JP2728737B2 - 耐熱水性ポリビニルアルコール系繊維およびその製造法 - Google Patents
耐熱水性ポリビニルアルコール系繊維およびその製造法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は耐熱水性のポリビニルアルコール(以下PVA
と略記)系繊維およびその製造法に関するものであり、
特に産業資材用および複合材の強化用の用途分野でも高
温での耐熱水性や、水雰囲気下での耐摩擦性等が要求さ
れる用途に適したPVA系繊維を得ようとするものであ
る。
と略記)系繊維およびその製造法に関するものであり、
特に産業資材用および複合材の強化用の用途分野でも高
温での耐熱水性や、水雰囲気下での耐摩擦性等が要求さ
れる用途に適したPVA系繊維を得ようとするものであ
る。
(従来の技術) 従来PVA系繊維はポリアミド、ポリエステル、ポリア
クリロニトリル系繊維に比べて強度、弾性率が高く、そ
の主用途である産業資材用繊維として利用されている以
外にも、アスベスト繊維代替としてセメント補強用繊維
等にも利用されてきている。
クリロニトリル系繊維に比べて強度、弾性率が高く、そ
の主用途である産業資材用繊維として利用されている以
外にも、アスベスト繊維代替としてセメント補強用繊維
等にも利用されてきている。
最近の技術では、さらに高強度高弾性率を有する耐熱
水性に優れたPVA系繊維を得る方法として、高分子量ポ
リエチレンのゲル紡糸−超延伸の考え方を応用した、特
開昭59-130314号、特開昭61-108711号が提案されてい
る。しかしながら、これらの方法では高強度高弾性率の
PVA系繊維は得られても、一部の用途分野で要求される
ような高度な耐熱水性を具備することはできなかつた。
水性に優れたPVA系繊維を得る方法として、高分子量ポ
リエチレンのゲル紡糸−超延伸の考え方を応用した、特
開昭59-130314号、特開昭61-108711号が提案されてい
る。しかしながら、これらの方法では高強度高弾性率の
PVA系繊維は得られても、一部の用途分野で要求される
ような高度な耐熱水性を具備することはできなかつた。
すなわち、PVA系ポリマーは本来親水性であるため
に、これを繊維化しても耐水性に問題があり、従来はア
セタール化処理等の水不溶化処理を行なつてきた。最近
の高強力PVA繊維では水の影響を受けやすい非晶部分の
分子配向も進み、水に対する寸法安定性は上述の水不溶
化処理を行なわなくても達成できるようになつた。しか
し、例えば120℃の熱水中ではたちまち溶断し、オート
クレーブ養生のセメント成形物の補強材や湿潤状態で摩
擦をうけやすいロープ、高圧ゴムホースやオイルブレー
キホースさらには大型乗用車タイヤなどの補強材に対し
ては未だ不満足であつた。
に、これを繊維化しても耐水性に問題があり、従来はア
セタール化処理等の水不溶化処理を行なつてきた。最近
の高強力PVA繊維では水の影響を受けやすい非晶部分の
分子配向も進み、水に対する寸法安定性は上述の水不溶
化処理を行なわなくても達成できるようになつた。しか
し、例えば120℃の熱水中ではたちまち溶断し、オート
クレーブ養生のセメント成形物の補強材や湿潤状態で摩
擦をうけやすいロープ、高圧ゴムホースやオイルブレー
キホースさらには大型乗用車タイヤなどの補強材に対し
ては未だ不満足であつた。
また特開昭61-289112号公報、特開昭62-263307号公報
などのように重量平均重合度が20000以上のPVA系繊維も
公知であるが製造コストが高くなり、かつ結晶化が十分
進まず耐熱水性の満足したものは得られていなかつた。
などのように重量平均重合度が20000以上のPVA系繊維も
公知であるが製造コストが高くなり、かつ結晶化が十分
進まず耐熱水性の満足したものは得られていなかつた。
(発明が解決しようとする課題) 従つて本発明は熱水溶解温度の向上した耐熱水性PVA
系繊維を得んとするものであり、しかも製造コストを高
めることのない技術を提供せんとするものである。
系繊維を得んとするものであり、しかも製造コストを高
めることのない技術を提供せんとするものである。
(課題を解決するための手段) すなわち本発明は、 「(1)平均重合度3000以上のPVA系ポリマーに平均重
合度15000以上のPVA系ポリマーを10重量%以上含みかつ
両ポリマーの平均重合度差が5000以上である繊維であつ
て、20mg/d下での熱水溶解温度が140℃以上、単繊維引
張強度が20g/d以上の耐熱水性PVA系繊維。
合度15000以上のPVA系ポリマーを10重量%以上含みかつ
両ポリマーの平均重合度差が5000以上である繊維であつ
て、20mg/d下での熱水溶解温度が140℃以上、単繊維引
張強度が20g/d以上の耐熱水性PVA系繊維。
(2)重合度差が5000以上ある平均重合度3000以上のPV
A系ポリマーと平均重合度15000以上のPVA系ポリマーと
を、後者ポリマーを10重量%以上含むように混合して溶
剤に溶解し、常法により乾湿式または湿式にて紡糸し、
該溶剤をほとんど除去したあと235℃を超える温度で総
延伸倍率18倍以上になるように延伸することを特徴とす
る耐熱水性PVA系繊維の製造法。」 に関するものである。
A系ポリマーと平均重合度15000以上のPVA系ポリマーと
を、後者ポリマーを10重量%以上含むように混合して溶
剤に溶解し、常法により乾湿式または湿式にて紡糸し、
該溶剤をほとんど除去したあと235℃を超える温度で総
延伸倍率18倍以上になるように延伸することを特徴とす
る耐熱水性PVA系繊維の製造法。」 に関するものである。
本発明の要件は次の点にある。
1)平均重合度3000以上のPVAに平均重合度15000以上の
PVAを少なくとも10重量%以上含みかつ両ポリマーの平
均重合度差が5000以上である混合PVAを溶剤に溶解す
る。
PVAを少なくとも10重量%以上含みかつ両ポリマーの平
均重合度差が5000以上である混合PVAを溶剤に溶解す
る。
2)乾湿式または湿式紡糸にて凝固させる際に急冷によ
る均一ゲル化が起るようにする。
る均一ゲル化が起るようにする。
3)常法により湿延伸、抽出、乾燥などを施し、溶剤を
ほとんど除去したあと高温で高倍率に乾熱延伸する。
ほとんど除去したあと高温で高倍率に乾熱延伸する。
本発明の特徴は、高重合度PVAが含まれる事により結
晶と結晶を貫通したタイ分子が多く非晶部が強化される
ことになり熱水に対する抵抗力が高まる。特に重合度の
異なるPVAを混合することで低重合度PVAの高結晶性、高
重合度PVAのタイ分子数増加の相乗効果により熱水溶解
温度140℃以上という従来にない耐熱水PVA系繊維が得ら
れ、セメント補強材でオートクレーブ養生可能となり、
また耐熱水性の必要な高速用大型タイヤの補強材、スチ
ームを使用するゴムホースの補強材、熱水のかかる網、
ロープ等への適用が可能となる。
晶と結晶を貫通したタイ分子が多く非晶部が強化される
ことになり熱水に対する抵抗力が高まる。特に重合度の
異なるPVAを混合することで低重合度PVAの高結晶性、高
重合度PVAのタイ分子数増加の相乗効果により熱水溶解
温度140℃以上という従来にない耐熱水PVA系繊維が得ら
れ、セメント補強材でオートクレーブ養生可能となり、
また耐熱水性の必要な高速用大型タイヤの補強材、スチ
ームを使用するゴムホースの補強材、熱水のかかる網、
ロープ等への適用が可能となる。
以下本発明の内容をさらに詳細に説明する。
本発明にいうPVA系ポリマーとは30℃の水溶液で粘度
法により求めた平均重合度が3000以上のものであり、ケ
ン化度が99.5モル%以上で分岐度の低い直鎖状のもので
ある。本発明の場合2種のPVA系ポリマーの混合物を使
用するのであるが、平均重合度3000以上、好ましくは50
00以上で、20000以下のポリマー(A)に平均重合度150
00以上好ましくは20000以上のポリマー(B)を少なく
とも10重量%以上好ましくは20〜80重量%含むようにす
る。また両ポリマーの平均重合度差は5000以上、好まし
くは8000以上である。高重合度ポリマー(B)が10重量
%未満では高強度、高耐熱水性を得ることは難しい。ま
た両ポリマーの平均重合度差が5000未満では本発明の言
う低重合度ポリマー(A)の高延伸、高結晶性と高重合
度ポリマー(B)の結晶間タイ分子数の増大とのバラン
スがとれず、高強度高耐水性の2つを満足する繊維が得
がたい。またホウ酸、酸化防止剤、顔料、油剤などを添
加しても何ら問題ないが添加量は性能低下を起こさない
程度に押えるのが好ましい。
法により求めた平均重合度が3000以上のものであり、ケ
ン化度が99.5モル%以上で分岐度の低い直鎖状のもので
ある。本発明の場合2種のPVA系ポリマーの混合物を使
用するのであるが、平均重合度3000以上、好ましくは50
00以上で、20000以下のポリマー(A)に平均重合度150
00以上好ましくは20000以上のポリマー(B)を少なく
とも10重量%以上好ましくは20〜80重量%含むようにす
る。また両ポリマーの平均重合度差は5000以上、好まし
くは8000以上である。高重合度ポリマー(B)が10重量
%未満では高強度、高耐熱水性を得ることは難しい。ま
た両ポリマーの平均重合度差が5000未満では本発明の言
う低重合度ポリマー(A)の高延伸、高結晶性と高重合
度ポリマー(B)の結晶間タイ分子数の増大とのバラン
スがとれず、高強度高耐水性の2つを満足する繊維が得
がたい。またホウ酸、酸化防止剤、顔料、油剤などを添
加しても何ら問題ないが添加量は性能低下を起こさない
程度に押えるのが好ましい。
PVA系ポリマーの溶剤としては何でもよくグリセリ
ン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブタンジオール、3−メチルペンタン
−1,3,5−トリオールなどの多価アルコール、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレンアミ
ン、水およびこれら2種以上の混合溶剤などがあげられ
るが特に急冷により生成繊維がゲル化するような多価ア
ルコールが好ましい。
ン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブタンジオール、3−メチルペンタン
−1,3,5−トリオールなどの多価アルコール、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレンアミ
ン、水およびこれら2種以上の混合溶剤などがあげられ
るが特に急冷により生成繊維がゲル化するような多価ア
ルコールが好ましい。
紡糸方式は乾湿式または湿式いずれでもよいが急冷に
より均一ゲル繊維を得るには乾湿式が望ましい。
より均一ゲル繊維を得るには乾湿式が望ましい。
凝固浴はアルコール、アセトン、アルカリ水溶液など
何でもよいが均一ゲル繊維の生成しやすいアルコール/
溶剤混合系が好ましい。均一ゲル化を起こすには凝固浴
中に10重量%以上の該溶剤を含有させゆつくりと凝固さ
せるのが好ましい。さらに凝固温度を20℃以下にして急
冷効果を得るのが好ましい。
何でもよいが均一ゲル繊維の生成しやすいアルコール/
溶剤混合系が好ましい。均一ゲル化を起こすには凝固浴
中に10重量%以上の該溶剤を含有させゆつくりと凝固さ
せるのが好ましい。さらに凝固温度を20℃以下にして急
冷効果を得るのが好ましい。
湿延伸はしてもしなくてもよいが、好ましくは3倍以
上である。これは繊維間の膠着を少なくし、微結晶をこ
わして非晶化するためである。
上である。これは繊維間の膠着を少なくし、微結晶をこ
わして非晶化するためである。
次いで溶剤の抽出を行なうが抽出剤としてはアルコー
ル、水いずれでもよい。
ル、水いずれでもよい。
その後乾燥を行なうが、乾燥は結晶化を抑え膠着を防
ぐために130℃以下で行ない、抽出乾燥工程で該溶剤の
ほとんど全部を除去する。
ぐために130℃以下で行ない、抽出乾燥工程で該溶剤の
ほとんど全部を除去する。
最後に235℃以上の高温で乾熱延伸を行なう。延伸方
式は何でもよく1段、2段以上、乾熱、オイルバス、チ
ツ素ガス中ゾーン延伸などのいずれでもよい。延伸温度
235℃未満では配向結晶化が不十分で熱水により分子鎖
が乱れやすく耐熱水性が低下する。延伸は総延伸倍率18
倍以上になるように行なう。18倍未満では分子鎖の配向
が不十分で耐熱水性が低下しまた強度も低下したものと
なる。
式は何でもよく1段、2段以上、乾熱、オイルバス、チ
ツ素ガス中ゾーン延伸などのいずれでもよい。延伸温度
235℃未満では配向結晶化が不十分で熱水により分子鎖
が乱れやすく耐熱水性が低下する。延伸は総延伸倍率18
倍以上になるように行なう。18倍未満では分子鎖の配向
が不十分で耐熱水性が低下しまた強度も低下したものと
なる。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発
明は実施例のみに限定されるものではない。
明は実施例のみに限定されるものではない。
なお以下に述べる実施例中における各種の物性値、パ
ラメーターは以下の方法で測定されたものである。
ラメーターは以下の方法で測定されたものである。
1)PVAの粘度平均重合度 A JIS K6726に準じ、30℃の水溶液の極限粘度〔η〕の
測定値より次式によつて算出した。
測定値より次式によつて算出した。
log A=1.63 log(〔η〕×104/8.29) 2)単繊維引張強伸度、弾性率 予め調湿された繊維を試長10cmで、0.25g/dの初荷重
および50%/分の引張速度にて破断強伸度および初期弾
性率を求め、5点以上の平均値を採用した。
および50%/分の引張速度にて破断強伸度および初期弾
性率を求め、5点以上の平均値を採用した。
3)熱水溶解温度 単繊維25本にデニール当り2mgの荷重をかけ、水を満
したガラス製円筒状密封容器の中間に吊し、まわりより
水を一定速度で加熱昇温させていき、繊維の収縮率が10
%に達した時または溶断した時の温度で最高値WTbを採
用した。
したガラス製円筒状密封容器の中間に吊し、まわりより
水を一定速度で加熱昇温させていき、繊維の収縮率が10
%に達した時または溶断した時の温度で最高値WTbを採
用した。
実施例1 平均重合度28000のPVA20重量部に対して、平均重合度
17000のPVA70重量部を混合したものを4.5重量%になる
ようにグリセリンに180℃にて溶解した。次いで該溶液
を190℃にして孔径0.15mm、ホール数80のノズルより吐
出させ25mm下の凝固浴に落下せしめて乾湿式紡糸を行な
つた。凝固浴組成はメタノール/グリセリン=80/20で
あり、温度は0℃とした。次いで40℃に保つたメタノー
ル浴中で溶剤を抽出するとともに3.5m/分のローラー速
度で引取り4倍の湿延伸を行なつた。引続きメタノール
抽出したあと95℃の熱風で乾燥した。最後に252℃の温
度で総延伸倍率20.0倍となるよう延伸を行なつた。得ら
れた延伸糸の荷重20mg/d下での熱水溶解温度は162℃、
単繊維引張強度は24.1g/dと高耐熱水性、高強度の繊維
となつた。
17000のPVA70重量部を混合したものを4.5重量%になる
ようにグリセリンに180℃にて溶解した。次いで該溶液
を190℃にして孔径0.15mm、ホール数80のノズルより吐
出させ25mm下の凝固浴に落下せしめて乾湿式紡糸を行な
つた。凝固浴組成はメタノール/グリセリン=80/20で
あり、温度は0℃とした。次いで40℃に保つたメタノー
ル浴中で溶剤を抽出するとともに3.5m/分のローラー速
度で引取り4倍の湿延伸を行なつた。引続きメタノール
抽出したあと95℃の熱風で乾燥した。最後に252℃の温
度で総延伸倍率20.0倍となるよう延伸を行なつた。得ら
れた延伸糸の荷重20mg/d下での熱水溶解温度は162℃、
単繊維引張強度は24.1g/dと高耐熱水性、高強度の繊維
となつた。
比較例1として実施例1で最後の乾熱延伸温度を220
℃とした場合を実施した。総延伸倍率は16.8倍にしかな
らず繊維の白化が生じた。得られた延伸糸の荷重20mg/d
下での熱水溶解温度は141℃と耐熱水性も低いものとな
り、また単繊維引張強度は19.0g/dとこれも低いものに
なつた。
℃とした場合を実施した。総延伸倍率は16.8倍にしかな
らず繊維の白化が生じた。得られた延伸糸の荷重20mg/d
下での熱水溶解温度は141℃と耐熱水性も低いものとな
り、また単繊維引張強度は19.0g/dとこれも低いものに
なつた。
実施例2 平均重合度4000のPVAと平均重合度28000のPVAをそれ
ぞれ60重量%、40重量%となるように混合したものを、
濃度8重量%になるように水に添加し、同時にホウ酸を
0.5重量%/PVA加えて100℃にて溶解した。次いで該溶液
を70℃にして、組成をNaOH10g/l水、Na2SO4200g/l水に
し10℃に保つた凝固浴に吐出させ湿式紡糸を行なつた。
次いで空中で3倍延伸してからアルカリを中和したあと
Na2SO4300g/l90℃の熱水で1.8倍延伸し30℃に保つた水
浴中で溶剤抽出を行なつた。110℃で乾燥した後248℃の
熱風炉で4倍延伸した。得られた延伸糸の荷重20mg/d下
での熱水溶解温度は154℃、単繊維引張強度は21.5g/dと
高耐熱性、高強度の繊維となつた。
ぞれ60重量%、40重量%となるように混合したものを、
濃度8重量%になるように水に添加し、同時にホウ酸を
0.5重量%/PVA加えて100℃にて溶解した。次いで該溶液
を70℃にして、組成をNaOH10g/l水、Na2SO4200g/l水に
し10℃に保つた凝固浴に吐出させ湿式紡糸を行なつた。
次いで空中で3倍延伸してからアルカリを中和したあと
Na2SO4300g/l90℃の熱水で1.8倍延伸し30℃に保つた水
浴中で溶剤抽出を行なつた。110℃で乾燥した後248℃の
熱風炉で4倍延伸した。得られた延伸糸の荷重20mg/d下
での熱水溶解温度は154℃、単繊維引張強度は21.5g/dと
高耐熱性、高強度の繊維となつた。
実施例3 平均重合度7700のPVAと平均重合度18000のPVAの等重
量混合物を10重量%になるようにジメチルスルホキシド
に90℃にて溶解した。次いで該溶液を50℃にして乾湿式
紡糸を行なつた。凝固浴組成はエタノール/ジメチルス
ルホキシド=70/30であり、温度は10℃とした。次いで5
0℃に保つたエタノール中で溶剤を抽出した。170℃の乾
熱で7倍延伸したあと245℃の乾熱ヒーターで3倍延伸
した。得られた延伸糸の荷重20mg/d下での熱水溶解温度
は150℃、単繊維引張強度22.0g/dと高いものであつた。
量混合物を10重量%になるようにジメチルスルホキシド
に90℃にて溶解した。次いで該溶液を50℃にして乾湿式
紡糸を行なつた。凝固浴組成はエタノール/ジメチルス
ルホキシド=70/30であり、温度は10℃とした。次いで5
0℃に保つたエタノール中で溶剤を抽出した。170℃の乾
熱で7倍延伸したあと245℃の乾熱ヒーターで3倍延伸
した。得られた延伸糸の荷重20mg/d下での熱水溶解温度
は150℃、単繊維引張強度22.0g/dと高いものであつた。
Claims (2)
- 【請求項1】平均重合度3000以上のポリビニルアルコー
ル系ポリマーに平均重合度15000以上のポリビニルアル
コール系ポリマーを10重量%以上含みかつ両ポリマーの
平均重合度差が5000以上である繊維であって、荷重20mg
/d下での熱水溶解温度が140℃以上、単繊維引張強度が2
0g/d以上の耐熱水性ポリビニルアルコール系繊維。 - 【請求項2】重合度差が5000以上ある平均重合度3000以
上のポリビニルアルコール系ポリマーと平均重合度1500
0以上のポリビニルアルコール系ポリマーとを、後者ポ
リマーを10重量%以上含むように混合して溶剤に溶解
し、乾湿式または湿式にて紡糸し、該溶剤をほとんど除
去したあと235℃を超える温度で総延伸倍率18倍以上に
なるように延伸することを特徴とする耐熱水性ポリビニ
ルアルコール系繊維の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16561789A JP2728737B2 (ja) | 1989-06-27 | 1989-06-27 | 耐熱水性ポリビニルアルコール系繊維およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16561789A JP2728737B2 (ja) | 1989-06-27 | 1989-06-27 | 耐熱水性ポリビニルアルコール系繊維およびその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0333211A JPH0333211A (ja) | 1991-02-13 |
JP2728737B2 true JP2728737B2 (ja) | 1998-03-18 |
Family
ID=15815770
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16561789A Expired - Lifetime JP2728737B2 (ja) | 1989-06-27 | 1989-06-27 | 耐熱水性ポリビニルアルコール系繊維およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2728737B2 (ja) |
-
1989
- 1989-06-27 JP JP16561789A patent/JP2728737B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0333211A (ja) | 1991-02-13 |
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