JP2743121B2 - 一酸化窒素合成阻害剤 - Google Patents

一酸化窒素合成阻害剤

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JP2743121B2
JP2743121B2 JP51158495A JP51158495A JP2743121B2 JP 2743121 B2 JP2743121 B2 JP 2743121B2 JP 51158495 A JP51158495 A JP 51158495A JP 51158495 A JP51158495 A JP 51158495A JP 2743121 B2 JP2743121 B2 JP 2743121B2
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英喜 守時
喜久 高石
正一 足立
幸久 小野
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は医薬として有用な一酸化窒素合成阻害剤に関
する。
従来技術 一酸化窒素(nitoric oxide:NO)は、血管内皮由来弛
緩因子(EDRF)の本体であり、脳、血小板、マクロファ
ージ、好中球等や非アドレナリン・非コリン作動性神経
系等の、血管内皮細胞以外の組織でも、伝達物質乃至調
節物質として機能することが明らかにされてきている。
この一酸化窒素は、L−アルギニン(L−Arg)を基質
として、一酸化窒素合成酵素(NO synthase)により産
生されるが、該一酸化窒素合成酵素には少なくとも2種
類のイソ形(isoform)が存在すると報告されている。
その一つは血管内皮や脳に存在する構成型(constituti
ve type)の酵素であり、他方はマクロファージや血管
平滑筋に存在している誘導型(inducible type)のそれ
である。しかして、上記誘導型の一酸化窒素合成酵素
は、インターロイキン類(ILs)、インターフェロン−
γ(IFN−γ)、腫瘍壊死因子(TNF)等の多様なサイト
カイン類及びエンドトキシン又はそれらから誘導される
多様なサイトカイン類により誘導されることが知られて
いる。
また、上記一酸化窒素が生体内で過剰に産生・放出さ
れた場合には、その本来の血管弛緩作用にに加えて、一
酸化窒素自体の科学的反応性により、様々な細胞乃至組
織が障害を受けることが報告されている。殊に、エンド
トキシンや各種のサイトカイン類によって誘導されるこ
との知られている上記誘導体型一酸化窒素合成酵素は、
これにより産生される一酸基窒素により、エンドトキシ
ンショックや出血性等の発症病態に深く係わっているこ
とが知られており、その生理的役割よりむしろかかる病
態との係わりにおいて、注目されているものである。
一方、上記一酸基窒素の合成を阻害する阻害剤も種々
知られており、その内最も汎用されているものは、L−
アルギン(L−Arg)のω位(グアニジノ基)にメチル
基やニトロ基をもつ各種のL−Arg誘導体であり、之等
は一酸化窒素合成酵素のL−Argに対する可逆的或は不
可逆的競合阻害剤である。
上述した従来技術に関しては、例えば以下の各種文献
が参照される。
(1)守時英喜、血管と内皮、Vol.1,2,No.4,p.32−40,
1992 (2)赤池孝章、他、医学のあゆみ、Vol.166,No.3,p.1
61−164,1993,7,17 (3)Hideki Moritoki.,et al.,Br.J.Pharmacol.,(19
91),102,841−846 (4)Hideki Moritoki.,et al.,Br.J.Pharmacol.,(19
92)107,361−366 発明の開示 本発明者らは、従来より、上記公知の一酸化窒素合成
阻害剤に代わる新しい一酸喜窒素合成阻害物質乃至該医
薬品としての一酸代窒素合成阻害剤を提供することを目
的として、鋭意研究を重ねてきたが、その過程で、本願
人らが先にインターロイキン−1(IL−1)の阻害活性
を有する物質として開発した一連のフェナンスレン誘導
体及びその塩(特開平4−211035号公報等参照)が、上
記目的に合致する一酸化窒素合成阻害活性を有すること
を見出し、ここに本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は下式(1)〜(12)で表わされる化合
物からなる群から選ばれたフェナンスレン誘導体及びそ
れらの塩の少なくとも1種を有効成分として含有するこ
とを特徴とする一酸化窒素合成阻害剤に係わる。
一般式(1): 〔式中、基−A…B−は基 (R1は水素原子又は低級アルキル基)、基 (R2は水素原子又は低級アルカノイル基)、基 (R2は上記に同じ)又は基 を示す。〕 式(2): 式(3): 一般式(4): 〔式中、R3は水素原子又はメチル基を示す。〕 式(5): 一般式(6): 〔式中、R4は低級アルカノイルオキシ基を示す。R2は前
記に同じ。〕 一般式(7): 〔式中、R5及びR6はそれぞれ低級アルコキシ基を示
す。〕 一般式(8): 〔式中、R1Aは低級アルキル基を、R2Aはホルミル基を、
R3Aはヒドロキシ基を示すか、又はR2AとR3Aとでオキソ
基を示し、またR3Aは後記のR5Aと互いに結合して二重結
合を形成してもよい。R4Aは低級アルキル基を、R5Aは水
素原子、ヒドロキシ低級アルキル基或いはR3A又は後記
のR6Aと互いに結合して二重結合を形成し、R6Aは水素原
子又はR5Aと互いに結合して二重結合を形成し、R7は水
素原子又は低級アルキル基をそれぞれ示す。但し、R7
イソプロピル基の場合、R5Aはヒドロキシメチル基でな
いものとする。〕 一般式(9): 〔式中、R1A、R4A及びR7は前記に同じ。R2aはホルミル
基、トリ低級アルキルオキシ基、トリフルオロメチルス
ルホニルオキシ基又は基 (式中R10は低級アルキル基及びPhはフェニル基を示
す。)を、R3aはヒドロキシ基を示すか、或いはR2aとR
3aとでオキソ基又は基R10O−CH=(式中R10は前記に同
じ。)を示し、またR3aは後記のR5aと互いに結合して二
重結合を形成してもよい。R5aは水素原子、ヒドロキシ
低級アルキル基或いはR3a又は後記のR6aと互いに結合し
て二重結合を形成し、R6aは水素原子又はR5aと互いに結
合して二重結合を形成し、R8は水素原子又は低級アルコ
キシ基を、R9は低級アルキル基をそれぞれ示す。但し、
R7がイソプロピル基の場合、R5aはヒドロキシメチル基
でないものとし、R7とR8が同時に水素原子である場合
は、R5aはR6aと互いに結合して二重結合を形成しないも
のとする。〕 一般式(10): 〔式中R1Bは低級アルキル基を示す。〕 一般式(11): 〔式中R2Bはヒドロキシメチル基又はカルボキシル基を
示す。〕 一般式(12): 〔式中R3Bは低級アルコキシカルボニル基又はヒドロキ
シメチル基を、R4B及びR5Bはそれぞれ低級アルコキシ基
を示す。〕 本発明有効成分化合物を示す前記一般式(1)〜(1
2)における各基は、それぞれ次の通りである。
即ち、低級アルキル基としては、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、
ペンチル、ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖状もしく
は分枝鎖状アルキル基を例示できる。
低級アルカノイル基としては、例えばホルミル、アセ
チル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペンタ
ノイル、ヘキサノイル基等の炭素数1〜6の直鎖状もし
くは分枝鎖状アルカノイル基を例示できる。
低級アルカノイルオキシ基としては、例えばアセチル
オキシ、プロピオニルオキシ、イソブチリルオキシ、ペ
ンタノイルオキシ、ヘキサノイルオキシ基等の炭素数2
〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルカノイルオキシ基を
例示できる。
低級アルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、tert−ブ
トキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基等の炭素数
1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシ基を例示で
きる。
ヒドロキシ低級アルキル基としては、例えばヒドロキ
シメチル、1−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロ
ピル、1−ヒドロキシブチル、1−ヒドロキシペンチ
ル、1−ヒドロキシヘキシル基等を例示できる。
トリ低級アルキルシリルオキシ基としては、例えばト
リメチルシシルオキシ、トリエチルシリルオキシ、トリ
プロピルシリルオキシ、トリブチルシリルオキシ、トリ
tert−ブチルシリルオキシ、トリペンチルシリルオキ
シ、トリヘキシルシリルオキシ基等を例示できる。
低級アルコキシカルボニル基としては、例えばメトキ
シカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボ
ニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニ
ル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボ
ニル、ヘキシルオキシカルボニル基等を例示できる。
上記各フェナンスレン誘導体は、いずれも本発明者ら
により先に開発されたものである(特開平4−211035号
公報、特願平3−224287号、特願平4−344590号等)。
之等の一部及びそれらの製造方法は既に公知(例えば前
記特開平4−211035号公報参照)となっており、また他
の誘導体は上記公知の方法に準じてそれぞれ製造するこ
とができる。
例えば上記(8)で表わされる化合物は、下記反応工
程式−1及び−2に示す方法により製造することができ
る。
[式中、R1、R3、R4及びR6は、一般式(8)におけるR
1A、R3A、R4A及びR6Aに同じ。R9は低級アルキル基を示
す。R2′は一般式(8)におけるR2Aと同じでいるか又
は水素原子、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニ
ル基、水酸基もしくは低級アルカノイルオキシ基を示
す。R5′は一般式(8)におけるR5Aと同じであるか又
はホルミル基、カルボキシル基もしくは低級アルカノイ
ルオキシメチル基を示す。R7aは低級アルキル基を、R8a
は低級アルコキシ基を、R12は水素原子又は水酸基をそ
れぞれ示す。] 上記において、低級アルカノイルオキシ基及び低級ア
ルカノイルオキシメチル基の低級アルカノイル基として
は、例えばホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリ
ル、イソブチリル、ペンタノイル、ヘキサノイル基等の
炭素数1〜6の直鎖状もしくは分鎖状アルカノイル基を
例示できる。
上記反応工程式−1に示す化合物(2a)の酸化反応
は、例えばアセトニトリル、ジクロロメタン、N,N−ジ
メチルホルムアミド(DMF)等の不活性溶媒中で、セリ
ックアンモニウムニトラート[(NH42Ce(NO3
(以下CANと略記する)、無水クロム酸等の酸化剤を用
いて実施できる。上記酸化剤の使用量は、化合物(2a)
に対して通常1〜3倍モル量程度とすればよく、反応は
一般に0〜50℃程度の温度下に、約10分〜3時間程度で
完結し、かくして目的化合物(1a)が得られる。
[式中、R1、R4及びR9は上記に同じ。R5bはヒドロキシ
低級アルキル基を示す。] 上記反応工程式−2に示す化合物(2b)の脱アルキル
化反応は、例えばテトラヒドロフラン(THF)、アセト
ニトリル、ジクロロメタン等の不活性溶媒中で、化合物
(2b)を、三臭化硼素、無水塩化アンモニウム、臭化水
素酸等の脱アルキル化剤を用いて処理することにより実
施される。上記脱アルキル化剤の使用量は、化合物(2
b)に対して通常1〜3倍モル量程度とすればよく、反
応は一般に−78℃〜50℃程度の温度下に、約30分〜5時
間程度を要して行わなれる。
次に上記で得られた化合物(3b)を酸化することによ
り、目的化合物(1b)を得ることができる。該酸化反応
は、例えばエタノール、ジクロロメタン等の不活性溶媒
中で、酸化剤として例えばジニトロスルホン酸カリウ
ム、ニトロソジスルホン酸カリウム、クロム酸等を化合
物(3b)に対して通常〜3倍モル量程度用い、更に必要
に応じてリン酸水素二カリウム等の添加剤を加えて、約
0〜50℃の温度条件下に、5〜20時間程度を要して実施
される。
尚、上記反応工程式−1及び−2において原料として
用いられる化合物(2a)及び化合物(2b)は、いずれも
新規化合物であり、そのうちのある種のものはクロズル
(Tripterygium wilfordii Hookfil var. regelii Maki
no)より抽出単離するか又はこれに引続いて適当な化学
処理を施すことが得られる。また上記化合物(2a)及び
化合物(2b)に属するそれぞれの化合物[化合物(2c)
〜化合物(2f)]は、以下に該当する各反応行程式に示
す方法に従い製造することができる。
[式中、R1、R4、R7a、R8a、R9及びR10は前記に同じ。P
hはフェニル基を示す。R11は低級アルキル基を、Xはハ
ロゲン原子を示し、破線は二重結合が一つ存在すること
を表す。] 上記化合物(4b)のハロゲン化反応は、DMF、クロロ
ホルム等の不活性溶媒中で、N−ブロムコハク酸イミド
(NBS)、臭素等のハロゲン化剤を化合物(4b)に対し
て1〜1.5倍モル量程度用い、約0〜50℃の温度条件
に、1〜20時間程度を要して実施される。
得られる化合物(5b)は、これをアルキル基すること
により化合物(6b)に変換される。該アルキル化反応
は、無溶媒又はジエチルエーテル、アセトン等の適当な
不活性溶媒中、必要に応じて水酸化カリウム水溶液、炭
酸カリウム等の脱酸剤の存在下に、ジメチル硫酸、ジア
ゾメタン、ヨウ化メチル等のアルキル化剤を用いて行な
われ、反応は約0〜30℃の温度で、30分〜2時間程度に
て完結する。
続いて、化合物(6b)の化合物(7b)への変換反応
は、DMF、メタノール、等の不活性溶媒中、ヨウ化銅
(I)の存在下、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシド等の金属低級アルコキシドを用いることにより
行なわれる。反応条件としては、約50〜100℃の温度で3
0分〜5時間程度が採用される。
次に、化合物(7b)の還元反応は、メタノール、エタ
ノール、液体アンモニア等の溶媒中、アルカリ金属、好
ましくは金属ナトリウムと約30〜80℃の温度で10〜1時
間処理することにより実施される。
得られる化合物(8b)は、メタノール、エタノール等
の不活性溶媒中、シュウ酸、塩酸等の酸と共に、加水分
解処理することにより化合物(9b)に変換される。該反
応は約50〜80℃の温度で5〜24時間で完結する。
引き続き、化合物(9b)は、ベンゼン、ジオキサン、
トルエン等の不活性溶媒中、ピロリジン、ピペリジン等
のアミンの存在下、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル等のハ
ロゲン化アルキルと処理することにより、アルキル化さ
れた化合物(10b)に変換される。より好ましくは、ま
ず化合物(9b)を上記不活性溶媒中、上記のアミンと共
に20〜50℃の温度で3〜6時間反応させた後、上記ハロ
ゲン化アルキルを加え、約50〜80℃の温度で10〜50時間
反応させる。
化合物(10b)は、ビニルケトン誘導体(11b)と環化
反応を行なうことにより、目的化合物(2c)へと導くこ
とができる。該環化反応は、メタノール、エタノール、
THF等の不活性溶媒中、水酸化カリウム水溶液、水酸化
ナトリウム水溶液等の塩基の存在下、化合物(10)に対
して1〜1.3倍モル量のビニルケトン誘導体(11b)を用
いて実施される。反応は、約−30〜30℃の温度条件で5
〜15時間を要して行なわれる。
更に化合物(2c)は、これに化合物(12b)を反応さ
せることにより、化合物(2d)へと変換される。該反応
はTHF等の不活性溶媒中、n−ブチルリチウム等のアル
キルリチウム及びジイソプロピルアミン、ジエチルアミ
ン等のアミンの存在下、化合物(2c)に対して1〜1.5
倍モル量の化合物(12b)を用いて行なわれ、約−78〜
−60℃の温度条件で1〜3時間で完結する。
上記で得られる化合物(2d)は、DMF、THF、ジエチル
エーテル等の不活性溶媒中、水素化カリウム、水素化ナ
トリウム等のハイドライド化合物を用いて還元すること
により、化合物(2e)に変換される。該還元反応は、約
−30〜10℃の温度条件で30分〜2時間を要して行なわれ
る。
続いて、化合物(2e)を加水分解すれば、化合物(2
f)を得ることができる。該加水分解反応は、メタノー
ル、エタノール等の不活性溶媒中、シュウ酸水溶液、塩
酸等の酸を用いて実施される。尚、上記溶媒及び酸は全
て脱気したものを用い、アルゴンや窒素等の不活性ガス
雰囲気中で反応を行なう必要があり、反応は、50℃〜溶
媒の沸点の温度条件で1〜6時間にて完了する。
かくして得られる化合物(2f)は、これを通常の酸化
反応に従わせることにより、該化合物(2f)のアルデヒ
ド(CHO)基を、カルボキシル基(COOH)に変換させる
ことができ、これによって、R2′がカルボキシル基であ
る対応する化合物(2a)を収得できる。
[式中、R1、R4及びR7aは前記に同じ。R8bはR8aと同じ
であるか又は低級アルカノイルオキシ基を示す。R9bはR
9と同じであるか又は水素原子もしくは低級アルカノイ
ル基を示す。R2bはトリ低級アルキルシリルオキシ基を
示す。] 上記反応工程式−4に示す方法によれば、化合物(2
c)より、化合物(2f)、化合物(2g)、化合物(2h)
及び化合物(2i)を収得できる。
即ち、まず化合物(2c)を還元すれば化合物(2g)が
得られる。該還元反応は、不活性溶媒中1モルの水素で
触媒還元するか、あるいは液体アンモニア中、金属ナト
リウム、金属リチウム等のアルカリ金属を用いる(バー
チ還元)ことにより実施される。
次に、化合物(2h)への変換反応は、上記化合物(2
c)のバーチ還元生成物を、単離することなく、アンモ
ニアを除去して得られる金属エノラートの状態のまま
で、シリル化反応を行なうことにより実施できる。該シ
リル化反応は、THF、ジエチルエール等の不活性溶媒
中、トリエチルアミン、ピリジン等の脱酸剤の存在下、
塩化トリアルキルシリル等のシリル化剤を用いて、約10
〜10℃の温度で10分〜1時間程度を要して行なわれる。
得られる化合物(2h)は、THF、エーテル等の不活性
溶媒中、メチルリチウム、ブチルリチウム等のアルキル
リチウムの存在下、−10℃〜30℃の温度にて30分〜1時
間処理した後、N−フェニルトリフルオロメタンスルホ
ンイミド(PhNTf2)と約−78〜10℃の温度にて5〜15時
間処理することにより、化合物(2i)に変換される。
更に化合物(2i)は、スチルら(Still et al.)の方
法[J.Am.Chem.Soc.,108(3),452(1986)]に基づ
き、塩化リチウム及びテトラキス(トリフェニルホスフ
ィン)パラジウム[Pd(Ph3P)]の存在下、一酸化炭
素及び水素化錫トリブチル等の錫ハイドライドと反応さ
せることにより、化合物(2f)に変換できる。反応温度
及び時間としては、30〜60℃程度及び15〜60時間程度が
それぞれ採用される。
[式中R1、R4、R7a、R8a、R9及びR10は前記に同じ。] 上記反応工程式−5に示す化合物(2e)の酸化反応
は、シュミットらの方法[Angev.Chem.,71,176(195
9)]に準じて行なわれる。即ち、DMF−水等の含水不活
性溶媒中、酸素(空気)の存在下、塩化パラジウム(I
I)と塩化銅(II)とのコンプレックスに化合物(2e)
を約50〜100℃の温度で10〜24時間程度作用させること
により、化合物(2j)を得ることができる。
[式中R1、R2b、R4、R5b及びR9は前記に同じ。] 化合物(2b)は、公知化合物(13)より反応工程式−
6に示す方法により得ることができる。
即ち、まず化合物(13)を還元し、次にシリル化して
化合物(14)を得る。該還元反応及びシリル化反応は、
反応工程式−4における化合物(2c)の還元反応及びシ
リル化反応と同様の方法で行なうことができる。
続いて、化合物(15)をTHF、エーテル等の不活性溶
媒中、弗化テトラブチルアンモニウム(TBAF)等の脱シ
リル化剤の存在下、ホルムアルデヒドガス等のアルデヒ
ド類を用いて処理することにより、目的の化合物(2b)
を得ることができる。反応は、約−78〜30℃の温度で10
分〜1時間程度にて完結する。
上記各反応工程式に示す方法により得られるフェナン
スレン誘導体は、慣用の分離手段により単離精製でき
る。該手段としては、例えば吸着クロマトグラフィー、
再結晶、溶媒留去、沈澱、溶媒抽出等を例示できる。
また、本発明において有効成分とする前記一般式(1
0)〜(12)で表わされる各化合物は、前記特開平6−1
92155号公報記載の方法により製造することができる。
上記各フェナンスレン誘導体の製造の詳細は、後記実
施例(製造例)に示す通りである。
本発明の一酸化窒素合成阻害剤の有効成分としては、
上記フェナンスレン誘導体のみならず、該誘導体の体で
酸性基即ちフェノール性水酸基及び(又は)カルボキシ
ル基を有する化合物にあっては、これと塩基性化合物と
の一般的塩形成反応に従い形成される塩をも包含する。
上記塩の製造に利用される塩基性化合物としては、具体
的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カル
シウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナト
リウム、水素化ナトリウム等のアルカリ金属又はアルカ
リ土類金属の水酸化物、短酸化物、水素化物等を例示で
きる。また例えばメチルアミン、エチルアミン、イソプ
ロピルアミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、
3,4−ジメトキシフェネチルアミン等の有機アミン類も
上記塩形成用塩基性化合物として利用できる。
本発明有効成分化合物は、また上記各フェナンスレン
誘導体及びその塩の立体異性体、光学異性体であっても
よい。
本発明において有効成分として用いる上記フェナンス
レン誘導体及びその塩は、一酸化窒素の生合成を阻害す
る作用を奏し得、従ってこれを有効成分とする本発明の
一酸化窒素合成阻害剤は、一酸化窒素に起因する各種の
病態、より具体的にはエンドトキシンショック、出血性
ショック、各種の虚血性疾患及び血圧降下を伴う各種の
病態等の治療乃至予防に有効に適用できる。殊に、本発
明阻害剤は、前述した誘導型一酸化窒素合成酵素の誘導
を阻害する作用を奏することによって、害酵素により産
生される一酸化窒素を特異的に阻害することができ、か
かる異常又は過剰に産生・放出される一酸化窒素を抑え
得る点で、より好ましい特徴を有するものである。
上記特徴を有する本発明阻害剤において、特に好まし
い有効成分化合物は、キノン及びヒドロキノン構造を有
するものから選択される。
その一つの具体例としては、例えば前記一般式(1)
で表わされる化合物を例示できる。他の好ましい有効成
分化合物の具体例としては、前記一般式(4)(他だ
し、R3は水素原子)を例示できる。更に他の好ましい具
体例としては、前記一般式(11)で表わされる化合物を
例示できる。
之等の有効成分化合物中でも、特に好ましいものは、
後記表10に示す化合物1〜化合物6である。
本発明阻害剤は、慣用される医薬剤製担体を用いて一
般的な医薬製剤組成物の形態に調製され、ヒト及びその
他の動物に投与できる。上記医薬製剤担体、製剤形態
(投与単位形態)、その調整、その投与経路等は、通常
の医薬製剤のそれらと同様のものとすることができる。
即ち、上記医薬製剤としては、本発明有効成分化合物の
有効量を含有する錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳
剤、顆粒剤、カプセル剤、坐剤、注射剤(液剤、懸濁剤
等)等が挙げられる。上記各種形態の製造は、いずれも
常法に従い調整され、その際用いられる担体も慣用され
る各種のものでよい。例えば、錠剤は、本発明化合物を
有効成分として、これをゼラチン、デンプン、乳糖、ス
テアリン酸マグネシウム、滑石、アラビアゴム等の賦形
剤と混合して賦形される。カプセル剤は上記有効成分
を、不活性な製剤充填剤もしくは希釈剤と混合し、硬質
ゼラチンカプセル、軟質カプセル等に充填して調整され
る。注射剤等の非経口投与剤は、有効成分としての本発
明化合物を滅菌した液体担体に溶解乃至懸濁させて製造
され、その際用いられる好ましい液体担体は水及び生理
食塩水であり、調整される注射剤等には更に通常の溶解
補助剤、緩衝剤、無痛化剤等を添加することもできる。
更に、上記各種形態の医薬製剤中には、必要に応じて着
色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を
含有させることもできる。
本発明製剤中に有効成分として含有されるべきフェナ
ンスレン誘導体及びその塩の量は、特に限定されず広範
囲から適宜選択できるが、通常全医薬製剤組成物中に1
〜70重量%程度、好ましくは1〜30重量%程度とするの
がよい。上記で調整される医薬製剤の投与方法は得に限
定されず、例えば錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル
剤等は経口投与され、また注射剤(液剤、懸濁剤等)は
単独で又はブドウ糖アミノ酸等の通常の補液と混合して
静脈内投与されるか又は必要に応じて単独で筋肉内、皮
内、皮下もしくは腹腔内投与される。更に上記医薬製剤
の投与量は、用法、患者の年齢、性別その他の条件、疾
患の程度等により適宜選択されるが、通常有効成分であ
る本発明化合物の量が1日当り体重1kg当り約0.1〜1000
mg程度とするのがよく、該製剤は1日に1〜4回に分け
て投与することができる。また投与単位形態中には有効
成分を約1〜600mg程度含有させるのがよい。
発明を実施するための最良の形態 以下、本発明を更に詳しく説明するため、本発明にお
いて有効成分とするフェナンスレン誘導体の製造例を実
施例として挙げ、次いで之等誘導体を用いた本発明製剤
の製剤例及び薬理試験例を挙げる。
製剤例 1 後記表10に示す化合物 150g アビセル(商標名、旭化成(株)製) 40g コーンスターチ 30g ステアリン酸マグネシウム 2g ヒドロキシプロピルメチルセルロース 10g ポリエチレングリコール−6000 3g ヒマシ油 40g メタノール 40g 上記有効成分化合物、アビセル、コーンスターチ及び
ステアリン酸マグネシウムを混合研磨後、糖衣R10mmの
キネで打錠する。得られた錠剤をヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、ポリエチレングリコール−6000、ヒマ
シ油及びメタノールからなるフィルムコーティング剤で
被覆を行ない、フィルムコーティング錠を製造する。
製剤例 2 3,4,4a,5,8,9,10,10a−オクタヒドロ−1,4a−ジメチル
−7−(1−メチルエチル)−5,8−ジオキソ−2−フ
ェナンスレンカルボン酸 150.0g クエン酸 1.0g ラクトース 33.5g リン酸二カルシウム 70.0g プルロニックF−68 30.0g ラウリル硫酸ナトリウム 15.0g ポリビニルピロリドン 15.0g ポリエチレングリコール(カルボワックス1500)4.5g ポリエチレングリコール(カルボワックス6000) 45.0g
コーンスターチ 30.0g 乾燥ラウリル硫酸ナトリウム 3.0g 乾燥ステアリン酸マグネシウム 3.0g エタノール 適 量 上記有効成分化合物、クエン酸、ラクトース、リン酸
二カルシウム、プルロニックF−68及びラウリル硫酸ナ
トリウムを混合し、上記混合物をNo.60スクリーンにて
篩別し、ポリビニルピロリドン、カルボワックス1500及
びカルボパックス6000を含むアルコール性溶液で湿式粒
状化する。必要に応じアルコールを添加し、粉末をペー
スト状塊にし、コーンスターチを添加し、均一な粒子が
形成されるまで混合を続ける。No.10スクリーンを通過
させ、トレイに入れ、100℃のオーブンで12〜14時間乾
燥する。乾燥粒子をNo.16スクリーンで篩別し、乾燥ラ
ウリル硫酸ナトリウム及び乾燥ステアリン酸マグネシウ
ムを加えて混合し、打錠機で所望の形状に圧縮成形して
芯部を作成する。
上記芯部をワニスで処理し、タルクを散布して湿気の
吸収を防止させ、該芯部の周囲に下塗り層を被覆し、内
服用のために充分な回数のワニス被覆を行ない、この下
塗り層形成及び平滑被覆を繰返し、所望色合が得られる
まで着色被覆を行ない、乾燥して被覆錠剤を得る。
実施例 1 5,8−ジメトキシ−1,4a−ジメチル−7−(1−メチル
エチル)−4,4a,9,10−テトラヒドロ−2(3H)−フェ
ナンスレンの製造 2−イソプロピル−6−メトキシ−1−ナフトール5g
をDMF100mlに溶解し、氷冷下N−ブロムコハク酸イミド
4.03gのDMF(50ml)溶液を加え、氷冷下で3時間撹拌し
た。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機
層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥
して濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出液…ジエチルエーテル:n−ヘキ
サン:クロロホルム=10:50:1)にて精製して、4−ブ
ロム−2−イソプロピル−6−メトキシ−1−ナフトー
ル6.1gを得た。融点:81.5〜83.5℃。1 H−NMR(δ:ppm)〔CDCl3〕: 8.06(1H,d,J=8.8),7Z58(1H,s),7.41(1H,d,J=
2.4),7.16(1H,dd,J=8.8,2.4),5.18(1H,brs),3.96
(3H,s),3.20(1H,sept,J=6.8),1.33(1H,d,J=6.
8)。
次いで、水酸化カリウム956mgを溶かした水1.7mlに、
上記で得られた化合物1gを氷冷下で加え、次いでジメチ
ル硫酸1.1mlを加えて氷冷下45分撹拌した。反応終了
後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩
水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮し
た。得られた粗組成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出液…ジエチルエーテル:n−ヘキサン:クロ
ロホルム=5:100:2)にて精製して、4−ブロム−2−
イソプロピル−1,6−ジメトキシナフタレン1gを得た。
融点:108〜110℃。1 H−NMR(δ:ppm)〔CDCl3〕: 7.99(1H,d,J=9.0),7.65(1H,s),7.43(1H,d,J=
2.3),7.18(1H,dd,J=9.0,2.3),3.95(3H,s),3.89
(3H,s),3.50(1H,sept,J=7.3),1.28(6H,d,J=7.
3)。
次に、ナトリウムメトキシド631mgにメタノール3ml及
びDMF1.7mlを加え、更にヨウ化銅(I)559mgを加えて9
0℃に加熱した。そこに、上記で得られた化合物901mgの
DMF(1.71ml)溶液を滴下し、2時間加熱還流した。放
冷後、不溶の固形物を濾別し、濾液に水を加え酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸
マグネシウムで乾燥して濃縮した。得られた粗生成物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…ジエチ
ルエーテル:n−ヘキサン:クロロホルム=5:100:2)に
て精製して、2−イソプロピル−1,4,6−トリメトキシ
ナフタレン700mgを得た。融点:80〜81.5℃。1 H−NMR(δ:ppm)〔CDCl3〕: 7.93(1H,d,J=9.3),7.48(1H,d,J=2.5),7.17(1
H,dd,J=9.3,2.5),6.67(1H,s),3.99(3H,s),3.92
(3H,s),3.85(3H,s),3.57(1H,sept,J=7.3),1.29
(3H,d,J=7.3)。
上記で得られた化合物16gをエタノール100mlに溶解
し、50〜60℃で金属ナトリウム10.3gを45分間で加え
た。混合液を30分還流した後、エタノール17mlを加えて
過剰の金属ナトリウムを反応させ、放冷した。水を加
え、ジエチルエーテルで抽出し、有機層を飽和食塩水で
洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。得
られた粗生成物をメタノール170mlに溶かし、シュウ酸
7.3gの水溶液(30ml)を加え、21時間還流した。放冷
後、水を加え、ジエチルエーテルで抽出し、有機層を飽
和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥して濃
縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出液…ジエチルエーテル:n−ヘキサン:
クロロホルム=5:140:3)にて精製して、5,8−ジメトキ
シ−6−イソプロピル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−ナ
フタレノン14.5g(油状)を得た。1 H−NMR(δ:ppm)〔CDCl3〕: 6.64(1H,s),3.81(3H,s),3.70(3H,s),3.48(2H.
s),3.36(1H.sept,J=7.3),3.11(2H,dd,J=7.3,6.
8),2.55(2H,dd,J=7.3,6.8),1.25(6H,d,J=7.3)。
上記で得られた化合物15.3gをベンゼン91mlに溶解
し、モレキュラーシーブス3Aの12.6gとピロリジン5.1g
を加え、室温で4.5時間撹拌した。混合液を減圧したで
濃縮し、ジオキサン100ml及びヨウ化メチル90gを加えて
45時間還流し、次いで5%塩酸を45ml加えて3時間還流
した。放冷後、水を加え、ジエチルエーテルで抽出し、
有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで
乾燥して濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶出液…ジエチルエーテル:n−
ヘキサン:クロロホルム=20:140:3)にて精製して、5,
8−ジメトキシ−6−イソプロピル−3,4−ジヒドロ−2
(1H)−ナフタレノン11.5gを得た。1 H−NMR(δ:ppm)〔CDCl3〕: 6.65(1H,s),3.81(3H,s),3.75(1H,q,J=7.3),3.
69(3H,s),3.36(1H,sept,J=6.8),3.28(1H,ddd,J=
16.0,6.3,3.7),2,91(1H,ddd,J=16.0,12.3,4.9),2.7
3(1H,ddd,J=16.4,4.9,3.7),2.40(1H,ddd,J=16.4,1
2.3,6.3),1.35(3H,d,J=7.3),1.27(3H,d,J=6.8),
1.23(3H,d,J=6.8)。
水酸化カリウム1.51gの水溶液(4ml)を0℃に冷却
し、メタノールを45ml加え、更に上記で得られた化合物
6.3gのメタノール(9ml)溶液を加えた。混合液を−20
℃に冷却し、エチルビニルケトン2gを加え、−20℃で1
時間、次いで室温で15時間撹拌した。反応終了後、希塩
酸を注入して酸性とし、更に水を加えてクロロホルムで
抽出した。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄した後、
硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮し、得られた粗生成物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…ジエ
チルエーテル:n−ヘキサン:クロロホルム=25:125:3)
にて精製して、目的化合物4.7gを得た。
得られた化合物の構造及び物性(融点及び1H−NMR)
を第1表に示す。
実施例 2 2−ヒドロキシ−5,8−ジメトキシ−1,4a−ジメチル−
7−(1−メチルエチル)−2−(1−メトキシ−1−
ジフェニルホスフィンオキシドメチル)−2,3,4,4a,9,1
0−ヘキサヒドロフェナンスレンの製造 ジイソプロピルアミン0.65mlを溶かしたTHF(13,5m
l)を−78℃に冷却し、n−ブチルリチウムのTHF溶液
(1.6M)6.1mlを加え、25分間撹拌した。これに、−78
℃でメトキシメチルジフェニルホスフィンオキシド1.15
gを溶かしたTHF13.5mlを加え、−78℃で25時間撹拌し
た。そこに、実施例1で得られた化合物750mgのTHF(6m
l)溶液を加え、−78℃で2.5時間撹拌した。反応終了
後、10%クエン酸水溶液19mlを−10℃で加え、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸
マグネシウムで乾燥して濃縮した。得られた粗生成物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…クロロ
ホルム:酢酸エチル=10:1)にて精製して、目的化合物
1.3gを得た。
得られた化合物の構造及び物性を、第1表に併記す
る。
実施例 3 2−(2−メトキシビニリデニル)−5,8−ジメトキシ
−1,4a−ジメチル−7−(1−メチルエチル)−2,3,4,
4a,9,10−ヘキサヒドロフェナンスレンの製造 水素化カリウム930mgを懸濁させたDMF19.6mlを−10℃
に冷却し、実施例2で得られた化合物1.53gのDMF(19.6
ml)溶液を加え、0℃で1時間撹拌した。反応混合物に
10%クエン酸水溶液40mlを加え、酢酸エチルで抽出し、
有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで
乾燥して濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶出液…ジエチルエーテル:n−
ヘキサン:クロロホルム=5:50:1)にて精製して、目的
化合物932mgを得た。
得られた化合物の構造及び物性を、第1表に併記す
る。
実施例4及び5 5,8−ジメトキシ−1,4a−ジメチル−7−(1−メチル
エチル)−3,4,4a,9,10,10a−ヘキサヒドロ−2−フェ
ナンスレンアルデヒド(トランス体及びシス体)の製造 実施例3で得られた化合物2.1gを脱気したメタノール
45mlに溶かし、脱気したシュウ酸690mgの水溶液(7ml)
を加えて、アルゴン雰囲気中で4.5時間還流した。放冷
後水を加えて、酢酸エチルで通出し、有機層を飽和食塩
水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮し
た。得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出液…ジエチルエーテル:n−ヘキサン:ク
ロロホルム=20:300:3)にて精製して、後の画分よりリ
ングジャンクションがトランスの目的化合物350mgを、
前の画分よりリングジャンクションがシスの目的化合物
1.45gをそれぞれ得た。
得られた各化合物の構造及び物性(融点及び1H−NM
R)を、第1表に併記する。
実施例 6 5,8−ジメトキシ−1,4a−ジメチル−7−(1−メチル
エチル)−3,4,4a,9,10,10a−ヘキサヒドロ−2(1H)
−フェナンスレンの製造 液体アンモニア15.6ml中に金属リチウム28.5mgを−78
℃で加え、5分間撹拌した。そこに、実施例1で得られ
た化合物500mgのTHF溶液(15.6ml)をゆっくり滴下し
た。−78℃で1.5時間撹拌後、アンモニアを留去し、水
を加えてジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食
塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮し
た。得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出液…ジエチルエーテル:n−ヘキサン:ク
ロロホルム=5:50:1)にて精製して、目的化合物270mg
を得た。
得られた化合物の構造及び物性を、第1表に併記す
る。
実施例 7 2−ヒドロキシ−5,8−ジメトキシ−1,4a−ジメチル−
7−(1−メチルエチル)−2,3,4,4a,9,10−ヘキサヒ
ドロ−2−フェナンスレンアルデヒドの製造 塩化パラジウム(II)211mg及び塩化銅(II)1.3g
を、10:1DMF−水9.9ml中に加え、室温で1時間撹拌し
た。これに、実施例3で得られた化合物750mgのDMF(1
3.5ml)溶液を加え、70℃で21時間撹拌した。反応終了
後、固形物を濾別し、濾液に水を加えて酢酸エチルで抽
出した。
有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウム
で乾燥して濃縮した。得られた粗生成物を、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶出液…ジエチルエーテ
ル:n−ヘキサン:クロロホルム=5:50:1)にて精製し
て、目的化合物300mgを得た。
得られた化合物の構造及び物性を、第1表に併記す
る。
尚、クロマトグラフィーで前の画分より、副生成物と
して5,8−ジメトキシ−1,4a−ジメチル−7−(1−メ
チルエチル)−3,4,4a,9−テトラヒドロ−2−フェナン
スレンアルデヒド150mgを得た。融点:107℃以上(分
解)。1 H−NMR(δ:ppm)〔CDCl3〕: 10.31(1H,s),6.67(1H,s),6.39(1H,dd,J=5.1,3.
1),3.84(3H,s),3.71(3H,s),3.68(1H,dd,J=14.4,
5.1),3.50(1H,dd,J=14.4,3.1),3.32(1H,sept,J=
6.8),3.05−3.11(1H,m),2.47−2.55(1H,m),2.35
(3H,s),2.28−2.36(1H,m),1.41−1.51(1H,m),1.3
1(3H,s),1.26(3H,d,J=6.8),1.23(3H,d,J=6.
8)。
実施例 8 1,4a−ジメチル−1−ヒドロキシメチル−8−メトキシ
−3,4,4a,9,10,10a−ヘキサヒドロ−2(1H)−フェナ
ンスレンの製造 液体アンモニア30ml中に金属リチウム0.82gを−78℃
で加え、15分間撹拌した。そこに、1,4a−ジメチル−8
−メトキシ−4,4a,9,10−テトラヒドロ−2(3H)−フ
ェナンスレン5gとt−ブタノール3.7mlを溶かしたTHF
(35ml)を加え、−78℃で30分間撹拌した。反応終了
後、イソプレン9mlを加えて過剰の試薬と反応させ、窒
素気流下アンモニアを留去した。
次に、残渣にTHF50mlを加えて溶かし、氷冷下、塩化
トリメチルシリル12.8gとトリエチルアミン11.8gを溶か
したTHF(40ml)を加え、氷冷下30分間撹拌した。反応
混合液に飽和重曹水を加え、ジエチルエーテルで抽出
し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウ
ムで乾燥して濃縮した。得られた粗生成物を、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出液…酢酸エチル:n−
ヘキサン1:19)にて精製して、1,4a−ジメチル−8−メ
トキシ−2−トリメチルシリルオキシ−3,4,4a,9,10,10
a−ヘキサヒドロフェナンスレン5.95gを得た。融点:79
℃。1 H−NMR(δ:ppm)〔CDCl3〕: 6.51−7.10(3H,m),3.76(3H,s),1.66−2.87(9H,
m),1.57(3H,brs),0.97(3H,s),0.10(9H,s)。
上記で得られた化合物4.9gを溶かしたTHF(80ml)中
に、−78℃でホルムアルデヒドガスを窒素ガスと共に反
応容器内に通気しながら、テトラブチルアンモニウムフ
ルオライドのTHF溶液(1.0M)22.3mlを加えた。混合液
を室温にて10分間撹拌した後、氷水中に注ぎ込み、ジエ
チルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し
た後、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。得られた
粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出液…酢酸エチル:n−ヘキサン=1:4)にて精製して、
目的化合物3.6gを得た。
得られた化合物の製造及び物性を、第1表に併記す
る。
実施例 9 1,4a−ジメチル−5,8−ジメトキシ−7−(1−メチル
エチル)−2−トリメチルシリルオキシ−3,4,4a,9,10,
10a−ヘキサヒドロフェナンスレンの製造 液体アンモニア30ml中に金属リチウム127mgを−78℃
で加え、5分間撹拌した。そこに、実施例1で得られた
化合物1gとt−ブタノール450mgを溶かしたTHF溶液(7m
l)加え、−78℃で30分間撹拌した。反応終了後、イソ
プレン1.37mlを加えて過剰の試薬と反応させ、窒素気流
下アンモニアを留去した。
次に、残渣にTHF8mlを加えて溶かし、氷冷下、塩化ト
リメチルシリル1.95gとトリエチルアミン2.47gを溶かし
たTHF(7ml)を加え、氷冷下30分間撹拌した。反応混合
物に飽和重曹水を加え、ジエチルエーテルで抽出し、有
機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾
燥して濃縮した。得られた粗生成物を、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶出液…ジエチルエーテル:n−
ヘキサン=1:20)にて精製して、目的化合物930mgを得
た。
得られた化合物の構造及び物性を、第1表に併記す
る。
実施例10 1,4a−ジメチル−5,8−ジメトキシ−7−(1−メチル
エチル)−2−トリフルオロメチルスルホニルオキシ−
3,4,4a,9,10,10a−ヘキサヒドロフェナンスレンの製造 実施例9で得られた化合物500mgをTHF7mlに溶解し、
0℃で1.4Mのメチルリチウムジエチルエーテル溶液1.07
mlを加え、0℃で15分間、次いで室温にて30分間撹拌し
た。反応液を−78℃に冷却し、N−フェニルトリルフル
オロメタンスルホンイミド475mgを溶かしたTHF(7ml)
を加え、0〜5℃で9.5時間撹拌した。反応混合液に水
を加え、ジエチルエーテルで抽出し、有機層を飽和食塩
水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮し
た。得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出液…ジエチルエーテル:n−ヘキサン:=
1:50)にて精製して、目的化合物310mgを得た。
得られた化合物の製造及び物性を、第1表に併記す
る。
一方、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジ
ウム402mg及び塩化リチウム30mgをTHF8ml中に懸濁さ
せ、次いで実施例10の化合物160mgを加えて、アルゴン
気流下に室温で15分間撹拌した。次に反応液を50℃に加
熱し、二酸化炭素を吹き込みながら2時間撹拌し、続い
てトリブチル錫ハイドライド118mgを溶かしたTHF5mlを5
0℃で3.5時間かけて滴下し、50℃で21時間撹拌した。反
応混合液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出し、有機
層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥
して濃縮した。得られた粗生成物を、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出液…ジエチルエーテル:n−ヘ
キサン:クロロホルム=20:300:3)にて精製して、実施
例4の化合物と同一化合物の45mgを得た。
実施例11 1,4a−ジメチル−7−(1−メチルエチル)−5,8−ジ
オキソ−3,4,4a,5,8,9,10,10a−オクタヒドロ−2−フ
ェナンスレンアルデヒド(シス体)の製造 実施例5の化合物310mgのアセトニトリル10mlに溶か
し、これにCAN1.24gの水溶液5mlを加え、室温で30分間
撹拌した。反応液を水で希釈し、クロロホルムで抽出し
た。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウ
ムで乾燥して濃縮した。得られた粗生成物を、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出液…ジエチルエーテ
ル:n−ヘキサン:クロロホルム=10:50:1)にて精製し
て、目的化合物150mgを得た。
得られた化合物の構造及び物性を、第2表に併記す
る。
実施例12〜14 実施例11と同様にして、実施例12〜14の化合物を得
た。得られた化合物の構造及び物性を、第2表に併記す
る。
実施例15 8−ヒドロキシメチル−4b,8−ジメチル−5,6,8,8a,9,1
0−ヘキサヒドロ−1,4,7(4bH)−フェナンスレントリ
オンの製造 実施例8の化合物150mgをジクロロメタン4mlに溶解
し、氷冷下、三臭化硼粗のn−ヘキサン溶液(1.0M)1.
2mlを加えた。0℃で1.5時間撹拌後、飽和重曹水を加
え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄
した後、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。得られ
た粗結晶34mgをエタノール10mlに溶解し、ジエトロスル
ホン酸カリウム83mgとリン酸水素二カリウム34mgの水溶
液(6.8ml)を加え、室温で13時間撹拌した。反応液を
水で希釈し、クロロホルムで抽出して有機層を飽和食塩
水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮し
た。得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出液…酢酸エチル:n−ヘキサン=1:9)に
て精製して、目的化合物1mgを得た。
得られた化合物の構造及び物性を、第2表に記載す
る。
実施例16 クロズル茎108kgを細断し、メタノール2001を用いて
室温下で7日間抽出する。抽出物を減圧下に濃縮して粗
抽出物を得る。この粗抽出物を水201に懸濁し、酢酸エ
チル201ずつで3回抽出し、酢酸エチル層を合わせて減
圧下濃縮し、酢酸エチル抽出物1300gを得た。
上記酢酸エチル抽出物1200gをシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(メルクシリカゲル60,70−230メッシ
ュ,1500g,メルク社製)に付し、20%、40%、60%、80
%酢酸エチル/n−ヘキサン(v/v%)及び酢酸エチルの
それぞれ101で順次溶出し、次いで10%、20%、30%メ
タノール/酢酸エチル(v/v)及びメタノールのそれぞ
れ101で順次溶出し、各々500mlを採取し、フラクション
(1)〜(11)を得た。
上記フラクション中、フラクション(4)の溶媒を減
圧下に留去し、得られた残渣57gの内53gをシリカゲルク
ロマトグラフィー(メルクシリカゲル60,70−230メッシ
ュ,1200g)に付し、クロロホルム101、5%メタノール
/クロロホルム(v/v%)101で分画溶出し、フラクショ
ン(4−1)〜(4−7)を得た。次に上記フラクショ
ン(4−4)(19g)をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(メルクシリカゲル70〜230メッシュ、500g)に
付し、75%、66%、50%及び33%のn−ヘキサン/酢酸
エチル(v/v%)並びに酢酸エチルのそれぞれ21で順次
溶出し溶出液各々100mlを採取し、フラクション(4−
4−1)〜(4−4−11)を得た。
更に上記フラクション(4−4−6)3.5gをシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(メルクシリカゲル70〜23
0メッシュ、200g)に付し、95%クロロホルム/メタノ
ール(v/v%)21で溶出し、セファデックスLH−20(500
ml、ファルマシア社製)を用いて2回カラムクロマトグ
ラフィーに付し、90%メタノール/クロロホルムで分画
溶出し、更にシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メ
ルクシリカゲル70〜230メッシュ、100g)に付し、99%
クロロホルム/メタノール(v/v%)11で分画溶出して
精製し、これをメタノールより再結晶して、黄色針状結
晶の1,2,3,4,4a,5,8,9,10,10a−デカヒドロ−1,4a−ジ
メチル−7−(1−メチルエチル)−5,8−ジオキソ−
1−フェナンスレンカルボン酸0.057gを得た。
mp 207−209℃ 〔α〕=+80.5(CHCl3;c1.0) IRνKBr maxcm-1:3400,1730,1696,1650,1470,1270,240,9
13,800 UVλMeOH maxnm(ε):260(15300)1 H−NMR(CDCl3)δppm: 1.01(3H×2,d,J=6.8Hz,H−16,17),1.22(3H,s,H−2
0),1.31(3H,s,H−18),1.0−1.2(2H,m,H−1,H−
3),1.30(1H,m,H−5),1.55(1H,brd,J=14.2Hz,Hp
2),1.79(1H,m,H−6),1.96(1H,m,H−2),2.15(2.
29(3H,m,H−3,H−6,H−7),2.70(1H,brd,J=16.1Hz,
H−1),2.75(1H,dd,J=19.5,5.9Hz,H−7),2.99(1
H,sept,J=68Hz,H−15),6.33(1H,s,H−15) EI−MS m/z(rel.int.): 330〔M〕(35),315〔M−CH3(15),284(5
5),269(100),227(44),204(39) HR−MS m/z:330.1864〔M〕 (C20H26O4=330.1831) 実施例17 皮部を除いたクロズル茎18.4kgを細断し、メタノール
201を用いて60℃で6時間抽出する。これを3回繰り返
す。抽出物を減圧下に濃縮して粗抽出物(680g)を得
る。この粗抽出物を水21に懸濁し、酢酸エチル21で3回
抽出し、酢酸エチル層を合わせて減圧下に脳種し、酢酸
エチル抽出物140gを得た。
上記酢酸エチル抽出物140gをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(メルクシリカゲル70〜230メッシュ、1k
g)に付し、75%、66%、50%及び33%のn−ヘキサン
/酢酸エチル(v/v%)並びに酢酸エチルのそれぞれ31
で順次溶出し、次いで95%、90%及び80%の酢酸エチル
/メタノール並びにメタノールのそれぞれ21で順次溶出
し、溶出液各々300mlを採取し、フラクション(1)〜
(20)を得た。
上記フラクション中、フラクション(10)の溶媒を減
圧下に留去し、得られた残渣6.5gの内6.37gをセファデ
ックスLH−20(500ml、ファルマシア社製)を用いて1
回カラムクロマトグラフィーに付し、メタノール21で分
画溶出し、フラクション(10−1)〜(10−7)を得
た。
次に上記フラクション(10−3)1.24gをシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(メルクシリカゲル70〜230
メッシュ、200g)に付し、98%、95%クロロホルム/メ
タノール(v/v%)各1lで溶出し,同様に98%クロロホ
ルム/メタノール(v/v%)1lで溶出し、更に高速液体
クロマトグラフイー(ODS)に付し90%メタノール/水
(v/v%)500mlで溶出し、更にシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(メルクシリカゲル70〜230メッシュ、100
g)に付し、66%n−ヘキサン/酢酸エチル500mlで溶出
いて精製し、アモルファス粉状結晶の1,2,3,4,4a,5,8,
9,10,10a−デカヒドロ−1−(ヒドロキシメチル)−1,
4a−ジメチル−7−(1−メチルエチル)−5,8−ジオ
キソ−1−フェナンスレン24mgを得た。
IRνKBr maxcm-1:3370,1710,1650,1600,1290,1265,1080,
906,755 UVλMeOH maxnm(ε):260(11800)1 H−NMR(CDCl3)δppm: 1.04(3H,s,H−18),1.09,2.00(各3H,d,J=6.8Hz,H−1
6,17),1.24(1H,brd,J=11.2Hz,H−5),1.28(3H,s,H
−20),2.44(1H,m,H−6),1.53(1H,m,H−2),1.68
(1H,m,H−2),1.80(1H,brd,J=13.6Hz,Heq−3),1.
99(1H,dd,J=13.6,6.8Hz,Heq−6),2.28(1H,ddd,J=
20.4,22.6,7.2Hz,Hax−7),2.69(1H,dd,J=20.4,5.2H
z,Heq−7),2.75(1H,brd,J=13.2Hz,Heq−1),2.98
(1H,septd,J=7.2,1.0Hz,H−15),3.56,3.78(各1H,AB
q,J=11.2Hz,H−19),6.32(1H,d,J=1.0Hz,H−12) EI−MS m/z(rel.int.): 316〔M〕(85),301〔M−CH3(12),298〔M−
H2O〕(22),285(42),283〔M−CH3−H2O〕(10
0),241(46),203(58),91(42),43(52) HR−MS m/z:316.2073〔M〕 (C20H28O3=316.2038) 実施例18 実施例16と同様の抽出操作により得られた3,4,4a,5,
8,9,10,10a−オクタヒドロ−1,4a−ジメチル−7−(1
−メチルエチル)−5,8−ジオキソ−2−フェナンスレ
ンカルボン酸100mgとプロリンメチルエステル塩酸塩)5
5mgとを溶解したDMF溶液1.5mlに、氷冷下にトリエチル
アミン30.8mgを加え、5分間撹拌した。これに、氷冷下
DEPC54.7mgを溶かしたDMF溶液0.51mlを加え、続いてト
リエチルアミン92.4mgを溶かしたDMF溶液0.51mlを加
え、室温にて30分間撹拌した。反応混合液に水を加え、
酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した。得られる
粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ク
ロマトグラフイー:酢酸エチル=10:1)にて精製して、
3,4,4a,5,8,9,10,10a−オクタヒドロ−1,4a−ジメチル
−7−(1−メチルエチル)−5,8−ジオキソ−2−フ
ェナンスレンカルボキサミド−プロリンメチルエステル
100mg(74.7%)を得た。
実施例19 室温下、実施例16で得られた化合物50mgをTHF2mlに溶
解し、その溶液を水3mlにNa2S2O4800mgを溶解させた溶
液中に加え撹拌した。3時間撹拌後反応混合物に水を加
え、ジエチルエーテルで抽出した。抽出物を飽和食塩水
で洗浄し無水MgSO4で乾燥した後、溶媒を留去し、残渣
を得た。次にその残渣をアセトン2mlに溶解し、K2CO319
0mlと硫酸メチル177mgをその溶液に加えて、2時間加熱
還流した。反応混合物を0℃まで冷却し、10%塩酸を加
えて溶液全体を中性とし、ジエチルエーテルで抽出し
た。飽和食塩水で洗浄した後、無水MgSO4で乾燥後溶媒
を留去した残渣を得た。
その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、95%n−ヘキサン/酢酸エチル(v/v%)で溶出
し、黄色針状結晶の1,2,3,4,4a,9,10,10a−オクタヒド
ロ−5,8−ジメトキシ−1,4a−ジメチル−7−(1−メ
チルエチル)−1−フェナンスレンカルボン酸メチルエ
ステル49mgを得た。
mp 133−135℃ 〔α〕=+163.6(MeOH;c0.26) IRνKBr maxcm-1:17191 H−NMR(200MHz)(CDCl3)δppm: 1.12(3H,s),1.21(3H×2,d,J=7.1Hz),1.27(3H,
s),1.40−2.66(9H,m),2.97−3.40(3H,m)3.65(3H,
s),3.68(3H,s),3.76(3H,s),6.57(1H,s) HR−MS m/z:374.2473〔M〕 (C23H34O4=374.2456) 実施例20 実施例19で得た化合物38mgを乾燥させたTHF0.5mlに溶
解し、この溶液を乾燥させたTHF0.5mlにLiAlH430mgを加
えて得られる懸濁液中に0℃で滴下した。30分室温下で
撹拌した後、含水ジエチルエーテルを0℃で注意深く加
え反応混合物をセライトを用いて濾過した。濾液をMgSO
4で乾燥し、溶媒を留去し、油状の残渣を得た。次にシ
リガゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチ
ル、9:1(v/v%))により精製して、無色油状の1,2,3,
4,4a,9,10,10a−オクタヒドロ−(ヒドロキシメチル)
−5,8−ジメトキシ−1,4a−ジメチル−7−(1−メチ
ルエチル)−フェナンスレン31mgを得た。
〔α〕=+99.3(MeOH;c0.61) IRνKBr maxcm-1:36311 H−NMR(200MHz)(CDCl3)δppm: 1.07(3H,s),1.21(3H×2,d,J=6.8Hz),1.28(3H,
s),1.34−2.11(8H,m),2.49−3.40(3H,m)3.58(2H,
d,J=10.7Hz),3.66(3H,s),3.77(3H,s),3.84(2H,
d,J=10.7Hz),6.57(1H,s) HR−MS m/z:346.2505〔M〕 (C22H34O3=346.2507) 実施例21 実施例16と同様の抽出操作により得られた3,4,4a,5,
8,9,10,10a−オクタヒドロ−1,4a−ジメチル−7−(1
−メチルエチル)−5,8−ジオキソ−2−フェナンスレ
ンカルボン酸300mgをTHF10mlに溶解し、1.6gの亜ニチオ
ン酸ナトリウムを溶解した水溶液16mlを加え、室温にて
30分間撹拌した。反応混合液に水を加え、ジエチルエー
テルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた粗精製物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…クロロ
ホルム:メタノール=100:1)にて精製し、3,4,4a,9,1
0,10a−ヘキサヒドロ−5,8−ジヒドロキシ−1,4a−ジメ
チル−7−(1−メチルエチル)−2−フェナンスレン
カルボン酸290mgを得た。
mp 127℃以上(分解)1 H−NMR(DMSO−d6)δppm: 1.06(3H,s),1.07(3H,d,J=6.7Hz),1.10(3H,d,J=
6.7Hz),1.21−1.50(2H,m),1.97(3H,s),2.05−2.55
(5H,m),2.81(1H,dd,J=17.5,4.4Hz),3.10−3.33(2
H,m),6.42(1H,s),7.18(1H,s),8.47(1H,s),12.15
(1H,brs) 薬理試験例 1 摘出血管の弛緩反応の測定試験 (1)内皮除去大動脈標本の作成 ウィスター系雄性ラット(8〜10週齢)の胸部大動脈
を摘出後、速やかに残存血液を除去し、周囲の脂肪組織
と結合組織を実体顕微鏡下で完全に取り除き、約3mm幅
のリング状切片を作成した。血管内腔に適当な大きさの
木綿糸を通し、数回擦過することによって内皮を除去し
た。
リング状切片の内腔に2本のステンレスワイヤーを血
管に損傷を与えないように挿入し、栄養液を満たした容
量10mlの浴(organ bath)中(34℃恒温)に懸垂した。
ステンレスワイヤーの一方を支持装置に固定し、他方
のアイソメトリックトランスジューサー(isometric tr
ansducer,日本光電社,TB−651T)に接続した。標本に予
め静止張力1.0gを負荷し、実験終了までこの張力を維持
した。
標本を測定装置にセットして1〜2時間後に内皮依存
性血液弛緩物質であるアセチルコリン(acetylcholin
e)1μMによる弛緩反応が消失していることをもって
内皮細胞が機能的に損傷していると判定した。更に、実
験終了後にも同様の操作を行なって、時間の経過と共に
内皮細胞の機能が回復していないことを確認した。
栄養液としてはクレブス液を用い、95%O2及び5%CO
2からなる混合ガスを通気した。該クレブス液のpHは混
合ガス通気状態で約7.4であり、その組成は次の通りで
ある。
NaCl 115.3mM KCl 4.7mM,CaCl22.5mM、MgSO41.2mM、
KH2PO4 1.2mM、NaCO3 25.0mM及びグルコース 11.1m
M。
また血管平滑筋における一酸化窒素合成酵素の誘導を
促進させるために、栄養液には常にリポポリサッカライ
ド(lipopolisaccharide,LPS)100ng/ml又はリコンビナ
ントインターロイキン1β(rIL−1β)0.3ng/mlを共
存させた。
(2)血管の弛緩反応の測定 弛緩反応を測定するために、フェニレフリン(phenyl
ephrine)(1μM)で予め標本を収縮させておき、緊
張が一定となったところで薬物を累積的に適用した。
薬物による反応は標本の張力変化を等尺的にレコーダ
ー上に記録した。
血管の弛緩率(%)は、フェニレフリン1μMにより
引き起こされた収縮に対する%として求めた。
(3)試験結果 血管摘出直後から、下記表10に示す本発明有効成分化
合物1〜6のそれぞれを適用(栄養液中に共存)し、摘
出8〜10時間経過後の血管について得られた観察結果
(弛緩率(%)、フェニレフリン1μMによる収縮を10
0%とする相対%)を、各供試化合物毎に表11〜表16
(一酸化窒素合成酵素誘導促進物質としてLPS使用の場
合)に示す。また、一酸化窒素合成酵素誘導促進物質と
してrIL−1βを使用した場合の同結果(本発明有効成
分化合物1を使用)を表17に示す。
之等各表より、本発明有効成分化合物の適用(30μM
濃度での栄養液中の共存)によれば、摘出8〜10時間経
過後の血管でもアルギニンによる弛緩は全く実現しない
ことが明らかである。
更に、表18に、上記試験と同様にして、ニトロプルシ
ド(nitoroprusside)による弛緩反応に対する本発明有
効成分化合物の影響を求めた結果を示す。
上記表より、本発明有効成分化合物は、平滑筋に直接
作用して血管を弛緩させるニトロプルシドの弛緩作用に
は何等の影響を与えないことが判る。
産業上の利用可能性 本発明の一酸化窒素合成阻害剤は、エンドトキシンシ
ョック等の一酸化窒素に起因する各種疾患の予防及び治
療に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/34 A61K 31/34 31/40 31/40 31/66 31/66 31/695 31/695

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、基−A…B−は基 (R1は水素原子又は低級アルキル基)、基 (R2は水素原子又は低級アルカノイル基)、基 (R2は上記に同じ)又は基 を示す。〕 で表わされる化合物、式 で表わされる化合物、式 で表わされる化合物、一般式 〔式中、R3は水素原子又はメチル基を示す。〕 で表わされる化合物、式 で表わされる化合物、一般式 〔式中、R4は低級アルカノイルオキシ基を示す。R2は前
    記に同じ。〕 で表わされる化合物、一般式 〔式中、R5及びR6はそれぞれ低級アルコキシ基を示
    す。〕 で表わされる化合物、一般式 〔式中、R1Aは低級アルキル基、R2Aはホルミル基を、R
    3Aはヒドロキシ基を示すか、又はR2AとR3Aとでオキソ基
    を示し、またR3A又は後記のR5Aと互いに結合して二重結
    合を形成してもよい。R4Aは低級アルキル基を、R5Aは水
    素原子、ヒドロキシ低級アルキル基或いはR3A又は後記
    のR6Aと互いに結合して二重結合を形成し、R6Aは水素原
    子又はR5Aと互いに結合して二重結合を形成し、R7は水
    素原子又は低級アルキル基をそれぞれ示す。但し、R7
    イソプロピル基の場合、R5Aはヒドロキシメチル基でな
    いものとする。〕 で表わされる化合物、一般式 〔式中、R1A、R4A及びR7は前記に同じ。R2aはホルミル
    基、トリ低級アルキルオキシ基、トリフルオロメチルス
    ルホニルオキシ基又は基 (式中R10は低級アルキル基及びPhはフェニル基を示
    す。)を、R3aはヒドロキシ基を示すか、或いはR2aとR
    3aとでオキソ基又は基R10O−CH=(式中R10は前記に同
    じ。)を示し、又R3aは後記のR5aと互いに結合して二重
    結合を形成してもよい。R5aは水素原子、ヒドロキシ低
    級アルキル基或いはR3a又は後記のR6aと互いに結合して
    二重結合を形成し、R6aは水素原子又はR5aと互いに結合
    して二重結合を形成し、R8は水素原子又は低級アルコキ
    シ基を、R9は低級アルキル基をそれぞれ示す。但し、R7
    がイソプロピル基の場合、R5aはヒドロキシメチル基で
    ないものとし、R7とR8が同時に水素原子である場合は、
    R5aはR6aと互いに結合して二重結合を形成しないものと
    する。〕 で表わされる化合物、一般式 〔式中R1Bは低級アルキル基を示す。〕 で表わされる化合物、一般式 〔式中R2Bはヒドロキシメチル基又はカルボキシル基を
    示す。〕 で表わされる化合物及び一般式 〔式中R3Bは低級アルコキシカルボニル基又はヒドロキ
    シメチル基を、R4B及びR5Bはそれぞれ低級アルコキシ基
    を示す。〕 で表わされる化合物からなる群から選ばれたフェナンス
    レン誘導体及びそれらの塩の少なくとも1種を有効成分
    として含有することを特徴とする一酸化窒素合成酵素阻
    害剤。
  2. 【請求項2】有効成分がキノン及びヒドロキノン構造を
    有する請求の範囲第1項に記載のフェナンスレン誘導体
    及びそれらの塩から選ばれる請求の範囲第1項に記載の
    一酸化窒素合成酵素阻害剤。
  3. 【請求項3】有効成分が一般式(1)で表わされるフェ
    ナンスレン誘導体及びその塩から選択される請求の範囲
    第1項に記載の一酸化窒素合成酵素阻害剤。
  4. 【請求項4】有効成分が一般式(4)(式中R3は水素原
    子を示す)で表わされるフェナンスレン誘導体及びその
    塩から選択される請求の範囲第1項に記載の一酸化窒素
    合成酵素阻害剤。
  5. 【請求項5】有効成分が一般式(11)で表わされるフェ
    ナンスレン誘導体及びその塩から選択される請求の範囲
    第1項に記載の一酸化窒素合成酵素阻害剤。
  6. 【請求項6】有効成分が下記化合物1〜化合物6から選
    択されるものである請求の範囲第1項に記載の一酸化窒
    素合成酵素阻害剤。
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