JP2735884B2 - 居住用地下室の環境制御システム - Google Patents

居住用地下室の環境制御システム

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JP2735884B2 JP1172457A JP17245789A JP2735884B2 JP 2735884 B2 JP2735884 B2 JP 2735884B2 JP 1172457 A JP1172457 A JP 1172457A JP 17245789 A JP17245789 A JP 17245789A JP 2735884 B2 JP2735884 B2 JP 2735884B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、自然採光を利用した居住用地下室の環境制
御システムに関する。
(ロ) 従来の技術 近年、居住用空間の有効利用の観点から、地下室を居
住空間として利用する試みが注目されている。この地下
室を居住用として使用するためには、新鮮な外気を地下
室内に導入する必要があるが、本邦は比較的湿度が高
く、特に梅雨時などに高温、多湿な外気を導入すると、
地下室の壁面等に結露が発生し易くなる。
その結果、壁面などに黴が発生し、快適で衛生的な居
住用地下空間が維持できなくなる危惧がある。
そこで、結露が発生しないように、地下室内の温度、
湿度を制御しながら、必要な新鮮外気を導入することが
考えられている。
また、地下室といえども居住を目的とする場合、日中
においては太陽光からの自然光の採光が要求されてお
り、建築基準法による地上階の採光基準にならって、地
下室床面積の1/7程度の面積を持つ採光窓が付設される
のが一般的である。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 従来例にあっては、地下室空間の温度、湿度制御と自
然光の採光とが独立して行われていたため、夏季におい
ては採光に伴って流入する輻射熱によって、温度、湿度
制御のための空調装置の運転負荷が大きくなり、その結
果、消費エネルギーが増大するという問題がある。
このような問題に鑑みて、輻射による熱の流入を防ぐ
ために赤外線を遮断するような窓材料を用いて採光する
という提案もある。
しかしながら、これでは冬季昼間において暖房付加を
低減させるように働く自然採光からの輻射熱を遮ること
になり、また、夏季夜間における地下室からの輻射によ
る熱放出も遮断してしまい、空調装置の消費エネルギー
を浪費するという新たな問題がある。
本発明は、居住用地下室の環境制御システムに関し、
斯かる問題点を解消することを目的とする。
(ニ) 課題を解決するための手段 本発明における居住用地下室の環境制御システムは、
居住用地下室の温度及び湿度を制御する空調装置と、赤
外線の透過量を可変できる地下室内自然採光装置と、自
然採光量を検出する光センサと、前記地下室内の温度を
検出する温度センサと、前記地下室内の湿度を検出する
湿度センサと、前記各種センサからの検出信号に基づい
て、赤外線透過量を調整するよう前記自然採光装置を制
御する制御手段とを具備したものである。
(ホ) 作用 すなわち、例えば、夏季昼間など、採光による輻射熱
の流入が多く、かつ地下室内の空調制御が冷房運転状態
になるときには、自然採光装置の赤外線量を抑え、空調
負荷が低くなるように制御する。また、冬季昼間など、
採光による輻射熱によって地下室内の暖房用空調負荷が
軽減されることが期待できるときには、赤外線透過量を
増やすような制御を行う。
(ヘ) 実施例 以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。第1図は本発明による居住用地下室の空調装置及び
採光装置の概略図を例示したものである。(1)は地表
面であり、全地下式の居住用地下室(2)が埋設されて
いる。(3)は地下室内の温度及び湿度を制御するため
の空調装置であり、ここでは冷房、暖房、除湿機能を持
つヒートポンプ式エアコンディショナーを用いている。
(4)、(5)は、地下室外環境測定用の温度センサ、
湿度センサ、(6)、(7)は、地下室内環境測定用の
温度センサ、湿度センサであり、各々空調装置(3)の
運転制御の基礎データとなる環境状態を検知する。
(8)は地上の自然光を地下室内に採光するための採光
装置であり、本実施例の場合ダクト式採光装置を用いて
おり、この採光装置(8)の内面は光の反射率が約90%
以上の鏡で形成されている。(9)は自然光、すなわち
太陽からの直接光及び雲等による天空散乱光を示してお
り、採光装置(8)内へのゴミの流入と人、物の転落防
止とを兼ねる透明な蓋板(8′)を透過し、採光装置
(8)内面で反射しながら、透明窓(10)を透過して地
下室(2)内に導入される。(11)は赤外線カットフィ
ルターで、赤外線の透過量を可変するための装置として
用い、電気的に透明窓(10)となす角度を可変できるよ
うになっている。(12)は光センサであり、地上からの
自然光(9)の入射量を検出するものである。(13)は
換気扇で地下室内に新鮮な外気を導入するために備えら
れている。
次に、本発明の主要部を為す採光装置(8)の赤外線
カットフィルター(11)を用いた赤外線透過量の可変機
構の動作について第2図乃至第5図を用いて説明してお
く。第2図は、この赤外線透過量の可変機構を示した断
面図であり、(15)は地下室を構成する壁で、約1000mm
角の透明窓(10)がはめこまれている。この透明窓(1
0)の一側には幅50mm、長さ1000mmの赤外線を透過しな
い約20枚の赤外線カットフィルター(11)が回動自在に
併設されており、可動用モーター(16)によって透明窓
(10)と赤外線カットフィルター(11)の成す角度が可
変できるようになっている。尚、本実施例において使用
している赤外線カットフィルター(11)としては、ショ
ット社製の熱線吸収ガラスKG−1が用いられる。その分
光透過率特性を第3図に示す。この特性図から明らかな
ように、熱線吸収ガラスKG−1は、波長0.6μm(600n
m)を中心とする可視光線は概ね90%程度の透過率を持
つのに対して、波長0.8μm(800nm)以上の赤外線は1
%以下しか透過しない。
また、第4図に示す特性図は自然光の分光放射照度の
一例を示したものであり、自然光の中には可視光線だけ
でなく、波長数μmまでの赤外線が含まれることが判
る。従って、第4図に示した自然光を第3図のような分
光透過特性を持つKG−1で作られた赤外線カットフィル
ター(11)に通すと、第5図に示すような可視光線だけ
のスペクトルが得られる。このような原理に基づき第2
図に示した赤外線透過量可変機構は構成されており、赤
外線カットフィルター(11)を透明窓(10)に対して直
角になるように可動用モーター(16)を動作させれば地
下室内には第4図で示したような赤外領域のスペクトル
をも含む自然光が入射され、その入射光に伴って導入さ
れる輻射熱によって地下室空間の温度を上昇させること
ができる。また、夜間等自然光がない状況であれば地下
室内で発生する熱を輻射熱の形で採光装置(8)を通し
て室外に放出することができる。
一方、赤外線カットフィルター(11)を透明窓(10)
に対して平行になるように可動用モーター(16)を動作
させれば、昼間等自然光が入射するときには第5図に示
すような赤外領域のスペクトルを含まない可視光線だけ
の光を地下室内に導入でき熱を含まない採光のみが可能
となる。また、夜間などにおいては、地下室内からの赤
外線輻射による熱の流出を阻止することができる。
次に、第6図は本実施例における採光装置(8)及び
空調装置(3)の制御系の概略ブロック図を示してい
る。第1図で説明した、空調装置(3)、室外環境測定
用の温度センサ(4)及び湿度センサ(5)、地下室内
環境測定用の温度センサ(6)及び湿度センサ(7)、
赤外線カットフィルター(11)、光センサ(12)、換気
扇(13)は同一の物を示している。ここで、(14)は制
御用コンピュータであり、前記各種センサの検知信号に
よって空調装置(3)採光装置(8)及び換気扇(13)
を統合的に制御する。
さらに、第7図に示すフローチャートを用いて本実施
例の居住用地下室の空調装置(3)及び採光装置(8)
全体の動作を説明する。(17)は地下室内湿度(H in)
を予め定められた所定の湿度(H1)と比較するステップ
で、H in≧H1となれば、湿度制御するステップ(18)に
進み、室内絶対温度(H A in)と外気絶対温度(H A ou
t)とを比較する。その結果、外気の方が低湿度である
時(H A in≧H A out)は換気扇(13)を駆動すること
によって絶対湿度の低い外気を地下室内に導入すること
で多大のエネルギーを消費する空調装置(3)に依らず
に地下室内の湿度(H in)を所定値(H1′)になるまで
下げる。逆に、室外湿度が室内湿度より高い時(H A in
<H A out)は、空調装置(3)を除湿モードで運転
し、H in<H1′になるまで除湿運転を続ける。
次に、ステップ(17)において、室内湿度が所定の値
より低い時(H in<H1)は、湿度制御は不要であるの
で、温度制御のためのステップ(19)に進み、室内温度
(T in)が予め定められている所定の温度範囲(T1〜T
2)内にあるかどうかが判断される。室内温度(T in)
が所定の温度範囲内であれば何もせずにステップ(17)
に戻る。
一方、T inがT1より高いか、T2より低い場合には、ス
テップ(20)に進み、そのどちらであるかが判断され
る。T in>T1であれば冷房が必要な状態である。この
時、採光装置(8)より流入する光強度(O p)が光セ
ンサ(12)で検出され、その出力と予め定められた所定
値(O p1)とが比較されて、昼間であり自然光による熱
の流入があるかどうかの判定が為され、その場合は赤外
線カットフィルター(11)を閉じて空調装置(3)を冷
房モードで運転する。
一方、夜間等O p<O p1であれば、採光装置(8)を
通して地下室内から赤外線の輻射により熱を室外に放出
できるので、赤外線カットフィルター(11)を開いてか
ら、空調装置(3)を冷房モードで運転する。上記どち
らの場合においてもステップ(21)に進み、室内温度
(T in)が所定値(T1′)以下になるまで冷房運転が続
けられる。
また、ステップ(20)において、室内温度が所定温度
範囲より低い時(T in<T2)は、暖房が必要な状態であ
り、そのときには、光センサ(12)の検出値(O p)が
予め定められている所定値(O p2)と比較される。O p
<O p2であれば、自然光に含まれる赤外線の輻射熱によ
る暖房効果が期待できるので赤外線カットフィルター
(11)を開いてから空調装置(3)を暖房モードで運転
する。逆に夜間等において、O p<O p2となれば、地下
室内からの輻射熱による熱の放出を遮断するために、赤
外線カットフィルター(11)を閉じて暖房運転をする。
どちらの場合も、ステップ(22)に進み室内温度(T i
n)が所定値(T2′)以上になるまで暖房運転を続けた
後、ステップ(17)に戻る。
以上、説明した本実施例の空調装置(3)及び採光装
置(8)を備えた居住用地下室と従来技術による居住用
地下室の空調に要するエネルギーを比較する。
実測データによると、有効開口面積1m2の採光装置
(8)を用いた場合、日中1時間当り赤外線輻射によっ
て地下室内に流入する熱エネルギーは、夏至には114Kca
l、盛夏には170Kcal、秋分には53Kcal、冬至には30Kca
l、厳冬には、88Kcalであった。一方、空調装置で調節
しなければならない熱量は、冷房時には概ね1時間当り
800Kcalであり、暖房時には1200Kcalであることから、
本発明による場合には、夏季においては14〜21%にエネ
ルギー消費量を削減でき、冬季においても3〜7%のエ
ネルギーが削減が期待できる。また、夜間等自然光のな
い状態で採光装置から放出される熱エネルギーは室内外
の温度差1℃当り1Kcal/m2・hであることから夏季にお
いて、夜間に外気温度が下がれば多少はエネルギー消費
が減少し、また、冬季のように夜間の外気温が室内温よ
りも20℃程度低くなる時には、さらに大きくエネルギー
消費量を削減できることが判る。
尚、採光装置の赤外線透過量の可変は、必ずしも連続
可変である必要はなく遮断状態と透過状態だけの可変で
あっても良い。又、本実施例においては、採光装置はダ
クト式のもので説明したが、地下室の構造には半地下式
等種々のタイプのものが選ばれるため、それに応じて赤
外線透過量可変機構も変化させなければならないことは
言うまでもない。
(ト) 発明の効果 本発明における居住用地下室の環境制御システムにあ
っては、地上階の居住とほぼ同等の自然光による採光を
得ながら、年間を通じて最低限のエネルギー消費で地下
室内の空気環境の制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による居住用地下室の概略断面図、第2
図は赤外線透過量可変機構を示した断面図、第3図は赤
外線カットフィルターの分光透過率を示した特性図、第
4図は自然光の分光放射照度を示した特性図、第5図は
赤外線カットフィルターに通した時の分光スペクトルを
示す特性図、第6図は本発明装置の制御系の概略ブロッ
ク図、第7図はその動作のフローチャートである。 (3)……空調装置、(4)、(6)……温度センサ、 (5)、(7)……湿度センサ、(8)……採光装置、 (11)……赤外線カットフィルター、 (12)……光センサ、(13)……換気扇。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】居住用地下室の温度及び湿度を制御する空
    調装置と、可視光線の透過を許容しつつ赤外線の透過量
    を可変できる採光装置と、自然光の入射量を検出する光
    センサと、前記地下室内の温度を検出する温度センサ
    と、前記地下室内の湿度を検出する湿度センサと、前記
    各種センサからの検出信号に基づいて、前記空調装置を
    制御すると共に赤外線透過量を調整するよう前記採光装
    置を制御する制御手段とを具備したことを特徴とする居
    住用地下室の環境制御システム。
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