JP2740720B2 - タレット型工作機械 - Google Patents

タレット型工作機械

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JP2740720B2
JP2740720B2 JP5015717A JP1571793A JP2740720B2 JP 2740720 B2 JP2740720 B2 JP 2740720B2 JP 5015717 A JP5015717 A JP 5015717A JP 1571793 A JP1571793 A JP 1571793A JP 2740720 B2 JP2740720 B2 JP 2740720B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タレット型工作機械に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のタレット型工作機械とし
ては、特開昭60−238240号公報に示すものが知
られている。このタレット型工作機械aは、図6に示す
ように、機台(図示せず。)上にワークWに向かって進
退自在に設けられたスライドテーブルbを備えており、
このスライドテーブルbの上端部には、円筒状のタレッ
トヘッドcが割出旋回可能に設けられている。タレット
ヘッドcには、多軸スピンドルヘッドdが割出旋回方向
に所定の間隔をもって複数配置されている。多軸スピン
ドルヘッドdには先端部から後端部まで貫通する貫通孔
e,eが上下方向に互いに離間して形成されており、貫
通孔e,eには、スピンドル軸f,fがそれぞれベアリ
ングgを介して挿通配置されている。
【0003】スピンドル軸fの先端部には工具ホルダー
hを介して所定の加工工具iが交換可能に取着されてい
る。また、貫通孔eの先端部内周面とスピンドル軸fの
外周面との間には、加工時に加工工具iに高圧で吹きつ
けられる切削液や加工時に発生する切削屑等の不純物が
スピンドル軸fの挿通隙間に侵入するのを防止するため
にオイルシールjが装着されている。
【0004】一方、スピンドル軸fの後端部にはスピン
ドルギヤkが装着されており、このスピンドルギヤkに
は、多軸スピンドルヘッドdの後端側の略中央部に設け
られたドリブンギヤmがギヤ列nを介して噛合してい
る。ドリブンギヤm及びギヤ列nの各ギヤ軸o,pの左
端部は多軸スピンドルヘッドdに回動可能に支持され、
右端部は多軸スピンドルヘッドdの裏側に設けられたギ
ヤケースqに回動可能に支持されている。
【0005】そして、割出位置決めされた多軸スピンド
ルヘッドdのドリブンギヤmには、タレットヘッドc内
に軸方向に移動可能に設けられたドライブギヤrが噛合
・離脱するようになっており、これにより一種のクラッ
チ機構が構成されて駆動側の回転動力がスピンドル軸
f、ひいては加工工具iに伝達・遮断される。
【0006】このように構成されたタレット型工作機械
aは、加工位置に所定の多軸スピンドルヘッドdが割出
位置決めされると、タレットヘッドcがワークWに向か
って前進するとともに、ドライブギヤrが前進してドリ
ブンギヤmに噛み合って駆動側の回転動力が加工工具i
に伝達され、該加工工具iによるワークWの加工がなさ
れる。なお、加工終了後はタレットヘッドcは後退して
加工工具iがワークWから離間する。
【0007】ところで、上記構成のタレット型工作機械
aにおいては、ドライブギヤr、ドリブンギヤm、ギヤ
列n及びスピンドルギヤk等の潤滑を行うためにタレッ
トヘッドc内及びギヤケースq内に液状の潤滑油を封入
している。このため、タレットヘッドcとギヤケースq
との取付面及びギヤケースqと多軸スピンドルヘッドd
との取付面にそれぞれシール材sを介在させて上記潤滑
油の漏れを防止している。ところが、このようにシール
材sを介在させると、タレットヘッドcに対する多軸ス
ピンドルヘッドdの取付精度が低下するという不都合が
あった。
【0008】また、オイルシールjが破損あるいは劣化
した場合には、加工時に上述した切削液や切削屑等がオ
イルシールjの装着隙間を介してスピンドル軸fの挿通
隙間に侵入してしまい、この結果、スピンドル軸fのベ
アリングg等に供給されたグリスの粘性を低下させて焼
付け等のトラブルが発生するという不都合があった。
【0009】さらに、オイルシールjが正常な場合にお
いても、ワークWの加工後にスピンドル軸fの回転で発
生する熱によって上昇したタレットヘッドc内及び多軸
スピンドルヘッドd内の温度がしだいに下降してタレッ
トヘッドc内及び多軸スピンドルヘッドd内の圧力が低
下すると、オイルシールjの装着部分に隙間が発生する
虞れがあり、このため、多軸スピンドルヘッドdの前面
及びスピンドル軸fの先端部に付着した切削液や切削屑
等の不純物がオイルシールjの装着隙間を介してスピン
ドル軸fの挿通隙間に侵入して上記同様にスピンドル軸
fのベアリングg等に供給されたグリスの粘性を低下さ
せて焼付け等のトラブルが発生したり、さらにはギヤケ
ースq内の潤滑油に混入してスピンドルギヤkやギヤ列
n等の潤滑機能を低下させるという不都合があった。
【0010】なお、上述した切削液や切削屑等の不純物
がオイルシールの装着隙間からスピンドル軸の挿通隙間
に侵入するのを防止するために、多軸スピンドルヘッド
に圧搾エアの供給管を配管接続して該供給管からスピン
ドル軸の挿通隙間に圧搾エアを供給することによって外
部に圧搾エアを吹き出すものが提唱されているが(特公
平1−46260号公報参照)、このようにすると、複
数の多軸スピンドルヘッドごとに供給管を配管接続しな
ければならず、しかも多軸スピンドルヘッドは旋回する
ためロータリージョイント等を用いる必要が生じて構造
が複雑になるという不都合があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる不都合
を解消するためになされたものであり、タレットヘッド
に対するスピンドルヘッドの取付精度の向上を図ること
ができるとともに、スピンドル軸の挿通隙間に切削液や
切削屑等の不純物が侵入するのを防止することができ、
しかも構造が簡単なタレット型工作機械を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のタレット型工作
機械は、かかる目的を達成するために、機台上にワーク
に向かって進退自在に設けられたスライドテーブルと、
該スライドテーブルに割出旋回可能に設けられたタレッ
トヘッドと、該タレットヘッドの割出旋回方向に所定の
間隔をもって複数配置されたスピンドルヘッドと、該ス
ピンドルヘッド内に挿通配置されたスピンドル軸と、前
記タレットヘッド内に配置され回転動力伝達機構を介し
て前記スピンドル軸に回転動力を伝達する駆動軸と、前
記タレットヘッド内に大気圧より高い一定圧のオイルミ
ストエアーを供給することによって前記スピンドル軸の
挿通隙間から前記オイルミストエアーを外部に吹き出さ
せるオイルミストエアー供給手段とを備え、前記スライ
ドテーブル内に空隙を形成してこれをタレットヘッド内
に連通させ、そしてさらに前記スライドテーブルに前記
オイルミストエアー供給手段を連結して前記空隙内に前
記オイルミストエアーを供給することを特徴とする。
【0013】
【0014】
【作用】本発明のタレット型工作機械によれば、オイル
ミストエアー供給手段によってタレットヘッド内に大気
圧より高い一定圧のオイルミストエアーを供給すると、
スピンドル軸の挿通隙間から該オイルミストエアーが外
部に吹き出され、これにより、ワークの加工時及び加工
後に関係なくスピンドルヘッドの先端面等からスピンド
ル軸の挿通隙間に切削液や切削屑等の不純物が侵入する
のが防止されると同時に駆動軸、回転伝達機構及びスピ
ンドル軸の軸受け部分等の潤滑がなされる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図5を参照
して説明する。図1は本発明の実施の一例であるタレッ
ト型工作機械の一部を切り欠いた概略側面図、図2はタ
レットヘッド内の詳細断面図、図3は多軸スピンドルヘ
ッド内の詳細断面図、図4は図3のIV−IV線断面
図、図5は図2のV−V線断面図である。
【0016】まず、図1〜図3に従って全体構成を説明
すると、符号1はタレット型工作機械を示すものであ
り、このタレット型工作機械1は、機台2上のガイドレ
ール3にスライド移動可能に嵌め込まれたスライドテー
ブル4と、スライドテーブル4の後端下部に設けられて
該スライドテーブル4をスライド移動させるボールネジ
送り機構5と、スライドテーブル4の上端部にその割出
旋回軸線X−Xを左斜めに傾けて割出旋回可能に嵌め込
まれたタレットヘッド6と、該タレットヘッド6の割出
旋回方向に所定の間隔をもって複数配置された多軸スピ
ンドルヘッド7と、多軸スピンドルヘッド7のスピンド
ル軸8a,8bにギヤ列9を介して回転動力を伝達する
駆動軸10と、タレットヘッド6内に所定圧のオイルミ
ストエアーMを供給して駆動軸10、ギヤ列9及びスピ
ンドル軸8a,8b等の潤滑並びに外部からスピンドル
軸8a,8bの挿通隙間に切削液やダスト等の不純物が
侵入するのを防止するオイルミストエアー供給手段11
とを備えている。
【0017】スライドテーブル4は中空に形成され、そ
の上端部に右斜め上方に立ち上がって傾斜する傾斜面1
2を有する略円筒状のタレットヘッド取付部13を備え
ており、傾斜面12には、環状溝14が形成されてい
る。
【0018】タレットヘッド6は、頂部に平坦面が形成
された中空円錐形状をなしており、その底部にはリング
ギヤ15が割出旋回軸線X−Xと同心にネジ止め固定さ
れている。そしてリングギヤ15は環状溝14の内周部
にベアリング16を介して回動可能に支持されている。
支持された状態においては、タレットヘッド6の内部と
スライドテーブル4の内部とは連通して空間Aが形成さ
れている。なお、リングギア15には、図示しない割出
駆動装置の駆動ギアが噛み合っており、これにより、割
出駆動装置を駆動させると、駆動ギアの回動がリングギ
ア15に伝達されてタレットヘッド6が割出旋回軸線X
−Xを中心に割出旋回するようになっている。
【0019】多軸スピンドルヘッド7は、タレットヘッ
ド6の周壁の割出旋回方向に等間隔で形成された複数の
開口部17にそれぞれ取着されたアルミニウムからなる
ヘッド本体18を備えている。
【0020】ヘッド本体18には、図3に示すように、
先端部から後端部まで貫通する貫通孔18a,18bが
上下方向に互いに離間して形成されており、貫通孔18
a,18bには、二本のスピンドル軸8a,8bがそれ
ぞれ挿通配置されている。スピンドル軸8a(8b)は
その両端部がベアリング19a,19bを介して回動可
能に支持されており、先端部には加工工具20(21)
がホルダー22(23)を介して交換可能に取着されて
いる。スピンドル軸8a(8b)の後端部は、ヘッド本
体18の後端面の開口部17を臨む位置に形成された凹
部24内に突出しており、その突出端にはスピンドルギ
ヤ25(26)が設けられている。
【0021】なお、貫通孔18a(18b)の先端部内
周面とスピンドル軸8a(8b)の外周面との間には、
オイルシール18cが装着されている。ここで、スピン
ドル軸8a(8b)の挿通隙間は開口部17を介して空
間Aに連通している。
【0022】スピンドルギヤ25の下方にはギヤ軸27
がスピンドル軸8a(8b)に平行して配置されてお
り、このギヤ軸27の左端部は、凹部24の底面にねじ
込み固定されてヘッド本体18によって片持ち支持され
ている。一方、ギヤ軸27の右端部には、支持剛性を向
上すべく一体に二列に形成されたアイドルギヤ28及び
ドリブンギヤ29が左右方向に互いに離間配置され、そ
れぞれニードルベアリング30及び31を介して回動可
能に嵌め込まれている。嵌め込まれた状態において、ア
イドルギヤ28及びドリブンギヤ29はギヤ軸27の中
間部及び右端部に形成されたフランジ部Fに当接して抜
け止めがなされている。そしてアイドルギヤ28はスピ
ンドルギヤ25に噛み合っており、また、ドリブンギヤ
29はタレットヘッド6の開口部17内に配置されて後
述するドライブギヤ42が噛合・離脱するようになって
いる。
【0023】ギヤ軸27とスピンドルギヤ26との間に
はギヤ軸32,33が上下方向に互いに離間して平行配
置されており、これらのギヤ軸32,33の左端部は、
ギヤ軸27と同様に、凹部24の底面にねじ込み固定さ
れてヘッド本体18によって片持ち支持されている。ギ
ヤ軸32及び33の右端部には、アイドルギヤ34及び
35がそれぞれニードルベアリング36及び37を介し
て回動可能に嵌め込まれており、嵌め込まれた状態にお
いては、アイドルギヤ34はアイドルギヤ28に噛み合
い、アイドルギヤ35はアイドルギヤ34及びスピンド
ルギヤ26に噛み合っている。これにより、ドリブンギ
ヤ29がアイドルギヤ28を介してスピンドルギヤ25
に、アイドルギヤ28,34,35を介してスピンドル
ギヤ26にそれぞれ噛み合っている。
【0024】駆動軸10は、図2に示すように、空間A
内に水平配置された左右方向に長い円筒状の回動軸36
を有している。回動軸36の左端部は、ドリブンギヤ2
9の近傍に配置され、この位置でスライドテーブル4の
傾斜面12にネジ止め固定されたブラケット37にベア
リング38を介して回動可能に支持されている。
【0025】一方、回動軸36の右端部は、タレットヘ
ッド取付部13の上下方向に長い側壁(右側壁)にベア
リング39を介して回動可能に支持されている。支持さ
れた状態においては、回動軸36の右端部には、駆動モ
ータ40のモータ軸41が連結されており、従って、駆
動モータ40を駆動させると回動軸36が回動するよう
になっている。
【0026】回動軸36の左端部には、軸方向に移動す
ることによってドリブンギヤ29に噛合・離脱するドラ
イブギヤ42のギヤ軸43がスライド移動可能かつ回動
軸36と一体回動可能に挿通配置されている。ギヤ軸4
3の右端部外周面には一側部から他側部まで貫通する貫
通孔44が形成されており、この貫通孔44は回動軸3
6の略中央部外周面に周方向に互いに180°離間して
形成された長穴45a,45bに連通している。また、
回動軸36の略中央部外周面には短円筒状の筒部材46
が軸方向にスライド移動可能に嵌め込まれている。な
お、図2において符号47はギヤ軸43を左側(ドリブ
ンギヤ29側)に付勢するバネである。
【0027】筒部材46の左端部外周面には貫通孔48
a,48bが周方向に互いに180°離間して形成され
ており、貫通孔48a(48b)は長穴45a(45
b)、ひいては貫通孔44に連通している。貫通孔48
aからは連結ピン49が挿入されており、この連結ピン
49は長穴45a、貫通孔44、長穴45bを通って貫
通孔48bまで達している。これにより、筒部材46、
回動軸36及びギヤ軸43が一体に連結され、従って、
回動軸36が回動することによって筒部材46及びギヤ
軸43が回動軸36と一体に回動する。また、連結され
た状態においては、連結ピン49は長穴45a,45b
を回動軸36の軸方向に移動可能になっており、これに
より、ギヤ軸43が筒部材46と一体となって同方向に
スライド移動可能になっている。そして、ギヤ軸43及
び筒部材46の一体的なスライド移動はシフト機構50
によって行われる。
【0028】シフト機構50は、筒部材46の下方に配
置されたリンク部材51を備えており、このリンク部材
51は、図5に示すように、スライドテーブル4の両側
壁に両端部が固定された支持軸52によって筒部材46
の軸方向に揺動可能に支持されている。リンク部材51
の下端部は、スライドテーブル4の後端側下部に配置さ
れたシリンダー53のピストンロッド54に回動可能に
連結されており、これにより、シリンダー53を駆動さ
せてピストンロッド54を伸縮させるとリンク部材51
が支持軸52を支点として揺動するようになっている。
【0029】一方、リンク部材51の上端部は二つに分
岐されて腕部55a,55bが形成されており、各腕部
55a,55bは筒部材46の右端部を間に挟んで互い
に対向配置されている。腕部55a(55b)の外壁面
からはボルト56が螺合されてその先端部が内壁面から
突出しており、突出端は筒部材46の右端部外周面に形
成された環状凹部57に挿入されている。なお、挿入さ
れた状態においては、ボルト56の先端部は環状凹部5
7の底部に非接触になっている。
【0030】そしてこの状態でシリンダー53のピスト
ンロッド54を伸長させると、リンク部材51の上端部
が図2において右方向に揺動してボルト56の先端側部
が環状凹部57の右側壁を同方向に押圧し、これによ
り、筒部材46及びギヤ軸43がバネ47の付勢力に抗
して一体的に同方向にスライド移動してドライブギヤ4
2がドリブンギヤ29から離間する。
【0031】また、反対にシリンダー53のピストンロ
ッド54を収縮させると、ボルト56の先端側部がバネ
47の付勢力を受けつつ筒部材46の右側壁に当接した
状態でリンク部材51の上端部が左方向に揺動して筒部
材46及びギヤ軸43が同方向に一体にスライド移動
し、これにより、ドライブギヤ42がドリブンギヤ29
に噛み合って駆動軸10の回転動力が伝達される。この
とき、ボルト56の先端部は環状凹部57の略中央部に
位置して左右側壁に非接触になっており、これにより筒
部材46、回動軸36及びギヤ軸43の一体回動を許容
している。
【0032】オイルミストエアー供給手段11は、タレ
ットヘッド取付部13の右側壁に空間Aまで貫通して形
成された貫通孔58に一端が連結された供給管59を有
しており、この供給管59の他端は図示しないオイルミ
ストエアー供給装置に連結されている。
【0033】そして、空間A内には、オイルミストエア
ー供給装置から供給管59を介して一定圧(大気圧より
若干高い圧力で本実施例では0.3kg/cm2 にして
いる。)のオイルミストエアーMが供給される。このと
き、上述したように、空間Aは開口部17を介してスピ
ンドル軸8a,8bの挿通隙間に連通している。このた
め、加工時にオイルシール18cが破損あるいは劣化し
てオイルシール18cの装着部分に隙間が発生した場合
には該隙間からオイルミストエアーMが外部に吹き出
し、また、オイルシール18cが正常な場合において加
工後にタレットヘッド6内及び多軸スピンドルヘッド7
内の内圧の低下によってオイルシール18cの装着部分
に隙間が発生した場合にも該隙間からオイルミストエア
ーMが外部に吹き出すようになっている。これにより加
工時及び加工後を問わず切削液や切削屑等がスピンドル
軸8a,8bに侵入するのを防止するとともに、駆動軸
10、ギヤ列9及びスピンドル軸8a,8b等の潤滑を
兼用しているこのように構成されたタレット型工作機械
1は、ワークWの加工位置に割出位置決めされた多軸ス
ピンドルヘッド7のドリブンギヤ29にドライブギヤ4
2が噛合・離脱することによって駆動軸10の回転動力
がドライブギヤ42からドリブンギヤ29、アイドルギ
ヤ28、スピンドルギヤ25及びスピンドル軸8aを経
て加工工具20に、アイドルギヤ28からアイドルギヤ
34,35、スピンドルギヤ26及びスピンドル軸8b
を経て加工工具21にそれぞれ伝達・遮断される。そし
て駆動軸10の回転動力が各加工工具20,21に伝達
されたときには、ボールネジ送り機構5によってスライ
ドテーブル4がワークWに向かって水平移動され各加工
工具20,21によるワークWの加工がなされる。
【0034】また、加工に際しては、加工工具20,2
1からスピンドル軸8a,8b、スピンドルギヤ25,
26及びアイドルギヤ28,34,35を経てドリブン
ギヤ29に伝達される加工負荷によってドリブンギヤ2
9のギヤ軸33に片持ち荷重が作用するが、この片持ち
荷重はドリブンギヤ29に噛合するドライブギヤ42の
ギヤ軸43及び回動軸36を介してドリブンギヤ29の
近傍に配置されたベアリング38によって支持される。
この結果、各支点間の寸法が短い両端支持構造となって
上記加工負荷を良好に受け止めることができ、駆動軸1
0の回転動力を加工工具20,21にスムーズに伝達す
ることができる。
【0035】上記構成のタレット型工作機械1において
は、空間A内に大気圧より高い一定圧のオイルミストエ
アーMを供給することによって、オイルミストエアーM
をス開口部17、スピンドル軸8a,8bの挿通隙間及
びオイルシール18cの装着隙間を介して外部に吹き出
させている。このため、オイルシール18cが破損ある
いは劣化して切削液や切削屑等がオイルシール18cの
装着隙間を介してスピンドル軸8a,8bの挿通隙間に
侵入するのを防止することができるとともに、オイルシ
ール18cが正常な場合において加工後にタレットヘッ
ド6内及び多軸スピンドルヘッド7内の内圧の低下によ
って多軸スピンドルヘッド7の先端面やスピンドル軸8
a,8bの先端部に付着した切削液や切削屑等の不純物
がオイルシール18cの装着隙間を介してスピンドル軸
8a,8bの挿通隙間に侵入するのを防止できる。
【0036】また、従来のようにグリスや液状の潤滑油
を用いなくても回動軸36の回動部分とギヤ軸43の摺
動部分との潤滑、シフト機構50の潤滑、ドライブギヤ
42とドリブンギヤ29とアイドルギヤ28,34,3
5とスピンドルギヤ25,26とからなるギヤ列9の潤
滑及びスピンドル軸8a,8bの回動部分の潤滑等を良
好に行うことができる。この結果、多軸スピンドルヘッ
ド7をタレットヘッド6に取り付けるに際して、従来の
ようにシール材を介在させる必要がなくなりタレットヘ
ッド6に対する多軸スピンドルヘッド7の取付精度の向
上を図ることができる。
【0037】また、スライドテーブル4のタレットヘッ
ド取付部13に連結された供給管59を介して空間A内
にオイルミストエアーMを供給しているため、従来のよ
うに複数のスピンドルヘッドごとに供給管等を配管接続
する必要がなくなり機械の構造を簡略化することができ
る。
【0038】さらに、また、供給管59は旋回しないス
ライドテーブル4に連結されているため、従来のように
ロータリージョイントを用いなくて済み、機械の構造を
より簡略化することができる。
【0039】さらに、アイドルギヤ28,34,35及
びドリブンギヤ29の各ギヤ軸27,32,33を、そ
のタレットヘッド6から離反する端部を凹部24の底面
にねじ込み固定してヘッド本体18によって片持ち支持
し、そしてさらに加工時にドリブンギヤ29のギヤ軸3
3に作用する片持ち荷重を良好に受け止めて駆動軸10
の回転動力を加工工具20,21にスムーズに伝達すべ
く、ドリブンギヤ29の近傍位置においてドライブギヤ
42のギヤ軸43を回動軸36を介してベアリング38
でスライド移動可能かつ回動可能に支持している。従っ
て、従来必要であったアイドルギヤ28,34,35及
びドリブンギヤ29の各ギヤ軸27,32,33のタレ
ットヘッド6側の端部を支持するギヤケースを不要にす
ることができる。このため、多軸スピンドルヘッド7を
タレットヘッド6に取り付けるに際しては、多軸スピン
ドルヘッド7をタレットヘッド6に直接取り付けること
ができ、従来のように、ギヤケースを介して取り付けて
いた場合に比べてタレットヘッド6に対する多軸スピン
ドルヘッド7の取付精度を向上させることができる。
【0040】さらに、多軸スピンドルヘッド7をタレッ
トヘッド6に直接取り付けているため、従来のようにギ
ヤケースを介して取り付けていた場合に比べて、タレッ
トヘッド6と多軸スピンドルヘッド7との一体連結剛性
の向上を図ることができる。
【0041】さらに、ギヤ列9のメンテナンス時におい
てもギヤケースを取り外す等の手間が省けるためその作
業が簡単になる。
【0042】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
のタレット型工作機械によれば、タレットヘッド内に大
気圧より高い一定圧のオイルミストエアーを供給するこ
とによって、オイルミストエアーをスピンドル軸の挿通
隙間から外部に吹き出させている。このため、加工時に
加工工具に高圧で吹きつけられる切削液や加工によって
発生する切削屑等がスピンドル軸の挿通隙間に侵入する
のを防止することができるとともに、加工後にタレット
ヘッド及びスピンドルヘッド内の内圧の低下によってス
ピンドルヘッドの先端面やスピンドル軸の先端部に付着
した切削液やダスト等の不純物がスピンドル軸の挿通隙
間に侵入するのを防止できる。
【0043】また、従来のようにグリスや液状の潤滑油
を用いなくても駆動軸、回転伝達機構及びスピンドル軸
の軸受け部分等の潤滑を行うことができる。この結果、
スピンドルヘッドをタレットヘッドに取り付けるに際し
て、従来のようにシール材を介在させる必要がなくなり
タレットヘッドに対するスピンドルヘッドの取付精度の
向上を図ることができる。
【0044】また、上記オイルミストエアーはタレット
ヘッド内に供給すればよいため、従来のように複数のス
ピンドルヘッドごとに供給管等を配管接続する必要がな
くなり、機械の構造の簡略化を図ることができる。
【0045】さらに、スライドテーブル内に空隙を形成
してこれをタレットヘッド内に連通させ、そしてさらに
スライドテーブルにオイルミストエアー供給手段を連結
して前記空隙内にオイルミストエアーを供給するように
している。このスライドテーブルは旋回しないため、ス
ライドテーブルに例えばオイルミストエアーの供給管等
を連結した場合においても従来のようにロータリージョ
イントを用いなくて済み機械の構造をより簡略化するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一例であるタレット型工作機械
の一部を切り欠いた概略側面図である。
【図2】タレットヘッド内の詳細断面図である
【図3】多軸スピンドルヘッドの詳細断面図である
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図2のV−V線断面図である。
【図6】従来のタレット型工作機械の多軸スピンドルヘ
ッドの要部断面図である。
【符号の説明】
1…タレット型工作機械、W…ワーク、4…スライドテ
ーブル、6…タレットヘッド、7…多軸スピンドルヘッ
ド、8a,8b…スピンドル軸、10…駆動軸、A…空
間、M…オイルミストエアー、11…オイルミストエア
ー供給手段、25,26…スピンドルギヤ、28,3
4,35…アイドルギヤ、29…ドリブンギヤ、42…
ドライブギヤ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機台上にワークに向かって進退自在に設け
    られたスライドテーブルと、該スライドテーブルに割出
    旋回可能に設けられたタレットヘッドと、該タレットヘ
    ッドの割出旋回方向に所定の間隔をもって複数配置され
    たスピンドルヘッドと、該スピンドルヘッド内に挿通配
    置されたスピンドル軸と、前記タレットヘッド内に配置
    され回転動力伝達機構を介して前記スピンドル軸に回転
    動力を伝達する駆動軸と、前記タレットヘッド内に大気
    圧より高い一定圧のオイルミストエアーを供給すること
    によって前記スピンドル軸の挿通隙間から前記オイルミ
    ストエアーを外部に吹き出させるオイルミストエアー供
    給手段とを備え 前記スライドテーブル内に空隙を形成してこれをタレッ
    トヘッド内に連通させ、そしてさらに前記スライドテー
    ブルに前記オイルミストエアー供給手段を連結して前記
    空隙内に前記オイルミストエアーを供給すること を特徴
    とするタレット型工作機械。
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