JP2732973B2 - 真空バルブの接点材料の製法 - Google Patents
真空バルブの接点材料の製法Info
- Publication number
- JP2732973B2 JP2732973B2 JP4002726A JP272692A JP2732973B2 JP 2732973 B2 JP2732973 B2 JP 2732973B2 JP 4002726 A JP4002726 A JP 4002726A JP 272692 A JP272692 A JP 272692A JP 2732973 B2 JP2732973 B2 JP 2732973B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- skeleton
- infiltration
- vacuum valve
- contact material
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- High-Tension Arc-Extinguishing Switches Without Spraying Means (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は真空バルブの接点材料の
製法に関する。
製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の溶浸法による真空バルブの接点材
料の製法は、耐火成分のスケルトンの空隙に、たとえば
CuやAgなどの導電成分を溶かし込むものであり、溶
浸時に用意される導電成分の量は、溶浸材中に巣を残さ
ないため空隙の量より若干多目である。
料の製法は、耐火成分のスケルトンの空隙に、たとえば
CuやAgなどの導電成分を溶かし込むものであり、溶
浸時に用意される導電成分の量は、溶浸材中に巣を残さ
ないため空隙の量より若干多目である。
【0003】また、その具体的な製法は、スケルトンの
上、下または横などに溶浸用の導電成分材料を配し、導
電成分の融点以上にすることで、スケルトン中に導電成
分を溶かし込むものである。
上、下または横などに溶浸用の導電成分材料を配し、導
電成分の融点以上にすることで、スケルトン中に導電成
分を溶かし込むものである。
【0004】この際、図5に示すように溶浸材中に巣を
存在させないため、溶かし込む導電成分は、スケルトン
の空隙の量よりも若干多く使用し、加熱により溶浸を行
なっている。
存在させないため、溶かし込む導電成分は、スケルトン
の空隙の量よりも若干多く使用し、加熱により溶浸を行
なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、前記従来
の溶浸法でえられた溶浸材中には巣の存在が無く、した
がって同成分を焼結法で製造した材料と比較すると、機
械的強度が高いものとなり、溶着時の引き外し力が高く
なるという問題がある。
の溶浸法でえられた溶浸材中には巣の存在が無く、した
がって同成分を焼結法で製造した材料と比較すると、機
械的強度が高いものとなり、溶着時の引き外し力が高く
なるという問題がある。
【0006】また、特開平1−93018号公報に記載
の真空バルブ用接点材料は、製造時に機械加工(型プレ
ス加工)を施す必要があるため、空隙の均一性(特性の
バラツキ)、コストに問題があり、また、本発明の材料
と比較すると遮断性能が劣るため、同じ性能を出そうと
すると接点ならびにそれを納める真空バルブを大きくせ
ざるをえないという問題がある。
の真空バルブ用接点材料は、製造時に機械加工(型プレ
ス加工)を施す必要があるため、空隙の均一性(特性の
バラツキ)、コストに問題があり、また、本発明の材料
と比較すると遮断性能が劣るため、同じ性能を出そうと
すると接点ならびにそれを納める真空バルブを大きくせ
ざるをえないという問題がある。
【0007】本発明は、前記のような問題点を解決する
ためになされたもので、溶浸法によって製造した溶着引
き外し力の低い接点材料を提供することを目的とする。
ためになされたもので、溶浸法によって製造した溶着引
き外し力の低い接点材料を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、溶浸法による
真空バルブの接点材料の製法であって、Moに対して5
〜30体積%のNbおよび(または)Taを含有し、そ
の体積率が40〜60体積%の耐火成分のスケルトンに
対して、前記スケルトンの空隙量の3〜20体積%の巣
が存在するようにCuおよび(または)Agを溶浸させ
ることにより真空バルブの接点材料を製造する方法に関
する。
真空バルブの接点材料の製法であって、Moに対して5
〜30体積%のNbおよび(または)Taを含有し、そ
の体積率が40〜60体積%の耐火成分のスケルトンに
対して、前記スケルトンの空隙量の3〜20体積%の巣
が存在するようにCuおよび(または)Agを溶浸させ
ることにより真空バルブの接点材料を製造する方法に関
する。
【0009】
【作用】本発明の真空バルブの接点材料の製法による
と、えられた溶浸材中には巣が存在し、機械的強度が巣
が存在しないばあいに比べて低い。したがって、溶着時
の引き外し力が低減する。
と、えられた溶浸材中には巣が存在し、機械的強度が巣
が存在しないばあいに比べて低い。したがって、溶着時
の引き外し力が低減する。
【0010】また耐火成分の組成がMoに対して5〜3
0%(体積%、以下同様)のNbおよび(または)Ta
を含有し、その体積率が40〜60%のスケルトンに対
して、スケルトンの空隙量の3〜20%の巣が存在する
ようにCuおよび(または)Agを溶浸させるため、え
られた溶浸材の遮断性能、耐圧性能の劣化をまねくこと
なく溶着引き外し力が低減される。
0%(体積%、以下同様)のNbおよび(または)Ta
を含有し、その体積率が40〜60%のスケルトンに対
して、スケルトンの空隙量の3〜20%の巣が存在する
ようにCuおよび(または)Agを溶浸させるため、え
られた溶浸材の遮断性能、耐圧性能の劣化をまねくこと
なく溶着引き外し力が低減される。
【0011】
[実施例1]以下、本発明の製法の一実施例を図1に基
づいて説明する。
づいて説明する。
【0012】図1において、1はトレー、2は耐火成分
のスケルトン、3は溶浸用の導電成分、4は溶浸材、5
は溶浸材中の巣である。
のスケルトン、3は溶浸用の導電成分、4は溶浸材、5
は溶浸材中の巣である。
【0013】本発明で用いられる耐火成分のスケルトン
は、Moを主成分とし、その他にNbおよび(または)
Taを含有し、その体積率は40〜50%程度のもので
ある。
は、Moを主成分とし、その他にNbおよび(または)
Taを含有し、その体積率は40〜50%程度のもので
ある。
【0014】前記スケルトンの形状は、通常は円板(デ
ィスク)状であるが、溶浸残りの導電成分がないため
(機械加工しやすいため)コンタクトの形状であっても
よい。
ィスク)状であるが、溶浸残りの導電成分がないため
(機械加工しやすいため)コンタクトの形状であっても
よい。
【0015】スケルトンの空隙に溶浸する溶浸用の導電
成分の具体例としては、たとえばCu、Ag、CuとA
gの合金などがあげられる。
成分の具体例としては、たとえばCu、Ag、CuとA
gの合金などがあげられる。
【0016】導電成分の溶浸は、導電成分を1000〜1250
℃で溶融させ、スケルトンに溶浸することにより行な
う。
℃で溶融させ、スケルトンに溶浸することにより行な
う。
【0017】本実施例では、導電成分をスケルトンの上
に置くことにより、前記溶浸を行なっている。このと
き、溶浸用導電成分材料をスケルトンの空隙量より少な
い量とするため溶浸したのちも溶浸材中に巣が存在す
る。
に置くことにより、前記溶浸を行なっている。このと
き、溶浸用導電成分材料をスケルトンの空隙量より少な
い量とするため溶浸したのちも溶浸材中に巣が存在す
る。
【0018】図2は、Nbを10%含有する体積率50%ス
ケルトンにCuを溶浸したばあいのスケルトン空隙中の
巣の量と溶浸材の引張り強度の関係を示すグラフであ
る。
ケルトンにCuを溶浸したばあいのスケルトン空隙中の
巣の量と溶浸材の引張り強度の関係を示すグラフであ
る。
【0019】図2からわかるように、溶浸材の機械的強
度は、巣の存在量が増加するにしたがい低下する。溶着
時の引き外し力は、材料の機械的強度に依存するため、
巣の存在量の増加とともに低くなる。ただし巣があまり
多く存在すると遮断性能、耐圧性能などの劣化をまねく
おそれがある。
度は、巣の存在量が増加するにしたがい低下する。溶着
時の引き外し力は、材料の機械的強度に依存するため、
巣の存在量の増加とともに低くなる。ただし巣があまり
多く存在すると遮断性能、耐圧性能などの劣化をまねく
おそれがある。
【0020】また、スケルトンの組成が、Moに対して
5〜30%のNbおよび(または)Taを含有し、その体
積率が40〜60%の耐火成分のスケルトンを用いるばあ
い、スケルトンの空隙量の3〜20%の巣が存在するよう
に、Cuおよび(または)Agを溶浸するのが好まし
い。空隙量の20%より多くの巣が存在すると遮断性能お
よび耐圧性能に劣化の傾向がみられ、一方、空隙量の3
%より少ない巣の量であれば、溶着力の低減の効果が顕
著にえられない。したがって、耐火成分のスケルトン空
隙量の3〜20%に巣を存在させることで真空遮断性能、
耐圧性能の劣化をまねくことなく溶着引き外し力の低減
が図れる。
5〜30%のNbおよび(または)Taを含有し、その体
積率が40〜60%の耐火成分のスケルトンを用いるばあ
い、スケルトンの空隙量の3〜20%の巣が存在するよう
に、Cuおよび(または)Agを溶浸するのが好まし
い。空隙量の20%より多くの巣が存在すると遮断性能お
よび耐圧性能に劣化の傾向がみられ、一方、空隙量の3
%より少ない巣の量であれば、溶着力の低減の効果が顕
著にえられない。したがって、耐火成分のスケルトン空
隙量の3〜20%に巣を存在させることで真空遮断性能、
耐圧性能の劣化をまねくことなく溶着引き外し力の低減
が図れる。
【0021】[実施例2]実施例1では、溶浸用の導電
成分材料をスケルトンの上に配したが、図3または図4
のごとくスケルトンの下や、横に配し、実施例1と同様
に加熱することによっても同様の溶浸材がえられる。
成分材料をスケルトンの上に配したが、図3または図4
のごとくスケルトンの下や、横に配し、実施例1と同様
に加熱することによっても同様の溶浸材がえられる。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、溶浸材中
に巣を存在させたため機械的強度が低下し、えられた溶
浸材を真空バルブの接点材料として使用した際、溶着引
き外し力を軽減できる効果がある。
に巣を存在させたため機械的強度が低下し、えられた溶
浸材を真空バルブの接点材料として使用した際、溶着引
き外し力を軽減できる効果がある。
【0023】さらに、耐火成分のスケルトンの組成が、
Moに対して5〜30%のNbおよび(または)Taを含
有し、その体積率が40〜60%の耐火成分のスケルトンに
対して、スケルトン中にスケルトン空隙量の3〜20%の
巣を存在するようにCuおよび(または)Agを溶浸し
たばあい、真空バルブの接点材料として使用した際、遮
断性能、耐圧性能の劣化をまねくことなく溶着力の低減
の効果がえられる。
Moに対して5〜30%のNbおよび(または)Taを含
有し、その体積率が40〜60%の耐火成分のスケルトンに
対して、スケルトン中にスケルトン空隙量の3〜20%の
巣を存在するようにCuおよび(または)Agを溶浸し
たばあい、真空バルブの接点材料として使用した際、遮
断性能、耐圧性能の劣化をまねくことなく溶着力の低減
の効果がえられる。
【図1】本発明の製法の一実施例を示す説明図である。
【図2】耐火成分のスケルトン空隙中の巣の量と溶浸材
の引張り強度の関係を示すグラフである。
の引張り強度の関係を示すグラフである。
【図3】本発明の製法の一実施例を示す説明図である。
【図4】本発明の製法の一実施例を示す説明図である。
【図5】従来の真空バルブの接点材料の製法を示す説明
図である。
図である。
2 耐火成分のスケルトン 3 導電成分 4 溶浸材 5 巣
Claims (1)
- 【請求項1】 溶浸法による真空バルブの接点材料の製
法であって、Moに対して5〜30体積%のNbおよび
(または)Taを含有し、その体積率が40〜60体積
%の耐火成分のスケルトンに対して、前記スケルトンの
空隙量の3〜20体積%の巣が存在するようにCuおよ
び(または)Agを溶浸させることにより真空バルブの
接点材料を製造する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4002726A JP2732973B2 (ja) | 1992-01-10 | 1992-01-10 | 真空バルブの接点材料の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4002726A JP2732973B2 (ja) | 1992-01-10 | 1992-01-10 | 真空バルブの接点材料の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05190061A JPH05190061A (ja) | 1993-07-30 |
JP2732973B2 true JP2732973B2 (ja) | 1998-03-30 |
Family
ID=11537320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4002726A Expired - Fee Related JP2732973B2 (ja) | 1992-01-10 | 1992-01-10 | 真空バルブの接点材料の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2732973B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101785055B (zh) | 2007-08-30 | 2012-05-30 | 夏普株式会社 | 超分辨光学记录介质、光学记录介质再生装置及其控制方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62163229A (ja) * | 1986-01-10 | 1987-07-20 | 三菱電機株式会社 | 真空しや断器用接点材料 |
JPH0193018A (ja) * | 1987-10-01 | 1989-04-12 | Toshiba Corp | 真空バルブ用接点材料 |
-
1992
- 1992-01-10 JP JP4002726A patent/JP2732973B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05190061A (ja) | 1993-07-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0234071B1 (en) | Method of fabricating superconductive electrical conductor | |
JP2003086032A (ja) | Nb3Sn系超電導線材 | |
JP2732973B2 (ja) | 真空バルブの接点材料の製法 | |
JPH04505986A (ja) | 真空電磁接触器並びに付属接触材用のCuCr接触材の製法 | |
JP2766441B2 (ja) | 真空バルブ用接点材料 | |
JPS6212610B2 (ja) | ||
JP3597544B2 (ja) | 真空バルブ用接点材料及びその製造方法 | |
US5882448A (en) | Contact material for vacuum valve and method of manufacturing the same | |
KR950006738B1 (ko) | 진공 인터럽터용 접점 | |
JPH10255603A (ja) | 真空バルブ用接点材料 | |
JP3321906B2 (ja) | Cu−Cr系複合材料の製造方法 | |
JP2001351451A (ja) | 接触子材料及び接触子 | |
JPH02500554A (ja) | 真空開閉装置用接触材料及びその製法 | |
JP2005036264A (ja) | 電気接点及びこれを用いたブレーカー | |
JPH0541144A (ja) | 真空インタラプタ | |
JPS6056321A (ja) | 真空遮断器用接点の製法 | |
JPH02197035A (ja) | 真空スイッチ用接点材料およびその製法 | |
JPH0288728A (ja) | 接点材料の製造方法 | |
JPH07192565A (ja) | 接点材料およびその製造方法 | |
JPH0877855A (ja) | 真空バルブ用接点材料 | |
JPH0528886A (ja) | 電極材料の製造方法 | |
JPS6119706A (ja) | 接点材料の製造方法 | |
JPS63110517A (ja) | 真空インタラプタの電極の製造方法 | |
JPH024668B2 (ja) | ||
JPH10216877A (ja) | 開閉機器用接点材料の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |