JP2731697B2 - クランプ装置 - Google Patents

クランプ装置

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JP2731697B2
JP2731697B2 JP5146597A JP14659793A JP2731697B2 JP 2731697 B2 JP2731697 B2 JP 2731697B2 JP 5146597 A JP5146597 A JP 5146597A JP 14659793 A JP14659793 A JP 14659793A JP 2731697 B2 JP2731697 B2 JP 2731697B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワークへ機械加工を
施す際に、工作機械のテーブルに対してワークを設置さ
せるクランプ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリンダヘッドやクランクケース等のワ
ークへ機械加工を施す場合、このワークを、NC工作機
械あるいはマシニングセンタ等の工作機械のテーブルに
位置決めして設置する必要がある。従来より、ワークを
テーブルへ位置決めして設置する場合、図13に示すよ
うに、工作機械のテーブルに治具パレット2を固定し、
この治具パレット2へ、ワークWに形成された軸孔1を
利用してクランプしていた。そして、この軸孔1を利用
してワークWを治具パレット2へクランプする場合、こ
のワークWを基準台座3を介して治具パレット2へ配置
させ、この状態において、ワークWの軸孔1へボルト4
を通し、このボルト4を治具パレット2に形成したねじ
孔5へインパクトレンチ等によって強固にねじ込むこと
により、クランプワッシャ6をワークWの軸孔1の縁端
部に係合させて、このワークWを治具パレット2へクラ
ンプしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにしてワークWを治具パレット2へクランプするク
ランプ方法にあっては、クランプ箇所におけるボルト4
の締め付け作業及び加工終了後におけるボルト4の取り
外し作業が極めて煩雑であり、複数箇所にてクランプす
る場合には、さらにその作業効率が低下してしまうとい
う問題があった。また、ボルト4によってクランプ場
合、このボルト4及び治具パレット2のねじ孔4が、繰
り返しの使用により摩耗してしまうため、これらボルト
4及び治具パレット2を定期的に、新品のものと交換し
なければならず、コストアップを招いてしまうという問
題があった。
【0004】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、コストアップを招くことなく極めて容易に、ワー
クを工作機械のテーブルへ設置することが可能なクラン
プ装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明のクランプ装
置は、工作機械のテーブルにワークをクランプして固定
するクランプ装置であって、前記テーブルに固定され、
前記ワークが位置決めされて設置される治具パレット
と、該治具パレットに回動可能に支持された回動軸と、
この回動軸の端部に固定され、前記回動軸を回動させる
レバーとから構成された駆動機構と、該駆動機構の回動
軸に固定されてこの回動軸の回動にともなって揺動され
る駆動クランク部材と、前記回動軸に並列させて回動可
能に設けられた回転軸と、該回転軸に固定されたクラン
ク部材と、前記駆動クランク部材と前記クランク部材と
をそれぞれ回動可能に連結して前記駆動クランク部材の
揺動を前記クランク部材へ伝達するリンクとから構成さ
れた動力伝達機構と、該動力伝達機構の回転軸の端部に
形成されかつこの回転軸の軸線に対して偏心位置を軸線
とした大径のカム部と、前記クランク部材の揺動によっ
て回動される前記回転軸の回動にともない前記カム部に
よって前記治具パレットに対して近接離間する方向へ移
動されるクランプシャフトと、該クランプシャフトを前
記カム部方向へ付勢するスプリングと、このクランプシ
ャフトの先端部に設けられ、前記クランプシャフトが前
記治具パレット方向へ移動されることにより、前記ワー
クと係合して、このワークを前記治具パレットへ押し付
けてクランプする係止片とから構成されたクランプ部と
を具備してなることを特徴としている。
【0006】第2の発明のクランプ装置は、工作機械の
テーブルにワークをクランプして固定するクランプ装置
であって、内部に中空部を有し、前記テーブルに固定さ
れる基台ブロックと、該基台ブロックの中空部内に回転
可能に設けられた回動軸と、この回動軸の端部に固定さ
れ、前記回動軸を回動させるレバーとから構成された駆
動機構と、前記基台ブロックの側部に形成された摺動孔
内にて摺動可能に支持された連結部材と、該連結部材と
前記駆動機構の回動軸との間に設けられ、前記回動軸の
回動により前記連結部材を前記回動軸に対して近接離間
する方向へ摺動させるカム部とから構成された駆動伝達
機構と、前記基台ブロックの側部に位置決めされて固定
され、前記連結部材が挿通される孔部を有する治具パレ
ットと、該治具パレットの前記孔部へ挿通されて前記連
結部材に連結されたクランプシャフトと、該クランプシ
ャフトの先端部に設けられ、クランプシャフトの半径方
向に収納及び突出可能な係止片を有し、係止片収納状態
でワークがセットされ、次に係止片突出状態で前記クラ
ンプシャフトが前記駆動伝達機構の回動軸方向へ摺動さ
れることにより、前記ワークと係合して、このワークを
前記治具パレットへ押し付けてクランプする係止片とか
ら構成されたクランプ部とを具備してなることを特徴と
している。
【0007】
【作用】第1の発明のクランプ装置によれば、レバーに
よって回動軸が回動されると、この回動軸の回動にとも
なって駆動クランク部材が揺動される。そして、この駆
動クランク部が揺動されるとその揺動がリンクによって
クランク部材へ伝達され、このクランク部材も揺動さ
れ、このクランク部材に固定された回転軸が回動され
る。これにより、回転軸のカム部によってクランプ部の
クランプシャフトが治具パレットに対して近接離間する
方向へ移動される。
【0008】そして、クランプシャフトが治具パレット
に対して近接する方向へ移動されると、このクランプシ
ャフトの先端部に設けられた係止片がワークに係合し、
このワークが前記治具パレットへ押し付けられてクラン
プされ、このワークが工作機械のテーブルに設置され
る。
【0009】第2の発明のクランプ装置によれば、レバ
ーによって回動軸が回動されると、この回動にともなっ
て連結部材がカム部によって基台ブロックの側部にて回
動軸に対して近接離間する方向へ摺動される。そして、
これらクランプシャフトが回動軸に対して近接する方向
へ移動されると、このクランプシャフトの先端部に設け
られた係止機構の係止片がワークに係合され、このワー
クが前記基台ブロックの側部に固定された治具パレット
へ押し付けられてクランプされ、このワークが工作機械
のテーブルに固定された状態となる。
【0010】
【実施例】以下、本発明のクランプ装置の実施例を説明
する。 (第1の実施例)まず、本発明のクランプ装置の第1の
実施例を図1から図5によって説明する。図1及び図2
において、符号11は、クランプ装置であり、このクラ
ンプ装置11は、NC工作機械、マシニングセンタ等の
テーブルに、基盤12を介して固定された基台ブロック
13の側面に固定されるようになっている。
【0011】このクランプ装置11は、前記基台ブロッ
ク13にボルト等によって固定された治具パレット21
と、この治具パレット21上に設けられた複数のクラン
プ部15a、15a及びクランプ部15b、15bと、
治具パレット21上にて前記クランプ部15a、15a
及びクランプ部15b、15b同士の間に設けられた動
力伝達機構23と、この動力伝達機構23へ駆動力を与
える駆動機構24とから概略構成されている。そして、
このクランプ装置11のクランプ部15a、15bにワ
ークWがそれぞれクランプされて固定され、工作機械に
よって機械加工が施されるようになっている。
【0012】次に、上記のクランプ装置11のクランプ
部15a、15bの構成及び構造を、クランプ部15b
を水平方向へ断面視した図3によってさらに具体的に説
明する。クランプ部15a、15bの構成部品であるク
ランパ保持部材31は、ピン32によって治具パレット
21に位置決めされ、ネジ33によって治具パレット2
1へ固定されている。このクランパ保持部材31には、
穴部34が形成されており、この穴部34には、カム支
持部材35が摺動可能に保持されている。このカム支持
部材35には、その先端部にクランプ保持穴36が形成
されており、このクランプ保持穴36には、先端部に爪
部(係止片)43が固定されたクランプシャフト37が
摺動可能にかつ回動可能に設けられている。
【0013】このクランプシャフト37は、その中心軸
が、ワークWを治具パレット21へ後述する位置決めピ
ン77によって位置決めして配置した際に、このワーク
Wに形成された軸孔1の中心とずらされている。したが
って、このクランプシャフト37を回動させることによ
り、先端部に固定された爪部43の突出部43aは、治
具パレット21へ位置決めされて配置されたワークWの
軸孔1の縁端部を臨む位置及び軸孔1の縁端部を臨まな
い位置へそれぞれ配置させることができるようになって
いる。ここでは、軸孔1の縁端部を臨む位置を係合位置
とし、軸孔1の縁端部を臨まない位置を挿通位置とす
る。
【0014】そして、この爪部43の突出部43aを挿
通位置へ配置させた状態にて、ワークWを治具パレット
21へ位置決めして配置させる際に、爪部43の突出部
43aがワークWへ干渉することなく、クランプシャフ
ト37がワークWの軸孔1へ挿通されるようになってい
る。
【0015】また、カム支持部材35の先端部には、前
記クランプシャフト37が摺動可能に挿通される孔部3
8が中心に形成されたバネ保持部材39がねじ込まれて
固定されており、クランプシャフト37の下端部に形成
されたフランジ部41とバネ保持部材39との間には、
皿バネ(スプリング)42が設けられている。
【0016】そして、この皿バネ42によって前記クラ
ンプシャフト37がクランプ保持穴36の底部方向へ付
勢され、このクランプ保持穴36に設けられた軸受4
0、40に当接されるようになっている。また、クラン
パ保持部材31には、その側部に貫通孔44が形成され
ており、カム支持部材35には、前記貫通孔44と連通
する長孔状のカム支持孔45が形成されている。そし
て、これらクランプ保持部材31及びカム支持部材35
に形成されて連通された貫通孔44及びカム支持孔45
には、動力伝達機構23を構成する回転軸46の一端部
が挿通されて配置されている。
【0017】この回転軸46には、一端部近傍に、大径
に形成されたカム部47が形成されており、このカム部
47が前記カム支持孔45内に配置されている。このカ
ム部47は、回転軸46の軸線に対して偏心された状態
に形成されており、その外周における一箇所が回転軸4
6の外周面と面一とされており、この面一とされた箇所
と反対側が、回転軸46との径の差の分だけ突出されて
いる。
【0018】つまり、回転軸46が回動されて、この回
転軸46に形成されたカム部47がカム支持孔45内に
て摺動しながら回転されることにより、カム部47の突
出された外周が上下へ移動され、これにともなってカム
支持部材35が摺動され、クランプシャフト37が治具
パレット21に対して近接離間する方向へ移動されるよ
うになっている。
【0019】次に、回転軸46を含む動力伝達機構23
の具体的な構成及び構造を図1及び図4によって説明す
る。前記回転軸46は、その他端部が、クランプ部15
a、15a及びクランプ部15b、15b同士の間に設
けられたクランク部51に連結されている。
【0020】このクランク部51は、クランク部材52
と、前記回転軸46が挿通される筒状の継手部材53、
53とから構成されている。そして、これら継手部材5
3、53に形成されたフランジ部54、54が前記クラ
ンク部材52に締結されて固定されており、これら継手
部材53、53が、治具パレット21に固定されたベア
リング55、55によって回転可能に支持されている。
【0021】クランク部材52には、その側部に溝部5
6が形成されており、この溝部56には、回転軸46の
他端部に形成されたホゾ(図示略)が嵌合され、このク
ランク部材52と回転軸46とが一体に回転されるよう
になっている。また、これらクランク部51のクランク
部材52には、突出された連結部57が形成されてお
り、この連結部57には、中間部に設けられたスペーサ
58によって所定間隔をあけた状態で接合され、それぞ
れのクランク部51、51に亙って配設されたリンク6
1、61の端部がピン62、62によってそれぞれ回動
可能に連結されている。
【0022】また、前記クランク部51、51同士の間
には、前記クランク部材52と側面視同一形状に形成さ
れた駆動クランク部材63が設けられており、この駆動
クランク部材63に形成された連結部64が前記リンク
61、61の中央部にピン65によって回動可能に連結
されている。また、この駆動クランク部材63には、駆
動機構24を構成する回転駆動軸71の中間部が固定さ
れており、この回転駆動軸71の回動とともに、この駆
動クランク部材63も回動されるようになっている。
【0023】次に、前記回転駆動軸71を有する駆動機
構24の具体的な構成及び構造を説明する。この駆動機
構24を構成する前記回転駆動軸71は、ベアリング7
2、72によって治具パレット21に回動可能に支持さ
れており、その一端部は、治具パレット21の側部へ突
出され、その軸線と直交した状態にレバー73が固定さ
れている。即ち、このレバー73を回動させると、回転
駆動軸71が回動され、前記駆動伝達機構23の駆動ク
ランク部材63が揺動され、リンク61、61が駆動ク
ランク部材63の揺動によって摺動されるようになって
いる。
【0024】そして、これらリンク61、61が摺動さ
れることにより、各クランク部材52、52を介してそ
れぞれの回転軸46、46が回動されるようになってい
る。また、図5に示すように、このレバー73は、治具
パレット21に設けられたレバー水平保持74とレバー
回動規制部材75との範囲内にて所定角度(ここでは、
110°)だけ回動されるようになっている。
【0025】また、治具パレット21には、位置決めピ
ン77、77が設けられており、この治具パレット21
へワークWを設置させる際に、これらワークWに形成さ
れた孔部78、78へ挿通されて、このワークWに形成
された軸孔1、1がそれぞれのクランプ部15a、15
bを臨む位置に配置されるようになっている。
【0026】なお、符号79、79…は、それぞれワー
クWを治具パレット21へ設置させる際に、このワーク
Wが治具パレット21に対して水平となるように、ワー
クWに当接される基準台座である。また、符号81、8
1…は、治具パレット21に形成された孔部へ取り付け
られたブッシュ82、82…へ嵌合して、この治具パレ
ット21を基台ブロック13に対して位置決めする位置
決めピンである。
【0027】次に、上記構成のクランプ装置11による
ワークWのクランプ作業を説明する。 (1)まず、レバー73を図5中矢印イ方向へ回動させ
て、このレバー73をレバー回動規制部材75へ保持さ
せる。このようにすると、このレバー73が治具パレッ
ト21に対して所定角度だけ回動され、このレバー73
の回動にともなって回動軸71が同一方向へ回動され、
この回動軸71の回動にともなって、駆動クランプ部材
63が同一方向(図4中矢印ロ方向)へ揺動される。
【0028】これにより、この駆動クランプ部材63と
連結されているリンク61が図4中矢印ハ方向へ移動さ
れて、これらリンク61の移動にともなって、これらリ
ンク61の両端部に連結されたクランプ部材52、52
が図4中矢印ニ方向へそれぞれ揺動される。そして、こ
れらクランプ部材52、52の揺動によって、それぞれ
の回転軸46、46が回動されて、その端部に設けられ
たカム部47によってカム支持部材35が図3中矢印ホ
方向へ移動されて、このカム支持部材35とともにクラ
ンプシャフト37も図3中矢印ホ方向へ移動され、基準
台座79と爪部43との間が拡げられる。
【0029】(2)この状態において、クランプ装置1
1のそれぞれのクランプ部15a、15bへそれぞれワ
ークWをセットする。即ち、これらワークWに形成され
た孔部78、78を位置決めピン77、77へ挿通させ
る。このようにすると、このワークWに形成された軸孔
1、1がそれぞれのクランプ部15a、15bを臨む位
置に配置された状態となるとともに、これら軸孔1、1
へクランプ部15a、15bのそれぞれのクランプシャ
フト37が挿通され、さらに、それぞれの基準台座7
9、79…によってワークWが治具パレット21に対し
て水平状態とされる。
【0030】なお、このとき、クランプシャフト37の
先端部に固定された爪部43の突出部43aがワークW
と干渉しないように、クランプシャフト37を回動調整
して爪部43の突出部43aを前述した挿通位置へ配置
しておく。
【0031】(3)ワークWが治具パレット21へ位置
決めされて配置されたら、それぞれのクランプ部15
a、15bのクランプシャフト37を回動させて、爪部
43の突出部43aの位置を前述した係合位置へ配置さ
せる。即ち、これらクランプシャフト37の爪部43の
突出部43aを、ワークWの軸孔1の縁端部を臨む位置
に配置させる。なお、このとき、クランプシャフト37
は、カム部47によってカム支持部材35とともに図3
中矢印ホ方向へ移動されて、基準台座79と爪部43と
の間が拡げられているので、爪部43の突出部43a
は、ワークWの上方に位置される。
【0032】即ち、クランプシャフト37を回動させて
も、爪部43の突出部43aは、ワークWと干渉するこ
となく係合位置へ移動され、この爪部43の突出部43
aとワークWの軸孔1の縁端部との間に僅かな隙間が形
成された状態となる。
【0033】(4)次に、この状態において、レバー7
3を図5中矢印ヘ方向へ回動させて、このレバー73を
レバー水平保持部材74に保持させる。このようにする
と、このレバー73の回動にともなって回動軸71がレ
バー73と同一方向へ回動されて、この回動軸71に固
定された駆動クランク部材63が図4中矢印ト方向へ揺
動され、リンク61が図4中矢印チ方向へ移動される。
【0034】そして、このリンク61の図4中矢印チ方
向への移動にともなって、クランク部材52、52がそ
れぞれ図4中矢印リ方向へ揺動され、これらクランク部
材52、52に連結された各回転軸46、46がクラン
ク部材52、52と同一方向へ回動され、この回転軸4
6、46のカム部47によってカム支持部材35が図3
中矢印ヌ方向へ移動されて、このカム支持部材35とと
もにクランプシャフト37も図3中矢印ヌ方向へ移動さ
れ、基準台座79と爪部43との間が狭められる。これ
により、クランプシャフト37の爪部43の突出部43
aが、ワークWの軸孔1の縁端部と当接され、このクラ
ンプシャフト37の移動がとまる。
【0035】そして、カム部47がさらに回動されるこ
とにより、クランプシャフト37とカム支持部材35と
が皿バネ42の付勢力により移動され、この皿バネ42
の付勢力で、ワークWの軸孔1の縁端部が基準台座79
と爪部43の突出部43aとによって挟持され、ワーク
Wが治具パレット21へ確実にクランプされて固定され
る。
【0036】上記(1)〜(4)の作業を行って、ワー
クWを治具パレット21へクランプして固定したら、こ
のワークWを工作機械によって加工する。 (5)機械加工の終了後に、ワークWをクランプ装置1
1から取り外す場合は、レバー37を逆方向(図5中矢
印イ方向)へ回動させる。
【0037】このようにすると、前記(1)の動作と同
様に、レバー73の回動にともなって回動軸71が同一
方向へ回動され、この回動軸71の回動にともなって、
駆動クランプ部材63が同一方向(図4中矢印ロ方向)
へ揺動され、この駆動クランプ部材63と連結されてい
るリンク61が図4中矢印ハ方向へ移動されて、これら
リンク61の移動にともなって、これらリンク61の両
端部に連結されたクランプ部材52、52が図4中矢印
ニ方向へそれぞれ揺動される。
【0038】そして、これらクランプ部材52、52の
揺動によって、それぞれの回転軸46、46が回動され
て、その端部に設けられたカム部47によってカム支持
部材35が図3中矢印ホ方向へ移動されて、このカム支
持部材35とともにクランプシャフト37も図3中矢印
ホ方向へ移動され、基準台座79と爪部43との間が拡
げられる。
【0039】この状態において、クランプシャフト37
を回動させて、爪部43の突出部43aをワークWの軸
孔1の縁端部を臨まない挿通位置へ配置させることによ
り、クランプ装置11からワークWが取り外し可能な状
態となる。そして、このワークWを取り外したら、上記
作業と同様に、次のワークWをクランプ装置11へクラ
ンプして機械加工を行う。
【0040】このように、上記第1の実施例のクランプ
装置11によれば、ワークWを治具パレット21へ位置
決めして配置した後に、レバー37を回動させるだけ
で、極めて容易に、このワークWをクランプ装置11の
治具パレット21へクランプさせて加工可能な状態とす
ることができる。即ち、従来、煩雑であったワークWの
クランプ作業を大幅に簡略化することができ、その作業
効率を向上させることができる。
【0041】また、レバー37の回動により、ワーク
を、複数箇所にて同時にクランプすることができるの
で、クランプの作業効率をさらに向上させることができ
る。また、皿バネ42の付勢力によってクランプするも
のであるので、ボルト4の締結力によってクランプする
従来方式のように、摩耗することにより定期的にボルト
4及び治具パレット2を新品のものと交換する必要がな
く、コストダウンを図ることができる。
【0042】(第2の実施例)次に、第2の実施例のク
ランプ装置を図6から図12によって説明する。図6及
び図8において、符号101は、クランプ装置であり、
このクランプ装置101は、NC工作機械、マシニング
センタ等のテーブルに固定されるようになっている。
【0043】このクランプ装置101は、内部に中空部
102が形成された八角形状の基台ブロック103と、
この基台ブロック103の側部に取り付けられて、ワー
クWをクランプする複数のクランプ部104と、中空部
102内に上下方向へ亙って設けられた複数の回動軸1
05、105を有する駆動機構106と、回動軸10
5、105と前記クランプ部104との間に設けられた
動力伝達機構107と、前記回動軸105、105の上
端部に固定されたレバー108、108とから概略構成
されている。
【0044】回動軸105、105は、その下端部が、
基台ブロック103の底部に設けられた軸受け111に
回転可能に支持されており、その上端部近傍は、基台ブ
ロック103の上面に固定された蓋体112に形成され
た孔部113へ回動可能に挿通されて支持されている。
即ち、前記レバー108を移動させることにより、これ
ら回動軸105、105がその軸線を中心として回動す
るようになっている。
【0045】次に、回動軸105、105とクランプ部
104との間に設けられた動力伝達機構107の構成及
び構造をさらに具体的に説明する。この動力伝達機構1
07を構成するカム部114は、前記駆動機構106の
回動軸105の中間部にそれぞれ固定されており、この
カム部114には、その側部に上下一対の突出片11
5、115が形成されている。これら突出片115、1
15には、図7に示すように、平面視長孔状に形成され
て上下に連通されたカム孔116が形成されており、こ
れらカム孔116の一端側が内径部117とされ、他端
側が内径部117よりも半径方向外方位置に形成された
外径部118とされている。
【0046】そして、内径部117と外径部118とを
つないでいる中間部119が、内径部117から外径部
118へ向かって回動軸105の軸線から次第に離間さ
れるように形成されている。また、これら突出片115
同士の間には、基台ブロック103の側部に形成された
摺動孔121へ摺動可能に挿通された連接部材(連結部
材)122の一端部が配置されており、この連接部材1
22の一端部に形成された孔部には、カム棒123が挿
通されている。このカム棒123には、その両端部にカ
ム124が回転可能に設けられており、これらカム12
4が、前記カム部114の突出部115に形成されたカ
ム孔116に配置されている。
【0047】また、基台ブロック103の側部には、前
記摺動孔121と連通され、ブッシュ125が嵌合され
た保持孔126が形成されており、この保持孔126に
は、ブッシュ125を介して保持部材127が嵌入され
ている。この保持部材127には、底部に孔部を有する
凹部128が形成されており、この凹部128には、皿
バネ131を介してクランパ連結部材(連結部材)13
2が摺動可能に設けられ、さらに、このクランパ連結部
材132の底部に形成されたおねじ部が、凹部128の
底部に形成された孔部へ挿通され、前記連接部材122
に形成されためねじ部へねじ込まれて、これら連接部材
122とクランパ連結部材132とが連結されている。
【0048】また、このクランパ連結部材132には、
その端面にクランパ固定部材(連結部材)135が固定
されており、このクランパ固定部材135に形成された
めねじ部136に、クランプ部104を構成するクラン
プシャフト141の基端部がねじ込まれるようになって
いる。
【0049】そして、このように構成された動力伝達機
構107は、駆動機構106を構成するレバー108を
図8中矢印ル方向へ回動させることにより、回動軸10
5がレバー108とともに回動され、この回動軸105
に固定されたカム部114が回動され、このカム部11
4のカム孔116に配置されたカム124が、カム孔1
16内にて転動しながら内径部117から中間部119
を通り外径部118へ移動されるようになっている。
【0050】そして、このカム124の外径部118へ
の移動、つまり半径方向外方への移動にともなって連接
部材122が図7中矢印ヲ方向へ移動され、クランパ連
結部材132を介してクランプ固定部材135が基台ブ
ロック103の側部から外方へ突出されるようになって
いる。
【0051】なお、図6中符号143は、クランプ部1
04を構成している治具パレット144を、基台ブロッ
ク103の側面へ位置決めさせる位置決め部材であり、
この位置決め部材143には、治具パレット144の孔
部へ嵌め込まれたブッシュ145が嵌合されるようにな
っている。また、図6及び図7中符号146は、治具パ
レット144を基台ブロック103の側面に対して平行
に支持させるために設けられた当接部材である。
【0052】次に、このクランプ装置101に取り付け
られるクランプ部104の構成及び構造を図9及び図1
0によって説明する。図に示すように、このクランプ部
104を構成する治具パレット144には、その中心に
孔部151が形成されており、この孔部151には、筒
状に形成された基準ボス152の基端部が嵌合されてい
る。この基準ボス152には、その中間部にフランジ部
153が形成されており、このフランジ部153が、ネ
ジによって治具パレット144に締結されて固定されて
いる。
【0053】この基準ボス152には、その中心に、先
端部に係止機構154が取り付けられたクランプシャフ
ト141が挿通されており、このクランプシャフト14
1の基端部に形成されたおねじ部141aが前記クラン
プ固定部材135のめねじ部136へねじ込まれて固定
されるようになっている。また、このクランプシャフト
141のおねじ部141aには、ナット155がねじ込
まれており、このナット155の位置を変更することに
より、前記クランプ固定部材135へのクランプシャフ
ト141のねじ込み量が調節されるようになっている。
【0054】また、クランプシャフト141の中間部に
は、押圧カラー157が摺動可能に設けられており、こ
の押圧カラー157の内周面には、凹部158が形成さ
れている。この押圧カラー157の凹部158の底部と
前記係止機構154との間には、スプリング161が設
けられており、クランプシャフト141の基端部方向へ
向かって押圧カラー157が付勢されている。
【0055】また、前記基準ボス152には、先端部近
傍及び基端部近傍における内周面に爪部162a、16
2bが固定されており、これら爪部162a、162b
同士の間には、押しカラー163、付勢カラー164及
び前記スプリング161よりも付勢力の小さなスプリン
グ165が先端部側から順に設けられている。押しカラ
ー163及び付勢カラー164は、それぞれ基準ボス1
52の内周面に摺動可能に設けられたもので、前記スプ
リング165の付勢力が付勢カラー164を介して押し
カラー163へ作用され、この押しカラー163が先端
部方向へ付勢されるようになっている。
【0056】また、押しカラー163には、その外周面
に、基端部方向へ向かって次第に小径とされたテーパ面
163aが形成されている。また、基準ボス152に
は、図10に示すように、その側面に円周方向へ間隔を
あけて、外周方向へ向かって次第に小径とされた複数の
センタリング孔167が形成されており、これらセンタ
リング孔167には、それぞれセンタリングボール16
8が配置されている。
【0057】また、前記押圧カラー157の基端側の端
面と、前記押しカラー163の先端側の端面とは、半径
方向へ互いにラップされており、前記押圧カラー157
の基端部方向への移動にともなって、押しカラー163
がスプリング165の付勢力に反して基端部方向へ移動
されるようになっている。そして、この押しカラー16
3が基端部方向へ移動されることにより、この押しカラ
ー163の外周側に形成されたテーパ面163aによっ
て、センタリングボール168が半径方向外方へ押圧さ
れて、このセンタリングボール168の一部がセンタリ
ング孔167から基準ボス152の外周へ突出されるよ
うになっている。
【0058】上記のように構成されたクランプ部104
の基準ボス152の外周方向側には、図10に示すよう
に、基準台座171が治具パレット144に固定されて
おり、これら基準台座171によってクランプ部104
へ取り付けられるワークWが治具パレット144に対し
て位置決めされるようになっている。
【0059】なお、図9及び図10中符号173は、位
置決め部であり、この位置決め部173は、ワークWを
クランプ部104に取り付けた際に、このワークWの底
面に形成されたボス174へ嵌合して、このワークWの
円周方向への位置決めを行うようになっている。また、
図9及び図10中符号175は、このクランプ部104
を持ち運びするために取り付けられた取っ手であり、図
10中符号176は、クランプ部104の治具パレット
144を前記基台ブロック103の側面へ支持する支持
金具である。
【0060】次に、クランプシャフト141の先端部に
取り付けられた係止機構154の構造について図11及
び図12によって説明する。図に示すように、この係止
機構154は、環状に形成され、中間部に円周方向へ溝
部181が形成された環状部材182と、この環状部材
182の前記溝部181内に配置された係止部183と
から構成されている。前記環状部材182は、その径
が、クランプ部104へクランプされるワークWの軸孔
1の径よりも僅かに小さく形成されたもので、その中心
には、孔部(図示略)が形成されている。
【0061】そして、この孔部にボルト184を挿通し
て、前記クランプシャフト141の先端部に形成された
めねじ部へねじ込むことにより、この係止機構154が
クランプシャフト141の先端部に固定されるようにな
っている。また、この環状部材182の溝部181に
は、環状部材182を構成する環状部182a、182
bに亙って設けられたピン185によって一端側が回動
可能に支持された一対の係止片186が設けられてお
り、これらピン185には、その軸線を中心として、前
記係止片186を図12中矢印ワ方向へ付勢するうず巻
きバネ187が設けられている。
【0062】また、この係止片186の他端側には、突
起188が形成され、同中間部には、前記ピン185を
中心とした円弧状の長孔189が形成されている。そし
て、この長孔189には、前記環状部材182の環状部
182a、182bに亙って上下方向へ設けられた規制
ピン191が挿通されている。そして、この規制ピン1
91によって係止片186の回動量が規制されるように
なっている。
【0063】また、係止片186の他端側には、ピン1
92によって回動可能に支持されたフック193が設け
られており、このフック193は、うず巻きバネ194
によって常に図12中矢印カ方向へ付勢されている。そ
して、このフック193の先端部に形成された係止部1
95が、前記係止片186に形成された突起部188へ
係合するようになっている。なお、図12中符号196
は、フック193の付勢方向への回動量を規制する規制
突起である。
【0064】また、環状部材182の環状部182a、
182bの内の上方の環状部182aには、前記フック
193の後端部を臨む位置に円弧状の切欠部197が形
成されており、この切欠部197へ環状部182aの外
周側から指を入れてフック193の後端部を半径方向内
方へ押圧することができるようになっている。即ち、こ
のフック193の後端部を押圧してこのフック193を
うず巻きバネ194の付勢力に反して図12中矢印ヨ方
向へ回動させると、このフック193の係止部195
が、係止片186の突起188から外れるようになって
いる。
【0065】これにより、フック193の係止部195
による係止片186の突起部188への係合が解除さ
れ、この係止片186がうず巻きバネ187の付勢力に
よって、長孔189と規制ピン191とによって規制さ
れた回動範囲内にて図12中矢印ワ方向へ回動され、そ
の一部が環状部材182の外周から突出され、係止機構
154の半径方向の寸法が、前記ワークWの軸孔1より
も大きくされるようになっている。
【0066】次に、上記構成のクランプ装置101によ
るワークWのクランプ作業を説明する。 (6)まず、レバー108を図8中矢印ル方向へ回動さ
せる。このようにすると、このレバー108の回動にと
もなって回動軸105を介してカム部114が同一方向
へ回動され、このカム部114の回動にともなって、カ
ム124がカム孔116内を転動しながら相対的に移動
する。即ち、このカム124がカム孔116内にて、そ
の内径部117から中間部119を通り、外径部118
まで移動することにより、カム棒123が回動軸105
の軸線から半径方向外方へ移動する。
【0067】これにより、このカム棒123によってカ
ム部114に連結されている連接部材122とともにク
ランパ連結部材132が回動軸105から離間する方向
(図7中矢印ヲ方向)へ移動され、このクランパ連結部
材132と連結されているクランプ固定部材135も図
7中矢印ヲ方向へ移動されて基台ブロック103の側部
から突出される。そして、このクランプ固定部材135
の基台ブロック103の側部からの突出によって、この
クランプ固定部材135へねじ込まれて固定されたクラ
ンプ部104のクランプシャフト141が図9中矢印タ
方向へ移動される。
【0068】(7)この状態において、クランプ部10
4へそれぞれワークWをセットする。即ち、これらワー
クWに形成された軸孔1をクランプシャフト141へ挿
通させて、これらワークWの底部を基準台座171へ当
接させるとともに、底部に形成されたボス174を、位
置決め部材173へ嵌合させる。
【0069】このようにすると、このワークWが、ワー
クWに形成された軸孔1から係止機構154が突出した
状態に、かつクランプ部104の治具パレット144へ
位置決めされた状態に配置される。なお、このとき、係
止機構154の係止片186は、環状部材182の溝部
181内へ収納させた状態にしておく。
【0070】(8)ワークWが治具パレット144へ位
置決めされて配置されたら、係止機構154のそれぞれ
の係止片186を半径方向外方へ突出させる。即ち、こ
の係止機構154の環状部182aに形成された円弧状
の切欠部197から指を入れてそれぞれのフック193
の後端部をうず巻きバネ194の付勢力に反して半径方
向内方へ押圧する。
【0071】このようにすると、このフック193がピ
ン192の軸線を中心として図12中矢印ヨ方向へ回動
され、このフック193の先端部の係止部195が、係
止片186の突起部188から外される。即ち、このフ
ック193による係止片186の突起部188への係合
が解除され、この係止片186がうず巻きバネ187の
付勢力によって、ピン185の軸線を中心として、長孔
189による回動範囲内にて、図12中矢印ワ方向へ回
動される。
【0072】これにより、これら係止片186がそれぞ
れ環状部材182の外周から半径方向外方へ所定量だけ
突出された状態となり、これら係止片186の突出され
た部分がワークWの軸孔1の縁端部を臨む位置に配置さ
れる。なお、このとき、クランプシャフト141が、図
9中矢印タ方向へ移動されているので、係止機構154
の係止片186を環状部材182の外周から突出させる
際に、この係止片186がワークWへ干渉することがな
く、この突出された係止片186とワークWの軸孔1の
縁端部との間に僅かな隙間が形成された状態となる。
【0073】(9)次に、この状態において、レバー1
08を図8中矢印レ方向へ回動させる。このようにする
と、このレバー108の回動にともなって回動軸105
とともにカム部114が同一方向へ回動されて、カム1
24がカム孔116内を、外径部118から中間部11
9を通り内径部117へ相対的に移動する。これによ
り、カム棒123によってカム部114に連結された連
接部材122が回動軸105方向(図7中ソ方向)へ移
動され、この連接部材122の移動にともなってクラン
パ連結部材132及びクランプ固定部材135が引き込
まれる。
【0074】このように、クランプ固定部材135が引
き込まれると、このクランプ固定部材135にねじ込ま
れて固定されたクランプシャフト141が図9中矢印ツ
方向へ引き込まれる。これにより、クランプシャフト1
41の外周側に摺動可能に設けられた押圧カラー157
がクランプシャフト141とともに図9中矢印ツ方向へ
移動され、この押圧カラー157によって押しカラー1
63がスプリング161の付勢力にて図9中矢印ツ方向
へ押圧される。
【0075】ここで、スプリング165は、その付勢力
がスプリング161よりも小さいため、押しカラー16
3は、図9中矢印ツ方向へ移動され、これにより、この
押しカラー163のテーパ面163aによってセンタリ
ングボール168が外周方向へ押圧され、このセンタリ
ングボール168の一部がセンタリング孔167から突
出される。そして、一部が突出されたセンタンリングボ
ール168が、ワークWの軸孔1の内周面へ当接され
て、クランプシャフト141に対してワークWの軸孔1
が同心円上に位置するように、ワークWが正確に位置決
めされる。
【0076】さらに、クランプシャフト141が引き込
まれることにより、環状部材182の外周側へ突出され
た係止片186がワークWの軸孔1の縁端部と当接する
ことにより、このワークWが係止機構154の係止片1
86と基準台座171とによって挟持されて治具パレッ
ト144へ確実にクランプされて固定される。
【0077】上記(6)〜(9)の作業を行って、ワー
クWを治具パレット144へクランプして固定したら、
このワークWを工作機械によって加工する。 (10)機械加工の終了後に、ワークWをクランプ装置
101から取り外す場合は、レバー108を逆方向(図
8中矢印ル方向)へ回動させる。
【0078】このようにすると、上記(6)の動作と同
様に、このレバー108の回動にともなって回動軸10
5を介してカム部114が同一方向へ回動され、このカ
ム部114の回動にともなって、カム124がカム孔1
16内を転動しながら相対的に移動し、このカム124
がカム孔116内にて、その内径部117から中間部1
19を通り、外径部118まで移動することにより、カ
ム棒123が回動軸105の軸線から半径方向外方へ移
動する。
【0079】これにより、このカム棒123によってカ
ム部114に連結されている連接部材122とともにク
ランパ連結部材132が回動軸105から離間する方向
(図7中矢印ヲ方向)へ移動され、このクランパ連結部
材132と連結されているクランプ固定部材135も図
7中矢印ヲ方向へ移動されて基台ブロック103の側部
から突出され、このクランプ固定部材135の基台ブロ
ック103の側部からの突出によって、このクランプ固
定部材135へねじ込まれて固定されたクランプ部10
4のクランプシャフト141が図9中矢印タ方向へ移動
され、係止機構154の係止片186と基準台座171
との間が拡げられ、係止片186とワークWの軸孔1の
縁端部との間に隙間が形成される。
【0080】この状態において、係止機構154の係止
片186をそれぞれ外周側から押圧することにより、こ
れら係止片186を環状部材182の溝部181内へ収
納する。このようにすると、これら係止片186の突起
部188がフック193の係止部195へ入り込んで係
合され、クランプ部104からワークWが取り外し可能
な状態となる。そして、このワークWを取り外したら、
上記作業と同様に、次のワークWをクランプ装置101
へクランプして機械加工を行う。
【0081】このように、上記第2の実施例のクランプ
装置101によれば、前述した第1の実施例と同様に、
ワークWを治具パレット144へ位置決めして配置した
後に、レバー108を回動させるだけで、極めて容易
に、このワークWをクランプ装置101の治具パレット
144へクランプさせて加工可能な状態とすることがで
きる。即ち、従来、煩雑であったワークWのクランプ作
業を大幅に簡略化することができ、その作業効率を向上
させることができる。
【0082】また、レバー108の回動により、ワーク
を、複数箇所にて同時にクランプすることができるの
で、クランプの作業効率をさらに向上させることができ
る。また、ボルト4の締結力によってクランプする従来
方式のように、摩耗することにより定期的にボルト4及
び治具パレット2を新品のものと交換する必要がなく、
コストダウンを図ることができる。なお、上記実施例の
クランプ装置11、101は、それぞれクランプするワ
ークWの形状、大きさ等によってその構造及び構成を変
更することは勿論である。
【0083】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のクラン
プ装置によれば、下記の効果を得ることができる。工作
機械のテーブルに対して固定された治具パレットへワー
クを位置決めして配置した後に、レバーを回動させるだ
けで、極めて容易に、このワークを治具パレットへクラ
ンプさせてテーブルへ設置し、加工可能な状態とするこ
とができる。即ち、従来、煩雑であったワークのクラン
プ作業を大幅に簡略化することができ、その作業効率を
向上させることができる。
【0084】また、ボルトの締結力によってクランプす
る従来方式のように、摩耗することにより定期的にボル
ト及び治具パレットを新品のものと交換する必要がな
く、コストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のクランプ装置の構成及
び構造を説明するクランプ装置の平面図である。
【図2】第1の実施例のクランプ装置の構成及び構造を
説明するクランプ装置の断面図である。
【図3】第1の実施例のクランプ装置のクランプ部の構
成及び構造を説明するクランプ部の断面図である。
【図4】第1の実施例のクランプ装置の動力伝達機構の
構成及び構造を説明する動力伝達機構の側面図である。
【図5】第1の実施例のクランプ装置の駆動機構を構成
するレバーを説明するレバーの側面図である。
【図6】第2の実施例のクランプ装置の構成及び構造を
説明するクランプ装置の側断面図である。
【図7】第2の実施例のクランプ装置の構成及び構造を
説明するクランプ装置の水平面内における断面図であ
る。
【図8】第2の実施例のクランプ装置の構成及び構造を
説明するクランプ装置の平面図である。
【図9】第2の実施例のクランプ装置のクランプ部の構
成及び構造を説明するクランプ部の断面図である。
【図10】第2の実施例のクランプ装置のクランプ部の
構成及び構造を説明する一部を断面視したクランプ部の
平面図である。
【図11】第2の実施例のクランプ装置のクランプ部に
設けられた係止機構の構成及び構造を説明する係止機構
の側断面図である。
【図12】第2の実施例のクランプ装置のクランプ部に
設けられた係止機構の構成及び構造を説明する係止機構
の平面図である。
【図13】治具パレットへワークをクランプする従来の
クランプの方式を説明するクランプ箇所の断面図であ
る。
【符号の説明】
11、101 クランプ装置 15a、15b、104 クランプ部 21、144 治具パレット 23、107 動力伝達機構 24、106 駆動機構 37、141 クランプシャフト 42 スプリング(皿バネ) 43 爪部(係止片) 46 回転軸 47、114 カム部 52 クランク部材 61 リンク 63 駆動クランク部材 71、105 回動軸 73、108 レバー 102 中空部 103 基台ブロック 121 摺動孔 122 連接部材(連結部材) 132 クランパ連結部材(連結部材) 135 クランプ固定部材(連結部材) 151 孔部154 係止機構 186 係止片 W ワーク

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械のテーブルにワークをクランプ
    して固定するクランプ装置であって、 前記テーブルに固定され、前記ワークが位置決めされて
    設置される治具パレットと、 該治具パレットに回動可能に支持された回動軸と、この
    回動軸の端部に固定され、前記回動軸を回動させるレバ
    ーとから構成された駆動機構と、 該駆動機構の回動軸に固定されてこの回動軸の回動にと
    もなって揺動される駆動クランク部材と、前記回動軸に
    並列させて回動可能に設けられた回転軸と、該回転軸に
    固定されたクランク部材と、前記駆動クランク部材と前
    記クランク部材とをそれぞれ回動可能に連結して前記駆
    動クランク部材の揺動を前記クランク部材へ伝達するリ
    ンクとから構成された動力伝達機構と、 該動力伝達機構の回転軸の端部に形成されかつこの回転
    軸の軸線に対して偏心位置を軸線とした大径のカム部
    と、前記クランク部材の揺動によって回動される前記回
    転軸の回動にともない前記カム部によって前記治具パレ
    ットに対して近接離間する方向へ移動されるクランプシ
    ャフトと、該クランプシャフトを前記カム部方向へ付勢
    するスプリングと、このクランプシャフトの先端部に設
    けられ、前記クランプシャフトが前記治具パレット方向
    へ移動されることにより、前記ワークと係合して、この
    ワークを前記治具パレットへ押し付けてクランプする係
    止片とから構成されたクランプ部とを具備してなること
    を特徴とするクランプ装置。
  2. 【請求項2】 工作機械のテーブルにワークをクランプ
    して固定するクランプ装置であって、 内部に中空部を有し、前記テーブルに固定される基台
    ロックと、 該基台ブロックの中空部内に回転可能に設けられた回動
    軸と、この回動軸の端部に固定され、前記回動軸を回動
    させるレバーとから構成された駆動機構と、 前記基台ブロックの側部に形成された摺動孔内にて摺動
    可能に支持された連結部材と、該連結部材と前記駆動機
    構の回動軸との間に設けられ、前記回動軸の回動により
    前記連結部材を前記回動軸に対して近接離間する方向へ
    摺動させるカム部とから構成された駆動伝達機構と、 前記基台ブロックの側部に位置決めされて固定され、前
    記連結部材が挿通される孔部を有する治具パレットと、
    該治具パレットの前記孔部へ挿通されて前記連結部材に
    連結されたクランプシャフトと、該クランプシャフトの
    先端部に設けられ、クランプシャフトの半径方向に収納
    及び突出可能な係止片を有し、係止片収納状態でワーク
    がセットされ、次に係止片突出状態で前記クランプシャ
    フトが前記駆動伝達機構の回動軸方向へ摺動されること
    により、前記ワークと係合して、このワークを前記治具
    パレットへ押し付けてクランプする係止機構とから構成
    されたクランプ部とを具備してなることを特徴とするク
    ランプ装置。
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