JP2735706B2 - ベントナイト防水工法および防水マット - Google Patents

ベントナイト防水工法および防水マット

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JP2735706B2
JP2735706B2 JP3132537A JP13253791A JP2735706B2 JP 2735706 B2 JP2735706 B2 JP 2735706B2 JP 3132537 A JP3132537 A JP 3132537A JP 13253791 A JP13253791 A JP 13253791A JP 2735706 B2 JP2735706 B2 JP 2735706B2
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は各種貯水池等の漏水防
止や地下構造物の周囲の止水等を目的とするベントナイ
ト防水工法およびこの工法で用いるベントナイト防水マ
ットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ベントナイトを用いた防水工法が
実用化されている。例えば、図7のごとく、掘削し転圧
した地山下地1上にベントナイト粉粒体2を敷均し、そ
の上に客土3を敷均し転圧し、池水4を湛え、貯水池5
を構築する。ベントナイト粉粒体2は水和膨潤し、水圧
がかかった客土3の下にあって膨潤容積、すなわち膨潤
度が抑制されるために密実な組織となり、丈夫で不透水
性の膨潤層を形成し、池水の漏水を防止する作用を発現
する。
【0003】また、ベントナイト粉粒体2の代りに、例
えば上下2層の織物間にベントナイト粒体を(接着剤で
弱く固着し)挟んだサンドイッチ構造のベントナイトシ
ートを転圧した下地1上に敷設し上記と同様にして不透
水性の膨潤層を形成する工法も実用化されている。
【0004】ベントナイトは完全に水和した場合、10
〜15倍の体積に膨潤するが、緻密な組織で高い止水性
を発揮するにはベントナイトの膨潤度を2〜3倍の容積
に拘束する必要がある。容積の拘束を客土をのせて行な
う場合は通常20cm程度の厚さを必要とする。ベントナ
イトにかかる荷重が小さいと自由膨潤して組織が疎とな
り防水性が低下する。逆に荷重が過大となると膨潤が不
十分となり同様に防水性が低下する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ベントナイトは粘土鉱
物であって環境を損なう恐れがなく、優れた防水性能を
発揮することができる。しかし、前記したように、客土
やコンクリート等により押える必要があり施工に手間が
かかり、密実な不透水性層を形成する上で膨潤度を正確
にコントロールしなければならなかった。
【0006】この発明は上記問題点の解決を図ったもの
である。その目的は、客土等により押える必要がなく、
膨潤度を正確にコントロールして容易に密実で止水性が
高い防水層を形成できるベントナイト防水工法およびこ
の工法で用いるベントナイト防水マットを提案するにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この出願の請求項1にか
かる発明は、周囲が閉ざされた上下2層の織物層からな
り、少なくとも片方の織物層は透水性で、上下2層の織
物層を多数の間隔調節材で連結してなる袋体内にベント
ナイトを入れ、防水を施すべき面に敷設し、その袋体内
のベントナイトを水和、膨潤せしめ、その膨潤度を前記
間隔調節材で連結した上下2層の織物層間の空間容積で
拘束、規制することを特徴とするベントナイト防水工
法、であり、請求項2にかかる発明は、その防水工法に
使用するベントナイト防水マットにかかる発明であっ
て、周囲が閉ざされた上下2層の織物層からなり、少な
くとも片方の織物層は透水性で、上下2層の織物層を多
数の間隔調節材で連結してなる袋体内にベントナイトを
収納して構成され、前記間隔調節材により上下2層の織
物層間の空間容積を、収納したベントナイトの膨潤は可
能であるが自由膨潤は不可能である容積に規制してある
ことを特徴とする。
【0008】何れの発明も上下2層の織物層を多数の間
隔調節材で連結して上下2層の織物層間の空間容積を規
制し、その容積により袋体内のベントナイトが水和膨潤
して形成されるベントナイト防水層の膨潤度を拘束、規
制することを特徴とする。
【0009】この発明で用いる上下2層の織物としては
ポリエステル繊維等の合成繊維織物が好ましく用いられ
る。片方の層に不透水性の織物層を使用する際の不透水
性織物としては合成樹脂で被覆した合成繊維織物が好ま
しく用いられる。これらの織物は組織が比較的密で厚手
であり、そのまま、あるいはベントナイト微粒粉が目に
詰り、ベントナイト水和物の自由な通過を拘束するもの
が好適に用いられる。間隔調節材としては合成繊維撚
糸、テープあるいは合成樹脂シート等が用いられる。
【0010】
【作用】このベントナイト防水工法および防水マット
は、上下2層の織物層間を多数の間隔調節材で連結し、
この間隔調節材により上下2層の織物層間の空間容積を
規正し、ベントナイトが水和膨潤して形成される防水層
の膨潤度を、拘束・規制するので、従来のように、客土
等の押えをのせる必要がなく施工作業の省力化、能率化
ができる。また、防水層の膨潤度および厚さは、防水マ
ットの袋体の仕様により設定されるので施工による巧拙
がなく、止水性が高い防水層を形成できる。
【0011】
【実施例】図1、図2は実施例のベントナイト防水マッ
ト6を示す。このマット6は上下2層のポリエステル繊
維織物7,7の周囲を閉じ、上下2層の織物7,7間を
ポリエステル繊維撚糸からなる所定長の間隔調節材8を
用い格子状をなした所定の間隔位置において連結してな
る袋体内に、ベントナイト粉粒体9を収納し構成されて
いる。
【0012】間隔調節材8で連結された上下2層の織物
7,7間の空間容積は収納したベントナイト粉粒体9を
水和膨潤させる目標膨潤度である2.5倍に設定されてい
る。この目標膨潤度はベントナイトの種類、地山の形
状、止水目的に応じて最適の値が設定され、その目標膨
潤度を達成するための空間容積は、間隔調節材の長さ、
取付間隔、および織物、間隔調節材の荷重・伸び特性等
の部材物性と設計的要件を組合せて設定される。
【0013】図3はこのベントナイト防水マット6を防
水を施すべき地山面10に敷設し、織物7を透過して水
を供給し、内部のベントナイト粉粒体9を水和膨潤せし
めた状態を示す。ベントナイト粉粒体9は上下2層の織
物7,7間の空間容積に拘束され、マット上に客土等を
のせ押えることなく、目標とする膨潤度2.5に膨潤し組
織が緻密で略一様の厚さの膨潤層を形成し、防水性能を
発現する。また、ポリエステル繊維織物7の織目にはベ
ントナイト水和物が詰まり、水和物の透過は殆んど発生
しなかった。
【0014】なお、この実施例は客土等の押えを載置し
なかったが、施工の条件により、その上を客土で覆って
も差支えない。
【0015】前記実施例では上下両層の何れにも透水性
の織物を用いたが、片方の層の織物を不透水性とするこ
ともできる。図4はポリエステル繊維織物に合成樹脂防
水被覆を重ねて不透水性とした織物7'を上層に用いたベ
ントナイト防水マット6'であり、ベントナイトの水和膨
潤に必要とする水は下層の透水性織物7を透過し供給さ
れる。この防水マット6'もベントナイトの膨潤度は織物
7',7間の空間容積により拘束、規制されて膨潤層を形
成し防水性能を発現する。この実施例のマットは上層の
織物が不透水性であるので、貯水池底に敷設した場合、
池水に不透水性織物が接し、地山面に透水性織物が接す
るので、ベントナイトの安定性、止水性が一層向上す
る。
【0016】ベントナイト防水マット6を複数敷並べ、
防水施工をする場合に、図5のように隣接するマット
6,6の側縁部を重ね合せ敷設すると、ベントナイト水
和物が織目に詰った2つの織物が密着し連続した防水層
を形成できる。また、図6に示すように隣合う2つのマ
ット6,6の織物7,7を縫合し、あるいは接着して連
結し連続する防水層を形成できる。
【0017】ベントナイト防水マットを工場で製造する
には、上下2層の織物の幅が2〜4m程度で、間隔調節
材の長さが5〜20mm程度の袋体を準備し、この中にベ
ントナイト粉末あるいは粉粒物を自然流下、空気圧によ
る圧入等の手段で収納する。また、ベントナイトを水溶
性接着剤で弱く接着し所定の幅、厚さの帯条としたり、
薄紙等でサンドイッチ状に挟み帯条とし、並列する間隔
調節材間を挿通して2層の織物間に配置することもでき
る。
【0018】施工現場に袋体を搬入し、ここでベントナ
イトを収納し、防水マットとしてもよい。収納手段は上
記の手段によることができる。また、ベントナイト粉末
あるいは粒状物の表面に短時間作用する撥水加工等の水
に対するマスキング加工を施し、これに水を混合してス
ラリー状となし、袋体内に注入する。水はシートの目か
ら絞り出されベントナイトのみが収納される。施工現場
でベントナイトを袋体に収納すると、現場の情況に合せ
て袋体を縫合し、広い面積を継目がない防水マットで施
工することができる。また袋体のみを先に敷設してお
き、その後にベントナイトを収納すると、大型重機を必
要とせず、小型ポンプなどの簡易な装置を用い施工がで
きる。
【0019】
【発明の効果】この発明は以上の通りであり、このベン
トナイト防水工法および防水マットによると止水性が高
いベントナイト防水層を作業能率よく施工することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の防水マットの斜視図である。
【図2】図1の防水マットの断面図である。
【図3】水和膨潤した防水マットの断面図である。
【図4】上層織物が不透水性である水和膨潤した防水マ
ットの断面図である。
【図5】隣接する防水マット側縁部を重ね合せ敷設し形
成した防水層の断面図である。
【図6】隣接する防水マットを縫合連結し形成した防水
層の断面図である。
【図7】従来のベントナイトを用い防水施工した貯水池
の断面図である。
【符号の説明】
1…地山下地、2…ベントナイト粉粒体、3…客土、4
…池水、5…貯水池、6…ベントナイト防水マット、7
…織物、8…間隔調節材、9…ベントナイト粉粒体、1
0…地山面。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲が閉ざされた上下2層の織物層から
    なり、少なくとも片方の織物層は透水性で、上下2層の
    織物層を多数の間隔調節材で連結してなる袋体内にベン
    トナイトを入れ、防水を施すべき面に敷設し、その袋体
    内のベントナイトを水和、膨潤せしめ、その膨潤度を前
    記間隔調節材で連結した上下2層の織物層間の空間容積
    で拘束、規制することを特徴とするベントナイト防水工
    法。
  2. 【請求項2】 周囲が閉ざされた上下2層の織物層から
    なり、少なくとも片方の織物層は透水性で、上下2層の
    織物層を多数の間隔調節材で連結してなる袋体内にベン
    トナイトを収納して構成され、前記間隔調節材により上
    下2層の織物層間の空間容積を、収納したベントナイト
    の膨潤は可能であるが自由膨潤は不可能である容積に規
    制してあることを特徴とするベントナイト防水マット。
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JP2004195375A (ja) * 2002-12-19 2004-07-15 Ohbayashi Corp ベントナイト充填遮水マット工法における給水方法
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