JP2730869B2 - 放射雑音推定装置 - Google Patents

放射雑音推定装置

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貴昭 武捨
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも一部が水中
に配置された、例えば船体等の雑音発生体から離れた場
所(推定点)に伝達した、その雑音発生体から放射され
た雑音に起因する雑音の音圧を推定する放射雑音推定装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば船体にはエンジン,スクリュー,
モータ等各種動力機械が搭載されており、それらを稼動
させたときの船体の振動が、水中を伝搬し、例えば数百
m〜数kmもの先の機器,測定器等に影響を及ぼす場合
がある。図5は、そのような場合の例を示した模式図で
ある。
【0003】船体10(ここでは海洋調査船)に取り付
けられた送受波器12から海底に敷設されたトランスポ
ンダ13a,13b,13cに向けて水中音波14を送
波し、トランスポンダ13a,13b,13cからの応
答信号を送受波器12で受信し、船体10の位置及び航
跡をトラッキングする。このような場合に、船体10に
搭載されたエンジン,モータ等の稼動に伴う振動,雑音
が水中に放射され、水中音波として伝搬し、その水中音
波がトランスポンダ13a,13b,13cに達し、ト
ランスポンダの応答に誤動作を生じさせる原因となる。
このため船体10からはできるだけ振動,雑音を放射し
ないようにすることが好ましいが、その船体10の稼動
のためにどうしても発生せざるを得ない振動や雑音等も
あり、それらがその船体10から離れた場所、即ち、上
記の例では各トランスポンダ13a,13b,13cの
場所にどの程度の音圧の水中音波として伝搬されている
か知る必要がある場合がある。
【0004】一方、船体10の各部分の作動,雑音の大
きさと、船体10から離れた場所にどの程度の音圧の水
中音波として伝わるということについては、かならずし
も強い相関はなく、船体10が厳しく振動していてもあ
る離れた場所には水中音波がほとんど伝搬しなかった
り、逆に船体10の振動はさほど厳しくなくても離れた
場所にはかなり強い音圧の水中音波として伝搬すること
が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、そのような現象
のあることは知られているものの、船体10から放射さ
れた水中音波が船体10から離れた場所にどの程度のパ
ワーをもって伝搬されているかは、その離れた場所に水
中マイクロホンを設置して直接測定する以外に方法がな
く、その測定を実際に行おうとすると極めて大がかりに
なってしまうという問題がある。
【0006】本発明は、上記事情に鑑み、船体等の雑音
発生体から水中に放射された雑音に起因する、その雑音
発生体から離れた点における水中音波の音圧を比較的簡
便に推定することのできる放射雑音推定装置を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の放射雑音推定装置は、 (1)少なくとも一部が水中に配置された雑音発生体の
表面各点の振動もしくはその振動に起因する水中音圧を
測定するセンサ (2)上記センサで測定された振動もしくは水中音圧を
入力し、その振動もしくは水中音圧に基づいて、雑音発
生体から離れた推定点における、雑音発生体の振動に起
因し水中を伝搬してきた音波の音圧を推定する演算手段 を備えたことを特徴とするものである。
【0008】ここで、上記演算手段は、雑音発生体の振
動に起因し上記推定点に伝搬してきた音波が球面波もし
くは平面波であることを仮定した演算式を用いて、上記
推定点における音波の音圧を測定するものであってもよ
い。具体的には、球面波を仮定すると、上記演算手段で
は、上記推定点における水中音波の音圧Pr が、式 Pr =(−jk/4π)・∬s (1+cosβ)・{exp(jkr)/r} ・P0 ds−(1/4π)・∬s {exp(jkr)/r2 }・P0 ds ……(1) 但し、jは、虚数単位、kは、音波の波数、βは、前記
雑音発生体表面の法線と、該表面と前記測定点とを結ぶ
直線との成す角度、rは、雑音発生体表面と測定点との
間の距離、P0 は、雑音発生体表面における音波の音
圧、dsは、雑音発生体表面の各微小部分の面積、∬s
は、雑音発生体表面に沿う面積積分を表わす。もしくは
この(1)式と実質的に等価な式に基づいて推定され、
平面波を仮定すると、上記演算手段では、上記推定点に
おける水中音波の音圧Pr が、式 Pr =(−jk/4π)・∬s (1+cosβ){exp(jkr)/r} ・P0 ds ……(2) もしくはこの式と実質的に等価な式に基づいて推定され
る。
【0009】
【作用】雑音発生体から放射された水中音波が、その雑
音発生体から離れた推定点にどの程度の音圧の音波とし
て伝搬されるかは、その雑音発生体の各部分から放射さ
れた水中音波どうしの、位相を考慮した重なり合いで定
まる。そこで本発明では、雑音発生体の表面各点の振動
もしくはその振動に起因する水中音波を測定し、その測
定結果に基づいてその雑音発生体から離れた推定点の水
中音波の音圧を推定するようにしたものである。これに
より、その離れた推定点に水中マイクロホンを設置する
ような大がかりなことをすることなく、雑音発生体の振
動やその極く近傍の水中音圧を測定するだけで、離れた
推定点の水中音圧が推定される。
【0010】また複雑な構造物の振動であっても、その
構造物の寸法と比べかなり離れた場所では球面波として
観測され、さらに十分離れた場所では平面波として観測
される。したがって雑音発生体から離れた点の音圧を推
定する場合、球面波近似、ないし平面波近似を行うと演
算が簡単化されかつ十分な精度で音圧が推定される。例
えば大型の船舶を雑音発生体とした場合、数百m以上離
れた点では、球面波で近似され、数km以上離れた点で
は平面波として近似される。球面波近似、平面波近似の
場合、それぞれ、上記(1),(2)式を用いて測定点
の音圧を求めることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1,図2は、船体に取付けたセンサの配置を表わす側面
図および断面図である。船体10の表面の水中の部分
に、水中音圧ないし振動を測定するセンサ20が多数配
列されている。また、図2に示すように船体10の表面
に水中音圧を測定する音センサ20a、船体10の外壁
10aの内側に、その船体10の振動を測定する振動セ
ンサ20bを配列してもよい。これらのセンサ20a,
20bの配列ピツチは、測定しようとする音波の波長
の、0.8倍以内であることが好ましい。すなわち、例
えば1kHzの音波を測定しようとするときは、約1.
2m間隔以内であることが好ましい。ただし、センサ2
0a,20bの配置間隔がそれ以上であっても、各測定
ポイントにおける音波の位相成分は無相関なものとして
補間を行えばよいことは、本発明者により確認されてい
る。
【0012】図3は、本発明の測定原理の説明図であ
る。船体10の表面上の点Ro の音圧をPo ,船体10
の表面の法線方向の単位ベクトルをn、船体10の表面
上の各点と測定ポイントR0 との間の距離をr、船体1
0の表面をSとすると、ヘルムホルツの積分方程式
【0013】
【数1】
【0014】が成立する。船体10の近傍においては船
体10は平面的であり、また水中音波の波長は、通常、
船体10の構造の寸法より短いから、
【0015】
【数2】
【0016】となり、また
【0017】
【数3】
【0018】但し、ωは音波の角周波数 ρは水の密度 uは船体10の表面の法線方向の粒子速度 αは船体10の表面の法線方向の粒子加速度を表わす。
となるため、
【0019】
【数4】
【0020】が成立する。これに対し、船体10から離
れた点Rについては、そこでの音圧をPr とすると、
【0021】
【数5】
【0022】となる。遠距離音場(kr>>1)につい
ては
【0023】
【数6】
【0024】が成立する。十分な遠距離については平面
波に近似することができ、音圧Pについて
【0025】
【数7】
【0026】が成立し、また中距離については球面波に
近似することができ、
【0027】
【数8】
【0028】が成立する。これらの式から、球面波近似
(下記(9)式)と平面波近似(下記(10)式)の2
つの場合の式が得られる。
【0029】
【数9】
【0030】
【数10】
【0031】これら(9)、(10)式は、それぞれ前
述の(1),(2)式と同一の式である。コンピュータ
で処理する場合は離散的な演算となるから、上記
(9)、(10)式は次のようなマトリックを用いた演
算となる。先ずセンサ20として振動センサ20bを用
いた場合(図1,図2参照)、振動(加速度α)を水中
音圧P0 に換算する必要がある。この場合、水中音圧
[Pj 0]は、
【0032】
【数11】
【0033】により求められる。船体10から離れた点
R(図3参照)の音圧Pr は、(11)式により求めた
船体近傍の音圧[Pj 0]、もしくは音センサ20a(図
2参照)で直接測定された船体近傍の音圧[Pj 0]に基
づいて、以下のような演算により求められる。即ち、球
面波近似の場合、
【0034】
【数12】
【0035】平面近似の場合、
【0036】
【数13】
【0037】により求められる。但し(12),(1
3)式において、
【0038】
【数14】
【0039】を表わす。図4は、本発明の放射雑音推定
装置の演算手段の一構成例を示すブロック図である。振
動センサ20bで測定された粒子加速度αi が振動・音
圧変換部31に入力され、振動・音圧変換部31では、
上述の(11)式に基づいて、粒子加速度α i から船体
近傍の音圧Pi 0が求められる。このようにして求められ
た音圧Pi 0および音センサ20aにより直接測定された
音圧Pi 0は、音圧推定部32に入力される。音圧推定部
32では、入力された船体近傍の音圧Pi 0を用い、上述
の(12)式,(13)式に基づく演算により、船体か
ら離れた点Rの、それぞれ球面波近似もしくは平面波近
似による音圧Pr が求められる。球面波近似、平面波近
似のいずれを採用するかは、船体10の寸法、船体10
と推定点Rとの間の距離等に応じて選択される。
【0040】尚、上記実施例では振動センサと音センサ
との双方が用いられているが、いずれか一方のセンサの
みを用いてもよい。ただし、いずれのセンサをも用いる
ことができる場合は音センサを用いた方が直接的に音圧
が測定されるため好ましい。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の放射雑音
推定装置は、船体等の雑音発生体の振動ないし近傍の水
中音波の音圧を測定して、遠方の水中音波の音圧を推定
するものであるため、従来と比べ、比較的簡単に遠方の
推定点の水中音波の音圧が求められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】船体に取付けたセンサの配置を表わす側面図で
ある。
【図2】船体に取付けたセンサの配置を表わす断面図で
ある。
【図3】本発明の測定原理の説明図である。
【図4】本発明の放射雑音推定装置の演算手段の一構成
例を示すブロック図である。
【図5】船体の振動が問題となる場合の例を示した模式
図である。
【符号の説明】
10 船体 20 センサ 20a 音センサ 20b 振動センサ 31 振動・音圧変換部 32 音圧推定部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部が水中に配置された雑音
    発生体の表面各点の振動もしくは該振動に起因する水中
    音圧を測定するセンサと、 前記センサで測定された前記振動もしくは水中音圧を入
    力し、該振動もしくは水中音圧に基づいて、前記雑音発
    生体から離れた推定点における、前記雑音発生体の振動
    に起因し水中を伝搬してきた音波の音圧を推定する演算
    手段とを備えたことを特徴とする放射雑音推定装置。
  2. 【請求項2】 前記演算手段が、前記雑音発生体の振動
    に起因し前記推定点に伝搬してきた音波が球面波もしく
    は平面波であることを仮定した演算式を用いて、前記推
    定点における前記音波の音圧を測定するものであること
    を特徴とする請求項1記載の放射雑音推定装置。
  3. 【請求項3】 前記演算手段が、前記推定点における前
    記音波の音圧Pr を、式 Pr =(−jk/4π)・∬s (1+cosβ)・{e
    xp(jkr)/r}・P0 ds−(1/4π)・∬s
    {exp(jkr)/r2 }・P0 ds 但し、jは、虚数単位、 kは、音波の波数、 βは、前記雑音発生体表面の法線と、該表面と前記推定
    点とを結ぶ直線との成す角度、 rは、前記雑音発生体表面と前記推定点との間の距離、 P0 は、前記雑音発生体表面における音波の音圧、 dsは、前記雑音発生体表面の各微小部分の面積、 ∬s は、前記雑音発生体表面に沿う面積積分 を表わす。もしくは該式と実質的に等価な式に基づいて
    推定するものであることを特徴とする請求項2記載の放
    射雑音推定装置。
  4. 【請求項4】 前記演算手段が、前記推定点における前
    記音波の音圧Pr を、式 Pr =(−jk/4π)・∬s (1+cosβ){ex
    p(jkr)/r}・P0 ds 但し、jは、虚数単位、 kは、音波の波数、 βは、前記雑音発生体表面の法線と、該表面と前記測定
    点とを結ぶ直線との成す角度、 rは、前記雑音発生体表面と前記測定点との間の距離、 P0 は、前記雑音発生体表面における音波の音圧、 dsは、前記雑音発生体表面の各微小部分の面積、 ∬s は、前記雑音発生体表面に沿う面積積分 を表わす。もしくは該式と実質的に等価な式に基づいて
    推定するものであることを特徴とする請求項2記載の放
    射雑音推定装置。
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