JP2734119B2 - ワーク保持装置 - Google Patents

ワーク保持装置

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JP2734119B2
JP2734119B2 JP25639189A JP25639189A JP2734119B2 JP 2734119 B2 JP2734119 B2 JP 2734119B2 JP 25639189 A JP25639189 A JP 25639189A JP 25639189 A JP25639189 A JP 25639189A JP 2734119 B2 JP2734119 B2 JP 2734119B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はワーク保持装置に関し、詳しくはワークを一
方側から押圧するクランプ機構と、上記ワークを他方側
から押圧するとともに上記ワークの寸法誤差を吸収する
バックアップ機構とによって、ワークを挟持するよう構
成されたワーク保持装置に関するものである。
[従来の技術] 例えば、クランクケース等の鋳造品に機械加工を施す
場合、その初工程では、鋳造品の形状は粗く、各所の寸
法誤差もまちまちなので、この寸法誤差を吸収しつつ鋳
造品(ワーク)を確実に保持させる必要がある。
第4図および第5図に示すワーク保持装置Aは、装置
基体Bの側部に計3個のクランプ機構Cを有するととも
に、一つの固定支点Dと2つのバックアップ機構Eと
を、それぞれ上記クランプ機構Cに対応させて配設して
いる。
上記クランプ機構Cは、シリンダアクチュエータC1
と、該アクチュエータC1によって揺動されるクランプ爪
C2とを備えており、上記固定支点Dとバックアップ機構
Eとに載置されたワークXを、上記クランプ機構Cの爪
C2が上方から押圧することによって、上記ワークXは装
置Aに保持される。
上記バックアップ機構Eは、第6図に示すように、装
置基体Bに上下動自在に設置されたバックアップピンE1
を有しており、このピンE1は、圧縮ばねE2によって、常
に上方に付勢されている。
このバックアップ機構EにおけるバックアップピンE1
に、いまワークXが載置されると、上記ピンE1は、圧縮
ばねE2の付勢力に抗しつつ上記ワークXの底面の形状に
倣って下降される。
次いで、シリンダアクチュエータE3が動作してロッド
E4が左行すると、圧縮ばねE5を介してテーパブロックE6
が左行される。該ブロックE6は、その上部に形成された
テーパ面E6′が、ボールE7を介して上記バックアップピ
ンE1の下端に当接した時点で停止し、上記ピンE1を下方
からバックアップする。
こののち、上記ロッドE4はさらに左行し、該ロッドE4
の先端部E4′が上記バックアップピンE1の側部に圧接す
ることによって、該バックアップピンE1が仮止めされ
る。
[発明が解決しようとする課題] ところで、上記バックアップ機構Eでは、上述したよ
うにシリンダアクチュエータE3におけるロッドE4とテー
パブロックE6との間に介装した圧縮ばねの弾性復帰力に
よって、上記テーパブロックE6を移行させている。
このため、バックアップピンE1が上位にあり、テーパ
ブロックE6が上記ピンE1の下方に深く入り込んだ場合に
は、圧縮ばねE5による上記テーパブロックE6への押圧力
が小さくなり、これに対してバックアップピンE1が下位
にあり、テーパブロックE6が上記ピンE1の下方に浅く入
り込んだ場合には、圧縮ばねE5による上記テーパブロッ
クE6への押圧力が大きくなる。つまり、上記バックアッ
プピンE1の上下位置の如何によって、該ピンE1に対する
上記テーパブロックE6の押圧力、言い換えれば上記ピン
E1に作用するバックアップ圧が変わってしまう。
このように、バックアップピンE1の上下位置、すなわ
ちワーク各部における寸法誤差の大小によってバックア
ップ圧が変化してしまうことは、ワークを確実に保持す
る上で問題となっていた。
本発明は上記実状に鑑みて、バックアップピンの上下
位置の如何にかかわらず常に一定のバックアップ圧でワ
ークを支持することのできるワーク保持装置を提供する
ことを目的とする。
[課題を解決するための手段] そこで本発明では、ワークに対して近接離反する方向
に進退自在に設けられたバックアップピンと、このバッ
クアップピンをワークに接近する方向へ付勢する付勢手
段とを設けるとともに、上記バックアップピンに係合離
脱するロック部材を有し該ロック部材をバックアップピ
ンに係合させることによってバックアップピンを進退不
能にロックする仮止め用シリンダアクチュエータを設
け、さらに、上記バックアップピンの進退方向に対して
直交する方向に移動自在に設けられ、バックアップピン
における進退方向の軸線に交わりかつ傾斜して形成され
るとともに上記バックアップピンと摺接するテーパ面を
備えたテーパブロックを設け、そのうえ、上記テーパブ
ロックを、該ブロックのテーパ面がバックアップピンに
圧接される方向へ移動させるよう、所定の圧力でテーパ
ブロックを押圧するバックアップ用第1シリンダアクチ
ュエータを設け、さらにまた、上記バックアップピン第
1シリンダアクチュエータにテーパブロックを挟んで対
向配置され、かつ上記バックアップ用第1シリンダアク
チュエータによるテーパブロックへの押圧力よりも小さ
い所定の圧力で、上記テーパブロックをバックアップ用
第1シリンダアクチュエータによる押圧力とは逆方向に
押圧するバックアップ用第2シリンダアクチュエータと
を設けることによって上記目的を達成した。
[作用] 上記構成によれば、ワーク保持装置の動作時には、テ
ーパブロックにバックアップ用第1シリンダアクチュエ
ータの押圧力とバックアップ用第2シリンダアクチュエ
ータの押圧力との協働による一定の押圧力が作用する。
よって、バックアップピンには、その上下位置の如何に
かかわらず、常に一定のバックアップ圧が作用する。
[実施例] 以下、本発明の具体的な構成を、一実施例を示す図面
に基づいて詳細に説明する。
第1図ないし第3図に、本発明に関わるワーク保持装
置のバックアップ機構を示す。なお、ワーク保持装置の
全体的な構成およびその動作態様は、バックアップ機構
を除いて、第4図および第5図に示した従来の装置と同
様である。
第1図に明示するように、バックアップ機構1のボデ
ィー2には、バックアップピン10が、図中上下方向に進
退自在に設けられている。なお、ワークは上記バックア
ップピン10の上端に載置される。すなわち、上記バック
アップピン10は、このワークに近接離反する方向に進退
自在設けられている。
また、上記バックアップピン10の周面には、係合面11
が形成されているとともに、上記バックアップピン10の
下端には、ボール12が設けられている。
上記ボディー2とバックアップピン10との間には、付
勢手段としての圧縮ばね20が介装されている。この圧縮
ばね20によって、上記バックアップピン10は、図中上
方、言い換えればワークへ接近する方向へ常に付勢され
ている。
一方、上記ボディー2における上記バックアップピン
10の側方域(図中右方域)には、仮止め用シリンダアク
チュエータ30(以下、仮止めシリンダ30と称する)が配
設されている。この仮止めシリンダ30は、その作動軸線
を上記バックアップピン10の進退方向軸線と直交させて
配置されており、また、この仮止めシリンダ30は、上記
バックアップピン10の係合面11と係合離脱するロック部
材31を有している。
上記バックアップピン10の下方域には、テーパブロッ
ク40が、上記バックアップピン10の進退方向に対して直
交する方向(図中左右方向)に沿って移動自在に設けら
れている。このテーパブロック40の上部には、上記バッ
クアップピンにおける進退方向の軸線に交わり、かつ図
中において右上がりに傾斜したテーパ面40tが形成され
ている。
上記テーパブロック40の右方域には、バックアップ用
第1シリンダアクチュエータ50(以下、第1シリンダ50
と称する)が配設されている。この第1シリンダ50は、
図中左右方向、すなわち、上記テーパブロック40の移動
方向に沿って進退するピストンブロック51を有してお
り、このピストンブロック51の先端は、上記テーパブロ
ック40の右方端面40rに当接している。
一方、上記テーパブロック40の左方域、言い換えれ
ば、上記テーパブロック40を挟んで上記第1シリンダ50
に対向する位置には、バックアップ用第2シリンダアク
チュエータ60(以下、第2シリンダ60と称する)が配設
されている。この第2シリンダ60は、図中左右方向、す
なわち、上記テーパブロック40の移動方向に沿って進退
するピストンブロック61を有しており、このピストンブ
ロック61の先端は、上記テーパブロック40の左方端面40
1に当接している。
ここで、図から明らかなように、第1シリンダ50にお
けるピストンブロック51は、上記ピストンブロック61よ
りも、その径が大きく形成されている。
第3図は上記バックアップ機構の圧力回路70を示して
おり、エア供給源71から圧送されるエアは、切換え弁72
を介して、上記仮止めシリンダ30、第1シリンダ50、お
よび第2シリンダ60へと、それぞれ供給されて行く。
ここで、図から明らかなように、上記切換え弁72と第
1シリンダ50とを連通する流路には、減圧弁(リリーフ
弁)73、および絞弁と逆止弁とからなる流量調整弁74が
介装されており、また、上記切換え弁72と第2シリンダ
60とを連通する流路には、シャトル弁75が介装されてい
る。
以下、第3図に基づいて、バックアップ機構1の動作
態様を説明する。
第3図(a)は、ワーク載置前の状態を示しており、
バックアップピン10は、圧縮ばね20に支持されて常態位
置に占位している。このとき、バックアップピン10の下
端は、テーパブロック40から離隔している。また、各シ
リンダ30,50,60も、図に示す常態位置に占位しており、
ロック部材31はバックアップピン10から離脱している一
方、上記ピストンブロック51とピストンブロック61と
は、テーパブロック40を右方に占位させている。
バックアップピン10にワーク100が載置されると、上
記バックアップピン10は、第3図(b)に示す如く、ワ
ーク100の形状に合わせ、かつ圧縮ばね20の弾性復帰力
に抗して下降する。
次いで、切換え弁72(第2図参照)が開成されると、
該切換え弁72との間に減圧弁73および流量調整弁74が介
装されている第1シリンダ50と、切換え弁72との間にシ
ャトル弁73が介装されている第2シリンダ60とに先んじ
て、切換え弁72との間の流路に弁が介在していない仮止
めシリンダ30に先ずエアが供給される。
これにより、第3図(c)に示す如く、ロック部材31
が左行し、該ロック部材31の先端部がバックアップピン
10の係合面11に圧接することによって、上記バックアッ
プピン10が仮止めされる。
バックアップピン10が仮止めされた後、上記仮止めシ
リンダ30に遅れて、第1シリンダ50と第2シリンダ60と
にエアが供給される。
上記第1シリンダ50へは、減圧弁73によって調整され
た所定の圧力でエアが供給され、一方、上記第2シリン
ダ60へは、シャトル弁75を介してエアが供給される。
ここで、先に述べたように、第1シリンダ50のピスト
ンブロック51は、第2シリンダ60のピストンブロック61
よりも太く形成されている。このため、ピストンブロッ
ク51に作用するエア圧は、ピストンブロック61に作用す
るエア圧よりも大きく、この圧力の差によって、テーパ
ブロック40は、ピストンブロック51とピストンブロック
61とに挟まれた状態で図中左方へ移動される。
テーパブロック40が左行し、第3図(d)に示すよう
に、上記テーパブロック40のテーパ面40tが、ボール12
に圧接することによって、バックアップピン10のバック
アップが完了する。
ここで、もしも上記第1シリンダ50の作用圧が大きす
ぎた場合、上記テーパブロック40が更に左行して、テー
パ面40tがバックアップピン10を押し上げてしまう虞れ
がある。しかしながら、上記切換え弁72と第1シリンダ
50とを連通する流路には、減圧弁(リリーフ弁)73が介
装されているため、上記第1シリンダ50の作用圧が所定
値以上に増大することはなく、上述したような不都合は
生じない。
[発明の効果] 以上詳述した如く、本発明に関わるワーク保持装置で
は、ワークに対して近接離反する方向に進退自在に設け
られたバックアップピンと、このバックアップピンをワ
ークに接近する方向へ付勢する付勢手段とを設けるとと
もに、上記バックアップピンに係合離脱するロック部材
を有し該ロック部材をバックアップピンに係合させるこ
とによってバックアップピンを進退不能にロックする仮
止め用シリンダアクチュエータを設け、さらに、上記バ
ックアップピンの進退方向に対して直交する方向に移動
自在に設けられ、バックアップピンにおける進退方向の
軸線に交わりかつ傾斜して形成されるとともに上記バッ
クアップピンと摺接するテーパ面を備えたテーパブロッ
クを設け、そのうえさらに、テーパブロックのテーパ面
がバックアップピンに圧接されるよう、テーパブロック
を所定の圧力で押圧するバックアップ用第1シリンダア
クチュエータを設けるとともに、上記バックアップ用第
1シリンダアクチュエータにテーパブロックを挟んで対
向配置され、かつ上記バックアップ用第1シリンダアク
チュエータによるテーパブロックへの押圧力よりも小さ
い所定の圧力で、上記テーパブロックをバックアップ用
第1シリンダアクチュエータによる押圧力とは逆方向に
押圧するバックアップ用第2シリンダアクチュエータを
設けることによってバックアップ機構を構成している。
上記構成によれば、ワーク保持装置の動作時には、テ
ーパブロックにバックアップ用第1シリンダアクチュエ
ータの押圧力とバックアップ用第2シリンダアクチュエ
ータの押圧力との協働による一定の押圧力が作用し、バ
ックアップピンには、その上下位置の如何にかかわら
ず、常に一定のバックアップ圧が作用する。
このように、本発明に関わるワーク保持装置では、バ
ックアップピンの上下位置、すなわちワーク各部におけ
る寸法誤差の大小によってバックアップ圧が変化するこ
とがないので、ワークを確実に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に関わるワーク保持装置におけるバック
アップ機構の要部断面図、第2図は上記バックアップ機
構を動作させるための圧力回路図、第3図(a)から
(d)は上記バックアップ機構の動作態様を順を追って
示す断面図、第4図および第5図は従来構造のバックア
ップ機構を備えたワーク保持装置の全体側面図および全
体平面図であり、第6図は上記従来構造のバックアップ
機構を示す断面図である。 1……バックアップ機構、2……ボディー、 10……バックアップピン、20……圧縮ばね、 30……仮止め用シリンダアクチュエータ、 31……ロック部材、 40……テーパブロック、40t……テーパ面、 50……バックアップ用第1シリンダアクチュエータ、51
……ピストンブロック、 60……バックアップ用第2シリンダアクチュエータ、61
……ピストンブロック、 70……圧力回路、100……ワーク。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワークを一方側から押圧するクランプ機構
    と、上記ワークを他方側から押圧するとともに上記ワー
    クの寸法誤差を吸収するバックアップ機構とによって、
    ワークを挟持するよう構成されたワーク保持装置であっ
    て、 ワークに対して近接離反する方向に進退自在に設けられ
    たバックアップピンと、 上記バックアップピンをワークに接近する方向へ付勢す
    る付勢手段と、 上記バックアップピンに係合離脱するロック部材を有
    し、該ロック部材を上記バックアップピンに係合させる
    ことによって該バックアップピンを進退不能にロックす
    る仮止め用シリンダアクチュエータと、 上記バックアップピンの進退方向に対して直交する方向
    に移動自在に設けられ、上記バックアップピンにおける
    進退方向の軸線に交わりかつ傾斜して形成されるととも
    に上記バックアップピンと摺接するテーパ面を備えたテ
    ーパブロックと、 上記テーパブロックを、該ブロックのテーパ面が上記バ
    ックアップピンに圧接される方向へ移動させるよう、所
    定の圧力で上記テーパブロックを押圧するバックアップ
    用第1シリンダアクチュエータと、 上記バックアップ用第1シリンダアクチュエータに上記
    テーパブロックを挟んで対向配置され、かつ上記バック
    アップ用第1シリンダアクチュエータによる上記テーパ
    ブロックへの押圧力よりも小さい所定の圧力で、上記テ
    ーパブロックを、上記バックアップ用第1シリンダアク
    チュエータによる押圧力とは逆方向に押圧するバックア
    ップ用第2シリンダアクチュエータと、 を備えて成るバックアップ機構を具備したことを特徴と
    するワーク保持装置。
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CN105855957B (zh) * 2016-05-09 2018-01-05 宁波斯贝科技缸套有限公司 一种汽缸加工用气动夹具
CN114654279A (zh) * 2022-01-05 2022-06-24 福建冠维汽车零部件有限公司 一种转向节主销加工的自动夹具工装组件

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