JP2729480B2 - クロム・モリブデン含有の時効硬化性ニッケル基合金 - Google Patents

クロム・モリブデン含有の時効硬化性ニッケル基合金

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ニッケル基合金、より詳述すれば、熱処理
状態で、その合金の再結晶温度以下での加工を必要せず
に、耐食性と時効硬化性または析出硬化性とを合せ持つ
ニッケル基合金に関する。 (従来の技術及び発明が解決しようとする問題点) 化石燃料に関する広範囲に亘る調査の結果、酸性坑井
(sour well)を調査及び開発するのに必要とされる装
置が遭遇する条件を克服できるような、改善された耐食
性と降伏強さとを備えた合金に対する要望が高まってい
ることがわかった。特に、深い酸性坑井において使用さ
れる装置の部品に用いられる合金としては、高強度と良
好な延性と良好な耐孔食性と耐間隙腐食性及び耐応力腐
食割れ性とを兼ねそなえたものが要望されている。深い
酸性坑井の如き環境においては、Cl-、H2S及びCO2が高
圧及び高温で存在する。そのような環境において用いら
れる部品は冷間加工には適しておらず、たまたま冷間加
工に適しているものであっても、冷間加工するには可成
りの困難性と多額の費用とを伴なうこととなるので、冷
間加工状態というよりはむしろ時効硬化状態において、
その強度が70.3kgf/mm2(100ksi)以上の0.2%降伏強
さ、好ましくは84.4kgf/mm2(120ksi)以上であること
が要請されている。このような厳しい要件を満たすこと
ができる合金は、酸性坑井において用いられる部品の製
造に用いるのに以前から要望されている。加えて、かか
る材料は、優れた耐応力割れ性が要求される化学処理産
業又はその他の産業におけるような、大きい応力下で存
在する塩化物及び(又は)硫化物に対する耐性が必要と
される環境下に晒される複雑な形状の部品或いは比較的
大きなサイズの部材の材料として適用する場合をも含め
てその他種々の用途における使用にも充分適している。 1964年12月8日にエイチ・エル・アイゼルシュタイン
(H.L.Eiselstein)及びジェー・ガドバット(J.Gadbu
t)に付与された米国特許第3160500号は、55−62%のN
i、7−11%のMo、3−4.5%のNb、20−24%のCr、8%
以下のW、0.1%以下のC、0.5%以下のSi、0.5%以下
のMn、0.015%以下のB、Al及びTiよりなる群から選ば
れる0.40%以下の脱酸剤並びに残りが20%以下のFeを含
み、大きい強度を有するものとして記載されているマト
リックス剛性合金に関するものである。本明細書中にお
いては、パーセントは、特に記載されていない限り、重
量パーセント(以下、「w/o」ともいう。)を意味する
ものとする。この合金は更に、室温での0.2%降伏強さ
が少なくとも約60ksiであり且つ実質上非時効硬化性で
あることに特徴がある。非時効硬化性とは、上記した米
国特許第3160500号では、約593〜704℃(約1100〜1300゜
F)の温度で熱処理を行なった場合に、焼なましした状
態の合金の降伏強さと比較して、降伏強さが最大20ksi
(138MN/m2)増加したことを意味するものとして定義さ
れている。該特許によれば、「合金におけるアルミニウ
ムとチタンの合算量が0.4%を越えると、合金が時効硬
化する傾向にあるので」この量は0.4%を越えてはなら
ないとされている(上記特許第2欄第45−49行)。上記
特許の特許請求の範囲に記載の合金の典型例1−3及び
この特許請求の範囲外のものとして記載されている2つ
の合金(以下、合金A,Bという。)を下掲第I表に示し
たが、同第I表中には、上記特許によって報告されてい
る、焼鈍(約1037℃、1時間)した状態での、室温での
0.2%降伏強さ(ksi)についても表示した。 上記第I表から判るように、タングステンは、合金2
に関してのみ報告されている。合金Aは、同特許の第4
欄第11及び12行に記載されている点以外は、合金1と
「組成が同様である」と記載されている。合金Bは、
「著しい時効硬化があったが、約1037℃(1900゜F)の焼
鈍後に試験を行ったところ、室温での降伏強さはわずか
約3,480kg/cm2(49,500psi)であった」ところに特徴が
ある。 本願出願人は、下掲第IA表に示した組成を有する合金
を、「Pyromet 625」なる我々の商標を付して販売して
いる。 上述した米国特許第3160500号の他の組成物と同様に
上記の「Pyromet 625」合金が、高温での安定性に加
え、顕著な耐食性、特に、塩化物と硫化物と二酸化炭素
に対する耐性を有している点に特徴があるが、時効硬化
には高温で禁止的に長時間処理することが要求されるの
で、実際には時効または析出硬化を省略して、上述の特
性が得られる。 1962年7月24日にエイチ・エル・アイゼルシュタイン
に対して付与された米国特許第3046108号は、時効硬化
ニッケル合金に係るもので、この合金は、0.2%以下の
C、1%以下のMn、0.5%以下のSi、10−25%のCr、2
−5%または7%以下のMo、3−9%のNb+Ta、0.2−
2%のTi、0.2−2%のAl(Ti+Al≦2.5%)、0.02%以
下のB、0.5%以下のZr、40%以下のCo、40%以下のF
e、45−80%のNi+Co(但し、Ni≧30%、Co≦40%)を
含有している。この特許によれば、好ましい組成物は、
Cを0.03%、Mnを0.18%、Siを0.27%、Crを21%、Alを
0.6%、Tiを0.6%、Nbを4%、Moを3%、Bを0.009
%、Niを53%及びFe(残部)を含有している。別の変更
例においては、Ni+Coが60−75%で、Co≦40%の場合
に、鉄は最大20%に限定されている。この特許の範囲に
包含される合金は、高温における強度、応力破壊寿命及
び延性に優れている点に特徴があり、「Pyromet 718」
なる商標(本願出願人の商標)を付して市販されている
が、この合金及び米国特許第3046108号の他の組成物
は、酸性坑井において使用する場合に要求される、高温
での、塩化物、硫化物及び二酸化炭素を含む環境におけ
る所望の耐食性を発揮することができなかった。 一方、1983年10月26日に公開されたヨーロッパ特許出
願第92397号には、300℃迄の温度で硫化物、二酸化炭
素、メタン及びブライン(塩化物)に対する耐食性が要
求される酸性のガス坑井において使用するのに適した合
金が記載されている。この公報では、このような条件の
下での破損の主な原因は、硫化物による応力腐食割れ、
塩化物による応力腐食割れ、孔食及び通常の腐食である
ことが記載されている。この出願は、必要とされる耐食
性と高い降伏強さとを備えた合金も提案しており、その
合金は、冷間加工を行うことはできるが、時効硬化性の
ものではなく、15−30%のCr、5−15%のMo(Cr+Mo=
29−40%)、5−15%のFe(Cr+Mo+Feが46%以下)、
0.06%のC、1%以下のAlとTiの少なくとも一方、1%
以下のSi、0.5%以下のNb、0.3%以下のMn及びNi(残
部)を含んでいる。1000MN/m2を越える(>145ksi)降
伏強さを有するとされている、この公報に記載の好まし
い合金は、20−30%のCr、7−12%のMo、(Cr+Mo=29
−40%で、Cr−2×Mo=2−12%)、5−15%のFe、Cr
+Mo+Feが46%以下、0.05−0.5%のAlとTiの少なくと
も一方、0.06%以下のC、0.5%以下のNb、0.5%以下の
Si、0.2%以下のMn及びNi(残部)からなるとされてい
る。合金A−Xのうち、上記ヨーロッパ特許出願の特許
請求の範囲に記載の発明には包含されない組成物は6つ
あり、合金F−Lは1.9−3.1%のNbを含むが、合金Kだ
けがここで考慮されるべき充分な量のTiを含んでいる。
合金Kはこの公報では、Niと通常の付随的な元素の他に
0.034%のC、24.7%のCr、10.1%のMo、0%のFe、0.2
5%のAl、1.40%のTi及び3.1%のNbを含むと記載されて
いる。第I表とは別に、上記ヨーロッパ特許出願の公報
においては、合金Kが第IV表に記載されているが、この
表においては、塩化物の応力腐食試験の結果、合金Kが
第IV表に記載されているが、この表においては、塩化物
の応力腐食試験の結果、合金KはU曲げ試験で288℃の
温度に晒したところ62日で破壊し、U曲げ試験片の外側
の繊維応力が1310MN/m2(190ksi)であったと報告され
ている。第II表によると、18.8%のCr、7.9%のMo、16.
8%のFe、0.007%のC、0.11%のAl、0.11%のTi、3.1
%のNb及びNi(残部)を含む合金Hは、1200MN/m2(174
ksi)の応力をかけて行ったNACE H2S応力腐食試験をパ
スしているが、第IV表によると、合金Hは塩化物の応力
腐食試験では、28日で破壊した。そこで、上記ヨーロッ
パ特許出願においては、高い降伏強さとともに、酸性坑
井において遭遇する環境下における応力腐食をはじめと
する腐食に対する耐性を得るためには、0.5%以下のコ
ロンビウムを含む非時効硬化性の合金が必要であるとの
結論を出している。 1983年8月23日にティー・クドー(T.Kudo)等に付与
された米国特許第4400210号及び第4400211号並びに1982
年12月に公開された特開昭57−203740号に開示の発明
は、いずれも住友金属工業株式会社に譲渡されたが、こ
れらの公報には、深い坑井において遭遇するような硫化
物、塩化物及び二酸化炭素を含む媒体に対する良好な耐
応力腐食割れ性を有する強度の大きい坑井ケーシング及
び配管材を製造するための合金が開示されている。米国
特許第4400210号及び4400211号においては、「冷間加工
を行なうと、応力腐食割れに対する耐性が著しく低下す
る」と記載されているが、ケーシング及び配管材の表面
層にCr、Ni、Mo及びWを存在させることによって、冷間
加工の悪影響を克服しようと試みている。これら2つの
米国特許及び日本の公報においては、Nb、Ti、Zr、Ta及
びVのうち少なくとも1つを0.5−4%含有するとされ
る組成物が特定されている。これら2つの米国特許及び
おそらくは日本の公報にも、Nb、Ti、Zr、Ta及びVの元
素は、Niと金属間化合物を形成することにより析出(時
効)硬化を行なうことにおいて、互いに同等であると記
載されている。 1982年7月28日に公表されたヨーロッパ特許出願第82
−56480号は、沸騰水型原子炉または加圧水型原子炉に
おけるように、高温水との接触による応力腐食割れに対
する耐性を有するニッケル基合金に関するものである。
その提案された合金は、15−25%のCrと、1−8%のMo
と、0.4−2%のAlと、0.7−3%のTiと、0.7−4.5%の
Nbと、Ni(残部)とを主成分とし、ガンマプライム(ga
mmma prime)及びガンマダブルプライム(gamma double
prime)の少なくとも一方によって強化されている。ガ
ンマプライム相は金属間化合物Ni3(Ai,Ti)として定義
されており、ガンマダブルプライム相は、金属間化合物
Ni3Nbとして定義されている。この公報の記載は、時効
硬化性の付与においてNb、Ti、Zr、Ta及びVの元素が同
等であるとする上記米国特許第4400210号及び第4400211
号の記載とは矛盾する記載となっている。ヨーロッパ特
許出願第82−56480号公報(第7頁)には、Nbを添加す
ることは高い焼入れ性を得るのに重要であるが、かなり
の時効硬化性を得るためには、少なくとも0.4%のAl及
び0.7%以上のTiとを組合せなければならないと記載さ
れている。特定の分析が行われている多数の合金のう
ち、第2表中の比較合金である合金Kだけが、Moを4.2
%以上含有している。第2表に示されているように、合
金Kは23.3%のCr、8.8%のMo、4.9%のFe、0.04%の
C、0.5%のAl、1.2%のTi、2.4%のNb及びNi(残部)
とを含有している。合金Kは、鍛造中に割れが生じたこ
とが記載されている。 更に、上述した組成範囲と様々に重複する広い組成範
囲を含む国内及び外国の特許をはじめとして、かなりの
量の刊行物があるが、そのいずれも、本発明の合金及び
該合金からつくられる製品、より詳述すると、酸性の坑
井で使用するのに適した組成物を提供することに密接な
関連性を有するものではない。それにもかかわらず、強
度と耐食性とを良好に兼ね備えた合金及びそれからつく
られる製品、特に、温間加工又は冷間加工を必要とする
ことなく、高い応力下で硫化物、塩化物及び二酸化炭素
を含む環境において使用するのに適した合金及びその製
品の必要性が高まっている。部品が、特に大きい又は嵩
のある部品である場合に、この部品を使用するに必要と
されるレベルの強度を得るためには、実質的な冷間加工
(cold reduction)を必要とするというのが、上記米国
特許第3160500号及びヨーロッパ特許出願第92397号に開
示されているような先行技術の組成物の大きな欠点であ
る。これに対し、米国特許第3046108号に例示されてい
るような時効硬化性組成物は、所望の高い強度まで時効
硬化させることができるけれども、耐食性、特に酸性の
坑井において遭遇するような硫化物、塩化物及び二酸化
炭素の如き媒体における応力下での耐亀裂性に関して不
充分な点が多い。 (問題点を解決するための手段) 従って、本発明の目的は、温間加工または冷間加工を
行なうことなく、強度と、耐食性、特に過酷な腐食環境
における高い応力下での孔食、間隙腐食及び応力腐食割
れに対する耐性とを兼ね備えた、クロム・モリブデンを
含有する時効硬化性ニッケル基合金及び同合金からつく
られる製品を提供することにある。この合金及びそれか
らつくられる製品は、再結晶温度以下の温度での加工、
即ち、温間または冷間加工を必要とすることなく、熱処
理によって、0.2%降伏強さ(0.2%YS)が約100ksi(約
690MN/m2)を越えるまで硬化するとともに、高圧及び高
温で塩化物、硫化物及び二酸化炭素の少なくとも1つの
存在下で孔食、間隙腐食及び応力腐食割れに対して大き
い耐性を有する。 本合金及びそれからつくられる製品は、更に、深い酸
性オイル坑井及びガス坑井の少なくとも一方の坑井にお
いて遭遇する高圧及び高温、例えば、約260℃(約500゜
F)までの温度で、塩化物、硫化物及び二酸化炭素含有
媒体に晒された時に、そのような腐食に対して大きい耐
性を有する。 上記した先行技術の問題点は、下掲第II表に示す組成
(重量パーセント)から実質上成る、クロム・モリブデ
ン含有のニッケル基合金を本発明により提供することに
よって、解決される。 この組成物においては、クロムとモリブデンの合計が
31%以下であり、ニオブ、チタン及びアルミニウムの合
計は、0.64(w/o Nb)+1.24(w/o Ti)+2.20(w/o A
l)として計算すると、その原子パーセント(以下、「a
/o」という。)が3.6〜5a/oとなるようなパーセントで
ある。 上掲第II表中に示した組成物並びに下掲第III及びIII
A表中に示した組成物に関して、重量%での硬化材(har
dener)含量を、硬化材a/o=0.64(w/o Nb)+1.24(w/
o Ti)+2.20(w/o Al)なる簡単な関係式を使用して、
かなり正確に硬化材の原子パーセントに換算することが
できる。ニッケルの重量パーセントは、原子パーセント
に著しく接近しているので、双方のパーセントは、換算
のためにはそのまま利用することができる。この合金の
製造及び加工を促進することができると共に所望の特性
を損なうことのない他の元素を存在させることができ
る。1元素またはそれ以上の元素の広範な範囲を、他の
元素の好ましい範囲と共に使用することができる。ま
た、1元素又はそれ以上の元素の広範な範囲の最大量又
は最小量を、第II表及び以下の記載において示されてい
る好ましい範囲の最大又は最小の量とともに使用するこ
とができる。本明細書中において、ニオブに関しては、
ニオブを市販の合金に添加する場合に使用される市販
の、ニオブ含有合金中においてみられる通常の量のタン
タルを含むものとする。 本願発明のニッケル基合金において、ニッケル以外の
主要元素は、クロム、モリブデン、ニオブ、チタン及び
アルミニウムである。また、任意成分及び通常の付随的
不純物も同様に存在していてもよい。 本願発明の組成物においては、炭素及び窒素は、いず
れも耐食性に悪影響を及ぼし且つ炭素はニオブ及びチタ
ンと結合し、窒素はチタンと結合することにより所望の
硬化反応(hardening reaction)を妨害するので、望ま
しい添加物とはいえない。従って、炭素は約0.1%以
下、好ましくは約0.03%以下、より好ましくは約0.02%
以下に制限される。窒素は、約0.04%以下或いは最大で
約0.03%までに制限され、好ましくは約0.01%以下に制
限される。特に、炭素含量が約0.06%或いはそれ以上で
ある場合の硬化反応に及ぼす悪影響を相殺するため、硬
化元素材(hardener elements)であるニオブとチタン
は、これら元素の許容含有量範囲のうち多い量を存在さ
せる。より良好な結果は、炭素の量を著しく少なくする
こと、例えば、約0.005%以下或いは約0.003%以下にす
ることによって得られるが、コストの増大を招くので、
コストの増加が是認されない場合には、0.01%が実用的
な炭素の最少量ということになる。 マンガンは最大約5%存在させることができるが、マ
ンガンは粒界析出の傾向を高めるとともに、耐粒界腐食
性並びに耐孔食性及び耐間隙腐食性を低下させるので、
約2%よりも少なく、更には約0.5%或いは約0.2%より
も少なくというように、低いレベルに維持するのが好ま
しい。多量のマンガンが存在するときには、本願発明の
合金の鉄の量を多くするのが好ましい。 シリコンは、存在させることができるが、シリコンは
望ましくないラビス(Laves)相の生成を促し、しかも
過剰量のシリコンは溶接性及び熱間加工性に影響を与え
るから、その量を低く押えることが好ましい。それ故、
シリコンは約1%以下、好ましくは約0.5%以下、より
好ましくは約0.2%以下に制限される。燐及び硫黄は、
本発明に係る合金の熱間加工性及び清浄度に悪影響を及
ぼすとともに、水素脆性を促進させるので、本合金では
不純物として考慮される。従って、燐及び硫黄の量はい
ずれも、約0.03%以下と、低く押えられる。燐は0.015
%以下に、硫黄は0.010%以下のレベルに制限するのが
好ましい。 所望の特性に寄与する他の元素を比較的少量存在させ
ることができる。例えば、コバルトが、この組成物に存
在すると、耐食性に寄与するので、重量基準で、ニッケ
ルの代替物とすることができる。然しながら、コバルト
のコストはニッケルのコストよりも上昇し続けることが
予想されるので、コバルトを所定量添加することから得
られる利益の程度がそのコストに勝るものでなければな
らない。そのため、コバルトは5%以下に制限し、ニッ
ケルを少なくとも55%とする。ニッケルの存在量は、好
ましくは少なくとも57%であり、より好ましくは少なく
とも59%である。更にまた、約4%以下のタングステン
を、等量パーセントのモリブデンの代わりとして使用す
ることができる。即ち、有益である場合には、1重量%
のモリブデンの代わりに約2重量%のタングステンを使
用することができる。然しながら、モリブデンは少なく
とも約7%存在させなければならない。 本発明の合金においては、ほう素を約0.02%以下で存
在させることができる。本発明に係る合金の利点の多く
は、ほう素を添加しなくても得ることができるが、最良
の結果を一貫して得るためには、最大で約0.001乃至0.0
06%という少量のほう素を存在させるのが好ましい。ま
た、合金の精練を良好にするためには、約0.50%以下、
好ましくは0.08%以下のジルコニウムを添加させること
ができ、また、マグネシウム、カルシウム或いは1つ以
上の希土類元素のような他の元素を、1パーセントの数
百分の1乃至10分の1の量だけ添加することができる。 銅は、本発明の合金が硫酸を含む媒体に晒される場
合、或いは耐孔食性、耐間隙腐食性及び耐粒界腐食性に
対する悪影響を許容することができるときに高温での塩
化物及び硫化物による応力腐食割れに対する耐性を最大
にすることが要請される場合には、本発明の合金に銅を
存在させることができる。そのためには、銅の量を約3
%以下、好ましくは約2%以下にすることができる。 本発明の組成物においては、鉄は必須成分ではなく、
場合によっては、省略することができる。市販の合金形
成材料は、鉄を含んでいるので、かかる材料を使用する
ことにより溶融コストの低減を図るのが好ましい。ま
た、鉄は室温での硫化物による応力割れに対する耐性に
寄与するものと考えられる。従って、鉄は約20%以下の
量を存在させることができるが、約2−14%存在させる
のが好ましい。 クロム、モリブデン、ニオブ、チタン、アルミニウム
及びニッケルは、本発明によって得られる合金の強度と
耐食性との著しく顕著な組合せが得られるように、臨界
的にバランスされる。Crが16−24%でMoが7−12%とい
う上記した範囲でクロム及びモリブデンの量を多くする
と、本発明の組成物の熱間加工性を阻害するので、本発
明によれば、クロムとモリブデンの合算量パーセント
は、31%を越えない、即ち、 %Cr+%Mo≦31 式1 を満たすようにすべきである。換言すれば、本組成物の
クロム含量が約19乃至24%に増加されると、モリブデン
の最大許容量は、一対一の重量%基準で12%から7%へ
比例的に減少される。クロム又はモリブデンの量を上記
した範囲内で多くする(Cr≧22%、Mo≧11%)と、有害
な相が析出するので、これを避けるためには、ニッケル
の量を約55%にするのが好ましいが、より好ましくはニ
ッケルの量を57%、一層好ましくは59%にする。 ニオブ、チタン及びアルミニウムは、本発明の組成物
が熱処理によって、かつ温間又は冷間加工を必要とする
ことなく強化される時効硬化反応に貢献する。本発明の
完成のきっかけとなった根拠の一つは、ニオブ及びチタ
ン及びより少量のアルミニウムを、互いに対して、か
つ、クロム、モリブデン及びニッケルに対して、本明細
書中に特定されている臨界的な割合にすると、種々の条
件下での使用に適した極めて良好な耐食性と共に、高い
0.2%降伏強さが得られ、しかも上記した好ましい範囲
内でバランスさせると、深い酸性坑井において遭遇する
ような厳しい条件下において使用するのに適した組成物
が得られることを見い出したことにある。このような高
い強度と耐食性との独特な組合せが得られる一方、かか
るニッケルをベースとするクロム・モリブデン含有組成
物をチタン又はチタンとアルミニウムとにより強化しよ
うとしたところ、時効中に、粒間における炭化物の過度
の析出とともに、強度の低下と耐食性の低下がみられ
た。チタン又はチタンとアルミニウムとによって強化さ
れる材料が、クロムとモリブデンの含有量とは無関係
に、時効中にクロムに富んだ炭化物(M23C6)の過剰な
粒間析出を呈した点において、本発明に従って主にニオ
ブとチタンとで強化される組成物は、チタン又はチタン
とアルミニウムとによって強化される前記材料とは異な
っている。 時効硬化反応により本発明の組成物に高い強度を付与
することにより耐食性が低下するのを防止するために
は、硬化材元素のニオブ,チタン及びアルミニウムは、
クロムとモリブデンの場合と同様に、注意深くバランス
させなければならない。本発明においては、ニオブ及び
チタンの広範な範囲は、夫々約2−6%、約0.50−2.5
%であるが、より良好な耐食性を確保するための、好ま
しいニオブの範囲は約2.5−5%、より好ましくは2.75
−4.25%であり、好ましいチタンの範囲は約0.6−2
%、より好ましくは約0.7−2.0%である。本発明の組成
物について、55℃の6%FeCl3+1%HClにおける72時間
の間隙腐食試験の結果によれば、チタンの好ましい最少
量を約0.6%とし、一方、ニオブの最少量を約2.75%に
すると良好な耐間隙腐食性が得られ、また、チタンを少
なくとも約1.1%にすると、最良の耐間隙腐食性が得ら
れることがわかった。 本発明の組成物において、その上述した複数の特性を
兼ね備えた良好な結果を得るためには、硬化材の全含量
を、3.6a/o乃至約5a/oの範囲、より好ましくは約4.5a/o
を越えないようにすべきである。特定成分のバランスを
調整する場合に、ニオブとチタンの存在量を増加させる
と強度を一層高くすることができるが、ニッケルは強化
反応に寄与して所望の粒内析出を生成するので、硬化材
の含量を増加させる場合には、ニッケルも増加させ、硬
化材の含量の原子パーセントの増加に対するニッケルの
原子パーセントの増加の比率を3乃至1にして、合金マ
トリックスから除かれるニッケルを補填するようにしな
ければならない。このようにして、シグマ相のような望
ましくない相の悪影響及びこれに付随する悪影響を避け
ることができる。一方、アルミニウムは所望の粒内析出
物の安定化に寄与し、しかも、これは比較的少量が有益
であることがわかった。更に、約0.25%以上、即ち0.35
%以上のアルミニウムが存在する場合には、室温での降
伏強さを高めず、むしろこれを低下させることが考えら
れる。従って、アルミニウムは最大で約1%存在させる
ことができるが、良好な結果、特に高い降伏強さを得る
ためにはアルミニウムは約0.5%以下に制限される。こ
の点について、アルミニウムの量をその範囲内で多くす
ると室温での降伏強さに悪影響を与える場合には、組成
物の強度は、固溶化温度を低くし或いは時効温度を高く
することにより高めることができる。また、許容最大量
のニオブ及び/またはチタンが存在しない場合には、こ
れらの一方又は双方を増加させることができる。従っ
て、0.35%(0.77a/o)を越えるアルミニウムの量は、
室温での降伏強さに関する場合を除き、本明細書を通じ
て原子パーセントの決定に算入されるべきでない。 本発明の合金は、ニッケル基合金の現実の製造におい
て公知の且つ従来か使用されている技術を使用して溶解
し且つ熱間加工を行うことができる。再溶解電極を得て
から再溶解、例えば、消耗再溶解を行なうように、電気
アーク炉での溶解に加えて、アルゴン−酸素脱炭または
真空誘導溶解をするという二重溶解が好ましい。マグネ
シウムとカルシウムの少なくとも一方による脱酸及び脱
硫を行なうと、熱間加工性を向上させる。また、例え
ば、主としてセリウムとランタン又はイットリウムとの
混合物であるミッシュメタルの形態での希土類元素の添
加も有益である。ほう素及びジルコニウムの少なくとも
一方を少量添加すると、結晶粒界を安定化させるととも
に、熱間加工性に寄与することとなる。 本発明の組成物中に存在する元素は、オーステナイト
顕微鏡組織を成生するようバランスされ、その顕微鏡組
織中においては、強化元素のニオブ、チタン及びアルミ
ニウムが適当な熱処理中にニッケルと反応して、時効ま
たは析出硬化により粒内析出物の形態をなす1つ以上の
強化相を生成する。かかる相の組成は、Ni3(Nb、Ti、A
l)として表わされ、ガンマプライム及びガンマダブル
プライムの少なくとも一方を含むことができる。 本発明のニッケルをベースとし、クロム、モリブデ
ン、ニオブ、チタン及びアルミニウムを含み耐食性のあ
る時効硬化性合金から、他のニッケル基合金に関して利
用されている技術に従って、種々の部品を容易に製造す
ることができる。本発明の合金は、再結晶温度以下での
加工を必要とすることなく、熱処理された状態で強度と
耐食性とが組み合わさった顕著な特性が要求される場合
の用途に向けて、種々の半製品及び最終製品としてだけ
でなく、ビレット、バー、ロッド、ストリップ及びプレ
ートの如き形態に形成されるのに特に適している。均質
化及び熱間加工は、約1120−1200℃(2050−2200゜F)の
温度から行なわれる。熱間加工に続いて必要とされる場
合には、約980−1200℃(約1800−2200゜F)の固溶化処
理温度に加熱することにより固溶化及び再結晶処理を行
なうことができる。最適の固溶化処理温度は1038℃(19
00゜F)、好ましくは約1065℃(約1950゜F)以下にすべき
である。これよりも高い温度では、強度及び耐孔食性及
び耐間隙腐食性を低下させるとともに、時効熱処理の際
に粒界析出を増加させる傾向がある。固溶化処理温度を
再結晶温度よりも低くすると、強度を高くすることがで
きるが、耐食性及び顕微鏡組織に悪影響を及ぼすのでそ
れは避けるべきである。固溶化及び時効処理の温度を選
択するには注意を要するが、最適の結果を得るために使
用されるべき温度は容易に定めることができる。所望の
場合には1回の工程からなる時効硬化熱処理を行なうこ
とができるが、強度及び耐食性を最適のものにするため
には、2段階時効処理が好ましい。最初の、即ち、主た
る時効処理は、約667乃至788℃(約1250乃至1450゜F)、
好ましくは約700−760℃(約1300−1400゜F)の間、即ち
732℃(1350゜F)で行うことができ、2番目の時効処理
は、約590−675℃(約1100−1250゜F)で行うことができ
る。本発明の組成物においては、最初の時効温度を更に
高くすると、強度を高めることができるが、粒界析出を
もたらすことになる。 (実施例) 本発明の実施例を下掲第III表に例示したが、この表
に示した量の元素以外に、ほう素が0.001−0.006%存在
している。適切な現実のプラクティスにおいて残存また
は付随するであろうと考えられる量以上の量で存在する
場合の他の元素については、第III表の脚中に示した。 実施例1−52は、実験室規模での真空誘導溶解による
ものであった。これらの実施例は、特に限定していない
限り、0.2%未満のマンガン、0.015%未満の燐、0.2%
未満のシリコン、0.010%未満の硫黄及び0.01%未満の
窒素を含量していた。各実施例に対して、0.05%のマグ
ネシウムを添加して、インゴットを鋳造する前に、脱流
及び脱酸の少なくとも一方を行った。そのインゴット
は、1195℃(2185゜F)で長時間(約60−70時間)均質化
処理を行い、次に、鍛造を約1150℃(約2100゜F)の温度
から開始し、必要な場合には中間に再熱処理を行い、1.
9×3.2または3.8cm(0.75×1.25または1.5インチ)のバ
ーを形成した。各実施例の合金から鍛造したバーから、
肉厚が0.32cm(0.125インチ)のストリップを形成し
た。 下掲第IIIA表に示した比較例は、本発明の範囲外のも
のであり、実施例1−52について上述したようにして製
造し、処理した。第III表に関連させて上述したような
少量の附随的元素の他に、比較例936は第IIIA表の脚注
に示したようにタングステンを含有していた。 第III表及び第IIIA表にそれぞれ示した実施例及び比
較例のバー及びストリップの少なくとも一方から引張試
験及び腐食試験の試験片をつくり、特記した場合を除
き、固溶化処理(再結晶)と時効硬化処理とをした状態
で試験を行った。室温での引張試験及び硬さ試験のデー
タを下掲第IV表及び第IVA表に示した。0.2%降伏強さ
(0.2%YS)は、2回の試験の平均として「ksi」と
「(MN/m2)」で示し、極限引張強さ(UTS)についても
同様に示した。バー試験片かストリップ試験片であるか
によって、4つの直径または幅の伸び率「E1.(%)」
として示した。また、ロックウエルCスケールでの室温
平均硬度を「HRC」として示した。更に、断面減少率を
「RA(%)」として示した。データをバー(B)試験片
から得たか、ストリップ(S)試験片から得たかは、
「Bar/Strip」の欄に表示した。「H.T.」は、個々の試
験片がどのように熱処理されたかを識別するのに使用し
た、熱処理の概要を示す略語である。特定の温度で行な
った固溶化処理については識別符号を付した。例えば、
約982℃(1800゜F)の温度で1時間熱処理を行なった場
合には、下掲表中に識別符号「A」によって示した。特
定の時効処理を識別するのに使用した番号についても、
以下の表に示した。また、炉での冷却、即ち、約55.6℃
(100゜F)/時間の速度での冷却は、「FC」で示し、空
冷は「AC」で示した。 実施例28−35、37、39、43の場合には、試験した唯一
の機械的特性は、硬さ(熱処理B1)だけであり、結果は
次の通りであった。バーまたはストリップの試験片であ
るかは「B/S」で示した。 固溶化処理し、かつ、時効処理した状態にある本発明
の合金は、温間加工又は冷間加工を必要とすることな
く、3.6a/oという最少の硬化材(Nb+Ti+Al)含量で高
い降伏強さを発揮することができる。100ksi(690MN/
m2)よりも大きい、即ち、少なくとも約105ksi(約724.
9MN/m2)の降伏強さは、硬化材含量が3.6a/o以上で、ニ
オブが3.0w/o以上であると常に得られる。ニオブの重量
パーセントが3.0w/oから2.0w/oに減少すると、チタンの
最少重量パーセントが比例的に約0.8w/oから約2.0w/oへ
増加する。即ち、ニオブ含量の所定量の減少は、合金に
存在するチタンの重量パーセントの増加の量の1.2倍と
なるようにすべきである。降伏強さに関連してニオブ及
びチタンのこのような調整及び以下の調整を行う場合に
は、約0.35w/o(0.77a/o)以下のアルミニウムを存在さ
せるのが好ましい。約120ksi(約827MN/m2)の最小0.2
%降伏強さを一貫して得ることが要請される場合に、ニ
オブの重量パーセントが約3.9w/oから3.0w/oへ減少する
ときに、チタンの最少重量パーセントが0.50w/oから約
1.1w/oへ比例して増加するように、ニオブとチタンとを
互いに対して比例的に調整する。即ち、ニオブの減少に
対するチタンの増加の比率は、約2/3である。ニオブの
重量パーセントが3.0%から2.75%に減少すると、チタ
ンの最少重量パーセントは約1.1%から1.6%へ比例的に
増加する。即ち、ニオブの減少に対するチタンの増加の
比は2である。また、ニオブの重量パーセントが約4.5w
/oから約3.5w/oに減少すると、チタンの重量パーセント
は約0.50から1.5w/oに比例的に増加する。このとき、約
140ksi(約965MN/m2)の最小0.2%降伏強さが得られ
る。炭素の含量が約0.03%を越えた場合には、炭素と結
合して所望の硬化反応に利用されない硬化材の量を補填
するよう硬化材、特にニオブの量を増加させることによ
り、強度に関する炭素の影響を相殺することができる。
炭素は粒間析出を増大させ、耐食性を付随的に低下させ
る傾向があるので、耐食性に対する影響を許容すること
ができない場合には、炭素の含有量を高くすること、例
えば、0.06%よりも多くすることは避けるべきである。
実施例27は、炭素の含量が0.06%であるときに、平均降
伏強さが99.5(101.0及び98.0)ksiであったことを示し
ている。実施例27の強度は、硬化材の含量を増加させ、
または、低い固溶化処理温度を利用すること、即ちA1熱
処理を行うことにより、高めることができる。最大の降
伏強さを得るためには、時効硬化した材料の粒度を約AS
TM5又はこれより細かくするように材料を処理すべきで
ある。 シャルピーVノッチ衝撃エネルギーによって示めされ
る良好な靱性ft−1b(J)は、結晶粒界析出の量を低く
することと関係する。上述したように、ニッケル、クロ
ム及びモリブデンの量は互いに対して調整され、望まし
くない相の成生を避けるには、ニッケルの最少量を57
%、より良好には59%にするのが好ましい。結晶粒界析
出の量を少なくすることにより良好な顕微鏡組織とする
ためには、クロムが16.0−20.5%の場合には、モリブデ
ンが10.0%を越えないようにクロムの含量に対するモリ
ブデンの量を調整するのが好ましい。クロムが20.5%か
ら24.0%に増加すると、モリブデンの最大量は10.0%か
ら7%に比例的に減少する。B1熱処理状態での実施例25
の試験片は、97ft−1b(131.5J)のシャルピーVノッチ
衝撃強度(それぞれ2回の試験の平均)を有していた。
固溶化と時効処理(大形の部品を冷却するときのゆっく
りした速度の影響を模倣するような曝露状態)との間、
2時間、約815℃(1500゜F)に保持してから試験をした
ところ、68.5ft−1b(92.9J)であった。実施例30の試
験片は、B1の熱処理状態で衝撃強度が75ft−1b(010.7
J)で、曝露状態では47ft−1b(63.7J)であった。実施
例36の試験片は、B1状態で103ft−1b(139.6J)の衝撃
強度を有し、曝露状態で58ft−1b(78.6J)の衝撃強度
を有していた。20.47%のCrと10.61%のMoを含む実施例
38は、B1熱処理状態で45ft−1b(61.0J)、曝露状態で3
0ft−1b(40.7J)の衝撃強度を有していた。40ft−1b
(54.2J)の最小Vノッチシャルピー衝撃強度を確保す
るには、クロムが約16−18%である場合、モリブデンの
最大量を約11%にするのが好ましい。クロムを18.0%か
ら22.0%に増加すると、モリブデンの最大量は11%から
9%へ比例的に減少する。クロムが22.0%から24%に増
加すると、%Cr+%Mo≦31である。実施例40は、B1熱処
理状態でVノッチシャルピー衝撃強度が34.5であり曝露
状態で23.5ft−1b(31.9J)であった。これに対し、比
較例910、914及び967(%Cr+%Mo>31)はB1熱処理の
状態で、衝撃強度が、それぞれ、66.5ft−1b(90.2
J)、30.5ft−1b(41.4J)及び42ft−1b(56.9J)であ
り、曝露状態ではそれぞれ、33.5ft−1b(45.4J)、17f
t−1b(23J)及び24.5ft−1b(33.2J)であった。上記
第II表に記載の本発明の好ましい組成物は、最小のシャ
ルピーVノッチ衝撃強度が40ft−1b(54.2J)であるこ
とに特徴がある。 次に第V及びVA表を参照して説明すると、孔食及び間
隙腐食試験の試験片を表に示すようにつくって、熱処理
した。各試験片は、2.5×5×0.3cm(1×2×1/8イン
チ)の寸法で、120グリットの表面に機械加工し、洗浄
し、ひょう量した。孔食温度試験片を、6%Fecl3と1
%Hclの液150mlに24時間周期で続けて晒し、温度は室温
から初めて、各周期毎に2.5℃づつ上昇させた。各24時
間周期の曝露後、試験片を取出し、洗浄し、再ひょう量
し、侵食を目視調査(20倍まで)した。孔食のあった試
験片については、温度を記録した。侵食のなかった試験
片は、新しい溶液に戻し、更に24時間の曝露を行った。
試験は、孔食温度がわかるまで続けた。液が沸騰を開始
したときには、試験を中止した。 各間隙試験片に対しては、洗浄し、次いで、ひょう量
してから、ASTMG−48タイプのクレビスを付けた。次
に、その試験片を6%Fecl3と1%Hclの液150mlに3日
間、40又は55℃の温度で曝露した。次に、その試験片を
取出し、附随物を構成しているクレビスを取り除き洗浄
してからひょう量した。mg/cm2の重量損失を算出し、第
V及びVA表に示す結果が得られた。40℃で曝露した試験
片から得られたデータについては平均化したが、55℃の
曝露から得られたデータは平均化しなかった。55℃での
データの評価においては、各実施例又は比較例からの最
大の重量損失(最悪のケース)を使用して、孔食及び間
隙腐食に対する耐性に関し、重要な元素の相互作用を検
討した。55℃への温度の上昇にともなって、特定の実施
例または比較例の各2枚の試験片には大きな相違(この
場合における平均は誤解される可能性があるという点で
大きい)が生じたので、各2枚の試験片からの最悪のケ
ースのデータを使用した。 第V及びVA表から明らかなように、クロム、ニオブ、
チタン、モリブデン及びニッケルは耐孔食性及び耐間隙
腐食性を向上させるよう機能する。40℃の6%Fecl3
1%Hclとを含む液で試験をすると、耐孔食性及び間隙
腐食性向上の点でモリブデンはクロムと比較して約4倍
(重量パーセントで)のききめがある。本発明に依れ
ば、好ましい組成物は、Fecl3−Hcl中において高い耐性
を示した。即ち、標準的なクレビス(ASTM G−48)を付
けて40℃で72時間試験を行ったところ、重量損失の平均
は1mg/cm2以下であった。本発明の組成物においては、
クロムの最少量は約17%で、クロムのパーセントと4倍
のモリブデンのパーセントの和が約52%以上、即ち、 %Cr+4(%Mo)≧52 式2 とするのが好ましい。この好ましい組成物は、試験媒体
が沸騰する温度以下、即ち、約100℃以下の温度では常
に孔食を防止することができるが、クロムが17%の場合
にモリブデンは約11%以下にすべきである。55℃で曝露
された間隙腐食試験の試験片で得られた最も悪いケース
のデータを見ると、良好な耐孔食性及び耐間隙腐食性
は、ニッケルの最少量を約59%にし且つモリブデン含量
を約10%以下に制限することによって維持するのが好ま
しいことがわかる。モリブデンとクロムの含量は、クロ
ムが約16%の場合にモリブデンが約8.5−10%となるよ
うに相互にバランスさせることが好ましい。クロムの重
量パーセントを16.0%から20.5%に増加させるときに
は、モリブデンの最少重量パーセントは7.0%まで比例
的に減少させるのが好ましいが、最大量は約10%に留め
る。クロムの重量パーセントが20.5%から約24%に増加
したときには、モリブデンの好ましい重量パーセントは
約7−10%であるが、約31%−(%Cr)以上にすべきで
はない。55℃のFecl3−Hclにおいて最良の間隙腐食性を
得るためには、クロムの含量が約18.0%の場合、モリブ
デンの含量を約8.5%乃至9.7%にするのが好ましい。ま
た、クロムの重量パーセントが18.0%から20.5%に増加
したときには、モリブデンの最少重量パーセントを8.5
%から8.0%に比例的に減少させるのが好ましく、更
に、最大重量パーセントは9.4%に比例的に減少させる
のが好ましい。また、クロムの重量パーセントを20.5%
から約22.0%の好ましい最大量に増加させるときには、
モリブデンの最少重量パーセントを8.0から7.7%へ比例
的に減少させ、モリブデンの最大の重量パーセントは、
クロムが約22.0%のときに、モリブデンの最大量が約8.
2%となるよう減少させるのが好ましい。本発明の組成
物においては、55℃における耐間隙腐食性を良好なもの
にするには、チタンの最少量を約0.8%乃至0.9%にする
ことが必要である。55℃のFecl3−Hclにおける耐間隙腐
食性を最良にするには、クロムとモリブデンの量を調整
すると共に、Ti及びNbの最少量をそれぞれ約1.1%、2.7
5%にするのが好ましい。 室温における硫化物による応力腐食割れ試験の試験片
は、熱処理後、深い坑井での時効を模倣するように、28
7.8℃(550゜F)で30日間加熱してから空冷したストリッ
プからつくった。このストリップからつくった、9.8×
1×0.3cm(3−7/8×3/8×1/8インチ)の寸法の縦方向
のU曲げ試験用材料を機械加工して120グリットの表面
仕上げをするとともに、ASTM G−30に従って2.54cm(1
インチ)の内径に曲げた。各U曲げ試験片の各脚部にナ
ットとワッシャを使用して、鋼製のボルトを取付けた。
後述する如く、横方向の試験片も、長さを3.5cm(1−3
/8インチ)にした点を除き、U曲げ試験片に関して上述
したようにしてつくって、加工し、試験液に曝露するに
当り、各試験片を鉄のスリーブと係合させて両端部を固
定し、両端部間の中央に力を加えて所定の量だけ曲げ
た。試験片を洗浄してから、NACE試験法TM−01−77(19
77年7月1日付承認)に規定されている溶液に曝露し
た。約240、504、648及び1000時間後に各試験片の割れ
を20倍の倍率で観察した。割れが検出された時間又は割
れが生じなかった場合の「NC」を、第IV及びIVA表中の
「NACE」欄に表示した。U曲げのデータは、縦方向の試
験片を「縦方向」で、横方向の試験片を「横方向」で各
表に示した。周知のように、「縦方向」及び「横方向」
という語は、試験片を作った母材の加工方向に対する試
験片の軸線方向を定めるものである。 塩化物応力腐食割れ用U曲げ試験片を、NACE試験法に
関連して用いられる上述の坑井時効ストリップから機械
加工により造り、次にそれを1.9cm(3/4インチ)の内径
にするように曲げた。U曲げ試験片を洗浄し、20倍の倍
率で機械的欠陥を検査してから、アリーン(Allihn)コ
ンデンサを使用してASTM G−36に従って、155℃で沸騰
させた45%MgCl2に鉄を接触させずにその試験片を曝露
した。沸騰した45%Mgcl2に1000時間曝露した後、実施
例17−24及び比較例348、349及び587−590の正常なU曲
げ試験片の全てに再度応力をかけ、更に1000時間(全部
で2000時間)曝露した以外に、約1、2、4、7、14、
21、28、36及び42日目に20倍の倍率で検査した。これら
の試験の結果を第IV及びIVA表に示した。 第VI及びVIA表に示したNACE TM−01−77テストデータ
ーから、本発明の組成物が、室温での硫化物応力割れに
対し耐性を有していることがわかる。最良の結果を得る
には、モリブデン、ニオブ及びチタンを最も高いレベル
にすることは避けるべきである。この点から、7%のモ
リブデンで、24%のクロムが用いられる。クロムの量が
23%から減少すると、モリブデンの最大量を8%から上
昇させることができ、許容できるモリブデンの重量パー
セントの増加に対するクロムの重量パーセントの減少の
率は約2と等しい。例えば、クロムの量を22%から20%
に減少させると、硫化物の応力割れに対する最適の耐性
が要請される場合に使用するのが好ましいモリブデンの
最大量を約8.5%から9.5%に増加させることができる。
また、モリブデン含量が約11.5%である場合には、クロ
ムは約16%まで低減されることが示されている。この目
的のためには、アルミニウムは、その好ましい範囲に保
持されるが、ニオブ及びチタンの量は慎重にコントロー
ルしなければならない。ニオブが4.5%であるときに
は、チタンは約0.50%以下にすべきである。ニオブの重
量パーセントを4.5%から約3.0%に減少した場合には、
チタンの最大量は約2.0%に比例的に増加させる。ニオ
ブの最大重量パーセントは4.25%であるのが好ましい
が、この場合は、チタンの使用量は約0.50%以下であ
る。ニオブが4.25%から3.0%に減少すると、チタンの
最大重量パーセントは約0.50%から約1.75%に比例的に
増加される。従って、ニオブの減少に対するチタンの重
量パーセントの増加の比率は、双方の場合とも1.0であ
る。 本発明の合金及びこれからつくられる時効硬化した製
品は、沸騰した45%MgCl2という過酷な環境に晒される
ことによって実証されたように、塩化物による応力割れ
に対し良好な耐性を有している。ニッケルが約60%以下
である場合、クロム及びモリブデンの含量を低くする
と、一層良好な結果が得られる。硬化材の含量が約4.0a
/oであるときには、ニッケルは少なくとも約60%存在さ
せるべきである。また、硬化材の含量が約4.0a/o以上に
増加し又はこれ以下に減少すると、存在すべきニッケル
の最少量はこれに対応して60%を境にして上下され、ニ
ッケル含量の変化の程度は、硬化材の含量の変化の3倍
となる。従って、硬化材含量が0.5a/o増減すると、ニッ
ケル含量はこれに対応して1.5a/oだけ増減する。この点
に関して、銅もまた、沸騰塩化マグネシウムにおける耐
応力割れ性に寄与する。この目的のためには、ニッケル
が約60%以下に低下するのを補填するため、あるいは硬
化材の含量が4.0a/oよりも多くなる場合には、銅を最大
約3%含有させるのが望ましい。最大約2.0%の銅は、
ニッケルを60%以上含む組成物において有効である。 高温及び高圧において塩化物、硫化水素及び硫黄が組
み合わさった場合の影響を、過酷な酸性坑井環境を模倣
するように、204℃(400゜F)、232℃(450゜F)及び260
℃(500゜F)の温度でのオートクレーブ試験により検討
した。深い坑井での時効を模倣するように287.8℃(550
゜F)で30日間加熱し、(次いで空冷し)たストリップか
ら2枚のU曲げ試験片をつくった。そのU曲げ試験片
は、寸法が9.8×0.95×0.254−0.318cm(3−7/8×3/8
×0.100−0.125インチ)であり、その各端部近傍に直径
が0.67cm(17/64インチ)の孔を設けた。試験片を研削
して120グリットに仕上げ、2.54cm(1インチ)の内径
を有するように曲げ、応力をかけた。第VII乃至IX表に
おいては、試験片が応力割れを示した曝露時間数と、割
れが生じなかった場合の「NC」とが示されている。第VI
I乃至IX表に示した本発明の実施例及び比較例のもの
を、飽和(25%)塩化ナトリウム、0.5g/lの硫黄元素及
び1300−1440psiの分圧の硫化水素試験媒体に3つの異
なる条件下で曝露した。第VII表に示したように、204.4
℃(400゜F)で160時間2回と328時間1回の合計648時間
試験を行い、割れがない場合には、232℃(450゜F)で32
8時間試験を継続した。実施例と比較例の或るものから
得た試験片を232℃(450゜F)で328時間周期の試験を1
回行い、次いで、260℃(500゜F)で328時間周期の試験
を2回行った。第VIII表に掲げた試験片は、232℃(450
゜F)で328時間周期の試験を1回、260℃(500゜F)で328
時間周期の試験を1回行った。第IX表に示したデータ
は、232℃(450゜F)で328時間周期の試験を1回行ない
且つ260℃(500゜F)で328時間周期の試験を2回行った
試験片から得たものである。低いpHを得るためには二酸
化炭素は必要としなかった。また、本発明に係る組成物
のような高合金材料が使用されるような環境の厳しさを
高めるため、試験環境中に硫黄元素を含めた。 オートクレーブ試験データから、著しく過酷な条件下
において本発明に係る合金が腐食及び応力割れに対する
優れた耐性を有していることがわかる。データを分析す
ると、本発明の組成物においては、204−232℃(400−4
50゜F)の温度範囲でのオートクレーブ試験によって示さ
れた、耐応力割れ性を向上させるのに、モリブデンは重
量%にしてクロムよりも約4倍有効であることがわかっ
た。204−232℃(400−450゜F)の範囲での割れに対する
耐性を最良にするには、クロムと4倍のモリブデンの合
算量を、重量パーセントで、約47%以上、即ち、 %Cr+4(%Mo)≧47% 式3 とすべきである。232−260℃(450−500゜F)の範囲での
耐割れ性を最良なものにするためには、クロムと4倍の
モリブデンの合算量を、重量パーセントで、約49.5%以
上、即ち、 %Cr+4(%Mo)≧49.5% 式4 とすべきである。また、260℃(500゜F)での耐割れ性が
最適な合金を得るためには、クロムとモリブデンの合算
量を30%以上、即ち、 %Cr+%Mo≧30% 式5 とすべきである。 オートクレーブ試験における260℃(500゜F)での耐応
力割れ性を最良にするためには、硬化材の含量は、約4.
5a/o以下にするのが好ましい。260℃(500゜F)以下での
温度での曝露の場合には、硬化材の含量を約5a/o以下に
すると、耐応力割れ性が良好となる。この目的のために
硬化材の含量を調整すると、強度を最大のものにするに
は、アルミニウムは0.35%(0.77a/o)以下にするのが
好ましい。銅もまた、オートクレーブ試験における耐応
力割れ性の向上に寄与する。この目的のためには、銅は
3%まで使用することができる。硬化材の含量を4.0a/o
以上に増やした場合に、オートクレーブ試験での耐応力
割れ性を向上させるには2.0%以下の銅が有効である。 本発明を更に例証するために、重量が約4,545.5kg(1
0,000ポンド)で10.16cm(4インチ)の丸棒に鍛造して
熱処理した実施例53を二重溶解法を用いて作った。実施
例53の組成を下掲第X表に示した。市販の端付625合金
の典型例である比較例A(約10,000ポンド)の組成も第
X表に示した。 いずれも、0.01%よりも少ない燐と0.01%よりも少な
い硫黄とを含んでいた。記載していないが、比較例Aは
約0.004%のほう素を含有していた。 約10cm(4インチ)のバー材料である実施例53(固溶
化温度からの水冷を除きB1熱処理された)の横方向部分
から、標準的なねじ付き(threaded)常温引張試験片を
つくった。鍛造しかつ熱処理した14.0cm(5−1/2イン
チ)の比較例Aの丸棒からも、横方向引張試験片をつく
った。引張試験のデータを、熱処理した場合の硬度とと
もに、第XI表に示した。 第XI表のデータを比較すると、タイプ625の合金は、
通常の時効硬化処理には反応しないことがわかる。本発
明の合金及びタイプ625とともに、公知の合金も、温間
加工を含む処理を施こしたときには強度がより高くなる
ことがわかる。冷間加工を行わない場合には、タイプ62
5は本発明の合金よりも強度が遥かに低くなる。 本発明について例示的な実施例を参照しながら詳細に
説明したが、特許請求の範囲を逸脱しない程度に種々の
変更を加えてもよいことは明らかである。例えば、アル
ミニウムを0.1%よりも少なくして、約105ksiの最小降
伏強さを得るために添加される等量原子パーセントのチ
タン及びニオブの少なくとも一方で置換すると、アルミ
ニウムの含量が低減されない場合に比べ、全硬化材を数
10分の1少なくすることができる。組成物の強度がアル
ミニウムの低下によって減少しても、チタン及びニオブ
の少なくとも一方の添加により、強度を増加させること
ができる。従って、アルミニウムの全てまたは実質上全
てをチタン及びニオブの少なくとも一方で置換すると、
硬化材の含量を3.0a/oとすることができる。 以上の如く、本発明の係る合金は、従来のものとは異
なり、良好な強度と耐食性とを合せもつから、化学、石
油及び原子力産業における種々の用途に非常に適してい
る。また、本発明に係る合金は、種々のサイズと形状の
製品を提供するのに役立つ。更に、本発明に係る合金
は、粉末冶金製品だけでなく、ビレット、バー、ストリ
ップ及びシートのような種々の形態の中間製品としても
実施することができ、該中間製品からは、多種類の最終
製品をつくることができる。また、本発明の組成物は、
高温及び高圧という条件が過酷な石油資源の探査及び採
掘において用いられる部品を得るのに使用することがで
きる。このような部品には、例えば、安全弁、ハンガ
ー、バルブ及びパッカー素子、その他、地上または地下
で使用される部品がある。 本明細書中で使用した語及び表現は、本発明を説明す
るために便宜的に使用したにすぎないものであって、本
発明を何ら限定するものではない。従って、かかる語及
び表現によって、本発明の特徴と同等のものが除外され
るものではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 テリー エイ デボルド アメリカ合衆国,ペンシルベニア州 19610,ワイオミッシング,ガーフィー ルド アベニュー 1239 (72)発明者 サニル ウィディ アメリカ合衆国,ペンシルベニア州 19539,ロックランド タウンシィップ, ドライビレ,ハイデンブルーク ファー ム,ボックス 259 アール ディー 1 (72)発明者 ジェームス ダブリュー マーティン アメリカ合衆国,ペンシルベニア州 19608,スプリング タウンシィップ, アール ディー 6,マリー ドライブ 11 (56)参考文献 特開 昭60−2653(JP,A) 特開 昭58−204145(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.クロム・モリブデン含有の時効硬化性ニッケル基合
    金であって、重量%、即ち、w/oにして、実質上 クロム 16−24% モルブデン 7−12% ニオブ 2−6% チタン 0.50−2.5% アルミニウム 痕跡−1% ジルコニウム 0.50%以下 コバルト 5%以下 銅 3%以下 鉄 20%以下 残部 少なくとも55%のニッケルと不随不
    純物 を含有し、クロムとモリブデンの合計は31%以下であ
    り、ニオブ,チタン及びアルミニウムの合計は、0.64
    (w/o Nb)+1.24(w/o Ti)+2.20(w/o Al)として計
    算すると、その原子パーセントが3.6a/o〜5a/oとなるよ
    うなパーセントであり、前記ニッケル基合金が、固溶化
    処理され且つ時効硬化されると、再結晶温度以下におけ
    る加工を必要とすることなく、260℃(500゜F)までの高
    温で塩化物及び硫化物環境における孔食,間隙腐食及び
    応力腐食割れに対する耐性と共に、70.3kgf/mm2(100ks
    i)よりも大きい0.2%降伏強さとを有するように、ニッ
    ケル,クロム,モリブデン,ニオブ,チタン及びアルミ
    ニウムがバランスされていることを特徴とする、クロム
    ・モリブデン含有の時効硬化性ニッケル基合金。 2.前記不純物が、炭素,マンガン,シリコン,燐,硫
    黄,タングステン,ほう素及び窒素であって、これら元
    素の許容含有量が、各々、0.1%以下、5%以下、1%
    以下、0.03%以下、0.03%以下,4%以下、0.02%以下、
    0.04%以下であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項に記載の合金。 3.クロムの含有量が18−22%、モリブデンの含有量が
    7.5−11%、ニオブの含有量が2.75−4.25%、チタンの
    含有量が0.75−2.5%、アルミニウムの含有量が0.05−
    0.35%、ジルコニウムの含有量が0.08%以下、銅の含有
    量が0.5%以下、鉄の含有量が2−14%、ニッケルの含
    有量が少なくとも59%であることを特徴とする、特許請
    求の範囲第1項に記載の合金。 4.前記不純物が、炭素,マンガン,シリコン,燐,硫
    黄,タングステン,ほう素及び窒素であって、これら元
    素の許容含有量が、各々、0.03%以下、2%以下、0.5
    %以下、0.015%以下、0.010%以下,4%以下、0.001−
    0.006%、0.01%以下であることを特徴とする、特許請
    求の範囲第3項に記載の合金。 5.炭素の許容含有量が0.06%以下、マンガンの許容含
    有量が2%以下、シリコンの許容含有量が0.5%以下で
    あることを特徴とする、特許請求の範囲第2項に記載の
    合金。 6.マンガンの許容含有量が0.5%以下、シリコンの許
    容含有量が0.2%以下、鉄の含有量が14%以下であるこ
    とを特徴とする、特許請求の範囲第5項に記載の合金。 7.ニッケルの含有量が少なくとも60%であることを特
    徴とする、特許請求の範囲第6項に記載の合金。 8.炭素の許容含有量が0.03%以下、マンガンの許容含
    有量が0.2%以下であることを特徴とする、特許請求の
    範囲第6項に記載の合金。 9.炭素の許容含有量が0.01%以下、窒素の許容含有量
    が0.01%以下であることを特徴とする、特許請求の範囲
    第8項に記載の合金。 10.モリブデンの含有量が11%以下であり、クロムの
    含有量が16.0%であるときにモリブデンの含有量が7.5
    −11.0%であり、クロムの含有量が16.0%から19.0%に
    増加するとモリブデンの最小含有量を7.0%に減少させ
    るように、クロムとモリブデンの重量パーセントがバラ
    ンスされていることを特徴とする、特許請求の範囲第1
    〜9項のいずれかに記載の合金。 11.アルミニウムの最大含有量が0.35%であることを
    特徴とする、特許請求の範囲第10項に記載の合金。 12.モリブデンの含有量が10%以下で、クロムの含有
    量が16%のときにモリブデンの含有量が8.5−10%であ
    り、クロムの重量パーセントが16.0%から20.5%に増加
    するとモリブデンの最少含有量を7.0%に比例的に減少
    させ、クロムの重量パーセントが20.5%から24%に増加
    するとモリブデンの最少含有量を7%に留め、しかもク
    ロムとモリブデンの合計が31重量パーセント以下となる
    ように、クロムとモリブデンの重量パーセントがバラン
    スされていることを特徴とする、特許請求の範囲第1〜
    9項のいずれかに記載の合金。 13.チタンの最少含有量が0.9%であることを特徴と
    する、特許請求の範囲第12項に記載の合金。 14.クロムの最少含有量が17.0%であって、%Cr+4
    (%Mo)≧52%であることを特徴とする、特許請求の範
    囲第6項に記載の合金。 15.アルミニウムの最大含有量が0.35%であることを
    特徴とする、特許請求の範囲第13項に記載の合金。 16.ニオブの最少含有量が2.75%、チタンの最少含有
    量が1.1%であることを特徴とする、特許請求の範囲第1
    2項に記載の合金。 17.クロムの含有量が24%であるときにモリブデンの
    含有量が7%であり、クロムの重量パーセントが23%か
    ら減少されるとモリブデンの最大重量パーセントが8%
    から増加し、しかもモリブデンの最大重量パーセントの
    増加に対するクロムの重量パーセントの減少の比率が2
    になるように、クロムとモリブデンの重量パーセントが
    バランスされていることを特徴とする、特許請求の範囲
    第1〜9項のいずれかに記載の合金。 18.ニオブの含有量が3.0−4.5%、チタンの含有量が
    0.50−2.0%であって、ニオブの含有量が4.5%であると
    きにチタンの含有量が0.50%以下となり、ニオブの最大
    重量パーセントが4.5%から3.0%へ減少するとチタンの
    最大重量パーセントが2.0%に増加するように、ニオブ
    とチタンの重量パーセントがバランスされていることを
    特徴とする、特許請求の範囲第17項に記載の合金。 19.ニオブの含有量が3.0−4.25%、チタンの含有量
    が0.50−1.75%であって、ニオブの含有量が4.25%であ
    るときにチタンの最大含有量が0.50%となり、ニオブの
    重量パーセントが4.25%から3.0%に減少するとチタン
    の最大含有量が0.50%から1.75%に比例的に増加するよ
    うに、ニオブとチタンの重量パーセントがバランスされ
    ていることを特徴とする、特許請求の範囲第17項に記載
    の合金。 20.クロムの含有量が16.0%であるときにモリブデン
    の含有量が7.5%であり、クロムの含有量が16.0%から1
    9.0%に増加するとモリブデンの最少含有量が7.0%に比
    例的に減少するように、クロムとモリブデンの重量パー
    セントがバランスされていることを特徴とする、特許請
    求の範囲第1項または2項に記載の合金。 21.クロムの含有量が16.0%であるときにモリブデン
    の最少含有量が8.5%であり、クロムの含有量が16.0%
    から21.5%に増加するとモリブデンの最少含有量が8.5
    %から7.0%に比例的に減少するように、クロムとモリ
    ブデンの重量パーセントがバランスされ、且つニオブ+
    チタン+アルミニウムの原子パーセントが4.5a/o以下で
    あることを特徴とする、特許請求の範囲第1項または2
    項に記載の合金。 22.ニオブの含有量が3.9%のときにチタンの最少含
    有量が0.50%であり、ニオブの重量パーセントが3.9%
    から3.0%に減少するとチタンの最少含有量が0.50%か
    ら1.1%に比例的に増加し、ニオブの含有量が3.0%から
    2.75%に減少するとチタンの最少含有量が1.1%から1.6
    %に比例的に増加するように、ニオブとチタンがバラン
    スされ、それにより、前記合金が、固溶化処理及び時効
    硬化状態において少なくとも84.4kgf/mm2(120ksi)の
    0.2%降伏強さを発揮することを特徴とする、特許請求
    の範囲第1または2項に記載の合金。 23.ニオブの含有量が4.5%であるときにチタンの最
    少含有量が0.50%であり、ニオブの含有量が4.5%から
    3.5%に減少するとチタンの最少含有量が0.50%から1.5
    %に比例的に増加するように、ニオブとチタンがバラン
    スされ、それにより、前記合金が、固溶化処理及び時効
    硬化状態において少なくとも98.4kgf/mm2(140ksi)の
    0.2%降伏強さを発揮することを特徴とする、特許請求
    の範囲第1または2項に記載の合金。 24.ニオブの含有量が4.25%であるときにチタンの最
    少含有量が0.75%であり、ニオブの含有量が4.25%から
    3.5%に減少するとチタンの最少含有量が0.75%から1.5
    %に比例的に増加するように、ニオブとチタンがバラン
    スされ、それにより、前記合金が、固溶化処理及び時効
    硬化状態において少なくとも98.4kgf/mm2(140ksi)の
    0.2%降伏強さを発揮することを特徴とする、特許請求
    の範囲第3または4項に記載の合金。 25.アルミニウムの含有量が0.35%以下であり、更
    に、ニオブの含有量が3.0%であるときにチタンが少な
    くとも0.8%存在し、ニオブの重量%が3.0%から2.0%
    に減少するとチタンの最少含有量が0.8%から2.0%に比
    例的に増加するように、ニオブとチタンがバランスさ
    れ、それにより、前記合金が、固溶化処理及び時効硬化
    状態において少なくとも70.3kgf/mm2(100ksi)の0.2%
    降伏強さを発揮することを特徴とする、特許請求の範囲
    第1〜4項のいずれかに記載の合金。 26.ニオブの含有量が3.5%であるときにチタンの最
    少含有量が0.75%であり、ニオブの重量%が3.5%から
    3.0%に減少するとチタンの最少含有量が0.75%から1.1
    %に比例的に増加し、ニオブが含有量が3.0%から2.75
    %に減少するとチタンの最少含有量が1.1%から1.6%に
    比例的に増加するようにニオブとチタンがバランスさ
    れ、それにより、前記合金が固溶化処理及び時効硬化状
    態において少なくとも84.4kgf/mm2(120ksi)の0.2%降
    伏強さを発揮することを特徴とする、特許請求の範囲第
    3または4項に記載の合金。
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