JP2732874B2 - 流動乾燥方法および装置 - Google Patents

流動乾燥方法および装置

Info

Publication number
JP2732874B2
JP2732874B2 JP63333106A JP33310688A JP2732874B2 JP 2732874 B2 JP2732874 B2 JP 2732874B2 JP 63333106 A JP63333106 A JP 63333106A JP 33310688 A JP33310688 A JP 33310688A JP 2732874 B2 JP2732874 B2 JP 2732874B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
dried
drying
fluidized
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63333106A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02178584A (ja
Inventor
剛和 富沢
哲男 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OOKAWARA SEISAKUSHO KK
Original Assignee
OOKAWARA SEISAKUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OOKAWARA SEISAKUSHO KK filed Critical OOKAWARA SEISAKUSHO KK
Priority to JP63333106A priority Critical patent/JP2732874B2/ja
Publication of JPH02178584A publication Critical patent/JPH02178584A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2732874B2 publication Critical patent/JP2732874B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drying Of Solid Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、流動乾燥ないし造粒技術、特に、粉粒状の
被乾燥物を気体で流動化させながら乾燥ないし造粒など
を行うための技術に関するものである。
〔従来の技術〕
通常、被乾燥物を流動化状態として乾燥する乾燥法、
いわゆる流動層乾燥法においては、乾燥速度を大きくす
るために、被乾燥物の融点またはそれ以上の温度の熱風
を用いて乾燥を行うことが度々である。
そのとき、缶体の底部に設けられる目皿板は、該目皿
板の下方からの熱風によって被乾燥物の融点またはそれ
以上の温度になっているので、熱に鋭敏な、すなわち溶
融し易い材料よりなる被乾燥物は、目皿板に瞬時の接触
を繰り返すうちに溶融して目皿板に固着し、流動不良や
それに起因する乾燥不良、たとえば被乾燥物の全体がい
わゆる“おこし”状になってしまうような不良を生じる
という問題があった。
その解決策として、従来は、(1).目皿板をジャケ
ット式の目皿板とし、このジャケットに水等の冷却媒体
を流して、目皿板を冷却する方法(特公昭44−25270号
公報)、(2).目皿板の上面に熱伝導度の小さいクロ
スを張設して、被乾燥物と接する目皿板の上面の温度を
下げる方法(特公昭45−41550号公報)、などがある。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、前記(1)の従来技術(特公昭44−25270
号公報)は、気体流通用の多孔を有する目皿板自体の内
部に冷却媒体を流通させ、かつ該目皿板の多孔の上方に
冷却媒体の流通可能な熱気流分散体を設置する構造であ
るので、複雑な構造となり、かつその製作が困難な上
に、コストが高くなってしまうなどの問題点がある。
また、前記(2)の従来技術(特公昭45−41550号公
報)は、長時間運転するにつれてクロスの温度が次第に
上昇し、遂には所期の目的を達成できなくなってしまう
という問題点がある。
本発明の1つの目的は、被乾燥物が溶融して目皿板な
どに付着し、流動不良や乾燥不良などを生じることを防
止することのできる流動乾燥技術を提供することにあ
る。
本発明の他の目的は、構造が簡単で、製作が容易、さ
らにはコストが低い流動乾燥技術を提供することにあ
る。
本発明のさらに他の目的は、長時間運転しても所期の
効果を確実に得ることのできる流動乾燥技術を提供する
ことにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、
本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろ
う。
〔課題を解決するための手段〕
本願において開示される発明のうち、代表的なものの
概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
すなわち、本発明の流動乾燥方法は粉粒状の被乾燥物
を流動化させながら乾燥ないし造粒する方法であって、
被乾燥物の流動層の下方から第1の気体を供給し、この
第1の気体で形成された被乾燥物の流動層内に前記第1
の気体よりも高い温度の第2の気体を供給するものであ
る。
また、本発明の流動乾燥方法においては、前記第1の
気体が、被乾燥物の融点よりも低い温度を有し、被乾燥
物を主として流動化させるための熱風または冷風であ
り、前記第2の気体が、被乾燥物の融点よりも高い温度
を有し、被乾燥物を主として乾燥させるための熱風であ
るものとすることができる。
本発明の流動乾燥装置は、粉粒状の被乾燥物を流動化
させながら乾燥ないし造粒する装置であって、被乾燥物
を収容して流動層を形成させる缶体と、この缶体の底部
に設けられ、気体流通孔を有する目皿板と、この目皿板
の下方から前記気体流通孔を通して第1の気体を前記缶
体内に供給する第1の気体供給手段と、前記目皿板の上
側に配置され、前記第1の気体で前記缶体内に形成され
た被乾燥物の流動層の中に位置される気体噴出手段と、
この気体噴出手段に対し前記第1の気体よりも高い温度
の第2の気体を供給する第2の気体供給手段とからなる
ものである。
また、本発明の流動乾燥装置においては、次のような
手段とすることができる。
A.前記缶体を振動させる振動手段を備えてなること B.前記気体噴出手段が回転可能であること C.前記気体噴出手段が、その表面温度を被乾燥物の融点
以下に保持する冷却媒体を流通させるためのジャケット
を周囲に設けた散気管よりなること D.前記気体噴出手段が、その表面温度を被乾燥物の融点
以下に保持する断熱材を周囲に設けた散気管よりなるこ
と E.前記気体噴出手段が、その表面温度を被乾燥物の融点
以下に保持する、熱伝導度の小さい材料で作られること F.前記缶体の外壁面に、冷却媒体の流通用のジャケット
を設けること 〔作用〕 前記した本発明の流動乾燥方法によれば、第1の気体
の温度を必要以上に高い温度、たとえば被乾燥物の融点
またはそれ以上の温度としなくても、第2の気体で被乾
燥物を主として乾燥できるので、第1の気体により被乾
燥物が溶融して目皿板などに付着し、流動不良や乾燥不
良などを起こすことを防止できる。
また、前記第1の気体が、被乾燥物の融点よりも低い
温度を有し、被乾燥物を主として流動化させるための熱
風または冷風であり、前記第2の気体が、被乾燥物の融
点よりも高い温度を有し、被乾燥物を主として乾燥させ
るための熱風であることにより、第1の気体で目皿板が
被乾燥物の融点以下の温度とされるので、被乾燥物が溶
融して目皿板などに付着することをさらに確実に防止で
きる。
本発明の流動乾燥装置によれば、第1の気体の温度を
必要以上の温度、たとえば被乾燥物の融点またはそれ以
上の温度に高くしなくても、第2の気体で被乾燥物を主
として乾燥できるので、第1の気体により被乾燥物が溶
融して目皿板などに付着し、流動不良や乾燥不良などを
起こすことを防止できる。
また、本発明の流動乾燥装置において、前記手段Aの
如く、前記缶体を振動させる振動手段を備えてなること
により、振動で被乾燥物の流動が助長される。
さらに、前記手段Bの如く、前記気体噴出手段が回転
可能であることにより、被乾燥物の流動が助長され、か
つ気体噴出手段から噴出される第2の気体が被乾燥物と
均一に接触するので、特に、大型の装置や融点の低い被
乾燥物の場合などに有効である。
また、前記手段C〜Eの如く気体噴出手段を構成する
ことにより、気体噴出手段への被乾燥物の溶融付着を防
止できる。
さらに、前記手段Fの如く、前記缶体の外壁面に、冷
却媒体の流通用のジャケットを設けることにより、缶体
の内壁面への被乾燥物の溶融付着を防止できる。
〔実施例1〕 第1図は本発明の一実施例である流動乾燥装置の略断
面図である。
本実施例の流動乾燥装置は、下部が逆円錐形の筒状の
缶体1の内部に被乾燥物2、たとえばフェノールレジン
あるいは他の化成品、食品、医薬品などの粉粒状物を収
容して流動乾燥ないし造粒を行う、いわゆる流動乾燥/
造粒機型の構造よりなる。
缶体1の底部には、多孔状の気体流通孔4を持つ目皿
板3が設置されている。
この目皿板3の下側における缶体1には、ウインドボ
ックス5が設けられ、このウインドボックス5には、目
皿板3の下方から缶体1内に流動用エア(第1の気体)
を供給して被乾燥物2を流動化させるための第1の気体
供給手段として、吹込ファン6および流動用エアの加熱
用ヒータ7が接続されている。この第1の気体供給手段
により供給される第1の気体は主として缶体1内の被乾
燥物2を流動化させて目皿板3の上方に流動層を形成す
るためのものであるので、ヒータ7による第1の気体の
加熱温度は必要以上に高くしなくてもよく、たとえば被
乾燥物2の融点よりも低い温度である。この第1の気体
供給手段による第1の気体の温度はT1として表すことが
できる。この第1の気体の温度はT1はいわゆる冷風とし
て、ヒータ7で加熱しない温度であってもよい。
また、缶体1の頂部には、缶体1内に供給された気体
を排出するための排気ファン8および気体中の塵芥を除
去するための集塵機9よりなる排気系が接続されてい
る。
一方、本実施例の缶体1内において流動化される被乾
燥物2に対して主に乾燥用の第2の気体を供給するた
め、空気源10および該空気源10からの空気すなわち第2
の気体としての乾燥用空気を第2の温度T2に加熱するた
めのヒータ11よりなる第2の気体供給手段が設けられて
いる。
また、この第2の供給手段からの第2の気体を缶体1
内の被乾燥物2の中に噴出するための気体噴出手段とし
て散気管12が缶体1内に延在され、該散気管12の先端部
の孔あき部は、缶体1のほぼ中心部において目皿板3の
上方における被乾燥物2の中に下向きに挿入されてい
る。
散気管12から噴出される第2の気体は被乾燥物2の乾
燥を主目的とするものであるので、ヒータ11による加熱
で第2の気体の第2の温度T2はたとえば被乾燥物2の融
点またはそれ以上の温度とすることができ、前記第1の
気体の第1の温度T1よりも高い温度である。
さらに、缶体1には、被乾燥物2を缶体1内にたとえ
ばバッチ式に投入するための投入口13および被乾燥製品
の排出のための排出口14が設けられている。
また、本実施例の缶体1の下部における流動層形成部
分の外周壁の周囲には、その外周壁の内面への被乾燥物
2の溶融付着を防止するため該外周壁を冷却する冷却媒
体を流通させるジャケット15が設けられている。
次に、本実施例の作用について説明する。
まず、投入口13から缶体1の中に所要量の被乾燥物2
を1バッチ分投入する。
そして、第1の気体供給手段を構成する吹込ファン6
からヒータ7を経て、加熱されて(あるいはヒータ7で
加熱されないままで)第1の温度T1となった流動用エア
(第1の気体)を、ウインドボックス5を経て目皿板3
の気体流通孔4から缶体1内に上向きに供給する。この
第1の気体の温度T1はたとえば被乾燥物2の融点より低
いものとする。それにより、缶体1内における目皿板3
の上側には、被乾燥物2の流動化による流動層が形成さ
れる。
一方、第2の気体供給手段を構成する空気源10からヒ
ータ11を経て第2の温度T2に加熱された乾燥用エア(第
2の気体)を散気管12の先端部の孔から被乾燥物2の流
動層の中に噴出する。散気管12の先端部の孔から噴出さ
れる第2の気体は流動層の中に均一に吹き込まれる。こ
の第2の気体は主として被乾燥物2の乾燥を行うもので
あるので、その温度T2は相当高温とされており、前記第
1の気体の温度T1よりも高く、たとえば被乾燥物2の融
点またはそれ以上の温度とすることができる。
それにより、被乾燥物2は主に第2の気体で効率良く
乾燥される。しかも、目皿板3の下方からは、第2の気
体の温度T2よりも低い温度T1、たとえば被乾燥物2の融
点よりも低い温度の第1の気体が供給されているので、
この第1の気体の吹上げ力およびその温度T1により、第
2の気体で乾燥される被乾燥物2の溶融物が目皿板3に
付着することが防止される。
また、缶体1内に吹込まれた第1および第2の気体は
排気ファン8により集塵機9を経て系外に排出される。
さらに、前記の如くして乾燥/造粒された被乾燥製品
は排出口14を経て回収される。
本実施例では、缶体1の下部の周囲に設けたジャケッ
ト15の中に冷却媒体を流通させて該缶体1を冷却するこ
とにより、該缶体1の内面に被乾燥物2が溶融付着する
ことを防止できる。
〔実施例2〕 第2図は本発明の他の実施例である流動乾燥装置の略
断面図である。
本実施例2では、缶体1を振動させるための振動機構
16(振動手段)が設けられているが、その他の点では実
施例1と実質的に同じである。なお、この実施例2以下
の実施例では、缶体1の投入口13および場合によっては
排出口14を省略して示されている。
振動機構16は、ウインドボックス5の底面に設けた振
動発生源17と、支持用の架台18と、この架台18と缶体1
の外周のブラケット19との間を弾性的に支持するばねな
どよりなる弾性体20とで構成されている。
この実施例2においては、振動機構16で缶体1に振動
を与えることにより、缶体1内における被乾燥物2の流
動化を助長することができ、さらに良好な流動化による
効率的かつ均一な乾燥/造粒が可能となる。
また、振動による流動化の補助により、第1の気体供
給手段による第1の気体(流動用エア)の供給量を少な
くすることもできる。
〔実施例3〕 第3図は本発明のさらに他の実施例を示す略断面図で
ある。
本実施例3においては、散気管12aが目皿板3の下方
から缶体1の被乾燥物2の中に挿入されると共に、該散
気管12aがモータ21で回転可能とされている。
また、散気管12aから流動層中に噴出される第2の気
体は軸受箱22の中を経て該散気管12aの中を通って供給
される。
本実施例3によれば、散気管12aの回転により、被乾
燥物2の流動化が助長され、かつ該散気管12aから噴出
される第2の気体すなわち乾燥用エアが被乾燥物2とさ
らに均一に接触するので、乾燥の効率や均一性の向上に
有利であり、特に、大型の流動乾燥装置や溶融し易い被
乾燥物の処理に有用である。
〔実施例4〕 第4図は本発明のさらに他の実施例の略断面図であ
る。
この実施例4では、回転可能な散気管12aが前記実施
例3とは逆に、缶体1の上方から下方に挿入され、それ
に対応してモータ21などが缶体1の上側に配置され、ま
た排気ファン8への排気口が缶体1の上部の側面に形成
されている点以外は前記実施例3と実質的に同様であ
る。
本実施例4の場合にも、前記実施例3と同様な作用効
果が得られる。
〔実施例5〕 第5図は本発明のさらに他の実施例を示す略断面図で
ある。
本実施例5においては、気体噴出手段としての散気管
12の外側に冷却媒体流通用のジャケット23が配設されて
いること以外は前記実施例1と同様である。
この実施例5においては、冷却媒体供給源24からジャ
ケット23の中に冷却媒体を流通させることにより散気管
12を冷却し、該散気管12の外側への被乾燥物2の溶融付
着を防止できる。
〔実施例6〕 第6図は本発明のさらに他の実施例による流動乾燥装
置の略断面図である。
この実施例6では、前記実施例3における回転可能な
散気管12aの外側にジャケット23を設けたものである。
本実施例6によれば、前記実施例3の散気管12aの回
転による作用効果に加えて、前記実施例5と同様に散気
管12aへの被乾燥物の溶融付着を防止できる。
〔実施例7〕 第7図は本発明のさらに他の実施例の略断面図であ
る。
本実施例7においては、散気管12の外側に断熱材25が
設けられ、該散気管12の温度上昇を抑制できるようにな
っている。
したがって、この実施例7では、断熱材25の温度上昇
抑制作用により、散気管12の外側への被乾燥物2の溶融
付着を防止できる。
〔実施例8〕 第8図は本発明のさらに他の実施例の略断面図であ
る。
この実施例8では、前記実施例3と同様な回転可能な
散気管12aに前記実施例7と同様な断熱材25を設けたも
のである。
本実施例8の場合にも、散気管12aの回転による効果
に加えて、断熱材25の効果により該散気管12aの温度上
昇が抑制され、該散気管12aへの被乾燥物2の溶融付着
を防止できる。
〔実施例9〕 第9図は本発明のさらに他の実施例を示す略断面図で
ある。
この実施例9においては、気体噴出手段として、いわ
ゆる噴霧ノズル26が用いられている。
本実施例9の場合、噴霧ノズル26から第2の温度T2
乾燥用エア(第2の気体)を噴出することにより、効率
的で、しかも被乾燥物2の溶融付着のない流動乾燥/造
粒を行うことができる。
〔実施例10〕 第10図は本発明のさらに他の実施例による流動乾燥装
置の略断面図である。
本実施例10では、気体噴出手段として、いわゆるスプ
レーボール27が使用されている。
この実施例10においても、スプレーボール27からの温
度T2の乾燥用エアの噴出により、効率的で、被乾燥物2
の溶融付着のない流動乾燥/造粒を行うことができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づ
き具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更
可能であることはいうまでもない。
たとえば、気体噴出手段である散気管12,12aや噴霧ノ
ズル26、あるいはスプレーボール27自体をたとえばフッ
素樹脂などのように熱伝導度の小さい材料で作ることに
よりそれらの温度上昇を抑制するようにすれば、それら
自体への被乾燥物2の溶融付着を防止するのに有効であ
る。
また、缶体1の外周のジャケット15を省略することも
でき、あるいは他の缶壁温度上昇抑制手段を用いてもよ
い。
さらに、第1の気体供給手段から缶体1内に供給され
る第1の気体は主に流動化用であるので、その温度T1
いわゆる熱風ではなくて、ヒータ7などで加熱しない冷
風であってもよく、融点の低い被乾燥物2などに好適で
ある。
以上の説明では主として本発明者によってなされた発
明をその利用分野である粉粒状物の乾燥に適用した場合
について説明したが、これに限定されるものではなく、
たとえば、各種の粉粒状物の造粒・混合などにも広く応
用できる。
〔発明の効果〕
本願において開示される発明のうち、代表的なものに
よって得られる効果を簡単に説明すれば、下記のとおり
である。
(1).本発明の流動乾燥方法によれば、第1の気体と
第2の気体を併用することにより、第1の気体の温度を
必要以上に高い温度、たとえば被乾燥物の融点またはそ
れ以上の温度としなくても、第1の気体により良好な流
動層を形成し、第2の気体で被乾燥物を主として乾燥で
きるので、第1の気体により被乾燥物が溶融して目皿板
などに付着し、流動不良や乾燥不良などを起こすことを
防止でき、また第2の気体として、通常は使用できなか
った被乾燥物の融点またはそれ以上の温度の気体を使用
し、効率的な流動乾燥造粒を行うことができる。
(2).また、前記第1の気体が、被乾燥物の融点より
も低い温度を有し、被乾燥物を主として流動化させるた
めの熱風または冷風であり、前記第2の気体が、被乾燥
物の融点よりも高い温度を有し、被乾燥物を主として乾
燥させるための熱風であることにより、第1の気体で目
皿板が被乾燥物の融点以下の温度とされるので、被乾燥
物が溶融して目皿板などに付着することをさらに確実に
防止できる。
(3).本発明の流動乾燥装置によれば、第1の気体と
第2の気体を併用することにより、第1の気体の温度を
必要以上の温度、たとえば被乾燥物の融点またはそれ以
上の温度に高くしなくても、第1の気体で良好な流動層
を形成し、第2の気体で被乾燥物を主として乾燥できる
ので、第1の気体により被乾燥物が溶融して目皿板など
に付着し、流動不良や乾燥不良などを起こすことを防止
でき、また、第2の気体として、通常は使用できなかっ
た被乾燥物の融点またはそれ以上の温度の気体を使用
し、効率的な流動乾燥造粒を行うことができる。
(4).また、本発明の流動乾燥装置において、前記缶
体を振動させる振動手段を備えてなることにより、振動
で被乾燥物の流動が助長される。
(5).さらに、前記気体噴出手段が回転可能であるこ
とにより、被乾燥物の流動が助長され、かつ気体噴出手
段から噴出される第2の気体が被乾燥物と均一に接触す
るので、特に、大型の装置や融点の低い被乾燥物の場合
などに有効である。
(6).また、前記気体噴出手段がその表面温度を被乾
燥物の融点以下に保持する断熱材を周囲に設けた散気管
よりなることによって、気体噴出手段への被乾燥物の溶
融付着を防止できる。
(7).前記気体噴出手段が、その表面温度を被乾燥物
の融点以下に保持する断熱材を周囲に設けた散気管より
なることにより、気体噴出手段への被乾燥物の溶融付着
を防止できる。
(8).前記気体噴出手段が、その表面温度を被乾燥物
の融点以下に保持する、熱伝導度の小さい材料で作られ
ることにより、気体噴出手段への被乾燥物の溶融付着を
防止できる。
(9).前記缶体の外壁面に、冷却媒体の流通用のジャ
ケットを設けることにより、缶体の内壁面への被乾燥物
の溶融付着を防止できる。
(10).前記(1)〜(9)により、気体の温度管理が
容易となり、装置の運転を長時間にわたって安定して行
うことができる。
(11).本発明の流動乾燥装置は、構造が簡単で、製作
が容易、さらには低コストであるという利点をも有して
いるものである。
〔実施例〕
第1図に示す本発明の実施例1における流動乾燥装置
を使用して本発明者が行った実験例について説明する。
(1).被乾燥物としてフェノールレジンの粉粒状物を
用いた。一般にフェノールレジンは、湿潤時に45℃以上
でメルトするが、第1の気体の温度T1=冷風(10〜20
℃)、第2の気体の温度T2=120℃で流動乾燥処理を行
ったところ、目皿板へのフェノールレジンの溶融固着も
なく、良好な流動層を形成し、良好な被乾燥品を得るこ
とができた。
(2).同じくフェノールレジンの粉粒状物を温度T1
40℃、温度T2=120℃で流動乾燥させたところ、目皿板
へのフェノールレジンの溶融固着もなく、良好な流動層
を形成し、良好な被乾燥品を得ることができた。
(3).被乾燥物として粉体A(融点M.P.=130℃)と
粉粒状の低融点物質B(融点M.P.=70℃)を混合し、流
動層を形成させて流動乾燥造粒を行った。このとき、目
皿板下からは、低融点物質Bの融点以下の熱風(温度T1
=60℃)を吹き込み、流動層内には、散気管を通して、
低融点物質の融点以上の熱風(T2=100℃)を吹き込む
と、低融点物質Bが溶融し、この溶融した物質がバイン
ダーとなって、粉体Aどうしを結合していき、良好な造
粒物A+Bが得られた。
(4).前記(3)と同様な操作で温度T1=冷風(10〜
30℃)、T2≒120℃で流動乾燥造粒を行ったが、この場
合にも、同様に良好な造粒物が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である流動乾燥装置の略断面
図、第2図は本発明の他の実施例である流動乾燥装置の
略断面図、第3図は本発明のさらに他の実施例を示す略
断面図、第4図は本発明のさらに他の実施例の略断面
図、第5図は本発明のさらに他の実施例を示す略断面
図、第6図は本発明のさらに他の実施例による流動乾燥
装置の略断面図、第7図は本発明のさらに他の実施例の
略断面図、第8図は本発明のさらに他の実施例の略断面
図、第9図は本発明のさらに他の実施例を示す略断面
図、第10図は本発明のさらに他の実施例による流動乾燥
装置の略断面図である。 1……缶体、2……被乾燥物、3……目皿板、4……気
体流通孔、5……ウインドボックス、6……吹込ファン
(第1の気体供給手段)、7……ヒータ、8……排気フ
ァン(第2の気体供給手段)、9……集塵機、10……空
気源(第2の気体供給手段)、11……ヒータ、12,12a…
…散気管(気体噴出手段)、13……投入口、14……排出
口、15……ジャケット、16……振動機構(振動手段)、
17……振動発生源、18……架台、19……ブラケット、20
……弾性体、21……モータ、22……軸受箱、23……ジャ
ケット、24……冷却媒体供給源、25……断熱材、26……
噴霧ノズル(気体噴出手段)、27……スプレーボール
(気体噴出手段)、T1……第1の気体の温度、T2……第
2の気体の温度。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉粒状の被乾燥物を流動化させながら乾燥
    ないし造粒する方法であって、被乾燥物の流動層の下方
    から、被乾燥物の融点よりも低い温度を有し、かつ被乾
    燥物を主として流動化させるための第1の気体を供給
    し、続いて、この第1の気体の供給を継続しながら、こ
    の第1気体で形成された被乾燥物の流動層内に、被乾燥
    物の融点よりも高い温度を有し、かつ被乾燥物を主とし
    て乾燥させるための第2の気体を供給することを特徴と
    する流動乾燥方法。
  2. 【請求項2】粉粒状の被乾燥物を流動化させながら乾燥
    ないし造粒する装置であって、被乾燥物を収容して流動
    層を形成させる缶体と、この缶体の底部に設けられ、気
    体流通孔を有する目皿板と、この目皿板の下方から前記
    気体流通孔を通して第1の気体を前記缶体内に供給する
    第1の気体供給手段と、前記目皿板上に配置され、前記
    第1の気体で前記缶体内に形成された被乾燥物の流動層
    の中に位置される気体噴出手段と、この気体噴出手段に
    対し前記第1の気体よりも高い温度の第2の気体を供給
    する第2の気体供給手段とからなることを特徴とする流
    動乾燥装置。
  3. 【請求項3】前記缶体を振動させる振動手段を備えてな
    ることを特徴とする請求項2記載の流動乾燥装置。
  4. 【請求項4】前記気体噴出手段が回転可能であることを
    特徴とする請求項2または3記載の流動乾燥装置。
  5. 【請求項5】前記気体噴出手段が、その表面温度を被乾
    燥物の融点以下に保持する冷却媒体を流通させるための
    ジャケットを周囲に設けた散気管よりなることを特徴と
    する請求項2、3または4記載の流動乾燥装置。
  6. 【請求項6】前記気体噴出手段が、その表面温度を被乾
    燥物の融点以下に保持する断熱材を周囲に設けた散気管
    よりなることを特徴とする請求項2、3または4記載の
    流動乾燥装置。
  7. 【請求項7】前記気体噴出手段が、その表面温度を被乾
    燥物の融点以下に保持する、熱伝導度の小さい材料で作
    られることを特徴とする請求項2、3または4記載の流
    動乾燥装置。
  8. 【請求項8】前記缶体の外壁面に、冷却媒体の流通用ジ
    ャケットを設けることを特徴とする請求項2、3または
    4記載の流動乾燥装置。
JP63333106A 1988-12-29 1988-12-29 流動乾燥方法および装置 Expired - Fee Related JP2732874B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63333106A JP2732874B2 (ja) 1988-12-29 1988-12-29 流動乾燥方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63333106A JP2732874B2 (ja) 1988-12-29 1988-12-29 流動乾燥方法および装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02178584A JPH02178584A (ja) 1990-07-11
JP2732874B2 true JP2732874B2 (ja) 1998-03-30

Family

ID=18262348

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63333106A Expired - Fee Related JP2732874B2 (ja) 1988-12-29 1988-12-29 流動乾燥方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2732874B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002527499A (ja) * 1998-10-20 2002-08-27 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト フェノキシメチル安息香酸類の乾燥方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102628208B1 (ko) * 2020-12-07 2024-01-23 나상덕 유동열풍 건조시스템을 이용한 시리얼 제조 장치

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5081853A (ja) * 1973-11-19 1975-07-02
JPS5399562A (en) * 1977-02-10 1978-08-31 Okawara Mfg Method of drying powdery material in fluidized dryer and apparatus therefor

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002527499A (ja) * 1998-10-20 2002-08-27 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト フェノキシメチル安息香酸類の乾燥方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02178584A (ja) 1990-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0663703B2 (ja) 固体材料の乾燥方法及び装置
JP2732874B2 (ja) 流動乾燥方法および装置
EP2004376A2 (en) Device as well as apparatus and method for the treatment of materials at elevated temperature and under movement and under vacuum
CN107081112B (zh) 一种惰性气氛造粒系统
GB1564151A (en) Cleaning of piece parts by the use of a fluidized-solids bed
CN108883643B (zh) 固化设备
JP2002059037A (ja) スプレーガン及びそれを用いた粉粒体処理装置、並びに粉粒体処理方法
JP2000263549A (ja) 粒状プラスチック材料の乾燥方法およびその装置
JP2002045675A (ja) 新規噴霧乾燥造粒装置及び顆粒状食品の製造方法
JPH10118480A (ja) 温調用ジャケット装置付き撹拌型造粒機およびそれによる粒状物の製造方法
JPH01284329A (ja) 微粒体を造粒、コーティングおよび乾燥させる方法および装置
CN103673515A (zh) 一种三段式振动流化床
JPS63190629A (ja) 噴霧乾燥流動造粒装置
JP3583825B2 (ja) 向流式造粒設備の液滴生成用ノズル
JPH0330860B2 (ja)
JPS596891Y2 (ja) 回転円盤型噴霧乾燥造粒装置
SU787847A1 (ru) Сушилка-гранул тор
JP5648124B2 (ja) 固体粒子の表面改質装置および固体粒子の表面改質方法
JP3372082B2 (ja) 流動層装置
JP2000095591A (ja) ダスト含有空気の洗浄設備
JPH0557015B2 (ja)
JPS6115516Y2 (ja)
SU918734A1 (ru) Распылительна сушилка
JP2001340745A (ja) 流動層造粒装置
SU1494897A1 (ru) Способ получени гранулированного ичного продукта и аппарат дл его осуществлени

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees