JP2731933B2 - 写真フィルムパトローネ用容器本体 - Google Patents

写真フィルムパトローネ用容器本体

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JP2731933B2
JP2731933B2 JP1035072A JP3507289A JP2731933B2 JP 2731933 B2 JP2731933 B2 JP 2731933B2 JP 1035072 A JP1035072 A JP 1035072A JP 3507289 A JP3507289 A JP 3507289A JP 2731933 B2 JP2731933 B2 JP 2731933B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は写真フィルムパトローネを収納する容器の本
体に関するものである。
〔従来の技術〕 従来、写真フィルムパトローネ用容器としては、第1
図に示すような容器があった。
第1図において、符号1は写真フィルムパトローネ用
容器本体で、符号2は写真フィルムパトローネ用容器本
体に嵌合する写真フィルムパトローネ用容器キャップで
ある。写真フィルムパトローネ用容器本体1は、底部3
と周壁部4とからなる有底円筒状に形成され、周壁部4
の内面上部には嵌合溝5が形成されている。また、写真
フィルムパトローネ用容器キャップ2には、嵌合溝5に
嵌合する突条6が形成されている。そして特開昭60−16
3045号公報、特開昭61−73947号公報にて、これらの材
質を提案している。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来の写真フィルムパトローネ用容器は、物
流過程等において、写真フィルムの先端部、遮光テレン
プ布等に白粉が付着し、使用者に無用の不安感を与え、
また、写真性に影響を与える場合があった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、白粉の発生原因について研究し、写真フ
ィルムパトローネ用容器本体内側面にブリードアウトし
た添加剤が結晶し、この内側面に結晶して白い微粒状に
なった添加剤を写真フィルムの先端部が削ることで白粉
が発生するものであることを見い出した。
すなわち、写真フィルムパトローネ用容器本体は、ブ
ロッキングの防止、写真フィルムパトローネの取出し性
等の改良のために滑剤、剛性向上のために有機造核剤、
その他各種の物性改良等のために各種の添加剤を添加し
たポリプロピレン系樹脂で形成されており、この滑剤等
の添加剤が時間とともにブリードアウトし写真フィルム
パトローネ用容器本体の内側面で結晶化するものであっ
た。
したがって、写真フィルムパトローネ用容器を物流過
程におくと、収納した写真フィルムパトローネは回転又
は振動し、写真フィルムの先端部が内側面に結晶化して
付着した添加剤を削り、この削られた添加剤が白粉とな
っていた。その他、エチレン等のαオレフィン含有量が
多いプロピレン−αオレフィン共重合体樹脂よりなる写
真フィルムパトローネ用容器本体では樹脂が削られる為
に白粉が発生していた。
以上のように、白粉の発生原因が添加剤のブリードア
ウトによることを本発明者が始めて見い出した。そし
て、本発明者は白粉の発生を防止するために、添加剤の
ブリードアウトについてさらに研究し、メルトインデッ
クス、曲げ弾性率等を異ならせた多数の樹脂についてブ
リードアウトの有無及び量を研究した。
この研究の結果、樹脂のロックウェル硬度が添加剤の
ブリードアウトに最も影響が大きく、ロックウェル硬度
を所定の値以上にした場合白粉の発生を低く抑えること
ができることが判明した。
すなわち、具体的な実施例としてオレイン酸アミド0.
3重量%、ステアリン酸カルシウム0.15重量%含むプロ
ピレン・エチレンランダム共重合体樹脂を用い、底部の
ロックウェル硬度が異なる第1図に示す形状で底部の厚
さが0.8mmの写真フィルムパトローネ用容器本体を射出
成形により成形し、これらの写真フィルムパトローネ用
容器本体に36枚撮りフィルムを密封した状態で、振動試
験機(JIS Z−232指定)にテープで固定し、振巾5mm、
振動数550回/分で60分間振動させた。
なお、底部のロックウェル硬度を測定したのは、周壁
部が曲面で測定できないからであるが、周壁部も底部と
同一のロックウェル硬度と考えられる。
このとき、底部のロックウェル硬度と目視検査による
白粉の付着量の関係は第2図に示す通りであった。第2
図中白粉の付着量の評価を表示する各記号は以下の通り
である。
評価は下記による。
◎…非常に優れている ○…優れている ●…可(実用限度内) ▲…問題あり(改良必要) ×…実用不可 ××…実用不可(特に程度が悪い) 以上の実験結果により、底部のロックウェル硬度が55
R以上の場合は、白粉の付着量が実用限度以内であるこ
とが判明し、本発明が完成したものである。
すなわち、本発明の写真フィルムパトローネ用容器本
体は、エチレン含有量が0.5〜6.0重量%、メルトインデ
ックスが10〜60g/10分、曲げ弾性率が9000kg/cm2以上、
23℃のノッチ付アイゾット衝撃強度が2.0kg・cm/cm以上
のプロピレン・エチレンランダム共重合体樹脂を主成分
とし、滑剤0.001重量%以上、ジベンジリデンソルビト
ール化合物0.01重量%以上及び、酸化防止剤0.01重量%
以上含み、かつ底部のロックウェル硬度が55R以上であ
ることを特徴として構成されている。
写真フィルムパトローネ用容器本体の底部のロックウ
ェル硬度が55R未満であると、白粉の発生量が多く実用
化できない。底部のロックウェル硬度を55R以上にする
には、例えば、ロックウェル硬度(Rスケール、JIS K
−7202(=ASTM D−785)により、測定シート厚さ3.2mm
の時の値)が80R以上、好ましくは85R以上の樹脂組成を
用い、成形樹脂温度を180℃以上、好ましくは210℃以上
の成形条件で成形する。
なお、本発明は上記例に限られず、各種樹脂及び成形
条件で底部のロックウェル硬度が55R以上となるもので
あればよい。
写真フィルムパトローネ用容器本体に用いられる樹脂
は、エチレン含有量が0.5〜6.0重量%のプロピレン・エ
チレンランダム共重合体樹脂を用いる。
このプロピレン・エチレンランダム共重合体樹脂は、
プロピレン含有量が94.0〜99.5重量%、エチレン含有量
が0.5〜6.0重量%のエチレンがランダム構造で共重合さ
れているプロピレン共重合体系樹脂である。
また、使用樹脂は、メルトインデックスが10〜60g/10
分、曲げ弾性率が9000Kg/cm2以上、23℃のノッチ付アイ
ゾット衝撃強度が2.0Kg・cm/cm以上のものである。
メルトインデックス(ASTM D−1238のE条件=JIS K
−7210、以下MIと表示)が10g/10分未満であると、ショ
ートショット等の成形故障が発生しやすく、60g/10分を
越えると、剛性が小さくなり口元変形、嵌合強度の低
下、キャップハズレの発生、多数ヶをホッパーに貯蔵中
した時の変形、防湿性の低下、衝撃強度の低下、バリの
発生、表面強度の低下による写真フィルムの先端による
容器本体の周壁部の樹脂が削られ白粉やスリ傷の発生が
多くなり実用化が困難である。
曲げ弾性率(ASTM D−790)が9000Kg/cm2未満である
と、口元変形や座屈が発生しやすいため成形サイクルを
長くしなければならない。
23℃のノッチ付アイゾット衝撃強度(ASTM D−256)
が2.0Kg・cm/cm未満であると、落下や加工包装工程、物
流過程での衝撃で割れやクラックが発生しやすくなり防
湿性やガスバリヤ性を確保できなくなり、写真フィルム
の品質を低下させる。
また、写真フィルムパトローネ用容器本体に使用する
樹脂には、成形性、写真フィルムパトローネの出入れ適
性を向上させるために滑剤を0.001重量%以上添加す
る。
滑剤が0.001重量%未満では成形時に座屈が発生しや
すく、成形サイクルが長くなるだけでなく、加工包装工
程で容器本体同士がブロッキングしやすくなり搬送が困
難になる。さらにスタチックやスリキズが発生しやすく
なる。
例えば、前記具体的な実施例でも滑剤の添加量を0重
量%とすると白粉は大巾に減少するが、座屈や口元変形
等の成形故障が10倍以上に増加した。
写真フィルムに悪影響を与えない市販の代表的滑剤名
と製造メーカー名を以下に記載する。
(1)シリコーン系滑剤; 各種グレードのジメチルポリシロキサン及びその変性
物(信越シリコーン、東レシリコーン)等 (2)オレイン酸アミド系滑剤; アーモスリップCP(ライオン・アクゾ)、ニュートロ
ン(日本精化)、ニュートロンE−18(日本精化)、ア
マイドO(日東化学)、アルフローE−10(日本油
脂)、ダイヤミッドO−200(日本化成)、ダイヤミッ
ドG−200(日本化成)等 (3)エルカ酸アミド系滑剤; アルフロ−P−10(日本油脂)等 (4)ステアリン酸アミド系滑剤; アルフロ−S−10(日本油脂)、ニュートロン2(日
本精化)、ダイヤミッド200ビス(日本化成)等 (5)ビス脂肪酸アミド系滑剤; ビスアマイド(日本化成)、ダイヤミッド200ビス
(日本化成)、アーモワックスEBS(ライオン・アク
ゾ)等 (6)アルキルアミン系滑剤; エレクトロストリッパ−TS−2(花王石鹸)等 (7)炭化水素系滑剤; 流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワック
ス、合成パラフィン、ポリエチレンワックス、ポリプロ
ピレンワックス、塩素化炭化水素、フルオロカルボン等 (8)脂肪酸系滑剤; 高級脂肪酸(C12以上が好ましい)、オキシ脂肪酸等 (9)エステル系滑剤; 脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アル
コールエステル、脂肪酸のポリグリコールエステル、脂
肪酸の脂肪アルコールエステル等 (10)アルコール系滑剤; 多価アルコール、ポリグリコール、ポリグリセロール
等 (11)脂肪酸金属塩系滑剤(金属石けん); ラウリン酸、ステアリン酸、リシノール酸、ナフテン
酸、オレイン酸等の高級脂肪酸とLi、Mg、Ca、Sr、Ba、
Zn、Cd、Al、Sn、Pb等の金属との化合物等 さらに、透明度、成形サイクルの短縮、糸ヒキやゲー
ト残りの防止、ロックウェル硬度、スリキズ防止及び剛
性等を向上させるためにジベンジリデンソルビトール化
合物を0.01重量%以上添加する。
0.01重量%未満では上記添加効果がほとんどなく、混
練経費増になるだけである。
このジベンジリデンソルビトール化合物として好まし
い代表例を以下に記載する。
ジ−(P−メチルベンジリデン)ソルビトール、ジ−
(2・4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、ジ−
(2・4−ジエチルベンジリデン)ソルビトール、ジ−
(1・3・5−トリメチルベンジリデン)ソルビトー
ル、ジ−(ペンタメチルベンジリデン)ソルビトール、
1・3・2・4−ジ(メチルベンジリデン)ソルビトー
ル、1,3−P−エチルベンジリデン−2,4−P−メチルベ
ンジリデン−ソルビトール、1,3−P−メチルベンジリ
デン−2,4−P−エチルベンジリデン−ソルビトール、
1・3−P−メチルベンジリデン−2・4−P−クロロ
ベンジリデンソルビトール、1・3−P−クロロベンジ
リデン−2・4−P−メチルベンジリデンソルビトー
ル、1・3−P−メチルベンジリデン−2・4−P−イ
ソプロピルベンジリデンソルビトール、1・3−P−イ
ソプロピルベンジリデン−2・4−P−メチルベンジリ
デンソルビトール、1・3−P−エチルベンジリデン−
2・4−P−イソプロピルベンジリデンソルビトール、
1・3−P−クロロベンジリデン−2・4−P−イソプ
ロピルベンジリデンソルビトール、1・3・2・4−ジ
(エチルベンジリデン)ソルビトール、1・3・2・4
−ジ(プロピルベンジリデン)ソルビトール、1・3・
2・4−ジ(メトキシベンジリデン)ソルビトール、1
・3・2・4・−ジ(エトキシベンジリデン)ソルビト
ール、1・3・2・4−ジ(P−メチルベンジリデン)
ソルビトール、1・3・2・4−ジ(P−クロルベンジ
リデン)ソルビトール、1・3・2・4−ジ(P−メト
キシベンジリデン)ソルビトール、1・3・2・4−ジ
(アルキルベンジリデン)ソルビトール等 これらのジベンジリデンソルビトール化合物は1種以
上併用してもよく又他の有機、無機造核剤や各種滑剤等
と併用することができ好ましい。
さらに、また、写真フィルムにカブリや増減感等の写
真性能故障を発生させない範囲で樹脂焼け等を防止する
ために酸化防止剤を0.01重量%以上添加する。
0.01重量%未満では、上記添加効果がほとんどなく混
練経費増になるだけである。
酸化防止剤の代表例を以下に示す。
(イ)フェノール系酸化防止剤 6−t−ブチル−3−メチルフェニール誘導体、2・
6−ジ−t−ブチル−Pクレゾール、2・2′−メチレ
ンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、
4・4′−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレ
ゾール)、4・4′−チオビス(6−t−ブチル−m−
クレゾール)、4・4−ジヒドロキシジフェニルシクロ
ヘキサン、アルキル化ビスフェノール、スチレン化フェ
ノール、2・6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル、n−オクタデシル−3−(3′・5′−ジ−t−ブ
チル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピネート、2・
2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、4・4′−チオビス(3−メチル−6−t−
ブチルフェニール)、4・4′−ブチリデンビス(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、ステアリル−β
(3・5−ジ−4−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート、1・1・3−トリス(2−メチル−4
ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1・3
・5トリメチル−2・4・6−トリス(3・5−ジ−t
−ブチル−4ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキ
ス〔メチレン−3(3′・5′−ジ−t−ブチル−4′
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン等 (ロ)ケトンアミン縮合系酸化防止剤 6−エトキシ−2・2・4−トリメチル−1・2−ジ
ヒドロキノリン、2・2・4−トリメチル−1・2−ジ
ヒドロキノリンの重合物、トリメチルジヒドロキノリン
誘導体等 (ハ)アリルアミン系酸化防止剤 フェニル−α−ナフチルアミン、N−フェニル−β−
ナフチルアミン、N−フェニル−N′−イソピロピル−
P−フェニレンジアミン、N・N′−ジフェニル−P−
フェニレンジアミン、N・N′−ジ−β−ナフチル−P
−フェニレンジアミン、N−(3′−ヒドロキシブチリ
デン)−1−ナフチルアミン等 (ニ)イミダゾール系酸化防止剤 2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト
ベンゾイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベ
ンゾイミダゾール等 (ホ)ホスファイト系酸化防止剤 アルキル化アリルホスファイト、ジフェニルイソデシ
ルフォスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファ
イト、亜リン酸ソーダ、トリノニルフェニルフォスファ
イト、トリフェニルフォスファイト等 (ヘ)チオ尿素系酸化防止剤 チオ尿素誘導体、1・3−ビス(ジメチルアミノプロ
ピル)−2−チオ尿素等 (ト)その他空気酸化に有用な酸化防止剤 チオジプロピオン酸ジラウリル等 その他、以下に記載する種々の添加剤を添加すること
ができる。
本発明の写真フィルムパトローネ用容器本体は、その
周壁部及び底部の厚さが品質、成形性、経済性等の点で
0.5〜1.3mmであることが好ましい。
本発明の写真フィルムパトローネ用容器本体を成形す
るには、公知の各種の成形方法を用いることができる
が、特に射出成形方法が好ましく、一重金型を用いる射
出成形の外、例えばインジェクションブロー成形方法の
ように2つの方法を合わせた方法や、金型内真空射出成
形方法やスタックモールド(2重積金型)等の多段金型
を用いる効率的な射出成形方法を用いることができる。
また、写真フィルムパトローネ用容器の形状は、写真
フィルムパトローネを収容し得るものであれば特に限定
はされない。例えば特開昭61−73947号公報、特開昭63
−193142号公報、特開昭64−9445号公報で開示した各種
形状の容器本体等である。
〔作用〕
本発明の写真フィルムパトローネ用容器本体では、底
部のロックウェル硬度を55R以上とすることにより、滑
剤等の各種添加剤がブリードアウトするのを防止する。
〔実施例〕
本発明品I 本発明品IはMI(ASTM D−1238のE条件)が40g/10
分、曲げ弾性率(ASTM D−790)が10,800Kg/cm2、23℃
のノッチ付アイゾット衝撃強度(ASTM D−256)が4.5Kg
・cm/cm、ロックウェル硬度(ASTM D−785)が85Rで、
エチレン含有量が3重量%のプロピレン・エチレンラン
ダム共重合体樹脂99.4重量%、オレイン酸アミド0.3重
量%、ステアリン酸カルシウム0.15重量%、ジベンジリ
デンソルビトール化合物系有機造核剤0.2重量%、フェ
ノール系酸化防止剤0.1重量%からなるポリプロピレン
系樹脂組成物を用い、樹脂温度を220℃にし、冷却水温
を15℃にし、冷却時間を1.5秒とし、成形サイクルを7.5
秒としたホットランナー方式で24ヶ取りの金型を用いた
写真フィルムパトローネ用容器本体の成形直後(取り出
し時)の表面温度が30℃の成形条件で底部のロックウェ
ル硬度が60Rとなった。
本発明品II 本発明品IIは、MIが40g/10分、曲げ弾性率が14,000Kg
/cm2、23℃のノッチ付アイゾット衝撃強度が3.0Kg・cm/
cm、ロックウェル硬度が95Rで、エチレン含有量が2.5重
量%のプロピレン・エチレンランダム共重合体樹脂99.4
重量%、オレイン酸アミド0.3重量%、ステアリン酸カ
ルシウム0.15重量%、ジベンジリデンソルビトール化合
物系有機造核剤0.2重量%、フェノール系酸化防止剤が
0.1重量%からなるポリプロピレン系樹脂組成物を用
い、樹脂温度を225℃、冷却水温を15℃、冷却時間が1.0
秒、成形サイクルが7秒としたホットランナー方式で24
ヶ取りの金型を用いた写真フィルムパトローネ用容器本
体の成形直後の表面温度が35℃の成形条件で底部のロッ
クウェル硬度が87Rとなった。
比較品I 比較品Iは、MIが25g/10分、曲げ弾性率が9,200Kg/cm
2、23℃のノッチ付衝撃強度が4.0Kg・cm/cm、ロックウ
ェル硬度が80Rで、エチレン含有量が3重量%のプロピ
レン・エチレンランダム共重合体樹脂99.4重量%、オレ
イン酸アミド0.3重量%、ステアリン酸カルシウム0.15
重量%、P−tertブチル安息香酸アルミニウム有機造核
剤0.2重量%、フェノール系酸化防止剤0.1重量%からな
るポリプロピレン系樹脂組成を用い、樹脂温度が220
℃、冷却水温が15℃、冷却時間は座屈防止の為に5秒、
成形サイクルを13秒としたホットランナー方式で24ヶ取
りの金型を用いた写真フィルムパトローネ用容器本体の
成形直後の表面温度が23℃の成形条件で底部のロックウ
ェル硬度が52Rとなった。
比較品II 比較品IIは、比較品Iと同一のポリプロピレン系樹脂
組成を用い、比較品Iとは冷却時間を5→6秒、成形サ
イクルを13秒→14秒、容器本体の成形直後の表面温度を
23→20℃に変化した他は同一の成形条件でロックウェル
硬度が46Rとなった。
比較品III 比較品IIIは、本発明品Iと同一のポリプロピレン系
樹脂組成を用い、樹脂温度が200℃、冷却水温が10℃、
冷却時間が3秒、成形サイクルを10秒としたホットラン
ナー方式で24ヶ取りの金型を用いた写真フィルムパトロ
ーネ用容器本体の成形直後の表面温度が20℃の成形条件
でロックウェル硬度が51Rとなった。
以上の本発明品I、II及び比較品I、II、IIIを前述
したような試験方法(36枚撮りフィルムを密封した状態
で振動試験機(JIS Z−0232指定)に固定し、振巾5mm、
振動数550回/分で60分間振動させ、写真フィルムの先
端に付着した白粉付着量を目視検査する)で試験した。
その試験結果を本発明品Iは符号A、本発明品IIは符
号B、比較品Iは符号C、比較品IIは符号D、比較品II
Iは符号Eで第2図に示す。
以上の結果より、本発明品I、IIは実用に充分耐え得
るが、比較品I、II、IIIは実用化できないものである
ことが判る。
〔発明の効果〕
本発明は、底部のロックウェル硬度を55R以上とする
ことにより、滑剤等の添加剤のブリードアウトを少なく
抑えることができ、白粉の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に用いた写真フィルムパトロ
ーネ用容器の縦断面図、第2図は底部のロックウェル硬
度と白粉付着量の関係を示す図である。 1…写真フィルムパトローネ用容器本体 2…写真フィルムパトローネ用容器キャップ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 3/00 580 G03C 3/00 580A

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン含有量が0.5〜6.0重量%、メルト
    インデックスが10〜60g/10分、曲げ弾性率が9000kg/cm2
    以上、23℃のノッチ付アイゾット衝撃強度が2.0kg・cm/
    cm以上のプロピレン・エチレンランダム共重合体樹脂を
    主成分とし、滑剤0.001重量%以上、ジベンジリデンソ
    ルビトール化合物0.01重量%以上及び、酸化防止剤0.01
    重量%以上含み、かつ底部のロックウェル硬度が55R以
    上であることを特徴とする写真フィルムパトローネ用容
    器本体
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