JP2736973B2 - 核磁気共鳴による検体の検査装置 - Google Patents

核磁気共鳴による検体の検査装置

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JP2736973B2 JP63063726A JP6372688A JP2736973B2 JP 2736973 B2 JP2736973 B2 JP 2736973B2 JP 63063726 A JP63063726 A JP 63063726A JP 6372688 A JP6372688 A JP 6372688A JP 2736973 B2 JP2736973 B2 JP 2736973B2
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    • G01R33/28Details of apparatus provided for in groups G01R33/44 - G01R33/64
    • G01R33/38Systems for generation, homogenisation or stabilisation of the main or gradient magnetic field
    • G01R33/385Systems for generation, homogenisation or stabilisation of the main or gradient magnetic field using gradient magnetic field coils

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、所定の方向に向けられ、検査しようとする
検体を入れる均一な主静磁界を生成する生成手段と、検
査しようとする検体の或る容積内の空間の3方向に沿い
磁界こう配を生成するこう配生成装置と、無線周波励起
手段と、検査しようとする検体により生ずる核磁気共鳴
信号を検出する検出手段とを備え、低速及び高速の方法
により核磁気共鳴(NMR)によつて人体(又は物体)を
検査する検査装置に関する。
ことに本発明は、この場合最も有利と考えられるので
人体の表面層を検査し、とくにNMRにより人体の皮膚の
画像が得られるように人体の皮膚を検査する検査装置に
係わる。
核磁気共鳴による画像形成装置が人体の内部の画像を
1mm程度の分解能で得ることができるようにすることは
よく知られている。人体について調査しようとする容積
内の空間的局所限定は、大体Z軸により示した方向を持
つ主静磁界に磁界こう配を重ねることにより得られる。
従来知られているNMR画像形成装置では、空間の3方
向に沿い磁解こう配を生成するこう配生成装置は一般
に、これ等の装置の内部に検体全体とくに人体を接近さ
せるのに適当な寸法を持つ円筒形の形状を備えている。
このような装置により検体の任意の部位に位置する区域
の検査ができ、必要なことは、検査が所要の区域を目標
とするように検体を検査装置内に適当に位置させること
だけである。従つてこれ等の検査装置により検体全体を
検査することができるといえる。これは著しい利点にな
る。
しかし磁界こう配を生成するようにしたこれ等のこう
配生成装置(一般に電磁コイルにより形成してある)の
幾何学的寸法が大きいので、使用電力量が著しくなる。
たとえば或る与えられた強さのこう配を生成するのに必
要な電力は、こう配を生成するようにした電磁コイルの
寸法(一般に直径)の5乗に実質的に比例する。
とくに表面画像形成の場合に画像の分解能を向上する
には、高いこう配強さ又は短いスイツチング時間(すな
わちこう配の生成時間)或はこれ等の両方の得られるこ
とが望ましい。前記したコイルの幾何学的寸法が大きい
ので、分解能のこのような向上には著しく多量の電力が
必要である。こう配用コイルの寸法(直径)の減小は対
応できるが、この場合これ等のコイルの内部に検体を入
れることがむずかしくなる。又はこの検査装置は、検体
の若干の部分だけの検査に制限され検体全体の検査はも
はやできなくなる。
このことは従来のこの種の検査装置の著しい欠点であ
る。
本発明の目的はとくに、種種の実際的要求に従来より
も一層よく適合しとくに前記した障害をもはや伴わない
で、核磁気共鳴により検体を検査する、とくに検体の表
面層を検査する検査装置を提供しようとするにある。と
くに、本発明による検査装置では調べようとする空間へ
の良好な接近のできることが望ましく、本装置では、磁
界こう配を生成するようにした生成装置の電力供給量を
あまり増大しなくても高い空間的分解能を得ることがで
きる。本検査装置はさらに検体の全体を検査することが
できる。
本発明によれば核磁気共鳴(NMR)により検体を検査
する、とくに検体の表面層を検査する検査装置は、磁界
こう配を生成する生成装置のうちの少なくとも1つの生
成装置を片側システムにより構成し、この片側システム
で空間の1つの方向に沿い磁界こう配を生成するこう配
生成手段はその全体を『開いた』表面の同一の側に位置
させるが、検査しようとする検体は前記表面に対し前記
の生成手段を位置させた側とは反対の側に位置させ、前
記生成手段により、検査しようとする検体を前記表面に
対し位置させた側に主静磁界の方向に対して横方向の少
なくとも1つのこう配を生成することができるようにし
たことを特徴とする。
片側システムとは、検査しようとする検体2が沿って
位置させられる『開いた』表面Pの一方の側だけに、磁
界こう配を生成する生成装置が位置させられるシステム
を意味する。
『開いた』表面とは、検査しようとする検体が定位置
にあるときにこの検体又はその一部を完全に囲むことの
できる閉じた輪郭の認められない表面のことである。す
なわち検査しようとする検体又はその一部は前記の片側
システム内に導入しないでこのシステムに当てがう。
このような『開いた』表面は平面の形で簡単に得られ
る。その他の種類の表面には、検体側に曲線弧の横断面
を持つ凹入面又は検査しようとする検体又はその一部の
形状に適合した表面のような表面がある。
磁界こう配を生成する手段は、主静磁界の方向に直交
する平面に対して相互に対称な2つの巻線から成るコイ
ルにより構成するのが有利である。これ等の2つの巻線
は直列又は並列に接続すればよい。
各巻線は、主静磁界の方向に直交する平面内に位置し
この磁界方向に沿い相互に間隔を隔てた少なくとも2つ
の弧又は巻き輪弧の群を備えるのがよい。これ等の巻き
輪弧は相互に接続してある。
静磁界の方向に直交する平面内に位置する各巻き輪弧
は、この巻き輪弧により生成する磁界の展開式の項δBz
/δxが最大になるように開き角を選定する。この半開
き角はπ/2に等しい。
検出手段は、静磁界の方向に平行でこう配生成装置に
より生成されるこう配の方向に直交する平面内に配置し
た扁平な受信コイルを備えている。この受信コイルはと
くに、生成装置の中央に位置させてある。
本検査装置は、受信コイルのレベルでこう配コイルに
より生成する磁界に基づく周波数変位を補正するために
NMR信号の受信中にスペクトロメータの周波数移動を生
ずる手段を備えるのが有利である。
磁界こう配を生成する片側システムは、こう配コイル
の一方の側に固定した支持板を備えている。生成装置の
組立て及び取りはずしが容易になるようにこう配コイル
に対し電気接続部片を設けてある。検査しようとする検
体は、こう配コイルの反対側で支持板に当てがう。片側
システムは又こう配コイルと同じ側で支持板に固定した
扁平な受信コイルを備えている。この受信コイルに対し
ても電気接続部片を設ける。
本発明は又、磁界こう配を生成する生成装置(片側シ
ステム)に係わる。この生成装置は、核磁気共鳴による
検査装置と組合せることのできる別個のサブアセンブリ
を構成することができる。
核磁気共鳴により検体又はその一部を検査する検査装
置に磁界こう配を生成するこのような生成装置は、核磁
気共鳴信号を全く又はほとんど生じない材料とくに半透
明のプラスチツク材料から成る板状体を備え、この板状
体の一方の側にこう配コイルを固定し、検査しようとす
る人体又は物体を前記板状体に前記こう配コイルの反対
の側で当てがうようにしたことを特徴とする。
こう配コイルは板状体及びその大寸法に直交する平面
に対して相互に対称な2つの巻線を備えている。これ等
の2つの巻線は直列又は並列に接続してある。
受信コイルは又板状体にこう配コイルと同じ側でとく
にこう配コイルの中央部で固定すればよい。
以下本発明による検査装置及び磁界こう配生成装置の
実施例を添付図面について詳細に説明する。
第1図には核磁気共鳴(NMR)により人体又は物体を
検査する、とくにこの人体又はこの物体の表面層を検査
する本発明による検査装置1を示してある。
図示の使用例では検査装置1は人体の皮膚を活状態で
検査するのに役立つ。とくに第1図は、皮膚の1区域に
NMRによる検査を受ける人(図示してない)の検体2す
なわち前腕を示す。
検査装置1は、第1図に矢印により示され方向Ozに沿
う向きにしたできるだけ均一の主静磁界Hoを生成する生
成手段3を備えている。生成手段3は、方向Ozに沿つて
配分した線図的に示した電磁コイル4の群により構成し
てある。各コイル4は、軸Ozに直交する中央面を持つ閉
じた大体円形の輪郭を備えている。各コイル4は軸Ozを
中心とする。
NMRにより検査しようとする検体2又は物体、この場
合前腕はコイル4の内部容積内に導入され静磁界Ho内に
位置するようにする。
検査しようとする検体の容積内で3つの空間方向Ox,O
y,Ozとくに互いに直交する方向に沿い磁界こう配を生成
するこう配生成装置Dx,Dy,Dzを設けてある。点Oはコイ
ル4の中心に位置している。
方向Ox,Oyに平行な方向に沿い横方向こう配Gx,Gyを生
成する生成装置Dx,Dyは、方向Ozに沿う向きの主磁界Ho
に直交する平面内に位置する半円形の巻き輪弧の組合せ
により構成することができる。生成装置Dyの巻き輪弧は
生成装置Dxの巻き輪弧に対して適当な値だけ角度方向に
片寄つている。各生成装置Dy,Dzの巻き輪弧は第1図に
は示してない。第1図ではこれ等の巻き輪弧の中央線が
位置する各円Cの部分だけを鎖線で示してある。又無線
周波励起手段Eと検査しようとする検体2すなわち前腕
により生ずる核磁気共鳴信号の検出を行う検出手段Rと
を設けてある。励起手段E及び検出手段Rは、第1図に
示した場合のように同一のコイルにより又は互いに異な
るコイルにより構成することができる。
若干の核とくに陽子(水素核)がこれ等を外部磁界内
に位置させたときに一定の方向に向けることのできる磁
気ダイポールに相当するスピンを持つことによる核磁気
共鳴の原理は、多くの論文、著作及び公表文に詳細に説
明してある。これ等の核は無線周波コイルにより励起さ
れた後検出手段Rに受ける信号を生ずる。磁界こう配
は、信号を生ずる核を空間内で位置限定ができるように
する〔たとえば1982年9月発行のRev.Sci.instrum.第53
巻(第9号)第1319ないし1337ページのPaul A.BOTTOML
EYを著者とする論文『NMR画像形成法及びその応用:評
論』参照〕。
Ox方向に沿う磁界こう配を生成する生成装置Dxは、磁
界こう配を生成する生成手段6は全体を『開いた』表面
Pの同一の側に位置させるのが、検査しようとする検体
は表面Pに対し手段6を位置させた側とは反対の側に位
置させる片側システムにより構成してある。
表面Pは、図示したような平面又はその他の表面とく
に検体2の側の凹入面により構成することができる。表
面Pは検査しようとする検体2の部分に適合することが
できる。
前記したような『開いた』表面とは、検体2を完全に
囲む閉じた輪郭の認められない表面のことである。添付
図面によれば表面P及びその延長は空間を2つの領域に
分割する。これ等の領域は、手段6のある下部領域と、
検体2を位置させた上部領域とである。検体2は、生成
装置Dxすなわちシステム内に導入しないで表面Pに当て
がうだけである。
生成装置Dxは、平面Pに対し調べようとする検体2の
ある側で静磁界Hoの方向Ozに対して横方向のこう配を生
成することができる。
第1図によれば表面Pは水平であり、軸Oxは上下方向
で上方に向いているが、軸Oyは平面xOzに直交してい
る。この平面xOz内で生成装置DxによりOx軸に沿つて生
成する磁界のベクトルBの変化は線図的に例示してあ
る。Ox方向に沿い生成装置Dxにより生成した磁界の強さ
のこう配は、Ox軸に対する線5の傾斜に対応する。線5
は、Ox軸上に位置する原点を持つ各ベクトルBの末端を
通過する。零のこう配はOx軸に平行な線5に対応する。
生成装置Dxは、この線5が点Oの近くに位置する検査し
ようとする容積内で直線又は実質的に直線になるように
配置してある。こう配が高いほどすなわちOx軸に対する
線5の傾斜が急なほど、考えているOx方向に沿う分解能
がよくなる。
生成手段6は、静磁界Hoの方向に直交する平面xOyに
対して相互に対称な2つの巻線7,8から成るコイルによ
り構成してある。2つの巻線7,8は直列に接続してあ
る。或はこれ等の巻線は並列に接続してもよい。
巻線7は、静磁界Hoの方向に直交する平面内に位置す
る弧状の巻線部分(turn arc)[以下巻き輪弧と呼
ぶ]9,10,11,12から成る2群7a,7bを備えている。各群7
a,7bはOz方向に沿い平均距離1だけ相互に隔ててある。
簡略化のために群7aに対しては2つの巻き輪弧9,10、又
群7bに対しては2つの巻き輪弧11,12だけをそれぞれ示
してある。巻き輪弧の数は2よりはるかに多くしてもよ
いのは明らかである。1実施例では群7a,7bのような各
群に対し49の巻き輪弧を設けてある。
各巻き輪弧は、静磁界Hoの方向に平行に表面Pの近く
に位置する導線13,14,15のようなワイヤにより互いに接
続してある。
なお詳しく述べると第1図に示すように平面xOzの後
方に位置する巻き輪弧11の端部は、コネクタ18を設けた
接続導線17により給電源16に接続してある。平面xOzの
前方に位置する巻き輪弧11の端部は、同様に平面xOzの
前方に位置する巻き輪弧9の端部に導線13により接続し
てある。巻き輪弧9の他端部は、平面xOzの後方に位置
する巻き輪弧12の端部に導線15により接続してある。
平面xOzの前方に位置する弧12の端部は、同様に平面x
Ozの前方に位置する弧10の端部に導線14により接続して
ある。弧10の他端部は他方の巻線8に方向Ozに平行な導
線19により接続してある。図面が分りやすいように第1
図に相互に離して示した各巻き輪弧と共に隣接する各導
線は相互に接近しているが互いに電気的に絶縁してあ
る。
巻線8も又、平面xOyに関し群7a,7bに対し対称な2つ
の巻き輪弧群8a,8bを備えている。各群8a,8bは各群7a,7
bと同様の巻き輪弧、すなわち図示の簡略化した例では
それぞれ2つの弧20,21及び弧22,23を備えている。巻線
7について前記したように、この数は2よりはるかに多
くしてもよく、1実施例では各群8a,8bに対し49の巻き
輪弧を設けてある。
平面xOzの後方に位置する弧23の端部は導線19に接続
してある。平面xOzの前方に位置する弧23の他端部は、
平面Pの近くに位置する導線24により弧20の一端部に接
続してある。平面xOzの後方に位置する弧20の他端部
は、同様に平面xOzの後方に位置する弧22の端部に導線2
5により接続してある。弧22の他端部は弧21の前端部に
導線26により接続してある。弧21の他端部は導線27に接
続してある。導線27は、電源16の他方の端子に接続する
導線28を形成する部分により延長してある。導線28には
コネクタ29により形成した接続部片を設けてある。
平面xOzは巻線7,8の対称面である。第1図に明らかな
ように各巻線7,8は実質的に『馬のくら』の形状を持
つ。こう配生成手段6は2つの『馬のくら』形巻線7,8
の組により形成してある。
各巻線7,8は、2つ以上のとくに3に等しい若干の巻
き輪弧群により形成することができる。各巻き輪弧群は
方向Ozに沿い相互に隔ててある。
各弧及び各導線内の電流の可能な流れ方向は第1図に
矢印により表わしてある。
同一の巻線7又は巻線8内で電流は、同一の群の巻き
輪弧に対しては同じ方向に、又群7aのような一方の群で
は群7bのような他方の群に対し反対の方向に流れる。又
電流は、導線13,14のような互いに隣接する導線では同
じ方向にそして導線13,15のような互いに間隔を隔てた
導線では反対の方向に流れる。
平面xOzに対して対称な巻き輪弧群たとえば群7b,8b内
では、一方の巻線7から他方の巻線8に同じ向きの流れ
が生ずる。平面xOzに対して対称な導線15,19及び導線2
5,27のような各導線では流れ方向が互いに反対である。
群7b〔又は群8b〕の中央面と点Oとの間の距離は距離
z1であるが、群7a〔又は群8a〕及び同じ点Oの間の距離
は距離z2である。
巻き輪弧、第1図の場合の巻き輪弧9は中心gを持
ち、又θはこの弧の開き角の半分である。この半角は2
つの巻線7,8の全部の巻き輪弧に対し同じである。
距離z1,z2と開き角の半分とは、生成装置Dxにより生
ずる磁界強さBの級数展開における項δBz/δxが最大
になるように定める。
1実施例ではθはπ/2に等しかつた。従つて各巻き輪
の点gのような中心は平面P内に位置した。巻き輪弧の
半径をrとすると、強さこう配及び直線性の各要求間の
良好な妥協点はz1=0.56r又z2=1.5rとすることによつ
て得られる。
この解法では巻き輪弧は半円筒に沿う形状である。
θ=π/2の場合の他の解法は、異なるz1及びz2の値に
対して得られる。又θをπ/2とは異なる値にしてもよ
い。
検出手段Rは点Oを中心とする扁平な受信コイル30を
備えている。コイル30の中央面は、平面Pに平行であり
こう配生成手段6と同じ側で平面Pの近くに位置する。
コイル30の各端部は、それぞれコネクタのような接続部
片33,34を設けた接続導線31,32により手段35に接続して
ある。手段35は受信信号を分析して画像を形成すること
ができる。手段35はとくにスペクトロメータを備えてい
る。
検査装置1は、中心Oですなわち受信コイル30のレベ
ルでこう配生成手段6により生成する磁界Bo(第1図)
に基づく周波数変位を補正するように、NMR信号の受信
中に手段35の分析スペクトロメータの周波数の移動を生
ずる手段36を備えている。各手段36は、所望の周波数移
動が生ずるように分析手段35に送られる1連の特定の命
令により構成することができる。
生成装置Dxは、核磁気共鳴信号を全て又はほとんど生
じない材料から成る細長い長方形の形状を持つ支持板37
を備えている。支持板37はプラスチツク材とくに半透明
のプラスチツク材から作ることができる。
支持板37の大寸法は、静磁界Hoの方向Ozに平行に位置
させてある。
第2図に明らかなように、こう配生成手段6の巻線7,
8は支持板37の下側に固定してある(第2図に示したよ
うにして)。導線13,14,15のような導線は、支持板37の
下側に接着され、又は支持板37の材料内に埋込んであ
る。各弧9,10…は支持板37の平面にその下側で直交して
延びている。
支持板37の上面は表面Pを構成する。図示の例では支
持板37は扁平である。前記したように支持板37は異なる
形状を持つようにしてもよくとくに凹入上面を持つよう
にしてもよい。
受信コイル30は、表面Pに対してこう配生成手段6と
同じ側に表面Pの下側に位置させてある。コイル30は、
支持板37の下側に、たとえば支持板37の厚さ内に形成さ
れ下方だけに向かい開口する円形の切欠き内に固定する
のが有利である。すなわち生成装置Dxは、接続部片18,2
9及び接続部片33,34により容易に接続され又接続をはず
すことのできる独立のサブアセンブリを形成する。支持
板37をその上面が静磁界Hoを生成するコイル4の幾何学
的軸線を通過する平面になるように保持する保持手段
(図示してない)を設けてある。
観察空間は、点Oを中心としこう配生成手段6の反対
側に位置する仮想の半球面38(第2図)に実質的に対応
する。
検査しようとする検体を観察するには、生成装置Dxを
コイル4ね組内に正確に位置させた後、検査しようとす
る検体2の一部分を、検出コイル30を位置させた支持板
37の中央区域に当てがうだけでよい。この区域への接近
は、磁界こう配コイル6が支持板37の反対側に位置し支
持板37の上面への接近は全く自由にできるので、容易で
あることは明らかである。
こう配生成手段6の各巻き輪弧の寸法が比較的小さい
ので、こう配生成手段6に貯えられる磁気エネルギーが
最少になり、スイツチング時間(磁界こう配を整定する
時間)を低くし、一般に100μsecに対し一層短く又は等
しくすることができる。このようにしてNMRのもとでの
弛緩時間T2が数m secである材料又は組織を研究するこ
とができる。
観察空間38ではこう配の良好な直線性が確実に得られ
た。
1実施例の特性値は次の通りである。
電流強さに対する磁界強さのこう配:50G/m(ガウス/
メートル)/A 生成装置Dxにより中心Oに生成する磁界Bo:0.3G 各弧9,10,…が関連する円の直径:0.12m このような特性値を持つ場合には、観察空間38は約14
mmの半径を持つ半球の空間に対応する。この全球内のこ
う配の直線性は良好であり3%の程度である(完全な直
線性はO%に相当する)。
220G/mに等しいこう配と70μsecのスイツチング時間
とに対して、スイツチングに必要な電力はわずかに350W
にすぎない。
信号の観察時間中に手段36により動作させるスペクト
ロメータの周波数移動Δfは、磁界Boを補償するのに23
0Hz/ガウス/mの程度である。
本発明により提案された生成装置の利点は次の通りで
ある。
検査しようとする検体又は試料を観察区域に接近させ
ることは、こう配生成手段6が平面Pに対して片側に配
置してあるので容易である。
生成装置は、寸法が小さくて、こう配生成手段6及び
受信コイル30を備えたサブアセンブリを形成する。
約14mmの半径を持つ観察空間内の磁界強さの変動に当
たつて良好な直線性が得られる。
スイツチング時間が短くて迅速な画像形成に適してい
る。
高いこう配を得るための所要電力が低い。
このような生成装置Dxは、表面像形式とくに人体の皮
膚の活状態の画像形成に適当である。こう配スイツチン
グ時間の低いことにより、最高の強さこう配で極めて短
い順序を使うことができる。本発明の1実施例では人間
の皮膚を100μmまで検査するように分解能を減小させ
ることができた。
画像形成を早めるのにこのような生成装置を応用する
ことも又有用である。
以上本発明をその実施例について詳細に説明したが本
発明はなおその精神を逸脱しないで種種の変化変型を行
うことができるのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明検査装置の1実施例の線図的斜視図、第
2図は第1図の検査装置を一部を切欠いて示す側面図で
ある。 1……検査装置、2……検体、3……磁界生成手段、4
……電磁コイル、6……こう配生成手段、7,8……巻
線、37……支持板、Ho……主静磁界、Dx……こう配生成
装置、E……励起手段、R……検出手段、P……表面、
Ox……方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エルヴエ、サン、ジアルム フランス国パリ75015、リユー・サン・ シヤルル 81番 (72)発明者 ジャック、タカン フランス国ビユール・シユール・イヴエ ツト91440、リユー・デ・レゼルヴオワ ール 13番 (72)発明者 ミシエル、ソーズアード フランス国パレーソー91120、パルク・ デ・ゾー・ヴイーヴ 500番 (72)発明者 ジアン・リユク・レヴエツク フランス国ル・レーンシ93340、アレ ー・デ・サパン 4番 (56)参考文献 特開 昭60−24831(JP,A)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の方向に向けられ、検査しようとする
    検体を入れる均一な主静磁界を生成する生成手段と、検
    査しようとする検体の或る容積内に磁界こう配を生成す
    るこう配生成装置と、無線周波励起手段と、検査しよう
    とする検体により生ずる核磁気共鳴信号を検出する検出
    手段とを備え、核磁気共鳴(NMR)により検体を検査す
    る検査装置において、磁界こう配を生成するこう配生成
    装置のうちの少なくとも1つの生成装置Dxを片側システ
    ムにより、構成し、この片側システムにおいては、空間
    の方向Oxに沿い磁界こう配を生成するこう配生成手段
    (6)は、その全体を『開いた』表面Pの同一の側に位
    置させられるが、検査しようとする検体を、前記『開い
    た』表面Pに対し前記こう配生成手段(6)を位置させ
    た側とは反対の側に位置させ、検査しようとする検体を
    位置させた前記反対の側に、主静磁界の方向に対して横
    方向の少なくとも1つのこう配を前記こう配生成手段
    (6)により生成することができるようにしたことを特
    徴とする検査装置。
  2. 【請求項2】磁界こう配を生成するこう配生成装置Dxの
    生成手段を主静磁界Hoの方向Ozに直交する平面に関して
    相互に対称な2つの巻線(7),(8)から成る前記こ
    う配生成手段(6)により構成し、これ等の2つの巻線
    (7),(8)を直列に接続したことを特徴とする特許
    請求の範囲第(1)項記載の検査装置。
  3. 【請求項3】各巻線(7),(8)を、主静磁界Hoの方
    向Ozに直交する平面内に位置しこの方向に沿い相互に間
    隔を隔てた少なくとも2つの巻き輪弧又は巻き輪弧の群
    (7a),(7b),(8a),(8b)により構成しこれ等の
    巻き輪弧を導線(13),(14),(15),(24),(2
    5),(26)により互いに接続したことを特徴とする特
    許請求の範囲第(2)項記載の検査装置。
  4. 【請求項4】静磁界の方向Ozに直交する平面内に位置す
    る巻き輪弧(9),(10),(11),(12),(20),
    (21),(22),(23)がこの巻き輪弧により生成する
    磁界の展開式の項δBz/δxを最大にするように選定し
    た半開き角θを持つようにしたことを特徴とする特許請
    求の範囲第(3)項記載の検査装置。
  5. 【請求項5】半開き角θをπ/2に等しくしたことを特徴
    とする特許請求の範囲第(4)項記載の検査装置。
  6. 【請求項6】各導線(13),(14),(15),(24),
    (25),(26)を表面Pの近くに位置させたことを特徴
    とする特許請求の範囲第(3)項記載の検査装置。
  7. 【請求項7】検出手段Rを、表面Pに対しこう配生成手
    段(6)を位置させた側と同じ側で静磁界の方向に平行
    な平面内に配置した扁平な受信コイル(30)により構成
    し、この受信コイル(30)をとくに、磁界こう配を生成
    する生成装置Dxの中心Oに位置させたことを特徴とする
    特許請求の範囲前記各項のいずれかに記載の検査装置。
  8. 【請求項8】受信コイル(30)のレベルでこう配生成手
    段(6)により生成する磁界Boに基づく周波数変位を補
    正するように、NMR信号の受信中にスペクトロメータの
    周波数の移動を生ずる手段(36)を備えたことを特徴と
    する特許請求の範囲前記各項のいずれかに記載の検査装
    置。
  9. 【請求項9】磁界こう配を生成するこう配生成装置Dxに
    支持板(37)を設け、この支持板にその一方の側にこう
    配生成手段(6)及び扁平な受信コイル(30)を固定
    し、前記こう配生成手段(6)及び受信コイル(30)に
    対しそれぞれ電気接続部片(18),(29)及び電気接続
    部片(33),(34)を設け、前記支持板(37)を核磁気
    共鳴信号を全く又はほとんど生じない材料から作ったこ
    とを特徴とする特許請求の範囲前記各項のいずれかに記
    載の検査装置。
  10. 【請求項10】人体の皮膚の画像形成に使用する特許請
    求の範囲第(1)項ないし第(9)項のいずれかに記載
    の検査装置。
  11. 【請求項11】迅速な画像形成に使用する特許請求の範
    囲第(1)項ないし第(9)項のいずれかに記載の検査
    装置。
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