JP2744304B2 - アミジン塩酸塩の製造方法 - Google Patents

アミジン塩酸塩の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、各種ピリミジン化合物・イミダゾール化合
物等の製造原料として有用なアミジン塩酸塩の製造方法
に関する。
(従来の技術および発明が解決しようとする問題点) イミノエーテル塩酸塩からアミジン塩酸塩を製造する
従来の技術として、次のような方法が知られている。
(イ)式 C2H5O−CH=NH・HClで示されるホルムイミノ
エチルエーテル塩酸塩から式 NH−CH=NH2・HClで示さ
れるホルムアミジン塩酸塩の製造方法としては、例え
ば、J.Am.Chem.Soc,第71巻・535ページ(1949年)に提
案されているように、アンモニアガスの導入を−50℃で
行いその後加圧下で100℃にすることを特徴とする方
法。
(ロ)類似化合物である式 NH=C(CH3)−NH2・HClで
示されるアセトアミジンの製造方法としては、例えば、
Org.Synth,.I,5(1941)に提案されているように、式 C
2H5O−C(CH3)=NH・HClで示されるアセトイミノエチ
ルエーテル塩酸塩を微粉砕してからエタノールを加えペ
ースト状にした後9%以上のアンモニア性アルコールを
加えることを特徴とする方法。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来技術である(イ)の方法で
は、反応温度が−50℃〜100℃と広範囲に亘ることや加
圧装置が必要になることなど、(ロ)の方法では、イミ
ノエーテル塩酸塩を微粉砕することを要し、かつ9%以
上のアンモニア性アルコールを調整する必要があるな
ど、工業的実施に関して問題があった。
本発明の目的は、上記問題点を解決し簡便かつ容易に
アミジン塩酸塩を製造することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、上記問題点に解決すべくアミジン塩酸
塩を製造する方法について鋭意検討した結果、特定の温
度でアンモニアガスを反応系に導入後徐々に温度を上昇
させることにより本発明の目的が達せられることを見出
し、本発明を完成した。
すなわち上記目的は本発明によれば、 式 NH=CR1−OR2・HCl (ただし、R1は水素原子または、炭素数1〜3のアルキ
ル基を示す。R2はメチル基またはエチル基を示す。) で示されるイミノエーテル塩酸塩を、−50〜20℃の温度
でメチルアルコールまたはエチルアルコールと混合後イ
ミノエーテル塩酸塩と等モル以上のアンモニアガスを吸
収させたのち、この系の温度を20分〜3時間の時間をか
けて20℃〜50℃まで上昇させながら反応を行うことによ
り達成される。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる式 NH=CR1−OR2・HCl(ただ
し、R1は水素原子または、炭素数1〜3のアルキル基を
示す。R2はメチル基またはエチル基を示す。)で示され
るイミノエーテル塩酸塩は、式 R1CN(R1は水素原子ま
たは、炭素数1〜3のアルキル基を示す。)で示される
青酸またはアルキルニトリルとメチルアルコールまたは
エチルアルコールおよび塩化水素から通常の方法で合成
できる。
式 NH=CR1−OR2・HClで示されるイミノエーテル塩
酸塩とメチルアルコールまたはエチルアルコールの混合
温度は−50℃〜20℃の範囲で行われるが、好ましくは−
20℃〜0℃で行われる。アンモニアガスの導入は、−50
℃〜20℃の範囲の温度で行われるが、好ましくは−20℃
〜0℃で行われる。−50℃未満でも反応に対して悪影響
はないが不必要に冷却することは工業的なメリットはな
く好ましくない。また20℃を超える温度では、イミノエ
ーテル塩酸塩とメチルアルコールまたはエチルアルコー
ルが反応してオルト蟻酸エステルが生成することにより
アミジン塩酸塩の収率が低下し好ましくない。アンモニ
アの導入量はイミノエーテル塩酸塩に対して、通常1.0
〜3倍モルであり、好ましくは、1.1〜1.5倍である。導
入量が1倍モル未満ではアミジン塩酸塩の収率が低下し
好ましくなく、一方3倍モルを超える量のアンモニアを
導入してもアミジン塩酸塩の収率に変化はなく、過剰の
アンモニアの回収または除外が必要になり好ましくな
い。
アンモニアガスの導入完了後、20分〜3時間の時間を
かけて50℃まで、好ましくは30分〜90分の時間をかけて
20℃〜40℃まで反応温度を上げることにより反応は完結
される。昇温速度をいたずらに大きくすると過剰のアン
モニアの気化が激しくなり操作が難しくなる。また温度
が50℃を超えると副反応が多くなって収率が低下し、一
方20℃以下では反応が完結しない。
アミジン塩酸塩は反応液を室温まで冷却した後、副生
した塩化アンモニウムを別し、液を減圧濃縮するこ
とによりアミジン塩酸塩を析出させ、これを過・乾燥
することにより合成される。
アミジン塩酸塩は、白色の結晶で得られる。
(発明の効果) 本発明によれば、(イ)−50℃〜50℃の範囲で反応さ
せるので常圧で製造することができる、(ロ)イミノエ
ーテル塩酸塩を粉砕しなくても反応に用いることができ
る、(ハ)9%以上のアンモニア性アルコールの調整が
不要になる、など簡便かつ容易にアミジン塩酸塩を製造
することができ有用である。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
る。
実施例1 ホルムイミノエチルエーテル塩酸塩45.2g(0.413モ
ル)を200mlの4つ口フラスコに仕込んだ。冷媒浴で内
温を−20℃に冷却してから−10℃に冷したエチルアルコ
ール92.9gを加えた。フラスコ内容物(スラリー状)を
撹拌しながらアンモニアガスを90分間吹き込んだ。この
間、反応温度を−20℃〜−8℃に保った。アンモニアの
吹き込み量は、11.9g(0.699モル)であった。アンモニ
アガスの導入を停止してから冷媒浴をはずし90分間で20
℃まで反応温度を上げ、さらに湯浴で40℃に加温した。
スラリーは徐々に減少したが副生した塩化アンモニウム
の結晶が析出してきた。反応液を20℃に冷却してから乾
燥雰囲気下で過し塩化アンモニウムを除いた。塩化ア
ンモニウムは2.5gであった。液を減圧で濃縮したら、
ホルムアミジン塩酸塩が析出してきた。これを過して
ホルムアミジン塩酸塩19.9gを得た。さらにこの液を
濃縮して過し二次結晶のホルムアミジン塩酸塩10.9g
を得た。この結晶をヘキサン10mlで洗浄したのち乾燥し
て27.85gのホルムアミジン塩酸塩を得た。ホルムイミノ
エチルエーテル塩酸塩からの収率は83.8%であった。
実施例2 ホルムイミノエチルエーテル塩酸塩48.2g(0.440モ
ル)を200mlの4つ口フラスコに仕込んだ。冷媒浴で内
温を−14℃に冷却してから0℃に冷したエチルアルコー
ル107.4gを加えた。フラスコ内容物(スラリー状)を撹
拌しながらアンモニアガスを80分間吹き込んだ。この
間、反応温度を−20℃〜−7℃に保った。アンモニアの
吹き込み量は、10.7g(0.628モル)であった。アンモニ
アガスの導入を停止してから冷媒浴をはずし30分間で20
℃まで反応温度を上げ、さらに湯浴で40℃に加温した。
スラリーは徐々に減少したが副生した塩化アンモニウム
の結晶が析出してきた。反応液を20℃に冷却してから乾
燥雰囲気下で過し塩化アンモニウムを除いた。塩化ア
ンモニウムは2.46gであった。液を減圧で濃縮した
ら、ホルムアミジン塩酸塩が析出してきた。これを過
してホルムアミジン塩酸塩を得た。さらにこの液を濃
縮して過し二次結晶のホルムアミジン塩酸塩を得た。
この結晶をヘキサン10mlで洗浄したのち乾燥して31.13g
のホルムアミジン塩酸塩を得た。ホルムイミノエチルエ
ーテル塩酸塩からの収率は87.9%であった。
比較例 窒素雰囲気下でメノー乳鉢で粉砕したホルムイミノエ
チルエーテル塩酸塩を42.59g(0.388モル)を200mlの4
つ口フラスコに仕込んだ。これにエチルアルコール15.9
gを加えて撹拌しペースト状にした。この中へ0℃に保
存していた11.95%のアンモニア性エチルアルコール76.
8g(アンモニア0.537モル)を20分間で滴下した。反応
温度は一時的に38℃まで上昇した。その後20℃で6時間
撹拌し反応した。副生した塩化アンモニウムの結晶を乾
燥雰囲気下で過し塩化アンモニウムを除いた。塩化ア
ンモニウムは16.2gであった。液を減圧で濃縮した
ら、ホルムアミジン塩酸塩が析出してきた。これを過
してホルムアミジン塩酸塩を得た。さらにこの液を濃
縮して過し二次結晶のホルムアミジン塩酸塩を得た。
この結晶をヘキサン10mlで洗浄したのち乾燥して20.3g
のホルムアミジン塩酸塩を得た。ホルムイミノエチルエ
ーテル塩酸塩からの収率は64.9%であった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 NH=CR1−OR2・HCl (ただし、R1は水素原子または、炭素数1〜3のアルキ
    ル基を示す。R2はメチル基またはエチル基を示す。) で示されるイミノエーテル塩酸塩を、−50〜20℃の温度
    でメチルアルコールまたはエチルアルコールと混合後イ
    ミノエーテル塩酸塩と等モル以上のアンモニアガスを吸
    収させたのち、この系の温度を20分〜3時間の時間をか
    けて20℃〜50℃まで上昇させながら反応を行うことを特
    徴とするアミジン塩酸塩の製造方法。
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