JP2730751B2 - 高炉操業方法 - Google Patents

高炉操業方法

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JP2730751B2
JP2730751B2 JP4620889A JP4620889A JP2730751B2 JP 2730751 B2 JP2730751 B2 JP 2730751B2 JP 4620889 A JP4620889 A JP 4620889A JP 4620889 A JP4620889 A JP 4620889A JP 2730751 B2 JP2730751 B2 JP 2730751B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高炉の操業方法に関するものである。
(従来の技術) 一般に高炉操業において、その装入物分布調整は、炉
内のガス流分布を制御する手段として操業アクションの
重要な位置を占めている。
近年、特にベルレス装入装置および連続駆動型ムーバ
ブルアーマー等の導入により、装入物分布に対する自由
度が向上し炉内半径方向任意の装入位置にコークスおよ
び鉱石が装入できるようになり、従来とは異なる装入物
堆積形状を作り出すことが可能となった。
また、μ波プロフィールメータ、層厚計等の使用によ
り、装入物堆積形状の情報が細部まで手軽に入手できる
ようになり、炉内ガス流の変化に対応した堆積形状が把
握できるようになってきている。
これらの技術的背景により、高炉操業においては、操
業状態と装入物堆積形状とを比較することにより、安定
した高炉操業を維持することが可能となった。
このような考えに基づく例としては、特開昭59−5010
2号公報に、炉内における装入物の炉半径方向における
堆積層を、炉内壁から山部までの距離をL、炉中心部側
の装入物層堆積斜面の堆積角をθ、炉壁側の装入物層
堆積面の堆積角をθとするとき、L:0.5〜1.5mかつコ
ークス層のθ1:25゜〜35゜でθ2:±10゜以内、鉱石層の
θ1:20゜〜30゜でθ2:±10゜以内となるように管理する
ことにより目標ガス流分布となる炉内堆積形状を維持す
ることができるという開示がある。
(発明が解決しようとする課題) 前述した特開昭59−50102号公報には、炉内装入原料
の堆積形状を所定範囲内に管理すること、特に炉内壁か
ら山部までの距離Lを0.5〜1.5mの範囲内に管理するこ
とによって安定した高炉操業を維持できるとしている
が、本発明者らはコークスの堆積形状に着目して実験を
行なった結果、特開昭59−50102号公報に開示された上
記範囲内には高炉の安定操業が可能となる領域は存在し
ないことを知見した。
即ち、第6図に示すようにLが0.5〜1.5mの範囲で
は、コークスの傾斜角θが35゜以上となってしまいコ
ークス堆積状態が不安定となり、指尺変動が発生するこ
とを突止めた。
(課題を解決するための手段) 本発明は、高炉炉内におけるガス流分布を定量的に評
価し、それと対応する装入物堆積形状との関係を明確に
することにより高炉の安定操業を達成すること、言換え
れば、目標とするガス流分布を達成できる堆積形状を与
えることを目的とするものであって、 炉口半径4.1m以上の高炉において、炉内におけるコー
クスの堆積形状を、炉中心から肩部までの距離をr、炉
口半径をRとするとき、 r/R≦0.63 となるように管理することを特徴とする高炉操業方法、 を要旨とするものである。
以下図面に基づいて本発明を詳細に説明する。
一般に、高炉操業は、炉内のガス流分布に支配され、
その最適ポイントで操業を維持することが長期安定操業
につながる。
炉内半径方向のガス流れを知るための手段として、シ
ャフトゾンデ等による半径方向ガス成分を測定する装置
があり、その測定データーより炉内半径方向の還元率分
布が計算でき、炉内各ポイントのガス流速分布が算出で
きる。
炉内半径方向に3分割した同心円で区画される領域の
各部位を流れるガス流を、それぞれ中心ガス流分布、中
間ガス流分布および周辺ガス流分布とし、内容積の異な
る高炉のデーターを第1図のように三角図に整理した結
果、高炉の大小に関わらず操業の安定しているガス流分
布は、中心ガス流分布が25〜35%、中間ガス流分布が30
±2%、周辺ガス流分布が35〜45%の範囲にあることが
わかった。
この中で特に中間ガス流分布の安定範囲が狭く、これ
を達成することが操業安定化の絶対条件となる。すなわ
ち、中間ガス流の不足は、高炉中間部の通気抵抗が大き
く、原料の還元および昇温が悪いことを示し、この部分
が軟化融着帯まで降下した場合、溶融滴下遅れによる融
着帯の肥大化が生じ、通気の悪化および装入物降下の乱
れを発生する。逆に中間ガス流の過多は、必然的に中心
部および周辺部のガス流れ不足となり、炉芯温度の低下
あるいは炉下部不活性状態などのトラブルの原因とな
る。
次に、装入物堆積形状をガス流分布と比較するため、
第2図に示すように、炉中心から炉壁へ向かって堆積物
表面の傾斜角が15゜未満となる付近より炉壁までを“テ
ラス”、炉中心側をVコーンと呼び、その長さを定義し
た。すなわち、テラスより炉中心側の斜面の延長線を
a、テラスの堆積表面の延長線をbとしたとき、そのa
とbが交わる交点と炉中心までの距離をVコーン半径r
とした。また、線aと水平線との角度を傾斜角θと定義
した。
装入物堆積形状は、高炉の大きさによってその形状と
ガス流分布の関係が異なるものと考え、炉口半径4.1m以
上の大型高炉について、堆積形状を一般化した指標とし
て前述したVコーン半径を炉口半径で割った値を用い中
間ガス流分布との関係を示したものが第3図である。同
図では、コークスVコーン長さrが短くなる、すなわ
ち、コークステラス長さLが長くなるほど中間ガス流分
布の増加が認められるが、これはテラス長さが長くなる
ほどコークスの傾斜角が減少しコークスの堆積形状が安
定するため、原料装入によるコークスの崩し量が減少
し、その結果、中間部のOre/Cokeが減少するためであ
る。第3図より中間流30%を確保するためには、コーク
スVコーン長さr/炉口半径Rが0.63以下となるようなコ
ークスの堆積形状が必要であることが判明した。つま
り、炉口半径4.1mの高炉では、コークスVコーン半径が
2.6m未満となるような堆積形状で操業が安定する。
(実 施 例) 第4図は内容積5151m3の高炉における本発明の実施例
を示すものである。
同図に示すようにコークステラスを延長してr/Rが0.6
3以上で乱尺乱れが減少し、炉頂圧変動も安定した。第
5図は炉内ガス流分布の推移を示す図であり、経過日数
30日以降目標ガス流分布の範囲内となり安定操業が確認
できた。
(発明の効果) 本発明により、Vコーン半径/炉口半径を0.63以下と
管理することにより、指尺乱れ回数および炉頂圧変動回
数の著しい低減が認められ、安定操業継続が可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による炉内ガス流分布三角図、第2図は
本発明による炉内堆積形状定義図、第3図は炉内堆積形
状と炉内ガス流分布の関係を示す図、第4図は本発明の
実施例を示す操業推移図、第5図は本発明の実施例を示
すガス流分布図、第6図は炉内壁から山部までの距離L
とコークスの傾斜角との関係を示す図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉口半径4.1m以上の高炉において、炉内に
    おけるコークスの堆積形状を、炉中心から肩部までの距
    離をr、炉口半径をRとするとき、 r/R≦0.63 となるように管理することを特徴とする高炉操業方法。
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JP2009228046A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Kobe Steel Ltd 高炉操業方法

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