JP2735117B2 - 自動変速機における油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機における油圧制御装置

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JP2735117B2
JP2735117B2 JP61154834A JP15483486A JP2735117B2 JP 2735117 B2 JP2735117 B2 JP 2735117B2 JP 61154834 A JP61154834 A JP 61154834A JP 15483486 A JP15483486 A JP 15483486A JP 2735117 B2 JP2735117 B2 JP 2735117B2
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clutch
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吉一 坂口
豊 多賀
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Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、自動車に搭載される自動変速機、特にオー
バドライブ機構等の副変速ユニットと3速変速機構等の
主変速ユニットを組合せて前進6段等の多段変速を得る
多段自動変速機に用いて好適な制御用油圧回路に係り、
詳しくは電子式スロットルバルブ等の電子調圧弁を備え
た電子制御式の自動変速機における油圧制御装置に関す
る。 (ロ) 従来の技術 一般に、自動変速機は、Dレンジにおいて自動車の走
行を停止する場合、トルクコンバータの引ずりトルクの
ために車輌が前進方向に動こうとする、いわゆるクリー
プ現象を生ずる。このため、通常、運転者は、ブレーキ
ペダルを踏み続けて車輌を停止状態に保持する必要があ
るが、このことは、運転者の疲労の原因になるばかりで
なく、エンジンに負荷をかけて燃費を悪くしている。 そこで、従来、車輌停止時に、自動的に変速段を高速
段に切換え、該高速段に基づく低トルク伝達力により上
述クリープ現象を防止する制御装置が案出されている。 また、車輌停止中に、フォワードクラッチを切ってト
ルクを車輪に伝えず、上述クリープ現象の防止を図った
装置を案出されている(一例として特開昭59−34053号
公報参照)。 (ハ) 発明が解決しようとする問題点 しかし、上述高速段に切換えるものは、通常のアイド
リング状態ではクリープ現象を防止し得ても、暖機運転
時の高速アイドリング時はクリープ現象が発生してしま
い、更に依然としてエンジンには負荷が作用するので、
燃費については効果を期待し得ない。 また、フォワードクラッチを切るものにおいては、発
進時に該クラッチを再接続するが、この際のシフトショ
ックを防止するため、アキュムレータ、モジュレータバ
ルブ及びソレノイドバルブ等の特別な装置を必要として
おり、これにより構造が複雑化して装置が大型になり、
かつコストアップを招くと共に信頼性にも問題を生じて
いる。 更に、フォワードクラッチを切ると、車輌は何等拘束
されなくなるため、僅かな傾斜の坂道でも動いてしまう
虞れがあり、従ってこの種クリープ防止装置において
は、車輌の坂道での移動を防止するヒルホールド機構を
も並設することが望ましいが、該ヒルホールド用のブレ
ーキ及び切換えバルブ等を付設すると、更に構造が複雑
化してしまう。 そこで、本発明は、電子制御式のスロットルバルブを
利用して、車輌停止中にフォワードクラッチの油圧サー
ボに適宜圧力を付与し、簡単な構成でありながらクリー
プ現象を防止すると共に発進時のシフトショックを軽減
し、更にヒルホールド機能をも備えた自動変速機の油圧
制御装置を提供することを目的とするものである。 (ニ) 問題を解決するための手段 本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、例
えば第1図に示すように、変速ギヤ機構3の所定要素を
係合又は係止するクラッチ及びブレーキ用の各油圧サー
ボC…,B…、及びリニアソレノイド42にて制御される電
子式スロットルバルブ41を備えてなる自動変速機1にお
ける油圧制御装置において、 車輌の停止及び走行に際して発信される信号により電
通・非電通されるソレノイドバルブSDと、 一方にスプリング91を背設したスプール92と、該スプ
リングの付勢力に対抗し、前記ソレノイドバルブSDと連
通する油室αを有してなる切換えバルブ90と、を備
え、 かつ該切換えバルブを、前進時に係合してトルクを伝
達するフォワードクラッチの油圧サーボC1及び前記変速
ギヤ機構の所定要素を係止するブレーキの内の車輌の移
動を規制する所定ブレーキの油圧サーボB1(又はB1
B3)に連通すると共に、該切換えバルブにライン圧及び
前記電子式スロットルバルブからのスロットル圧を供給
して、 車輌停止時に、前記電子式スロットルバルブ41にてそ
の時のエンジンの出力トルクが車輪に伝達される直前の
圧力になるように、随時調圧されたスロットル圧を前記
フォワードクラッチの油圧サーボC1に供給すると共に、
前記所定ブレーキの油圧サーボにライン圧を供給して該
ブレーキを係合し、 かつ走行時に、前記フォワードクラッチの油圧サーボ
C1にライン圧を供給すると共に、前記所定ブレーキの油
圧サーボを排圧して該ブレーキを解放することを特徴と
する。 更に、主変速ユニット及び副変速ユニットからなる多
段自動変速機に適用した具体例を説明すると、この種多
段変速機は、例えば、副変速ユニットがオーバドライブ
及び直結の2段、主変速が1速、2速及び3速の3段を
組合せて6段の変速段数を得る(特開昭57−37140号公
報参照)が、この際変速ユニットの一方がダウンシフト
で他方がアップシフト作動になる場合がある。具体的に
は副変速ユニットがオーバドライブから直結状態にダウ
ンシフトし、同時に主変速ユニットが1速から2速にア
ップシフトして、全体で2速から3速に変速する場合が
あるが、この場合、従来のシフトバルブ及びアキュムレ
ータからなる制御装置では、両シフト作動を同時に完了
する対策がとられていないので、どちらか一方のシフト
操作が先行しその後に他方のシフト操作が行われる虞れ
がある。例えば、ダウンシフトが先に行なわれると、一
旦大きく減速され(1速)その後に大幅に増速(3速)
されることになり、またアップシフトが先に行われる
と、一旦大幅に増速(4速)されその後減速されること
になり、エンジン回転数の吹き上げ及び落ち込みを生じ
ると共に、大きな変速ショックを生じる。そこで、本出
願人により、O/Dブレーキの油圧サーボB0(以下単にブ
レーキB0と称す、なお他のブレーキ及びクラッチも同
様)のレリーズ圧を制御するB0レリーズコントロールバ
ルブ66を、O/DブレーキB0と第3シフトバルブ53の間に
配設し、該バルブ66をソレノイドバルブSDにて、主変速
ユニット21の所定構成要素30の回転速度を検知する回転
センサA2(及び副変速ユニット16の所定構成要素23の回
転速度を検知する回転センサA1)に基づく制御部Eから
の信号により制御して、主変速ユニット21のブレーキB2
の係合によるアップシフト(例えば1速→2速)動作
に、O/DブレーキB0の開放による副変速ユニットのダウ
ンシフト(O/D→直結)動作を同期させる装置が提案さ
れている。そして、上記レリーズコントロールバルブ66
を制御するソレノイドバルブSD及び第3シフトバルブ53
を制御するソレノイドバルブS3を、前記切換えバルブ90
の所定ポートα,βに連通して、上記ソレノイドバルブ
SD,S3に基づき該切換えバルブ90を切換える。 (ホ) 作用 上述構成に基づき、マニュアルバルブ40をDレンジ
(又はSレンジ,Lレンジ)にした状態で、赤信号等によ
り車輌を停止すると、切換えバルブ90が、ライン圧ポー
トa1をポートγに連通すると共に(スロットル圧ポート
δがポートεに連通するように切換えられる(右半位
置)。すると、制御部Eからの信号により制御されるリ
ニヤソレノイド42に基づき、電子式スロットルバルブ41
がクラッチC1を係合してトルクを伝達する直前の油圧に
スロットル圧を調圧して、該スロットル圧をポートδ,
εを介してフォワードクラッチC1に供給すると共に、マ
ニュアルバルブ40からのライン圧をポートa1を介してブ
レーキB1(又はB1とB3)に供給する。この状態では、フ
ォワードクラッチC1は解離されてトルク伝達は行なわ
ず、かつブレーキB1の係止により車輌の後ずさりを阻止
(又はブレーキB1及びB3の係止により前後方向の車輌の
移動を阻止)して、クリープ現象の発生を防止すると共
にヒルホールドする。また、走行時に発進する信号を受
信して切換えバルブ90が左半位置に切換わると、ライン
圧ポートa1がポートεにかつポートγがドレーンポート
dに切換えられる。すると、フォワードクラッチC1が係
合直前の状態からライン圧状態になり、滑らかにかつ応
答よく接続すると共に、ブレーキB1(又はB1とB3)が解
放して、車輌は発進する。 また、主変速ユニット及び副変速ユニットからなる多
段自動変速機に適用した具体例について説明すると、1
速、3速、5速ではソレノイドSD及びS3が共にオフ状態
にあり、また2速、4速、6速ではソレノイドS3がオ
ンかつソレノイドSDがオフ状態にあり、更に、変速機
1全体で2速から3速に変速する際、主変速ユニット21
はブレーキB2が係合して1速から2速にアップシフト
し、またソレノイドバルブS3をオンして第3シフトバル
ブ53を切換え、副変速ユニット16はブレーキB0が開放す
ると共にクラッチC0が係合してO/Dから直結にダウンシ
フトするが(第6図、第7図参照)、この際、SDモジュ
レータバルブの65にてモジュレータ圧が供給されている
ソレノイドバルブSDは制御部Eからの信号によりデュー
ティ制御又はオン制御され、B0レリーズコントロールバ
ルブ66を制御してO/DブレーキB0の解放作動を制御し
、これにより、主変速ユニット21のブレーキB2の係合
時に、副変速ユニット16のブレーキB0の開放時が同期制
御される。そして、上述,の状態ではソレノイドバ
ルブSDがオフであって油路t1,t3の油圧はアプライ状態
にあって、切換えバルブ90は、下油室αに圧油が供給
されて左半位置にあり、また上述の状態ではソレノイ
ドバルブSDがオンで下油室αはドレーン状態にある
が、ソレノイドバルブS3のオンに基づきポートβから油
室βに圧油が供給され、スプールを持上げて左半位置
にある。従って、すべての車輌走行状態においては、切
換えバルブ90は左半位置にあってフォワードクラッチC1
にライン圧が供給され、かつポートγからのブレーキB1
(B3)への油圧の供給は遮断されている。一方、マニュ
アルバルブ40がD,S,Lの各レンジにあって車輌が停止状
態にある場合、第3シフトバルブ53制御用のソレノイド
バルブS3は当然オフ状態にあるが、コントロールバルブ
66制御用のソレノイドバルブSDは、車速及びスロットル
開度等に基づく制御部Eからの停止信号によりオンされ
る。すると、切換えバルブ90は、下油室α及び中油
室βが共にドレーン状態にあって、スプールがスプリ
ング91により下方に切換えられて右半位置になる。この
状態では、フォワードクラッチC1にスロットル圧が供給
され、かつブレーキB1(B3)にライン圧が供給されて、
クリープ現象が防止されかつヒルホールドされる。 なお、上述具体例は、切換えバルブ90の切換え制御
に、第3シフトバルブ用ソレノイドバルブS3及びB0レリ
ーズコントロールバルブ66用ソレノイドバルブSDを用い
たが、これに限らず、他のバルブ又は制御部Eにて制御
される特別のバルブを用いてもよい。また、O/Dプラネ
タリギヤユニットと2個のプラネタリギヤユニットとの
組合せからなる多段自動変速に適用した例について述べ
ているが、これに限らず、アンダードライブ(U/D)プ
ラネタリギヤユニットと2個のプラネタリギヤユニット
との組合せからなる多段自動変速、更には2個のプラネ
タリギヤユニットをクラッチ等で分離して構成されるス
プリットタイプの4段自動変速機(例えば特開昭59−18
3147号公報参照)、また該スプリットタイプではない2
個のプラネタリギヤユニットからなる4段自動変速機、
そしてこれら4段自動変速機とO/D又はU/Dプラネタリギ
ヤユニットとの組合せからなる多段変速機、更に場合に
よっては一般の3段自動変速機等、油圧サーボを有する
あらゆる自動変速機に同様に適用できることは勿論であ
る。 (ヘ) 実施例 以下、図面に沿って本発明の実施例について説明す
る。 多段自動変速機1は、第2図に示すように、トルクコ
ンバータ2、プラネタリ変速ギヤ機構3及び油圧制御機
構5を備えており、それぞれコンバータハウジング6、
トランスミッションケース7及びエクステンションハウ
ジング9、そしてバルブボディ10及びオイルパン11に収
納されている。トルクコンバータ2はロックアップクラ
ッチ12を備えており、入力部材13の回転をトルクコンバ
ータ2の油流を介して又はロックアップクラッチ12によ
り直線変速ギヤ機構3の入力軸15に伝達する。変速ギヤ
機構3はオーバドライブ(O/D)プラネタリギヤユニッ
ト17からなる副変速ユニット16と、フロントプラネタリ
ギヤユニット19及びリヤプラネタリギヤユニット20から
なる主変速ユニット21とからなる。O/Dプラネタリギヤ
ユニット17は入力軸15に直結されかつプラネタリギヤ22
を支持しているキャリヤ24、入力軸15に被嵌しているサ
ンギヤ23及び主変速ユニット21の入力軸26に連結してい
るリングギヤ25からなり、またキャリヤ24とサンギヤ23
との間にO/DダイレクトクラッチC0及びワンウェイクラ
ッチF0が介在していると共に、サンギヤ23とケース7と
の間にO/DブレーキB0が配設されている。また、フロン
トプラネタリギヤユニット19は出力軸27に直結しかつプ
ラネタリギア29を支持しているキャリヤ28、出力軸27に
被嵌しかつリヤプラネタリギヤユニット20のサンギヤ30
bと一体に構成されているサンギヤ30a、及び入力軸26に
フォワードクラッチC1を介して連結しているリングギヤ
33からなり、また入力軸26とサンギヤ30との間にダイレ
クトクラッチC2が介在していると共に、該サンギヤ30と
ケース7との間に2ndコーストブレーキB1が介在してお
り、更にサンギヤ30とケース7との間にはワンウェイク
ラッチF1を介して2ndブレーキB2が配設されている。ま
た、リヤプラネタリギヤユニット20はプラネタリギヤ31
を支持しているキャリヤ34、サンギヤ30bおよび出力軸2
7に直結しているリングギヤ32からなり、またキャリヤ3
4とケース7との間には1st&RevブレーキB3及びワンウ
ェイクラッチF2が並列して配設されている。なお、第2
図中35はオイルポンプである。 そして、O/Dプラネタリギヤユニット17部分のケース
7には光電センサ又は電磁センサ等からなる回転センサ
A1が設置されており、またはサンギヤ23に連結されてい
るフランジ片23aには等間隔に切欠き又は孔が形成され
ている。従って、該回転センサA1はサンギヤ23の回転速
度、即ち副変速ユニット16のシフト作動状態を検知す
る。また、フロントプラネタリギヤユニット19部分のケ
ース7にも回転センサA2が設置されており、またサンギ
ヤ30から延びているクラッチ連結片30cにも等間隔に切
欠き又は孔が形成されている。従って、該回転センサA2
はサンギヤ30の回転速度、即ち主変速ユニット21のシフ
ト作動状態を検知する。 一方、油圧変速制御機構5は、第3図に示すように、
多数のバルブ、アキュムレータ及びオリフィス36、スト
レーナ37等からなり、以下各バルブについて述べる。マ
ニュアルバルブ40はシフトレバーによりP,R,N,D,S,Lの
各レンジに切換えられ、それぞれ第1図に示すように各
油路a,b,c,eが切換えられる。なお、油路lにはライン
圧が供給されている。プライマリレギュレータバルブ45
はスロットル圧にて調圧され、負荷に対応するライン圧
を発生する。即ち、高負荷時にはライン圧を高めてクラ
ッチC…やブレーキB…の作用圧を確保し、また軽負荷
時にはライン圧を低めに調圧する。セカンダリレギュレ
ータバルブ46はプライマリレギュレータバルブ45からの
油圧で調圧され、コンバータ2及び各潤滑部47に供給す
るコンバータ油圧及び潤滑油圧を制御する。ロックアッ
プリレーバルブ49はソレノイドバルブSLにて制御され、
ロックアップクラッチ12及びオイルクーラ50へ通じる油
流を切換える。即ち、ソレノイドバルブSLのオンにより
上端油室e′にライン圧を作用し、これによりセカンダ
リレギュレータバルブ46により調圧されるコンバータ油
圧油路fをロックアップクラッチオフ油路gからオン油
路hに切換えると共に、オフ油路gをドレーン回路に導
く。第1シフトバルブ51は主変速ユニット21の1速と2
速(変速機1全体として1速と3速)を切換えるもの
で、ソレノイドバルブS1より作動される。即ち、ソレノ
イドバルブS1のオフで油室iにライン圧を作用し、マニ
ュアルバルブ40のDレンジ、Sレンジ及びLレンジにお
いてライン圧油路aを塞閉し、かつソレノイドバルブS1
のオンで、該油路aを油路jに連通してライン圧をブレ
ーキB2及びB2アキュムレータB2Aに供給する。第2シフ
トバルブ52は主変速ユニット21の2速と3速(変速機全
体として3速と5速)を切換えるものであり、ソレノイ
ドバルブS2により作動される。即ち、ソレノイドバルブ
S2のオフで油室kにライン圧を作用し、ライン圧油路l
を油路mに連通してダイレクトクラッチC2及びC2アキュ
ムレータC2Aにライン圧を供給し、かつソレノイドバル
ブS2のオンにより塞閉する。第3シフトバルブ53は副変
速ユニット16を切換えるものであり、ソレノイドバルブ
S3により作動される。即ち、ソレノイドバルブS3のオン
により油室nにライン圧を作用し、ライン圧油路lを油
路oに連通して、ライン圧を後に説明するB0レリーズコ
ントロールバルブ66を介してO/DブレーキB0及びB0アキ
ュムレータB0Aに供給し、またソレノイドバルブS3のオ
フによりライン圧油路lを油路qに連通して、ライン圧
をO/DダイレクトクラッチC0及びC0アキュムレータC0Aに
連通する。第1コーストモジュレータバルブ55は、マニ
ュアルバルブ40のLレンジにおいて、ポートcから第2
シフトバルブ52を介して供給される油路lのライン圧を
コーストモジュレータ圧に調圧し、更に該コーストモジ
ュレータ圧を第1シフトバルブ51を介して1st&Revブレ
ーキB3に供給する。第2コーストモジュレータバルブ56
は、マニュアルバルブ40のSレンジにおいて、ポートb
から第2シフトバルブ52及び第1シフトバルブ51を介し
て供給される油路lのライン圧をコーストモジュレータ
圧に調圧し、更に該コーストモジュレータ圧を2ndコー
ストブレーキB1に供給する。第1アキュムレータコント
ロールバルブ57はスロットル圧を油室rに供給すること
により、後述する第2アキュムレータコントロールバル
ブ70を介して供給される油圧をアキュムレータコントロ
ール圧に調圧し、該コントロール圧をB0アキュムレータ
B0A,C2アキュムレータC2A及びB2アキュムレータB2Aの各
背圧室59,60,61に供給する。 更に、以上各油圧機器に加えて、本油圧変速制御機構
5には、スロットルバルブ41、カットバックバルブ43、
SDモジュレータバルブ65,B0レリーズコントロールバル
ブ66,B0シーケンスバルブ67,ロックアップコントロール
バルブ69及び第2アキュムレータコントロールバルブ7
0、そして本発明に係る切換えバルブ90が付設されてい
る。 SDモジュレータバルブ65は、第1図に詳示するよう
に、ライン圧がオイルストレーナ37を介してライン圧ポ
ートlから供給されており、更に油路sを介して上端油
室s1に連通され、該油室s1に作用するフィードバック圧
とスプリング71とがバランスして所定圧力(例えば4kg/
cm2)に調圧され、更に該調圧されたソレノイドモジュ
レータ圧が油路tに供給される。更に、油路tはプラグ
72及び油路t1を介してソレノイドバルブSDに連通してい
ると共に、B0レリーズコントロールバルブ66に連通して
おり、ソレノイドバルブSDのオン・オフ制御又はデュー
ティ制御による制御圧が油室t2に供給され、該コントロ
ールバルブ66が制御される。なお、ソレノイドバルブSD
は回転センサA1,A2に基づく制御部Eからの信号により
制御されるが、該バルブSDがオン・オフ制御の場合、ポ
ートxにスロットル圧を供給して、スロットル開度に応
じたブレーキレリーズ圧を設定する。更に、該B0レリー
ズコントロールバルブ66のポートyは油路y1を介してO/
DブレーキB0及びB0アキュムレータB0Aに連通していると
共に、オリフィス36を介して下端油室y2にフィードバッ
ク圧として連通している。また、上記ブレーキB0及びア
キュムレータB0Aはバイパス路y5にも連通しており、該
バイパス路y5はシーケンスバルブ67のポートy3に連通し
ており、更に該バルブ67の下端油室y4にフィードバック
圧として連通している。なお、該油室y4のフィードバッ
ク圧は上端のスプリング80とバランスしているが、該ス
プリング80はO/DブレーキB0のブレーキ板同士が接触開
始するピストン初期作動圧に設定されており、従って該
シーケンスバルブ67は、該初期作動圧までは左半位置に
あってポートz2及びy3を通ってO/DブレーキB0に油圧が
供給され、該初期作動圧を越えると、右半位置に切換え
られてポートz2及びy3は閉塞される。また、コントロー
ルバルブ66のポートzは油路z1及びオリフィス36を介し
て第3シフトバルブ53のポートoに連通し、また該ポー
トoはバイパス路z5を介してB0シーケンスバルブ67のポ
ートz2に連通しており、また油路y1から分岐した油路y6
がチェックバルブ72を介して油路z5に連通している。一
方、第3シフトバルブ53はその上室nがソレノイドバル
ブS3に連通しており、またポートlがライン圧に連通し
ており、更にポートqが油路q1及びオリフィス36を介し
てO/DダイレクトクラッチC0及びC0アキュムレータC0Aに
連通している。なお、該油路q1のオリフィス36にはクラ
ッチC0からの排出を許すチェックバルブ75が並列に介在
している。また、図中dはドレーンポートである。 そして、切換えバルブ90は、スプリング91により付勢
されているスプール92を有しており、かつ該スプリング
91に対抗してスプール92に作用する下油室α及び中油
室βを有しており、更にこれら油室に連通するポート
α,β、その他ポートγ,δ,ε,a1及びドレーンポー
トdを有している。そして、ポートαは油路t3を介して
B0コントロールバルブ66用ソレノイドバルブSDに連通し
ており、またポートβは油路n2を介して第3シフトバル
ブ53用ソレノイドバルブS3に連通している。また、ポー
トa1は油路a3を介してマニュアルバルブ40のポートaに
連通し、またポートδは電子式スロットルバルブ41のス
ロットル圧ポートx1に連通している。更に、ポートεは
油路εを介してフォワードクラッチC1に連通してお
り、またポートγは油路γを介して2ndコーストブレ
ーキB1及び1st&RevブレーキB3に連通している。なお、
ブレーキB1への連通はダブルチェックバルブ93により第
2コーストモジュレータバルブ56からの油路と相互に切
換えられ、かつチェックバルブ75及びオリフィス36を介
しており、またブレーキB3への連通はダブルチェックバ
ルブ93により第1コーストモジュレータバルブ55、第1
シフトバルブ51からの油路と相互に切換えられる。 また、スロットルバルブ41は、リニアソレノイド42に
て制御される電子式スロットルバルブからなり、スロッ
トル開度、車速等の走行状態に基づく制御部Eからの信
号により所定範囲内にて制御され、適宜スロットル圧を
得る。 更に、第3図に示すように、カットバックバルブ43
は、スプリングにて上方に付勢されているスプールの上
油室にO/DダイレクトクラッチC0を連通すると共に、下
油室に2ndブレーキB2を連通する。これにより、ブレー
キB2に油圧が供給される主変速ユニット21が2速以上
(全体で3速以上)の場合は、副変速ユニット16がO/D
又は直結にかかわりなく左半位置にあるが、主変速ユニ
ット21が1速の場合でも、副変速ユニット16がO/D状態
(全体で2速)、即ちO/DダイレクトクラッチC0が解放
すると、上油室の油圧がドレーンされて左半位置にな
る。従って、該カットバックバルブ43は全体で2速以上
の場合、マニュアルバルブ40のポートaからのライン圧
をロックアップコントロールバルブ69に送る。これによ
り、ロックアップコントロールバルブ69は従来の主変速
ユニット21が2速以上にてロックアップを可能にする制
御に加えて、該主変速ユニット21が1速でも副変速ユニ
ット16がO/D状態にある場合、即ち変速機全体として2
速以上の場合、ロックアップが可能となるように制御す
る。また、第2アキュムレータコントロールバルブ70
は、副変速ユニット16がO/D状態にあって、主変速ユニ
ット21がアップシフトする場合、副変速ユニット16が直
結状態である場合に比し、主変速ブレーキ容量が過多と
なる関係上、アキュムレータB0A,C2A,B2Aの背圧室59,6
0,61に供給する圧力を下げてブレーキ容量を適正化す
る。 ついで、本実施例の作用について説明する。 本多段自動変速機1の各ソレノイドバルブS1,S2,S3,S
L,SD、各クラッチC0,C1,C2、ブレーキB0,B1,B3、及び各
ワンウェイクラッチF0,F1,F2は、各ポジションP,R,N,D,
S,Lにおける変速段にてそれぞれ第4図に示す作動表の
ように制御される。 即ち、Dレンジ又はSレンジにおける1速時は、第5
図に示すように、O/DダイレクトクラッチC0、ワンウェ
イクラッチF0,F2及びフォワードクラッチC1が係合し、
他は解放状態になっている。従って、副変速ユニット16
は、クラッチC0及びワンウェイクラッチF0を介してプラ
ネタリギヤユニット17が一体となって直結状態となって
おり、入力軸15の回転はそのまま主変速ユニット21の入
力軸26に伝達される。また、主変速ユニット21では、入
力軸26の回転がクラッチC1を介してフロントプラネタリ
ギヤユニット19のリングギヤ33に伝達され、更にキャリ
ヤ28及び該キャリヤ28と一体の出力軸27に伝達されると
共に、サンギヤ30を介してリヤプラネタリギヤユニット
20のキャリヤ34に左方向の回転を付与するが、ワンウェ
イクラッチF2にて該回転が阻止され、プラネタリギヤ31
は自転して出力軸27と一体のリングギヤ32に動力伝達す
る。即ち、主変速ユニット21は、1速状態であって、副
変速ユニット16の直結状態と相俟って、変速機全体とし
て1速状態となる。なおこの際、主変速ユニット21は、
フロントプラネタリギヤユニット19から出力軸27、また
リヤプラネタリギヤユニット20を介して出力軸27への2
系統に分岐されて、その分ギヤの受ける荷重を分散して
いる。 そして、該1速状態では、ソレノイドS3及びSDは共に
オフ状態にあって、油路n2はドレーン状態にあるが油路
t3はアプライ状態にある。この状態では、切換えバルブ
90は、油路t3及びポートαを介して下油室αに圧油が
供給され、スプール92がスプリング91に抗して上昇して
いる左半位置にあってポートa1とポートεが連通してい
る。従って、マニュアルバルブ40のポートaからのライ
ン圧はポートa1,ε及び油路εを介してフォワードク
ラッチC1に供給され、かつブレーキB1,B3へのポートγ
はドレーンポートdに連通している。 また、Dレンジ又はSレンジにおける2速時は、第6
図に示すように、O/DブレーキB0、ワンウェイクラッチF
2及びフォワードクラッチC1が係合し、他は解放状態と
なっている。従って、副変速ユニット16は、サンギヤ23
がブレーキB0にてロックされ、キャリヤ24が回転しなが
らプラネタリギヤ22が自転してリングギヤ25に動力伝達
し、主変速ユニット21の入力軸26に増速回転(O/D)を
伝達する。また、主変速ユニット21では先の1速状態と
同じであり、従って主変速ユニット21の1速と副変速ユ
ニット16の増速が相俟って変速機全体として2速状態に
なる。 この際、第1図に示すように、ソレノイドバルブS3
オンされて、第3シフトバルブ53はその上油室nにライ
ン圧が供給されて左半図に示す状態に切換わる。する
と、クラッチC0及びC0アキュムレータC0A内の圧油はポ
ートqからドレーンポートdに排出されて、クラッチC0
が解放されると共に、ライン圧ポートlがポートoに連
通する。そして、ポートoからのライン圧は、B0ピスト
ン初期作動圧まではバイパス路z5、シーケンスバルブ67
のポートz2,y3及びバイパス路y5を介して直接O/Dブレー
キB0に供給され、B0ピストン初期作動圧を越えると、油
室y4のフィードバック圧に基づき該バルブ67が右半位置
に切換えられ、その後ポートoからのライン圧はオリフ
ィス36及び油路z1を介してB0レリーズコントロールバル
ブ66のポートzに供給される。更に、この状態ではコン
トロールバルブ66は左半位置にあって、ポートzとyと
が連通し、ライン圧は油路y1を介してブレーキB0及びB0
アキュムレータB0Aに供給されて、ブレーキB0を係合す
る。 そして、該2速状態では、ソレノイドバルブS3はオン
状態にかつソレノイドSDはオフ状態にあり、油路n2及び
t3は共にアプライ状態にあって切換えバルブ90の下油室
α及び中油室βに油圧が供給される。従って、切換
えバルブ90はスプール92が上位置にある左半位置にあっ
て、油路a3のライン圧がフォワードクラッチC1に供給さ
れ、かつブレーキB1,B3へのポートγはドレーンポート
dに連通している。 また、Dレンジにおける3速時は、第7図に示すよう
に、O/DクラッチC0、ワンウェイクラッチF0、フォワー
ドクラッチC1、ワンウェイクラッチF1及びブレーキB2
係合し、他は解放状態にある。従って、副変速ユニット
16は先に述べた直結状態にあり、入力軸15の回転がその
まま主変速ユニット21の入力軸26に伝達される。また、
主変速ユニット21は、入力軸26の回転がクラッチC1を介
してフロントギヤユニット19のリングギヤ33に伝わり、
プラネタリギヤ29を介してサンギヤ30に左方向の回転力
を付与するが、該サンギヤ30はブレーキB2の係合に伴う
ワンウェイクラッチF1にて該方向の回転が阻止され、従
って該ギヤ29は自転しながらキャリヤ28が回転し、フロ
ントギヤユニット19のみを経由して2速回転が出力軸27
に伝達される。これにより、副変速ユニット16の直結状
態と主変速ユニット21の2速状態とが相俟って、変速機
1全体として3速が得られる。 この際、ソレノイドバルブS1がオンして第1シフトバ
ルブ51を第3図左半位置に切換えて、ライン圧油路lを
ポートjに連通し、ライン圧をブレーキB2及びアキュム
レータB2Aに供給する。これによる主変速ユニット21の
変速状態即ちサンギヤ30の回転変化を回転センサA2によ
り監視し、回転変化開始に伴う制御部Eからの電気信号
を受けて、B0レリーズコントロール用ソレノイドバルブ
SDをデューティ制御又はオン制御して、油路tのモジュ
レータ圧を減圧する。即ち、SDモジュレータバルブ65は
ラインポートlのライン圧をスプリング71及び上油室s1
のフィードバック圧とにより調圧して油路tに供給して
いるが、該モジュレータ圧がソレノイドバルブSDのデュ
ーティ制御又はオン制御により減圧され、該油路tに連
通しているB0レリーズコントロールバルブ66の上油室t2
の圧力も減圧される。従って、該コントロールバルブ66
は、その下油室y2にブレーキB0からのフィードバック圧
を受けながら第3図右半位置になり、ブレーキB0及びア
キュムレータB0Aからの油圧が油路y1及びポートyを介
してドレーンポートdに排出される。これにより主変速
ユニット21は、ブレーキB2の係合に伴うサンギヤ30の減
速状態を回転センサA2により検知され、同時に副変速ユ
ニット16は、ブレーキB0の開放に伴う増速状態を回転セ
ンサA1により検知され、これら両回転センサA1,A2に基
づく制御部Eからの信号によりソレノイドバルブSDを制
御してO/DブレーキB0のレリーズ圧を制御し、O/Dブレー
キB0の解放作動がブレーキB2の係合作動に一致する。な
お、ソレノイドバルブSDがオン制御される場合、コント
ロールバルブ66のポートxに電子式スロットルバルブ41
からの適宜スロットル圧が供給され、コントロールバル
ブ66はデューティ制御される場合と同様にきめ細かく減
圧制御される。そして、ブレーキB0の解放作動とブレー
キB2の係合作動が一致した時、回転センサA2により主変
速ユニット21の変速完了、即ちサンギヤ30の回転停止を
検知し、制御部Eからの電気信号によりソレノイドバル
ブS3をオフして、第3シフトバルブ53を第1図右半位置
に切換える。すると、ライン圧ポートlがポートqに連
通し、油路q1を介してクラッチC0及びC0アキュムレータ
むC0Aにライン圧が送られ、該クラッチC0が係合すると
共に、ポートoがドレーンポートdに連通して、O/Dブ
レーキB0の油圧を油路y6,チェックバルブ72及び油路z5
そしてポートoを介してドレーンポートdからすみやか
に完全にドレーンし、副変速ユニット16の変速を完了さ
せる。このようにして、主変速ユニット21及び副変速ユ
ニット16を同期してスムーズにシフトする。 更にこの際、ソレノイドバルブSDが作動不良を生じ、
またB0レリーズコントロールバルブ66がスティックを生
じて第3図左半図に示す位置に固定され、ポートyがド
レーンポートdに連通しない場合、ブレーキB0内の圧油
はポートy及びzを介して油路z5に及びドレーン時に開
放されるチェックバルブ72から油路z1に送られ、更にソ
レノイドバルブS3のオフにて第3右半位置にある第3シ
フトバルブ53において、ポートoからのドレーンポート
dに排出される。従って、バルブの作動不良が生じて
も、O/DブレーキB0及びクラッチC0の両方にライン圧が
供給されて、O/Dプラネタリギヤユニット17をロックし
てしまうことはなく、安全である。 そして、該2速から3速への変速過程にあっては、ソ
レノイドバルブS3及びSDが共にオン状態となり、油路n2
がアプライ状態かつ油路t3がドレーン状態になる。この
状態では、切換えバルブ90は、下油室αがドレーンさ
れるが中油室βには圧油が供給されており、スプール
92をスプリング91に抗して持上げた左半位置にある。従
って、フォワードクラッチC1にはポートa1,εを介して
ライン圧が供給され、かつブレーキB1,B3へのポートγ
はドレーンされている。 また、3速状態になると、ソレノイドバルブS3は共に
オフ状態になり、1速時と同様に、下油室αに圧油が
供給されかつ中油室βがドレーンされ、従って切換え
バルブ90は、同様に左半位置にある。 また、Dレンジにおける4速時は、第8図に示すよう
に、O/DブレーキB0、フォワードクラッチC1、ブレーキB
2及びワンウェイクラッチF1が係合し、他は解放状態に
ある。従って、副変速ユニット16は先に述べた増速(O/
D)状態にあり、また主変速ユニット21は2速状態にあ
り、これにより変速機1全体として4速が得られる。 そして、該4速状態では、ソレノイドバルブS3がオ
ン、ソレノイドバルブSDがオフで、2速と同様であり、
切換えバルブ90は左半位置にある。 また、Dレンジにおける5速時は、第9図に示すよう
に、O/DクラッチC0、ワンウェイクラッチF0、フォワー
ドクラッチC1,ダイレクトクラッチC2及びブレーキB2
係合し、他は解放状態にある。従って、副変速ユニット
16は先に述べた直結状態にあり、また主変速ユニット21
は、クラッチC1,C2の係合によりフロントプラネタリギ
ヤユニット19が一体になって、入力軸26の回転はそのま
ま出力軸27に伝達される。これにより、副変速ユニット
16の直結及び主変速ユニット21の3速が相俟って、変速
機1全体として入力軸15と出力軸27が一体に回転する5
速が得られる。 この際、先に説明した2速から3速への変速時と同様
に、主変速ユニット21の変速状態、即ちサンギヤ30の回
転速度を回転センサA2にて監視し、該センサA2に基づく
制御部Eからの信号により、ソレノイドバルブSDにてB0
レリーズコントロールバルブ66を制御して、O/Dブレー
キB0の解放状態を制御し、そして両回転センサA1,A2
らの信号に基づき、副変速ユニット16の変速を主変速ユ
ニット21の変速に同期するようにソレノイドバルブSD
制御してブレーキB0の油圧を制御し、更にソレノイドバ
ルブSDをオフして変速を完了しスムーズにシフトしても
よい。 そして、該5速状態では、ソレノイドバルブS3,SD
共にオフ状態であって、前述1速及び3速と同様に、切
換えバルブ90は左半位置にある。 また、Dレンジにおける6速時は、第10図に示すよう
に、O/DブレーキB0、フォワードクラッチC1、ダイレク
トクラッチC2及びブレーキB2が係合し、他は解放状態に
ある。従って、副変速ユニット16は先に述べた増速(O/
D)状態にあり、また主変速ユニット21も先に述べた3
速状態にあり、これら両変速ユニット16,21が相俟って
変速機1全体として6速が得られる。 そして、該6速状態では、ソレノイドバルブS3がオ
ン、ソレノイドバルブSDがオフ状態で、前述2速及び4
速と同様に、切換えバルブ90は左半位置にある。 また、Rレンジ時は、第11図に示すように、O/Dクラ
ッチC0、ワンウェイクラッチF0、ダイレクトクラッチC2
及びブレーキB3を係合し、他は解放状態にある。従っ
て、副変速ユニット16は直結状態にあり、また主変速ユ
ニット21は、入力軸26の回転がクラッチC2により直接サ
ンギヤ30に伝達され、かつブレーキB3によりリアプラネ
タリギヤユニットのキャリヤ34の回転がロックされてい
るので、サンギア30の回転はプラネタリギヤ31の自転を
介してリンクギヤ32に逆回転として伝達され、出力軸27
を逆転する。 この際、ソレノイドバルブS3及びSDは共にオフ状態に
あって、前述1速、3速、5速と同様に、切換えバルブ
90は左半位置にあってポートa1とεとを連通している
が、マニュアルバルブ40がR位置にあってポートaはド
レーンされ、従ってフォワードクラッチC1に圧油は供給
されず、かつブレーキB1,B3へのポートγはドレーンさ
れている。 また、Sレンジ又はLレンジにおける3速及び4速時
は、先に述べたDレンジの3速及び4速において(第7
図及び第8図参照)、2ndコーストブレーキB1が係合し
ており、従ってサンギヤ30の回転が両方向とも阻止さ
れ、エンジンブレーキが可能となる。なおこの際、2速
から3速の変速に際し、Dレンジと同様に、ソレノイド
バルブSDが制御されて副変速ユニット16と主変速ユニッ
ト21が同時変速される。 また、Lレンジにおける1速及び2速時は、Dレンジ
における1速及び2速において(第5図及び第6図参
照)、ブレーキB3が係合しており、従ってリヤプラネタ
リギヤ31ユニットのキャリヤ34の回転が両方向とも阻止
され、エンジンブレーキが可能となる。 そして、上述Dレンジ、Sレンジ及びLレンジにおい
て、赤信号等により車輌を停止すると、車速センサから
の0信号等の停止信号に基づき制御部EがソレノイドSD
にオン信号を発信する。すると、油路t1,t3がドレーン
状態となってポートαを介して下油室αがドレーンさ
れ、かつこの状態では、第3シフトバルブ53制御用のソ
レノイドバルブS3はオフ状態にあって、油路n2、ポート
βを介して中油室βはドレーン状態にあるため、切換
えバルブ90は、スプリング91によりスプール92が下位置
になる右半位置に切換えられ、ポートγがドレーンポー
トdからポートa1に連通するように切換えられると共に
ポートεがポートa1からδに連通するように切換えられ
る。すると、油路a3のライン圧がポートa1,γ及び油路
γそしてダブルチェックバルブP3及びオリフィス36を
介して2ndコーストブレーキB1に連通して、該ブレーキB
1を係止すると共に、ダブルチェックバルブ93を介して1
st&RevブレーキB3に連通して、該ブレーキB3を係止す
る。また、電子式スロットルバルブ1からのスロットル
圧が油路δ、ポートδ,ε及び油路εを介してフォ
ワードクラッチC1に供給され、該クラッチC1は切断され
る。これにより、トルクコンバータ2の引きずりトルク
に基づく入力軸26の回転が遮断されて出力軸27に伝達さ
れなくなり、車輌のクリープ現象が防止され、同時にブ
レーキB1及びB3の係止により、リアプラネタリギヤユニ
ット20がロックされて、坂道等による車輌の動きが阻止
される。 なおこの際、スロットルバルブ1を制御するリニアソ
レノイド42は制御部Eからの信号に基づき、フォワード
クラッチC1が係合してトルクを伝達する直前の圧力にな
るようにスロットル圧を制御する。具体的には、O/Dプ
ラネタリギヤユニット17のサンギア23の回転を検知する
回転センサA1からの信号に基づき、該サンギヤ23が0回
転にならないようにリニアソレノイド42を制御して、適
正なスロットル圧を設定する。 そして、該車輌の停止状態から、スロットル開度等の
発進信号が発信されると、制御部EはソレノイドSDにオ
フ信号を発信する。すると、油路t3がアプライ状態とな
って切換えバルブ90の下油室αに圧油が供給され、該
バルブ90は左半位置に切換えられる。この状態は、先に
述べた1速〜6速の走行状態であり、ポートa1がポート
εに連通して、油路a3のライン圧がフォワードクラッチ
C1に供給され、かつポートγがドレーンポートdに連通
して、ブレーキB1,B3へのダブルチェックバルブ93の油
路γが閉塞され、またスロットル圧ポートδは閉塞さ
れる。 なお、上述発進に際して、制御部Eからの信号に基づ
き、まずリニアソレノイド42によりスロットルバルブ41
のスロットル圧を滑らか上昇してフォワードクラッチC1
をシフトショックが生じないように係合し、その後ソレ
ノイドバルブSDをオフして切換えバルブ90を切換える。
従って、スロットル圧のクラッチ係合直前からの油圧上
昇に基づき、応答性のよい発進が行なえると共に、シフ
トショックのない滑らかな発進が可能となる。 なお、上述実施例は、車輌停止時に、2ndコーストブ
レーキB1及び1st&RevブレーキB3の両方を係止して、車
輌の前進及び後進方向の動きを規制したが、2ndコース
トブレーキB1のみを係止して、車輌の後進方向の動きの
みを規制するようにしてもよいことは勿論である。 (ト) 発明の効果 以上説明したように、本発明によると、フォワードク
ラッチC1を切断してクリープ現象を防止するので、車輌
停止中にエンジンに負荷が作用せず、燃費を向上し得る
と共に確実にクリープ現象を阻止できる。また、電子式
スロットルバルブ41を利用するので、特別なバルブを必
要とせず、装置が大型で複雑化することを防止できると
共に信頼性を向上でき、かつ電子式スロットルバルブに
よって、その時のエンジンの出力トルクが車輪に伝達さ
れる直前の圧力になるように、随時調圧されたスロット
ル圧がフォワードクラッチC1に供給されるので、エンジ
ンの出力トルクの変動や、変速機の油温の変化に対して
も、精度よくフォワードクラッチC1の係合圧を制御で
き、フォワードクラッチの過大な発熱を防止しつつ、発
進時のシフトショック及び応答遅れをなくすことができ
る。更に、車輌停止中は、車輌の移動を規制するブレー
キB1,B3を係止するので、車輌をヒルホールドすること
ができる。 また、車輌移動を規制するブレーキとしてサンギヤ30
を係止する第1の(2ndコースト)ブレーキB1を用いる
と、極めて簡単な構造で車輌の後方移動を防止できる。 また、車輌移動を規制するブレーキとして、サンギヤ
30を係止する第1の(2ndコースト)ブレーキB1及びリ
ヤプラネタリギヤユニット20のキャリヤ34を係止する第
3の(1st&Rev)ブレーキB3を用いると、車輌の後方移
動のみならず、前方移動をも防止できる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明を主変速ユニット及び副変速ユニットか
らなる多段変速機に適用した具体例を示す図である。そ
して、第2図は本発明を適用した自動変速機を示す全体
断面図、第3図はその油圧制御機構を示す全体図、第4
図各ポジションにおける各機器の作動状態を示す図であ
る。また、第5図ないし第11図はそれぞれ異なる状態に
おける自動変速機の作動を示す図である。 1……(多段)自動変速機、2……トルクコンバータ、
3……(プラネタリ)変速ギヤ機構、5……油圧制御機
構、16……副変速ユニット、17……オーバドライブプラ
ネタリギヤユニット、19……フロントプラネタリギヤユ
ニット、20……リヤプラネタリギヤユニット、21……主
変速ユニット、26……入力軸、27……出力軸、28……キ
ャリヤ、29……プラネタリギヤ、30……サンギヤ、31…
…プラネタリギヤ、32……リングギヤ、33……リングギ
ヤ、34……キャリヤ、40……マニュアルバルブ、41……
電子式スロットルバルブ、42……リニヤソレノイド、5
1,52,53……シフトバルブ、53……(第3)シフトバル
ブ、65……SDモジュレータバルブ、66……B0レリーズコ
ントロールバルブ、66a……スプール、90……切換えバ
ルブ、A1,A2……回転センサ、B0,B1,B2,B3……ブレーキ
(の油圧サーボ)、B1……第1の(2ndコースト)ブレ
ーキ、B3……第3の(1st&Rev)ブレーキ、C0,C1,C2
…クラッチ(の油圧サーボ)、C1……フォワードクラッ
チ、E……制御部、S1,S2,S3,SL,SD……ソレノイドバル
ブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏原 裕司 豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−149453(JP,A) 特開 昭49−121072(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.変速ギヤ機構の所定要素を係合又は係止するクラッ
    チ及びブレーキ用の各油圧サーボ、及びリニアソレノイ
    ドにて制御される電子式スロットルバルブを備えてなる
    自動変速機における油圧制御装置において、 車輌の停止及び走行に際して発信される信号により電通
    ・非電通されるソレノイドバルブと、 一方にスプリングを背設したスプールと、該スプリング
    の付勢力に対抗し、前記ソレノイドバルブと連通する油
    室を有してなる切換えバルブと、を備え、 かつ該切換えバルブを、前進時に係合してトルクを伝達
    するフォワードクラッチの油圧サーボ及び前記変速ギヤ
    機構の所定要素を係止するブレーキの内の車輌の移動を
    規制する所定ブレーキの油圧サーボに連通すると共に、
    該切換えバルブにライン圧及び前記電子式スロットルバ
    ルブからのスロットル圧を供給して、 車輌停止時に、前記電子式スロットルバルブにてその時
    のエンジンの出力トルクが車輪に伝達される直前の圧力
    になるように、随時調圧されたスロットル圧を前記フォ
    ワードクラッチの油圧サーボに供給すると共に、前記所
    定ブレーキの油圧サーボにライン圧を供給して該ブレー
    キを係合し、 かつ走行時に、前記フォワードクラッチの油圧サーボに
    ライン圧を供給すると共に、前記所定ブレーキの油圧サ
    ーボを排圧して該ブレーキを解放すること、 を特徴とする自動変速機における油圧制御装置。 2.前記変速ギヤ機構が、2個のシングルプラネタリギ
    ヤユニットを備え、これら両プラネタリギヤユニットの
    サンギヤ同士を連結し、かつ一方のギヤユニットのキャ
    リヤと他方のギヤユニットのリングギヤを連結すると共
    に出力部材とし、また入力部材を、フォワードクラッチ
    を介して一方のリングギヤに連結すると共にダイレクト
    クラッチを介してサンギヤに連結し、更に該サンギヤ
    を、第1のブレーキにて係止すると共に第1のワンウェ
    イクラッチを介して第2のブレーキにて係止し、また他
    方のギヤユニットのキャリヤを、第3のブレーキにて係
    止し得るように構成してなり、 かつ前記車輌の移動を規制するブレーキが上記第1のブ
    レーキである特許請求の範囲第1項記載の自動変速機に
    おける油圧制御装置。 3.前記変速ギヤ機構が、2個のシングルプラネタリギ
    ヤユニットを備え、これら両プラネタリギヤユニットの
    サンギヤ同士を連結し、かつ一方のギヤユニットのキャ
    リヤと他方のギヤユニットのリングギヤを連結すると共
    に出力部材とし、また入力部材を、フォワードクラッチ
    を介して一方のリングギヤに連結すると共にダイレクト
    クラッチを介してサンギヤに連結し、更に該サンギヤ
    を、第1のブレーキにて係止すると共に第1のワンウェ
    イクラッチを介して第2のブレーキにて係止し、また他
    方のギヤユニットのキャリヤを、第3のブレーキにて係
    止し得るように構成してなり、 かつ前記車輌の移動を規制するブレーキが上記第1のブ
    レーキ及び第3のブレーキである特許請求の範囲第1項
    記載の自動変速機における油圧制御装置。
JP61154834A 1986-06-30 1986-06-30 自動変速機における油圧制御装置 Expired - Lifetime JP2735117B2 (ja)

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