JP2729243B2 - 単結晶製造方法 - Google Patents
単結晶製造方法Info
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- JP2729243B2 JP2729243B2 JP18857889A JP18857889A JP2729243B2 JP 2729243 B2 JP2729243 B2 JP 2729243B2 JP 18857889 A JP18857889 A JP 18857889A JP 18857889 A JP18857889 A JP 18857889A JP 2729243 B2 JP2729243 B2 JP 2729243B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、ルツボから引き上げられる単結晶の成長
容量に応じてルツボ内に原料を供給し、連続的に大径且
つ長大な単結晶の引き上げを可能とする単結晶製造方
法。
容量に応じてルツボ内に原料を供給し、連続的に大径且
つ長大な単結晶の引き上げを可能とする単結晶製造方
法。
(従来の技術) 単結晶製造方法として、ルツボ内に種結晶を浸し、こ
れを回転させつつ引き上げて、種結晶の下端に単結晶を
成長せしめる、所謂チョコラルスキー(CZ)法が従来か
ら広く知られている。
れを回転させつつ引き上げて、種結晶の下端に単結晶を
成長せしめる、所謂チョコラルスキー(CZ)法が従来か
ら広く知られている。
この方法によってチップ当りのコストダウンを図るべ
く大口径且つ長寸の単結晶を得ようとする場合、ルツボ
自体の容量に制限があるので、単結晶を引き上げながら
ルツボ内の融液面に原料を供給する所謂連続引き上げを
行うことが必要であり、従来種々の方法が試みられてい
る。
く大口径且つ長寸の単結晶を得ようとする場合、ルツボ
自体の容量に制限があるので、単結晶を引き上げながら
ルツボ内の融液面に原料を供給する所謂連続引き上げを
行うことが必要であり、従来種々の方法が試みられてい
る。
この方法の一つに、二重ルツボ法と称されるものがあ
る。
る。
具体的には、ルツボの内側に、融液の通流口を開口し
た今一つのルツボ、若しくは円筒体を配置して、融液面
を、単結晶を引き上げる内側領域と原料を供給する外側
領域とに区画し、原料供給に伴う融液面の波動、粉塵、
温度変化等の影響を、結晶成長領域たる内側領域に可及
的に及ぼさないようになす方法である(例えば、特開昭
57−183392号、特開昭47−10355号等)。
た今一つのルツボ、若しくは円筒体を配置して、融液面
を、単結晶を引き上げる内側領域と原料を供給する外側
領域とに区画し、原料供給に伴う融液面の波動、粉塵、
温度変化等の影響を、結晶成長領域たる内側領域に可及
的に及ぼさないようになす方法である(例えば、特開昭
57−183392号、特開昭47−10355号等)。
そして、上記従来の二重ルツボ法は、単に消費融液を
検知し、その消費量に見合う原料を外側領域に投入補充
しているものである。
検知し、その消費量に見合う原料を外側領域に投入補充
しているものである。
例えば特開昭63−95195号では、引き上げ単結晶が所
定の直径にまで成長したところで(肩造り工程の終了点
で)、重量センサで単結晶の引き上げ増量を検知し、該
検知信号を適宜変換して原料投入器に送り、該原料投入
器から外側領域に原料を補充している。
定の直径にまで成長したところで(肩造り工程の終了点
で)、重量センサで単結晶の引き上げ増量を検知し、該
検知信号を適宜変換して原料投入器に送り、該原料投入
器から外側領域に原料を補充している。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記従来の二重ルツボ法では、しばしば単結
晶に大きな径ハンチィングを生じる。
晶に大きな径ハンチィングを生じる。
第6図は、上記径ハンチィング発生時点における内外
領域の液温変化及び単結晶の直胴部(所謂「ボディ」と
称される部分)の直径変化を模式的に示すグラフであっ
て、該グラフに基づき上記ハンチィング発生現象につい
て説明すると、内外両領域の液温及び単結晶直胴部の直
径が安定している状況下に、外側領域へ原料を供給する
と、供給開始(この時点を第6図中、符号Taで示す)に
伴い外側領域の温度が急速に降下する。
領域の液温変化及び単結晶の直胴部(所謂「ボディ」と
称される部分)の直径変化を模式的に示すグラフであっ
て、該グラフに基づき上記ハンチィング発生現象につい
て説明すると、内外両領域の液温及び単結晶直胴部の直
径が安定している状況下に、外側領域へ原料を供給する
と、供給開始(この時点を第6図中、符号Taで示す)に
伴い外側領域の温度が急速に降下する。
そして、数分後に内側領域の液温が降下し、これに伴
い単結晶の直径が拡大し、図に示すような大きな径ハン
チィングを起し、場合によっては、無転位単結晶である
べきところが有転位化してしまう。勿論、径ハンチィン
グは、後において単結晶の丸目加工時に大きなロスをも
たらす。
い単結晶の直径が拡大し、図に示すような大きな径ハン
チィングを起し、場合によっては、無転位単結晶である
べきところが有転位化してしまう。勿論、径ハンチィン
グは、後において単結晶の丸目加工時に大きなロスをも
たらす。
更に外側領域への原料の投入については、内側領域の
融液の凝固という問題がある。
融液の凝固という問題がある。
これを、数値を用いて具体的に説明すると、例えば、
外側領域の融液量を10Kgと仮定すると、直径6インチの
単結晶を引き上げ速度1.0mm/minで引き上げる場合には
原料を44g/minで供給しなければならず、この際44gの融
解によって外側領域の融液温度が15℃降下する。確かに
ヒータによって融液温度の上昇を図っているが、数分内
に内側領域において、内側ルツボ縁から融液の凝固が始
まり、実質的に引き上げが出来ない事態が生じる。
外側領域の融液量を10Kgと仮定すると、直径6インチの
単結晶を引き上げ速度1.0mm/minで引き上げる場合には
原料を44g/minで供給しなければならず、この際44gの融
解によって外側領域の融液温度が15℃降下する。確かに
ヒータによって融液温度の上昇を図っているが、数分内
に内側領域において、内側ルツボ縁から融液の凝固が始
まり、実質的に引き上げが出来ない事態が生じる。
上記事態を避けるために、引き上げを開始する前に外
側領域への原料供給速度と内外領域の融液温度とのバラ
ンスをとらせる操作を行うことが考えられるが、この場
合には、バランスをとるまでの時間及び種結晶を引き上
げながら細く絞る、所謂シード絞りの時間等に1時間以
上も要し、しかも上記準備時間は一定したものでなく、
この間に例えば6インチ単結晶で引き上げ速度1.0mm/mi
nとしても2.5Kg以上融液量が増えることになり、総じて
引き上げる単結晶の抵抗調整が難しくなるという問題が
ある。
側領域への原料供給速度と内外領域の融液温度とのバラ
ンスをとらせる操作を行うことが考えられるが、この場
合には、バランスをとるまでの時間及び種結晶を引き上
げながら細く絞る、所謂シード絞りの時間等に1時間以
上も要し、しかも上記準備時間は一定したものでなく、
この間に例えば6インチ単結晶で引き上げ速度1.0mm/mi
nとしても2.5Kg以上融液量が増えることになり、総じて
引き上げる単結晶の抵抗調整が難しくなるという問題が
ある。
なお、上記従来技術の項では、二重ルツボ法を例に採
って説明したが、上述の問題は、単結晶引き上げ用の領
域と原料供給用の領域とが区画されて存し、これらの領
域間に細径の融液通路が設けられている装置すべてに共
通する問題である。
って説明したが、上述の問題は、単結晶引き上げ用の領
域と原料供給用の領域とが区画されて存し、これらの領
域間に細径の融液通路が設けられている装置すべてに共
通する問題である。
本発明は、上記実情下において適切な原料供給方法を
提案する目的でなされた。
提案する目的でなされた。
(課題を解決するための手段及び作用) すなわち、本発明に係る単結晶製造方法は、融液を貯
留する二つの領域を区画して備え、一方が単結晶引き上
げ用の内側領域とされ、他方が原料供給及び溶融用の外
側領域とされ、更に、上記両領域間に融液が流通する開
口が設けられている装置に適用される単結晶製造方法で
あって、外側領域に供給される原料の供給速度を増減す
るに際し、外側領域融液量に対してその供給加速度を±
6×10-5/min2以下となすものである。
留する二つの領域を区画して備え、一方が単結晶引き上
げ用の内側領域とされ、他方が原料供給及び溶融用の外
側領域とされ、更に、上記両領域間に融液が流通する開
口が設けられている装置に適用される単結晶製造方法で
あって、外側領域に供給される原料の供給速度を増減す
るに際し、外側領域融液量に対してその供給加速度を±
6×10-5/min2以下となすものである。
ここで、二つの領域が並設されている場合には単結晶
を引き上げる方の領域が本発明に言う内側領域となり、
原料を供給する方の領域が同外側領域となる。
を引き上げる方の領域が本発明に言う内側領域となり、
原料を供給する方の領域が同外側領域となる。
また、上記供給加速度にマイナスを含む理由は、1ロ
ットの単結晶製造終了間際においては、原料供給速度が
減じられる如く制御されるのであり、この場合の供給減
速量を含む趣旨である。
ットの単結晶製造終了間際においては、原料供給速度が
減じられる如く制御されるのであり、この場合の供給減
速量を含む趣旨である。
そして、外側領域融液量に対して供給加速度を±6×
10-5/min2以下としたのは、下記の理由による。
10-5/min2以下としたのは、下記の理由による。
従来は、原料の増量に対応してヒーターパワーの制御
を行っていたが、量が加速度を伴って増える場合には、
大きな径ハンチィングを生じる。これは、ヒーターパワ
ーの制御効果が時間的に遅れるためと考えられる。とこ
ろで、熱伝播には時間がかかる(具体的には、後述する
「時定数」が存在する)。従って、時定数内において、
ヒーターパワーの制御効果が追いつけばよいのであっ
て、本発明者等は、この「ヒーターパワーの制御効果が
追いつく原料供給加速度」を見極めるべく原料供給加速
度と径ハンチィング量との関係を求める実験を行った。
その結果を第3図として示す。この実験結果から、本発
明は、外側領域融液量に対して原料供給加速度を±6×
10-5/min2以下となしたものである。
を行っていたが、量が加速度を伴って増える場合には、
大きな径ハンチィングを生じる。これは、ヒーターパワ
ーの制御効果が時間的に遅れるためと考えられる。とこ
ろで、熱伝播には時間がかかる(具体的には、後述する
「時定数」が存在する)。従って、時定数内において、
ヒーターパワーの制御効果が追いつけばよいのであっ
て、本発明者等は、この「ヒーターパワーの制御効果が
追いつく原料供給加速度」を見極めるべく原料供給加速
度と径ハンチィング量との関係を求める実験を行った。
その結果を第3図として示す。この実験結果から、本発
明は、外側領域融液量に対して原料供給加速度を±6×
10-5/min2以下となしたものである。
(作 用) 本発明では、外側領域融液量に対する原料の供給加速
度が±6×10-5/min2以下とされているために、内側領
域への熱伝播前にヒーターパワーの補正効果が具現で
き、その結果、大きな径ハンチィングを生じない。
度が±6×10-5/min2以下とされているために、内側領
域への熱伝播前にヒーターパワーの補正効果が具現で
き、その結果、大きな径ハンチィングを生じない。
(実施例) 本発明は、第5図に示す如き装置を用いて実施する。
なお、第5図(イ)では、ホットゾーンを形成する容
器、保温筒、ヒーター等を省略している。
なお、第5図(イ)では、ホットゾーンを形成する容
器、保温筒、ヒーター等を省略している。
図において、1は引き上げ中の単結晶、2は顆粒状原
料供給用のじょうご、3はカーボンルツボ、4は石英製
の外ルツボである。5は石英製の内ルツボであり、該内
ルツボ5は、上記外ルツボ4内に且つ同心円となる位置
に配され、外ルツボ4とは石英溶接等によって一体化さ
れている。従ってルツボ内の融液は、上記内ルツボ5に
よって、外側領域A内の外側融液aと内側領域B内の内
側融液bとに分離されることになる。上記外側領域Aと
内側領域B間に融液が流通する開口としてパイプ状通路
6を配し、該パイプ状通路6は、石英製で、その直径は
5mm〜20mmの範囲で種々選択されるものであり、内ルツ
ボ5の底近傍に設けられている。6aは、外側領域Aに臨
むパイプ状通路6の一方の口(以下、「融液取り入れ
口」と称する)であり、6bは、内側領域Bに臨むパイプ
状通路6の他方の口(以下、「融液流出口」と称する)
である。7は、外側領域A内へ供給されるべき原料が飛
散して内側領域Bへ入って行かぬようにするための飛散
防止板である。
料供給用のじょうご、3はカーボンルツボ、4は石英製
の外ルツボである。5は石英製の内ルツボであり、該内
ルツボ5は、上記外ルツボ4内に且つ同心円となる位置
に配され、外ルツボ4とは石英溶接等によって一体化さ
れている。従ってルツボ内の融液は、上記内ルツボ5に
よって、外側領域A内の外側融液aと内側領域B内の内
側融液bとに分離されることになる。上記外側領域Aと
内側領域B間に融液が流通する開口としてパイプ状通路
6を配し、該パイプ状通路6は、石英製で、その直径は
5mm〜20mmの範囲で種々選択されるものであり、内ルツ
ボ5の底近傍に設けられている。6aは、外側領域Aに臨
むパイプ状通路6の一方の口(以下、「融液取り入れ
口」と称する)であり、6bは、内側領域Bに臨むパイプ
状通路6の他方の口(以下、「融液流出口」と称する)
である。7は、外側領域A内へ供給されるべき原料が飛
散して内側領域Bへ入って行かぬようにするための飛散
防止板である。
まず、第2図を用いて、原料を供給しない場合におけ
る、通常の直径、液温、引き上げ速度等の制御について
説明する。
る、通常の直径、液温、引き上げ速度等の制御について
説明する。
液温は、輻射計8の値が予め設定されたプロファイル
に合致するようにヒーターパワーを増減して制御され
る。
に合致するようにヒーターパワーを増減して制御され
る。
すなわち、ヒーター9を囲むカーボン製の通常保温筒
10と呼ばれる部位の温度を輻射計8で測定し、より具体
的には、種結晶を内側融液bに入れた時の輻射計8の
値、無転位化のために種結晶を引き上げながら細り絞っ
たのち所定径に拡大させる時の輻射計8の値、更には、
直胴部(ボディ部)が形成され始めた時点における輻射
計8の値を基準にしてヒーターパワーが制御される。
10と呼ばれる部位の温度を輻射計8で測定し、より具体
的には、種結晶を内側融液bに入れた時の輻射計8の
値、無転位化のために種結晶を引き上げながら細り絞っ
たのち所定径に拡大させる時の輻射計8の値、更には、
直胴部(ボディ部)が形成され始めた時点における輻射
計8の値を基準にしてヒーターパワーが制御される。
引き上げ速度にも、予め引き上げ長さ(正確には、残
液量)に対するプロファイルが設定されており、引き上
げ速度は、該プロファイルに合致するように制御され
る。
液量)に対するプロファイルが設定されており、引き上
げ速度は、該プロファイルに合致するように制御され
る。
しかし、上記液温及び引き上げ速度の制御によっても
単結晶1の径は一定化せず、そのため、上述の液温及び
引き上げ速度制御は、実際の単結晶1の径の変化に応じ
て補正される。
単結晶1の径は一定化せず、そのため、上述の液温及び
引き上げ速度制御は、実際の単結晶1の径の変化に応じ
て補正される。
すなわち、水平方向に移動可能として寸設されている
CCDカメラ11によって単結晶1の径を計測しており、該C
CDカメラ11によって単結晶1の実際の径が予定されてい
る径よりも大きくなっていることが検出された場合に
は、引き上げ速度は、スパン巾の範囲内で、予め設定さ
れているプロファイルよりも早くなるように、また、同
時に輻射計8の値も、予め設定されたプロファイルより
も、予め設定される補正量の範囲で高くなるように補正
制御され、融液温度が高められる。反対に、単結晶1の
径が予定している径よりも小さくなった場合には、逆の
制御操作が採られる。
CCDカメラ11によって単結晶1の径を計測しており、該C
CDカメラ11によって単結晶1の実際の径が予定されてい
る径よりも大きくなっていることが検出された場合に
は、引き上げ速度は、スパン巾の範囲内で、予め設定さ
れているプロファイルよりも早くなるように、また、同
時に輻射計8の値も、予め設定されたプロファイルより
も、予め設定される補正量の範囲で高くなるように補正
制御され、融液温度が高められる。反対に、単結晶1の
径が予定している径よりも小さくなった場合には、逆の
制御操作が採られる。
次に、第1図を用いて、原料供給装置13の構成及び液
温のコントロールについて説明する。
温のコントロールについて説明する。
図において、14は原料ホッパーであり、該原料ホッパ
ー14の下には供給器15が配設されている。この供給器15
は、原料ホッパー14の直下に配された電磁フィーダー式
の補充フィーダー15aと、該補充フィーダー15aの下位に
配された同じく電磁フィーダー式の供給フィーダー15b
とから成り、上記供給フィーダー15bは、計量器16上に
配置されている。
ー14の下には供給器15が配設されている。この供給器15
は、原料ホッパー14の直下に配された電磁フィーダー式
の補充フィーダー15aと、該補充フィーダー15aの下位に
配された同じく電磁フィーダー式の供給フィーダー15b
とから成り、上記供給フィーダー15bは、計量器16上に
配置されている。
そして、原料ホッパー14内に貯留されている顆粒状の
原料は、補充フィーダー15aを経て供給フィーダー15bに
送られ、供給フィーダー15b上の原料が所定量となった
場合に、計量器16がこれを検知して、上記補充フィーダ
ー15aへの原料供給を停止させる。他方、上記供給フィ
ーダー15b上の所定量の原料は単結晶直胴部(ボディ
部)引き上げの適当な時期に予め定められたパターンに
より、じょうご2によって、外側領域Aに供給される。
そして、上記原料供給パターンは、時間に則して設定さ
れている。
原料は、補充フィーダー15aを経て供給フィーダー15bに
送られ、供給フィーダー15b上の原料が所定量となった
場合に、計量器16がこれを検知して、上記補充フィーダ
ー15aへの原料供給を停止させる。他方、上記供給フィ
ーダー15b上の所定量の原料は単結晶直胴部(ボディ
部)引き上げの適当な時期に予め定められたパターンに
より、じょうご2によって、外側領域Aに供給される。
そして、上記原料供給パターンは、時間に則して設定さ
れている。
上記原料の供給によって、ルツボ内の液面位置が変動
し、融液温度が降下する。従ってCZ法においては、液面
位置を一定に保持すべくルツボ高さを制御し、また、融
液温度を一定に保持すべくヒーターパワーを制御するこ
とが行われている。
し、融液温度が降下する。従ってCZ法においては、液面
位置を一定に保持すべくルツボ高さを制御し、また、融
液温度を一定に保持すべくヒーターパワーを制御するこ
とが行われている。
液面位置を一定に保持するためのルツボ高さの調整
は、 (※原料供給量は、上記計量器16で求められる。) の式に従って行われる。つまり、上記計量器16で求めら
れた数値をコンピュータで演算処理し、該処理値に求め
た出力信号により第2図に示すルツボ上昇モータ12を駆
動してルツボ高さを調整する。
は、 (※原料供給量は、上記計量器16で求められる。) の式に従って行われる。つまり、上記計量器16で求めら
れた数値をコンピュータで演算処理し、該処理値に求め
た出力信号により第2図に示すルツボ上昇モータ12を駆
動してルツボ高さを調整する。
融液温度の降下防止は、原料供給がない場合における
ヒーターパワーのプロファイルを補正することによって
行われる。
ヒーターパワーのプロファイルを補正することによって
行われる。
すなわち第4図に示すように輻射計8の補正値は、原
料供給速度に比例しており、この補正値を、原料供給が
ない場合のヒーターパワーのプロファイルに加算し、制
御する。
料供給速度に比例しており、この補正値を、原料供給が
ない場合のヒーターパワーのプロファイルに加算し、制
御する。
上述したように、原料の供給がない場合における引き
上げ速度、融液温度、液面位置(ルツボ位置)等は、引
き上げ単結晶1の長さ(残液)と関係付けられてプロフ
ァイル制御されているのに対し、原料の供給速度は、時
間に則してプロファイル制御されているものの、引き上
げ単結晶1の長さ(残液)とは関係付けられていない。
上げ速度、融液温度、液面位置(ルツボ位置)等は、引
き上げ単結晶1の長さ(残液)と関係付けられてプロフ
ァイル制御されているのに対し、原料の供給速度は、時
間に則してプロファイル制御されているものの、引き上
げ単結晶1の長さ(残液)とは関係付けられていない。
確かに、引き上げ単結晶1の長さ(残液)に応じて
(関係付けて)原料の供給速度を制御するようにすれ
ば、引き上げられる単結晶の量と供給すべき原料の量が
いつも一定の関係にあるため、引き上げ比抵抗は制御し
やすい。しかし、このように引き上げ単結晶1の長さ
(残液)に応じて原料の供給速度を制御するようにした
場合には、引き上げ単結晶1の径が大きくなったときに
次のような問題が生じる。つまり、引き上げ単結晶1の
径が大きくなったときには、径を元の大きさに戻すべく
引き上げ速度が早められるが、そのために単結晶1が単
位時間当り多く引き上げられ、つまりは、供給される原
料の量が大きくなって融液温度が下がり、この結果単結
晶1の径が更に大きくなってい、わゆる径ハンチィング
を拡大する。このような理由で原料の供給速度は、引き
上げ単結晶1の長さ(残液)に関係付けられておらず、
時間に則してプロファイル制御されているのである。
(関係付けて)原料の供給速度を制御するようにすれ
ば、引き上げられる単結晶の量と供給すべき原料の量が
いつも一定の関係にあるため、引き上げ比抵抗は制御し
やすい。しかし、このように引き上げ単結晶1の長さ
(残液)に応じて原料の供給速度を制御するようにした
場合には、引き上げ単結晶1の径が大きくなったときに
次のような問題が生じる。つまり、引き上げ単結晶1の
径が大きくなったときには、径を元の大きさに戻すべく
引き上げ速度が早められるが、そのために単結晶1が単
位時間当り多く引き上げられ、つまりは、供給される原
料の量が大きくなって融液温度が下がり、この結果単結
晶1の径が更に大きくなってい、わゆる径ハンチィング
を拡大する。このような理由で原料の供給速度は、引き
上げ単結晶1の長さ(残液)に関係付けられておらず、
時間に則してプロファイル制御されているのである。
このように、原料供給速度を、時間に則してプロファ
イル制御した場合、特に一定速度(g/min)で供給した
場合には、供給に対する時間的な量の変化がないため
に、供給による液温変動を無視できるという利点があ
り、従って本発明方法も、基本的には原料供給速度を時
間に関連付けて律するという手段を採っている。
イル制御した場合、特に一定速度(g/min)で供給した
場合には、供給に対する時間的な量の変化がないため
に、供給による液温変動を無視できるという利点があ
り、従って本発明方法も、基本的には原料供給速度を時
間に関連付けて律するという手段を採っている。
しかし、原料の供給速度を時間に則して制御する場合
においても、所定の供給速度に到るまでの加速若しくは
減速が大き過ぎると、大きな径ハンチィングを生じる。
においても、所定の供給速度に到るまでの加速若しくは
減速が大き過ぎると、大きな径ハンチィングを生じる。
確かに原料の供給時には、上記融液温度の補正制御が
なされ、理論的には当該補正制御によって径のハンチィ
ング発生は防止できるはずである。しかし、実際には上
記補正量が適正な液温として反映されるまでに、全く反
映しない数分の無駄な時間があり、補正値が液温に効果
として表れる迄に10数分〜20数分の時間が必要となる
(この補正効果の表れる迄の時間を、通常「時定数」と
いう)。上記時定数は、石英ルツボ内の融液をヒーター
で加熱する場合、どのような制御方式を採ろうとも必ず
存在する。
なされ、理論的には当該補正制御によって径のハンチィ
ング発生は防止できるはずである。しかし、実際には上
記補正量が適正な液温として反映されるまでに、全く反
映しない数分の無駄な時間があり、補正値が液温に効果
として表れる迄に10数分〜20数分の時間が必要となる
(この補正効果の表れる迄の時間を、通常「時定数」と
いう)。上記時定数は、石英ルツボ内の融液をヒーター
で加熱する場合、どのような制御方式を採ろうとも必ず
存在する。
そこで、本発明では、原料供給時の径ハンチィングを
通常(原料供給を行わない場合の)引き上げハンチィン
グと変らない範囲(許容できる範囲)に押えるために、
外側領域融液量に対する原料供給加速度を±6×10-5/m
in2以下に設定している。
通常(原料供給を行わない場合の)引き上げハンチィン
グと変らない範囲(許容できる範囲)に押えるために、
外側領域融液量に対する原料供給加速度を±6×10-5/m
in2以下に設定している。
(具体例) 下記仕様のルツボを用いて、引き上げ開始前のメルト
量を16インチルツボでは25Kg、18インチルツボでは35Kg
に設定し、原料(顆粒原料)供給時のヒーターパワーの
増加量(補正値)を予め定め、更に基本的なヒーターパ
ワーを、顆粒の融点までの昇温及び顆粒原料の融解熱に
必要なカロリーの1.2倍となしておいて単結晶の引き上
げ操業を行い、単結晶の直胴部(ボディ部)での引き上
げ速度及び融液温度が安定し、且つ直径6インチの単結
晶の径ハンチィングが±0.3mmとなった時点で原料の供
給を、供給加速度0.4×10-5/minで行ったところ、いず
れのルツボを使用した場合においても径ハンチィングが
±0.3mmと原料供給前と全く変らない状態であった。
量を16インチルツボでは25Kg、18インチルツボでは35Kg
に設定し、原料(顆粒原料)供給時のヒーターパワーの
増加量(補正値)を予め定め、更に基本的なヒーターパ
ワーを、顆粒の融点までの昇温及び顆粒原料の融解熱に
必要なカロリーの1.2倍となしておいて単結晶の引き上
げ操業を行い、単結晶の直胴部(ボディ部)での引き上
げ速度及び融液温度が安定し、且つ直径6インチの単結
晶の径ハンチィングが±0.3mmとなった時点で原料の供
給を、供給加速度0.4×10-5/minで行ったところ、いず
れのルツボを使用した場合においても径ハンチィングが
±0.3mmと原料供給前と全く変らない状態であった。
◎ルツボ仕様 外ルツボ:直径16インチ 内ルツボ:直径10インチ 外ルツボ:直径18インチ 内ルツボ:直径10インチ 外ルツボ:直径18インチ 内ルツボ:直径12インチ 外ルツボ:直径18インチ 内ルツボ:直径14インチ ※)なお、内ルツボに付設されたパイプ状通路の直径10
〜20mmであり、該パイプ状通路の長さは、1分間当り引
き上げられる単結晶重量の5倍以上の融液が1分間に通
過する長さとされている。
〜20mmであり、該パイプ状通路の長さは、1分間当り引
き上げられる単結晶重量の5倍以上の融液が1分間に通
過する長さとされている。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、径ハンチィン
グが許容できる通常の大きさに押えられ、勿論有転位化
は生じない。この結果、後工程における単結晶の丸目加
工でロスが生じないという経済的効果も有する。
グが許容できる通常の大きさに押えられ、勿論有転位化
は生じない。この結果、後工程における単結晶の丸目加
工でロスが生じないという経済的効果も有する。
第1図は原料供給方法を示す概念図、第2図は融液温
度、単結晶の径及び引き上げ速度の制御法を示すフロー
チャート、第3図は供給加速度と径ハンチィングとの関
係を示すグラフ、第4図は供給速度と輻射値の補正量と
の関係を示すグラフ、第5図(イ)はルツボの構造を例
示する断面図、同図(ロ)は同斜視図、第6図は内外融
液温度変化及び径ハンチィングの変化を模式的に説明す
るグラフである。 A……外側領域、B……内側領域 a……外側融液、b……内側融液 1……単結晶、6……パイプ状通路
度、単結晶の径及び引き上げ速度の制御法を示すフロー
チャート、第3図は供給加速度と径ハンチィングとの関
係を示すグラフ、第4図は供給速度と輻射値の補正量と
の関係を示すグラフ、第5図(イ)はルツボの構造を例
示する断面図、同図(ロ)は同斜視図、第6図は内外融
液温度変化及び径ハンチィングの変化を模式的に説明す
るグラフである。 A……外側領域、B……内側領域 a……外側融液、b……内側融液 1……単結晶、6……パイプ状通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜田 晋一 兵庫県尼崎市東浜町1番地 大阪チタニ ウム製造株式会社内 (72)発明者 堀江 大造 兵庫県尼崎市東浜町1番地 大阪チタニ ウム製造株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−83292(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】融液を貯留する二つの領域を区画して備
え、一方が単結晶引き上げ用の内側領域とされ、他方が
原料供給及び溶融用の外側領域とされ、更に、上記両領
域間に融液が流通する開口が設けられている装置に適用
される単結晶製造方法であって、 外側領域に供給される原料の供給速度を増減するに際
し、外側領域融液量に対してその供給加速度を±6×10
-5/min2以下となすことを特徴とする単結晶製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18857889A JP2729243B2 (ja) | 1989-07-20 | 1989-07-20 | 単結晶製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18857889A JP2729243B2 (ja) | 1989-07-20 | 1989-07-20 | 単結晶製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0354188A JPH0354188A (ja) | 1991-03-08 |
JP2729243B2 true JP2729243B2 (ja) | 1998-03-18 |
Family
ID=16226133
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18857889A Expired - Lifetime JP2729243B2 (ja) | 1989-07-20 | 1989-07-20 | 単結晶製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2729243B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2754104B2 (ja) * | 1991-10-15 | 1998-05-20 | 信越半導体株式会社 | 半導体単結晶引上用粒状原料供給装置 |
JP3840683B2 (ja) * | 1996-01-12 | 2006-11-01 | 株式会社Sumco | 単結晶引上方法 |
-
1989
- 1989-07-20 JP JP18857889A patent/JP2729243B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0354188A (ja) | 1991-03-08 |
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