JP2733413B2 - 画像データ操作方法および画像データ操作装置 - Google Patents

画像データ操作方法および画像データ操作装置

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JP2733413B2
JP2733413B2 JP15517292A JP15517292A JP2733413B2 JP 2733413 B2 JP2733413 B2 JP 2733413B2 JP 15517292 A JP15517292 A JP 15517292A JP 15517292 A JP15517292 A JP 15517292A JP 2733413 B2 JP2733413 B2 JP 2733413B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像に含まれる物体の
色を変更する際に、画像中の物体の部分の画像データを
表す反射モデルを用いて画像データの変更処理を制御す
る画像データ操作方法および画像データ操作装置に関す
る。
【0002】コンピュータによるデザインシステムでポ
スターや商品などをデザインする際およびコンピュータ
グラフィクスを作成する際には、写真などの原稿を読み
取って得られるカラー画像や作成したカラー画像に含ま
れる物体部分について、色や大きさ,形状を変えたり、
他の画像と合成したりする処理を行う場合が多い。更
に、材質を変更した場合をシミュレートするためなど
に、物体の表面の光沢感や質感を変えてみることも必要
とされている。また、同様の処理は、デスクトップパブ
リッシングシステムや印刷の原版作成システムなどにも
幅広く利用されている。
【0003】このようなコンピュータシステムにおいて
は、色や形状や表面の性質の変更などの処理を高精度に
行って、人間の視覚に不自然さを感じさせない高品質の
画像を得ることが必要とされるとともに、これらの処理
に要する時間の短縮も必要とされている。また、簡単で
使いやすい計算機対人間インタフェース(ヒューマンイ
ンタフェース)の実現が要望されている。
【0004】
【従来の技術】画像中の物体の色を変更する方法として
は、操作者からの色の指定に応じて、物体の部分の各画
素の色の色相値を変更する方法がある。この場合は、予
め、各画素の画像データを色相,彩度,明度を指標とす
る表色系に変換しておき、色相値の変更を施した後に、
画像データをRGB表色系に変換してディスプレイ装置
への表示などに用いればよい。
【0005】この方法により、物体の光沢感などの表面
の性質を保存したまま、物体の色を変更することができ
る。また、ディスプレイ装置に目標色を指定するための
カラーパレットを表示しておき、操作者がマウスやライ
トペンなどで所望の色が表示された画面上の位置によっ
て目標色を簡単に指定することにより、簡易なヒューマ
ンインタフェースが実現されている。
【0006】他に、簡単な反射モデルを利用して、物体
の色を変更する方法もある。一方、物体の表面の性質を
変更する方法としては、予め、材質の異なる物体の画像
を入力して保持しておき、処理対象の画像から切り出し
た物体の部分と置き換える方法がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに物体の色相値を変更する方法は、物体の色を変更す
ることを目的としたものであり、物体の表面の性質を変
更することはできなかった。また、物体の色彩を微妙に
調整するために彩度や明度を変更すると、影が白っぽく
なったり、光沢が消えてしまったりする場合があり、処
理後の画像が不自然になってしまうことがあった。
【0008】同様に、簡単な反射モデルを利用する方法
を適用した場合にも、物体の表面の性質を変更すること
はできなかった。一方、材質や色が異なる物体の画像を
入力して、物体の部分の画像と置き換える方法を用いれ
ば、物体の色および表面の性質の両方を変更することが
できる。しかしながら、この場合は、変更後の色あるい
は材質の物体の画像そのものを予め用意しておく必要が
あり、その準備に手間がかかる。また、材質や色などの
特性の選択範囲が、用意された画像中の物体の特性に制
限されてしまう。
【0009】このような課題を解決し、物体の色および
表面の性質を自由に変更しながら、人間の視覚によって
自然な画像として知覚される画像を得るための技法とし
て、本出願人は、既に、特願平3−195326号『カ
ラー画像制御方法』を出願している。
【0010】この技法は、物体そのものの色(以下、物
体色と称する)とともに照明光および周囲からの二次反
射光の色を考慮した反射モデルを用いて物体の部分の画
像データを表し、物体,照明光,二次反射光それぞれの
色とこれらを表すベクトルに対応する係数それぞれとを
独立に変更可能としたものである。
【0011】上述した反射モデルにおいては、画像デー
タ(R0 ,G0 ,B0 )は、物体色ベクトル(Rd ,G
d ,Bd )と照明光ベクトル(Rs ,Gs ,Bs )と二
次反射光ベクトル(Ra ,Ga ,Ba )と、これらのベ
クトルそれぞれに対応する係数K1 ,K2 ,K3 とを用
いて、
【0012】
【数01】
【0013】式のように表される。ここで、各ベクト
ルに対応する係数K1 ,K2 ,K3 は、物体の各位置に
おける拡散反射特性,鏡面反射特性,表面の粗さおよび
観察者の視線方向によって決まるものであり、各画素に
対応する物体上の位置における物体の属性、すなわち、
形状や材質および表面の性質を表している。
【0014】したがって、式において、物体色ベクト
ル,照明光ベクトル,二次反射光ベクトルおよび係数K
1 ,K2 ,K3 をそれぞれ独立に変更すれば、プラスチ
ックで整形された物体や塗装された物体のように表面の
色が一様な物体を対象として、物体の色や属性を自由に
変更した場合について、物体の部分の各画素の画像デー
タを得ることができる。
【0015】ところで、画像中の物体の色や属性を変更
するような処理の利用者は限られていたことから、この
ような処理に対応した画像処理システムにおいては、処
理の高速化よりも装置の小型化や汎用性が重要視されて
いた。
【0016】このため、上述した技法を用いた画像デー
タ操作装置においては、画像中の物体の色や属性の全て
を変更する場合にも対応できるように、入力された全て
の画像について、各画素に対応して係数K1 ,K2 ,K
3 を求めるための膨大な演算処理を行っており、色の変
更処理の高速化が難しかった。
【0017】しかしながら、上述した係数K1 ,K2
3 は、物体の属性を表すものであるから、物体の色の
みを変更する場合には、必ずしもこれらの係数K1 ,K
2 ,K3 の全てを求める必要はない。
【0018】特に、物体の色が無彩色である場合は、物
体の属性は、各画素の画像データの明るさ成分の相対的
な差異で表されているから、物体の属性を変更する必要
がない場合は、各画素の画像データの明るさ成分の値を
一様に調整することにより、物体の色を無彩色の範囲で
変更することが可能である。すなわち、このような場合
に係数K1 ,K2 ,K3 を算出する処理は無駄な処理で
ある。
【0019】一方、実際に商品などをデザインする作業
やコンピュータグラフィクスを作成する作業は試行錯誤
の連続であり、物体の色を様々に変更する処理を繰り返
す場合が多い。このため、物体の部分の色のみを高速に
変更可能な画像データ操作装置の実現が要望されてい
る。
【0020】本発明は、物体の部分の画像データを表す
反射モデルを用いて、物体や照明光の色を高速に変更可
能な画像データ操作方法および画像データ操作装置を提
供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】図1は、請求項1の画像
データ操作方法の原理を示す図である。請求項1の発明
は、画像に含まれる物体そのものの色を示す物体色ベク
トルと照明光の色を示す照明光ベクトルと二次反射光の
色を示す二次反射光ベクトルとのそれぞれに対応する係
数を乗じて得られる各成分によって物体の部分の各画素
の色を表す画像データを表す反射モデルを用いて、物
体,照明光,二次反射光それぞれの色を変更する画像デ
ータ操作方法において、物体,照明光,二次反射光の少
なくとも1つの色の変更後の色を示す目標色が入力さ
れ、目標色が有彩色である場合は、画像データに基づい
て、物体色ベクトルと照明光ベクトルと二次反射光ベク
トルとを求めるとともに、これらのベクトルに対応する
係数を各画素について求め、目標色に応じて該当するベ
クトルを変更し、変更後の各ベクトルと各ベクトルに対
応する係数とから各画素の画像データを算出し、目標色
が無彩色である場合は、画像データから各画素の色の明
るさ成分を算出し、得られた明るさ成分の値を目標色に
応じて調整して新しい画像データを求めることを特徴と
する。
【0022】図2は、請求項2の画像データ操作装置の
構成を示す図である。請求項2の発明は、画像に含まれ
る物体そのものの色を示す物体色ベクトルと照明光の色
を示す照明光ベクトルと二次反射光の色を示す二次反射
光ベクトルとのそれぞれに対応する係数を乗じて得られ
る各成分により、物体の部分の各画素の色を表す画像デ
ータを表す反射モデルを用いて、物体,照明光,二次反
射光それぞれの色を変更する画像データ操作装置におい
て、画像に含まれる各画素の画像データを格納する画像
格納手段111と、画像格納手段111に格納された画
像データに基づいて、物体色ベクトルと照明光ベクトル
と二次反射光ベクトルとを求めるとともに、これらのベ
クトルに対応する係数を各画素について求める反射モデ
ル作成手段112と、物体,照明光,二次反射光の少な
くとも1つの色をそれぞれの目標色に変更する旨の変更
指示および目標色をそれぞれ示す目標色ベクトルが入力
され、目標色ベクトルと反射モデル作成手段112で得
られた各ベクトルおよび係数とを反射モデルに代入し
て、各画素の画像データを算出する画像データ算出手段
113と、変更指示の入力に応じて、画像格納手段11
1に格納された画像データを各画素の色の明るさを示す
無彩色の画像データに変換する変換処理手段114と、
目標色ベクトルの入力に応じて、変換処理手段114で
得られた画像データの明るさを調整する明るさ調整手段
115と、目標色ベクトルが有彩色を示しているか否か
を判定する判定手段116と、判定手段116による判
定結果に応じて、画像データ算出手段113と明るさ調
整手段115とのいずれか一方の出力を色の変更処理後
の画像データとして選択出力する選択手段117と、変
更指示および目標色ベクトルが入力され、目標色ベクト
ルが有彩色である旨の判定結果に応じて、反射モデル作
成手段112を起動するとともに変更指示および目標色
ベクトルを画像データ算出手段113に送出し、目標色
ベクトルが無彩色である旨の判定結果に応じて、変更指
示と目標色ベクトルとをそれぞれ変換処理手段114と
明るさ調整手段115とに送出する制御手段118とを
備えたことを特徴とする。
【0023】
【作用】請求項1の発明は、入力された目標色に応じ
て、反射モデルを用いて画像データを算出する処理と元
の画像データの明るさ成分を調整する処理とを選択的に
実行することができる。このように、目標色が無彩色で
ある場合に、元の画像データの明るさ成分を調整する処
理を行うことにより、反射モデルを用いた場合と同様の
画像を高速に得ることができ、全体として色の変更処理
を高速化することが可能となる。
【0024】請求項2の発明は、制御手段118が判定
手段116による判定結果に応じて、反射モデル作成手
段112,画像データ算出手段113,変換処理手段1
14,明るさ調整手段115を制御することにより、入
力された目標色に応じて、反射モデルを用いて画像デー
タを算出する処理と元の画像データの明るさ成分を調整
する処理とを選択的に実行することができる。また、選
択手段117が、判定手段116の判定結果に応じて動
作することにより、該当する処理を行って得られた画像
データを選択的に出力することができる。これにより、
目標色が無彩色である場合に元の画像データの明るさ成
分を調整する処理を行って、反射モデルを用いた場合と
同様の画像を高速に得ることができ、全体として色の変
更処理を高速化することが可能となる。
【0025】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例につい
て詳細に説明する。図3は、本発明の画像データ操作装
置を備えた画像処理システムの実施例構成を示す。
【0026】図3において、イメージスキャナなどの画
像入力装置201から入力された画像データは、画像格
納手段111に相当する保持用メモリ202に保持され
る。また、転送回路203は、この保持用メモリ202
と表示用メモリ204との間で画像データの転送処理を
行うものであり、この表示用メモリ204に転送された
画像データに基づいて、ディスプレイ装置205による
表示が行われる構成となっている。
【0027】また、図3において、物体抽出部206
は、保持用メモリ202に保持された画像から物体の部
分に含まれる各画素の画像データを抽出するものであ
り、該当する画素に対応する保持用メモリ202のアド
レスを転送回路203に送出する構成となっている。こ
れに応じて、転送回路203が、該当する画像データを
保持用メモリ202から表示用メモリ203に転送する
ことにより、ディスプレイ装置205に処理対象の物体
の部分の画像が表示される。
【0028】この画像処理システムには、マウスやキー
ボードなどの入力装置207が備えられており、この入
力装置207によってディスプレイ装置205上の画素
が指定された場合に、上述した入力装置制御部208は
該当する画素の座標を求め、デマルチプレクサ(DMP
X)211を介して、反射モデル作成手段112,画像
データ算出手段113,明るさ調整手段115のいずれ
かに送出する構成となっている。また、操作者がこの入
力装置207を操作して入力した指示は、入力装置制御
部208によってマイクロプロセッサ(MPU)212
に送出され、このマイクロプロセッサ212が、上述し
た指示を解析した結果に応じて各部を制御する構成とな
っている。
【0029】このマイクロプロセッサ212は、まず、
操作者に物体の色を変更した後の目標色の範囲の指定を
促すメッセージを作成し、表示用メモリ204に送出し
てディスプレイ装置205に表示させる。
【0030】このメッセージに応じて、操作者が目標色
の範囲として有彩色を指示した場合は、マイクロプロセ
ッサ212は、上述したデマルチプレクサ211に入力
装置制御部208からの座標を反射モデル作成手段11
2に送出する旨を指示するとともに、操作者に対して物
体色ベクトル,照明光ベクトル,二次反射光ベクトルの
それぞれを入力する旨のメッセージを作成し、表示用メ
モリ204に送出すればよい。
【0031】この場合は、操作者は、ディスプレイ装置
205に表示された画像に基づいて、物体色,照明光
色,二次反射光色をそれぞれ主観的に判断し、それぞれ
の色を示している画素を指定すればよい。例えば、物体
の部分の中で物体の色を代表している画素を物体色とし
て指定し、物体の光沢を示す部分に含まれる画素を照明
光色として指定すればよい。これに応じて、該当する画
素の座標が順次に入力装置制御部208から送出され、
デマルチプレクサ211を介して反射モデル作成手段1
12に入力される。
【0032】図4において、反射モデル作成手段112
は、入力装置制御部208からの座標の入力に応じて、
ベクトル決定部221が保持用メモリ202から該当す
る画像データを順次に読み出して、それぞれ物体色ベク
トル,照明光ベクトル,二次反射光ベクトルとし、これ
らのベクトルをベクトル保持メモリ222に格納すると
ともに係数演算処理部223に送出する構成となってい
る。また、係数演算処理部223には、上述した物体抽
出部206によって抽出された画像データが入力されて
おり、各画素の画像データと物体色ベクトル,照明光ベ
クトル,二次反射光ベクトルとに基づいて、各画素に対
応する係数K1 ,K2 ,K3 を算出し、係数保持メモリ
224に格納する構成となっている。
【0033】ここで、上述した式から得られるRGB
成分についての3元連立方程式にクラメルの定理を適用
すれば、係数K1 ,K2 ,K3 はそれぞれ
【0034】
【数02】
【0035】
【数03】
【0036】
【数04】
【0037】のように表される。したがって、係数演算
処理部223は、上述した式,,にそれぞれ該当
するベクトルの各成分の値を代入して、係数K1
2 ,K3を求めればよい。
【0038】また、係数保持メモリ224には、物体抽
出部206から物体の部分の画素に対応する保持用メモ
リ202のアドレスが通知されており、上述したように
して得られた係数K1 ,K2 ,K3 の値をこれらのアド
レスに対応して格納する構成となっている。
【0039】このようにして反射モデルの作成処理が終
了した後に、マイクロプロセッサ212は、操作者に変
更の対象とする色および目標色の入力を促すメッセージ
を作成して表示用メモリ204に送出し、ディスプレイ
装置205に表示する。このとき、マイクロプロセッサ
212は、デマルチプレクサ211に対して、入力装置
制御部208からの座標を画像データ算出手段113に
送出する旨を指示するとともに、変更後の目標色の入力
を促すメッセージおよび目標色の指定のためのカラーパ
レットを作成し、ディスプレイ装置205に表示させれ
ばよい。
【0040】これに応じて、操作者は、物体色,照明光
色,二次反射光色のうち変更するものを指示し、カラー
パレット内の画素を指定してそれぞれの目標色を指示す
ればよい。これに応じて、該当する画素の座標が、デマ
ルチプレクサ211を介して画像データ算出手段113
に目標色を示す情報として入力される。また、このと
き、マイクロプロセッサ212により、変更の対象とな
るベクトルを示す変更指示が画像データ算出手段113
に送出され、画像データ算出手段113が起動される。
【0041】図3において、画像データ算出手段113
は、読出回路231が、上述した変更指示に応じて、ベ
クトル保持メモリ222および係数保持メモリ224か
ら必要なベクトルと各画素に対応する係数K1 ,K2
3 とを読み出して演算処理部232に入力する構成と
なっている。このとき、読出回路231は、上述した変
更指示で色の変更が指示されなかったベクトル(例え
ば、物体色の変更が指示された場合は、照明光ベクトル
と二次反射光ベクトル)を読み出せばよい。また、上述
した入力装置制御部208からの目標色を示す画素の座
標は、ベクトル作成部233に入力されており、このベ
クトル作成部233が、入力された座標に基づいて表示
用メモリ204を参照し、得られた画像データを目標色
ベクトルとして演算処理部232に入力する構成となっ
ている。この演算処理部232は、各ベクトルおよび係
数の入力に応じて、上述した式に従って各画素の画像
データを算出し、選択手段117に相当するセレクタ2
41を介して表示用メモリ204に送出する構成となっ
ている。
【0042】この場合は、上述したマイクロプロセッサ
212が、セレクタ241に演算処理部232からの画
像データを選択する旨を指示すれば、特願平3−195
326号の技法を用いた画像データ操作装置と同様に、
物体の色を有彩色の範囲で変更した場合についてのシミ
ュレーションを実現し、その結果をディスプレイ装置2
05に表示することができる。
【0043】一方、目標色の範囲として無彩色が指定さ
れた場合は、マイクロプロセッサ212は、まず、無彩
色の範囲で色の変更処理を行う旨の変更指示を変換処理
手段114に相当する平均値算出部251に送出し、こ
の平均値算出部251を起動する。
【0044】この平均値算出部251には、物体抽出部
206で得られた物体の部分に含まれる各画素の画像デ
ータが順次に入力されており、画像データのRGB成分
の値の平均値を求め、この平均値を画像データの各成分
として順次に出力する構成となっている。
【0045】このようにして得られた画像データは、元
の画像データの明るさ成分を保存しているから、この画
像データを表示用メモリ204に送出してディスプレイ
装置205に表示することにより、画像中の物体の形状
や材質感を保持したまま、物体の色を元の色と同じ明る
さ成分を持つ無彩色に変更した画像を得ることができ
る。
【0046】次に、マイクロプロセッサ212は、操作
者に目標色の入力を促すメッセージを作成し、表示用メ
モリ204に送出してディスプレイ装置205に表示す
る。この場合は、マイクロプロセッサ212は、上述し
たメッセージとともに、明るさ成分の値が異なる様々な
無彩色からなるカラーパレットを作成し、ディスプレイ
装置205に表示しておけばよい。また、このとき、マ
イクロプロセッサ212は、上述したデマルチプレクサ
211に対して、入力装置制御部208からの座標を明
るさ調整手段115に送出する旨を指示すればよい。
【0047】これにより、操作者による入力装置207
の操作に応じて、指示された画素の座標が、デマルチプ
レクサ211を介して、目標色を示す情報として明るさ
調整手段115に入力される。
【0048】図3において、明るさ調整手段115は、
調整値算出部261と乗算回路262とから形成されて
おり、操作者が指定した画素の座標と変換処理手段11
4で得られた画像データとに基づいて、調整値算出部2
61が明るさ成分の調整値を算出し、乗算回路262が
この調整値と変換処理手段114からの各画素の画像デ
ータとを乗じて、調整後の画像データを得る構成となっ
ている。
【0049】上述した調整値算出部261は、デマルチ
プレクサ211を介して入力される座標に基づいて表示
用メモリ204を参照し、指定された目標色の明るさ成
分を求めるとともに、変換処理手段114からの画像デ
ータに基づいて、物体の部分の色の明るさ成分を求め
て、これらの比から調整値を算出する構成となってい
る。例えば、調整値算出部261は、表示用メモリ20
4の該当する画素の画像データの各成分の平均値を目標
色の明るさ成分とすればよい。また、変換処理手段11
4で得られた物体の部分の画像データの中で最も頻度の
高いものを物体の代表的な色と判断し、該当する画像デ
ータのいずれかの成分を物体の色の明るさ成分として、
調整値を求めればよい。
【0050】このようにして、物体の代表的な色を目標
色に変更した場合の画像データを得ることができる。ま
た、得られた画像データは、セレクタ241を介して表
示用メモリ204に送出される。
【0051】この場合は、マイクロプロセッサ212
は、セレクタ241に乗算回路262の出力の選択を指
示し、明るさ調整手段115の出力を表示用メモリ20
4に入力して、ディスプレイ装置205に表示させれば
よい。
【0052】上述したように、マイクロプロセッサ21
2が、操作者に対して目標色の範囲の指定を促し、入力
される操作者の指示に応じて、マイクロプロセッサ21
2がデマルチプレクサ211およびセレクタ241を制
御することにより、判定手段116および制御手段11
8の機能を実現し、目標色の範囲に応じて、反射モデル
に従った画像データの操作方法と明るさ成分の性質を利
用した画像データの操作方法とを切り換えることができ
る。
【0053】この場合は、目標色が無彩色である場合
に、画像中の物体についての反射モデルを作成する処理
を省略することができるので、色の変更処理に要する時
間を大幅に短縮することができる。このように、目標色
が無彩色である場合について処理の高速化を図ることに
より、様々な場合についての色の変更処理に要する平均
的な時間を短縮し、コンピュータによるデザイン作業や
コンピュータグラフィクスの作成作業の効率の向上を図
ることができる。
【0054】なお、特願平3−195326号の技法
は、各画素の色をRGB表色系で表す場合に限らず、X
YZ表色系やYUV表色系などで表した場合についても
適用できる。また、これらの様々な表色系それぞれにつ
いて、画像データから明るさ成分を導く方法が知られて
いる。したがって、本発明の画像データ操作方法および
画像データ操作装置は、RGB表色系に限らず、様々な
表色系で表された画像データに基づいて、物体の部分の
色を変更する処理を行うことができる。
【0055】例えば、XYZ表色系によって各画素の色
が表されている場合は、上述した変換処理部251は、
元の画像データ(Xo ,Yo ,Zo )と無彩色を表す画
像データ(Xw ,Yw ,Zw )とから、 X=(Yo /Yw )×Xw Y=Yo Z=(Yo /Yw )×Zw のように表される画像データ(X,Y,Z)を求めれば
よい。
【0056】また、YUV表色系によって各画素の色が
表されている場合に、変換処理部251は、元の画像デ
ータ(Yo ,Uo ,Vo )から、 Y=Yo U=0 V=0 のように表される画像データ(Y,U,V)を求めれば
よい。
【0057】また、YCrCb表色系によって各画素の
色が表されている場合に、変換処理部251は、元の画
像データ(Yo ,Cro ,Cbo )と画像成分の最大値によ
って決まる定数Crc ,Cbc とから、 Y=Yo Cr=Crc Cb=Cbc のように表される画像データ(Y,Cr,Cb)を求めれば
よい。
【0058】また、HSV表色系によって各画素の色が
表されている場合に、変換処理部251は、元の画像デ
ータ(Ho ,So ,Vo )から、 H=Ho S=0 V=Vo のように表される画像データ(H,S,V)を求めれば
よい。但し、この場合は、画像データの色相値を表すH
成分の値は、元の画像データのH成分Ho に限らず任意
の値でよい。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、変更指示
で指定された目標色の範囲に応じて、反射モデルを用い
て画像データを算出する処理と元の画像データの明るさ
成分を調整する処理とを選択的に実行することができ、
目標色が無彩色の場合に、無駄な処理を削減して処理時
間の短縮を図ることが可能である。これにより、様々な
場合についての色の変更処理の平均的な時間を短縮する
ことができるから、コンピュータによるデザイン作業や
コンピュータグラフィクスの作成作業の効率を向上する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の画像データ操作方法の原理を示す図
である。
【図2】請求項2の画像データ操作装置の構成を示す図
である。
【図3】請求項2の画像データ操作装置を適用した画像
処理システムの実施例構成図である。
【符号の説明】
111 画像格納手段 112 反射モデル作成手段 113 画像データ算出手段 114 変換処理手段 115 明るさ調整手段 116 判定手段 117 選択手段 118 制御手段 201 画像入力装置 202 保持用メモリ 203 転送回路 204 表示用メモリ 205 ディスプレイ装置 206 物体抽出部 207 入力装置 208 入力装置制御部 211 デマルチプレクサ(DMPX) 212 マイクロプロセッサ(MPU) 221 ベクトル決定部 222 ベクトル保持メモリ 223 係数演算処理部 224 係数保持メモリ 231 読出回路 232 演算処理部 233 ベクトル作成部 241 セレクタ 251 平均値算出部 261 調整値算出部 262 乗算回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−41570(JP,A) 特開 平2−127779(JP,A) 特開 平3−278095(JP,A) 特開 昭63−202795(JP,A) 1991年電子情報通信学会秋季大会講演 論文集,1991年9月,PP.6−182 瀧澤由里ほか ”色彩変更シミュレーシ ョンシステム" 情報処理学会研究報告 (1989年3 月) VOL.89,NO.29,59−6 (89−CV−59−6) 田島譲二ほか ”カラーデザインのための色変更アル ゴリズム" 電子情報通信学会誌 (1991年4月) VOL.74,NO.4,PP.392− 397 宮岡伸一郎ほか ”プレゼンテー ションにおける画像処理" 日本機械学会第69期通常総会講演会講 演論文集 (1992年4月) VOL. C,PP.282−284 加藤誠ほか ”画 像処理を応用したセールスプレゼンテー ションシステム"

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像に含まれる物体そのものの色を示す
    物体色ベクトルと照明光の色を示す照明光ベクトルと二
    次反射光の色を示す二次反射光ベクトルとのそれぞれに
    対応する係数を乗じて得られる各成分によって前記物体
    の部分の各画素の色を表す画像データを表す反射モデル
    を用いて、物体,照明光,二次反射光それぞれの色を変
    更する画像データ操作方法において、 物体,照明光,二次反射光の少なくとも1つの色の変更
    後の色を示す目標色が入力され、 前記目標色が有彩色である場合は、前記画像データに基
    づいて、前記物体色ベクトルと前記照明光ベクトルと前
    記二次反射光ベクトルとを求めるとともに、これらのベ
    クトルに対応する係数を各画素について求め、 前記目標色に応じて該当するベクトルを変更し、 変更後の各ベクトルと各ベクトルに対応する係数とから
    各画素の画像データを算出し、 前記目標色が無彩色である場合は、前記画像データから
    各画素の色の明るさ成分を算出し、 得られた明るさ成分の値を前記目標色に応じて調整して
    新しい画像データを求めることを特徴とする画像データ
    操作方法。
  2. 【請求項2】 画像に含まれる物体そのものの色を示す
    物体色ベクトルと照明光の色を示す照明光ベクトルと二
    次反射光の色を示す二次反射光ベクトルとのそれぞれに
    対応する係数を乗じて得られる各成分により、前記物体
    の部分の各画素の色を表す画像データを表す反射モデル
    を用いて、物体,照明光,二次反射光それぞれの色を変
    更する画像データ操作装置において、 前記画像に含まれる各画素の画像データを格納する画像
    格納手段(111)と、 前記画像格納手段(111)に格納された画像データに
    基づいて、前記物体色ベクトルと前記照明光ベクトルと
    前記二次反射光ベクトルとを求めるとともに、これらの
    ベクトルに対応する係数を各画素について求める反射モ
    デル作成手段(112)と、 物体,照明光,二次反射光の少なくとも1つの色をそれ
    ぞれの目標色に変更する旨の変更指示および前記目標色
    をそれぞれ示す目標色ベクトルが入力され、前記目標色
    ベクトルと前記反射モデル作成手段(112)で得られ
    た各ベクトルおよび係数とを前記反射モデルに代入し
    て、各画素の画像データを算出する画像データ算出手段
    (113)と、 前記変更指示の入力に応じて、前記画像格納手段(11
    1)に格納された画像データを各画素の色の明るさを示
    す無彩色の画像データに変換する変換処理手段(11
    4)と、 前記目標色ベクトルの入力に応じて、前記変換処理手段
    (114)で得られた画像データの明るさを調整する明
    るさ調整手段(115)と、 前記目標色ベクトルが有彩色を示しているか否かを判定
    する判定手段(116)と、 前記判定手段(116)による判定結果に応じて、前記
    画像データ算出手段(113)と明るさ調整手段(11
    5)とのいずれか一方の出力を色の変更処理後の画像デ
    ータとして選択出力する選択手段(117)と、 前記変更指示および前記目標色ベクトルが入力され、前
    記目標色ベクトルが有彩色である旨の判定結果に応じ
    て、前記反射モデル作成手段(112)を起動するとと
    もに前記変更指示および目標色ベクトルを画像データ算
    出手段(113)に送出し、前記目標色ベクトルが無彩
    色である旨の判定結果に応じて、前記変更指示と前記目
    標色ベクトルとをそれぞれ変換処理手段(114)と明
    るさ調整手段(115)とに送出する制御手段(11
    8)とを備えたことを特徴とする画像データ操作装置。
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1991年電子情報通信学会秋季大会講演論文集,1991年9月,PP.6−182 瀧澤由里ほか "色彩変更シミュレーションシステム"
情報処理学会研究報告 (1989年3月) VOL.89,NO.29,59−6(89−CV−59−6) 田島譲二ほか "カラーデザインのための色変更アルゴリズム"
日本機械学会第69期通常総会講演会講演論文集 (1992年4月) VOL.C,PP.282−284 加藤誠ほか "画像処理を応用したセールスプレゼンテーションシステム"
電子情報通信学会誌 (1991年4月) VOL.74,NO.4,PP.392−397 宮岡伸一郎ほか "プレゼンテーションにおける画像処理"

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