JPH0354300Y2 - - Google Patents

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JPH0354300Y2
JPH0354300Y2 JP1168386U JP1168386U JPH0354300Y2 JP H0354300 Y2 JPH0354300 Y2 JP H0354300Y2 JP 1168386 U JP1168386 U JP 1168386U JP 1168386 U JP1168386 U JP 1168386U JP H0354300 Y2 JPH0354300 Y2 JP H0354300Y2
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glass
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outside
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【考案の詳細な説明】 [考案の目的] 産業上の利用分野 本考案は建物の窓、特にオフイスビルに適した
窓である。さらに詳細には内外2枚のガラスを有
する二重窓とし、室内の空気をこの二重窓の内外
のガラス間に形成される空間部を通して室外に排
気する優れた熱負荷低減効果及び温熱環境改善効
果を有する窓である。
従来の技術 一般的に最近の建築物には空調設備が設置され
室内を夏冬を問わず快適な居住環境となるように
なつている。しかしながら、窓からの冬季におけ
る熱損失、夏期における熱取得により窓際の温熱
環境は必ずしも良いものではない。従来、この窓
からの熱損失又は熱取得を少なくするために、窓
にブラインドを取り付けたり、窓自体を二重窓さ
らにはその中にブラインドを内蔵させたブライン
ド内蔵二重窓とするようなことが行われていた。
たしかにこれらは熱損失又は熱取得の改善にはな
るが、日射によりブラインド、ガラス等が加熱さ
れ、それらからの熱輻射が生じるので、窓際の温
熱環境の改善には役立なかつた。冬季においても
冷却された窓からの冷輻射が行われるので窓際は
同様に温熱環境は改善されなかつた。
そこで、本出願人は二重窓において、室内の空
気を内外ガラス間の空間部を通して室外に排気す
るようにした窓を提案した(特開昭59−112140)。
これによれば室内の空気を室内側のガラスの両面
に接触させることとなるので、このガラスの温度
をほぼ室内の温度に近づけることができる。従つ
て、窓の室内側のガラスからの長波長輻射が緩和
され、窓際の温熱環境が改善された。さらに、ガ
ラス間を通過する空気が室内へ侵入直前の熱、例
えばブラインドが吸収した太陽熱を回収し、排除
するため、熱負荷が大幅に改善された。
さらに従来、多人数が居住するビル等の建物に
あつては一人当りの必要換気量が規制されてい
て、室内の空調した空気を何らかの手段により室
外に無駄に放出していたが、この二重窓の空間部
を利用して室内の空気を空間部を通して室外に排
気する窓(以下ベンチレーシヨン窓という)は、
窓を利用して排気するのでこの換気量の規制をも
満足させることができる。従つて、このベンチレ
ーシヨン窓は、その排気機能を利用して窓からの
熱負荷の低減と窓際の温熱環境の改善を図ること
ができ極めて優れている上、排気用ダクト設備の
削減にも役だつ。
考案が解決しようとする問題点 上記ベンチレーシヨン窓は熱線を多く含む太陽
光線が直接室内に入るのを防ぐため二重窓内の空
間部に太陽光線を遮るためのブラインドを設置し
ている。そのため窓の構造が複雑となり高価とな
るとともに窓の厚さが必要以上に大きくなるとい
う問題点を有していた。また、温熱環境は改善す
るもののブラインドにより視界を遮られるので眺
望を確保したい箇所のレストラン等の窓に使用す
ることができず、さらには店舗の窓にも不向きで
あつた。
従つて、本考案の目的はブラインドを内蔵する
必要がなく、厚さを薄くできるとともに、眺望を
も確保できるベンチレーシヨン窓を提供すること
である。
[考案の構成] 問題点を解決するための手段 本考案は窓開口部に設けた枠部材に内外2枚の
ガラスを取り付け両ガラス間に空間部を設け、そ
の空間部を通して室内の空気を排気口から室外に
排気するようにし、上記ガラスの内少なくとも室
外側のガラスを電圧を印加することにより太陽光
線の透過率を換える調光ガラスとし、窓を通つて
入射する光を計測する照度計によつてこの調光ガ
ラスに印加する電圧を制御し、窓を通して室内に
入射する光をほぼ一定に制御するようにしたもの
である。
上記調光ガラスとしては、NIKKEI NEW
MATERIALS 1986年1月13日号(日経マグロ
ウヒル社発行)にも紹介されているように、2枚
の透明導電ガラス間に酸化タングステン膜とフイ
ルム状電解質をはさんだ構造のものなどが知られ
ている。
排気のための送風力は空間部への室内の空気の
流入口から排気口までのどこかに送風機を設けて
その送風力を利用しても良く、また、外気を取り
入れて室内空調を行う空調装置を利用し、これに
より上昇する室内圧と外気圧との差により行わせ
ても良い。
作 用 本考案窓は二重窓であり、室内の空気をその内
外のガラス間の空間部を通して室外に排気するの
で、室内の空気が室内側のガラスに接触する。従
つて、室内側のガラスが室内の温度に近づく。ま
た、ガラス間を通過する空気が室内へ侵入直前の
熱を回収し、排除する。従つて、窓際の温熱環境
を改善でき、冬期における熱損失を少なくし、か
つ、夏期における熱取得を少なくすることができ
る。
太陽光線には周知のように熱線を含む、従つ
て、上記のように二重窓の空間部を通して室内の
空気を排気しても、太陽光線が直接室内に入射し
たのでは夏期においては室内窓際は暑くなりすぎ
る。しかし、本考案は前記のように少なくとも外
側のガラスを調光ガラスとして、室内に照度計を
配置し、この照度計によつて窓から入射する光を
計測し、その出力によつて調光ガラスへ加える電
圧を制御しているので、太陽光線が強すぎる場合
には電圧を高くし、調光ガラスの光線透過率を低
下させ、室内へ強い太陽光線が直接入射するのを
防ぐことができる。また、この場合、太陽熱線も
調光ガラスにより遮られるので室内に直接透過す
る熱線も少なくなる。従つて、ブラインドを必要
とせずに窓際の温熱環境を改善することができ
る。
実施例 第1図の実施例は流入口1を窓の下端部に、排
気口2を上端部に形成させ、かつ、排気を窓の最
上端部に設けた送風機3により行わせた例であ
る。上記送風機3は比較的小型の全開風量が約2
m3/min程度の貫流フアンを用いている。換気量
としては一つの窓あたり1時間に50m3程度として
いる。3aは上記貫流フアン3の駆動用モーター
である。本実施例の窓は室内側のガラス4と室外
側のガラス5との間に空間部6を形成させ、フア
ン3により室内の空気を流入口1から空間部6を
通して排気口2から室外に排気するようにされて
いる。本実施例においては室外側のガラス5を調
光ガラスとしている。もちろん、室内側のガラス
4も同様の調光ガラスを使用しても良い。この調
光ガラス並びにその透過光制御については後述す
る。
図示しない壁開口部に上枠8、下枠9及び縦枠
10が固定され、さらに上枠8には補助枠材11
が取り付けられている。なお、本明細書において
はこれらの枠、補助枠材、及び後述のガラス4,
5をはめ込む框12,13を含めて枠部材と称す
る。前記ガラス4,5はそれぞれ框12,13に
はめ込まれて障子とされ補助枠材11と下枠9と
の間に取り付けられる。本実施例ではこれらの障
子は内外一体として回転軸14を中心に回転自在
とされ、さらに室内側の障子は框12に設けた蝶
番15により室内側に開閉することができるよう
になつている。これらの障子自体の構成並びにこ
れを開閉する機構は従来周知のものを使用するの
で詳細な説明を略す。本実施例では前記流入口1
は下枠9と室内側の框12との間に空間を持たせ
て形成させてあるが、下枠9又は下框12に孔を
形成させても良い。
補助枠材11は室内側の側壁19と室外側の外
壁17とその中間に設けた仕切壁18とを有し、
内部を前記仕切壁18により下向き流路19と上
向き流路20とに仕切つている。下向き流路19
が室外側である。前記送風機3は仕切壁18の上
端部に吸気部を上向き流路20側、吹出部を下向
き流路19側として設置されている。上向き流路
20は前記空間部6と連通させ、送風機3により
室内の空気を流入口1から空間部6、上向き流路
20を通して孔21から下向き流路19に送り込
むように構成させてある。この下向き流路19の
排気口2へ繋がれる底部19aは排気口2から浸
入した雨水の排水を容易にし、かつ排気抵抗を少
なくするため傾斜させられている。
排気口2は上記の通り外壁17の下端部に形成
させているが、この外壁17の下端部の排気口2
を構成する箇所には樋21aを形成させている。
さらに本実施例は外壁17の下向き流路19側
に逆止弁22がヒンジにより揺動自在に取り付け
られている。この逆止弁24は下向き流路の全巾
にほぼ等しい板状のものであり、一辺がヒンジに
より外壁17に回転自在に取り付けられるととも
に、他辺部分が下向き流路19内に突出し、揺動
した際に仕切壁18に取り付けたストツパー23
に当接し、下向き流路19を閉鎖するように構成
させてある。この逆止弁22は常時図示の状態に
下向き流路19を開放させておき、排気口2から
逆流した空気の流れによつて揺動して下向き流路
を閉鎖するものである。
室外側のガラス5は前述のように調光ガラス
であるが、この調光ガラスは2枚の透明導電ガラ
スの間に酸化タングステン層とフイルム状電解質
をはさんだものである。従つて、透明導電ガラス
間に電圧を加えられると酸化タングステン膜がイ
オンの注入で透明から青色にエレクトロクロミツ
ク現象により着色される。この調光ガラス5にコ
ード30で制御回路31から直流電圧が加えられ
るように接続され、制御回路31は室内に本実施
例窓を通して入射する光を受光するように窓近傍
に設置された照度計32に接続されている。照度
計32は通常のフオトトランジスタ等の光感応素
子からなるもので、光の強弱を電気信号に換えて
制御回路31に光の情報を伝達する。制御回路3
1はこの光の情報に応じて出力電圧を変化させる
もので、入射光が明るいときに電圧が高くなり、
明るくない場合には低い電圧を出力するものであ
ると同時に、室内への入射光量が少なくなり、照
度が不足してきた場合には電圧極性を逆にし、調
光ガラス5の透過率を増加さるように構成されて
いる。
従つて、照度計32には常に窓から太陽光線が
入射し、その強度に応じた情報を制御回路31に
送る。制御回路31では上記光情報に応じた電圧
を出力し、コード30を介して調光ガラス5に電
圧を加える。夏期等太陽光線が強い場合は制御回
路31の出力電圧は高くなり、その高い電圧が調
光ガラス5に加えられるので、青が強くなり太陽
光線が室内に侵入するのを遮る。従つて、室内の
窓際も直接強い太陽光線(可視光線及び熱線)に
曝されることがない。一方、曇り等室内に入る太
陽光線が少ない場合は照度計32の出力は低く、
従つて、制御回路31の出力電圧も低いので調光
ガラス5は透明に近い状態となる。また、入射す
る太陽光線が少なくなり、室内が暗くなると制御
回路31の出力極性が逆になり、調光ガラス5の
透過率を増加させる。かくして、調光ガラス5は
室外の太陽光線の強さに応じて着色され、室外へ
の太陽光の入射をほぼ一定に保つ。一方、可視光
線の透過率が零となることはないので常に眺望は
確保される。
この窓の使用時には逆止弁22は開いている。
従つて、送風機3を駆動させると、室内の空気を
流入口1から空間部6、上向き流路20、下向き
流路19を通して排気口2から室外に排気する。
その際、室内の空気は空間部6を通りガラス4の
裏面に接触するので、このガラス4は室内の空気
の温度に近づき、夏期及び日射時における室内ガ
ラスからの長波長の輻射熱、冬期おける冷輻射を
緩和する。従つて、前記調光ガラス5の動作と相
まつて窓際の温熱環境が改善される。
排気口2は常時開放されているので、降雨時、
天空からの雨が排気口に斜めに当つたものが内部
に入る可能性があるが、この排気口2の上は下向
き流路19とされているので内部にまで浸入する
ものは少ない。本実施例の場合、逆止弁22を設
けているので、室外風圧力が高くなり気流の流れ
が激しくなると逆止弁22が閉じて下向き流路1
9を閉鎖するので内部に浸入する水滴はより少な
くなる。また、外壁17に当たり、これをつたわ
つて落ちる水滴は樋21aに集められるので、排
気口に落下してその際気流に乗るということがな
くなり、下向き流路19に達する水滴がごくわず
かである。さらに、前記のように下向き流路19
の底部19aは傾斜させられているのでわずか浸
入した水滴も排気時に容易に排気口2から排水さ
れる。
第3図は他の実施例であり、窓の枠部材の形状
を変えた例である。図のように上枠30の室外側
を庇のように突出させ、その先端31を下向きと
して排気口32を形成させたものである。室外側
のガラス5が調光ガラスであるのは前述の例と変
るところはなく、また、照度計32並びに制御回
路31は当然に設置されている。
上記各実施例はいずれも送風機により室内の空
気を排気しているが、空調装置が設置してあり、
その空調装置により外気を取り入れて室内の空調
を行つている場合は、送風機を用いず、空調装置
の送風圧で生じる室内と室外との圧力差により排
気を行わせることもできる。
[考案の効果] 以上のように本考案は、室内の空気を二重窓の
空間部を通して室外に排気しているので、室内側
のガラスを室内の空気の温度に近づけることがで
き、また、室外側のガラスを調光ガラスとし、こ
れを窓を透過する光の強弱に応じて透明から濃い
着色状態に順次変化するようにしてあるので、ブ
ラインドがなくても直射光線が少なくなり、室内
の窓際の温熱環境の改善を図ることができる。上
記のようにブラインド等の視界を遮るものを設置
する必要がないので、眺望を確保したい建築物の
窓にも使用することができ、店舗等にも使用する
ことができる。
さらには、二重窓の空間部内にブラインドを設
置することがないので構造を簡単とし、全体を薄
くすることができ安価とすることができる。さら
に空気抵抗が減るので送風機を設置する場合、小
型のもので良くなり、省エネルギーの効果があ
り、さらに騒音も少なくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の断面図、第2図は
その窓の室内から見た正面図、第3図は他の実施
例の断面図。 1:流入口、2:排気口、3:送風機、4:室
内側ガラス、5:調光ガラス、6:空間部、8:
上枠、9:下枠、11:補助部材、31:制御回
路、32:照度計。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 窓開口部に設けた枠部材に内外2枚のガラスを
    取り付け両ガラス間に空間部を設け、室内の空気
    を前記空間部を通過させて室外に排気するための
    流入口と排気口とを枠部材に形成させた二重窓で
    あつて、上記ガラスの内少なくとも室外側のガラ
    スを電圧印加により光線の透過率が変化する調光
    ガラスとし、室内にこの窓から入射する光を計測
    する照度計を配置し、この照度計の出力に応じて
    前記調光ガラスに印加する電圧を制御し、窓を通
    しての透過光をほぼ一定にする制御回路を設けた
    ことを特徴とする窓。
JP1168386U 1986-01-31 1986-01-31 Expired JPH0354300Y2 (ja)

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JP1168386U JPH0354300Y2 (ja) 1986-01-31 1986-01-31

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JP1168386U JPH0354300Y2 (ja) 1986-01-31 1986-01-31

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JPS62124196U JPS62124196U (ja) 1987-08-06
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