこれらは製材工
数が多いから、かなり高価な建材である。
【0006】本発明は、これらの問題点を解決するもの
で、従来の間伐丸太利用の建築材とは全く異なった、節
が点在する半円柱状の加工されない間伐丸太の自然な姿
と、切断面の杢目とが表裏ともに並んで見えることを特
徴とし、しかも強度と断熱性に優れた、壁や間仕切り等
に適した、安価なログハウス風の感覚を持つ建築材を提
供することを目的とするものであり、併せて間伐丸太の
需要拡大による林業の発展に資するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、皮剥ぎ間伐丸
太を縦に切断した2本の半円柱1の切断面2を、元口3
と末口4が交互に反対向きになるように、末口4の半径
から1cmの範囲の幅で切断面2を重ね合わせて固着し
た建築材であり、更にこのようにして得た建築材を、順
次上記の範囲の幅の固着部5で横に連結固着してパネル
状とした建築材である。間伐丸太の切断は半分に切断し
た半円柱1のほか、直径の4分の3までの厚さで切断し
た半円柱1もあり、横断面は欠円形である。この場合の
反対側の半円柱1は厚さが直径のほぼ4分の1以上であ
って、横断面は弧状になる。
【0008】図1の2本の半円柱1を固着した建築材の
斜視図に示すものは、間伐丸太を縦2等分に切断した2
本の半円柱1が、それぞれの元口3と末口4とが互いに
反対向きになるように、切断面2を重ね合わせて、それ
ぞれの中心線6を末口4の半径の幅で横へ平行に移動さ
せることにより、切断面2が末口4半径の幅の固着部5
で重なり合うから、この固着部5を固着させたものであ
る。このようにして間伐丸太の節7が点在した自然な姿
の木肌と、切断面2のうち固着部5を除いた部分、即ち
杢目現出部8に節7が点在した美しい杢目が見える1本
の柱状の建築材となっている。また、半円柱1を3本な
いし4本使用したものは、やや幅の広い柱状の建築材で
ある。間伐丸太の切断が、直径の2等分でない場合、例
えば直径の3分の2の厚さで切断した場合は、表面に横
断面欠円状の丸い木肌と杢目現出部8とが並んで見え、
裏面には断面弧状の曲面の木肌と杢目現出部8の杢目と
が見える建築材になっている。固着にはビス9や釘、ボ
ルト等の止め金具を使用するが、種々の接着剤も使用さ
れる。接着剤としては、例えばエポキシ系のオーシガダ
イン7030(商標)や、スタミックEA255A(商
標)、ウレタン系のタケネートXA−W147NS(商
標)、その他フラタックK−540(商標)等が使用さ
れる。
【0009】重ね合わせについては、固着部5の固着幅
が狭いと厚さの薄い部分ができて、強度が劣るので限度
があり、末口4の半径から1cmまでの幅であって、1
cm程度が限度である。最も強度が大きいのは末口4の
半径の幅の場合であり、固着部5の固着幅の狭いほど強
度が低下する。
【0010】図2は、半円柱1の固着部5の幅を狭くし
て多数本固着したパネルの斜視図を示すもので、上記の
柱状の建築材において、固着部5の固着幅を狭くして固
着した建築材を複数本並べ、それぞれをこれと同じ幅の
固着部5において、切断面2を重ね合わせて連結固着し
たパネル状の建築材である。この建築材では表面も裏面
も、半円柱1の木肌と杢目現出部8とが交互に現れた、
興趣の深いものになっている。固着部5の幅を一定にし
ないで変化させた場合は、図3の間隔、太さ、切断位置
を異にする実施態様の建築材の斜視図イに示すように、
半円柱1の間隔と杢目現出部8の幅とが変化しているか
ら、一層興趣の深い建築材になっている。また、間伐丸
太の太さは一定であるとは限らないで、種々の太さのも
のを混合して使用したものもあり、図3のロに示すもの
は種々の太さの間伐丸太を使用したものであって、半円
柱1の太さと杢目現出部8の幅に変化のある、極めて興
趣の深い建築材になっている。更に、切断が直径の3分
の2の厚さでなされた半円柱1を使用した場合は、図3
のハに示すように、表面には断面欠円形であって、ほと
んど丸太のままの外観を持つ半円柱1が、杢目現出部8
と並んで自然さが顕著に残った建築材になっている。
【0011】図4のコーナー部を持つパネルの斜視図に
示すものは、固着部5の幅を末口4の半径に等くしたパ
ネル2枚を90°の角度に合わせた内隅に、間伐丸太を
縦に4分割したコーナー部材10を、固着して得たコー
ナー部を持つパネルである。また、2枚のパネルを90
°ではなく例えば縦に6分割したコーナー部材10を用
いた、60°の角度で折れ曲がった形状としたパネルも
あり、縦に3分割したコーナー部材10を用いた、12
0°で折れ曲がった形状のパネルもある。更にコーナー
部を複数設けたコ字形やZ字形などの形状のパネルもあ
る。
【0012】
【作用】切断面2の固着を、半円柱1の元口3と末口4
とを逆にして重ね合わせてあるから、強度の小さい末口
4側と強度の大きい元口3側とが重なりあうので、全体
的に強度が平均して、変形が起こりにくい丈夫な柱状や
パネル状の建築材になっている。また、表面から見ても
裏面から見ても、自然な姿の半円柱状で節7が点在した
美しい木肌と、自然の杢目とが交互に現出した興趣の深
い外観を呈する建築材であり、間伐丸太の太さの異なる
ものを混ぜて使用したものや、固着部5の幅を変化させ
たもの、切断厚さを末口4の半径よりも厚くした半円柱
1を使用したものは、半円柱1の太さや丸み、杢目現出
部8の幅、半円柱1の間隔が変化ししていて非常に面白
く、自然観溢れる興趣の深いものになっている。
【0013】使用に際しては、縦に使用しても横に使用
してもよく、また斜めに使用してもよい。柱状の建築材
を間隔を置いて多数本並べ、図5の座席間仕切りの斜視
図に示すように、上下をそれぞれ半円柱1や適宜の材料
で連結して、縦桟状又は横桟状とし、これに足を設けた
ものは、例えば食堂等の座席間仕切りとして面白く、足
のないものはロビーの間仕切り、台所と居間との間仕切
り等に使用すれば趣味の深いものとなる。図2のような
パネル状のもの、あるいは図4のようなコーナー部のあ
るパネル状の建築材は、十分な厚さと強度を持ってお
り、断熱性にも優れているので、壁や間仕切り、天井な
どに使用して、ログハウス風の感覚を持つ建物を作るこ
とができる。
【0014】
【実施例】図1に示す実施例は、2本の半円柱1を固着
した建築材であって、末口4の直径が8cm、元口3の
直径が12cmであって、長さ240cmの間伐丸太
を、縦2等分に切断して得た2本の半円柱1を、末口4
と元口3とが反対向きになるように、即ち1本の半円柱
1の元口3と、たの半円柱1の末口4を合わせ、それぞ
れの半円柱1の中心線6を末口4の半径の幅、即ち4c
mだけ横にずらした状態で、エポキシ系接着剤のスタミ
ックEA255A(商標)を塗布して加圧し、数時間で
固着させたものである。従って、4cmの幅の固着部5
によって2本の半円柱1が固着されており、表面から見
れば1本は末口4の直径が8cm、元口3の直径が12
cmの半円柱状であって、節7が点在する木肌が見え、
他の半円柱1は末口4で4cm、元口3で8cmの幅の
杢目現出部8の杢目が見える、幅16cm、長さ240
cmの柱状の1本の建築材である。
【0015】図2は上記の建築材で、末口4の直径が1
0cm、元口3の直径が14cmの間伐丸太の、切断面
2を幅2cmで重ね合わした柱状の建築材5本を、横に
並べて重ね合わせながら連結してパネルとしたもので、
固着方法はビス9を使用しており、1本の半円柱1につ
き長さ5cmのビス9を8本、30cm間隔でねじ込ん
で固着してある。重ね合わせる固着部5の幅は2cmで
あるから、5本の柱状建築材によって幅102cm長さ
240cmで、表面に末口4で10cm元口3で14c
mの、節7が点在した半円柱状の木肌と、広い方の幅が
10cmで狭い方の幅が6cmの杢目現出部8の杢目と
が、交互に現れてみえるパネルである。
【0016】図4に示す実施例について説明する。末口
4の直径10cm、元口3の直径14cmの間伐丸太4
本を使用し、固着部5の幅を末口4の半径に等しい5c
mとし、接着剤としてスタミックEA255A(商標)
を使用して接着したパネル2枚を直角に組み合わせたコ
ーナー部に、同じ太さの間伐丸太を縦に4等分に切断し
たコーナー部材10を、上記の接着剤を使用して固着し
たコーナー部付きの建築材であって、長さが240cm
幅が61cmのパネルが、中央で90°に折れた形状で
あり、それぞれの表裏面に節7が点在した半円柱状の木
肌と、杢目現出部8の杢目とが交互に現出している。
【0017】
【発明の効果】本発明のパネル状のものは、従来のパネ
ル状建築材とは相違し、表裏両面ともに、半円柱状で節
が点在した美しい木肌と、美しい杢目とが交互に出現
し、ログハウス風の自然美が溢れて興味深く、しかも優
れた強度と断熱性とを備えているので、内壁と外壁を兼
ねた壁としても、室内の壁としても、また間仕切りとし
ても広く使用されて効果的である。柱状のものも表裏両
面ともに、半円柱状で節が点在した美しい木肌と、美し
い杢目とが見られるので、多数本を組み合わせて縦桟状
又は横桟状の間仕切り等として使用し、あるいは衝立の
形にして食堂の座席間仕切りなどに使用すれば、極めて
効果的である。しかも、廃材同様の極めて安価な原料で
あるうえ、加工が簡単であるから安価に生産され、壁等
に広く使用すれば、従来の建築費の半分でログハウス風
の建築物を建築する事が可能である。なお、本発明の建
築材の多方面の活用によって、間伐丸太の多量の消費が
促進され、林業の育成と活性化に大きな効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】2本の半円柱を固着した柱状建築材の斜視図で
ある。
【図2】多数の半円柱の固着部の幅を狭くして固着した
パネルの斜視図である。
【図3】間隔、太さ、切断厚さを異にする建築材の部分
斜視図である。
【図4】コーナー部を持つパネルの斜視図である。
【図5】柱状建築材を組み合わせた座席間仕切りの斜視
図である。
【符号の説明】
1 半円柱 2 切断面 3 元口 4 末口 5 固着部 6 中心線 7 節 8 杢目現出部 9 ビス 10 コーナー部材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間伐丸太を縦に切断して得た、2本以上
    の数の半円柱(1)の切断面(2)を、元口(3)と末
    口(4)が交互に反対向きになるように、末口(4)の
    半径から1cmの範囲の幅で、切断面(2)を重ね合わ
    せて固着してなる間伐丸太を使用する壁等に適した建築
    材。
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