JP2739303B2 - 電子機器の表示用ブラウン管の処理方法及び装置 - Google Patents

電子機器の表示用ブラウン管の処理方法及び装置

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JP2739303B2
JP2739303B2 JP7151417A JP15141795A JP2739303B2 JP 2739303 B2 JP2739303 B2 JP 2739303B2 JP 7151417 A JP7151417 A JP 7151417A JP 15141795 A JP15141795 A JP 15141795A JP 2739303 B2 JP2739303 B2 JP 2739303B2
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ray tube
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、テレビ受像機やコン
ピューター等の電子機器のための表示用ブラウン管の製
造に関し、特にブラウン管の映像面にプラスチック材料
の被覆層を形成するためのブラウン管の処理方法及び装
置に関する。また、本発明は、映像面にプラスチック材
料の塗布層を有する新規なブラウン管に関する。
【0002】
【従来技術】 テレビ受像機やコンピューター等の電子
機器に使用されるブラウン管は、ガラスバルブに損傷を
受けた際に爆縮を生じることがある。この危険を防止す
るために、比較的厚肉のガラスからなる保護層をブラウ
ン管の前面に付設している。しかし、この従来の方法で
は、保護層となる厚肉のガラス層のためにブラウン管の
重量が嵩み、全体としての重量が大きくなる、という問
題がある。また、保護ガラス層は、予め成形されてブラ
ウン管の前面に接着されるのであるが、保護ガラス層を
ブラウン管の前面に合致するように成形することは極め
て面倒である。この問題を解決するために、予め膜状又
は薄板状に成形されたプラスチックシートをブラウン管
の前面に貼着することが、例えば実公昭43-10183号公報
及び特公昭45-1131 号公報により提案されている。しか
し、実公昭43-10183号公報で提案された方法は、プラス
チックフィルムをフレームに取り付けたのち、該フレー
ムを治具を介してブラウン管に取り付けるもので、完成
状態でフレームと治具が製品上に残るという問題があ
る。また、特公昭45-1131 号公報の方法は、プラスチッ
ク材料の薄板を接着剤を介してブラウン管表面に接着す
るものであり、接着にあたっては真空吸引を行うことが
教示されているが、接着剤層に気泡が混入しないという
保証がなく、十分に満足できる製品は得られない。
【0003】特開昭53-19063号公報には、プラスチック
材料の塗布技術を用いてプラスチック材料の被覆層をブ
ラウン管表面に形成する方法が示されている。この方法
においては、多数の塗料供給管を下向きに開口し、映像
面を上向きにして保持したブラウン管に該塗料供給管か
ら溶融状態のプラスチック材料を吐出して塗布層を形成
する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 この特開昭53-19063
号公報に開示された方法では、塗料供給管からのプラス
チック材料の吐出速度を、塗料供給管とブラウン管表面
との間の相対的移動速度との関係で適切に調節すること
により、空気を抱き込まない状態でプラスチック材料の
被覆層を形成することは可能である。しかし、プラスチ
ック材料は流動状態でブラウン管表面に吐出されるた
め、ブラウン管表面上に形成されたプラスチック材料の
層は、硬化の過程でブラウン管表面の湾曲面に沿って流
れ、ブラウン管表面に一様な厚さの保護層を形成するこ
とは困難である。本発明は、このような事情に着目し、
プラスチック材料の塗布技術を利用してほぼ均一な厚さ
のプラスチック材料による保護層をブラウン管上に形成
する方法及び装置を提供することを目的とする。本発明
の他の目的は、成形されたブラウン管の映像面を研磨処
理することなく曇りや歪みのないブラウン管映像面を得
ることができる方法及び装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するた
め、本発明による電子機器の表示用ブラウン管の処理方
法は、成形され映像面の仕上げ研磨をしていない状態の
ブラウン管を該映像面を上向きに保持し、列条に配置し
た多数の細いノズルから該映像面に向けて粘度が2000な
いし5000 CPS、好ましくは2000ないし3000 CPSで流動性
を有する透明プラスチック材料を供給し、該ブラウン管
とノズルとを相対的に移動させて該ブラウン管の映像面
の全体にプラスチック材料を塗布する段階を含む。そし
て、塗布層の固化にあたっては、ブラウン管を交互に反
対方向に傾斜させる動作を繰り返す。本発明の他の態様
においては、塗布層の固化に際して、ブラウン管を垂直
に対して傾斜した軸のまわりに回転させる動作を行う。
さらに本発明の別の態様においては、塗布層の固化に際
して、ブラウン管の両側からプラスチック材料の塗布層
に空気をカーテン状に吹き付ける。この場合に、吹き付
ける空気の温度は60ないし80o C とし、流速は5ないし
10m/sec とすることが好ましい。本発明の方法において
は、プラスチック材料として、二種類の材料を混合する
ことにより硬化反応を生じる形式の二液性の材料を使用
し、これらの材料を均一に混合してブラウン管の映像面
への塗布を行うことが好ましい。本発明において使用す
るに適した材料としては、二種類の材料の一方はたとえ
ばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール又
はアクリルポリオールであり、他方はたとえばヘキサメ
チレンジイソシアネートのような脂肪族ジイソシアネー
トである。本発明において使用するに適した別の材料と
しては、たとえば二種類の材料の一方としてエポキシ樹
脂、他方としてポリアミン又はポリアミド樹脂がある。
【0006】本発明はまた、ブラウン管へのプラスチッ
ク材料の塗布装置を提供するものであり、この装置は、
流動性を有する未硬化の二液性のプラスチック材料の一
方を収容する第一原料タンクと、他方の材料を収容する
第二原料タンクと、両原料タンクからの材料を、それぞ
れ所定の送り量で給送する計量給送手段と、計量給送手
段からの材料を受けて混合する混合手段と、列状に配置
した多数の細いノズルを有するノズル管と、を備える。
混合手段は、少なくとも1本の細長いチューブと、該チ
ューブ内に配置され所定距離ごとに螺旋の方向が逆転す
る混合スクリューを内部に有する構造とする。混合手段
の吐出口はノズル管の両端に接続されており、混合され
た材料が該ノズル管の両端からノズル管に供給される。
ノズル管の下方には、映像面を上方に向けてブラウン管
を支持するブラウン管支持手段が設けられ、該ノズル管
をブラウン管支持手段に支持されたブラウン管に対して
相対的に移動させながらノズル管からプラスチック材料
を吐出して該ブラウン管の映像面に該プラスチック材料
の塗布を行う。ノズル管の細いノズルは、該ノズル管内
の材料を所定の圧力に維持できる抵抗を与えるよう、所
定の長さの細チューブにより形成することが望ましい。
さらに、原料タンクの上部は、脱気のための真空吸引手
段に接続して、タンク内の原料を塗布前に十分に脱気す
ることが好ましい。
【0007】また、本発明は、映像面にプラスチック材
料の塗布層を有する新規なブラウン管を提供するもので
あり、このブラウン管は、ガラス成形型により成形され
た状態で表面が研磨加工されていないブラウン管の映像
面となる外面にプラスチック材料の透明な塗布層が形成
され、前記塗布層は、厚さが100 ないし800 μmで、表
面硬さが鉛筆硬さでBから5Hの範囲にあることを特徴
とする。
【0008】
【作用】 本発明の方法においては、ブラウン管の映像
面に塗布されたプラスチック材料は、該ブラウン管を交
互に反対方向に傾斜させながら固化されるので、塗布さ
れたプラスチック材料がブラウン管表面の湾曲面に沿っ
て流れて厚さが不均一になる、という問題が解消され
る。同様な作用は、ブラウン管を垂直に対して傾斜した
軸のまわりに回転させながらプラスチック材料の固化を
行う場合にも、或いはブラウン管の両側から空気をカー
テン状に吹き付けながら固化を行う場合にも得られる。
本発明によるブラウン管へのプラスチック材料の塗布装
置は、混合することにより硬化反応を生じる二液性の材
料を使用し、これら材料を混合してブラウン管表面に塗
布するものであり、これら材料の混合手段として、少な
くとも1本の細長いチューブと、該チューブ内に配置さ
れ所定距離ごとに螺旋の方向が逆転する混合スクリュー
を内部に有する形式のものを使用する。また、混合手段
の吐出口をノズル管の両端に接続して、混合されたプラ
スチック材料が該ノズル管の両端からノズル管に供給さ
れるように構成する。この構造により二液性の材料の一
様な混合が保証され、かつ混合した材料をノズル管の両
端から該ノズル管に供給するので、ノズル管の末端のノ
ズルまでプラスチック材料が行き渡らないという問題が
なくなり、一様な塗布が可能になる。
【0009】また、映像面にプラスチック材料の塗布層
を有する本発明のブラウン管は、ガラス成形型により成
形されたままで表面の研磨加工をしていない状態のブラ
ウン管であっても、プラスチック材料により表面の凹凸
が完全に埋められるため、像の歪みなどの問題がなく、
平滑な表面を安価に得ることが可能になる。さらに、表
面のプラスチック材料の塗布層は、ブラウン管の爆縮な
どの際にもガラスの飛散を防止する保護層として機能す
る。
【0010】
【実施例】 以下、本発明の実施例を図について説明す
る。図1及び図2を参照すると、図示した装置はコンベ
ア1上に配置された複数個のブラウン管支持機構2を備
える。この支持機構2は、ガラス成形用型により成形さ
れたブラウン管3を支持するためのものである。コンベ
ア1の移動方向Aに沿ってプラスチック材料の塗布位置
4と固化位置5が設けられる。図1に示すように、塗布
位置4においては、コンベア1の上方にノズル管6が配
置される。このノズル管6は、内部に長さ方向に延びる
材料流路6bを有し、下面には多数のプラスチック材料
吐出ノズル6aが下向きに突出するように配置されてい
る。図3に示すように、本実施例では、吐出ノズル6a
は、2列の千鳥状に配列されている。ノズル管6の上方
には、未硬化状態のプラスチック材料の第1原液を収容
する第一原料タンク7と第二原液を収容する第二原料タ
ンク8が設けられる。本実施例では、第一原液としてポ
リエステルポリオール、ポリエーテルポリオール又はア
クリルポリオールに所定の触媒を含むものを使用し、第
二原液としてヘキサメチレンジイソシアネートその他の
脂肪族ジイソシアネートを使用する。別の態様において
は、第一原液としてエポキシ樹脂を使用し、第二原液と
してポリアミン又はポリアミド樹脂を使用する。原料タ
ンク7、8の上部は密閉され、上部空間は真空吸引パイ
プ14aを介して真空ポンプ14に接続される。本実施
例では、一対の混合部9が設けられる。各混合部9は、
原料タンク7からの第一原液を計量して送る第一原料ギ
アポンプ9aと、第二原液タンク8からの第二原液を計
量して送る第二原料ギアポンプ9bとを備え、これらギ
アポンプ9a、9bの吐出口は、それぞれバルブ10
a、11aを備える流路10、11を介して混合室9c
に接続される。
【0011】ギアポンプ9a、9bは共通のモーター9
dにより歯車機構9eを介して駆動される。ギアポンプ
9a、9bの容量と歯車機構9eの歯車比は、プラスチ
ック材料の第一原液と第二原液の混合比が1対0.77ない
し1対0.84になるように選定することが好ましい。混合
室9cは本発明の混合手段を構成する混合チューブ9f
の一端に接続される。混合チューブ9fは、図4(a) に
示すように、細長いチューブ12と該チューブ12内に
自由状態で挿入された混合スクリュー13を備える。本
実施例においては、混合スクリュー13は、硬質プラス
チック材料により形成され、所定距離ごとに螺旋の方向
が逆転するスクリュー素子13aを有する。チューブ1
2は内径を約6mmとし、スクリュー素子13aの外径は
それよりも幾分小さいものとすることが好ましい。チュ
ーブ12と混合スクリュー13とからなる混合チューブ
9fは、混合室9cとは反対側の端部がノズル管6の一
端部に接続される。図1に示すように、一対の混合チュ
ーブ9fを設け、この混合チューブ9fをそれぞれノズ
ル管6の両端に接続する。ノズル管6は、図4(b) に示
すように、内部に円形断面の流路6bを有し、該流路6
b内にスクリュー素子13aと同様なスクリュー素子6
cが配置されている。流路6bの内径は約6mmとし、ス
クリュー素子6cの外径はそれよりも幾分小さいものと
する。ノズル6aは細いチューブにより構成する。ノズ
ル6aを構成する細いチューブの内径は0.6 ないし1.0
mmとし、長さは10cm程度とすることが好ましい。このノ
ズル6aの寸法により、ノズル管6内の流路6bにおけ
る材料の圧力を保持して、ノズル管6の全長にわたり、
ノズル6aからの材料の吐出をほぼ均一にすることが可
能になる。
【0012】コンベア1上のブラウン管支持機構2は、
図1に示すように、軸2aにより矢印で示す左右方向に
揺動自在に該コンベア1に取り付けられる。軸2aには
セクター歯車2bが固定され、該セクター歯車2aに噛
み合う歯車2cがコンベア1上に設けられる。該歯車2
cは、コンベア1に設けたモーター2dにより周期的に
反対方向に回転駆動される。この構造により、支持機構
2に支持されたブラウン管3が図1に矢印で示す左右方
向に反復的に揺動させられる。この装置の作動において
は、先ず真空ポンプ14を作動させて原料タンク7、8
内の空気を吸引し、第一原液及び第二原液の脱気を行
う。この脱気により、塗布層に気泡が混入するのを確実
に防止することができる。次に、バルブ10a、11a
を開いた状態でモーター9dを作動させ、プラスチック
材料の第一原液と第二原液を混合させてノズル管6に供
給する。混合スクリュー13は、所定距離ごとに螺旋の
方向が逆転するスクリュー素子13aを複数個有するの
で、第一原液と第二原液は、交互に流れの旋回方向を逆
転させながら混合チューブ9f内を進み、その間に均一
な混合が達成される。混合スクリュー13は所定距離ご
とに螺旋の方向が逆転するスクリュー素子13aを複数
個有するので、自由状態で配置されていても、プラスチ
ック材料の流れにより回転することはない。また、僅か
な回転を生じても、混合に支障はない。一様な混合を達
成する条件の一例としては、チューブ12の内径を6mm
とし、混合チューブ9fの長さを約600 mmとすればよ
い。流量は約2ないし5cc/secとし、約4ないし10秒間
の混合時間が得られるようにすることが望ましい。同様
に、ノズル管6内の流路6bでも材料の混合が促進され
る。
【0013】ノズル管6のノズル6aから材料を吐出し
ながらコンベア1を移動させ、該コンベア1に支持機構
2により映像面3aを上向きにして支持されたブラウン
管3上にプラスチック材料を塗布する。支持機構2によ
り支持されるブラウン管3はガラス成形用型によって成
形されたままのもので、映像面となる前面は研磨されて
いず、表面には微細な凹凸が残された状態である。コン
ベア1の移動速度は、2ないし10cm/secとすることが好
ましい。塗布条件が室温に影響されないようにするため
には、塗布される材料の温度を室温より幾分高めに設定
することが好ましい。例えば、材料の温度を40O C とす
ることが好ましい。一様な厚さの塗布層を得るために
は、ノズル6aから吐出される材料の粘度を2000ないし
5000cps 、好ましくは、2000ないし3000cps に維持する
ことが必要である。粘度が低すぎると、流動性のために
材料がブラウン管3の映像面の湾曲に沿って流れるた
め、中央部の塗布層の厚みが極端に薄くなる。また、粘
度が高すぎると、塗布層が完全に平滑にならず、その表
面に凹凸を生じる。さらに、ブラウン管3の映像面に残
された微細な凹凸がプラスチック材料の塗布層により埋
められず、像の曇りや歪みを生じる。
【0014】上述した塗布により、厚さ約100 ないし80
0 μmの均一な厚さの塗布層が形成される。ブラウン管
3の映像面に残された微細な凹凸はプラスチック材料の
塗布層により埋められて、内部に気泡が残らず、透明度
の高い被覆層が得られる。この状態では、塗布層はある
程度の流動性を有するため、固化前に材料の流れを生じ
て、塗布層の厚みの一様性が失われる。そこで、本発明
のこの実施例では、固化位置5をブラウン管3が通過す
るときに、支持機構2のモーター2cを作動させて、ブ
ラウン管3を左右にゆっくりと交互に反対方向に傾斜す
るように揺動させる。揺動の速度は、ブラウン管3の大
きさにより異なるが、毎分10ないし30往復とすればよ
い。この揺動により、プラスチック材料の塗布層は、一
方向に偏ることなく、一様な厚さを維持した状態で固化
する。原液の温度を40o C に維持すると、反応熱の影響
でプラスチック材料の温度が上昇するため、固化位置5
においては、塗布層の表面温度は150 ないし200 o C と
なる。なお、固化位置5においては、塗布層に対して遠
赤外線を照射して硬化を促進することが望ましい。図5
は、固化位置5での本発明の他の実施例を示す概略図で
ある。この実施例では、ブラウン管の支持機構が垂直軸
15に対して所定角度だけ傾斜させられ、この傾斜した
軸16まわりにブラウン管3が矢印で示すように回転さ
せられる。回転速度は、ブラウン管3の大きさによって
も異なるが、10ないし30 rpm程度とすればよい。図6は
さらに別の実施例を示すもので、ブラウン管3は垂直軸
15に沿って支持されたままの状態で該垂直軸15に対
して傾斜した傾斜軸16のまわりに回転させられる。こ
の回転により、ブラウン管3は首振り運動を行う。この
ブラウン管3の首振り運動により、プラスチック材料き
塗布層は一様な厚さを維持したままで固化される。
【0015】図7はさらに別の実施例を示すもので、こ
の実施例では、固化位置5のコンベア1の両側部に対を
なすように空気ノズル17が配置され、空気流18がブ
ラウン管3の映像面に両側から吹き付けられる。空気ノ
ズル17の配置形状及び空気流18の噴出方向、噴出の
強さは、固化中のプラスチック材料の流れを防止するよ
うに選定する。例えば、空気温度を60ないし80°C
とし、流速を5ないし10m/sec とすればよい。
【0016】
【効果】 以上述べたように、本発明においては、列条
に配置した多数の細いノズルからブラウン管の映像面に
向けて粘度が2000ないし3000 CPSで流動性を有する透明
プラスチック材料を供給して塗布を行うので、気泡のな
い透明プラスチック材料層をブラウン管の映像面に形成
することが可能になる。また、ブラウン管の映像面に塗
布されたプラスチック材料が、固化中にブラウン管の映
像面の湾曲に沿って流れて厚さの一様性を損なうことが
ないような手段を講じているので、一様な塗布層を得る
ことが可能である。さらに、ブラウン管の映像面を成形
後に研磨する必要がなくなるので、製造のコストを大幅
に減少させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示すブラウン管にプラス
チック材料を塗布する装置の正面図である。
【図2】 図1に示す装置の側面図である。
【図3】 図1の装置に使用するノズル管の底面図であ
る。
【図4】 (a) は図1の装置に使用する混合チューブの
一部を断面で示す正面図、(b) はノズルチューブないの
構造を示す断面図である。
【図5】 本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図6】 本発明のさらに他の実施例を示す図5と同様
な概略図である。
【図7】 本発明のさらに他の実施例を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1・・・・コンベア、 2・・・・ブラウン管支持機構、 3・・・・ブラウン管、 4・・・・塗布位置、 5・・・・固化位置、 6・・・・ノズル管、 6a・・・・ノズル、 7・・・・第一原料タンク、 8・・・・第二原料タンク、 9・・・・混合部、 12・・・・チューブ、 13・・・・混合スクリュー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B05C 13/02 B05C 13/02 B05D 1/30 B05D 1/30 3/02 3/02 E 7/00 7/00 E 7/24 301 7/24 301U 302 302T H01J 29/88 H01J 29/88

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形され映像面の仕上げ研磨をしていな
    い状態のブラウン管を該映像面を上向きに保持し、 列条に配置した多数の細いノズルから該映像面に向けて
    粘度が2000ないし5000CPSで流動性を有する透明プラス
    チック材料を供給し、 該ブラウン管と前記ノズルとを相対的に移動させて該ブ
    ラウン管の映像面の全体に前記プラスチック材料を塗布
    し、 前記ブラウン管を交互に反対方向に傾斜させる動作を繰
    り返しながら前記プラスチック材料の塗布層を固化させ
    る、 段階からなることを特徴とする電子機器の表示用ブラウ
    ン管の処理方法。
  2. 【請求項2】 成形され映像面の仕上げ研磨をしていな
    い状態のブラウン管を該映像面を上向きに保持し、 列条に配置した多数の細いノズルから該映像面に向けて
    粘度が2000ないし5000CPSで流動性を有する透明プラス
    チック材料を供給し、 該ブラウン管と前記ノズルとを相対的に移動させて該ブ
    ラウン管の映像面の全体に前記プラスチック材料を塗布
    し、 前記ブラウン管を垂直に対して傾斜した軸のまわりに回
    転させながら前記プラスチック材料の塗布層を固化させ
    る、 段階からなることを特徴とする電子機器の表示用ブラウ
    ン管の処理方法。
  3. 【請求項3】 成形され映像面の仕上げ研磨をしていな
    い状態のブラウン管を該映像面を上向きに保持し、 列条に配置した多数の細いノズルから該映像面に向けて
    粘度が2000ないし5000CPSで流動性を有する透明プラス
    チック材料を供給し、 該ブラウン管と前記ノズルとを相対的に移動させて該ブ
    ラウン管の映像面の全体に前記プラスチック材料を塗布
    し、 前記ブラウン管の両側から前記プラスチック材料の塗布
    層に空気をカーテン状に吹き付けながら前記プラスチッ
    ク材料の塗布層を固化させる、 段階からなることを特徴とする電子機器の表示用ブラウ
    ン管の処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか1項
    に記載したブラウン管の処理方法であって、前記プラス
    チック材料として二種類の材料を混合することにより硬
    化反応を生じる二液性のものを使用し、これら二種類の
    材料を均一に混合してブラウン管の映像面への塗布を行
    うことを特徴とするブラウン管の処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載したブラウン管の処理方
    法であって、前記二種類の材料の一方はポリエステルポ
    リオール、ポリエーテルポリオール又はアクリルポリオ
    ールであり、他方は脂肪族ジイソシアネートであること
    を特徴とするブラウン管の処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載したブラウン管の処理方
    法であって、前記二種類の材料の一方はエポキシ樹脂で
    あり、他方はポリアミン又はポリアミド樹脂であること
    を特徴とするブラウン管の処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は請求項6に記載したブラウ
    ン管の処理方法であって、前記プラスチック材料の硬化
    後の表面硬さが鉛筆硬さでBないし5Hであることを特
    徴とするブラウン管の処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれか1項
    に記載したブラウン管の処理方法であって、プラスチッ
    ク材料は塗布層の厚さが100 ないし800 μmとなるよう
    に塗布を行うことを特徴とするブラウン管の処理方法。
  9. 【請求項9】 請求項4ないし請求項6おいずれか1項
    に記載したブラウン管の処理方法であって、塗布後に遠
    赤外線を照射して塗布層の硬化を行わせることを特徴と
    する処理方法。
  10. 【請求項10】混合することにより硬化反応を生ずる二
    液性のプラスチック材料の一方収容する第一原料タンク
    と、 他方の材料を収容する第二原料タンクと、 前記第一原料タンクからの前記一方の材料と前記第二原
    料タンクからの前記他方の材料とを、それぞれ所定の送
    り量で給送する計量給送手段と、 前記計量給送手段からの二つの材料を受けて混合する混
    合手段と、 列状に配置した多数の細いノズルを有するノズル管と、 を備え、 前記混合手段は、少なくとも1本の細長いチューブと、
    該チューブ内に配置され所定距離ごとに螺旋の方向が逆
    転する混合スクリューを内部に有し、 前記混合手段の吐出口が前記ノズル管の両端に接続され
    て、混合された二液性のプラスチック材料が該ノズル管
    の両端からノズル管に流動状態で供給されるようになっ
    ており、 前記ノズル管の下方に、映像面を上方に向けてブラウン
    管を支持するブラウン管支持手段が設けられ、 前記ノズル管を前記ブラウン管支持手段に支持されたブ
    ラウン管に対して相対的に移動させながら前記ノズル管
    からプラスチック材料を吐出して前記ブラウン管の映像
    面に該プラスチック材料の塗布を行うようになったこと
    を特徴とするブラウン管へのプラスチック材料の塗布装
    置。
  11. 【請求項11】請求項10に記載した塗布装置であっ
    て、前記ノズル管は長さ方向に延びるほぼ円形断面の流
    路を備え、前記流路に所定距離ごとに螺旋の方向が逆転
    する混合スクリューが配置され、前記ノズルは前記流路
    に接続されたことを特徴とする塗布装置。
  12. 【請求項12】請求項10又は請求項11のいずれか1
    項に記載した塗布装置であって、前記第一及び第二原料
    タンクの上部には、脱気のための真空吸引手段が接続さ
    れたことを特徴とする塗布装置。
  13. 【請求項13】請求項10ないし請求項12のいずれか
    1項に記載した塗布装置であって、前記ブラウン管支持
    手段は、該ブラウン管を交互に反対方向に傾斜させる手
    段を備えることを特徴とする塗布装置。
  14. 【請求項14】請求項10ないし請求項12のいずれか
    1項に記載した塗布装置であって、前記ブラウン管支持
    手段は、該ブラウン管を垂直に対して傾斜させた状態で
    回転させる手段を備えることを特徴とする塗布装置。
  15. 【請求項15】請求項10ないし請求項12のいずれか
    1項に記載した塗布装置であって、前記ブラウン管支持
    手段に支持したブラウン管の映像面の両側から空気流を
    吹きつけるための空気流吹き付け手段が設けられたこと
    を特徴とする塗布装置。
  16. 【請求項16】請求項10ないし請求項15のいずれか
    1項に記載した塗布装置であって、前記ノズル管の前記
    細いノズルは、前記ノズル管内の材料を所定の圧力に維
    持できる抵抗を与えるよう、所定の長さの細チューブに
    より形成されたことを特徴とする塗布装置。
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