JP2730913B2 - 精製されたIgM - Google Patents

精製されたIgM

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明の技術的背景 本発明の関連分野:本発明は一般的に高度に精製され
た免疫グロブリンに関し、特に事実上核酸を含まないIg
Mクラスの高度に精製された免疫グロブリンに関してい
る。
従来技術:IgMは人間に見出だされる約7%の免疫グロ
ブリンを含む周知の19S免疫グロブリンである。IgM抗体
は少なくとも5の抗体価を有するといわれており、免疫
応答反応において最も早期に発生する抗体である。IgM
抗体は特に細菌の感染を防除する点で極めて有効な傾向
があるが、生体内では約5日間という比較的短い半減期
を有している。更にIgM抗体は不安定であり、安定化す
ることが比較的困難で、純粋の形態においては特に困難
である。
血漿から誘導されたIgM、及びごく最近はモノクロー
ナルIgMについて、各種の精製方式が示唆されている。
血漿から誘導されたIgMの場合は、コーン(Cohn)分画I
IIとして知られるものから比較的濃厚なIgMを得るため
に、アルコール分画技術を使用できることが1940年代か
ら知られていた。例えばW.ステファン(Stephan)によ
る静脈(IV)投与に適した濃縮IgMを製造するためのベ
ータープロプリオラクトン(β−propriolactone)の使
用に関連した米国特許第4,318,902号(及び引用文献)
を参照されたい。更にミウラ(Miura)等のヨーロッパ
特許出願EPO第0,038,667号(IgMのアシル化)を参照さ
れたい。又一般にアルカリ性pHでイオン交換樹脂を用い
る免疫血清グロブリンの精製に関するズッフィー(Zuff
i)の米国特許第4,272,521号を参照されたい。他のIgM
精製又は調製技術はU.サグ(Sugg)等、Vox Sang.36:25
-28(1979);M.シタインバッハ(Steinbach)等、Prepa
rative Biochemistry、3(4)、363-373(1973)及び
A.ウィッチマン(Wichman)等、Biochem.Biophys.Act
a、490:363-69(1977)により開示されている。IgM型の
特殊なモノクローナル抗体を製造する技術はワンズ(Wa
nds)等による米国特許第4,271,145号に示されている。
高アフィニティIgM抗体を用いる特殊な免疫測定法は、
ワンズ等の名前で発表された国際特許出願公開82/01072
に記載されている。又I.A.サンプソン(Sampson)等、
J.Immuno.Meth.69、9-15頁(1984)も参照されたい。各
種の技術的理由から、血漿から由来したIgMは精製する
ことが比較的困難であり、今日まで知られている最高の
純度はIgMとして約90重量%である。又こうした血漿か
ら由来したIgMの核酸含量は、IgMがヒトの血漿を原料と
して誘導されているので、一般に重大な関心事ではなか
った。
血漿から由来したIgMの一般的な核酸含量は1mg当たり
約1ngないし10μgの範囲にあると言われている。
ケーラー(Khler)及びミルスタイン(Milstein)
による“Continuous Culture of Fused Cells Secretin
g Antibody of Predetermined Specificity"、Nature、
256:495-497(1975)の発行以来、モノクローナル抗体
の製造は周知となった。所与の特異性のモノクローナル
抗体は現在体細胞ハイブリッド(somatic cell hybri
d)を用いて(例えばH.コプロウスキー(Koprowski)等
の米国特許第4,172,124号参照)、EBV形質転換細胞を用
いて[M.ロストローム(Lostrom)の米国特許第4,446,4
65号参照]、二種の方法の組み合わせにより又は細胞の
電気融合により日常的に製造されている。IgG及びIgMク
ラスの両者のモノクローナルは製造され、精製され且つ
特性分析が行なわれている。かようなIgM製剤はD.ナウ
(Nau)、Biochromatography、1、No.1、83-84頁(組
織培養からの純度95%のIgM);M.フィシナー(Fishne
r)、米国特許第4,604,235号(マウスの腹水[asciter
fluid]からの純度90%のIgMであり、事実上純粋な抗体
と特性決定された);J.R.ワンズ(Wands)等、国際特許
出願公開82/01072(診断用の高アフィニティIgMモノク
ローナル抗体であり、上記に引用された);S.バーチー
ル(Burchiel)等、J.Immuno.Meth.69、33頁1984年(マ
ウスの腹水から精製されたIgG);J.デシャンプス(Desc
hamps)等、Anal.Biochem.147、451頁、1985年(マウス
の腹水からのIgG);及びT.ブルックス(Brooks)等、A
mer.Lab.10月号、1985年(マウス及びヒトのIgG及びIgM
の精製のためのヒドロキシアパタイトの利用)により記
載されている。モノクローナルを原料にして得られたIg
Mを精製するために多くの努力が払われたが、今日まで
のIgMの最高の純度は約95%である(上記のナウの報告
を参照)。
P. アエルギノーザ (Paeruginosa)に対するモノ
クローナルIgMの製造は開示されており、IgMはヒトのリ
ンパ芽球様(lymphoblastoid)組織培養から誘導され、
及びDEAEセファセル(Sephacel)がIgMの最初の精製に
使用された。0.005ないし0.5μg/mlの濃度を持ったIgM
の治療上許容できる等張溶液は既知であるが、IgM製品
の相対的純度又はその処方については何もデータが与え
られていない。
血漿から由来したIgMの核酸含量は重要な関心を招い
ていないが、モノクローナルIgMの核酸含量は、異質
(ヒト以外)の核酸が非経口的に投与された製品を通じ
て人間に導入される危険の可能性があるために、極めて
重要である。従って精製され且つ濃縮されたIgM製品を
得ることが望ましいことに加えて、全く又は殆ど核酸を
含まないような製品を得ることも要望されるところであ
る。本発明者等は加工工程及び貯蔵条件を注意深く管理
することにより、かような製品が製造可能で、且つ安定
化することができることを新しく見出だした。。本発明
者等の高度に精製されたIgMの詳細は下記に記載され
る。
本発明の要約 本発明の開示は98重量%以上の純度及びIgM 1g当たり
約200pg以下の核酸含量を有するIgM抗体から成る、実質
的に純粋で安定化されたIgM抗体生成物に関する。好適
な具体化においては、IgMの純度は98重量%よりも大
で、核酸含量IgM 1g当たり10pg以下、好ましくは約4pg
程度か又はそれより低く、且つ製剤は安定剤としてNaCl
及びアルブミンの存在において、約4ないし10の範囲の
pH、好適にはpH約8に保つことによって安定化される。
上記の特性を有する代表的な製剤はプソイドモナス
エルギノーザ (P. aeruginosa)細菌の表面に見出ださ
れる血清型決定因子に特異的な一種又は多種のIgM抗体
を含んでいる。製剤は一種又は多種のクローンから得ら
れるIgM抗体を含んでおり、P. アエルギノーザの感染
を治療するのに有用であることが見出されることを意図
している。製剤はモノクローナル抗体源を培養し、モノ
クローナル抗体を収穫し、次いで収穫された抗体をイオ
ン交換樹脂及びサイズ・エクスクルージョン・(size e
xclusion)クロマトグラフィーが含まれる注意深く調節
された一連の処理工程により処理することにより得るこ
とができる。
特定な態様 本開示の非常に重要な態様は、本発明のIgM製剤の全
体的な純度、安定性及び核酸の低含量である。本文で用
いられるような“実質的に純粋で安定化されたIgM"とい
う表現は、約98重量%以上の純度を有するIgM抗体及び
核酸含量がIgM 1mg当たり約200pg以下であるIgM製剤を
称する。“安定化されたIgM製剤”とは、少なくとも6
ケ月の期間にわたってサイズ・エクスクルージョン・ク
ロマトグラフィーによって測定された分子量分布におけ
る変化が10%以内(+又は−)(例えばファルマシア
[Pharmacia]FPLC−スペロース 6のピーク面積)で
ある製剤を意味する。IgM抗体は生理学的に活性(免疫
結合体を形成する能力がある)であり、NaCl、アルブミ
ン又はアミノ酸のような適当な安定化剤の存在におい
て、約4ないし10の範囲のpHに保つことにより安定され
る。核酸含量の低いことは、核酸源の如何によらず、Ig
M製剤の近似的な均一性を得るために望ましいが、異質
源(動物起源又は人間の細胞であっても、例えばEBV形
質転換によって遺伝的に変質したもの)からの核酸が存
在しないか又は殆んど存在しないことを保証することが
重要であるので、培養液(例えばハイブリドーマ又は形
質転換細胞の)から得られる如何なるIgM生成物におい
ても本質的に望ましいことである。
下記の実施例は或種の血清型のプソイドモナスアエ
ルギノーザ細菌に特異的な事実上純粋な且つ安定化され
たIgMを示している。本発明者等が精製し安定化するこ
とができたIgM抗体は下記のA.T.C.C.クローンから生成
したものである:系統6F11、フィッシャー・タイプ(Fi
sher Type)2、A.T.C.C.アクセション(Accesion)NO.
CRL8562、ライン5G2、フィッシャー・タイプ6、A.T.C.
C.アクセションNo.CRL8797、及びライン13C1、フィッシ
ャー・タイプ5、A.T.C.C.アクセションNo.CRL8796。
材料及び方法 下記の実施例はクラスM及び各種のフィッシャー・タ
イプのモノクローナル抗体が組織培養液から高度に精製
されることを例示する。
実施例 1 ライン6F11、A.T.C.C.アクセションNo.CRL8562の細胞
はフィッシャー・タイプ2のプソイドモナスアエルギ
ノーザに特異的なクラスMのモノクローナル抗体を生産
するヒトのリンパ芽球細胞である。このラインはヒトの
血清アルブミン、インシュリン及びトランスフェリンを
追加したハナ・バイオロジクス(Hana Biologics)複合
培養基の混合物中で生育させた。培養槽は撹拌式タンク
であった。
上記の培養液から得られた50mg/l IgMの容量40lを、
0.2μmフィルター(ミクロゲン[Microgen])を通じ
て過した。液は100,000の分子量を遮断するタンジ
エンシヤル・フロー・メンブラン(tangential flow me
mbrane;ミリポア[Millipore])を用いて1に濃縮し
た。濃縮物を5℃に冷却し、pH7.4に調節した。100gのP
EGを添加し、1時間撹拌した。溶液を10,000×gで30分
間遠心分離した。上澄液を捨て、沈殿を−35℃で凍結し
た。
沈殿を1の緩衝液(0.05M トリス、0.08M NaCl、p
H8.0)中に再分散させた。pHを4.5に低下させた。溶液
を10,000×gで30分間遠心分離し、沈殿を廃棄した。上
澄液のpHを再度8.0に調節した。溶液を緩衝液(0.05M
トリス、0.08M NaCl、2%トゥイーン[Tween]、pH8.
0)と平衡させた1のDEAE−セファロース ファース
ト・フロー(Fast-Flow)(ファルマシア)の陰イオン
交換カラムに吸着させた。IgMを緩衝液(0.05Mトリス、
1.0M NaCl、pH8.0)で直線的勾配により溶離させた。溶
離液を100,000分子量膜上で濃縮し0.5lとした。濃縮物
を緩衝液(1.0M NaCl、0.05M トリス、0.01M グリシ
ン、pH8.0)と平衡させたセファロースCL-6Bのサイズ・
エクスクルージョン・カラム(ファルマシア)上で分別
した。IgM溶離液は6lであった。
0.5gのヒト血清アルブミンを添加し、10,000分子量膜
を用いて液量を0.1に濃縮した。溶液を0.5lの緩衝液
(0.15M NaCl、0.05M トリス、0.01M グリシン、pH8.
0)と透析過(diafilter)した。溶液を滅菌過し
た。一部を凍結させ、80時間サイクル(−40℃で10時
間、−20℃で20時間、−0℃で20時間、20℃で10時間及
び37℃で20時間)で凍結乾燥した。
累積収率は30-35%である。液は5℃で1年以上沈殿
を起こすことなく透明のままであった。凍結乾燥した生
成物は白色で、水で3分間以内に再構成される。SDS−
ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)法及びファル
マシアFPLC−セファロース6によれば、純度は98%より
も大である。ハイブリダイゼーション・プローブ試験法
による核酸含量は67ピコグラム/mg IgM以下である。
実施例 2 ライン5G2、A.T.C.C.アクセションNo.CRL8797の細胞
はフィッシャー・タイプ6のプソイドモナスアエルギ
ノーザに特異的なクラスMのモノクローナル抗体を生産
するヒトのリンパ芽球細胞である。このラインは実施例
1のラインと事実上同一の技法により成長させた。
最初の0.2μm液をpH4.0に調節し、2時間保持する
以外は、培養液を実施例1のラインと同様な技法により
最終生成物まで精製た。上記操作後、溶液のpHを中性に
再調節し、各工程を更に継続した(例えば濃縮等)。し
かし、培養液の容積は80mg/lで10lであり、他の容積も
これに比例して定めた。最終配合物の緩衝液は0.15M Na
Cl、0.01M グリシン、pH8.0であった。
累積収率は30-35%である。液は5℃で6ケ月以上沈
殿を起こすことなく透明のままであった。凍結乾燥した
生成物は白色で、水で3分間以内に再構成される。SDS
−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)法及びファ
ルマシアFPLC−セファロース6によれば、純度は98%よ
りも大である。ハイブリダイゼーション・プローブ試験
法による核酸含量は8.5ピコグラム/mg IgM以下である。
実施例 3 ライン13C1、A.T.C.C.No.8796の細胞はフィッシャー
・タイプ5のプソイドモナスアエルギノーザに特異的
なクラスMのモノクローナル抗体を生産するヒトのリン
パ芽球細胞である。このラインは実施例1のラインと事
実上同一の技法により成長させた。
培養液を実施例1のラインと事実上同一の技法により
最終生成物まで精製した。しかし、培養液の容積は100m
g/lで10lであり、他の容積もこれに比例して定めた。最
終配合物の緩衝液は0.15M NaCl、0.01M グリシン、pH
8.0であった。
累積収率は30-35%である。液は5℃で6ケ月以上沈
殿を起こすことなく透明のままであった。凍結乾燥した
生成物は白色で、水で3分間以内に再構成される。SDS
−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法及びファルマシア
FPLC−セファロース6によれば、純度は98%よりも大で
ある。ハイブリダイゼーション・プローブ試験法による
核酸含量は8.5ピコグラム/mg IgM以下である。
本発明者等の一般的方法は添付図面中に略図的に示し
てある。
最終生成物 高純度の生成物が、好適にはNaCl、アルブミン、アミ
ノ酸又は炭水化物の存在において、0.01mg/mlないし50m
g/mlの範囲の濃度及び4ないし10の範囲のpHに調節する
ことにより安定化できることが見出だされた。最終生成
物は液状(上記のような)或いは凍結乾燥され、感染性
剤を不活性化するための既知の方法で処理されたもので
あってもよい。
上記の開示が与えられた以上、この分野の熟練者には
種々な変化法があり得ることが教示されよう。従って開
示された本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ制
限されることを意図するものである。
本発明の主なる特徴及び実施態様は以下の通りであ
る。
1.実質的に純粋な且つ安定化されたIgM抗体製剤。
2.約98重量%以上の純度を有するヒトIgM抗体から成る
上記1に記載の製剤。
3.核酸の量がIgM 1mg当たり約200pg以下である上記2に
記載の製剤。
4.核酸の量がIgM 1mg当たり約10pg以下である上記3に
記載の製剤。
5.核酸の量がIgM 1mg当たり約4pg以下である上記3に記
載の製剤。
6.治療用に適した上記1に記載の製剤。
7.適当な賦形剤を含む上記6に記載の製剤。
8.安定化量の塩及び蛋白質を含む上記7に記載の製剤。
9.約4ないし約10の範囲のpHを有する上記8に記載の製
剤。
10.約7ないし約9の範囲のpHを有する上記9に記載の
製剤。
11.治療用として適当なIgM抗体を含む実質的に純粋な且
つ安定化されたモノクローナル抗体製剤。
12.約98重量%以上の純度の抗体を有するヒトIgM抗体か
ら成る上記11に記載の製剤。
13.核酸の量がIgM抗体1mg当たり約200pg以下である上記
12に記載の製剤。
14.核酸の量がIgM抗体1mg当たり約10pg以下である上記1
3に記載の製剤。
15.核酸の量がIgM抗体1mg当たり約4pg以下である上記13
に記載の製剤。
16.適当な賦形剤を含む上記15に記載の製剤。
17.安定化量のヒト血清アルブミンを含む上記16に記載
の製剤。
18.約4ないし約10の範囲のpHを有する水溶液の形態に
ある上記17に記載の製剤。
19.約7ないし約9の範囲のpHを有する上記18に記載の
製剤。
20.抗体が病原性のグラム陰性微生物に見出だされる抗
原に特異的である上記19に記載の製剤。
21.治療用として適当であり、実質的に純粋な且つ安定
化されたモノクローナル抗体製剤であって、該製剤がIg
M型の抗プソイドモナスアエルギノーザ抗体から成る
こと。
22.核酸の含量がIgM 1mg当たり約200pg以下である上記2
1に記載の製剤。
23.核酸の含量がIgM 1mg当たり約10pg以下である上記22
に記載の製剤。
24.核酸の含量がIgM抗体1mg当たり約4pg以下である上記
23に記載の製剤。
25.少なくとも二種のフィッシャー血清型抗原に特異的
である抗体から成る上記24に記載の製剤。
26.フィッシャー血清型抗原に特異的である抗体から成
る上記25に記載の製剤。
27.安定化量のヒト血清アルブミンを含む上記26に記載
の製剤。
28.約4ないし約10の範囲のpHを有する水溶液の形態に
ある上記27に記載の製剤。
29.約7ないし約9の範囲のpHを有する上記28に記載の
製剤。
30.IgMを安定化するのに充分な量の炭水化物を含む上記
28に記載の製剤。
31.約98重量%以上の純度を有し、核酸の含量がIgM 1mg
当たり約200pg以下であるIgM型のモノクローナル抗体か
ら成る高度に純粋なモノクローナル抗体製剤。
32.核酸の含量がIgM 1mg当たり約10pg以下である上記31
に記載の製剤。
33.核酸の含量がIgM抗体1mg当たり約4pg以下である上記
32に記載の製剤。
34.約99重量%よりも大きいIgM純度を有する上記32に記
載の製剤。
35.抗体が病原性のグラム陰性微生物の抗原に特異的で
ある上記34に記載の製剤。
36.抗体がIgM型の抗プソイドモナスアエルギノーザ
菌の抗原に特異的である上記35に記載の製剤。
37.少なくとも二種のフィッシャー血清型抗原に特異的
である抗体がある上記36に記載の製剤。
38.フィッシャー血清型抗原に特異的である抗体がある
上記37に記載の製剤。
39.安定化量のヒト血清アルブミンを含む上記38に記載
の製剤。
40.安定化量の炭水化物を含む上記38に記載の製剤。
41.約4ないし約10の範囲のpHを有する水溶液の形態に
ある上記38に記載の製剤。
42.約7ないし約9の範囲のpHを有する上記41に記載の
製剤。
43.炭水化物がデキストロース、スクロース及びマルト
ースから選択される上記38に記載の製剤。
44.約4ないし約10の範囲のpH、約0ないし5重量%の
ヒト血清アルブミン、約0ないし10%のマルトース、約
0.0ないし0.5MのNaCl及び約0ないし0.01Mのグリシンを
有する水溶液の形態にある上記38に記載の製剤。
45.下記の処方:5mg/mlのIgM;5mg/mlのアルブミン;0.15M
のNaCl;0.01Mのグリシン;を有し、且つpH約8.0の水溶
液の形態にある上記44に記載の製剤。
【図面の簡単な説明】
図面は本開示の一具体化例を製造するために使用される
一般的加工工程を示すフローチャートである。全体の工
程の内の個々の段階から得られる段階的な純度の増加及
び核酸含量の減少も又示されている。
フロントページの続き (56)参考文献 Enzyme Microb.Tec hnol.,Vol.9,(1987), p.361〜364 Immunology,Letter s,Vol.14,(1987),p.159〜 165. Infection and Imm unology,Vol.55,No. 5,(1987),p.1051〜1057

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】約98重量%以上の純度を有し且つ核酸含量
    がIgM 1mg当たり約200pg以下であるIgM型の抗体から成
    る高度に精製された抗体調製物。
  2. 【請求項2】約98重量%以上の純度を有し且つ核酸含量
    がIgM 1mg当たり約200pg以下であるIgM型のモノクロー
    ナル抗体から成る高度に精製されたモノクローナル抗体
    調製物。
  3. 【請求項3】抗体がシユードモナス・アエルギノサ(Ps
    eudomonas aeruginosa)バクテリアの抗原に対して特異
    的である請求項2記載の調製物。
  4. 【請求項4】抗体の水溶液を約4〜5のpHにして、本質
    的に安定化されたIgM調製物を維持しつつ、該溶液から
    核酸を沈殿させる工程を含有することを特徴とする、請
    求項1〜3のいずれかに記載の高度に精製されたモノク
    ローナル抗体調製物の調製方法。
  5. 【請求項5】(a)組織培養液を約4〜5のpHにして第
    一の沈殿物と上澄液を得; (b)工程(a)の上澄液から高分子物質又は塩を沈殿
    させて第二の上澄液と第二の沈殿物を得; (c)工程(b)の沈降物を緩衝液で再構成し; (d)工程(c)の再構成した溶液を約4.5〜4.9のpHに
    して第三の沈殿と第三の上澄液を得; (e)工程(d)の上澄液を界面活性剤と共にインキユ
    ベートし; (f)工程(e)の生成物をイオン交換樹脂に結合させ
    るために該生成物のpHを調整し; (g)工程(f)の溶液をイオン交換樹脂と接触させ;
    そして (h)工程(g)の溶液を残留する核酸を除去するのに
    十分な条件下にサイズ・エクスクルージヨン・クロマト
    グラフイーにかける ことから成る、IgM型の抗体及び核酸を含有する組織培
    養液を精製して少なくとも98%のIgM抗体純度及びIgM抗
    体1mg当たり200pg以下の核酸含量の請求項1〜3のいず
    れかに記載の抗体調製物を取得する方法。
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