JP2739224B2 - 鋳造用ストーク - Google Patents

鋳造用ストーク

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JP2739224B2
JP2739224B2 JP1003539A JP353989A JP2739224B2 JP 2739224 B2 JP2739224 B2 JP 2739224B2 JP 1003539 A JP1003539 A JP 1003539A JP 353989 A JP353989 A JP 353989A JP 2739224 B2 JP2739224 B2 JP 2739224B2
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silicon nitride
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喜久雄 有賀
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明はアルミニウムなどの軽合金の低圧鋳造機に
用いる鋳造用ストークに関するものである。
(従来の技術) 従来、低圧鋳造後は上部に設置された鋳型へ下部のル
ツボ内溶湯を空気にて湯面加圧を行い溶湯を送り込むこ
とにより鋳造するものであり、この間の溶湯の送り込み
用として用いられるのがストークである。そしてここに
用いられているストーク材は一般に鋳造鉄パイプ,チタ
ン合金パイプ,またこれらのパイプの内外面に黒鉛等無
機材などのコーティング材で表面保護膜を形成させたも
のや或いは炭化珪素質およびまたは窒化珪素質の耐火材
が用いられている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし前者のものは溶湯との化学反応性が高く、溶湯
中に不純物として混入し、品質を低下させ製品品質の特
性が悪くなる問題を生ずると共に耐用寿命が短く長期連
続稼働ができず、生産性にも悪影響を及ぼしている。な
おまた後者の炭化珪素およびまたは窒化珪素を主成分と
する多孔体の耐火材は溶湯への不純物介在物及び耐用面
では改善が見られるが多孔体なるがため通気性が高く、
鋳造時に空気の吸入により圧モレ現象及び製品内部にブ
ローホールが生じ操業上及び製品の品質上共大きな問題
をかかえている。そして特に最近では高温高圧の方向に
向いつつあり、これらの解決が強く望まれているのが現
状である。なお現在多孔質の耐火材(セラミックス体)
が使用されているが、この理由は操業時にストーク下部
が溶湯に浸漬し、上部は炉用及び鋳型との接触部などで
は外気及び外で冷却されるこのパイプの内側を溶湯がさ
らに通過して行くため、ストーク自体の各部位の温度差
が大きいので亀裂の発生,割れがないことが絶対条件で
あることを要求されるためにこの発明品は気孔率10%以
上の炭化珪素およびまたは窒化珪素を主成分とする耐火
材が用いられ、緻密質セラミックス材料は用いられてい
ない。
(問題点を解決するための手段) この発明は上記の問題点を解決するためになされたも
のであって、前記の耐蝕性,耐熱スポーリング性と空気
の透過を防ぎ、圧モレ現象,製品内でのブローホールの
生成をなくするなど諸問題点を解決し得るセラミックス
製鋳造用ストロークを提供するものである。
即ちこの発明の鋳造用ストークは、アルミニウムなど
の軽合金の溶湯を、加圧鋳造する際に用いられるセラミ
ックス製ストークにおいて、ストーク材の気密性を保持
させるためにストークの内側部分に窒化珪素およびまた
は炭化珪素を主成分として減圧400mm/Hg以下ではリーク
しないセラミックス材を少なくとも溶湯より露出する部
位に配設し、その他の部分を窒化珪素およびまたは炭化
珪素を主成分として気孔率10%以上の多孔質耐火材で構
成して成ることを特徴とするものである。
なおこの発明における各部の物質,物性の限定理由は
次の通りである。
材質 窒化珪素およびまたは炭化珪素材を主体として
いるのは、耐溶損性を高めるためである。
内側セラミックスパイプの減圧400mm/Hg以下でリー
クしないことは、圧モレ,気泡の発生をなくするためで
ある。
外側及びその他の部を気孔率10%以上の多孔質耐火
材としているのは、耐熱スポーリング性を高め、亀裂の
発生,割れを生ぜしめないためである。
次にこの発明の実施例について述べる。
〔実施例〕
以上の素材を用いて図面第1,2図に示すような実施態
様1,2構成のストークを製出した。
即ち、第1図の実施態様1では、ストーク内側の、溶
湯露出部位+α(250mm溶湯浸漬側)が緻密質セラミッ
クス材2で、その他の部分が多孔質耐火材1で構成さ
れ、また第2図の実施態様2ではストーク内側全面が緻
密質セラミックス材2で、同外側全面が多孔質耐火材1
で構成されている。なお第3図に示すものは従来の多孔
質耐火材1aのみで製出された従来品ストークである。
次に圧モレ試験機によって第2図の実施態様2と、第
3図の従来品(多孔質耐火材)との圧モレ試験を行い表
1の結果を得た。
上記表1に示すように減圧度に大きな改善が見られ、
現在の低圧鋳造機の加圧力0.3〜0.7kg/cm20.5kg/cm2
である。
今後はさらに高くなり1〜1.5kg/cm2となる傾向にあ
る。
鋳造試験 低圧鋳造機によりAl溶湯の加圧鋳造を行った。その結
果を次の表2に示す。なおパーセントは気泡発生有無の
歩留りを示す。
(発明の効果) 以上の結果に示すように低圧鋳造機用のストークとし
て用いた場合、従来品は0.5kg/cm2の加圧力での気泡発
生歩留りが96.3%となり、1.0kg/cm2の加圧力では圧モ
レ現象を起こし、充分な操業ができ得ないが、実施態様
2に示すストークは1.5kg/cm2の圧力での加圧鋳造で操
業ができると共に気泡発生品は全くなく、鋳造ができ、
その効果を有効に充分に発揮することができる。
またこの発明のストークは、前述の構成であるから、
耐蝕性,耐熱スポーリング性と空気の透過を防ぎ、圧モ
レ現象,製品内でのブローホールの生成をなくするなど
の諸問題点を解決できるという大なる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明ストークの実施態様1を示す縦断面
図、第2図は同実施態様2を示す縦断面図、第3図はセ
ラミック材製の従来品ストークの縦断面図である。 1……多孔質耐火材、2……緻密質セラミックス材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウムなどの軽合金の溶湯を加圧鋳
    造する際に用いられるセラミックス製ストークにおい
    て、 ストーク材の気密性を保持させるためにストークの内側
    部分に窒化珪素およびまたは炭化珪素を主成分として減
    圧400mm/Hg以下ではリークしない緻密質セラミックス材
    を少なくとも溶湯より露出する部位に配設し、その他の
    部分を窒化珪素およびまたは炭化珪素を主成分として気
    孔率10%以上の多孔質耐火材で構成して成ることを特徴
    とする鋳造用ストーク。
JP1003539A 1989-01-10 1989-01-10 鋳造用ストーク Expired - Lifetime JP2739224B2 (ja)

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