JP2733564B2 - 高炉操業におけるスリップ予知方法 - Google Patents

高炉操業におけるスリップ予知方法

Info

Publication number
JP2733564B2
JP2733564B2 JP14980488A JP14980488A JP2733564B2 JP 2733564 B2 JP2733564 B2 JP 2733564B2 JP 14980488 A JP14980488 A JP 14980488A JP 14980488 A JP14980488 A JP 14980488A JP 2733564 B2 JP2733564 B2 JP 2733564B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
difference
slip
occurrence
blast furnace
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14980488A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01319611A (ja
Inventor
満 木口
政明 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP14980488A priority Critical patent/JP2733564B2/ja
Publication of JPH01319611A publication Critical patent/JPH01319611A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2733564B2 publication Critical patent/JP2733564B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21BMANUFACTURE OF IRON OR STEEL
    • C21B5/00Making pig-iron in the blast furnace
    • C21B5/006Automatically controlling the process

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacture Of Iron (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は高炉操業におけるスリップホール発生の予知
方法に係り、詳しくは、炉頂ガス組成におけるN2濃度、
通気抵抗指数等の通気抵抗値あるいは高炉高さ方向各部
のシャフト差圧を指標として高炉操業中に発生するスリ
ップホール発生を予知する高炉操業におけるスリップホ
ール発生の予知方法に係る。
従来の技術 高炉操業において、スリップの発生は、炉熱の抵下や
大巾な生産量の抵下につながり、高炉操業管理上大きな
問題になっている。
すなわち、炉内圧力が増加すると、炉内圧力が装入物
の下降する力に釣り合うようになって、装入物の棚吊り
が発生する。炉内で棚吊りが発生すると、棚吊りのとこ
ろに、徐々にスリップホールが発生し、このスリップホ
ールのところに装入物が急降下する現象が、スリップと
いわれている。
スリップが発生すると、炉内圧力と装入物荷重との釣
り合いが崩れ、炉頂に装入物が吹上げるという、所謂吹
抜けが発生し、好ましくない。
高炉操業においては、スリップの発生を予知し、その
発生を未然に防止することが望まれ、これを予知できれ
ば高炉操業が大巾に改善される。
従来から、スリップや吹抜け等の防止方法として、例
えば、特開昭62−270712号公報に示す“高炉状況検出シ
ステム”が提案されている。
この方法は炉内装入物の荷下り速度とゾンデからの情
報とによってスリップを予知するものである。
しかし、このシステムで用いるデータの一つの荷下り
速度は、装入毎の炉内装入物の表面に検尺センサーを下
げて検出した速度である。しかし、この荷下り速度は、
装入物表面近傍における原料の流れ込みや検出に用いる
検尺センサーの倒れ等によって影響され、これを用いて
も、スリップは高精度に予知できない。
また、ゾンデからの情報は高炉操業状況を示す操業デ
ータのみにとどまらず、原料装入などによって影響され
る。例えば、原料装入時に炉内ガス温度は低下し、その
後、回復するが、ゾンデからの情報では、このような原
料装入による変化を高炉操業上の変化から区別すること
は困難である。
そもそも、スリップの生因をなすスリップホールの発
生は、徐々に僅かづつ行なわれる。スリップホールの発
生は一定周期毎に判断するのでは、これを予知すること
は困難である。また、スリップホールは高炉内に生じた
空洞であって、その空洞の占める割合は異常に小さい。
これを正確に推定するには、単位時間における高炉内に
装入した炉内装入物の体積と炉内で溶融し滴下した溶融
体の体積との差で求めるのが本筋である。
しかし、高炉内での溶融滴下量はある精度をもって推
定することは行なわれていないため、一定周期毎の判断
ではスリップホールの発生や形成を予測することはでき
ない。
一方、スリップは炉内圧力とのバランスによって発生
するから、スリップ予知に適切な情報は、シャフト圧力
(差圧)とも考えられる。しかしながら、実際に、シャ
フト圧力の動きをみると、スリップが起こる前のシャフ
ト圧力の変動巾は必ずしも大きくない。シャフト圧力の
レベルを管理するだけでは、スリップの予知は困難であ
る。
さらに、特開昭58−71310号公報に記載されるよう
に、高炉の圧力損失と炉内装入物荷重との比を、棚吊
り、スリップ、吹抜けを発生させない条件に設定し、こ
の条件を満たすように送風する高炉送風方法が提案され
ている。
しかし、この方法であっても、炉内装入物荷重の測定
精度を高めることがきわめてむづかしく、スリップ等の
予知を正確に行なうことは困難である。
発明が解決しようとする課題 本発明はこれらの問題を解決することを目的とし、具
体的には、高炉操業においてスリップホール発生の予知
を行なうデータは外乱を受け易いデータであるため、予
知精度が悪く、予知が不十分で正確に予知ができず、ス
リップホール発生の防止対策が遅れ、炉熱の抵下や減産
になるなり、スリップホール発生を精度よく予知する方
法が未だ十分研究されていないことを解決する。
課題を解決するための手段ならびにその作用 すなわち、本発明方法は、連続的に測定される炉頂ガ
ス組成中からN2濃度を検出し、現在のN2濃度を求め、こ
のとき以前の過去一定期間のN2濃度平均値に比較して、
その差分が正の方向に所定値以上になったときに、差分
を加えた累積を求め、この累積計算値が予め定めたN2
界値をこえたときにスリップホールの発生を予知するこ
とを特徴とする。
まず、本発明者等は、高炉操業において、スリップ発
生時の種々の操業データを解析し、その上で、高炉操業
上の事故の一つのスリップホールの発生の原因を調べた
ところ、 “スリップ発生前には、炉頂ガス組成中のN2濃度が上昇
し、これに伴って通気抵抗が上昇すること、” がわかった。
更に進んで、このスリップの発生機構を実高炉操業に
近いと云われる非定常断面均一モデルによって解析した
ところ、 “高炉下部でスリップホールが形成された時には、炉頂
ガス組成中のN2濃度が上昇することが認められ、スリッ
プ発生前には炉頂ガス中のN2濃度が高いレベルで推移し
ていること、” がわかった。
そこで、本発明者等は、これらの成因について、更に
検討したところ、次の通りである。
高炉操業において、スリップが発生するときには、送
風圧力が上昇する。これは、高炉の炉内において、装入
物の一部に通気抵抗が大きい断面が形成され、これによ
って送風圧力が上昇する。通気抵抗の大きい断面は、装
入物の他のところに較べて降下スピードが遅く、このた
め、その直下には大きなスリップホールが形成する。
通気抵抗の大きい断面の下に大きなスリップホールが
形成されると、スリップホールに到来する未還元物(Fe
OX等)の量が減少する。
しかし、スリップホールは未還元物の到来量が減少す
るが、かえってその部分が空間で抵抗がきわめて小さい
ことから、スリップホールへの下部からのCOガスの上昇
量は増加し、赤熱コークスも十分存在する。このため、
スリップホールにおいて熱は過剰になり、過熱部が形成
される。
更に詳しく説明すると、高炉内における鉄の精錬反応
は、次の(1)、(2)ならびに(3)に示す各種還元
反応によって進行し、スリップホールでる到来した未還
元物に対してこのゆうな反応が進行する。しかし、未還
元物の到来量が減少するため、スリップホールでは、こ
れら各種還元反応が減少する。これら(1)〜(3)の
反応の減少の中で吸熱反応である(2)ならびに(3)
の反応が減少してスリップホールでの熱が吸収される割
合が少なく、かえって、熱が過剰になり、過熱部が形成
される。
FeO+CO=Fe+CO2 ……(1) C+CO2=2CO ……(2) FeO+C=CO+Fe ……(3) これらのところから、 (1)スリップホールに到来する未還元物の減少によっ
て還元反応が減少すると、それにともなって還元ガスC
O、CO2が減少するため炉頂ガス組成のCO+CO2濃度は減
少し、これにともなってN2濃度が増加すること、 (2)通気抵抗が大きくかつ降下スピードが遅い断面の
下部形成されるスリップホールには先にのべたとおり、
過熱部が形成される。そのため、断面から上部への熱供
給は高炉の他部分より増加するために、断面の上では溶
融部分が多くなり、融着層の範囲も拡大することから、
断面における通気抵抗がさらに増加すること がわかる。
本発明は上記のところの研究解析の結果にもとずい
て、なかでも、炉頂ガス組成中のN2濃度の変化を利用
し、スリップホールの発生を予知する。
まず、本発明法においては、所定の周期をもって連続
的に測定される各炉頂ガス系列において、各組成のうち
でN2濃度を検出し、この基準とする時点の検出値を現在
のN2濃度(以下、N2現在値という。)とし、このN2現在
値とN2過去平均値とを対比して、その差分を求める。こ
のN2過去平均値は、その基準とする時点のN2現在検出値
の検出以前、つまり、過去の一定期間、例えば数十分間
や数時間にわたって検出されたN2濃度の平均値(以下、
N2過去平均値という。)である。
そこで、この差分が正の方向に一定の境界値(以下、
N2境界値という。)をこえたときには、炉内の装入物、
なかでも、未還元物の到来の減少を予知する。
次に、このように差分がN2境界値をこえたときには、
高炉内でのスリップを発生を予知し、さらに、差分が境
界値を正の方向にこえたときから、差分を累積計算す
る。
すなわち、スリップ発生を予知し、これに併せて、予
知以後の差分を順次に加えて累積させ、その累積計算値
としての合計差分の大きさによって、形成されるスリッ
プホールの大きさやその継続時間が具体的に把握でき、
炉内におけるスリップホールの形成の程度がわかり、ス
リップホール修復のために具体的な対策をたてることが
できる。
なお、このようにスリップを予知してから差分を加え
て累積し、これに併せて、例えば、送風量の減少その他
操業条件をコントロールすると、スリップホールを修復
でき、スリップホールへの炉内装入物、なかでも、未還
元物の到来量の減少を解消する。この修復完了の時期は
差分がN2境界値以下に降下したときとして正確に判断で
き、このときには、差分の累積計算は停止する。
また、比較の対象になるN2境界値は、高炉の容量や炉
床面積を考慮してスリップの可否を実測して予め求めて
おくものである。例えば、4000m3級の高炉では0.2%程
度の一定値をとると、スリップホールの発生は正確に予
知できる。
また、炉頂ガスのN2濃度のほか、これに併せて、高炉
の圧損や通気抵抗指数をとり上げると、スリップホール
の発生をより正確に予知することもできる。すなわち、
炉内にスリップホールが形成されると、通気抵抗が上昇
する。この通気抵抗値をあらわすものとして圧損や通気
抵抗指数をとり上げ、これらと測定以前、つまり、過去
の通気抵抗値の平均値との差分を求め、この差分を上記
のところと同様に通気性の境界値と比較してスリップホ
ールの発生を予知する。この通気抵抗値からの予知方法
を、N2濃度からの予知方法と併用すると、より正確にス
リップが予知できる。
更に詳しく説明すると、N2濃度変化のみによってスリ
ップホールの発生を予知すると、断続的に高炉円周方向
で繰返し、炉内装入物などの未還元物の荷下りの減少を
生じた場合も、N2濃度が上昇する。このため、炉内通気
抵抗値を組合せると、スリップ予知を行なうと、予知精
度が一層向上する。
また、上記の如く、予知する際の検出因子について、
更に詳しく説明すると、次の通りである。
(1)炉頂ガスN2 (a)炉頂ガスに対し、一定周期毎に測定される炉頂ガ
ス組成の系列において、そのうちからのN2濃度であっ
て、一定周期、例えば5分毎に検出する。
(b)操業中で基準とする現在時点のN2現在検出値とN2
過去平均値との差分(ΔN2)として計算により求める。
(c)差分(ΔN2)が、N2境界値、例えば、0.2%N2
上になったときには、そのときからの差分(ΔN2)を加
えて累積計算して(T・ΔN2)とする。
(d)累積計算値(T・ΔN2)に対応してT・N2境界値
を設定しておく。
なお、T・N2境界値は、スリップホールの発生が予想
されている直前の値を設定することもできるが、この値
を大小に区切って、各段階でのT・N2境界値をそれぞれ
設定しておくと、スリップホールを抑制する高炉操業法
を採ることができる。
(e)一定期間にわたって累積計算した値(T・ΔN2
は、(d)で設定しておいたT・N2境界値と比較する。
(f)スリップホールの発生を予知し、減風などを行な
ってスリップホールを修復し、差分(ΔN2)が例えば0.
2%のN2界値以下になったときは、差分を加える累積計
算を停止し、ゼロにする。ここで、ゼロとする理由は、
スリップホールの成長が止まり、かつ解消できたと判定
できる理由からである。
(2)通気性 この通気性を示す指標として通気抵抗指数をとり、こ
の指数を一定の周期毎に集められたデータにもとずいて
長期と短期とに分けて次の通り計算し、スリップの発生
を予知することができる。
(a)通気抵抗指数を求める炉内データの蒐集炉内の通
気抵抗を評価するために、例えば5分毎の如き一定周期
にわたって通気抵抗指数を計算するデータ、例えば炉頂
圧力と送風圧力との差として得られる圧損等を求める。
次に、この各周期毎の通気抵抗指数を少なくとも8時
間(この時間は装入原料の高炉中の在炉時間に相当す
る。)以上にわたって記憶する。
(b)長期上昇通気抵抗指数 スリップホール発生の判断時には、上記の如く記憶さ
れた各周期毎の通気抵抗指数をそのときから過去例えば
8時間にわたって平均を求め、この平均値を判断時の最
新周期の通気抵抗指数とを比較し、その差分を長期上昇
通気抵抗指数とする。
(c)短期上昇通気抵抗指数 操業中、例えば5分毎の如き周期で、その判断時以前
30秒よりも短い期間の通気抵抗指数の最大値に対し、そ
のときから過去例えば30分間の通化抵抗指数の平均値を
対比し、その差を短期上昇通気抵抗指数とする。
(d)通気性境界値 以上の通りに、通気抵抗指数の差分を長期と短期に分
けて、短期上昇ならびに長期上昇の各通気抵抗指数を求
め、これら指数を予め設定した通気性境界値に比較す
る。この比較において、各上昇指数が通気性境界値をこ
えたとき、スリップホールの発生を予知する。
また、上記のところでは、通気性を示す指標として通
気抵抗指数を採用するが、これに代って以下の如く、高
炉において、その高さ方向に所定間隔をおき炉内圧力
(以下シャフト差圧という。)を測定し、この各測定場
所のシャフト差圧を用いてもスリップホールは予知でき
る。
まず、本発明者等は、スリップホール発生時と通常操
業時とにおいて、シャフト差圧の変化について詳細に調
べたところ、スリップホール発生時には、通常操業時に
較べて、シャフト差圧が高いレベルで、しかも、長時間
にわたって推移することがわかった。
次に、このシャフト差圧の変化をスリップホールの予
知に利用するために、高炉の各測定場所毎に、シャフト
差圧を例えば5分毎の如く一定の周期毎、又は時々刻々
に求め、現在のシャフト差圧(以下、差圧現在値とい
う。)とそのときから例えば過去8時間のシャフト差圧
の平均値(以下、差圧過去平均値という。)とを比較し
て差分を求める。この差分を加えて累積計算し、この累
積計算値が予め定めた差圧の境界値以上になったとき
に、スリップホールの発生時を予知する。この差分を累
積計算することによりシャフト差圧の大きさとともに継
続時間が具体的に把握でき、スリップホールの発生を予
知することができる。
また、スリップホール予知後は、減風等を行なって、
スリップホールを修復する。
更に具体的に説明すると、シャフト差圧データを例え
ば5分の如く一定周期毎に処理し、差圧現在値と差圧過
去平均値(例えば1時間前〜9時間前)との差分(ΔS
P)を求め、この差分(ΔSP)を加えて累積計算を行な
って、差分(ΔSP)が差圧過去平均値より小さくなった
ときには累積計算を停止して累積計算値(T・ΔSP)を
零にする。このようなシャフト差圧の処理は各測定ポイ
ントで、それぞれ差圧境界値を予め定めて行なわれる。
次に、累計計算開始後、累積計算値(T・ΔSP)が予
め定めた差圧境界値より大きいかどうかを、高炉の各測
定ポイント毎に個別的に判断する。この判断において、
少なくとも一つの測定ポイントで累積計算値(T・ΔS
P)が差圧境界値より大きくなれば、このときにスリッ
プホールの発生を予知し、例えば10〜20%等の減風を行
なう。
実 施 例. 実施例1 まず、容量4000m3級の高炉操業時に、連続的に測定さ
れる炉頂ガス組成のうちからN2濃度を検出し、予知時で
基準とする値をN2現在検出値がN2過去平均値(その基準
とする現在から過去8時間にわたる)をこえて大きいと
きには、その差分を累積し、N2累積計算値(T・ΔN2
を求めた。
次に、第1図に示す如く、N2累積計算値(T・ΔN2
を大、小に区別し、これに炉内通気抵抗(通気抵抗指数
をとった)の変化を関連させてスリップを予知し、高炉
の操業条件を調整した。すなわち、N2累積計算値(T・
ΔN2)が大きくかつ通気抵抗が大のときには、第1表に
示すアクション1を選定し、最大限の減風を行なってス
リップを修復した。
また、N2累積計算値(T・ΔN2)が大でも通気抵抗の
上昇が小であれば、アクション2を選定し、減風量が最
大値のアクション1より減風量が若干量低下させた。こ
のように各ケースにおいて、第1表に示す各アクション
を選択すると、スリップ予知に対し、高炉操業の自動化
が達成できた。
但し、減風量はA1>A2>A3>A4の順に小さくなり、風
量の抵下量もB1>B2の順に小さくなる。
また、上記の通りに操業したときに、第2図に示すよ
うに、(a)ならびに(b)の各期間では炉頂ガス組成
中でN2濃度がN2過去平均値をこえて高いレベルで推移し
た。そこで、(a)、(b)の各期間においてはN2現状
値とN2過去平均値との差分を求め、この差分を累積計算
した。しかし、(a)期間では累積計算値(T・ΔN2
があまり大きくならなかったが、(b)期間では累積計
算値(T・ΔN2)が徐々に大きくなり、予め設定したTN
2境界値(2.0%)をこえていた。このため、このこえた
ところで、送風量を約20%程度減風させたところ、差指
に粗密がみられたが、スリップが発生せず、安定して操
業を続けることができた。
実施例2. まず、実施例1と同様に高炉操業し、この際に、第3
図に示す(c)ならびに(d)の期間において、差圧現
在値が差圧過去平均値より大きくなった。これら両期間
で差分は同レベルであるが、継続時間が異なり、差分の
累積計算値(T・ΔSP)は差圧境界値より大きくなった
のは(d)期間であり、10%減風を行なったところ、累
積計算値(T・ΔSP)が差圧境界値より低下し、スリッ
プホールが修復できた。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明方法は、連続的に測定さ
れる炉頂ガス組成から求めたN2濃度や、通気抵抗指数等
の炉内通気抵抗値を指標とし、スリップホール発生の判
断時に、現在の指標値とそのとき以前過去一定期間にわ
たって指標値を平均した平均値とを比較し、その差分が
所定値以上のときに差分を加えて累積し、その加えた累
積計算値を、予め定めた境界値に対比してスリップホー
ルの発生を予知する。
従って、本発明方法によればスリップホール発生の予
知精度が大巾に向上するため、適切なアクションをとる
ことが可能であり、また、スリップホールが発生しそう
な時のみに確実にアクションがとることができるように
なり、スリップに基づく問題はいずれも解決することが
可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明法を実施する際の一例のアクションを指
示するフロー図、第2図は第1図の一例の作動タイムフ
ロー図、第3図は他の実施例の作動タイムフロー図であ
る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続的に測定される炉頂ガス組成中からN2
    濃度を検出し、現在のN2濃度を求め、このとき以前の過
    去一定期間のN2濃度平均値に比較して、その差分が正の
    方向に所定値以上になったときに、前記差分を加えた累
    積を求め、この累積計算値が予め定めたN2境界値をこえ
    たときにスリップホールの発生を予知することを特徴と
    する高炉操業におけるスリップホール発生の予知方法。
  2. 【請求項2】連続的に測定される炉頂ガス組成中からN2
    濃度を検出する一方、圧損または通気抵抗指数を含む通
    気抵抗値を検出し、現在のN2濃度を、このとき以前の過
    去一定期間のN2濃度の平均値に比較して、その差が正の
    方向に所定値以上になったときに、前記差分を加えた累
    積を求め、この累積計算値が予め定めたN2境界値をこ
    え、これに併せて、現在の通気性を、このとき以前過去
    一定期間の通気抵抗値の平均値に比較してその差分を求
    め、この差分を加えた通気抵抗値の累積を求め、この累
    積計算値が予め定めた通気抵抗値の境界値以上になった
    ときにスリップ発生を予知することを特徴とする高炉操
    業におけるスリップホール発生の予知方法。
JP14980488A 1988-06-17 1988-06-17 高炉操業におけるスリップ予知方法 Expired - Fee Related JP2733564B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14980488A JP2733564B2 (ja) 1988-06-17 1988-06-17 高炉操業におけるスリップ予知方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14980488A JP2733564B2 (ja) 1988-06-17 1988-06-17 高炉操業におけるスリップ予知方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01319611A JPH01319611A (ja) 1989-12-25
JP2733564B2 true JP2733564B2 (ja) 1998-03-30

Family

ID=15483076

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14980488A Expired - Fee Related JP2733564B2 (ja) 1988-06-17 1988-06-17 高炉操業におけるスリップ予知方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2733564B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05271728A (ja) * 1992-03-25 1993-10-19 Nkk Corp 高炉の吹抜け防止方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01319611A (ja) 1989-12-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH049843B2 (ja)
JPWO2018020929A1 (ja) 排滓重量推定方法及び排滓重量推定装置
JP2733564B2 (ja) 高炉操業におけるスリップ予知方法
WO1999023262A1 (fr) Procede d'exploitation d'un haut-fourneau
JP7502626B2 (ja) 高炉の炉況判断方法
JP5220458B2 (ja) 出力値予測方法、該装置および該方法のプログラム
JP2678767B2 (ja) 高炉の操業方法
JP3598824B2 (ja) 高炉の操業方法
JP2696114B2 (ja) 高炉の操業管理方法
JP4081248B2 (ja) 高炉下部の制御方法
JPS582601B2 (ja) 高炉内圧力変動パタ−ンの表示装置
EP4269626A1 (en) Detection method and detection device for liquid level height of liquid, detection method and detection device for liquid level height of molten material, and operation method for vertical furnace
JP2724365B2 (ja) 高炉の操業方法
JP2733565B2 (ja) 高炉の操業方法
EP4269625A1 (en) Method for detecting remaining amount of liquid and detection device for same, method for detecting remaining amount of molten substance and detection device for same, and vertical furnace operation method
JPS6041123B2 (ja) 高炉操業方法
KR100340571B1 (ko) 벨-레스 고로 장입차지의 거동예측장치 및 그 방법
JPH10310807A (ja) 高炉操業方法
JPH04365807A (ja) 高熱炉の壁落ちに伴なう炉熱低下予測方法
JPH11222610A (ja) 高炉の炉熱制御方法
JPH0320402A (ja) 高炉操業方法
JPS59221583A (ja) 竪型炉の炉内状況監視法
JPH04285105A (ja) 高熱炉の壁落ち状況把握方法
TW202302864A (zh) 液體殘留量的檢測方法及檢測裝置、熔融物殘留量的檢測方法及檢測裝置、立式爐的操作方法
JP2001073013A (ja) 高炉の炉熱変化判定方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees