JP2730834B2 - 流量調節弁 - Google Patents

流量調節弁

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JP2730834B2
JP2730834B2 JP19255292A JP19255292A JP2730834B2 JP 2730834 B2 JP2730834 B2 JP 2730834B2 JP 19255292 A JP19255292 A JP 19255292A JP 19255292 A JP19255292 A JP 19255292A JP 2730834 B2 JP2730834 B2 JP 2730834B2
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章伸 蓬莱
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  • Indication Of The Valve Opening Or Closing Status (AREA)
  • Fluid-Driven Valves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば上水や下水、工
水などにおける流体制御に用いられる流量調節弁に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の流量調節弁は、スライド
弁体とこのスライド弁体に対する開度調節用電動モータ
との間に、両者を常時連動させる連動機構が設けられて
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の流量調節弁においては、たとえば停電時のように
電動モータが停止すると、スライド弁体の開度調節が不
可能になり、特に弁開度を小さく調節して水量を極端に
減少させている夜間時に停電などが発生し、それが水需
要の増大する昼間まで持続された場合には、水量が不足
して需要を賄えない。また、流量調節弁の下流側におい
て、火事等のために多量の水量を急に必要とするような
場合や圧力が異常低下したような場合、電動モータによ
るスライド弁体の開度調節ではその用を満たすことがで
きない。
【0004】そこで、特開平2−80873号公報に開
示されているように、停電時や火事等の異常事態の発生
時に、スライド弁体を流体圧もしくはスプリングの付勢
力によって自動的に全開にする緊急開弁装置を備えた流
量調節弁が提案されている。この先に提案されている流
量調節弁によれば、停電時や圧力低下等の異常事態の発
生時にスライド弁体を電動モータによる場合よりも迅速
に全開させて、多量な、あるいは、急激な水量需要に適
確に対応させることができるという利点を有している。
【0005】しかしながら、上記公報に開示されている
流量調節弁のように、異常事態の発生に基づいて緊急開
弁装置によりスライド弁体を全開にしてしまうと、下流
側の圧力が必要以上に上昇し、その圧力の過剰上昇にと
もなって下流側で種々のトラブルを生ずるといった新た
な問題があった。
【0006】本発明は上記の実情に鑑みてなされたもの
で、停電時や圧力低下等の異常事態発生時にスライド弁
体を迅速に開方向に移動させることができるのはもちろ
ん、下流側の圧力が適正圧になったところでスライド弁
体の移動を確実に停止して下流側でのトラブルの発生を
防止することができる流量調節弁を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る流量調節弁は、スライド弁体およびこ
のスライド弁体に対する開度調節用の電動モータを連動
させる連動機構と、異常事態の検出に基づいて上記連動
機構の連動を自動的に断って上記スライド弁体を付勢力
によって開方向に移動させる緊急開弁装置と、上記異常
事態が正常になったことの検出に基づいて上記スライド
弁体の開方向への移動を停止させる弁停止装置とを備え
たものである。
【0008】
【作用】上記構成の流量調節弁によれば、停電時や火事
などの異常事態発生時には、緊急開弁装置によって連動
機構の連動が自動的に断たれ、スライド弁体が流体圧や
スプリングなどの付勢力によって開方向に移動されるこ
とになり、これによって、スライド弁体を電動モータを
介して開動させる場合に比べて速く開動させて急激な、
あるいは、多量な水量需要に対応させることができる。
【0009】そして、上記のようなスライド弁体の開方
向への移動にともなって、上記の異常事態が正常に復帰
したならば、弁停止装置によってスライド弁体の移動が
自動的に停止されることになり、これによって、下流側
の圧力を異常に上昇させることなく、適正圧に保持させ
ることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1ないし図3は、本発明による流量調節弁の通
常時および異常時の動作状況を示す縦断面図であり、同
図において、1は弁箱で、この弁箱1に固定のオリフィ
スプレート2には弁箱1内の流路Rの上流側と下流側と
を連通させる多数の小孔3が縦横に所定ピッチ隔てて分
散して設けられている。5はスライド弁体で、このスラ
イド弁体5には上記小孔3群を同時に開度調節自在な多
数の小孔4が設けられており、また、このスライド弁体
5は弁棒6を介して、上記オリフィスプレート2に対し
て上昇させた閉弁位置と下降させた開弁位置とに上下摺
動操作自在に弁箱1に取付けられ、これによって流量調
節弁が構成されている。
【0011】上記弁棒6の上端にピストン7を取付け、
このピストン7を内装するシリンダ8内のボトム側空間
S1に上記流路Rからの流体圧を供給して弁体5を開弁
方向に付勢する開弁用圧供給流路19を上記ボトム側空
間S1と流路Rとの間にわたって設け、上記流路Rをシ
リンダ8内のロッド側空間S2に接続するとともに、ボ
トム側空間S1を排水路20に接続する図1に示すよう
な第1接続状態と、上記流路Rをボトム側空間S1に接
続するとともに、ロッド側空間S2を排水路20に接続
する図2に示すような第2接続状態と、上記流路Rとシ
リンダ8内の両空間S1,S2との接続を断つ図3に示
すような第3非接続状態とに切換える電磁開閉弁21を
設けている。
【0012】また、流体圧によって開弁方向に移動付勢
されたピストン7を接当により受け止めてピストン7の
位置を規制する操作ロッド14を、上記弁棒6の移動方
向に接当位置変更操作自在に弁体5に対する開度調節用
電動モータMに連動させ、通常時は、上記電磁開閉弁2
1を上記した第1接続状態にして、電動モータMの駆動
操作に基づく操作ロッド14の上下移動に弁棒6が連動
する連動機構15を構成している。
【0013】上記電磁開閉弁21は、通電および通電停
止によって開閉弁操作されるものであり、通常時は通電
により図1に示すような第1接続状態とされ、停電や下
流側の異常な圧力低下等の異常事態の発生時には、その
異常事態の検出に基づいて自動的に電磁開閉弁21への
通電を停止して図2に示すような第2接続状態へ切り換
える緊急開弁装置16を設けているとともに、その第2
接続状態で下流側の圧力が設定された適正圧力(正常圧
力)にまで上昇した時は、その圧力の検出に基づいて電
磁開閉弁21への通電を再開して図3に示すような第3
非接続状態に切り換える弁停止装置17を設けている。
なお、図中22は可変絞り弁、23はストレーナであ
る。
【0014】つぎに、上記構成の流量調節弁の動作につ
いて説明する。通常は、電磁開閉弁21への通電によっ
て、図1に示すような第1接続状態に保たれており、電
動モータMの駆動操作に基づく操作ロッド14の上下移
動が連動機構15を介してスライド弁体5に伝えられ、
このスライド弁体5の開度が自動調節されている。
【0015】このような第1接続状態において、停電や
下流側の異常な圧力低下等の異常事態が発生した時は、
その異常事態の検出に基づいて緊急開弁装置16を介し
て電磁開閉弁21への通電が停止されることになり、こ
れによって、図2のような第2接続状態に切り換えられ
てシリンダ8内のロッド側空間S2の圧力は低下し、そ
のために操作ロッド14とピストン7の連動が断たれ、
シリンダ8内のボトム側空間S1に供給される流体圧に
よる付勢力により、ピストン7が開弁側に移動し、その
ピストン7に連動したスライド弁体5が全開方向に向か
って急速にスライド移動される。
【0016】そして、上記スライド弁体5の全開方向へ
の移動にともなって、そのスライド弁体5の下流側の圧
力が正常な適正圧力まで上昇すると、その圧力検出に基
づいて弁停止装置17を介して上記電磁開閉弁21が図
3のような第3非接続状態に切り換えられて、上記流路
Rとシリンダ8内の両空間S1,S2との接続が断たれ
る。したがって、上記スライド弁体5の全開方向への移
動が停止されて、下流側の圧力を過剰に上昇させること
なく、適正圧に保たれる。
【0017】なお、上記弁体5としては、スライド形式
の流量調節弁の弁体であれば、いかなる形状のものであ
っても良く、また、上記連動機構15は上記以外の他の
構造のものであっても良い。
【0018】さらに、上記弁体5は、異常事態発生時に
流体圧で全開方向に移動操作されるもの以外に、スプリ
ングやウェイト等の重力を利用して移動操作されるもの
であっても良い。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、夜間から
昼間にかけての停電や下流側での火災に基づく多量の水
需要発生、あるいは、下流側の異常な圧力低下等の異常
事態の発生時には、スライド弁体を急速に開弁方向に移
動させて、多量な、あるいは、急激な水量需要に適確に
対応させることができ、これによって、流量調節弁の下
流側での水不足や異常な水圧低下に基づくトラブルを防
止できる。しかも、スライド弁体の開弁方向への移動に
ともなって下流側の圧力が適正圧にまで復旧されると、
弁停止装置によってスライド弁体の移動を自動停止させ
ることができるので、下流側の圧力が過剰に上昇される
ことによるトラブルの発生も確実に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る流量調節弁の一実施例で、通常時
の作用状態を示す縦断面図である。
【図2】異常事態発生時の作用状態を示す縦断面図であ
る。
【図3】正常に復旧した時の作用状態を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
5 スライド弁体 15 連動機構 16 緊急開弁装置 17 弁停止装置 21 電磁開閉弁 M 電動モータ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スライド弁体およびこのスライド弁体に
    対する開度調節用の電動モータを連動させる連動機構
    と、異常事態の検出に基づいて上記連動機構の連動を自
    動的に断って上記スライド弁体を付勢力によって開方向
    に移動させる緊急開弁装置と、上記異常事態が正常にな
    ったことの検出に基づいて上記スライド弁体の開方向へ
    の移動を停止させる弁停止装置とを備えたことを特徴と
    する流量調節弁。
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