JP2735470B2 - 浮消波堤 - Google Patents

浮消波堤

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JP2735470B2
JP2735470B2 JP26320493A JP26320493A JP2735470B2 JP 2735470 B2 JP2735470 B2 JP 2735470B2 JP 26320493 A JP26320493 A JP 26320493A JP 26320493 A JP26320493 A JP 26320493A JP 2735470 B2 JP2735470 B2 JP 2735470B2
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wave
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幸明 根角
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Hitachi Zosen Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水面上の所定位置に安
定的に係留することができる浮消波堤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の浮消波堤として、図7に
示すものがある。これは、消波堤本体1の内部に波の進
行方向に沿って3つの底無しタンク2〜4が形成される
と共に、その両舷タンク2,4の上部が空気ダクト5を
介して互いに連通され、消波堤本体1の両舷側に消波板
6,7が面一状に垂設され、該各消波板6,7の下端部
に安定板8,9が水平方向に突設され、前記消波堤本体
1がチェーン10により水面上の所定位置に係留されて
いる。
【0003】上記構成において、波が入射して、その入
射波Hiが消波堤本体1の舷側及び消波板6に当たる
と、入射波Hiの一部は反射波となり、その残りの波は
透過波Htとなって消波堤本体1及び消波板6,7の下
を通過し、その透過波Htのエネルギーにより両舷タン
ク2,4内の水面が互いに反対称に上下動し、これによ
って、該両舷タンク2,4の空気が空気ダクト5を通っ
て流通し、その流通の際のダンピングで波のエネルギー
を消散させて、消波するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成におい
て、波の波長が長い場合には、その波長の長い透過波H
tに消波堤本体1が乗って、該消波堤本体1が横揺れし
たり、縦揺れして、不安定になりやすく、その横揺れ及
び縦揺れを解消するため、消波板6,7を長くすると共
に、安定板8,9を設けているが、これでは、堤全体が
大型化すると共に、その重量が増加し、建造費が高くつ
ことになる。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑み、堤全体の小
型化と重量軽減を図ると共に、横揺れ及び縦揺れを著し
く小さくして安定化させ、効果的に消波することができ
るようにした浮消波堤を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、消波堤本体の内部が仕切壁によって上下
2室に仕切られ、その下室が底無しタンク状に形成され
ると共に、その上室の内部に波の進行方向に沿って3つ
のタンクが形成され、該上室の両舷タンクは、水密箱状
に形成されて、その内部に所定量の液体が封入されると
共に、連通路を介して互いに連通され、上室の中央タン
クは、その上面が開放されると共に、前記仕切壁に貫設
した流通孔を介して前記下室に連通されていることを特
徴としている。
【0007】
【作用】上記構成によれば、波が入射してきたとき、そ
の入射波のうち、一部が消波堤本体の舷側にあたって反
射波となり、その残りが透過波となって消波堤本体の下
を通過し、特に、波の波長が長い場合には、消波堤本体
が透過波に乗って縦揺れしたり横揺れして不安定になり
やすいが、その縦揺れによって、中央タンクと下室との
間で海水が流通孔を通って交互に流通し、その流通孔を
通過する際の水流抵抗によって、中央タンクから下室に
侵入する海水の波長が下室から中央タンクに侵入する海
水の波長に対し位相のずれが生じ、その結果、下向きの
海水と上向きの海水とが互いに衝突して、消波堤本体の
縦揺れを著しく小さくすることができる。また、消波堤
本体の横揺れによって、両舷タンク内の液体が連通路を
通過して交互に流通し、その連通路を通過する際の水流
抵抗によって、その両舷タンク内の液体の波長に位相の
ずれが生じ、その結果、互いに逆方向に移動しようとす
る液体どうしが衝突して、消波堤本体の横揺れを著しく
小さくすることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図3は本発明の一実施例である浮消波堤を
示すものであって、甲板の前後側縁部が傾斜面11a,
11bに形成された消波堤本体11の内部が仕切壁12
によって上下2室13,14に仕切られ、その上室13
の内部に波の進行方向に沿って3つのタンク13a〜1
3cが形成されると共に、その上室13に一対の浮体1
5が設けられている。
【0009】図4に示すように、下室14は、底無しタ
ンク状に形成されており、消波堤本体11の下方から透
過波Htが侵入するようになっている。また、上室13
の中央タンク13bは、その上面が開放されると共に、
前記仕切壁12に貫設した多数の流通孔16を介して前
記下室14に連通され、下室14内の中央部及び両舷下
端部に邪魔板17が配設されている。
【0010】上記構成において、消波堤本体11が透過
波Htに乗って縦揺れした場合には、中央タンク13b
と下室14との間で海水が流通孔16を通って交互に流
通し、その流通孔16及び邪魔板17間を通過する際の
水流抵抗によって、中央タンク13bから下室14に侵
入する海水の波長と下室14から中央タンク13bに侵
入する海水の波長との間で位相のずれが生じ、その結
果、下向きの海水と上向きの海水とが互いに衝突して、
消波堤本体11の縦揺れを著しく小さくすることができ
る。
【0011】図5に示すように、上室13の両舷タンク
13a,13cは、水密箱状に形成されて、内部に海水
や清水などの液体19が所定量封入されると共に、中央
タンク13bを分断する角筒状連通路20を介して互い
に連通され、所謂安定水槽(フューム式アンチローダリ
ングタンク)となっており、上記連通路20には、液体
19の流通を制限するための突起21が突設されてい
る。なお、図1中、23は消波堤本体11を係留するた
めのチェーンである。
【0012】上記構成において、消波堤本体11が透過
波Htに乗って横揺れした場合には、両舷タンク13
a,13c内の液体19が連通路20を通過して交互に
流通し、その連通路20を通過する際の水流抵抗によっ
て、その両舷タンク13a,13c内の液体19の波長
に90°の位相のずれが生じ、その結果、互いに逆方向
に移動しようとする液体19どうしが衝突して、消波堤
本体11の横揺れを著しく小さくすることができる。な
お、液体19の水位高さは波の波長λによって決定され
る。
【0013】図6に示すように、浮体15は、上室13
内に各タンク13a〜13cを分断するようにして設け
られており、消波堤本体11に浮力を与えている。図4
に示すように、消波堤本体11の甲板の前側の側縁部が
傾斜面11aとされているから、入射波Hiのうち、波
高の低い波aは傾斜面11aに当たって砕波され、波高
の高い波bは傾斜面11aを越えて越波となり、中央タ
ンク13b内に落下して水面W.Lに戻されるが、その
落下の際に、その越波が中央タンク13bの内壁面に及
び水面W,Lに当たって撹乱摩擦され、波のエネルギー
が消耗される。
【0014】上記構成において、波が入射してきたと
き、その入射波Hiのうち、一部が消波堤本体11の舷
側にあたって反射波となり、その残りが透過波Htとな
って消波堤本体11の下を通過し、特に、波の波長が長
い場合には、消波堤本体11が透過波Htに乗って縦揺
れしたり横揺れして不安定になりやすいが、その縦揺れ
は中央タンク13bと下室14との間で海水が流通孔1
6を通って交互に流通されることにより著しく小さくさ
れ、横揺れは両舷タンク13a,13c内の液体19が
連通路20を通過して交互に流通されることにより著し
く小さくされるため、消波堤本体11を安定的に係留す
ることができる。また、入射波Hiのうち、波高の低い
波aは傾斜面11aに当たって砕波され、波高の高い波
bは傾斜面11aを越えて越波となり、中央タンク13
b内に落下することにより撹乱摩擦されて波のエネルギ
ーが消耗されるため、透過波Htの波高を著しく低くす
ることができる。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、消波堤本体が透過波に
乗って縦揺れしたり横揺れした場合には、その縦揺れは
中央タンクと下室との間で海水が流通孔を通って交互に
流通することにより著しく小さくされ、横揺れは両舷タ
ンク内の液体が連通路を通過して交互に流通しすること
により著しく小さくされるため、消波堤本体を安定的に
係留することができ、特に、長波長域における消波性能
が改善される。従って、従来のように、消波堤本体に長
尺の消波板や安定板を付設する必要がなくなり、堤全体
の小型化と重量軽減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である浮消波堤の斜視図であ
る。
【図2】同一部切り欠き平面図である。
【図3】図2のA−A矢視図である。
【図4】図2のB−B矢視図である。
【図5】図2のC−C矢視図である。
【図6】図2のD−D矢視図である。
【図7】従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
11 消波堤本体 12 仕切壁 13 上室 13a,13b 両舷タンク 14 下室 16 流通孔 19 液体 20 連通路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】消波堤本体の内部が仕切壁によって上下2
    室に仕切られ、その下室が底無しタンク状に形成される
    と共に、その上室の内部に波の進行方向に沿って3つの
    タンクが形成され、該上室の両舷タンクは、水密箱状に
    形成されて、その内部に所定量の液体が封入されると共
    に、連通路を介して互いに連通され、上室の中央タンク
    は、その上面が開放されると共に、前記仕切壁に貫設し
    た流通孔を介して前記下室に連通されていることを特徴
    とする浮消波堤。
JP26320493A 1993-10-21 1993-10-21 浮消波堤 Expired - Lifetime JP2735470B2 (ja)

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JPH07119124A JPH07119124A (ja) 1995-05-09
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