JP2738722B2 - 送受器装着検出回路 - Google Patents

送受器装着検出回路

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は電話端末機に付随している送受器(ハンド
セットまたはヘッドセット)の通話回路部への装着の有
無を検出する送受器装着検出回路に関するものである。
〔従来の技術〕
第2図は従来の電話端末機における通話回路部および
送受器部分の回路図を示している。
第2図において、電話端末機は、通話回路部TU2に6
ピンのコネクタ(図示せず)により送受器SJ2を着脱自
在に装着する構成になっている。
通話回路部TU2は、送話回路SOと受話回路JUと送受器S
J2の通話回路部TUへの装着の有無を検出する送受器装着
検出回路KE2とで構成されている。
また、送受器SJ2は、マイクロホンMKとレシーバRSと
短絡用線路SHとからなる。
そして、送話回路SOにはコネクタの2ピンを介してマ
イクロホンMKが接続され、受話回路JUにはコネクタの2
本のピンを介してレシーバRSが接続され、送受器装着検
出回路KE2にはコネクタの2ピンを介して短絡用線路SH
が接続されている。
送話回路SOとマイクロホンMKよりなる回路において
は、電源電圧VCCを抵抗R1とマイクロホンMKとの直列回
路に加え、マイクロホンMKの電圧をコンデンサC1および
抵抗R3の直列回路を介してトランジスタTrのベース・エ
ミッタ間および抵抗R4の直列回路に加えている。トラン
ジスタTrのコレクタには、抵抗R2およびコンデンサC2
並列回路を介して電源電圧VCCが加えられている。
このような構成において、送受器SJ2のマイクロホンM
Kから出力される音声信号がトランジスタTr等からなる
増幅回路で増幅されて電話端末機内の次段の回路へ供給
される。
また、受話回路JUから出力される音声出力が送受器SJ
2のレシーバRSが供給されることになる。
さらに、送受器装着検出回路KE2は、リレーRyおよび
その接点ryとI/OポートPO2とからなり、リレーRyの一端
に+12Vの直流電圧が印加され、リレーRyの他端は、送
受器SJ2の短絡用線路SHを介して接地され、I/OポートPO
2のひとつの入力端が例えば常開型(常閉型でもよい)
の接点ryを介して接地されている。
この送受器装着検出回路KE2では、通話回路部TU2に対
し送受器SJ2が装着されていると、リレーRyに通電さ
れ、接点ryがオン(常閉型の場合はオフ)となって、I/
OポートPO2の入力端が接地状態(常閉型の場合は開放状
態)となり、これがI/OポートPO2から電話端末機内のCP
U等の処理装置(図示せず)に伝達される。一方、送受
器SJ2が外されていると、リレーRyには通電されず、接
点ryがオフ(常閉型の場合はオン)となって、I/Oポー
トPO2の入力端が開放状態(常閉型の場合は接地状態)
となり、これがI/OポートPO2から電話端末機内の処理装
置に伝達される。
したがって、この送受器装着検出回路KE2では、通話
回路部TU2に対する送受器SJ2の装着の有無を検出して、
電話端末機内の処理装置等に伝達することができる。
上記の信号を受けた処理装置は、受話器SJ2の装着の
有無に応じて電話端末機の動作モードを自動的に切り替
えたり、または通話回路部TU2を切り離したりすること
になる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、この送受器装着検出回路KE2は、通話回路
部TU2に対する送受器SJ2の装着の有無を検出するのに、
送受器SJに短絡用線路SHを設けることが必要で通話回路
部TU2と送受器SJ2とを接続するコネクタとして、送話用
の2ピンおよび受話用の2ピンの合わせて4ピンの他
に、短絡用線路SHの接続用に2ピン、合計で6ピンのも
のが必要であり、一般的に用いられている送話用が2ピ
ン,受話用が2ピンの計4ピンのコネクタを有する送受
器SJ2を用いることができず、専用のものを作成する必
要があってコスト高になるという問題があった。
また、送受器装着検出回路KE2自体においても、高価
なリレーRyを用いるので、この点において一層コスト高
になるという問題があった。
したがって、この発明の目的は、送受器に装着の有無
の検出用の回路を設けることなく、通話回路部に対する
送受器の接続の有無を検出することができる送受器装着
検出回路を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明の送受器装着検出回路は、電話端末機の通話
回路部に、マイクロホンおよびレシーバを備えた送受器
が装着されたか否かを検知する送受器装着検出回路であ
って、 送受器が装着された状態でマイクロホンと導通する端
子と、マイクロホンと導通する端子に電圧を出力し、送
受器が装着された時に端子を通してマイクロホンに電圧
を印加する電源と、マイクロホンと導通する端子の電位
を電源を基に設定された閾値電圧と比較して比較結果を
電話端末機内の処理装置へ出力する比較器とを備え、端
子の電位が閾値電圧より低下するか否かによって送受器
の装着の有無を検知することを特徴とする。
〔作用〕
この発明の構成においては、送受器が電話端末機の通
話回路部に装着されているときと、通話回路部から外さ
れているときとで、送受器が装着された状態でマイクロ
ホンと導通する端子の電位が異なる。この電位を比較器
にて閾値電圧と比較すると、送受器が接続されていると
きと外されているときとで比較器の出力が異なる。した
がって、比較器の出力を監視することによって、送受器
の通話回路部への装着の有無を検出することができる。
つまり、端子の電位が閾値電圧より低下するか否かによ
って送受器の装着の有無が検知されることになる。
〔実 施 例〕
この発明の一実施例を第1図に基づいて説明する。
第1図は実施例の電話端末機における通話回路部およ
び送受器部分の回路図を示している。
第1図において、電話端末機は、通話回路部TU1に4
ピンのコネクタ(図示せず)により送受器SJ1を着脱自
在に装着する構成になっている。
通話回路部TU1は、送話回路SOと受話回路JUと送受器S
J1の通話回路部TUへの装着の有無を検出する送受器装着
検出回路KE1とで構成されていて、送話回路SOと受話回
路JUは第2図と同様であり、送受器装着検出回路KE1
第2図とは異なる。
また、送受器SJ1は、マイクロホンMKとレシーバRSと
からなる一般用のものであり、第2図のような短絡用線
路は設けていない。
そして、通話回路SOにはコネクタの2ピンを介してマ
イクロホンMKが接続され、受話回路JUにはコネクタの2
本のピンを介してレシーバRSが接続されている。
送話回路SOとマイクロホンMKよりなる回路において
は、第2図のものと同様の構成にて、同様に動作する。
また、受話回路JUおよび送受器SJ1のレシーバRSとの
関係も第2図と同様である。
つぎに、本発明の主要部である送受器装着検出回路KE
1の構成および動作について、詳細に説明する。
この送受器装着検出回路KE1は、通話回路部TU1内の送
受器SOの装着の有無に応じて電位が変化する特定点、具
体的には送話回路SOにおいて抵抗R1のコネクタ側のA点
の電位VAを閾値電圧VTHと比較器CPで比較し、比較器CP
の出力をI/OポートPO1に入力している。この場合、A点
の電位VAが抵抗R5を介して比較器CPのプラス入力端に加
えられ、閾値電圧VTHが比較器CPのマイナス入力端に加
えられている。閾値電圧VTHは電源電圧VCCを抵抗R6,R7
で分割して作っている。
上記閾値電圧VTHは、送受器SJ1が装着されているとき
のA点の電位VA1と送受器SJ1が外されているときのA点
の電位VA2との中間の値に設定される。
このように閾値電圧VTHを設定すると、送受器SJ1の通
話回路部TU1の装着の有無に応じたA点の電位VAの変化
に伴って比較器CPの出力レベルが変化することになる。
この比較器CPの出力がI/OポートPO1に入力され、I/Oポ
ートPO1から電話端末機内の処理回路等へ送られる。
したがって、この送受器装着検出回路KE1では、通話
回路部TU1に対する送受器SJ1の装着の有無を検出して、
電話端末機内のCPU等の処理装置(図示せず)に伝達す
ることができる。
上記の信号を受けた処理装置は、従来例と同様に、送
受器SJ1の装着の有無に応じて電話端末機の動作モード
を自動的に切り替えたり、または通話回路部TU1を切り
離したりすることになる。
ここで、送受器SJ1の通話回路部TU1への装着の有無に
よるA点の電位VAの変化および閾値電圧VTHの関係につ
いてもう少し詳しく説明する。
送受器SJ1が装着されているときは、抵抗R1を通して
マイクロホンMKに電流が流れ、電源電圧VCCを抵抗R1
よびマイクロホンMKで分割することになる。したがっ
て、このときのA点の電位VA1は、マイクロホンMKの直
流抵抗をRMKとしたときに、 VA1=VCC・RMK/(R1+RMK) となる。
一方、送受器SJ1が外されているときは、上記のよう
なマイクロホン電流は流れず、A点は浮いた状態にな
る。したがって、このときのA点の電位VA2は、略電源
電圧VCC(>VA1)に等しくなる。
比較器CPにおいて、A点の電位VAと閾値電圧VTHとを
比較することにより、送受器SJ1の装着の有無を精度よ
く検出するには、送受器SJ1が装着されているときの電
位VA1と送受器SJ1が外されているときの電位VA2との差
を十分に大きくする必要がある。例えば、マイクロホン
MKの直流抵抗RMKと抵抗R1の各抵抗値を等しく設定すれ
ば、送受器SJ1が装着されているときのA点の電位V
A1は、 VA1≒1/2・VCC となり、送受器SJ1が外されているときのA点の電位VA2
(≒VCC)と比べて十分な差をもたせることができる。
なお、以上の説明では、音声電流に伴うA点の電位V
A1の変動についは触れていないが、音声電流に伴って、
A点の電位VA1が変動する場合において、電圧VA1のピー
クと送受器SJ1が外されたときのA点の電位VA2との間に
十分大きい差をもたせる必要があるのは当然のことであ
る。
この実施例の送受器装着検出回路KE1は、通話回路部T
U1のA点の電位VAを比較器CPで閾値電圧VTHと比較する
ことによって送受器SJ1の装着の有無を検出する構成で
あるので、送受器SJ1に装着の有無の検出用の回路を設
けることなく、通話回路部TU1に対する送受器SJ1の装着
の有無を検出することができる。したがって、送受器SJ
1として4ピンのコネクタを有する一般的な送受器を用
いることができ、コストダウンを図することができる。
また、従来例のようなリレーではなく比較器CPで送受器
SJ1の装着の有無を検出するので、回路的にも安価に製
造できる。
〔発明の効果〕
この発明の送受器装着検出回路によれば、送受器が装
着された状態でマイクロホンと導通する端子の電位を比
較器で閾値電圧と比較することによって送受器の装着の
有無を検出する構成であるので、送受器に装着の有無の
検出用の回路を設けることなく、通話回路部に対する送
受器の装着の有無を検出することができる。したがっ
て、送受器として4ピンのコネクタを有する一般的な送
受器を用いることができ、コストダウンを図することが
できる。また、比較器で送受器の装着の有無を検出する
ので、回路的にも安価に製造できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の電話端末機における通話
回路部および送受器部分の回路図、第2図は従来の電話
端末機における通話回路部および送受器部分の回路図で
ある。 TU1……通話回路部、SJ1……送受器、SO……送話回路、
JU……受話回路、KE1……送受器装着検出回路、PO1……
I/Oポート、CP……比較器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電話端末機の通話回路部に、マイクロホン
    およびレシーバを備えた送受器が装着されたか否かを検
    知する送受器装着検出回路であって、 前記送受器が装着された状態で前記マイクロホンと導通
    する端子と、前記マイクロホンと導通する端子に電圧を
    出力し、前記送受器が装着された時に前記端子を通して
    マイクロホンに電圧を印加する電源と、前記マイクロホ
    ンと導通する端子の電位を前記電源を基に設定された閾
    値電圧と比較して比較結果を前記電話端末機内の処理装
    置へ出力する比較器とを備え、前記端子の電位が前記閾
    値電圧より低下するか否かによって前記送受器の装着の
    有無を検知することを特徴とする送受器装着検出回路。
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