JP2743972B2 - 光増幅中継伝送方法およびシステム装置 - Google Patents

光増幅中継伝送方法およびシステム装置

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JP2743972B2
JP2743972B2 JP4149683A JP14968392A JP2743972B2 JP 2743972 B2 JP2743972 B2 JP 2743972B2 JP 4149683 A JP4149683 A JP 4149683A JP 14968392 A JP14968392 A JP 14968392A JP 2743972 B2 JP2743972 B2 JP 2743972B2
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dispersion
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    • H04B10/25Arrangements specific to fibre transmission
    • H04B10/2507Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion
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    • H04B10/2525Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion due to chromatic dispersion using dispersion-compensating fibres
    • H04B10/25253Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion due to chromatic dispersion using dispersion-compensating fibres with dispersion management, i.e. using a combination of different kind of fibres in the transmission system

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光増幅中継伝送システ
ムにおいて、高速光デジタル信号が長距離伝送できる光
増幅中継伝送方法およびシステム装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】光ファイバを用いた光増幅中継伝送シス
テムにおいて、光増幅器を光ファイバ伝送路に適宜間隔
で挿入し光ファイバの損失を補うことで光信号を長距離
伝送する光増幅中継伝送システムが検討され、とくに、
エルビウム原子を添加した光ファイバを使用した光ファ
イバ増幅器を始めとする光増幅器を、伝送用単一モード
光ファイバに、ほぼ等間隔に挿入し光ファイバの伝送損
失を補うことにより1.5μm波長帯の光信号を太平洋
横断の長距離伝送を可能とする光増幅海底中継伝送シス
テムの実用化が進められている。
【0003】実際に我々は、例えば5ギガビットの光デ
ィジタル信号を光ファイバ増幅器と1.5μm波長帯に
零分散波長をシフトさせた分散シフト光ファイバで構成
されたループを周回させることにより等価的に1万km
以上の伝送を行ない、その結果、光信号劣化が非常に少
なく、商用光増幅中継伝送システムに要求される伝送品
質が得られることを実証している(Optical Fiber Comm
unication Conference, OFC'92 "Characterization of
chromatic dispersion effect on 5Gbit/s ultralong-d
istance EDFA transmission using a circulating loo
p", H.Taga et al, Feb.1992 )。
【0004】さらに、我々は10ギガビットの光ディジ
タル信号を光ファイバ増幅器136台を分散シフト光フ
ァイバに等間隔に挿入し、4500kmの伝送を実証し
ている(Optical Fiber Communication Conference, OF
C'92 "10Gbit/s, 4500km transmission experiment usi
ng cascaded Er-doped amplifiers", H.Taga et al,Fe
b.1992)。かくして、光増幅器を用いた長距離光増幅中
継伝送システムの実現性が実験的に確認され、現在実用
化に向けられている。
【0005】一般に高速光ディジタル信号を伝送する場
合、光増幅中継伝送システムでは伝送用光ファイバの波
長分散が累積し、累積波長分散が大きくなるに従い波長
分散効果により伝送波形の劣化が生じる。このため、伝
送用光ファイバの平均波長分散値が零となるような波長
と光信号波長が一致するように当該光増幅中継伝送シス
テムに使用する伝送用光ファイバを選択する必要があ
る。
【0006】ここで、伝送用光ファイバが零となる波長
分散の平均値が光信号波長と一致するように光ファイバ
の選択を行う従来方法を示す。図6(A)は従来の光増
幅中継伝送システム装置の構成図,(B)はその伝送用
光ファイバの波長分散値のグラフ,(C)は伝送距離に
対する累積分散値のグラフである。図中、αは従来の光
増幅中継伝送システム装置、1は光増幅器、2は伝送用
光ファイバ、3は光送信装置、4は光受信装置である。
【0007】図6(A)に示すような光送信装置3と光
受信装置4間の接続に光増幅器1と伝送用光ファイバ2
を交互に接続した従来例の光増幅中継伝送システム装置
αは伝送用光ファイバ2の零波長分散値がそれぞれ正、
負となるように組み合わせ、光信号波長と伝送用光ファ
イバ2の零分散波長が一致することを避けながら、平均
の零分散波長が光信号波長となるように選択していた。
図6(C)に示すように、波長分散が正、負の光ファイ
バで接続される場合には、累積波長分散は長さ方向に
正、負に変化する。
【0008】一方、長距離光増幅中継伝送システムで
は、光増幅器から発生する自然放出雑音光の影響を避け
るため光信号のパワーを上げて伝送できることが望まし
い。しかし、ある限界以上に光信号パワーを上げると伝
送用光ファイバ2のカー効果による非線形特性により光
信号の劣化が起こる。とくに、光信号波長と伝送用光フ
ァイバ2の波長分散が零となる波長が一致する場合、光
増幅器の自然放出雑音光と光信号とのカー効果による作
用によりエネルギ的結合が強くなるためエネルギのやり
とりが大きくなる。
【0009】この効果を四光子混合と呼び、当該効果が
大きくなると、伝送光信号波のエネルギ成分が自然放出
雑音成分に変換され、光信号波形を極端に劣化させる
(IEEEJournal of Lightwave Technology, vol.9,no.3,
pp.356-361, 1991, "Single-channel operation in ve
ry long nonlinear fibers with optical amplifiersat
zero dispersion", D.Marcuse)。
【0010】このため従来の光増幅中継伝送システム装
置では、伝送用光ファイバ2の波長分散値がそれぞれ
正、負となるような伝送用光ファイバ2を組み合わせ
て、光信号波長と伝送用光ファイバ波長の零分散波長が
一致することを避けながら、平均の零分散波長が光信号
波長となるように選択していた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図6に示す前
者で実際の光増幅中継伝送システム装置を構築する場
合、伝送用光ファイバの組み合わせによっては、波長分
散が正となる区間が長距離連続して生じる場合があり、
この区間で伝送用光ファイバの非線形特性の影響を強く
受け光信号の劣化が生じることは避けられない。
【0012】この劣化は非線形によるものであるため、
その後で累積正分散を打ち消すような負分散を連続的に
与えても、もとの光信号波形に回復させることができな
い。一例として、図7および図9に正分散が連続する場
合とそうでない場合について、5Gbit/sの光ディ
ジタル信号を9000km伝送した時の計算機シミュレ
ーションを示す。
【0013】図8および図10はそれぞれの累積分散波
長値図を示す。両者とも伝送用光ファイバ波長分散値の
ばらつきの標準偏差は1.2ps/km−nmとしてい
るが、正分散が連続する図7の場合には、9000km
での波長分散値はほぼ零となっているにもかかわらず正
分散が5000kmのところまで連続しているため受信
光信号は伝送用光ファイバの非線形と正分散による変調
不安定性の影響を受け激しく劣化していることで解る。
【0014】他方、光信号のパワーを上げて伝送する後
者の場合には、伝送用光ファイバの波長分散が正の領
域、すなわち異常分散の領域でも、さらに光ファイバの
カー効果による非線形特性により光信号の変調不安定性
が生じ光信号の劣化が生じる(Optics Letters vol.9,
no.10, pp.468-470,1984 "Modulational instability o
f coherent optical-fiber transmission signals", D.
Anderson and M.Liask)。
【0015】このため、波長分散が正、負となる伝送用
光ファイバを平均の零分散波長が光信号波長となるよう
組み合わせて光ファイバ伝送路を構成しても、例えば正
分散領域が連続するような組み合わせかたによっては、
伝送光信号が大きく劣化する場合が生じる。
【0016】光増幅中継伝送方法を1万km以上の大洋
横断の光海底ケーブルシステムを始めとする高速光デジ
タル信号の長距離伝送システムに適用するためには、よ
り良い伝送特性が常に得られることが望まれる。ここに
おいて、本発明は、前記光増幅器を用いた光増幅中継伝
送において、高速光ディジタル信号を安定に長距離伝送
する光増幅中継伝送方法及びシステム装置を提供せんと
するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記課題は、本発明が次
に列挙する新規な特徴的構成手法および手段を採用する
ことにより達成される。すなわち、本発明方法の特徴
は、複数の光増幅器を伝送用光ファイバにほぼ等間隔に
挿入し、光信号の長距離伝送を行なう光増幅中継伝送シ
ステムにおいて、該伝送用光ファイバの波長分散が零と
なる波長の平均値が該システムを伝送する光信号波長よ
り長波長とし、該伝送用光ファイバの累積波長分散に応
じて、所要の間隔で全光ファイバ伝送システム長を、所
要の間隔で区間に区切り、当該各区間の光信号波長にお
ける累積波長分散が零となるように、累積分散の符号と
異なる波長分散媒質を挿入し、波長分散を調整し高速光
ディジタル信号の長距離伝送を可能としてなる光増幅中
継伝送方法である。
【0018】本発明装置の第1の特徴は、光信号の長距
離伝送を行なう光増幅中継伝送システム装置において、
波長分散が零となる波長の平均値が該システムを伝送す
る光信号波長より長波長とした伝送用光ファイバと、該
伝送用光ファイバにほぼ等間隔に配置した複数の光増幅
器と、該伝送用光ファイバの累積波長分散に応じて、所
要の間隔で配置され、光信号波長における当該区間の累
積波長分散が零となるように波長分散変動を与える波長
分散媒質とを有して、波長分散を調整し高速光ディジタ
ル信号の長距離伝送を可能としてなる光増幅中継伝送シ
ステム装置である。
【0019】本発明装置の第2の特徴は、前記本発明装
置の第1の特徴において、該光信号は1.5μm近傍の
光信号波長であり、該伝送光ファイバは平均波長分散値
−D1ps/km−nmの分散シフト光ファイバであり、
該波長分散媒質は、L1mの波長分散値D2ps/km−n
mの1.3μm波長帯に波長分散が零となり、L2=D2・
L1/D1ごとに適宜挿入自在な単一モード光ファイバであ
ることを特徴としてなる光増幅中継伝送システム装置で
ある。
【0020】本発明装置の第3の特徴は、前記本発明装
置の第2の特徴において、単一モード光ファイバが、該
光増幅中継伝送システム装置の途中に挿入自在に伝送ケ
ーブル化されてなる光増幅中継伝送システム装置であ
る。
【0021】本発明装置の第4の特徴は、前記本発明装
置の第2の特徴において、単一モード光ファイバが、該
光増幅中継伝送システム装置の途中に挿入自在な分散等
化器の耐圧ボックス内に各別に芯材にコイル巻されて並
列に封入されてなる光増幅中継伝送システム装置であ
る。
【0022】
【作用】本発明は、前記のような手法および手段を講じ
て、局部的かつ強制的に波長分散変動を与えて当該区間
の累積波長分散を零とする。詳しくは波長分散の平均値
が負となる伝送用光ファイバを使用し、ある間隔で分散
媒質により正の分散を局所的に与え、光信号波長におい
て分散が零となるように構成したので、伝送用光ファイ
バが、光信号波長において負分散の区間が多くなるよう
に設定されるため、伝送用光ファイバ非線形の影響は大
幅に軽減される。特に、1.5μm波長が分散シフト光
ファイバで伝送する場合には、分散媒質として1.3μ
m波長帯に零分散波長がある通常光ファイバが使用で
き、本発明が容易に実現できる。しかも該通常光ファイ
バを光増幅中継伝送システム途中に簡易に挿入し易く、
耐圧ボックス内にコンパクトに封入し分散等化器を構成
する。
【0023】
【実施例】(第1実施例) 本発明の第1実施例を図面につき詳説する。図1(A)
は本実施例を適用する光増幅中継伝送システム装置の構
成図,(B)はその波長分散値のグラフ,(C)は累積
波長分散値のグラフ、図2は本実施例による伝送信号波
形の計算機シミュレーション図、図3は分散伝送距離に
対する累積分散を示すグラフである。図中、βは本実施
例の光増幅中継伝送システム装置、1は光増幅器、2は
伝送用光ファイバ、3は光送信装置、4は光受信装置、
5は分散媒質である。
【0024】本実施例では、図1(A)に示すように、
光送信装置3と光受信装置4との間の伝送路を波長分散
の平均値が負となる伝送用光ファイバ2とほぼ等間隔で
配置した光増幅器1とで構成し、さらに分散媒質5を適
宜間隔で該伝送路に挿入して正の波長分散を局所的に与
え、光信号波長において波長分散が零となるように構成
されている。伝送用光ファイバ2は光信号波長におい
て、大部分負分散となるように設定されるため、伝送用
光ファイバ2による非線形の影響は大幅に軽減される。
【0025】したがって、所要の間隔で累積負分散を打
ち消すための正の波長分散を与えることにより、ほぼも
との光信号波形に回復させることができる。正の波長分
散を与える分散媒質5として、1.3μm波長帯に波長
分散が零となる単一モード光ファイバを使用する場合、
光増幅中継伝送システム装置βで想定している1.5μ
m波長帯での光信号波長は、大きな正分散となるため伝
送用光ファイバ長は非常に短くてすみ、挿入伝送用光フ
ァイバで生じる非線形の影響は十分低減できる。
【0026】このため、所要間隔で累積負分散を打ち消
すための正の波長分散を与えることにより、ほぼもとの
光信号波形に回復させることができ、長距離光増幅中継
伝送システムで広く使用されている1.5μm波長帯に
おける光信号伝送では、正の波長分散を与える分散媒質
5として、1.3μm波長帯に波長分散が零となる単一
モード光ファイバを使用することができる。
【0027】すなわち、1.3μm波長帯に波長分散が
零となる通常の単一モード光ファイバは、1.5μm波
長帯の光信号波長において17〜20ps/km−nm
の大きな正分散となるため挿入する伝送用光ファイバ2
長は非常に短かくてすみ、挿入伝送用光ファイバで生じ
る非線形の影響は十分低減できる。
【0028】すなわち、例えば分散シフト光ファイバの
波長分散の平均値を−0.3ps/km−nmとし、約
1000kmおきに波長分散値を調整すると、通常の単
一モード光ファイバは15kmを挿入すればよいことに
なる。
【0029】図2に波長分散の平均値が−0.28ps
/km−nm、標準偏差が1.2ps/km−nmの伝
送用分散シフト光ファイバを用い、973.5kmおき
に16.5kmの通常の単一モード光ファイバを挿入
し、図7に用いた同じ入力信号を9000km伝送した
ときの伝送信号波形の計算機シミュレーションの結果を
示し、図3は図8に対応する分散伝送距離に対する累積
分散を示す。
【0030】(第2実施例) 本発明の第2実施例を図面につき詳説する。図4は本実
施例を適用する光海底ケーブルシステムの要部構成図で
ある。図中、γは光海底ケーブルシステム、6は分散シ
フト光ファイバケーブル、7は光増幅海底中継器、8は
ジョイントボックス、9は通常光ファイバケーブルであ
る。なお、以下の説明において従来と同一の部材には同
一符号を用いた。
【0031】本実施例では、図4に示すように1.5μ
m近傍の光信号波長を用いた光海底ケーブルシステムγ
へ適用し、伝送用光ファイバに分散シフト光ファイバケ
ーブル6を採用している。図1における分散シフト光フ
ァイバケーブル6の平均波長分散値を−D1ps/km
−nmとし、分散媒質5として1.3μm波長帯に波長
分散が零となる1.3μm波長帯に零分散を有する通常
の単一モード光ファイバで構成された通常光ファイバケ
ーブル9をLkmごとにジョイントボックス8により接
続挿入した場合である。通常光ファイバケーブル9を挿
入する距離を予め設定しておき、ジョイントボックス8
と光増幅海底中継器7を接続し、さらにその距離区間に
おける分散シフト光ファイバケーブル6の平均波長分散
を設定しておけば、挿入する通常光ファイバケーブル9
の長さを決めておくことができる。
【0032】ここで、計算機シミュレーションによれば
通常光ファイバケーブル9を頻繁に長距離挿入すると逆
に伝送特性が劣化することがわかっているので、900
0km程度の長距離伝送を行なう場合、通常光ファイバ
ケーブル9長を5km〜30km程度とし、500km
以上の間隔で挿入することにより良好な特性となること
が図2乃至図3のような計算機シミュレーションにより
わかっている。従って、伝送システムの伝送距離も稼ぐ
ことができる。
【0033】(第3実施例) 本発明の第3実施例を図面につき詳説する。図5(A)
は本実施例を適用する光海底ケーブルシステムδの要部
構成図,(B)は(A)中の分散等化器10の透視内部
拡大構成図である。図中、δは光海底ケーブルシステ
ム、6は分散シフト光ファイバケーブル、7は光増幅海
底中継器、10は分散等化器、11は通常光ファイバ、
12は耐圧ボックス、13はフィードスルーである。な
お、以下の説明において従来と同一の部材には同一符号
を用いた。
【0034】分散等化器10は、内部に各別に芯材14
にコイル巻して並列封入した通常光ファイバ11群両端
を耐圧ボックス12両端にそれぞれ貫装したフィードス
ルー13,13に集束して、該フィードスルー13,1
3に外部の分散シフト光ファイバケーブル6,6端を各
々直列連結してなる。
【0035】本実施例では、図4に示した前記第2実施
例の単一モード光ファイバで構成された通常光ファイバ
ケーブル9のかわりに、1.3μm波長帯に波長分散が
零となる分散等化器10で通常の単一モード光ファイバ
を、耐圧ボックス12にフィードスルー13を通して収
容した場合である。通常、分散シフト光ファイバケーブ
ル6は複数の光ファイバで構成されるため、本実施例で
は、挿入距離において分散シフト光ファイバケーブル6
中の各光ファイバの累積分散に対応して、通常光ファイ
バ11を適した長さに調節して収容することができる。
【0036】
【発明の効果】かくして、本発明によれば、分散媒質を
ある間隔で局所的に挿入することにより、光ファイバの
非線形の影響が少ない分散領域で光信号を伝送すること
が可能となり、高速の光ディジタル信号を光増幅器によ
り長距離にわたり良好に伝送することができる。
【0037】さらに、挿入する分散媒質の分散値を変え
ることにより、平均零分散波長を変化させることができ
るため、伝送用光ファイバを調達した後でも光信号波長
の変更が可能になる。とくに、分散媒質に1.3μm波
長帯に波長分散が零となる通常の単一モード光ファイバ
を使用する場合は、ファイバの長さを調節することによ
り上記が容易に可能となる。その上、通常光ファイバを
耐圧ボックスにコンパクトに封入して光増幅中継伝送シ
ステムに簡易に挿入し易い分散等化器としてある。
【0038】しかも、本発明は、光増幅器を用いた光増
幅海底中継伝送システムを始めとする長距離光増幅中継
伝送システムによる高速光ディジタル通信に広く適用さ
れることが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1実施例を適用する、光増
幅中継伝送システム装置の構成図,(B)はその波長分
散値のグラフ,(C)は累積波長分散値のグラフであ
る。
【図2】同上による伝送信号波形の計算機シミュレーシ
ョン図である。
【図3】同上による波長分散の伝送距離に対する累積分
散を示す図である。
【図4】本発明の第2実施例を適用する、光海底ケーブ
ルシステムの要部構成図である。
【図5】(A)は本発明の第3実施例を適用する光海底
ケーブルシステムの要部構成図,(B)は図(A)中分
散等化器の透視内部拡大構成図である。
【図6】(A)は従来の光増幅中継伝送システム装置の
構成図,(B)は波長分散値のグラフ,(C)は累積波
長分散値のグラフである。
【図7】正分散が連続する場合の従来法による伝送信号
波形の計算機シミュレーション図である。
【図8】同上による分散伝送距離に対する累積分散を示
す図である。
【図9】正分散が不連続な場合の従来法による伝送信号
波形の計算機シミュレーション図である。
【図10】同上による分散伝送距離に対する累積分散を
示す図である。
【符号の説明】
α,β…光増幅中継伝送システム装置 γ,δ…光海底ケーブルシステム 1…光増幅器 2…伝送用光ファイバ 3…光送信装置 4…光受信装置 5…分散媒質 6…分散シフト光ファイバケーブル 7…光増幅海底中継器 8…ジョイントボックス 9…通常光ファイバケーブル 10…分散等化器 11…通常光ファイバ 12…耐圧ボックス 13…フィードスルー 14…芯材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川澤 俊夫 東京都新宿区西新宿2丁目3番2号 国 際電信電話 株式会社内 (72)発明者 秋葉 重幸 東京都新宿区西新宿2丁目3番2号 国 際電信電話 株式会社内 (72)発明者 若林 博晴 東京都新宿区西新宿2丁目3番2号 国 際電信電話 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−65529(JP,A) 特開 昭62−178220(JP,A) 特開 平1−130107(JP,A) 特開 平4−149526(JP,A) 特開 平3−226131(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04B 10/02 G02B 6/00 H04B 10/16 H04B 10/17 H04B 10/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の光増幅器を伝送用光ファイバにほぼ
    等間隔に挿入し、光信号の長距離伝送を行なう光増幅中
    継伝送システムにおいて、該伝送用光ファイバの波長分
    散が零となる波長の平均値が該システムを伝送する光信
    号波長より長波長とし、該伝送用光ファイバの累積波長
    分散に応じて、所要の間隔で全光ファイバ伝送システム
    長を、所要の間隔で区間に区切り、当該各区間の光信号
    波長における累積波長分散が零となるように、累積分散
    の符号と異なる波長分散媒質を挿入し、波長分散を調整
    し高速光ディジタル信号の長距離伝送を可能とすること
    を特徴とする光増幅中継伝送方法。
  2. 【請求項2】光信号の長距離伝送を行なう光増幅中継伝
    送システム装置において、波長分散が零となる波長の平
    均値が該システムを伝送する光信号波長より長波長とし
    た伝送用光ファイバと、該伝送用光ファイバにほぼ等間
    隔に配置した複数の光増幅器と、該伝送用光ファイバの
    累積波長分散に応じて、所要の間隔で配置され、光信号
    波長における当該区間の累積波長分散が零となるように
    波長分散変動を与える波長分散媒質とを有して、波長分
    散を調整し高速光ディジタル信号の長距離伝送を可能と
    することを特徴とする光増幅中継伝送システム装置。
  3. 【請求項3】該光信号は1.5μm近傍の光信号波長で
    あり、該伝送用光ファイバは平均波長分散値−D1ps/
    km−nmの分散シフト光ファイバであり、該波長分散
    媒質は、L1mの波長分散値D2ps/km−nmの1.3
    μm波長帯に波長分散が零となり、L2=D2・L1/D1ごと
    に適宜挿入自在な単一モード光ファイバであることを特
    徴とする請求項2記載の光増幅中継伝送システム装置。
  4. 【請求項4】該単一モード光ファイバは、該光増幅中継
    伝送システム装置の途中に挿入自在に伝送ケーブル化さ
    れたことを特徴とする請求項3記載の光増幅中継伝送シ
    ステム装置。
  5. 【請求項5】該単一モード光ファイバは、該光増幅中継
    伝送システム装置の途中に挿入自在な分散等化器の耐圧
    ボックス内に各別に芯材にコイル巻されて並列に封入さ
    れたことを特徴とする請求項3記載の光増幅中継伝送シ
    ステム装置。
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