JP2739955B2 - メカニカルディスクブレーキ - Google Patents

メカニカルディスクブレーキ

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JP2739955B2
JP2739955B2 JP63126871A JP12687188A JP2739955B2 JP 2739955 B2 JP2739955 B2 JP 2739955B2 JP 63126871 A JP63126871 A JP 63126871A JP 12687188 A JP12687188 A JP 12687188A JP 2739955 B2 JP2739955 B2 JP 2739955B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はメカニカルディスクブレーキの改良に関する
ものである。
[従来の技術] 従来より、エアチャンバーに供給された圧力エアーに
よりアームを介してパワースクリューを軸回り回転さ
せ、このパワースクリューの螺子部に螺合するスリーブ
ナットを軸回り非回転の状態で該パワースクリューに対
して螺出進出,螺入後退させることで摩擦パッドをロー
ターに押圧せしめるようにした機械式のパッド押圧機構
を備えた型の所謂メカニカルディスクブレーキは知られ
ている。
このようなメカニカルディスクブレーキは、原理的に
はパワースクリューの軸回り回転の作動をこれに螺合す
るスリーブナットの軸方向移動に変換してピストンを介
して摩擦パッドをローター回転面に押付けるものであ
り、螺合部分を持つためにこれの保護および円滑な運動
変換のための機構が外部から密封保護される必要性のあ
る他、経時的に摩耗する摩擦パッドのライニングのため
にローターと該摩擦パッドの間の非ブレーキ時の間隙が
大きくなるが、これは放置するとブレーキ時の作動遅れ
無効ストロークの増大となるため摩耗追従調整して前記
摩擦パッドとローター間の間隙を一定に保つ間隙自動調
整装置、およびこの間隙調整が過剰に生じないようにす
る過調整防止機構等が一体に組込まれることが実用上望
ましいものとなる。
[発明が解決しようとする課題] 本発明はこれらの観点からなされたものであり、その
目的の一つは、出来るだけ小さな容積内に収容できる間
隙自動調整機構を提供するものである。
また本発明の他の目的の一つは、前記間隙自動調整機
構の調整動作が必要以上に生じて過調整となる場合に
は、その調整動作を解除する過調整防止機構を提供する
ことにある。
更に本発明の他の目的の一つは、前記間隙自動調整機
構をマニュアルに微量調整し、あるいは摩擦パッド交換
時に初期状態に再セットすることが容易なマニュアル調
整機構を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 而して前記目的を達成するための本発明の基本的な要
旨とするところは、ローターの縁部を跨いで軸方向移動
可動に滑動支持されるキャリパ部材と、このキャリパ部
材のローター片側の脚内に収容される摩擦パッド押圧の
ための機械式作動機構と、この機械式作動機構の出力部
材として前記キャリパ部材に形成したシリンダ内に軸回
り非回転でかつ軸方向に移動できるように収容され、そ
の前端が摩擦パッド背面に係合するスリーブ状のピスト
ンと、前記機械式作動機構の入力部材として前記キャリ
パ部材のシリンダ底部に組付け配置され、外部より回
転,戻り回転駆動されるパワースクリューと、このパワ
ースクリューの回転を前記ピストンの軸方向移動力とし
て変換伝達する一連の主力伝達系と、前記パワースクリ
ューの回転量が一定値を越えたときにのみ該パワースク
リューの回転を前記ピストンの軸方向移動力として変換
伝達する間隙自動調整のための副力伝達系とを備え、前
記主力伝達系は、前記パワースクリューと螺合し合い、
かつ軸回り回転不能で軸方向移動可能のスリーブナット
と、前記ピストンの内筒螺子部を螺合し合い、かつ該ピ
ストンを相対的に前進させる一方向の回転のみが許容さ
れているアジャスタスクリューとを軸方向に関して常時
係合させることで構成し、前記副力伝達系は、前記パワ
ースクリューに対し周方向に関して一定量の相対自由度
をもって係合すると共に、前記アジャスタスクリューの
周面に対し所定の摩擦力で係合して該アジャスタスクリ
ューに前記一方向の回転力を伝達しうるフリクションピ
ースによって構成したことを特徴とするメカニカルディ
スクブレーキにある。
[実 施 例] 以下本発明を図面に示す一実施例に基づいて詳細に説
明する。
第1図および第2図はメカニカルディスクブレーキの
本体装置を示すものであり、第1図はその縦断面図、第
2図は第1図のA矢視を示したものである。
これらの図において、1は図示しないローターおよび
図示しない対向摩擦パッドを跨ぐように配置される断面
C字型をなすキャリパボディであり、そのローター片側
(第1図右側)の脚2にはローター軸方向をなすシリン
ダ3が形成されていると共に、その背面にケースボディ
5がボルト6,6…によって一体化されている。
またローター他側(第1図の左側)の脚4は所謂反作
用爪部をなしている。
前記ケースボディ5は、シリンダ3に連続する中空部
分を備えているものであって、前記シリンダ3と共に所
定の間隙自動調整装置等を収容する収容部を形成し、キ
ャリパボディ1と一体をなしてローター軸方向に滑動支
持されるキャリパ部材をなしている。
7はシリンダ3に軸方向摺動可能に滑合されているス
リーブ状のピストンであり、内筒面には螺子部7aが形成
されている。またこのピストン7の前端(第1図の左
側)部の開口はエクスパンションプラグ8によって閉塞
されるようになっている。9はシリンダ3のピストン滑
合面に雨水、塵等の入ることを防止する防塵ブーツ、10
はシリンダ3とピストン7の滑合面に介在されるシール
リングである。
11パワースクリューであり、ケースボディ5内に位置
する前端側の螺子部11aおよび大径フランジ部11bを持つ
頭部と、ケースボディ5の後端底部を軸方向に貫通して
外部に延出される回転力伝達受動部とからなっており、
回転力伝達受動部には後記するアームとの連結のための
スプライン部11cが形成されている。
これらのパワースクリュー11とピストン7が、回転力
の入力から摩擦パッドをローターに押付けする前進力の
出力までの一連の系の入・出力部をなしているものであ
る。
なおパワースクリュー11のスプライン部11cは、ケー
スボディ5と一体のブラケット12に組付けられている図
示しないエアチャンバーのプッシュロッドに対してアー
ム(図示せず)を介して連結され、エアチャンバーへの
エア圧供給でプッシュロッドが押し出されることにより
ブレーキ作動方向(以下正方向と称する)に回転され、
エア圧を抜くことで図示しないリターンスプリングのバ
ネ力によりブレーキ解放方向(以下負方向と称する)に
戻り回転されるもので、これらの回転は、ケースボディ
5の底部との間に介挿されたベアリング13、プレーワッ
シャ14を介して該パワースクリュー11の軸方向移動を生
ずることなく行なわれる。なお15はパワースクリュー11
の回転軸受けをなすブシッング、16はオイルシールであ
る。
第3図(イ),(ロ),(ハ)は前述したケースボデ
ィ5の単品図を示しており、キャリパボディ1のシリン
ダ部3に続く中空部からパワースクリュー11の貫通する
底部の貫通孔5aに至るように段付筒状に形成されている
と共に、キャリパボディ1との締結固着のためのボルト
穴5b,5b…が穿設されている。
またこのケースボディ5には後記するスリーブナット
およびアジャスタスクリューの回り止めをなすためのピ
ン等を取付ける軸方向穴5c、およびこれらの回り止めを
解除してマニュアル調整を行なうための径方向穴5dが周
方向の一部に形成されている。
次ぎに、前記パワースクリュー11の回転をピストン7
の軸方向移動力として伝えるための一連の構成を説明す
る。
これら一連の構成は、パワースクリュー11の前端螺子
部11aに螺合されかつ軸回り回転は出来ないように規制
されているスリーブナット17と、このスリーブナット17
により軸方向に押圧されるように配置され、かつピスト
ン7内筒の螺子部7aに螺合するアジャスタスクリュー18
とから構成されている。なおピストン7は摩擦パッドと
の係合あるいはキャリパボディ1との係合等の手段を用
いて軸回り回転は出来ないように規制されているもので
ある。
また前記一連の構成と共にアジャスタスクリュー18を
必要な範囲に回転させることにより間隙自動調整を行な
い、かつ過調整を防止する機構として、フリクションピ
ース19を含む回転伝達機構が併設されている。
以上の一連の構成を順次説明する。まずスリーブナッ
ト17は、その内筒の螺子部17aがパワースクリュー11の
螺子部11aと螺合していると共に、前記ケースボディ5
のピン孔5cに嵌挿固定されている第1の回り止めピン20
により軸方向移動は出来るが軸回り回転は出来ないよう
に係合されている。
したがってこのスリーブナット17は、パワースクリュ
ー11が正回転することに伴なって、軸回り回転を生ずる
ことなくローター方向(第1図の左方向)に前進し、パ
ワースクリュー11が負回転することに伴なって同じく軸
回り回転することなくローターから遠ざかる方向(第1
図の右方向)に後進することになり、パワースクリュー
11の正負回転量が等しければ、常に同一の量だけ前進・
後進して初期位置に戻ることになる。
なおパワースクリュー1とスリーブナット17の螺合は
多条ネジによることがよい。
第4図(イ),(ロ)はスリーブナット17の単品図を
示したものであり、内筒に螺子部17aを持つスリーブ本
体部部分からその後端側で図の上半円部にフランジ17b
が形成され、更にそのフランジ17bの一部に前記した第
1の回り止めピン20と軸回り回転規制のために係合する
凹部17cが設けられている。
アジャスタスクリュー18は、筒状をなしていて筒内に
前記回転力伝達のための機構を収容し、筒外周の螺子部
18aがピストン7に螺合しかつ筒の後端縁において前記
スリーブナット17の前端縁と係合されている。またこの
スリーブナット17との係合は、後述するフリクションリ
ンク19を介して該アジャスタスクリュー18とパワースク
リュー11の間に介設されているリターンスプリング21に
よって常に離間することのないように維持されるが、こ
の点については更に後述する。
このような構成により、アジャスタスクリュー18はス
リーブナット17と常に係合状態を維持したまま前進しま
た後進するが、この際アジャスタスクリュー18の軸回り
回転は原則として生じない。つまり他から回転力が与え
られない限りアジャスタスクリュー18には前・後進の移
動力しか伝えられないからである。
このアジャスタスクリュー18の前進によりピストン7
は前進して摩擦パッドをローターに押付け、アジャスタ
スクリュー18の後進によりピストン7は後進して摩擦パ
ッドのローターへの押付けを解除するのである。
なおピストン7による一方の摩擦パッドのローターへ
の押付けにより、その反作力でキャリパボディ1および
ケースボディ5が第1図の右方に浮動し、反作用爪部が
他方の摩擦パッドをローターの反対面に押付けるように
動作することは通常のフローティングキャリパ型ディス
クブレーキと同じであり、このキャリパボディ浮動のた
めの滑動支持装置については既知のものによればよい。
なおアジャスタスクリュー18の後端外周からはスリー
ブナット17の外周位置に延出する筒状フランジ部18bが
設けられており、一方スリーブナット17の外周にはギア
スリーブ22を嵌装し、前記アジャスタスクリューの筒状
フランジ部17bとこのギアスリーブ22との間に介在させ
た一方向回転規則手段としてのクラッチスプリング23を
用いて該アジャスタスクリュー18の一方向の回転が規制
拘束されている。すなわちギアスリーブ23は、前記第1
の回り止めピン20と一体に組込みされた第2の回り止め
ピン24がギアの歯22aに噛み合うことで軸回り回転は出
来ないようになっているものであり、この軸回り回転が
出来ないギアスリーブ22によってアジャスタスクリュー
18の一方向の回転は規制・拘束されるのである。なお規
制・拘束される方向は、第1図のピストン7に対してア
ジャスタスクリュー18が相対的にローターに向って進出
する方向、換言すれば軸方向についてアジャスタスクリ
ュー11を固定していると考えればピストン7をシリンダ
3内に後退させる方向であり、ピストン7をローターに
向って前進させる方向の回転はクラッチスプリング23の
作用が緩み方向となっていて規制・拘束はしないものと
なっている。
第5図(イ),(ロ)はアジャスタスクリュー18の単
品図を示しており、筒状フランジ部18bの先端にはマニ
ュアル調整を行なう際の便宜のために周状のギア18cが
形成されている。第6図(イ),(ロ)はギアスリーブ
22の単品図である。
アジャスタスクリュー18に後進(戻り)力を伝えるた
めの構成および必要時に回転力を伝えるための構成につ
いて説明すると、パワースクリュー11の前端には小径ス
リーブ26およびその前端のプレーンワッシャ27を固定す
るようにボルト25が値設されており、小径スリーブ26の
外周には前記したフリクションピース19が遊嵌外装され
ている。
このフリクションピース19の後端にはコーン部19aが
形成されて、これがアジャスタスクリュー18の内筒後端
部の逆コーン部18dと対向して係合されている。この係
合は次記スプリングのバネ力により常時係合状態を維持
するものである。すなわちこのフリクションピース19と
前記ボルト25によってパワースクリュー11に付属されて
いるプレーンワッシャ27の間に前記リターンスプリング
21が介設されており、このリターンスプリング21によっ
てフリクションピース19はそのコーン部19aがアジャス
タスクリュー11の逆コーン部18dに圧接されることにな
る。これによってアジャスタスクリュー18はフリクショ
ンリンク19およびスリーブナット17と常持係合関係を維
持できることになる。
なお28は前記コーン部19aおよび逆コーン部18dの押圧
力を調節するためのロードスプリングである。
またフリクションピース19の後端面すなわちパワース
クリュー11の前端面との対向面には軸方向の比較的大き
な穴19bが穿設され、この穴に所定の径方向自由度をも
って遊嵌するピン29が遊嵌されている。このピン29はパ
ワースクリュー11に圧入で固定されたものである。この
ようなピン29と穴19dの遊嵌関係がアジャスタスクリュ
ー18を間隙調整必要時に回転させる機構をなしているの
である。すなわち、いま回転の関係だけを考えると、パ
ワースクリュー11の正回転の際にはピン29も軸回りに回
転する。この回転量が穴19bとの遊嵌量よりも少ない範
囲、つまりピン29が穴19bの径方向に動いてもその穴内
面に係合するに至らないかあるいはぴったり係合するま
での範囲であれば、フリクションピース19には回転力が
伝わらない。ところがピン29の回転量が前記範囲を越え
て回転するとフリクションリンク19はその越えた分だけ
は回転力が伝えられて回転する。このフリクションピー
ス19の回転はコーン部19aおよび逆コーン部18dの係合を
介してアジャスタスクリュー18に伝達され、このことに
より該アジャスタスクリュー18がピストン7に対して相
対的に第1図の右方向に螺出することになれば、裏返し
てみればピストン7がローター方向(第1図の左方向)
に前進することになるのである。
しかも前記構成においては過調整の防止が効果的に行
なわれることになる。すなわち前記回転力の伝達はコー
ン部19aおよびコーン部18dの摩擦係合を介して行なわれ
ており、したがって相対的に回転するピストン7とアジ
ャスタスクリュー18の間の螺合部が軸荷重でロックされ
ていれば前記の摩擦係合部分は単に摺りを生ずることに
なって回転力の伝達が行なわれない。そしてこのピスト
ン7とアジャスタスクリュー18の螺合部に大きな軸荷重
が作用するのは、ピストン7が摩擦パッドをローターに
押付け全体としてブレーキ力を生じた場合ということに
なるから、このような場合に例えばキャリパボディ反作
用爪部の変形等でピストン7の前進が生じても、これが
調整(過調整)につながらず、必要以上の調整が防止で
きることになるのである。
第7図(イ),(ロ)はフリクションピース19の単品
図を示すものである。
最後に第1および第2の回り止めピン20,24の組付け
構成に関連して設けられているマニュアル調整機構につ
いて説明する。
前記構成においては、スリーブナット17およびアジャ
スタスクリュー18の回り止めのための手段はケースボデ
ィ5の一部(第1図の上側部)において集約されてお
り、ケースボディ5の軸穴5cにボルト30によって固定す
るように組込んだ第1のピン20と、この第1のピン20と
ボルト30を貫通し、ホールドスプリング31により内端が
ギアスリーブ22の歯螺22aに噛み合う位置まで延出位置
決めされている第2のピン24とが、それぞれスリーブナ
ット17又はギアスリーブ22と係合して回り止めするよう
になされており、しかもこれらの係合部分は、ケースボ
ディ5の径方向穴5dを介して外部から覗けるようにされ
ている。この径方向穴5dは通常はプラグボルト32で閉塞
されているが、これを取り外し、第2のピンとギアスリ
ーブ22の係合を解除させればドライバー等の差込み操作
により、ピストン7をシリンダ3内に後退させる方向へ
のアジャスタスクリュー18の回転を行なうことができ
る。これは第2のピン24と係合が外れることでギアスリ
ーブ22は回転自在となりクラッチスプリング23の一方向
回転規制は解除されるからである。なお第1のピン20を
外せばスリーブナット17の回転が自由に行なえることも
理解されよう。
前記第2のピン24のギアスリーブ22との係合の解除
は、ボルト30を緩め、あるいはホールドスプリング31に
抗して第2のピン24を押す(又は外部から引く)ことに
よって行なうことができる。
なお以上の構成においては、シリンダ3、ケースボデ
ィ5の内空にグリースを充填しておくことがよく、第2
図の符号33はこのグリース充填のためのグリスニプルを
示している。
以上の説明により本実施例の構成および個々の作動関
係は理解されるところであるが、以下更に全体の作動概
要を要約して述べる。
エアチャンバーの動作に従ってパワースクリュー11が
軸方向の移動を生ずることなく軸回り回転すると、これ
に伴なってスリーブナット17が軸回り回転することなく
前進し、アジャスタスクリュー11次いでピストン7にこ
の前進力が伝えられる。
摩擦パッドとローターの間隙量が予め定め設定値程度
の十分小さい範囲にあるときは、前述の如くアジャスタ
スクリュー18に回転力は伝えられず間隙自動調整は行な
われない。すなわちパワースクリュー11前端のピン29は
フリクションピース19の穴19b内で動くのみであるから
で、このピン29におけるロストモーションの範囲が結局
摩擦パッドとローターの間の間隙設定量に相当すること
になる。
摩擦パッドのライニング摩耗が進行するとピストン7
が摩擦パッドをローターに押付けるに要する前進量はそ
の分大きくなる。その結果パワースクリュー11の回転量
もその分大きくなるからピン29の回転は穴19bに対する
ロストモーションの範囲を越えてフリクションピース19
の回転を生じさせる。このフリクションピース19の回転
はコーン部19a、逆コーン部18dの摩擦係合を介してアジ
ャスタスクリュー18を回転させることは前述の通りであ
り、したがってピストン7はアジャスタスクリュー18の
軸方向移動分と、回転分の合計だけ前進を生ずることに
なる。ピストン7のアジャスタスクリュー18に対する相
対的な前進は前記回転分にのみ依存することは言うまで
もない。
ブレーキ解放時にはピストン7、アジャスタスクリュ
ー18は軸回り回転することなくスリーブナット17に追随
して後進し初期位置に復帰する。したがってピストン7
は前記アジャスタスクリュー18の前進回転時の回転分だ
けローター側に再定置された状態で静止することにな
り、間隙自動調整が達成される。
過調整の問題はピストン7とアジャスタスクリュー18
の螺合ブレーキが軸荷重によりロックされた結果、アジ
ャスタスクリュー18の逆コーン部18dとフリクションピ
ース19のコーン部19aの摩擦係合が摺りを生ずることで
防止されることは既に述べた通りである。
[発明の効果] 以上述べた如く、本発明よりなるメカニカルディスク
ブレーキは、特に内蔵する間隙自動調整装置に関連して
この種の装置において問題とされる種々の点を効果的に
解消することができ、その有用性は大なるものである。
【図面の簡単な説明】
図面第1図は本発明の一実施例を示すメカニカルディス
クブレーキの縦断面図、第2図は第1図のA矢視図、第
3図(イ),(ロ),(ハ)はケースボディの単品図で
あり、(イ)は後面図、(ロ)は(イ)図B−B線の断
面図、(ハ)は前面図である。 第4図(イ),(ロ)はスリーブナットの単品図であ
り、(イ)は前面図、(ロ)は(イ)図C−C線の断面
図、第5図(イ),(ロ)はアジャスタスクリューの単
品図であり、(イ)は前面図、(ロ)は(イ)図D−D
線の断面図である。第6図(イ),(ロ)はギアスリー
ブの単品図であり、(イ)は前面図、(ロ)は(イ)図
E−E線の断面図である。第7図(イ),(ロ)はフリ
クションピースの単品図であり、(イ)は前面図、
(ロ)は(イ)図F−F線の断面である。 1……キャリパボディ、2,4……脚 3……シリンダ、5……ケースボディ 5a……貫通孔、5b……ボルト穴 5c……軸方向穴、5d……径方向穴 6……ボルト、7……ピストン 7a……螺子部 8……エクスパンションプラグ 9……ブーツ、10……シールリング 11……パワースクリュー 11a……螺子部 11b……大径フランジ部 11c……スプライン、12……ブラケット 13……ベアリング 14……プレーンワッシャ 15……ブッシング、16……オイルシール 17……スリーブナット、17a……螺子部 17b……フランジ部、17c……凹部 18……アジャスタスクリュー 18a……螺子部 18b……筒状フランジ部 18c……ギア、18d……逆コーン部 19……フリクションピース 19a……コーン部、19b……穴 20……第1のピン 21……リターンスプリング 22……ギアスリーブ、21a……歯 23……クラッチスプリング 24……第2のピン、25……ボルト 26……小径スリーブ 27……プレーンワッシャ 28……ロードスプリング 29……ピン、30……ボルト 31……ホールドスプリング 32……プラグボルト

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ローターの縁部を跨いで軸方向移動可動に
    滑動支持されるキャリパ部材と、このキャリパ部材のロ
    ーター片側の脚内に収容される摩擦パッド押圧のための
    機械式作動機構と、この機械式作動機構の出力部材とし
    て前記キャリパ部材に形成したシリンダ内に軸回り非回
    転でかつ軸方向に移動できるように収容され、その前端
    が摩擦パッド背面に係合するスリーブ状のピストンと、
    前記機械式作動機構の入力部材として前記キャリパ部材
    のシリンダ底部に組付け配置され、外部より回転,戻り
    回転駆動されるパワースクリューと、このパワースクリ
    ューの回転を前記ピストンの軸方向移動力として変換伝
    達する一連の主力伝達系と、前記パワースクリューの回
    転量が一定値を越えたときにのみ該パワースクリューの
    回転を前記ピストンの軸方向移動力として変換伝達する
    間隙自動調整のための副力伝達系とを備え、前記主力伝
    達系は、前記パワースクリューと螺合し合い、かつ軸回
    り回転不能で軸方向移動可能のスリーブナットと、前記
    ピストンの内筒螺子部を螺合し合い、かつ該ピストンを
    相対的に前進させる一方向の回転のみが許容されている
    アジャスタスクリューとを軸方向に関して常時係合させ
    ることで構成し、前記副力伝達系は、前記パワースクリ
    ューに対し周方向に関して一定量の相対自由度をもって
    係合すると共に、前記アジャスタスクリューの周面に対
    し所定の摩擦力で係合して該アジャスタスクリューに前
    記一方向の回転力を伝達しうるフリクションピースによ
    って構成したことを特徴とするメカニカルディスクブレ
    ーキ。
  2. 【請求項2】上記アジャスタスクリューの他方向の回転
    規制を解除可能に設けると共に、キャリパ部材外部より
    該アジャスタスクリューの他方向回転をマニュアル操作
    可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載のメカ
    ニカルディスクブレーキ。
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