JP2730389B2 - 電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ

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JP2730389B2 JP8354592A JP8354592A JP2730389B2 JP 2730389 B2 JP2730389 B2 JP 2730389B2 JP 8354592 A JP8354592 A JP 8354592A JP 8354592 A JP8354592 A JP 8354592A JP 2730389 B2 JP2730389 B2 JP 2730389B2
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輝壽 神原
雄一郎 椿
正 外邨
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器等に使用され
る電解コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電解コンデンサの構成には、酸化
アルミニウム等の酸化物を誘電体として用い、エチレン
グリコール等の高沸点有機溶媒にアンモニウム塩を溶解
した有機電解液を電解質として用いてきた。しかしなが
ら、このような電解液を使用したコンデンサは、漏液や
電解液の蒸発散逸のため長期信頼性を得ることができな
かった。
【0003】このような課題を解決するため、コンデン
サを構成する電解液に代わり、シロキサンーアルキレン
オキサイド・コポリマーとポリエチレンオキサイドの混
合物よりなるポリマーを母材にし、これにアルカリ金属
塩を溶解したイオン伝導性高分子電解質を用いることで
素子の構成材料を固体化し、漏液や電解液の蒸発散逸の
ない電解コンデンサ(特表平1−503425号公報)
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アルカ
リ金属を可動イオンとするイオン伝導性高分子電解質を
構成部材として用いた電解コンデンサは、長期使用によ
りアルカリ金属イオンが電解コンデンサを構成する誘電
体中に拡散し、これにより誘電体の誘電率が低下、最終
的には電気的に短絡するという課題を有していた。
【0005】このような課題を解決するため、電解コン
デンサを構成する電解質の可動イオンとして、アンモニ
ウムイオンを用いることが考えられる。しかしながら一
般的に、アンモニウム塩を溶解したイオン伝導性高分子
電解質は、イオン伝導度が低いことが従来より知られて
いた(導電性高分子・緒方直哉著・講談社サイエンチフ
ィック・1990年)。
【0006】また、電解コンデンサを構成する電解質の
イオン伝導度は、コンデンサとしてのインピーダンスと
して作用し、電解質のイオン伝導度があまり小さいと実
用上使用することは困難である。
【0007】このようなイオン伝導性高分子電解質を電
解コンデンサの電解質として用いるとき、ポリマー母材
とアンモニウム塩の組み合わせにより、いかにイオン伝
導度の高いものを実現するかが極めて重要な条件である
が、この具体的事例に付いては、特表平1−50342
5号公報記載の電解コンデンサでは、述べられていな
い。
【0008】このような課題に対し、特願平3−272
294号において、ポリマー母材とアンモニウム塩の好
ましい組み合わせによる電解コンデンサを提案した。
【0009】しかしながら上記提案の電解コンデンサ
は、−30℃以下での低い温度領域における特性が著し
く低下するという課題を有していた。
【0010】本発明は上記課題を解決するものであり、
低い温度領域においても優れたインピーダンス特性を保
持することができる電解コンデンサを提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、高分子電解質層を構成する材料がポリエー
テルポリオールを基本骨格としポリエーテル部分がオキ
シエチレンとオキシプロピレンのランダムコポリマーで
ある下記の高分子化合物(化2)の架橋体と、アンモニ
ウム塩およびカーボンとを主体としてなるものである。
【0012】
【化2】
【0013】
【作用】したがって本発明によれば、高分子電解質層と
して主としてポリエーテルポリオールを基本骨格とする
アンモニウム塩を用い、さらにカーボンを特定量混合し
ているために、インピーダンスの低いコンデンサを作成
することができる。これは高分子電解質層中に特定量混
合したカーボンが導電剤として有効に作用したことによ
るものと考えられる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例の電解コンデンサに
ついて図面とともに説明する。
【0015】(実施例1)図1は本実施例の電解コンデ
ンサの構成断面図である。図に示すように厚さ0.05
mm、エッチング孔の直径約1から5ミクロン、大きさ1
1cm×2cmのアルミニウム箔で作られた電極1の片面に
陽極用コネクタ2をスポット溶接する。つぎに、これを
90℃の温度に保たれたホウ酸水溶液(濃度80g/
1)に浸し、2mAの電流で15分間、前述のアルミニ
ウム箔面を酸化することにより、酸化アルミニウムによ
り構成される誘電体3を形成することにより、陽極を作
成した。
【0016】さらに、厚さ0.1mm、エッチング孔の直
径約1から5ミクロン、大きさ11cm×2cmのアルミニ
ウム箔で作られた電極4の片面に陰極用コネクタ5をス
ポット溶接することにより、陰極を作成した。
【0017】つぎに(化2)において(1+m)×n=
50で示される高分子化合物100g、ボロジサリチル
酸アンモニウム32g、ジエチレングリコール1.52
g、カーボン粉末50g、平均分子量200のポリアル
キレングリコールジメチルエーテル100gおよびメチ
ルエチルケトン100mlを攪拌混合することにより、高
分子電解質の原液を作成した。なお、ここで混合したカ
ーボンの重量比率は0.176とした。
【0018】ひき続き、これをポリプロピレンよりなる
空孔率50%、厚さ0.07mm、大きさ12cm×2.5
cmのセパレータに含侵させた後これを挟んで電極1の片
面に形成した誘電体3および電極4のアルミニウム面を
対向させて圧着し、90℃の温度で3時間保存すること
により電解質原液中のメチルエチルケトンを蒸発させ、
高分子電解質層6を形成した。
【0019】最後に全体をエポキシ樹脂7でシールする
ことにより実施例1の電解コンデンサAを作成した。
【0020】つぎに、これに対する比較例として、カー
ボンを含有しない高分子電解質を構成要素とした電解コ
ンデンサBを作成した。
【0021】その製造方法は実施例1で用いた高分子電
解質層6の構成材料であるカーボンを混合しないこと以
外、全て同一の材料、同一の構成方法により行った。
【0022】以上のように作成した実施例1の電解コン
デンサAおよび比較例の電解コンデンサBについて、1
20Hzでのインピーダンスおよび静電容量の温度特性の
評価を行った。その結果をそれぞれ図2および図3に記
載した。
【0023】図2において、縦軸はインピーダンス、横
軸は測定温度を示す。また図3において、縦軸は静電容
量横軸は測定温度を示す。
【0024】図2において、縦軸はインピーダンス、横
軸は測定温度を示す。また図3において、縦軸は静電容
量、横軸は測定温度を示す。
【0025】図2および図3より明らかなように、電解
コンデンサの電解質として特定量のカーボンを高分子電
解質中に混合することは、特に低い雰囲気温度での特性
を向上する手段として極めて有用であることが分かっ
た。
【0026】(実施例2)実施例1の電解コンデンサA
は、(カーボンの重量)/(高分子化合物+カーボンの
重量)=0.176としたが、本実施例では、これを、
0.1,0.2,0.3,0.4,0.5,0.6,
0.7,0.8の8種類の異なる重量比率で構成した電
解コンデンサを作成、その特性を評価した。
【0027】製造方法は、高分子電解質層6の原液を作
成する際のカーボンの量をそれぞれ上記の重量比率とな
るように変化させた以外は、実施例1の作成で用いたも
のと全て同一の材料、同一の構成方法により行った。特
性の評価方法は、20℃,120Hzにおけるインピーダ
ンスおよび、100μA/cm2の電流密度で素子陽極側
を正として通電したときの火花発生電圧を測定した。そ
の結果を(表1)に示した。
【0028】
【表1】
【0029】(表1)に示すように、カーボンの混合量
を増やすとともにインピーダンスは向上するが、逆に火
花電圧は低下することが分かった。すなわちカーボンの
添加量は重量比率として請求項4に記載した0.1〜
0.5の範囲で使用すると実用性の高いコンデンサを得
ることができる。
【0030】
【発明の効果】上記実施例より明らかなように本発明に
よれば、特に低い温度領域でもインピーダンス特性を大
きく損ねることのないコンデンサを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の電解コンデンサの構成断面
【図2】同電解コンデンサのインピーダンス一温度特性
【図3】同電解コンデンサの静電容量一温度特性図
【符号の説明】
1,4 電極 3 誘電体 6 高分子電解質層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹山 健一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−38451(JP,A) 特表 平1−503425(JP,A) 特開 平5−144676(JP,A) 特開 平5−144679(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子電解質層と、誘電体と、電気伝導
    性の電極を少なくとも具備してなる電解コンデンサであ
    って、高分子電解質層を構成する材料がポリエーテルポ
    リオールを基本骨格としポリエーテル部分がオキシエチ
    レンとオキシプロピレンのランダムコポリマーである高
    分子化合物(化1)の架橋体と、アンモニウム塩および
    カーボンとを主体としてなることを特徴とする電解コン
    デンサ。 【化1】
  2. 【請求項2】 高分子化合物(化1)の末端基の一部を
    イソシアネート化し、これをジオール化合物により架橋
    したことを特徴とする請求項1記載の電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 高分子電解質層を構成する材料として、
    ポリアルキレングリコールジメチルエーテルを含有する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の電解コンデン
    サ。
  4. 【請求項4】 高分子電解質層を構成するカーボンの重
    量比率をXとすると、0.1<X<0.5であることを
    特徴とする請求項1,2または3記載の電解コンデン
    サ。
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